「沙条綾香」の版間の差分

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2017年9月5日 (火) 19:06時点における版

沙条綾香(Fate/Prototype)

  • 読み:さじょう あやか
  • マスター階梯:第七位・権天使
  • 魔術系統:黒魔術(ウィッチクラフト)全般(薬草作りは苦手、鴉に妙になつかれる)
  • 魔術回路・質:C / 魔術回路・量:C / 魔術回路・編成:正常
  • CV:花澤香菜

Fate/Prototype』の主人公。元々は『魔法使いの夜』よりも前に執筆された『原作版Fate』とでもいうべきものの主人公。
第七階位の新米魔術師が、第一階位のサーヴァント・セイバーと共に、聖杯戦争に挑む。最弱のマスターが、最強のサーヴァントを引き当てる、というのがオープニングのキーワード。

略歴
8年前の聖杯戦争で父と姉を亡くし、現在は洋館で一人暮らしをしている高校生。
聖杯にかける願いはなく、むしろ関わり合いになりたくないとまで考えている。だが、ランサーの襲撃を受け、期せずしてセイバーを召喚。否応なしに聖杯戦争に巻き込まれていく。
人物
自己評価は「根暗で、臆病で、視野が狭くて、見栄っ張り。そして何より、どうしようもないぐらい平凡」。魔術の名門・沙条家に生まれるが、幼い頃に家族を亡くしていることもあり、魔術師然とした価値観を受け入れきれずにいる。また、すべてにおいて完璧な魔術師だった姉・愛歌とは対照的に、魔術師として非才な自分にコンプレックスを抱いている。
勝ち気だがコンプレックスの塊で厭世的な綾香と、そんな彼女の背伸びを微笑ましく思いながらも皮肉な態度で接するセイバー、という図式。
能力
綾香に限らず、旧Fate世界における魔術は暗く陰湿な黒魔術の側面が強いものであり、彼女も当然その系統の魔術を使っていた。むしろ女性であり魔女であるということで、よりその傾向の強い魔術を使っていたようである。呪術師・ウィッチクラフト使い。
しかしそれは、実際には彼女とは相性の良くない魔術であり、失敗を重ねる結果に陥っていた。それをセイバーに指摘され(いわく「そういう婉曲な嫌がらせは君向きではない」)、嫌々ながら彼女にとって「頭の悪い魔術」であるところの元素変換(フォーマルクラフト)に乗り換えることとなる。
その成果は推して知るべし。マスターとサーヴァントは同質のもの。正なるサーヴァントを引き当てるマスターが、正道を歩めぬ道理無し。

沙条綾香(氷室の天地 Fate/school life)

氷室の天地 Fate/school lifeにおける沙条綾香。

詳細は沙条綾香 (氷室の天地)を参照。

アヤカ・サジョウ

金髪碧眼と落ち着いたデザインの眼鏡をかけた女性。

略歴
日本の冬木市出身で、ある事件をきっかけに国内を転々とする逃亡生活を送り、その果てに冬木市へ立ち戻ったところ街外れの古城跡でフィリアから5つの令呪と呪いを押し付けられ、命じられるままに渡米する。
スノーフィールドに入って間もなくファルデウスの監視下に置かれ、黒幕側に雇われた魔術師カーシュラによって拘束されてしまうが、アサシンによって結果的に命拾いし、聖杯戦争1日目にセイバーのサーヴァントと邂逅する。
人物
年の頃は20歳手前だが、童顔で大人しそうな顔つきをしていることもあってか実際の年齢よりも若く見られる。元は艷やかな黒髪だったが、派手なブロンドに染め上げている他、両手・両肩・背に故郷でフィリアから押し付けられた令呪がある。
逃避を重ねた生活を送るうちに罪の意識と罰への恐怖からかやさぐれた雰囲気とぶっきらぼうな口調をしており、世の中に対する諦念と理不尽な状況に対する怒りを抱いており、セイバーに対しても拒絶の意を示している。
「赤ずきんをかぶった少女」の幻影に苦しんでおり、エレベーターを目にするとソレが背後に立つ為、乗ることも極度に恐れている。
沙条綾香とは、髪の色以外はそっくりな別人であることが判明したが、両者の関係性は現在のところ不明。
能力
サーヴァントを維持するだけの魔力は持っているようだが、魔術師としての知識や技術は皆無に等しく、魔術と魔法の区別もついていない。また、正式なマスターでないためか、サーヴァントのステータスを認識することもできず、英霊と普通の人間の区別をすることができない。

登場作品と役柄

Fate

Fate/Prototype
主人公。戦いを望んでいなかったが、否応なしに巻き込まれることになる。
Fate/Prototype 蒼銀のフラグメンツ
主人公である愛歌の妹。優秀で何でも出来て、それでも自分を見下さない姉に強い憧れを抱いていた。
Fate/strange Fake
まさかの登場に、多くの読者が驚いた。彼女が「プレイヤー」だと思われるが……
後に、最初に登場した「アヤカ・サジョウ」とは別に氷室の天地に登場している「沙条綾香」が存在している事が示唆されており、更なる謎を呼んでいる。

Fate関連

氷室の天地 Fate/school life
氷室鐘や遠坂凛らのクラスメイト。正体を隠すため「つかみ所のない不思議少女」という性格を装っている。
カプセルさーばんと
敵マスターの一人。逆ハーレムを形成しているためか、イケメン系さーばんとを操る、違いの分かる女。
なぜかイケメン系のさーばんとばっか引く運の持ち主。一人暮らしだったが最近異なるイケメン同居人が3人増えた。

その他

路地裏さつき ヒロイン十二宮編
子の宮「玄人門(ぷろともん)」を守る、第一のゴールドヒロイン。
ちびちゅき!
生徒の一人。素顔を出すと、あっという間にプロトAUOが現れるので眼鏡を外すのはなるべく自粛している。

人間関係

Fate/Prototype

セイバー
召喚したサーヴァント。まさに少女達の夢見る「白馬に乗った王子様」の体現な彼に卑屈な彼女は少々居心地が悪いが、彼とは強い信頼で結ばれている。
アーチャー
求婚される。彼女に対する執着から、アーチャーは聖杯戦争を大いに引っ掻き回していく。
ランサー
一度自分を殺そうとした相手。
だがサンクレイドにセイバーを奪われたことで、ある条件の下、彼のマスターとなる。
玲瓏館美沙夜
ライバル的ポジションにいる人。彼女から衝突の度に、自己欺瞞を突く非常に厳しい指摘を幾度となくされることになるが、それは綾香の成長を促すことになる。
後に呪いによって屍人となってしまった美沙夜を殺す事を、彼女自身から求められることになる。
サンクレイド・ファーン
中盤、彼に騙されてセイバーを奪われてしまう。
本性が明らかになった後では綾香は嫌っているが、サンクレイドは彼女が弄り甲斐があるので、(かなり歪んではいるものの)好感を抱いている。
ライダー
クラスメイト。まだ彼の正体には気づいていない。
沙条愛歌
実の姉。8年前の聖杯戦争で死亡するが……。
沙条広樹
実の父であると同時に、黒魔術の師でもある。8年前の聖杯戦争で死亡。
綾香・愛歌の母
8年前には既に故人。綾香のために沙条家の工房である「ガーデン」を作成し、遺した。

Fate/strange Fake

セイバー
オペラハウスでの危地を救った英霊。彼からの「汝が俺のマスターか」という問いを強く否定するが……。
赤いずきんを被った少女
エレベーターのある場所などでアヤカの目の前に現れる謎の少女。おそらく人間ではない。
どうやらアヤカはこの少女から逃げるためにアメリカまでやってきたようだが、関係などは不明である。
銀狼の合成獣
ランサーのマスターであると気づかぬまま、同盟の席でモフるのに夢中になる。
不思議なことに、人間そのものを警戒している彼も彼女には非常に懐いている。

名台詞

Fate/Prototype

「自己評価ではあるが、わたしの性格は最悪だ。根暗で、臆病で、視野が狭くて、見栄っ張り」
綾香の性格が分かる独白。こんなこと自分で思っちゃう辺りがもう暗い。

船上のメリークリスマス殺人事件

「覚醒はした気がするけども、そんな面白おかしい固有結界とか習得した覚えがないよ!?」
コンプティーク付属ドラマCD「船上のメリークリスマス殺人事件」より。
その世界観では、ウィッチクラフトに見切りを付けて無限の剣製やらガンド撃ちやら王の軍勢やらを習得し、アリストテレス、プラトン、ソクラテスを連続召喚した上で「説得攻勢」を行って聖杯戦争を終結させたらしい。ちなみにこの「固有結界内で連続説得攻勢」とはシナリオ担当の磨伸映一郎氏が『Fate/Zero コミックアラカルト 乱雲編』に寄稿したネタの再利用である。あと聖杯戦争を終わらせるシステムそのものはエウメネス(岩明均風)が一晩でやってくれました。
「本当に骨の髄まで馬鹿なの死ぬの!? 前から若干天然系キャラだなーとは思ってたけど、天然すら通り越した何かなの!?」
他の登場人物全員が犯人としか思えない発言をし、その事にセイバーが全く頓着していないという、ボケしかいない空間でツッコミ役を担わされた綾香のセイバーへの怒りのツッコミ。毒舌ではあるが、状況が状況だけに仕方ない。
「ストリートで鳴らしたこの実戦的なパンチ!」
元ネタは格闘ゲーム「ゼロディバイド」に登場するNECOの技名「ストリートでならしたこの俺の実践的なキック」。ついに肉体言語でのツッコミがアーチャーにヒット。しかし磨伸先生は綾香をどこにもっていきたいのか…

Fate/strange Fake

「私はもう……お前達の’’’’思い通りにはならない」
「私に……干渉しないでくれ」
オペラハウスで目の前に現れた英霊に「俺のマスターか」と問われ、彼女は「断じて違う」と強い否定を返す。
何故自分の召喚した英霊を拒絶するのか、「お前達」とは誰のことなのか、なぜ今までの彼女と全く口調が違うのか。大きな謎を示して、偽りにして真なる、奇妙な聖杯戦争は幕を開ける――

とびたて!超時空トラぶる花札大作戦

「は、恥ずかしいからあんまり動きまわらないでくださいっ! 修学旅行中の男子生徒ですか、貴方たちは!」
「Prototype」陣営ルート。
衛宮邸に親近感が湧き土蔵に興味を持つセイバー、天井から奇襲したがるランサー、塀に上がろうとするアーチャーを見かねて注意する。やんちゃな生徒達に手を焼く引率の先生のようだ。
「いったいどうなってるのよこの街はーーーー!」
同上。歩いてる人がみんな死んだ魚みたいな目をしている。
その時点で変わった街なのにセイバーの妹さんみたいな女の子アルコール漬けになってるとんでもない美人が突っかかってくるという状況に混乱していた。
「――へえ、それは初耳ね。セイバー、前にお姉ちゃんと何かあったんだ。大聖杯の前で?」
「え……う、後ろから、ばっさり!? ほんとに……!?」
同上。愛歌の言い方とセイバーの釈明があれだったためそういう意味に受け取ってしまった。
「ん? 別に、戦うのがイヤなんじゃなくて、怖い目にあうのがイヤなだけよ?」
同上。セイバーに戦うのを嫌がる君がどうして今回はやる気だったのか理由を聞かれて。今回は怖い目に合わないと思ったから参加を決めたようだ。
「今回は勝って当然の相手ばっかりだもの。アーチャーが言ったじゃない。私たちが先輩だって」
「だからお姉ちゃん以外に負けるとか思ってなかった。だって全員、私たちの舎弟でしょ?」
同上。この発言に三騎士は絶句しセイバーは綾香がいちばん怖いと口にした。綾香にとって後輩=舎弟なんだろうか……。

Fate/Prototype Tribute Phantasm

「セイバーさん ランサーさん アーチャーさん
 ああっ 最後には誰かひとりを選ばなきゃだめなのよ!!
 これがモテ期ってやつなのね つらいわー」
プロトタイプ簡易紹介漫画より。半ばキャラ崩壊気味でハーレムものの乙女ゲームプレイヤーのような心境をのたまう。
この後綾香の一番争いを始めるプロト騎士王とプロト英雄王に「二人ともわたしの為に争うのはやめてぇ――」とテンプレ台詞をとても楽しそうに言う。
「凡人だからこそ身分違いの恋に燃えるのよ 基本じゃないこんなの!!!」
愛歌に「一位のセイバー! 七位の凡人! 釣り合いって言葉がわかるかしら」と言われて。完全に乙女ゲーマーである。

カプセルさーばんと

「むっ!! なんですか貴方。私が眼鏡で弱そうだからカモにしようっていうんですね!!」
「っていうことは、無視しようっていうんですか!? やっぱり眼鏡が駄目なんですね!」
「そうなんでしょう!? 眼鏡で何がいけないんですか!!」
シロウと戦う前。何ともアレで、シロウにも「めんどくさいタイプ」と真っ二つにされた。
なお、信じられない話だが、彼女関連の会話に磨伸映一郎は一切関わっていないにも関わらずこの有様である。

メモ

旧Fate / Fate/Prototype関連

  • 「ランサーに殺されかけたところを偶然召喚したセイバーに助けられ、聖杯戦争を戦うことになる」「体内に聖遺物が封じ込まれている」などのエピソードは士郎に受け継がれているが、「勝ち気な少女マスターと皮肉っぽい青年サーヴァント」「幼いころに肉親を亡くしたため、魔術師然とした価値観に染まりきっていない」という点など凛に受け継がれた点も多い。
    • 実際、旧Fate版の綾香はFateヒロインの原型であり、何人ものヒロインにその要素が受け継がれているとのこと(氷室の天地・単行本6巻のカラーページより)。
    • 『氷室の天地』の綾香はこの逆、つまり『stay night』のヒロインたちから要素を抽出して再構成することでキャラクターを膨らませた。例えば腹ペコキャラはセイバーから取ったとのこと。
  • 「眼鏡を外すと美少女」のステレオタイプ。普段は、綺麗な顔立ちと内弁慶な性格を隠すため、眼鏡をかけている。映像化に際し、眼鏡を外すと性格だけでなく瞳の透明感や髪色の明度も若干変わるという、一種の変身キャラとなった。
    • ギルガメッシュ (Prototype)は綾香に求婚するが、その理由は眼鏡を外した彼女に一目惚れしたためである。
    • なお『氷室の天地』作者の磨伸映一郎は、「眼鏡を外すと美少女」という設定について、奈須きのこに対し泣いて修正を求めたと発言している。
  • フォーマルクラフトと比べて相性が悪いとされるウィッチクラフトだが、奈須きのこによれば、(陰湿で怨みパワーが半端ないため)極めれば姉程ではないにしろかなりの腕前になるとのこと。ただしその副作用で地味スキルがグングン上昇し、その果てにいるのが「エイイチロー版アーヤカ」であるらしい……。

Fate/strange Fake関連

  • 『Fake』にて驚きの登場を遂げた綾香は髪をブロンドに染め、どことなくやさぐれた雰囲気を纏わりつかせている。
    『Fake』1巻のあとがきで成田氏は「『Prototype』の彼女とはそもそも宇宙が違うので別人」と言い切り、「(『氷室の天地』の彼女とは)……無関係とは言いきれない……」と微妙なコメントを発している。
    • 作中でも、魔法と魔術の区別等魔術師なら誰でも知っているはずのことを知らなかったり、「赤ずきん」の幻影に付きまとわれている件について時計塔を頼った様子が無かったりと、「沙条綾香」としては不可解な点が非常に多い。
      • 第3巻では沙条綾香本人はルーマニアに渡っていることが分かっており、スノーフィールドに渡っているアヤカの正体は不明。なお、ルーマニアに渡った理由は「バカお姉ちゃんの尻拭い」だとか。彼女はルーマニアでは某Sさんと意気投合したらしいが、何をやらかしたのやら。
      • ちなみにこの設定は氷室の天地の第10巻のひむ天版綾香の発言や、氷室の天地マテリアルで語られたものと非常に似ている、まさかその綾香本人とは…?
  • 彼女と第三の主人公であるシグマはエイプリルフール版での「プレイヤー」の役割が分担されている。彼女の場合、セイバーの関係者となったこと、セイバーの宝具が複数のサーヴァントを限定的に同行させる能力によって複数のサーヴァントを力を借り、冬木の怪談のA氏であること。

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