イアソン

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イアソン

  • 真名:イアソン
  • 性別:男性

Fate/Grand Order』に登場するサーヴァント。爽やかな印象を与える金髪の青年。

略歴
ギリシャ神話の一大物語「アルゴー号の冒険」のトップとしてその名を知られた英雄。
イオルコスの王の子として生まれるも叔父ペリアスに王の座を奪われ、ケイローンの弟子として育つ。
その後ペリアスとの「コルキスの宝である金羊の皮を持ち帰れば王位を認める」という約束を果たすためアルゴノーツ(アルゴナウタイ)を組織した。
コルキスにたどり着いた彼は、彼を支持する女神アフロディテによって呪いをかけられ彼を妄信的に恋するようになったメディアの助けによって金羊の皮を手に入れる。
しかし、故郷であるイオルコスに凱旋した彼を待っていたのは両親の死と約束の反故だった。
激怒した彼はメディアの魔術を利用してペリアスとその三人の娘を殺害し王座につくも、ペリアスの殺害が民の知るところとなり、メディアとともに国を追われる。
放浪の果てにたどり着いたコリントスでその王に娘グライアとの婚姻を持ちかけられた彼は、迷いもなく妻メディアと2人の子供を捨て、グライアと結婚することを決める。
しかしその婚姻の日、国を挙げての祭りの中、コリントスは滅び去る。グライアは炎に包まれ、新しく王になるはずであった彼はまたも放浪の身に戻される。
その後の物語はもはや伝説に残すところではなく、かつてのアルゴー号の残骸に思いを馳せながら倒れた船柱の下敷きとなって息絶えたという。
Fate/hollow ataraxia』でその伝説は語られていたが、『Fate/Grand Order』第三章で本格的に登場。
「『契約の箱』に神霊を生贄に捧げれば大いなる力が手に入る」とメディアに嘘を吹き込まれ、『契約の箱』およびエウリュアレを巡って主人公達と対立する。
人物
ギリシャ神話にその名を知られた大英雄とは思えないほど人間的にはアレであり、すぐに調子に乗るくせに些細なことで狼狽え、誰とも上から目線で話す一方で思い通りにならないと癇癪を起こす。他人の力を自分の力と思い込む上に人を人とも思わないという、まさに人間のクズ
ただ、その望みは「自分が王となって、誰もが満ち足りて争いのない理想郷を作る」と意外にも極めて英雄らしいもので、『Grand Order』作中でも生前果たせなかったその望みの成就だけを求めていた。しかしメディアには「平和を願う心が本物でも、魂が絶望的にねじれているので決して理想の王にはなれない」と評される。
能力
一応サーヴァントではあると思われるのだが、生前アルゴー号の同乗者であったアタランテ曰く「戦ったことが皆無」「戦力に数えなくていい」という扱いで、戦う素振りも一切見せない。指揮官としても上記の性格と相まって無能の極み。
その一方で、ギリシャ神話の英雄をまとめあげてアルゴノーツを結成した弁舌やカリスマ性については「怪物」と評されるほど。

登場作品と役柄

Fate/hollow ataraxia
キャスターの回想に少しだけ登場する。
Fate/Grand Order
第三章後半に登場。敵の首魁として主人公達と対立する。

人間関係

Fate/Grand Order

メディア〔リリィ〕
クルーの一人。優しい言葉をかけるものの、都合の良い道具程度にしか思われていない。
無論イアソンの側も彼女に最終的に何をされたのかはしっかり覚えているのだが、さほど気にかけてはいないようである。
ヘクトール
クルーの一人。

生前

メディア
妻。彼女の助力で冒険を成功させるものの、最終的には破局。
ケイローン
師。もっとも、彼の教室を「ケンタウロスの馬蔵」呼ばわりしているあたり、良い感情は持っていないようである。
ヘラクレス
アルゴー号のクルー。ギリシャ神話に名高い英雄であり、ひねくれながらも子供のような憧憬を向けている。
『Grand Order』ではバーサーカーとして現界しているために多少見下している節もあるが、その強さには絶対の信頼を置いていることが伺える。
アタランテ
アルゴー号のクルー。こちらからは特にどうということもないようだが、あちらからは嫌われている。
ペリアス
叔父。本来継ぐはずだった王位を奪われ、対価として求められた金羊の皮を手に入れる為にアルゴー号を作ることになる。
帰国後にその約束を反故にされたことで彼を謀殺し、王位を取り戻す。

名台詞

Fate/Grand Order

「いい笑顔だ。君の笑顔はまるで太陽のようだ。 いつでも私の胸を満たしてくれる。
ああ、でも少し疲れているようだね?大丈夫かい? なにしろ長時間、この船の動力源になっているんだ。辛くなったら言ってほしい。
ほら。ほんの少し、ほんの少しぐらいなら休憩も考えてあげるからね。」
メディアに思惑が思うように進んでいることを笑顔で報告されて。薄っぺらい心の籠らない甘言でメディアを労う。この言葉にメディアは顔を赤らめて「頑張れます」と応える。
…直後船を目的地へ動かそうとする辺り、最早労いの体すら成さないのだが。
「ハッハー! そうかそうか! 君は勇気があるな! とても、とても、とても気に入ったよ!
おまけにそんな可愛いサーヴァントもついている! いいよ、いい! 英雄みたいだ・・・・・・
ヒューッ!カッコイー!――ったく、塵屑ごみくず風情が生意気な。 サーヴァント諸共、今すぐ消えてくれる?」
ヘラクレスの猛攻を脅しの材料とし、主人公に向けて降伏しエウリュアレを引き渡すことを勧告するが、断られての言葉。
この後、傍らのメディアを呼びつけ…。
「私の願いはわかるよね?あいつらを粉微塵に殺して欲しいんだ!
君が弟をバラバラにしたときみたいにね! ああ、大丈夫大丈夫。
私は反省したから!もう君を裏切らないとも!」
メディアに主人公達の抹殺を命じる。生前の彼女の無残な行為を例えながら。
ともすればメディアは激昂してもおかしくない言い方だが、幼き時代の自分として召喚されその先の記憶はおぼろげで、細かいことは気にしない様子…?
メディアは受け流し指示に笑顔で従う。
「死ぬはずがないだろう!?アイツはヘラクレスだぞ! 不死身の大英雄だ!
英雄オレ達の誰もが憧れ、挑み、一撃で返り討ちにされ続けた頂点なんだぞ!?
それがこんな、おまえらのような寄せ集めの雑魚どもに倒されてたまるものかァ!!!!」
ヘラクレスを倒したとドレイクに報告されて。酷く歪んでいるが、彼にもヘラクレスへ一角の友情は存在した様子。
「なに……なにをいう、魔女め! 鄙びた神殿にこもっていただけの女に何がわかる!
 王の子として生まれながら叔父にその座を奪われ、ケンタウロスの馬蔵なんぞに押し込まれた!
 その屈辱に甘んじながら才気を養い、アルゴー船を組み上げ、英雄たちをまとめ上げた!
 このオレのどこが! どこに! 王の資格がないというのだ!?
 オレは自分の国を取り戻したかっただけだ! 自分だけの国がほしかっただけだ!
 それの何が悪いというのだ、この裏切り者がーー!」
第三章、メディアに騙されていたとわかり、「王様になるべきではない」と彼女に言われての返答。
生前も含めて溜まりに溜まった鬱屈が大爆発したようなぶちまけっぷりである。この「思い通りにならないと周囲を呪う」魂のねじれこそが、まさに王の資格の欠落そのものであった。

メモ

  • 歪んだ小悪党だがただの無能ではなく根っからの悪人でもない、といった人となりはワカメの系譜と言える。
  • 彼もサーヴァントであると思われるが、戦闘を行うキャラクターとして登場していないためクラスは不明。アルゴー号の船長であったことを考えるとライダーであろうか?
  • 当初姿が公開された際、容姿とどこか傲慢そうな印象から、別クラスのギルガメッシュではないかという噂が一時立った。

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