「ロード・エルメロイⅡ世の事件簿」の版間の差分

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*TYPE-MOON作品では『[[空の境界]]』がミステリーの要素を持っていたが、本作ではより広義のミステリー小説となっていく。
 
*TYPE-MOON作品では『[[空の境界]]』がミステリーの要素を持っていたが、本作ではより広義のミステリー小説となっていく。
*類別的にはFateシリーズに連なり、サーヴァントも聖杯戦争も本筋には関わらないが、確かな繋がりがあるという一風変わった作品。
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*類別的にはFateシリーズに連なり、サーヴァントも聖杯戦争も本筋には関わらないが、確たる繋がりがあるという一風変わった作品。奈須氏は「(stay nightと)完全に同じ世界、ただし三田誠スパイスにより大気濃度がちょい違う濃密魔術もの」と発言している(小説版『strange Fake』1巻解説)。
 
*奈須氏の竹箒日記でのコメントでは、<br>「''Fateは色々な派生作品に恵まれましたが、事件簿はfateのゲームライターの奈須きのことしてではなく、ミステリ好き(つーか館好き)の読者・奈須きのこにとって予想外のご馳走になりました。<br>派手ではないけどシックでロイヤルな読み応え。こういう番外編を書いてもらえる事は、原作世界を預かるものにとって最高の喜びです。''」<br>との事。
 
*奈須氏の竹箒日記でのコメントでは、<br>「''Fateは色々な派生作品に恵まれましたが、事件簿はfateのゲームライターの奈須きのことしてではなく、ミステリ好き(つーか館好き)の読者・奈須きのこにとって予想外のご馳走になりました。<br>派手ではないけどシックでロイヤルな読み応え。こういう番外編を書いてもらえる事は、原作世界を預かるものにとって最高の喜びです。''」<br>との事。
 
*作者の三田誠氏は執筆中、[[Fate/strange Fake]]の小説版を進める成田良悟と意見交換をしており、そのためか小説版『strange Fake』には、かなり早い時期に本作のキャラクターや設定が登場している。
 
*作者の三田誠氏は執筆中、[[Fate/strange Fake]]の小説版を進める成田良悟と意見交換をしており、そのためか小説版『strange Fake』には、かなり早い時期に本作のキャラクターや設定が登場している。

2015年1月24日 (土) 02:38時点における版

ロード・エルメロイⅡ世の事件簿

著者、三田誠
イラスト、坂本みねぢ


Fateシリーズに幾度となく登場する魔術師ウェイバー・ベルベット、又の名をロード・エルメロイⅡ世。

その生涯で星を得る事は無くとも、誰よりも星を知る彼を主人公として、魔術と神秘、幻想と謎が交錯する世界を描くミステリー作品。


世界観としては正史に近く、時系列的には第四次聖杯戦争から10年後、第五次聖杯戦争開始の少し前頃。

刊行ペースとしては1年に1冊、毎年冬毎を予定しているとの事。

登場人物

ロード・エルメロイⅡ世
主人公であり「探偵役」。
アーチボルト家再興のため、そして第四次聖杯戦争後に自ら決めた「誓い」を果たすため、多くの謎に関わっていく。
本作では第四次聖杯戦争後、「ロード・エルメロイⅡ世」として彼がどのように過ごしていたのか、戦いを終えてどのような思いを抱いていたのかが語られていく。
グレイ
ロード・エルメロイⅡ世の内弟子であり、この物語の「助手役」と呼べる存在。
灰色のフードで銀髪を、マントで身体を隠した謎多き少女。師と共に事件に飛び込んでいくが、推理は苦手。
彼女本人は純粋な魔術師ではなく、「さる英雄が眠りし地」と言われる霊園からロード・エルメロイⅡ世が見出したとの事だが……。
ライネス・エルメロイ・アーチゾルテ
ロード・エルメロイⅡ世の義理の妹であり、アーチボルト家現当主。
御家再興のため、そして義兄の願いを叶えるため、彼の元に謎や事件を持ち込む。
ルヴィアゼリッタ・エーデルフェルト
「case.剥離城アドラ」から登場。今作では、これまでのコメディチックなキャラクターで通していたイメージから一旦離れ、彼女の「魔術師」としての面が描かれる。
フラット・エスカルドス
ロード・エルメロイⅡ世の弟子の一人。『天才馬鹿』の異名を恣としている。


case.剥離城アドラ

――天使の名を問う

問われて答えられなかったものは、すべからく天使を剥ぎ取られる

私の天使をつかまえたものを、遺産の相続者とする


フリューガー
中近東で活動する魔術使いの傭兵。いかつい顔つきと狡猾さ、子供の様なあどけなさと不思議な爽やかさを併せ持つ男。
ルヴィアやハイネも認める優れた占星術の使い手だが、『師父殺し』という後ろ暗い異名を持つ。
オルロック・シザームンド
「蝶魔術(パピリオ・マギア)」と呼ばれる魔術を操る老魔術師。ゲリュオン・アッシュボーンの旧友とされる。
非常に厳格な人物で魔術師の血統や歴史を重んじ、ロード・エルメロイⅡ世やルヴィアには厳しい言葉を投げかける。
老齢のため自分で歩けず、弟子と思しき少年に車椅子を引かせている。
ハイネ・イスタリ
純白のスーツを着た金髪碧眼の美青年。錬金術の名門イスタリ家の出身者で、時計塔でも有名な人物。己の名声を鼻に掛けず誰に対しても礼節を失わない人格者だが、かつて一族から出奔して聖堂教会に籍を置き、後に引き戻そうとした代行者を返り討ちにしながら魔術師に戻ったという異質な経歴を持つ。
ロザリンド・イスタリ
ハイネの妹。恥ずかしがり屋で、フランス人形を思わせる幼い少女。
魔術師の家では珍しい事に兄との仲は良く、常に彼の側にいる。
時任次郎坊清玄
右眼に眼帯をした山伏の青年。兜巾に法衣、法螺貝と非常に目立つ格好をしている。
修験道を修めているが美人に弱く、グレイやロザリンドに粉をかけようとするなど、剽軽な男性。
化野菱理
時計塔・法政科から派遣された、ゲリュオン・アッシュボーンの遺産管理人。
友禅の振袖を着た美しい女性だが、眼鏡の奥に蛇を思わせる爬虫類的な冷たさと光沢を持つ。
クラウン
ルヴィアの第二従僕。2メートル近い身長に、上下を黒のフォーマルスーツで固めた強面な男。
ゲリュオン・アッシュボーン
故人。天使像で満たされた奇怪な古城、「剥離城アドラ」の城主。「魔術刻印の修復」という特殊な技術を持ち、施術を受けた魔術師達から「修復師」と呼ばれ続けてきた高位の魔術師。妻と息子がいたが既に死去した後で後継者もなく、集められた魔術師達に遺産の相続者を決めるための謎を残す。

メモ

  • TYPE-MOON作品では『空の境界』がミステリーの要素を持っていたが、本作ではより広義のミステリー小説となっていく。
  • 類別的にはFateシリーズに連なり、サーヴァントも聖杯戦争も本筋には関わらないが、確たる繋がりがあるという一風変わった作品。奈須氏は「(stay nightと)完全に同じ世界、ただし三田誠スパイスにより大気濃度がちょい違う濃密魔術もの」と発言している(小説版『strange Fake』1巻解説)。
  • 奈須氏の竹箒日記でのコメントでは、
    Fateは色々な派生作品に恵まれましたが、事件簿はfateのゲームライターの奈須きのことしてではなく、ミステリ好き(つーか館好き)の読者・奈須きのこにとって予想外のご馳走になりました。
    派手ではないけどシックでロイヤルな読み応え。こういう番外編を書いてもらえる事は、原作世界を預かるものにとって最高の喜びです。

    との事。
  • 作者の三田誠氏は執筆中、Fate/strange Fakeの小説版を進める成田良悟と意見交換をしており、そのためか小説版『strange Fake』には、かなり早い時期に本作のキャラクターや設定が登場している。

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