「巌窟王 エドモン・ダンテス」の版間の差分
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− | エドモン・ダンテス。「復讐者」として世界最高の知名度を有する人物。「巌窟王」として知られている。 | + | :エドモン・ダンテス。「復讐者」として世界最高の知名度を有する人物。「巌窟王」として知られている。 |
− | マルセイユの海の傍らで働く誠実な男で、この世が邪悪に充ちているとは知らずに生き、故に悪辣な陰謀が導いた無実の罪によって孤島にある牢獄、<RUBY><RB>イフの塔</RB><RT>シャトー・ディフ</RT></RUBY>に囚われてしまう。 | + | :マルセイユの海の傍らで働く誠実な男で、この世が邪悪に充ちているとは知らずに生き、故に悪辣な陰謀が導いた無実の罪によって孤島にある牢獄、<RUBY><RB>イフの塔</RB><RT>シャトー・ディフ</RT></RUBY>に囚われてしまう。 |
− | + | :拷問の雨あられによる触覚と痛覚への打撃、収監された者たちによる無数の呻きと死にかけの大合唱による聴覚への打撃、途絶えぬ死体の臭いによる嗅覚への打撃に曝されながらも、鋼の精神によって屈することなく十四年もかけて監獄島から生還し、彼は復讐鬼となった。<br>人間が持つ善性を捨て、悪魔が如き狡猾さと力を、そして自らに希望を与えたファリア神父より授かった救世主の島、財宝の城――モンテ・クリスト島の財宝を得てパリへと舞い降りた。ソレと同じ名「モンテ・クリスト伯爵」を名乗り、憤怒のままに復讐に耽って、かつて自分を陥れてフランスに君臨する有力者の人々を一人ずつ地獄へと引きずり落としたという。 | |
− | その苛烈な生き様と正体を隠した復讐劇、踏みにじられ奪われた恋人メルセデスへの想いと愛執、そして苦悩と後悔から改心へと至る道程は、フランスのみならず世界中の人々に喝采され「世界で最も高名な復讐者」として人々の記憶に刻まれた。 | + | :その苛烈な生き様と正体を隠した復讐劇、踏みにじられ奪われた恋人メルセデスへの想いと愛執、そして苦悩と後悔から改心へと至る道程は、フランスのみならず世界中の人々に喝采され「世界で最も高名な復讐者」として人々の記憶に刻まれた。 |
− | 厳窟王の物語は[[アレクサンドル・デュマ]]による創作とされるが、イフの塔に収監されたエドモンを導く「ファリア神父」の実在が現実では確認されている。 | + | :厳窟王の物語は[[アレクサンドル・デュマ]]による創作とされるが、イフの塔に収監されたエドモンを導く「ファリア神父」の実在が現実では確認されている。 |
− | 真名こそエドモン・ダンテスだが、マルセイユの海の男であった「エドモン・ダンテス」と自分は別人であると彼は認識している。<br> | + | :真名こそエドモン・ダンテスだが、マルセイユの海の男であった「エドモン・ダンテス」と自分は別人であると彼は認識している。<br>なぜなら「エドモン・ダンテス」はパリに於ける血塗られた復讐劇の果てに、自らを構成した悪性を捨て、善性を取り戻したのだ。凄絶な復讐鬼になり果てるも、愛を取り戻して旅立つ彼の隣には、彼を愛する異国の姫エデがいた。 |
− | なぜなら「エドモン・ダンテス」はパリに於ける血塗られた復讐劇の果てに、自らを構成した悪性を捨て、善性を取り戻したのだ。凄絶な復讐鬼になり果てるも、愛を取り戻して旅立つ彼の隣には、彼を愛する異国の姫エデがいた。 | ||
− | だが、サーヴァントとして現界した自分は人類史に刻まれた悪鬼の陰影、永遠の復讐者であるが故に「復讐鬼の偶像」で在り続けている。<br> | + | :だが、サーヴァントとして現界した自分は人類史に刻まれた悪鬼の陰影、永遠の復讐者であるが故に「復讐鬼の偶像」で在り続けている。<br><RUBY><RB>巌窟王</RB><RT>モンテ・クリスト</RT></RUBY>―――それは復讐のためだけに生み出された、悪魔の名。 |
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− | : 記憶喪失の彼女と「復讐鬼は監獄塔に哭く」にて共演。記憶の無い彼女に何か思うところがあったのか、かつての恋人メルセデスの名を名乗らせる。 | + | :記憶喪失の彼女と「復讐鬼は監獄塔に哭く」にて共演。記憶の無い彼女に何か思うところがあったのか、かつての恋人メルセデスの名を名乗らせる。 |
:後に最後の裁きの間で対峙。死霊を味方に付けた彼女を「お前の刃は優しすぎた」と一蹴する。彼女の正体にはっきりと気づいてはおらず興味もなさげであったが、前述の言葉や「いずれ名のある英霊になるやもしれぬ」と評するなど迫りつつはあった。 | :後に最後の裁きの間で対峙。死霊を味方に付けた彼女を「お前の刃は優しすぎた」と一蹴する。彼女の正体にはっきりと気づいてはおらず興味もなさげであったが、前述の言葉や「いずれ名のある英霊になるやもしれぬ」と評するなど迫りつつはあった。 | ||
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;「──待て、しかして希望せよ」 | ;「──待て、しかして希望せよ」 | ||
:口癖。『モンテ・クリスト伯』の最も有名な名台詞。 | :口癖。『モンテ・クリスト伯』の最も有名な名台詞。 | ||
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+ | ;「黙れ。黙れ、黙れ!!<br> 黙れェ!!」 | ||
+ | :第四の扉にて。「憤怒」に当たる[[ジャンヌ・ダルク|第四の支配者]]に対しての激昂。憤怒を否定することは、同時にそこから起因する復讐と復讐者を否定することに他ならない。故に、悲惨な最期を遂げてもなお、憤怒といった負の感情を抱かずに救いと赦しを口にする彼女と相容れないのは必然なのかも知れない。 | ||
+ | :ジャンヌが「人間や祖国に対する憤怒と憎悪を抱く」というありえないイフを[[ジル・ド・レェ|ある人物]]が復讐のために聖杯に願い、[[ジャンヌ・ダルク〔オルタ〕|「復讐者」として誕生した]]のは、余りにも皮肉と言える。 | ||
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:なお、ちゃんと本来の支配者も一緒に居たため、そちらに向き合ってからは平静を取り戻していた。 | :なお、ちゃんと本来の支配者も一緒に居たため、そちらに向き合ってからは平静を取り戻していた。 | ||
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:第七の扉にて。立ちふさがろうとするメルセデスに対して言った言葉だが、主人公から「どの口で!?」「ジャンヌさんの時は全力でしたよね」と突っ込まれる。返答は「あれはルーラーだ。人間城塞だ。女というには心身ともに堅すぎる」とのこと。 | :第七の扉にて。立ちふさがろうとするメルセデスに対して言った言葉だが、主人公から「どの口で!?」「ジャンヌさんの時は全力でしたよね」と突っ込まれる。返答は「あれはルーラーだ。人間城塞だ。女というには心身ともに堅すぎる」とのこと。 | ||
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:いつかの恩師と同じく、外へ希望を送り出す喜びを胸に。 | :いつかの恩師と同じく、外へ希望を送り出す喜びを胸に。 | ||
− | ;主人公「―――キミは、永遠に消えるのか?」 | + | ;主人公「―――キミは、永遠に消えるのか?」<br>「……再会を望むか、アヴェンジャーたるオレに?<br> はは、ははははははははは! ならばオレはこう言うしかあるまいな!<br> ”―――待て、しかして希望せよ”と!」 |
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:自らの消滅を悼んでくれるマスターに、幾度となく口にしたかけがえのない言葉で応えて、彼は一時の別れを迎える。 | :自らの消滅を悼んでくれるマスターに、幾度となく口にしたかけがえのない言葉で応えて、彼は一時の別れを迎える。 | ||
2016年5月1日 (日) 15:09時点における版
アヴェンジャー (Grand Order)
- 真名:巌窟王 エドモン・ダンテス
- 身長:185cm / 体重:75kg
- 出典:デュマ著『モンテ・クリスト伯』?
- 地域:フランス
- 属性:混沌・悪
- 性別:男性
- CV:島﨑信長 / イラスト:小松崎類
『Fate/Grand Order』に登場する、「復讐者」のクラスのサーヴァント。ポークパイハットを被った色白の肌をした青年。
- 略歴
- 監獄塔に魂を幽閉された主人公を待ち受けていたサーヴァント。主人公に現在の状況と脱出の手立てを示す導き手であり、自らも主人公を仮のマスターとして戦いを促し、共に七つの「裁きの間」へ挑む。
- しかし、本来の「シャトー・ディフ」がそうであったように、この監獄塔も脱出できる者はただ一人。七つの裁きを打ち破った後、彼は最後の敵として主人公の前に立ちはだかる。
- 主人公に敗れた彼は、しかしかつて彼を導いたファリア神父の如く、そして最後には復讐を成し遂げずに生涯を終えた己が知ることのなかったもの、罠に落ちた者を導き救う「勝利」へと至ったことを喜びながら、称賛と共に別れを告げた。
- 人物
- 能力
- 超高速行動を用いた格闘戦や光線を大量に放つ攻撃など、サーヴァントとしても大分非常識な部類の戦いを見せる。これは逸話由来の二つの宝具を活用しているようなので、流石に生前のエドモン・ダンテスがこのような能力を持っていたわけではないと思われる。
ステータス
クラス | マスター | 筋力 | 耐久 | 敏捷 | 魔力 | 幸運 | 宝具 | クラス別能力 | 保有スキル | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
アヴェンジャー | 主人公 (Grand Order) | B | A+ | C | B | - | A | 復讐者:A 忘却補正:B 自己回復(魔力):D |
鋼鉄の決意:EX 黄金律:A 窮地の智慧:A |
宝具
- 巌窟王(モンテ・クリスト・ミトロジー)
- ランク:C
種別:対人宝具
レンジ:-
最大補足:1人 - 復讐の化身故に如何なるクラスにも当てはまらず、エクストラクラス・アヴェンジャーとして現界した肉体は、その生きざまを昇華した宝具と化した。
- 強靭な肉体と魔力による攻撃に加え、自らのステータスやクラスを隠蔽、偽の情報を見せることも可能の常時発動型の宝具。
- 真名解放の効果も存在するが、『Grand Order』では使用されない。
- 虎よ、煌々と燃え盛れ(アンフェル・シャトー・ディフ)
- ランク:A
種別:対人 / 対軍宝具
レンジ:1~20
最大補足:1~100人 - 地獄の如きシャトー・ディフで培われた鋼の精神力が宝具と化したもの。肉体はおろか、時間、空間という無形の牢獄さえをも巌窟王は脱する。
- 超高速思考を行い、それを無理矢理に「肉体」に反映することで、主観的には「時間停止」を行使しているにも等しい超高速行動を実現するのである。
- 『Grand Order』に於いては、高速移動に伴う「分身」による同時複数攻撃といった形となる。
- 宝具名の綴りは恐らく「Enfer Château d'If」
真名:巌窟王 エドモン・ダンテス
- エドモン・ダンテス。「復讐者」として世界最高の知名度を有する人物。「巌窟王」として知られている。
- マルセイユの海の傍らで働く誠実な男で、この世が邪悪に充ちているとは知らずに生き、故に悪辣な陰謀が導いた無実の罪によって孤島にある牢獄、
イフの塔 に囚われてしまう。
- 拷問の雨あられによる触覚と痛覚への打撃、収監された者たちによる無数の呻きと死にかけの大合唱による聴覚への打撃、途絶えぬ死体の臭いによる嗅覚への打撃に曝されながらも、鋼の精神によって屈することなく十四年もかけて監獄島から生還し、彼は復讐鬼となった。
人間が持つ善性を捨て、悪魔が如き狡猾さと力を、そして自らに希望を与えたファリア神父より授かった救世主の島、財宝の城――モンテ・クリスト島の財宝を得てパリへと舞い降りた。ソレと同じ名「モンテ・クリスト伯爵」を名乗り、憤怒のままに復讐に耽って、かつて自分を陥れてフランスに君臨する有力者の人々を一人ずつ地獄へと引きずり落としたという。
- その苛烈な生き様と正体を隠した復讐劇、踏みにじられ奪われた恋人メルセデスへの想いと愛執、そして苦悩と後悔から改心へと至る道程は、フランスのみならず世界中の人々に喝采され「世界で最も高名な復讐者」として人々の記憶に刻まれた。
- 厳窟王の物語はアレクサンドル・デュマによる創作とされるが、イフの塔に収監されたエドモンを導く「ファリア神父」の実在が現実では確認されている。
- 真名こそエドモン・ダンテスだが、マルセイユの海の男であった「エドモン・ダンテス」と自分は別人であると彼は認識している。
なぜなら「エドモン・ダンテス」はパリに於ける血塗られた復讐劇の果てに、自らを構成した悪性を捨て、善性を取り戻したのだ。凄絶な復讐鬼になり果てるも、愛を取り戻して旅立つ彼の隣には、彼を愛する異国の姫エデがいた。
- だが、サーヴァントとして現界した自分は人類史に刻まれた悪鬼の陰影、永遠の復讐者であるが故に「復讐鬼の偶像」で在り続けている。
巌窟王 ―――それは復讐のためだけに生み出された、悪魔の名。
登場作品と役柄
- Fate/Grand Order
- 『Grand Order』初となるアヴェンジャーのサーヴァント。レア度は☆5。
- 「空の境界」コラボイベントの際に顔見せとして登場し、続くイベント「監獄塔に復讐鬼は哭く」にて正式実装された。
人間関係
Fate/Grand Order
- 主人公 (Grand Order)
- 自分が住まう監獄に落とされた彼に対して人間の悪業を見せることで導き、最後にはその命を以て送り出す。
- ジャンヌ・ダルク
- 悲惨な最期を遂げたにも関わらず人間に対する憤怒、憎悪を否定した彼女の存在は、彼の芯にある激情を否定するものであるが故に、彼が苦手とし、相容れぬと位置付ける人物。
- ファントム・オブ・ジ・オペラ
- 監獄塔において「嫉妬」を司った英霊。彼の慟哭を聞き、彼こそ人間であると讃えた。
- フェルグス・マック・ロイ
- 監獄塔において「色欲」を司った英霊。ただし、巌窟王曰くこれは本人というわけではなかったらしい。
- ジル・ド・レェ(キャスター)
- 監獄塔において「怠惰」を司った英霊。一見ミスキャストに見えるが、この場合の怠惰は「やるべきこと(騎士としての役割や振る舞い)をやらずに自分の好きなことに没頭している」という意味合い。また、「神への祈りを怠ること」もこの場合は怠惰の一種である。
- ジル・ド・レェ(セイバー)
- 「憤怒」の間にてジャンヌと共に現れるが、あくまで巌窟王を救おうとするジャンヌの抑えも聞かずに巌窟王を倒そうとして返り討ちにあう。イベント中で各ボスに用意されている特殊スキルをジャンヌではなく彼が使うため、実際には彼が憤怒の担当だったのかもしれない。
- カリギュラ
- 監獄塔において「暴食」を司った英霊。今回は主人公の状態を逆手に取り、意外な姿を見せた。
- 天草四郎時貞
- 監獄塔において「強欲」を司った英霊。彼の望みや考え方をいたく気に入っているらしく、機嫌よさそうに彼のことを主人公に語る。
- 両儀式
- オガワハイムで戦った「殺人鬼」。彼女からは、人間好きと評されている。
- 作家サーヴァント
- 自身の人生を作品にされたことで思い入れがあるのか、執筆に取り組んでいる彼らにコーヒーを差し入れてほしいとマスターに要望する。
- なお、現在彼の人生を著作にした本人はまだ実装されていない。
- ソロモン
- 「空の境界」イベントではオガワハイムを新たな特異点にさせようと巌窟王を召喚するも、ソロモンが恩讐を持たないことを理由に断られた上、オガワハイムを特異点ではなくサーヴァントを変質させる空間として勝手に利用されてしまう。
- 続く「復讐鬼は監獄塔に哭く」でも最終的に主人公を殺させるためのサーヴァントとして巌窟王を再召喚し、こちらはある程度は思惑通りに進んでいたと思われるが、最終的には巌窟王が望んだ通りの形で失敗に終わる。
- 一度断られたにも関わらず再召喚していることから、ソロモンからは一定以上の評価を受けていると思われるが、岩窟王の方は全く好ましくは思っておらず、噛み合わない関係である。
- ナイチンゲール
- 記憶喪失の彼女と「復讐鬼は監獄塔に哭く」にて共演。記憶の無い彼女に何か思うところがあったのか、かつての恋人メルセデスの名を名乗らせる。
- 後に最後の裁きの間で対峙。死霊を味方に付けた彼女を「お前の刃は優しすぎた」と一蹴する。彼女の正体にはっきりと気づいてはおらず興味もなさげであったが、前述の言葉や「いずれ名のある英霊になるやもしれぬ」と評するなど迫りつつはあった。
生前
- メルセデス
- 愛した相手。しかして二人の仲は第三者により引き裂かれた。
- ファリア神父
- シャトー・ディフで偶然から出会った老賢者。
- 彼に様々な知識、モンテ・クリスト島の遺産、最後には自らの死により自由を与えた。
- 互いを親子と認め合うほどの絆を結ぶ。
- エデ
- 復讐の過程で救い出した少女。
- 元はさる王族の姫だったが、巌窟王の復讐対象の1人の裏切りにより家族も地位も全て奪われ、奴隷になっていたところを巌窟王に救われた。
- 巌窟王を深く愛しており、最後は彼女を置いて去ろうとする彼に愛を打ち明けて彼の心に救いをもたらし、共に新しい人生へと旅立っていった。
その他
- アレクサンドル・デュマ
- 「巌窟王」という存在の生みの親。「性質の悪い小説家め」と毒づく。
名台詞
- 「──待て、しかして希望せよ」
- 口癖。『モンテ・クリスト伯』の最も有名な名台詞。
- 「黙れ。黙れ、黙れ!!
黙れェ!!」 - 第四の扉にて。「憤怒」に当たる第四の支配者に対しての激昂。憤怒を否定することは、同時にそこから起因する復讐と復讐者を否定することに他ならない。故に、悲惨な最期を遂げてもなお、憤怒といった負の感情を抱かずに救いと赦しを口にする彼女と相容れないのは必然なのかも知れない。
- ジャンヌが「人間や祖国に対する憤怒と憎悪を抱く」というありえないイフをある人物が復讐のために聖杯に願い、「復讐者」として誕生したのは、余りにも皮肉と言える。
- 「違う、違う違う!!」
- 第六の扉にて。「強欲」に当たる第六の支配者のことが何やらお気に入りのようで、主人公曰く「楽しそうに話す」様子で裁きの間へと向かったのだが――そこに待ち受けていたのは、第四の支配者として既に一度戦った忌まわしきジャンヌ・ダルク。思わず激昂する巌窟王であった。
- なお、ちゃんと本来の支配者も一緒に居たため、そちらに向き合ってからは平静を取り戻していた。
- 「そこを退け、女。オレは積極的に女を殺しはしない」
- 第七の扉にて。立ちふさがろうとするメルセデスに対して言った言葉だが、主人公から「どの口で!?」「ジャンヌさんの時は全力でしたよね」と突っ込まれる。返答は「あれはルーラーだ。人間城塞だ。女というには心身ともに堅すぎる」とのこと。
- 「あの時、おまえは見逃されたのではない。もう”終わるもの”と見捨てられたのだ。
だが―――はは、ははは! 結果はこの通りだ! 残念だったな魔術の王よ!
貴様のただ一度の気まぐれ、ただ一度の姑息な罠は、ここにご破算となった!
オレなんぞを選ぶからだバカ者め! ざまあない!
歩むがいい! 足掻き続けろ! 魂の牢獄より解き放たれて―――おまえは!
いつの日か、世界を救うだろう!」 - 自身を見事に打ち破り、シャトー・ディフを抜け出す主人公への最大の賛辞と魔術王への侮蔑。
- いつかの恩師と同じく、外へ希望を送り出す喜びを胸に。
- 主人公「―――キミは、永遠に消えるのか?」
「……再会を望むか、アヴェンジャーたるオレに?
はは、ははははははははは! ならばオレはこう言うしかあるまいな!
”―――待て、しかして希望せよ”と!」 - 自らの消滅を悼んでくれるマスターに、幾度となく口にしたかけがえのない言葉で応えて、彼は一時の別れを迎える。
メモ
- アンリマユから12年を経て登場した二人目の「復讐者」のサーヴァント。アンリマユの特殊性を鑑みれば真っ当な英霊としては初となる。
- 真名は「巌窟王」まで含めてである。これは当人の話す通り「復讐鬼の偶像」としての存在であることを強調したものなのだろう。
- というか、マイルーム会話では「俺の真名は“巌窟王”だ」(要約)と語り、ステータス画面右上や戦闘時に表示される名前も「巌窟王」となっており、厳密に言えばむしろ「エドモン・ダンテス」の方が余計な部分であると言える。
- ちなみに、「監獄塔に復讐鬼は哭く」でボスとして対峙した際の戦闘画面での表記のみ「エドモン・ダンテス」だった。
- というか、マイルーム会話では「俺の真名は“巌窟王”だ」(要約)と語り、ステータス画面右上や戦闘時に表示される名前も「巌窟王」となっており、厳密に言えばむしろ「エドモン・ダンテス」の方が余計な部分であると言える。
- 「虎よ、煌々と燃え盛れ」という宝具名や、瞬間移動を使うことなど、『モンテ・クリスト伯』をモチーフとしているSF小説『虎よ、虎よ!』のオマージュと思しき要素が見受けられる。
宝具名と宝具開帳の口上は『虎よ、虎よ!』の別題『我が赴くは星の群』と、タイトルの由来であり小説冒頭にも引用されているウィリアム・ブレイクの詩「虎」 (The Tyger) の冒頭「虎よ、虎よ!ぬばたまの闇に燦爛と燃え(Tyger, Tyger, burning bright)」の合わせ技か。- そのエドモン・ダンテスのイメージには全くそぐわないダイナミックな戦いのインパクトもあって、「エドモン・ダンテスではないと言うが、ならガリヴァー・フォイル(『虎よ、虎よ!』の主人公)なのでは?」などとネタにされたりも。
- ぶっちゃけ、2004年放送のSFアニメ『巌窟王』の影響を大層に感じるキャラクターである。この宇宙を舞台にしたスペースオペラ版『巌窟王』も、元々は『虎よ、虎よ!』をアニメ化しようとして権利の関係で駄目だったため『モンテ・クリスト伯』を原作に持ってきた作品である。
- またシャトー・ディフにおいて彼を導いたのがファリア神父であったため型月の聖職者の法則からあの体術は彼から学んだものという説も…
- そのエドモン・ダンテスのイメージには全くそぐわないダイナミックな戦いのインパクトもあって、「エドモン・ダンテスではないと言うが、ならガリヴァー・フォイル(『虎よ、虎よ!』の主人公)なのでは?」などとネタにされたりも。
- 「巌窟王」という名称で有名だが、実はこの名称は日本で最初に訳本が出版された際の邦題であり、原作内では使われていない名称である。それでもこの名称で通じるのが原典や上記のアニメ版の著名さを物語っている。
- 竹箒日記によれば、「青年としての巌窟王」を目指したということで、一般的な岩窟王のイメージに比べて外見が若々しい。イラストレーターが『ダンガンロンパ』で有名な小松崎類氏であることから、「超高校級の英霊」とも。