梁山泊

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概要

中国四大奇書の一つ『水滸伝』に登場する組織。

宋の時代を舞台として、腐敗した中央政府に対して山の中に本拠地を構え、悪の官憲と戦った集団。
『水滸伝』の物語の中では主要メンバーは天の百八星の生まれ変わりであり、体にその証を宿しており、宿命に従って集結したとされている。
とはいえメンバーの大半は好漢ではあるものの悪漢も多数含まれており、燕青曰く「みんなバーサーカーみたいな連中」とのこと。[注 1]

『水滸伝』の物語は百八星が集結するまでの過程とその途中で官軍と戦う前半部分と、官軍と合流して宋の皇帝の命令下で他の反乱勢力と戦う後半部分から成っており、最終的に梁山泊の百八星はある者は戦いの中で命を落とし、ある者は隠棲し、ある者は陰謀に嵌められて罪人となり……と散り散りになり、梁山泊も滅び去ってしまう。

また、『水滸伝』の物語と梁山泊はFate世界では完全に架空の物語として扱われており、メンバーがサーヴァントとして召喚される際にはたいていは何らかの複合サーヴァントとなっている。

人物

リーダー

宋江
梁山泊の3代目リーダー。
「天魁星」の生まれ変わりであり、「及時雨(恵みの雨)」「呼保義(自分を小役人と謙遜した呼び方)」の異名を持つ。
架空の人物が多い水滸伝だが、宋江は史実上の人物で、36人の部隊長を始めとする大軍を率いて朝廷に反乱し、官軍を苦しめた。
晁蓋
梁山泊の2代目リーダー。「托塔天王」の異名を持つ。
燕青によると、尋常ではない気功の持ち主とのこと。
彼は途中で亡くなったために、実は百八星の中に含まれない。

メンバー

燕青
変装の達人であり、燕青拳の開祖とも伝えられる美丈夫。
「天巧星」の生まれ変わりであり、「浪子」の異名を持つ。
『Fate/Grand Order』では幻霊であるドッペルゲンガーとの複合サーヴァントになっている。
呼延灼
双鞭の使い手であり、連環馬での蹂躙戦法を得意とする将軍。
「天威星」の生まれ変わりであり、梁山泊内でも「五虎将」に数えられる精鋭。
『Fate/Grand Order』ではエンプーサとの複合サーヴァントになっている。
上述の燕青と同様にモリアーティバアルによって製作されてはいたが、メンタルの問題で採用されなかった経緯を持つ。
史進
「天微星」の生まれ変わりであり、全身の入れ墨から「九紋龍」の異名を持つ。
『Fate/Grand Order』ではエリザベート=バートリーとの複合サーヴァントである九紋竜エリザになっている。
魯智深
「天孤星」の生まれ変わりであり、「花和尚」の異名を持つ。
『Fate/Grand Order』では直接の登場はしていないが、宝蔵院胤舜が見間違えられていたので原作同様に長物(錫杖)使いの坊主であった模様。
李逵
「天殺星」の生まれ変わりであり、「黒旋風」「鉄牛」の異名を持つ。
極めて粗暴な人物であり、上記の「人殺してえ」は彼の願いである可能性が高いと目されている。
大酒飲みとしても有名であり、『Fate/Grand Order』では直接の登場はしていないが、酒を飲みまくる荊軻柳生但馬守宗矩の有様を見て連想されていた。
呉用
「天機星」の生まれ変わりであり、「智多星」の異名を持つ。
戦略に長けている軍師であるが、肝心の局面で策が上手くいかないジンクスもある。
徐寧
「天佑星」の生まれ変わりであり、「金鎗手」の異名を持つ。
鉤鎌槍の名人であり、呼延灼もこれに打ち破られている。

敵対者

高俅、蔡京、童貫、楊戩
「四奸」と称される、宋王朝の腐敗官僚たち。

その他

曲亭馬琴
『水滸伝』の物語にインスピレーションを得て『南総里見八犬伝』を書いたと伝えられている。
また、晩年には登場人物を全員女性に置き換えた『傾城水滸伝』の執筆も進めていたが未完に終わった。


言及作品

メモ

  • 九紋竜エリザの保有するスキル「鬨の声・梁山泊」では味方全体に「梁山泊」属性を付与し、「極大宴会・梁山泊」では梁山泊のメンバーが対象の場合強いバフがかかるようになっている。

脚注

注釈

  1. そもそも百八星は天から追放され、厳重に封印されていた魔物である。実際、九紋竜エリザのテキストでも梁山泊のメンバーの声として「苦しむ民のために何かしたい」「酒飲みてえ」「人殺してえ」「何か盗みてえ」などろくでもないものが多数混ざっており、物語中でもメンバー勧誘のために酒に痺れ薬を盛ったり、金策のために人肉を使った饅頭を売ったりとお世辞にも善良とは言えない(海賊の黒髭からも「ここへ入りたがる奴はロクデナシだろう」と断言されている)。

出典


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