ダン・ブラックモア
ダン・ブラックモア | |
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外国語表記 | Sir Dan Blackmore |
性別 | 男性 |
誕生日 | 10月8日 |
血液型 | B型 |
身長 | 166cm |
体重 | 73kg |
特技 | 狙撃 |
好きな物 | 園芸、日本舞踊 |
苦手な物 | 害虫、甘いもの |
天敵 | エルドラゴ |
声優 | 麦人 |
イメージカラー | 黄緑 |
初登場作品 | Fate/EXTRA |
概要
既に老境にある白髪白髭の狙撃兵。
ムーンセルの聖杯戦争において、緑衣のアーチャーのマスターとなる。
- 略歴
- 西欧財閥の一角を担うイングランド王国の騎士。軍属でありながら「サー」の称号を女王陛下より賜った、女王陛下の懐刀。既に現役は退いているが、かつては狙撃手として活躍し、匍匐前進で1キロ以上を進んで、敵の司令官を狙撃するということも日常茶飯事だったという。
聖杯戦争においては、第二回戦にて、サーヴァント・アーチャーと共に主人公の前に立ちはだかる。
彼自身は騎士として正々堂々とした戦いを望むも、アーチャーの方はその方針を無視し、手段を選ばずに彼を勝たせようとする。ついにはアーチャーが敵である主人公を毒矢で射抜くが、彼は宝具を破却することで主人公を解毒し助ける。更には二度しか使えない令呪の一画をもって、アーチャーが学園サイドで宝具を使うことを禁じ、学園での奇襲を永久に封じた。また、この行為が原因で、管理側からステータスの低下というペナルティも受けている。
だが、彼は行動自体は認めずとも、それが自分に対する忠誠心の表れであることは理解しており、アーチャーに対する信頼は揺るがなかった。絶対の自信をもって、主人公との決戦に挑む。
- 人物
- 緑の服を着た老人。髪と髭は混じりけ無しの白に染まり、顔にも体にも「老い」の印が深いが、それでいて「衰え」は感じられない。例えるならば深い年輪を重ねた大樹。長い年月に相応した風格、揺るがぬ芯の強さに支えられた厳格な騎士。
礼を重んじ、不義を良しとせず、堂々と正面から戦う姿勢を見せる。しかしこれは、今回の聖杯戦争に臨んでのことで、本来は軍人として、汚い手段も義務として受け入れることのできる冷徹な人物だったようだ。今回は軍務ではないプライベートな戦いとして、軍人ではなく個人として正々堂々とした戦いを望んでいる。
敬虔な神の信徒であり、幾度と無く教会に足を運び、祈りを捧げてもいた。
緑衣のアーチャーとは汚れ仕事に徹した狙撃手という過去が共通しており、彼の非情に為らざるを得ない背景を理解しているため、諭しながらも気遣いをもって接している。
- 能力
- 軍人にして霊子ハッカー。軍人としては腕のいい狙撃手として名を馳せているが、元々魔術師の血筋を引く古い家柄の出身で、魔術回路が備えている。彼自身はその血を嫌っていたが、ハーウェイ家がムーンセルを独占する事を危惧した女王の命によって一年間の訓練・調整を受け、遅咲きのウィザードとして大成した。
そのため、管理側からは優勝候補として認識され、他の多くのマスターにも実力は認められている。
元狙撃主として緑衣のアーチャーとは息があった連携をし、的確な指示、有効なサポートを行った。扱うコードキャストはサーヴァントの攻撃力を上げるgain_str(16)と少量だが体力を回復させるadd_regen(8)。
サウンドドラマCDにおいては相手をスタン状態にさせるコードキャストも扱った。
『Fate/EXTRA Last Encore』では狙撃手としての腕前も披露されており、スタート時点に出た途端に遠方の王城から狙撃する絶技を見る事ができる。
登場作品と役柄
Fateシリーズ
- Fate/EXTRA
- 第二回戦の対戦相手。彼の言葉は、主人公に大きな影響を与える。
- Fate/EXTRA Last Encore
- 第二階層で登場。本編と異なり、狙撃手としての戦いも披露している。
- どのような経緯があったのか、アーチャーを「顔のない王」呼ばわりしたりマスターを狙わなかった事を咎めるなど、かつての騎士道精神溢れる姿はまったく感じられなくなっている。
その他
- ちびちゅき!
- 戦場から解放され、お茶を片手にのんびり過ごしている。相変わらず緑茶と仲が良い。
人間関係
- アーチャー
- サーヴァント。戦闘の方針を巡って対立しつつも、信頼するパートナーであった。
- レオナルド・ビスタリオ・ハーウェイ
- セラフに来るまでに面識は無かったが、互いのことは知っていた。
しかしレオは、ダンが以前のような冷徹な軍人ではないことを見抜いていた模様。
- 妻
- 既に亡くなっているダンの細君。造園が趣味で、小さいが、美しい庭を造っていたという。
名前は「アンヌ」らしいが、ダンの言葉は途切れており、正確にそうであるかは不明。彼女を取り戻すことこそが彼が聖杯に願う思い。
名台詞
Fate/EXTRA
- 「……誰が、そのような真似をしろと命じた。
死肉をあさる禿鷹にも、一握りの矜持はあるのだぞ」 - アーチャーの敷いた結界に対し、彼を叱責する。卑怯な行為はよしとしない。
- 「王は人にあらず、超越者であると。……なるほど。あなたなら口にする資格がある」
「これは、いよいよ聖杯も真実味を帯びてきましたな。正直なところ、わしは半信半疑でしたが……
いやいや、年甲斐もなく楽しくなってきた。
まさかこの歳で、聖杯探求の栄誉に関われるとは」 - レオとの対話。あるいは腹の探りあい。
- 「そして失望したぞ、アーチャー。許可なく校内で仕掛けたばかりか、毒矢まで用いるとはな。
この戦場は公正なルールが敷かれている。それを破ることは、人としての誇りを貶めることだ。
これは国と国の戦いではない。人と人の戦いだ。畜生に落ちる必要は、もうないのだ」 - 毒矢のもととなった宝具を破却するに際して。
しかし同時に、アーチャーの生前を知るダンは、彼を気遣う。
- 「無論だ。わしは自身に懸けて負けられぬし、当然のように勝つ。その覚悟だ。
だが――アーチャーよ。貴君にまでそれを強制するつもりはない。わしの戦いと、おまえの戦いは別のものだ。
何をしても勝て、とは誰も言わん。わしにとって負けられぬ戦いでも、貴君にとってはそうではないのだからな」 - 宝具を封じられ、「負けられない戦いじゃなかったのか!?」と心配するアーチャーに、揺るがぬ自信と、そして気遣いを見せる。
- 「そうだな。自分でも、どうかしていたと思っていたところだ。
3つしかない令呪を、あろうことか敵を利するために使ってしまうとはな。
だが、あの時はそれが自然に思えた。この戦いには女王陛下からたっての願い、というコトもあったが……
わしにとっては久方ぶりの……いや、初めての個人的(プライベート)な戦いだ。
軍務であれば、アーチャーを良しとしただろう。だが、あいにくと今のわしは騎士でな。
そう思った時、妻の面影がよぎったのだよ。妻は、そんなわしを喜ぶかどうかとな」
「老人の昔話だがね。今は顔も声も忘れてしまった。面影すら、思い返すことができない。
……当然の話だ。軍人として生き、軍規に徹した。
そこに己 としての人生 など、立ち入る余地はないのだから。
君も気をつけたまえ。結末は全て、過程の産物に過ぎん。
後悔は轍に咲く花のようだ。歩いた軌跡に、さまざまと、そのしなびた実を結ばせる。
故に、だ。少年(お嬢さん)。己に恥じぬ行為だけが、後顧の憂いから自身を解放する鍵なのだよ」
「……らしくない。つまらない話につき合わせた。老人の独り言と笑うがいい」 - 教会で祈りを捧げるダン。敬虔な気持ちで自分を見つめる。
- 「では、その方向で奮戦したまえ。おまえの技量は、なにより狙撃手だったわしがよく知っている。
それこそ背筋が寒くなるほどにな。信頼しているよ、アーチャー」
「泣き言は禁止だアーチャー。わしのサーヴァントである以上、一人の騎士として振る舞ってもらいたい」 - アーチャーに対する信頼の言葉。
方針を巡った対立はあっても、その絆は揺ぎ無い。
- 「……いや。そうだったな。わしもまだまだ未熟だったようだ。最後の最後で、自分の心を見誤った。
聖杯戦争において、意志の強さは二の次らしい。……ここでは意志の質が、前に進む力になる。
わしは軍人である事に疑問はなかったが……後悔は、あったようだ。
聖杯を求めるのは、亡くした妻を取り戻すため、か―― ……なんと愚かな勘違いをしたものか。
わしは生涯を軍に捧げ、軍人として生きるため、冷徹な無個人性を良しとした。
そんな男が……軍人である事を捨て、今際の際に、個人の願いに固執したのだ。
今回だけは一人の男として戦いに挑む、などと――
そんな言葉をかざし、棚の奥にしまっていた、騎士の誇りを持ち出すとは……
……本当に愚かだ。わしは最後に、亡くしたものを取り戻したかった。
だが――
わしが願ったものは、一体どちらだったのか。妻か……それとも、軍人になる前、一人の人間としての――」 - 敗北。それは老人にとっては同時に、天啓でもあった。
- 「……しかし、意外だ。最後の瞬間……君の一撃に迷いはなかった。
言葉にできずとも、譲れぬものがあったのだろう。
わしには――他人 に誇れる願いはなかった。この胸にあったものは、死人の夢だったのだ。
迷いながらも生きるがいい、若者よ。その迷いは、いずれ敵を穿つための意志になる。努々忘れぬことだ。
……さて。最後に無様を晒したが――悪くないな、敗北というのも。
実に意義のある戦いだったよ。はは、未来ある若者の礎になるのは、これが初めてだ」 - 末期の笑いは晴れやかに。
- 「最後に、年寄りの戯言を聞いてほしい。
これから先……誰を敵に迎えようとも、誰を敵として討つ事になろうとも……。
必ず、その結果を受け入れてほしい。迷いも悔いも、消えないのなら消さずともいい。
ただ、結果を拒む事だけはしてはならない。すべてを糧に進め。覚悟とは、そういう事だ。
それを見失ったまま進めば、君は必ず未練を残す。
……そして可能であるなら、戦いに意味を見出してほしい。
何のために戦うのか、何のために負けられないのか、自分なりの答えを模索し――
最後まで、勝ち続けた責任を、果たすのだ。
いいかな未来ある若者よ。それだけは……。忘れるな……」 - 未来ある若者へ向けた最後の言葉。
この彼の教えは、主人公の胸に深く刻まれ、後に「師」とまで呼ばれるようになる。
- 「なぬ!?学園モノだと!? ワシ浮いてる!?」
- 漫画版巻末漫画にて。自らのアバターを死地に赴くからと正装である軍服にしたまでは良かったが、舞台は日本の学園風でした。
予選では彼はどのようなロールを与えられたのだろう。
メモ
- イギリス出身。二回戦でのレオとの会話にて、「女王の命」「聖杯探求の栄誉」等と某国をほのめかすような言葉を述べている。ちなみにFate/EXTRAにおいてイギリスは西欧財閥の一派閥でしかない。
- 細君の名前は「アンヌ」と思われるが、彼の言葉がとぎれてしまったため、正確にその名前であるかは不明瞭。
- なお、「ダン」に対して奥さんの名前「アンヌ」の組み合わせはおそらく『ウルトラセブン』から。
- 『Fate/EXTRA material』で若い時の姿と、彼の妻と思われる女性が描かれた。
- 若かりし頃のダンは、白髪を長く伸ばした中々のイケメン。きのこ曰く「マダ男臭が溢れ出てる」とのこと。
- 「マダ男」というのは週刊少年ジャンプの漫画『銀魂』に登場する用語「まるで駄目なオッサン(男)、略してマダオ」からと思われる。あんまりな称号だが、作中でこの称号でよく呼ばれるキャラクターは(かつて)かなり高い公的地位に着き、かつあまり妻(現在別居中)を顧みてやれなかったという変な共通点がダンとある。
- 聖杯に願う祈りは前述の通り「妻を取り戻す」こと。家庭を顧みず、軍人として生きてきた彼にとって今回の聖杯戦争は初めて私情、プライベートでの戦いだった。
- 無個性な軍人としてではなく胸に秘めた騎士道をもって戦ったが本来の彼の戦法はアーチャーのスキル「破壊工作」に近い。
- 元々魔術の世界とは無縁だったためか、魔術師ながら騎士道精神に溢れ、相手を慮れる人格者という、それまでのマスターには珍しい部類の人。
それゆえ騎士道や正々堂々を重んじる英雄とは相性がいいのではないかという話題が度々挙がる。 - 『Fate/EXTRA サウンドドラマCD ブックレット』のキャラクター紹介覧にダン卿の令呪デザインが載っている。盾と剣のレリーフが組み合わさった、左右対称の図柄となっている。
- EXTRAの特典である『Fate/the Fact』はEXTRA世界で実際に出版されている雑誌という体であるが、その雑誌の記者に「キース・ブラックモア」という人物の名がある。…ブラックモア称は別に珍しいものではないが、彼の子息とみるべきか。
話題まとめ
- 漫画版では現実世界で軍人として現役時代、トワイス・H・ピースマンと戦医として同じ戦場で会っていたとされるエピソードが描かれた。しかしトワイスが生きた時代は物語の舞台である2032年から数十年前であるが、ダンはすでに舞台と同じ結構な年齢の風貌として描かれている。
- 発表当初、その姓から死徒二十七祖の一人であるグランスルグ・ブラックモアとの関連が噂されたが、公式ではまったく言及されていない。スペルはダンが「Blackmore」、グランスルグが「Blackmoa」と異なっている。なお、赤セイバーが彼を揶揄する際に「死した黒烏(からす)」と表現してはいる。
- 『CCC』で唯一どうなったのか分からない前作の対戦相手マスターでもある。レギュラーとして旧校舎で活躍したレオとユリウス、凛とラニ、慎二やガトー。赤いランサーに裏切られたランルーくん、アルターエゴ達に囚われたありす。しかし彼の詳細はサーヴァントであったアーチャーからもはっきりした情報がなく終わる。他のマスター達同様BBに吸収されてしまったのか。