ジャック・ザ・リッパー (Apocrypha)

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2013年8月18日 (日) 22:45時点におけるPEN (トーク | 投稿記録)による版
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アサシン(Apocrypha・黒)

  • 真名:ジャック・ザ・リッパー(と呼ばれる亡霊の集合体)
  • 身長:150cm/体重45kg
  • 属性:混沌・悪

暗殺者」のクラスのサーヴァント聖杯大戦において、六導玲霞と契約した。
肌の露出が多い衣装を纏った、短めの銀髪にアイスブルーの瞳の少女。

略歴
彼女を召喚しようとしていたユグドミレニアの魔術師・相良豹馬は、人血で描いた魔法陣のみを用いた召喚が失敗したため、人血の魔法陣に加えて触媒であるナイフによる玲霞の殺害を加え、二度目の儀式で召喚に成功した。しかし召喚成功の直前に彼の呼びかけよりも玲霞の『死にたくない』という願いに強く惹かれ、彼女のサーヴァントとして現界する。
豹馬から令呪を宿した腕と下顎を切り落とし、玲霞への令呪の移し変えが終了後殺害。正式に彼女をマスターとして行動を開始し、魔力補給のために裏路地で女性を襲う暴漢やマフィアなどの悪人を殺戮しながら、聖杯大戦の地に向かっている。
「黒」も「赤」も自分の願いの邪魔になるため最初から敵と見做しており、シギショアラで獅子劫のバックアップとして魔術協会から派遣されていた魔術師達というより良い餌を見つけ彼らを皆殺しにする。これによって異常を感知し、自らを囮として現れた獅子劫と赤のセイバーとの戦闘に突入する。
黒のアーチャーの介入後、セイバーとの戦闘から離脱。その後、シロウ達の攻勢に便乗する形で戦線に乱入し、ユグドミレニアのホムンクルス達を捕食して魔力補給を行い、トゥリファスに潜伏している。
人物
性格は純粋にして残酷。あどけない口調ながら頭の回転は速く、理性はあるが精神的に破綻している。
他者の悪意に対しては残酷に応じるが、好意には脆い。露出度の高い衣装を着ているが恥ずかしがりで、昼間は出歩こうとしない。一人称は「わたしたち」。
正体は数万以上の見捨てられた子供たちの怨念で、強烈な胎内回帰願望と母親に対する憧れを持っており、玲霞のことは『マスター』と『おかあさん』が重なったような不思議な発音で呼び、慕っている。
魔術師ではない玲霞からの魔力供給は望めないため、人の魂を食らうことで魔力を補給する。それも、彼女の属性が混沌・悪であるため、同質の魂、つまり悪人の魂のほうが美味で消化がいいらしい。また魂を食うだけでなく、美味とは感じないが血も吸うことができる。そのため、吸血種の定義に合致する。
能力
主武装として、六本のナイフを腰に装備するほか、太股のポーチに黒い医療用ナイフ(スカルペス)などを収納している。
アサシンのクラス別能力として「気配遮断」を持つが、『攻撃態勢に移るとランクが低下する』という欠点が夜は確実に、昼は一定確率で無条件に先手を取ることができるスキル「霧夜の殺人」によって補われているため、完璧な奇襲を可能としている。
さらに、対戦終了の瞬間に目撃者と対戦相手の記憶・記録から彼女の能力、真名、外見的特徴などの情報が消失する特殊スキル「情報抹消」を持つ。このスキルは対戦が白昼堂々であっても、カメラなどの機械的な記録であっても効果は変わず、これに対抗するには現場に残された証拠から論理と分析によって正体を導かなければならない。これら三つのスキルが互いに長所を生かし合っているため彼女は非常に強力なアサシンとなっている
「外科手術」の技能も会得しており、自身は勿論マスターの治療を行うことができる。だがその出来はミミズが這ったような縫い方で、120年前の技術でもあるため見た目は保障されない。
「精神汚染」はマスターが悪の属性を持っていたり、彼女に残酷な仕打ちをしたりすることで段階を追って上昇していくが、ただでさえ破綻している彼女の精神は取り返しの付かない状態まで退廃していくことになる。

宝具

暗黒霧都(ザ・ミスト)
霧の結界を張る結界宝具。産業革命の後の1850年代、ロンドンを襲った膨大な煤煙によって引き起こされた硫酸の霧による大災害を再現する宝具。骨董品のようなランタンから発生させるのだが、発生させたスモッグ自体も宝具である。このスモッグには指向性があり、霧の中にいる誰に効果を与え、誰に効果を与えないかは宝具の使用者が選択できる。
強酸性のスモッグであり、呼吸するだけで肺を焼き、目を開くだけで眼球を爛れさせる。魔術師ならばダメージを受け続け、一般人ならば数分以内に死亡する。英霊ならばダメージを受けないが、敏捷がワンランク低下する。
霧によって方向感覚が失われるため、脱出にはBランク以上の直感、あるいは何らかの魔術行使が必要になる。
解体聖母(マリア・ザ・リッパー)
通常はランクDの4本のナイフだが、条件を揃える事で当時ロンドンの貧民街に8万人いたという娼婦達が生活のために切り捨てた子供たちの怨念が上乗せされ、凶悪な効果を発揮する。
条件とは『夜である』『対象が女性(雌)である』『霧が出ている』の三つで、これを全て揃ったときに宝具を使用すると対象の身体の中身を問答無用で体外に弾き出し、解体された死体にする。条件が揃っていない場合は単純なダメージを与えるのみだが、条件が一つ揃うごとに威力は増していく。
この宝具はナイフによる攻撃ではなく呪いであるため、遠距離でも使用可能。この効果を防ぐには物理的な防御力ではなく呪いへの耐性が必要となる。

登場作品

Fate/Apocrypha
「黒」のサーヴァントとして登場。

人間関係

六導玲霞
マスター。彼女との相性は最高クラスで、親子のような関係を結んでいる。

名台詞

――生きたいよね?
――生きたい。
―――うん、分かったよ。契約しよう、おかあさん(マスター)。
生きているという実感が霧のように薄い玲霞。生きていた、と言えるかどうかすら定かではないジャック。
二人は運命的な出会いを果たす。
「ごめんね、おかあさん。ごめんね、ごめんね、ごめんね。
でも、かえりたいの。
かえりたいの、かえりたいの、かえりたいの―――」
悲しげに哭きながら、彼女は哀れな犠牲者を解体し、血の臭いが漂う欠片に頬を寄せ涙する。

メモ

  • キャラクターデザイン原案は真田茸人。設定制作を担当したのは東出祐一郎氏。
  • Fate/strange fakeにも同じ真名のサーヴァント「バーサーカー」が登場するが、全く別の存在。Fakeのジャックは「狂気の象徴」、Apocryphaのジャックは「数万以上の見捨てられた子供たちの怨念」である。
  • バーサーカーとしての適正も持っており、そのクラスで召喚された場合、常に宝具で身を隠しながら、魔力があるものを片っ端に解体して食らう「霧の怪物」となる。
  • サーヴァントが自らの意思で令呪で自害を命じられる前にマスターから令呪を奪い殺害するという行為は、シリーズを通しても全体未聞。
    • これまでにも、別のマスター本来のマスターから令呪を奪ったり、サーヴァントがマスターを殺害という事態は存在したが、前者はマスターが騙し討ちに遭ったという背景があったり、後者は令呪を使わせてから殺害しているため、サーヴァントが令呪を使われる前にマスターを殺害したというケースは彼女が初めてである。
  • 彼女が起こした殺人事件は日本でもルーマニアでも、一般に報道されている。
    彼女の持つ「情報抹消」もあって、キャスター (第四次)の様に現場に魔術の痕跡を残したり、多くの一般人に目撃されたり、白昼堂々行動しないため魔術協会・聖堂協会共に彼女の犯行に気づいていなかった。
    結局、協会がサーヴァントの仕業と考え始めたのはシギショアラに派遣された魔術師達が皆殺しにされたという報道がされ、「ジャック・ザ・リッパー、ルーマニアで復活」と大々的に報道されてしまった後であった。
    しかし一般的な感性では、「被害者が皆鋭利な刃物で心臓を抜き取られており、被害者は十人以上で同じ場所に居たのにも関らず、極めて犯行時間が短かったため、証拠はおろか目撃者すら存在しない」事件は異常というしかない。
    殺人方法は余りに残忍なため省かれているものの、一般の報道でもこの事件の詳細は伝えられており、一切のフォローがされていない。
    この動きの遅さは致命的である。魔術協会も聖堂教会も「神秘の秘匿」のみに拘り過ぎて、常識を忘れてしまったのだろうか?。ユグドミレニアの反乱と聖杯大戦で混乱していたのもあるのだろうが……。

短編でのステータス

筋力  耐久  敏捷  魔力  幸運  宝具  備考

保有スキル:気配遮断A+、霧夜の殺人A、情報抹消B、精神汚染C、外科手術E

話題まとめ

『ジャック・ザ・リッパー』
記録にある「ジャック・ザ・リッパー」による犯行と断言できる殺人事件は五件しかない。しかし当時の倫敦では大量殺戮や猟奇殺人が頻繁に起こっていたため、実際の被害者の数は現在でも分っていない。
断定の根拠は「売春婦の臓器が外科手術のように切除されていた」ということだけであるため、未遂や五体切断なども仮定すれば推定されていた被害者の候補は20人にも及ぶといわれている。

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