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編集の要約なし
;「パンが無いの?」
;「パンが無いの?」
:マイルーム会話。'''あまりにも有名すぎる'''史実ネタ。…もっともこれが彼女本人の発言であったという確証はなく、別の人物の発言であったという説もある。
:マイルーム会話。'''あまりにも有名すぎる'''史実ネタ。…もっともこれは彼女本人の発言ではない(詳しくは話題まとめ項にて)
:なお、(当然と言うべきか)「それならケーキを~」などと続いたりはしない。
:なお、(当然と言うべきか)「それならケーキを~」などと続いたりはしない。
== 話題まとめ ==
== 話題まとめ ==
; 「パンがなければ……」
; 「パンがなければ……」
: マリー・アントワネットの台詞として名高い……ということになっている台詞。この後に「ケーキ(お菓子)を食べればいいじゃない」と続くのだが、名台詞の項で述べた通り、実際は別人の発言であるという説がある。
: マリー・アントワネットの台詞として名高い……ということになっている台詞。この後に「ケーキ(お菓子)を食べればいいじゃない」と続くのだが、名台詞の項で述べた通り、実際にはマリーの発言ではない。
: 「パンがなければ……」の大元をたどると、ジャン=ジャック・ルソーの著作『告白』に行きつく。この時点では、「ある王女」が言ったとされる言葉をルソーが思い出したという話で、誰の発言かは明らかでない。更に言えば、ルソーが執筆した当時マリーはまだ9歳で、オーストリアにいた。
: 「パンがなければ……」の大元をたどると、ジャン=ジャック・ルソーの著作『告白』に行きつく。この時点では、「ある王女」が言ったとされる言葉をルソーが思い出したという話で、誰の発言かは明らかでない。更に言えば、ルソーが執筆した当時マリーはまだ9歳で、オーストリアにいたので、どう考えてもマリーの発言ではない。
: この言葉が巡り巡って、革命期前後のフランスにおいて貴族を糾弾するための材料として引用され、いつの間にかマリーが言ったことにされた、というのが別人説の概要である。
: にも関わらずマリーが言った事にされたのは、革命期前後のフランスにおいて貴族を糾弾するための材料として引用され、いつの間にかマリーが言ったことにされた為である……と言うのが、現在の主流説である。
: なお、「ケーキ」というのは日本語に意訳した時のもので、これは「ブリオッシュ」(フランス発祥の菓子パン)を指しているとされる。ブリオッシュは卵黄とバターを多量に使った黄色い生地が特徴であり、マリーのマイルーム会話の中にもこれが好きだとの発言がある。
: なお、「ケーキ」というのは日本語に意訳した時のもので、これは「ブリオッシュ」(フランス発祥の菓子パン)を指しているとされる。ブリオッシュは卵黄とバターを多量に使った黄色い生地が特徴であり、マリーのマイルーム会話の中にもこれが好きだとの発言がある。
: 余談だが、当時ブリオッシュの値段は'''パンより安かった'''ので、本来は「(高価な)パンがないのなら、(安価な)ブリオッシュを食べればいい」という意味の言葉だったと思われる<ref group = "注" name="フランス革命の同時期に発生した、アイスランドのラキ火山の大噴火の影響でパンの素材である小麦が凶作で高騰していたのが原因。この大噴火は、フランスは元よりヨーロッパ全土で農作物の凶作による飢饉を起こしており、日本では天明の大飢饉を起こしている。">フランス革命の同時期に発生した、アイスランドのラキ火山の大噴火の影響でパンの素材である小麦が凶作で高騰していたのが原因。この大噴火は、フランスは元よりヨーロッパ全土で農作物の凶作による飢饉を起こしており、日本では天明の大飢饉を起こしている。</ref>。
: 余談だが、当時ブリオッシュの値段はパンより安かったので、本来は「(高価な)パンがないのなら、(安価な)ブリオッシュを食べればいい」という意味の言葉だったとも言う説もあるのだが、デマである可能性が非常に高い。確かに当時、アイスランド・ラキ火山の大噴火の影響で凶作と食糧不足が発生し、小麦が高騰していた、と言うのは事実だが、砂糖や卵をふんだんに使ったブリオッシュが、パンより安いと言うのは少々考えにくい。
: これに関しては、漫画『マリー・アントワネットの料理人』の創作が、まるで真実のように広まってしまった、と言うのが真相のようだ。
: そもそも、仮に値段が「パン>ブリオッシュ」だったとしても、それは「元々高価なブリオッシュよりも、さらにパンが高くなっている」と言うだけで、別にブリオッシュが安い訳ではないので、何の解決策にもなっていない。
: ちなみに似たような逸話に中国は西晋王朝の恵帝が言ったとされる「何不食肉糜(米粥が食べられないなら肉粥を食べればいいではないか)」があるが、こちらは確かに言ったという史実ソースがある。アジアからヨーロッパに恵帝のこの逸話が流れ流れてマリーの「パンがなければ……」になったのではという仮説もあるが、前述の通りそもそもの趣旨からして異なっているため信憑性に乏しい。
: ちなみに似たような逸話に中国は西晋王朝の恵帝が言ったとされる「何不食肉糜(米粥が食べられないなら肉粥を食べればいいではないか)」があるが、こちらは確かに言ったという史実ソースがある。アジアからヨーロッパに恵帝のこの逸話が流れ流れてマリーの「パンがなければ……」になったのではという仮説もあるが、前述の通りそもそもの趣旨からして異なっているため信憑性に乏しい。
; 鉄壁の要塞
; 鉄壁の要塞