「魔術協会」の版間の差分

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:人形師。人前には常に人形を遠隔操作して出ている。外部調査なども行っている模様。
 
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:上記のランガルの弟子。後に離反し、スノーフィールドにおける「偽りの聖杯戦争」の黒幕として暗躍する。
 
:上記のランガルの弟子。後に離反し、スノーフィールドにおける「偽りの聖杯戦争」の黒幕として暗躍する。
 
;[[アトラム・ガリアスタ]]
 
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2015年6月20日 (土) 22:02時点における版

魔術協会

国籍・ジャンルを問わず魔術師たちによって作られた自衛・管理団体。魔術を管理し、隠匿し、その発展を使命とする。(無論、名目上ではある)
外敵(教会、自分たち以外の魔術団体、禁忌に触れる人間を罰する怪異)に対抗するための武力と、魔術の更なる発展(衰退ともいう)のための研究機関を持ち、魔術犯罪の防止法律を敷く。
一般社会で魔術がらみの事件を起こしたものは処刑されるが、「正義」「道徳」ではなく、「神秘の漏洩」を防ぐことがその最大の目的。
アトラス院は特に徹底されているが、魔術師は己の研究を公表することはなく、魔術師同士の研究の交流などというものはない(交流などというもがあるとすれば、それは世俗的な権力闘争くらいである)。隣り合った研究室を持つ魔術師同士が、互いが何を研究しているのか知らないなんてことは当たり前。
魔術の研究は一人でするものであり、協会による束縛を嫌う魔術師も勿論いるが、大半の教本と、魔術の実践に適した歪みを抱えている霊地は、協会が押さえている。魔術を学ぶには最高の環境であり、自分の研究こそが最優先の魔術師にとって、それらの魅力は何物にも代え難い。名目上、支配者ではないことを標榜する協会は辞めることは自由だが、そんなことを考える魔術師はそうそういない(封印指定でも受ければしかたないが)。

聖堂教会とは表向きは不可侵であるが、裏では記録に残さないことを条件に現在も殺し合いが続いている。

また、中東圏の魔術基盤、及び大陸(中国)の思想魔術とは互いに相容れず、やはり不可侵を装っている。加え、西洋魔術を扱う魔術協会では呪術は学問ではないとされて蔑視されており、中東圏に大きく遅れをとっている。

時計塔

三大部門の一角。倫敦は大英博物館を拠点とする。
三大部門の中では最も新しく、設立は西暦元年。現在は魔術協会総本部とされる。しかし、時計塔が本部となって以後、他の二つとの交流は途絶えているらしい。
工房のほとんどは地下にあり、下へ行けばいくほど狂気度が増すダンジョンと化しているとか。
組織内部は権威主義の温床で、完全に腐敗しており、フラガのような新興の名門が座る(幹部の)椅子は何世紀も前から存在すらしない。
教育機関においてもそれは同様で、講師・生徒ともに血統の強さを重視する傾向が非常に強いため、ウェイバー・ベルベットは非常に苦労した。ウェイバーが苦労していたのは第四次聖杯戦争前後であるが、フラガ軽視からみるに、現在もその状況に変化はなさそうである。

博物館の最深部には封印指定をされた者を閉じ込める『橋の底』と呼ばれる特別区画があり、封印指定された魔術師たちが幽閉されている。

最高位の術者には色の名を冠した称号を与えており、最高位が三原色の『赤』、『青』、『黄』。そこから合成色の『橙』、『紫』、『緑』、『黒』と続き、後者ほどランクは下となる。
魔術協会、特に時計塔を束ねる貴族を「ロード」と呼び、大貴族が三家、親族が二十家ほど存在する彼らは表の世界でも名門貴族として地位を得ている。貴族たちの歴史は最短でも五百年以上、最長に至っては二千年を超える。


まほうつかいの箱』サービス終了記念に公開された奈須氏書き下ろしの小説『2015年の時計塔』では「ロンドン郊外に位置する中世と近代の入り混じった街、四十を超える学生寮(カレッジ)と百を超える学術棟と、そこに住む人々を潤す商業で成り立つ」と、巨大な学園都市として描写されており、これまでの「大英博物館の地下に築かれたダンジョン」という説明とは矛盾する。

時計塔内は必修である「全体基礎」──魔術全体の共通常識、類感魔術と感染魔術、地脈、マナ学など──を第一とした十二の学部に分けられ、以下「個体基礎」「降霊」「鉱石」「動物」「伝承」「植物」「天体」「創造」「呪詛」「考古学」「現代魔術論」のそれぞれが独自の権力、独自の自治区画を持ち、各学部につき一人、十二人の君主(ロード)に管理されている。
十三個目の項目として、政治家を志すための「法政」があるが、これは神秘を探求する学問ではなく、社会を回すためのものであるため十二の学部にはカウントされない。
たいていの魔術師は全体基礎を五年ほど学び、その後に各自の家が受け継いできた魔術特性に沿う学部へと進み、その補佐、発展のためのサブとして他の学部にも籍を置くのが常道である。ただし、同じ学部の中でも更に課程により細分化されるため、自分と全く同じ構成の課程を履修する魔術師と出会う確率は稀であるらしい。
学部に属するカレッジごとの結束は固く、余所者が自分たちのテリトリーに入ろうものなら個人間の諍いからカレッジ間の抗争へと発展することもしばしば。尤も学部ごとの特色というものもあり、選民思想の権化じみたバルトメロイが君臨する個体基礎学部のカレッジならば私設憲兵が外部からの侵入者を取り締まるほどに排他的であったり、考古学部のような権力闘争とは縁遠いカレッジでは純粋に学問のみを追求する落ち着いた雰囲気であったりと、程度の差はある。

十二番目の「現代魔術論」は最も歴史が新しく、ここ百年ほどで興った魔術を研究し、広く浅く、より一般的な“使いやすい”魔術とすることを目的とした学部で、家門の後ろ盾やロードたちの承認も要らずに自由に魔術を語り合い、評価し合い、時にはインターネットなどIT機器を介して情報を交換する、現代に適応した新世代(ニューエイジ)の魔術師たちのフィールドである。
かつては歴史を持つ家柄と潤沢な財力がなければ魔術師の門をくぐることすら叶わなかったが、二十世紀の初頭にこの学部が創設されてからは野にくすぶっていた多くの新興魔術師が時計塔に流入することになり、衰退の途にあった魔術師社会にも往年の賑わいが戻って来た。とはいえ、古い血筋を誇りとする名門魔術師たちにとっては“遡ってもたかだか一世紀程度”の新世代は所詮下層の存在であり、当然そこには相当な軋轢が存在する。
なお、2014年時点での学部長は新世代最大の出世頭と言われるロード・エルメロイII世である。

所属者

講師・ロード等の運営陣

院長
時計塔設立時から現在までその座にあり続ける、少なくとも二千年を生きている謎の人物。
バルトメロイ・ローレライ
時計塔創設時より続く名門、バルトメロイの当主であり個体基礎科の学部長ロード。時計塔の院長補佐にして現・魔導元帥。
ケイネス・エルメロイ・アーチボルト
エルメロイ学派の長にして鉱石科のロード。その多才ゆえに他学部である降霊科の講師も務めていた。第四次聖杯戦争で死亡。
ロード・エルメロイII世
現代魔術論科学部長。とある経緯により、アーチボルト家当主からエルメロイ学派を託された講師。
本人の位は第四階梯止まりと凡庸だが、輩出された弟子が全員十年以内で「典位」以上を取得、うち数名は最高位の「王冠」が確実視されるほど指導者として優秀である。
「プロフェッサー・カリスマ」「マスター・V」「絶対領域マジシャン先生」「グレートビッグベン☆ロンドンスター」「マギカ・ディスクロージャー」「女生徒が選ぶ時計塔で一番抱かれたい男」など数々の異名を持つ。
ダーニック・プレストーン・ユグドミレニア
二級講師として元素変換を教えていたが、本領は政治的闘争の手腕にあり、講師としての評価は低かった。
後に、ユグドミレニア一族を挙げての大規模な離反を行う。
ブラム・ヌァザレ・ソフィアリ
降霊科学部長の嫡男であり、次期学部長の座を約束されている貴公子。一級講師を務めている。
ロッコ・ベルフェバン
召喚科学部長。既に在任50年を過ぎているとも噂される矮躯の老人。
十二人のロードのうちでは守旧派の代表格と見なされている。
フラウロス
時計塔十一科(考古学部)ロクスロート研究棟館長。冠位指定(グランドオーダー)を授けられた名門の嫡子。
蒼崎姉妹とは古い友人であった。姉妹に「私は死んだ、私は殺されるだろうから後始末を頼む」という奇怪な遺書を送り、後日殺害される。
フィーンド・ヴォル・センベルン
新鋭の一級講師。その身柄の確保がユグドミレニア残党にとって有利なカードとなる程度には期待されているらしい。
化野菱理
時計塔第十三の科である「法政科」に所属する魔術師。踝まで届く黒髪に友禅の振袖、魔眼殺しの眼鏡が特徴的な美女。

封印指定執行者等の実務担当

ミリョネカリオン
封印指定総与。詳細不明。特性は「繁栄」。
バゼット・フラガ・マクレミッツ
封印指定の執行者。
フォルテ
協会屈指と言われる風使いにして、剣士。
封印指定の執行や、奪われた魔術書の奪還といった荒事を担当する。

学生・元学生

遠坂凛
ED後、在学。のちに「鉱石学科の災厄」の片割れとなる。
ルヴィアゼリッタ・エーデルフェルト
在学生。「鉱石学科の災厄」のもう一人。
フラット・エスカルドス
在学生。偽りの聖杯戦争に参加する。
沙条綾香
氷室の天地 Fate/school life』の世界では一時的に在学していた。
グレイ
正確には魔術師ではないが、ロード・エルメロイⅡ世の内弟子という形で在籍している。
蒼崎橙子
渡英した後、ここに所属。封印指定を受け逃亡。
コルネリウス・アルバ
蒼崎橙子と同期にて学ぶ。
荒耶宗蓮
蒼崎橙子と同期にて学ぶ。
フィオレ・フォルヴェッジ・ユグドミレニア
降霊術と人体工学に天才的な才能を持つ少女。
とりたてて協会に不満などなかったのだが、ダーニックに引っ張り込まれる形で離反することになってしまった。
カウレス・フォルヴェッジ・ユグドミレニア
ユグドミレニアの反乱の戦後処理の一環として、実質上の人質のような形で入学が決まった。
ヴェルナー・シザームンド
「エルメロイ教室」所属の在学生。「蝶魔術の後継者」の異名と位階を持つ。おそらく、下記のオルロックの血縁者。
ローランド・ペルジンスキー、オルグ・ラム、ラディア・ペンテル、ナジカ・ペンテル、フェズグラム・ヴォル・センベルン
「エルメロイ教室」所属の在学生。若手ながら全員が位階持ち。

その他

キシュア・ゼルレッチ・シュバインオーグ
魔法使い。元・魔導元帥。いまでもたまにふらっと顔を出す。
蒼崎青子
魔法使い。基本的に学院に縛られる存在ではないが、協会側から見れば目を離すことが許されない厄介者。
時々、協会の依頼で仕事を請けたりもする。に協会の自分名義の口座から金をおろされたりしている。
「悪霊」ガザミィ
封印中の、とある魔術師の異名。協会における厄ネタの一つ。
ライネス・エルメロイ・アーチゾルテ
先代当主ケイネスの横死により没落しかかっていたアーチボルトの家督を継ぎ、立て直した少女。
再興に大きく寄与したウェイバー・ベルベットに「ロード・エルメロイ」の名を与えて学派を任せると同時に、自らの下に縛り付けている。
オルロック・シザームンド
蝶魔術パビリオ・マギア」と呼ばれる魔術体系の重鎮。
ハイネ・イスタリ
錬金術の名家イスタリ家の嫡子。一度は魔術の道を棄て、聖堂教会に所属していたが実家の事情により引き戻された過去を持つ。
ランガル
人形師。人前には常に人形を遠隔操作して出ている。外部調査なども行っている模様。
ファルデウス・ディオランド
上記のランガルの弟子。後に離反し、スノーフィールドにおける「偽りの聖杯戦争」の黒幕として暗躍する。
アトラム・ガリアスタ
生贄を用いてマナを精製する魔術を得意とする中東系の美男子。家名に箔を付ける為に第五次聖杯戦争に参戦する。

アトラス院

三大部門の一角。別名「巨人の穴倉」。

彷徨海

三大部門の一角。北欧を根城とする原協会で、その名の通り海上を彷徨い移動する山脈の形をしているという。別名「移動石柩」。
主に肉体改造を主軸としている。
『2015年の時計塔』によれば、「神代の魔術こそ至高、西暦以後の魔術なぞ児戯に等しい」と見下しているため、時計塔とは冷戦状態にあるとのこと。

所属者

宝石殺し
詳細不明。特性は「停止」
フォワブロ・ロワイン
かつては「彷徨悔の鬼子」と称された魔術師。現在は出奔。

その他

詳細不明。確たる説明がないが、下部組織・支部のようなものと思われるもの

  • プラハの協会(錬金術が盛んらしい)
  • シュポンハイム修道院(コルネリウス・アルバが次期院長になるとされた)
  • トゥーレ協会(ルーン文字のオリジナルがあるらしい。橙子が学院時代を口にした時にちらっと出た名前)

封印指定

一代限りで、学術的に到達不可能な領域に至った魔術師に送る称号であり通達。
一生涯の幽閉を意味し、ホルマリン漬けの標本にされるようなものなので、これを受けた魔術師は大半が協会から離反する。
野に下った魔術師は大きく分けて「隠者」と「賢者」の二種に分けられる。
魔術を隠匿し、血族のみに伝え学ばせる「隠者」。
領地に引き篭もり、全力を以って魔術を極めようとする「賢者」。
隠者には余程の才能でなければ追っ手はかからず、賢者にしても神秘の隠匿が成されている内は成果が出るまで放置される。


Fate/EXTRAにおける魔術協会

『EXTRA』の世界では神秘の崩壊によってかつての繁栄は見る影もなく、西欧財閥に「危険思想を持った反社会的集団」として処分されてしまった。「貴族」と呼ばれた者たちも悉く滅んでいるが、レジスタンスに参加する者、逆に西欧財閥に取り入る者に分かれ魔術師そのものはまだ存在している。


メモ

  • 時計塔の日本支部は、秋葉原にあるらしい。
  • 土地(霊地)を持っている魔術師であれば、封印指定などとは関わりなく最初から、協会には所属しないという道を選ぶ場合もある(『Fate』に登場するアインツベルンの一門や、『魔法使いの夜』に登場する久遠寺有珠、当時の蒼崎青子など)。
    ただし、協会の目的は「神秘の漏洩の防止」であるので、協会に所属していなくても魔術師として最低限のルールは存在する。例え外部の魔術師でも、神秘を漏洩するようなことがあれば、協会は刺客を送り込む。

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