沖田総司
2015年3月22日 (日) 00:43時点における115.39.217.193 (トーク)による版
桜セイバー
- 真名:沖田総司
- 誕生日:月日/血液型:型
- 身長:158cm/体重:45kg
- スリーサイズ:B/W/H
- 属性:中立・中庸
『Fate/KOHA-ACE 帝都聖杯奇譚』に登場する、「剣士」のクラスのサーヴァント。
大正風の和服を着た、薄い桜色の髪の美少女剣士。
- 略歴
- 『帝都聖杯奇譚』の主人公にして、大聖杯によって召喚された救国英霊の一人。
- ナチスドイツが送り込んだ人造英霊兵団「ヘルト・クリーガー」のサーヴァント達と聖杯を巡って死闘を繰り広げる……予定。
- 真名は幕末最後の剣客集団、新撰組一番隊組長・沖田総司。一番隊は剣豪ひしめく新撰組の中でも最精鋭の部隊で、芹沢鴨暗殺、池田屋事件など常に新撰組にとって重要な任務をこなしたといわれ、その中でも最強の剣士と知られるのが、沖田である。
- 人物
- 和服を着こなし、物腰柔らか、かつ謙虚という絵に書いたような大和撫子。いつも冷静だが意外と陽気な所もあり、サーヴァントとしての扱いやすさもセイバークラスに相応しい。だが、ひとたび斬り合いとなれば冷徹な人斬りへと変貌。得物を抜いた相手に対しては隙を見つければ即座に斬り捨て、背後を見せた者にも一切容赦せず、殺し合いや死生観に関して極めてシビアな感性を持っている。
- 生前は凄腕の剣士として知られているが、自分では「剣豪である」というつもりはないらしい。
- 史実通りちょっと体が弱く、ショックな事があると血を吐く。また局長や副長など新撰組の仲間達と最後まで戦えなかったことを気に病んでおり、昔の事を考えると申し訳ない気持ちと自分の不甲斐なさから落ち込んでしまい、情が深いだけにメンタル弱い所がある。
- 物凄く似合ってる袴とブーツはマスターから貰ったもので、サーヴァントとして活動する際は、宝具である羽織とマフラーを着用している。
- 生前、病によって新選組の同胞達と共に戦場で最後を迎えられなかったことから聖杯に託す願いは、『最後まで戦い抜くこと』。
- 能力
- 他の英霊と比しても超越した剣技を持ち、腕試しをしようとしたセイバーを抜刀術によって、一刀のもとに斬り伏せている。
- この時のアルトリアは彼女を格下と侮り、騎士道精神とか空気からいきなり斬りかかってくることはないだろう、と高を括っていたのだが、それを差し引いても反応することすら出来ずに首を飛ばされている。ギャグ時空でなかったら言い訳できない位にアルトリアの惨敗である。
- また秘剣「無明三段突き」によって、ランスロット、ガウェイン、ベディヴィエールを三人纏めて倒している。
- 「セイバー」クラスではあるが、最強宝具は大味なビームブッぱ系ではなく、本人曰く「ビーム出す剣術とかやですよ」とのこと。
- 耐久力はかなり低く、その上スキル「病弱」の影響で打たれ弱く、しかも「神秘」が薄い時代の英霊なので「対魔力」も最低ランクと防御面に大きな欠点を抱えている。その反面、「縮地」による非常に高い機動力と奇襲性、高い技量と秘剣の性能が上手く噛みあっており、セイバークラスの中でも特に技巧と速攻戦術で優れている。
- 無明三段突き(むみょうさんだんつき)
- 種別:対人魔剣
- 最大捕捉:1人
- 由来:稀代の天才剣士・沖田総司が得意としていた、「平晴眼」の構えから踏み込みの足音が一度しか鳴らないのにその間に3発の突きを繰り出す(即ち目にも止まらぬ速さで、相手は一突きもらったと思った瞬間、既に三度突かれていた)、秘剣「三段突き」。
- 超絶的な技巧と速さが生み出した、必殺の「魔剣」。
- 平晴眼の構えから“ほぼ同時”ではなく、“全く同時”に放たれる平突きで、放たれた「壱の突き」に「弐の突き」「参の突き」を内包する。放たれた三つの突きが“同じ位置”に“同時に存在”しており、この『壱の突きを防いでも同じ位置を弐の突き、参の突きが貫いている』という矛盾によって、剣先は局所的に事象崩壊現象を引き起こす。事実上防御不能の剣戟であり、また結果から来る事象崩壊を利用しての対物破壊にも優れる。
宝具
- 誓いの羽織
- ランク:C
- 種別:対人宝具
- レンジ:1
- 最大捕捉:1人
- 幕末に京を震撼させた人斬り集団「新撰組」の隊服として有名な、袖口にダンダラ模様を白く染め抜いた浅葱色の羽織。
- サーヴァントとして行動する際の戦闘服と呼べるもので、装備する事によりパラメータを向上させる。また通常時のセイバーの武装は『乞食清光』だが、この宝具を装備している間、後年に「沖田総司の愛刀」とされた『菊一文字則宗』へと位階を上げる。
- 一目で素性がバレかねないあまりにも目立つ装束のため、普段はマスターが用意した袴を着用している。
- 誠の旗
- ランク:B
- 種別:対軍宝具
- レンジ:1~50
- 最大捕捉:1~200人
- 桜セイバーの最終宝具。
- 新撰組隊士の生きた証であり、彼らが心に刻み込んだ『誠』の字を表す一振りの旗。
- 使用者本人も魔人アーチャーとの最後の戦いまで気付いていなかったが、一度発動すると、かつてこの旗の元に集い共に時代を駆け抜けた近藤勇を始めとする新撰組隊士達が一定範囲内の空間に召喚される。各隊士は全員が独立したサーヴァントで、宝具は持たないが全員がE-相当の「単独行動」スキルを有しており、短時間であればマスター不在でも活動が可能。
- ちなみにこの宝具は新撰組の隊長格は全員保有しており、効果は変わらないが発動者の心象によって召喚される隊士の面子や性格が多少変化するという非常に特殊な性質を持つ。
- 例として挙げると、土方歳三が使用すると拷問などの汚れ仕事を行ってきた悪い新撰組、近藤勇が使用すると規律に五月蝿いお堅い新撰組として召喚される。また召喚者との仲が悪いとそもそも召喚に応じない者もいる。桜セイバーが召喚するのは、世間的に良く知られたメンバーで構成されたポピュラーな新撰組である。
登場作品と役柄
- コハエース
- 誰もが予想できなかった新英霊として登場。「浪漫の嵐さん」、「るろうに桜さん」など呼び方が変わる。
- ちびちゅき!
- 同誌でという事もあり経験値氏のオファーを受けて、「セイバー4~8の」一人として出張。
- カプセルさーばんと
- さーばんとの一匹。
- その場から動かず、一定時間ごとに同僚から昼休みに習った突進突きを繰り出す。
- 吹き飛ばす力が強いため敵の前進を止めやすいが、自分もやや吹き飛ばされやすいため注意。
- コスト500 戦闘力C 突破力A 移動力- 体力A 忍耐力A リキャストC
人間関係
コハエース
- マスター
- どんな人かと言うと桜セイバー曰く「え? いや、なんというか、ちょっと残念な……」人。
- 嘘みたいな偶然と事故の連続によって聖杯戦争に巻き込まれたマイナー魔術師の家の息子で、帝都聖杯奇譚の主人公。
- 戦時中でありながら妙にのんびりとした、悪く言うと平和ボケした価値観を持ち、特にこれといった信念もなく聖杯戦争の渦中に飛び込むことになる。
- セイバー
- 「自分の立場が危うくなるので、これ以上セイバー系ヒロインを増やしてほしくない」、という極めて個人的な事情から嫌われている。
- 赤セイバー
- 器の小さい青いオワコンと違い、偉大なる皇帝は寛大なので、仲は悪くない。というか、一番意思疎通が出来ている。
- とは言え、桜セイバーが青い方とは完全別人と知った時はセイバーと歴史的和解を成立し、叩き潰そうとしていた。
- 琥珀
- 自称「マスター」で、令呪の位置は脇の下との事。桜セイバーも当然そんな事は全く知らず、ホントのマスターではない。
- クーフーリン
- 型月武道会での対戦相手。開幕三段突きで息の根を止めるものの、返しのゲイボルクで心臓を貫かれてしまう。
ちびちゅき!
- 佐々木小次郎
- 剣の道を志す者なら一度は耳にする伝説の剣士として尊敬しており、同じ侍同士で桜を見ながら話ができればこんなに嬉しい事はない、とわざわざ団子を持ってお花見に誘いに行く。だが、そこで見たのは門番の傍ら農作業に勤しむ小次郎の姿で、ショックから血を吐いてしまう。
生前
- 近藤勇
- 局長。最大の恩師であり、やはり史実通りとても慕っていたらしい。
- 土方歳三
- 副長。「鬼の副長」と恐れられた人物だが、彼女は「土方さん」と割と気軽に呼ぶ。
- エリザベート並のスキル「拷問技術」持ち。
- 斎藤一
- 三番隊組長。連携して三段突きを使う事ができる。「悪・即・斬」の決め台詞で有名な人。
名台詞
コハエース
- 「コハエースに浪漫の嵐!!
桜セイバー推参!!」 - 桜花爛漫 この花咲くや 散りぬるや あのコハエースに新英霊推参。
- 元ネタはセガの作品『サクラ大戦』、そして桜セイバーとよく似た和服を着ている同作メインヒロインの「真宮寺さくら」から。社長自らコハエースのために手掛けたキャラにこんな事をいきなり言わせるとは流石と言うべきか、なんと言うべきか……。
- 「いいんですどうせ私なんか土方さんみたく最後まで戦えなかったダメ隊士なんですから」
- 真名が明らかになると同時に「病弱」「豆腐メンタル」「マイナス思考」などの属性が追加された桜セイバー。「最後まで戦えなかったこと」が強い心残りではあるらしい。
- 「いやスキだらけだったものでつい……
ってか、斬り合いなんて生きるか死ぬかでしょう」 - 舐め切った態度で構えていたセイバーを神速の居合で飛頭蛮状態にして、抗議された際の反応。
- 彼女が可憐な容姿に似合わず、どれだけ血腥い死線を潜り抜けてきたかが良く分かるセリフ。
- ちなみにアルトリアはブツブツ文句を言っているが、考え方が似ているモードレッドは「今いい事言った!」と大絶賛。さらに好感度が上がった。
- 「悪・即・斬!!」
- 格好つけて登場した坂本龍馬(?)を背後からの一突きで即殺害。
- 元ネタは某明治剣客浪漫譚にライバルキャラとして登場している同僚のセリフ。斬なのに突いてんじゃんというのは元ネタからしてそうなので気にしたら負け。
- 「ちびちゅき!さん、桜セイバーもよろしくお願いします!!」
- コハエース始まって以来の危機でも、自分の出番アピール。
- 秋葉からは「コハエース発の誇りを持てよ!!」と突っ込まれるが、後にこのオファーが受け入れられてしまう。
- 「こいつ、拷問して聞き出します?」
- 捕えた龍馬の処遇について。可憐な顔でサラリと言うのが怖い。
- まず新撰組的には軽いジャブの「石抱」から始めるが、龍馬はあっさりと情報を吐いたため、すぐに終わった。
- 桜セイバーは拷問があまり得意では無いらしく、「こんな時土方さんがいれば拷問凄く捗るんですが……」とコメントしている。
- 「これは私の生きた証……。誠の旗の下、共に時代を駆けた我らの誓い」
- 帝都聖杯奇譚 終章にて。
- アーチャーとの最終決戦で敗北を認めながらもセイバーは『誠』の旗を掲げる。
- アーチャーが留めを指す瞬間、セイバーの下に忘れもしないある人物が駆けつけた。
メモ
- コハエース初の新サーヴァント。デザインした武内氏は「手先に迷いなく会心の出来ぞ」とコメントしており、正直気合入り過ぎなため、コハエースの編集者も困惑気味。因みに経験値氏の心情を代弁した秋葉様から「けっきょくセイバーじゃねぇか!ぶっとばすぞ武内!」といつものノリのコメントが来ているが、経験値氏も武内氏描き下ろしの新キャラが本当に出てくるとは思っていなかったようで狼狽を隠せなかったようである。
- 武内氏は以前「もう描かない」とか言っていたが「セイバーは別腹」との事。
- 経験値氏主催の「真名当てクイズ」が開催され、ファンの間では熱い議論が交わされた。
日本の英霊に限定しても候補は多く、有力だったのは、
日本で剣豪ということなので、「宮本武蔵」
元から女性説があった戦国の将、「上杉謙信」
源平合戦で華々しい戦果を挙げ、悲劇的な最期を遂げた「源義経」
神代の英雄である「日本武尊」など。
正解者には経験値氏からメガドラソフトが送られたらしいが……。- 「八重の桜ちゃん」「遠山の金さん」「坂本龍馬」「サクラ大戦のあの人」などのご意見も。後は「桜」に纏わる逸話を持つ「ジョージ・ワシントン」なんて変わり種も。
- プレゼントされたメガドラソフトは「ヘルツォーク ツヴァイ」。当然の事ながらメーカーである「テクノソフト」はとっくの昔に消えている……。
- 初の日本生まれ、と言うかアジア圏初のセイバー。これまで「セイバー」のクラスは西洋系の英霊しか該当しないのではないか、というファンの間の俗説が存在したが、桜セイバーの登場によってこの説は終止符を打たれた。
- 「ピンクがかったブロンド」という日本人としてかなり特徴的な髪色なので、生前は途轍もなく目立ったに違いないが、本人によればどっちかと言えば白髪に近いらしい。何故そんな髪色になったのかと言えば、「患っている病気のせい」とのこと。白髪という設定なら、当時の周囲の人々が不審に思うという問題もギリギリクリアー。だが、やっぱり都合の良い解釈なため秋葉様からは「便利な設定つけやがって」と評されている。
- この時代、「尊皇攘夷(天皇を敬い、外国を討つ)」思想が大流行しており、彼女の敵である維新志士はもちろんとして、新選組自身さえも、結成当初は尊皇攘夷思想を掲げている。西欧人にしか見えない彼女はさぞや生きづらかったのではないか。
- 「桜」と名についているが、当然の事ながら間桐桜とは関係なし。
- 桜セイバーの元設定は英霊の力を手に入れたコハセイバーだったらしい。だが興が乗った武内氏によって、その如何にも適当な案は却下となり、現在のマジなキャラクターとなった。
- ちなみに、琥珀はラストアークで抜刀術(というか、るろうにの元ネタの人の奥義)を使っている。
- るろうにとか言われているが、るろうにの元ネタの人は「幕末で決着を付ける事が出来なかった相手」の一人として沖田を挙げていたりする。
- 召喚の触媒に使われたのは、とある書物。ただほとんど事故のような召喚だったらしく、どんな書物が触媒になったのか定かではない。
- 「暗殺者」としてのクラス適性も持っている。このクラスで召喚されると相手に忍び寄る『気配遮断』と一瞬で間合いを詰める『縮地』が合わさって、李老子並の最強の暗殺者の一角となる。反面、宝具の一つが使用不能になってしまう。
- 公式サポート漫画において、某スレの影響をあってなのかついに本人がアサシンで召喚された方が強くなるであろうことを公認した。しかもその上でクソゲーメーカーなる称号まで認めている。お前はそれでいいのか。
- 前述の「能力」項に書かれているように、弱点こそ大きくも戦闘面において強力なサーヴァントである。だがこれについては、「帝都聖杯奇譚」の舞台が太平洋戦争末期の日本であり、知名度補正が多分に含まれているであろう事は考慮にいれるべきだと思われる(加えて、「コハエース」のギャグ補正も)。日本以外の知名度は0に等しく、さらに新選組が実際に成し遂げた偉業は他の英霊に大きく劣る(大きな功績は池田屋事件ぐらい)。日本国内での知名度と人気がこの強さを後押ししているのは確実だろう。
- スリーサイズは不明だが胸は割と大きい。本人曰く、「斬り合いの邪魔なんですけどね」。こんなセリフを聞いた秋葉は当然大激怒。
各マスターごとのステータス
筋力 | 耐久 | 敏捷 | 魔力 | 幸運 | 宝具 | 備考 | |
マスター | C | E | A+ | E | D | C |
保有スキル:対魔力:E、騎乗:E、心眼(偽):A、病弱:A、縮地:B、無明参段突き:-
話題まとめ
- 実戦本意の剣術
- 「斬り合いなんて生きるか死ぬかでしょ」という言葉が示す通り、新撰組は元々荒くれ者の集団だっただけにかなり戦い方が激しかったらしい。副長土方歳三は斬り合いの際、敵に足下の砂をぶつけて怯んだ隙に斬り伏せ、首を絞めて絞殺するなどの凄まじい戦い方を見せ、ひたすら実戦本意の戦技を磨いていたらしい。
- 沖田自身も、隊では撃剣師範も務め、かなりのスパルタ教官だったらしい。沖田の指導を受けた者達の評判は「荒っぽくて、すぐ怒る」であり、師範の近藤より恐れられていた。
「刀で斬るな!体で斬れ!」と教えていたとか。 - また、隊としても複数で一人ないし少数を攻撃する集団戦法を得意としており、沖田の天然理心流にも複数人での連携攻撃の方法論があったりもする。コハエースのおまけページでも必殺戦法:袋叩きとネタにされた。
- 新選組諸説
- 現在伝わる新選組についての多くのイメージは、後世の小説・講談や様々なフィクションに影響されて形成されたものである。新選組の貴重な史料として有名なのは、子母沢寛の著した小説である『新選組始末記』や、二番隊隊長・永倉新八の老後の思い出話を編纂した『新選組顛末記』等であり、そのため武勇伝や事件の顛末、人物の立場や性格・能力に至るまで、かなりの嘘・誇張・勘違いが含まれている。例えば、かの有名な局中法度も現在では『新選組始末記』の創作である事が明らかになっている。
- さらに、司馬遼太郎の傑作小説『燃えよ剣』で描かれた新選組のイメージが非常に強く、一般に流布している新選組の評判の多くは、この小説に影響されている(サーヴァントでは、漫画『拳児』に影響されたアサシン (EXTRA)、横山光輝の『三国志』の影響が強いバーサーカー (EXTRA・赤)などにも近い)。
- 宝具「誠の旗」の「発動者の心象によって召喚される隊士の面子や性格が多少変化する」と言う特性も、こういった事情を踏まえてのものであろう。だがこの宝具にあるような説明にあるような「土方歳三は苛烈な性格である」「近藤勇はお固く規律に煩い」などと言う印象ですら、現在の説では極めて否定的である。
- 全てを語り尽くせばこのページだけでは到底足りないため、桜セイバー・沖田総司にとって特に関係性の深い物を何点か下記に記す。
- 沖田の愛刀
- 沖田の愛刀については諸説あるが、現在では『加州清光』と『大和守安定』がそれであったと言う説が強い。桜セイバーの愛刀となっている『乞食清光』は『加州清光』の愛称であり、この点では史実に沿っている。
- 問題は『誓いの羽織』の効果で出現する『菊一文字則宗』。この銘を持つ刀は存在せず、完全に創作である。「一文字則宗に菊紋を入れたものを菊一文字と称する」とも言われているが、実際に菊紋の入った一文字則宗は見つかっていない。また、『一文字則宗』は幕末当時でも重要文化財クラスの超貴重品であり、新選組幹部と言えど到底手が出るレベルの刀ではない。沖田がこれを持っていたと言うのはまず創作であろう。
- ダンダラ羽織
- 桜セイバーの宝具であるダンダラ羽織は新撰組のシンボルとして余りに有名なデザインだが、実際は導入してから1年ほどで廃止されたらしい。池田屋事件の時に着用していたとする証言が最後の記録であるが、事件の2日後に目撃された隊士の服装は、着込襦袢、襠高袴、紺の脚絆、後鉢巻、白の襷であったという。
大村藩士・渡辺昇の証言によれば、黒衣・黒袴であればすぐに新選組隊士であると判ったという。また新選組は黒羅紗筒袖の陣羽織を着ていたという証言もあり、現在ではダンダラ羽織の廃止後はこちらの隊服が主流となったと考えられている。
この隊服は忠臣蔵の赤穂浪士が吉良邸に討ち入りをした時に着ていた羽織の柄を参考としている。また浅葱色は武士が切腹のときに着る裃の色でもある。因みにこの案は大の赤穂浪士贔屓の近藤さん発。
- 性格について
- 現在ではメンタル面が脆いという面があるが、むしろ気性の荒い人物だったとも言われている。土方と沖田が碁を打っている側で、三浦啓之助がある事情から他隊士を背後から斬りつけると、沖田は三浦が後ろから斬りつけた卑怯さに激怒し「この馬鹿野郎」と叫び三浦の襟首を引っつかんで頭を畳に押し付け引きずり回し、三浦は鼻の皮を真っ赤にすりむいたという逸話が残っている。
- 子供好きだった面もあるのか屯所界隈の子供達ともよく遊んであげていたようで、作家司馬遼太郎は新選組を題材とした作品を執筆する際に、幼い頃に沖田に遊んでもらったという老婆を取材している。
- 病について
- 『新選組始末記』では、沖田は池田屋での戦闘中に肺結核で喀血して倒れ、以後は新撰組の主な活動から離脱したという。しかし、沖田の離脱は『近藤勇書簡』『島田魁日記』では記述されておらず、翌月の禁門の変にも近藤勇・土方歳三・武田観柳斎・永倉新八と共に出動していた記録があり、その後も活動していることが確認されている。
1866年頃、幕府御典医・松本良順が新選組を集団検診した際に「肺結核の者が1名居た」と記しており、これが沖田総司ではないかとする説もある。1867年には周囲が認識し得るほど発病していたらしく、多くの診断記録が残されており、10月13日付で小島鹿之助が近藤へ送った書簡にも沖田の異常を気遣う文面が見られる。
現在、池田屋での喀血・昏倒シーンの元となったのは永倉新八の『新選組顛末記』と考えられるが、これには吐血・喀血の文字こそ見られないものの沖田が池田屋で昏倒したことが記されている。
昏倒の原因は肺病の発症か、蒸し暑い初夏の高温下での激しい戦闘による熱中症等の一時的な体調不良かは不明だが、原因が肺病だったとしても少なくとも近藤や永倉等周囲の者には肺の方の異常は感じさせない状態であったと考えられる。 - 甲陽鎮撫隊が出陣する際に近藤が沖田を見舞うと、普段は明るく強気な沖田がこの時だけは声を上げて泣いたという。また近藤の戦死について周囲の者は固く口止めされていたため、沖田は近藤の死を知らず、死の間際まで「先生はどうされたのでしょうね、お便りは来ませんか?」と、師を気遣う言葉を幾度となく口にしたとも伝えられている。
そして近藤の死の2ヶ月後、沖田は近藤の死を知らぬ儘その生涯を閉じた。
辞世の句は「動かねば 闇にへだつや 花と水」。 - 死の際には、植木屋の庭に現れる黒猫を斬ろうとして幾度となく失敗し、己の衰えを痛感した沖田は付添いの老婆に「ああ、斬れない。婆さん、俺は斬れないよ」と嘆いたともいわれるが、この話は『新選組始末記』による創作であるといわれる。
- 謎の美剣士
- 生年については天保13年(1842年)、または15年(1844年)の2つの説があり現在未確定となっている。生誕時の月日に関しては特定できる史料が一切出ておらず、夏であったということしか分かっていない。
- 「若き天才剣士が労咳により夭逝してしまう」という悲劇的でドラマ性に富むその生涯から、多くの文学・漫画・ゲームに登場し、何れの作品でも彼のドラマ性を更に盛り上げるため、『剣に滅法強く、近所の子供たちと遊んであげる明るい性格で、その反面、病弱で色白の美青年』として描かれている。
八木家の者や新選組に関わった人物の証言では、「美青年であった」という明確なものは無く、むしろ「ヒラメ顔で笑うと愛嬌があり色黒」「肩の張り上がった」「猫背」と書かれたものが残っている。この記述から浮かび上がる人物像として、美青年説に疑義を唱える指摘もある。
ただし「総司=ヒラメ顔」説は、佐藤彦五郎の曾孫がテレビで谷春雄の話にのってつい口走ってしまったのが始まりらしく、谷は「総司がヒラメ顔」というのはのっぺらぼうという意味ではなくて、一族や兄弟の写真がみな目の間隔が寄っているからと話している。
沖田哲也はこの説を完全否定し、沖田家では総司の容姿について「色の白い、小さい男だった」という風に伝わっているという。
また明確に沖田の写真が確認されていないのは有名で、「沖田総司らしき人物」が一人で写っている写真、近藤勇と一緒に写っている写真が存在し、これらの写真では確かに目の間隔が寄っている。
眉は短く、髪は真ん中を剃っており、現代でいうポニーテールになっていて、この写真だと美青年である。この写真が現在最も有力なものとされているが、合成だとも言われ、結局の所、沖田総司の顔は謎のままである。
ロマンを考えるとずっと謎のままで良いかもしれない……。- 無数に生み出された沖田や新撰組を扱った創作の中には、美青年という俗説を誇張したあげく女性として扱った作品もある。つまり沖田女性設定を採用したのは桜セイバーが初めてではない。『コハエース』欄外で桜セイバーに当てられた「沖田総司は○カップ」の名前はそうした先駆者的作品、つかこうへい原作の演劇・映画『幕末純情伝』のキャッチコピーが元ネタである。
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