「エレシュキガル」の版間の差分

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**また、「〇〇だわ、〇〇なのだわ」という口調は、[[マジカルルビー|某ステッキ]]に洗脳された時の凛の喋り方そっくりである。奈須きのこは「フェイト/タイガーころしあむ アッパー」で凛が魔法少女になった時の口調であり、“凛がおかしくなった時の部分”を反映していることをカルデアエース座談会で語っている。
 
**また、「〇〇だわ、〇〇なのだわ」という口調は、[[マジカルルビー|某ステッキ]]に洗脳された時の凛の喋り方そっくりである。奈須きのこは「フェイト/タイガーころしあむ アッパー」で凛が魔法少女になった時の口調であり、“凛がおかしくなった時の部分”を反映していることをカルデアエース座談会で語っている。
 
*神話においてエレシュキガルは60の病気で人を殺すという疫病神且つ冥界の首相ナムタル、書記のベーレット・セリ、死者を裁く7人の裁判官を従えており、疫病と死の神であるネルガルを夫としているという。
 
*神話においてエレシュキガルは60の病気で人を殺すという疫病神且つ冥界の首相ナムタル、書記のベーレット・セリ、死者を裁く7人の裁判官を従えており、疫病と死の神であるネルガルを夫としているという。
**FGOでは「死者を裁く7人の裁判官」は法律を読み上げるだけの自動判定粘土板であり、夫であるネルガルも実は偽装婚姻ということになっていたのが判明した<ref name="ひととなり"/>。
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**FGOでは「死者を裁く7人の裁判官」は法律を読み上げるだけの自動判定粘土板であり、夫であるネルガルも実は偽装婚姻ということになっていたのが判明した<ref group = "注" name="ひととなり"/>。
 
*宝具『霊峰踏抱く冥府の鞴』の演出においては、低確率で[[“山の翁”]]や[[ニトクリス〔アサシン〕|メジェド様]]の姿が背景に見えることがある。
 
*宝具『霊峰踏抱く冥府の鞴』の演出においては、低確率で[[“山の翁”]]や[[ニトクリス〔アサシン〕|メジェド様]]の姿が背景に見えることがある。
 
*各サーヴァントに設定されている「天地人」の隠し属性は、神霊に属するサーヴァントは基本的に「天」となっている。エレシュキガルも疑似サーヴァント状態とは言えれっきとした神霊なのだが、司るものが地面のはるか下にある冥界だからか、彼女は神霊であるにも関わらず「地」属性となっている<ref>人=人間を始めとした人理に属するもの、天=神など人に信仰されて存在するもの、地=人間を生み出した元である大自然に属するもの</ref>。
 
*各サーヴァントに設定されている「天地人」の隠し属性は、神霊に属するサーヴァントは基本的に「天」となっている。エレシュキガルも疑似サーヴァント状態とは言えれっきとした神霊なのだが、司るものが地面のはるか下にある冥界だからか、彼女は神霊であるにも関わらず「地」属性となっている<ref>人=人間を始めとした人理に属するもの、天=神など人に信仰されて存在するもの、地=人間を生み出した元である大自然に属するもの</ref>。

2018年7月14日 (土) 22:29時点における版

ランサー
真名 エレシュキガル
性別 女性
身長 159cm
体重 47kg
依代 遠坂凛
出典 古代メソポタミア神話
地域 メソポタミア
属性 混沌・悪
声優 植田佳奈
デザイン 森井しづき
初登場作品 Fate/Grand Order
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概要

Fate/Grand Order』に登場する「槍兵」のサーヴァント。冥界の女主人。クタの都市神。

略歴
『Fate/Grand Order』第七特異点『絶対魔獣戦線 バビロニア』に三女神同盟の一柱として登場。
イシュタルが召喚されるのと同時に、イシュタルの裏側であり同一の神性であるエレシュキガルも人知れず、イシュタルの依代である少女が持つ性質の片側を請け負って連鎖召喚されていた。その際に自身を召喚した巫女長を殺害している。
メソポタミア世界に訪れた終焉を目の当たりにし、彼女なりの方法で人間を守るために三女神同盟に加盟しウルクの敵となる。クタ市の市民を死を司る力で衰弱死させており、その後ウルク市でも同様に衰弱死を起こさせている。途中で、カルデアのマスターを気に入り、イシュタルが眠ってる時間である夜間に同じ神性である彼女の身体を使い地上に顕現し、正体を隠してカルデアのマスターに接する。
その後ギルガメッシュが衰弱死し、それを救うために冥界へと赴いたカルデアのマスターたちと戦う。敗北後はジウスドゥラによって同盟の契りを絶ち斬られたことで、カルデアのマスターたちと協力関係を結び、味方になる。
終盤では、ウルクの地下に冥界を相転移させ、落ちて来たティアマトを冥界の機構で攻撃。さらにカルデアのマスターたちに冥界での行動権と全強化を与えた。戦いの後、「自分の為に望まない」という誓約の縛りを破った罰を受け入れて消滅する。
しかし、エレシュキガルとの記憶を持つ人間、戦闘を記録しているカルデアという要因によって完全には消滅できず[注 1]、冥界の支配者に成り代わろうとする「ネルガルの悪意」に唆されてカルデアに攻撃を仕掛けた[注 2]
自分から『絶対魔獣戦線 バビロニア』での自分を削ぎ落とし、以前の冥界の女主人に戻ったのだが、外界を知ったこと自身の心が冥界を不安定にし、揺らがせてしまい、そんな冥界と自分を危険だと判断し、同時にもっとも正しい責任を取るために深淵に沈んで自分から霊基を溶かす形で無に還ろうとした。
深淵の真水で溶かされたことで貌が腐ってしまい、自分に会いに来たカルデアのマスターを退けようとするが、「切り離した記憶」がドゥムジに保管されており、アルテラサンタを通して返還されたことで元に戻った。
そして冥界の支配者として後を譲ろうとしたネルガルの方針を聞いたことで決裂し、ネルガルを撃破した。これらの出来事を経て“今の自分”を肯定し、人理修復の為にカルデアに協力する道を選んだ。
終局特異点『冠位時間神殿 ソロモン』では上述の「カルデアのマスターに救済された縁」で冠位時間神殿に召喚されている。冥界の修復に従事したレオニダス一世牛若丸武蔵坊弁慶の三人をⅦの座を統括する生命院サブナックとの戦いへと導いた後、自身は退散した。
人物
受動的・内向的な性格。高い知性と誇りを持つあまり、冥界の主人という役割に殉じてしまい、がんじがらめになってしまった死と腐敗の女神。
美しいものを妬み、醜いものを笑い、欲しいものは他人の手に渡らないよう殺してしまう。……というのがエレシュキガルだったが、依り代の少女との融合によってそういった欲求を「よくないもの」「恥ずかしいもの」と客観的に認識するようになり、凶暴性は深層下に消えている。
だが、直情型なので怒るとこの面が顔を出し、神話どおりの怖ろしく、そして残念な女神となる[注 3]。その行動理念はエレシュキガルのものなので依り代になった少女より冷静、かつ自虐的に見える事も。
イシュタルの姉にあたり、イシュタルと同じ遠坂凛を依代に召喚されている。遠坂凛が依代になっているためか性格は本来より明るくなっているが、それでもイシュタルの暗い部分を全部持って行っている為、イシュタルにさえ面倒臭いと言われる。
イシュタルのふりをして主人公に接触した時もくしゃみで変化が解除されたり、三回目に至っては最初から元の姿のままだったり、挙句自身を「イルカルラ」と呼ぶなどうっかりまで保有している。当人は指摘されるまで完全に隠し通せているという自信に満ち溢れており姿を見せたときの反応の緩さに驚愕した。
竹箒日記によるとエレシュキガルは『生真面目な秀才、恋にも真剣な少女』としての凛部分とのこと[出 1]
イシュタルとほぼ同じ台詞回しではあるが、ところどころで上品なお嬢様口調になる。
ふと素直になったり、パニックになったりした時に「~なのだわ」と語尾が大げさになるが、それは行儀の良い彼女の『素の部分』が出ているため。本来は箱入り娘として育てられるべきイシュタルは、その甘やかしと自由奔放さから活発な女性口調になり、冥界で生真面目に職務をこなしてきたエレシュキガルの方が『箱入り(世間知らず)お嬢様』な言葉使いになったのだと思われる。神話時代から自分が嫌われ者、日陰者であった事に苦悩し、憎んでいた。自分だってイシュタルみたいに自由に生きてみたい、私を冥界の主人と受け入れたまま、冥界の主人の地位とは関係なしで見てくれる相手に出会いたいと乙女チックな願いさえ持っていた。悪役であるコトは否定はしないが、悪は悪でも人間の役に立てる、それなのに皆が自分に恐怖している事に心の中で拗ねていた。
能力
エレシュキガル自体の神性はそこまで高くないが、「冥界にいる限りエレシュキガルの法と律には神であろうと逆らえない」という性質により冥界の存在に対しては強大な力を持つ。
それはケツァルコアトルでは格好のカモにされるとイシュタルから警告され、実際イシュタルもケツァルコアトルも成すすべなく小人ほどの大きさにまで縮小されてしまっているため、対抗するには生者でなくてはならない。
その手に持つ槍は発熱神殿キガル・メスラムタエア。ネルガルに敬意を込めた名前であり、己に取り付いた悪しきネルガルを引き剥がした。

ステータス

クラス マスター 筋力 耐久 敏捷 魔力 幸運 宝具 クラス別能力 保有スキル 備考
ランサー 主人公 (Grand Order) A B D B B A 対魔力:D
陣地作成:A+
女神の神核:B
秘められた大王冠:A
魔力放出(檻):A+
冥界の護り:EX

宝具

霊峰踏抱く冥府の鞴(クル・キガル・イルカルラ)
ランク:A
種別:対山宝具
レンジ:10~999
最大捕捉:1000人
れいほうふみだくめいふのふいご。
イシュタルの宝具、アンガルタ・キガルシュと同じもの。ただしこちらは大いなる天から大いなる地に向けて放たれるものではなく、地の底から地続きに行われる冥界の女主人の鉄槌である。
地震、地殻変動によってエビフ山脈を崩壊させるアースインパクト。
威力ではイシュタルの金星ブラスターに劣るが、この宝具の神髄は『地形を冥界にする』事にある。冥界であれば絶大な権力を持つエレシュキガルは、彼女と共に戦うもの、そのすべてに強力な護りを与える事だろう。
『GrandOrder』ゲーム中では、Buster威力アップを付与して放たれるBuster属性の全体攻撃宝具。
ステータスだけでなく宝具自体の仕様により、威力は同じ性質のイシュタルに劣るが、その代わりに「冥界の護り」スキルを付与されている味方全員に攻撃力アップを付与する効果がある。
もし「冥界の護り」効果中に複数回宝具を撃つとその回数だけ攻撃バフが重複する。またこれは付与元を区別しない仕様なので、サポートで借りてきて2人のエレシュキガルで宝具を連発することで更に重複できる。
エレシュキガル自身はArtsのみゲージ充填力が突出している性能であり、これによって運良く宝具が連発できた際は相乗効果によって実力を大きく発揮するようになる。

真名:エレシュキガル

シュメル神話における冥界の神。冥界の女主人。クタの都市神。
槍のような檻を自在に操り、ある時は敵を串刺しにし、ある時は魂を閉じ込め、ある時は稲妻を起こす、おそるべき冥界の支配者。その誕生から冥界を管理する職務にあり、地上と自由を知る事なく神代と共に消えた女神。
メソポタミア神話原典においては植物の成長と腐敗を司り、蛇や竜を使役し、冥界の使いであるガルラ霊を自在に操った。
『天の女主人』であるイシュタルと『冥界の女主人』であるエレシュキガルはライバル関係にある。
神話学的に、豊穣の女神であるイシュタル(イナンナ)は人間の生を表すグレートアースマザーであり、人間の死を表すエレシュキガルはテリブルアースマザーとなる。
神話においてイシュタルは冥界に赴き、エレシュキガルの手によって殺されている。
その後にイシュタルは復活を果たすが、なぜイシュタルが冥界に赴いたのか、エレシュキガルはなぜそこまで激怒したのか、理由は一切語られていないが、本作ではこれを表裏一体の関係性によるものとして扱っている。
イシュタルとエレシュキガル。この二神は同一存在、あるいは、一つの神から二つに分かれた神性ではないのかと言われている。

登場作品と役柄

Fateシリーズ

Fate/Grand Order
第七特異点『絶対魔獣戦線 バビロニア』で初登場。
その時は戦闘グラフィックは用意されておらず汎用の巨大ゴーストとなる。クラスはランサーで、ボイスは専用のものが用意されている。
『冥界のメリークリスマス』開催に伴い期間限定サーヴァントとして実装。
『絶対魔獣戦線 バビロニア』から一年越しの実装となった。

人間関係

Fate/Grand Order

遠坂凛
依代となった人物。
髪が金髪で目が赤色であることを除けば容姿が酷似している。
依代の影響を受けて性格は本来より明るくなっている。
主人公 (Grand Order)
カルデアでのマスター。
第七特異点で最初は敵対していたが、後に味方となった。
よっぽどの勇者か天然じゃないと話すら成立しない暴君と契約した事から、よっぽどのアレだと認識している。
牛若丸武蔵坊弁慶
第七特異点で冥界に落ちてきた彼らをこっそり匿っていた。牛若丸が主人公達の力になりたくて「解放してくれなかったら腹を切る」と駄々をこねたため、彼女らを終章での最終決戦に参戦させる。
ただし弁慶の容姿はお気に召さなかったらしく、最終決戦時に牛若丸に弁慶を差し出された際には「冥界の美観を損ねるからヤダ」とキッパリ断った。
レオニダス一世
上二人と同じく、第七特異点で冥界に落ちてきた彼をこっそり匿っていた。
キングゥ
引き取ったエルキドゥの遺体から作られたもの。
ケツァル・コアトル
2017年のクリスマスイベントでは冥界の番人となった彼女に陰険に対応した挙げ句地上に放り出してしまったため、カルデア召喚後は顔を合わせたがらず、逃げ回っている。

過去(生前?)

イシュタル
妹。正反対の性質と神性の為に姉妹仲は非常に険悪。彼女が冥界下りをしてきた時は、身ぐるみを剥がした挙句に槍で滅多刺しにして殺害してしまう。
エルキドゥ
彼の遺体を冥界で引き取った。これがキングゥとなる。
ネルガル
夫。FGOでは偽装婚姻であることが「なぜなにウルク」で語られた[注 4]

名台詞

Fate/Grand Order

「諦めなさい」
「弁えなさい!」
『絶対魔獣戦線 バビロニア』で敵として登場した際の攻撃時の台詞。
「冥界の七門よ」
「籠に入れてあげる、決して出られない死の籠にね!」
『絶対魔獣戦線 バビロニア』で敵として登場した際のスキル使用時の台詞。
「効かないわ」
「小癪な!」
『絶対魔獣戦線 バビロニア』で敵として登場した際の被ダメージ時の台詞。
「私のものになりなさーーい!!」
『絶対魔獣戦線 バビロニア』で敵として登場した際の宝具使用時の台詞。その後、サーヴァントとしてはEXアタック時の台詞になる。
「冥界で、私を倒すなんて……!」
『絶対魔獣戦線 バビロニア』で敵として登場した際の消滅時の台詞。
「私は人間になんて興味はありません。生きてるものって気持ち悪いし。でも、アナタがどうしてもっていうなら、死を前提にお付き合いしてあげてもいいわよ?」
マテリアルに書かれた台詞。
『では罪深きもの、○○(主人公)に問う――』
『美の基準は千差万別のようで絶対なり。黒は白に勝り、地は天に勝る。であれば―――
エレシュキガルとイシュタル。美しいのはどちらなりや?』
第七特異点『絶対魔獣戦線バビロニア』にて。エレシュキガル本人ではないが、間違いなくエレシュキガルの私情が入った冥界の門からの二択。
魂の善悪を問う門のはずだが、理性の欠片もない乙女ちっくな質問であり、他にも『財を預けるのはどっち』などやたらとイシュタルと比較してくる。
もちろん、エレシュキガルと応えると門を通じて喜んでいることが窺えている[1]
「我が責務、我が役割は何も変わらない! 私はエレシュキガル、冥界を任されたものだ……!」
「すべての人間、すべての魂を冥界に納めるのが我が存在意義にして、我が運命!」
「それを全力で行う事に、何の後悔も自責もない!」
「阻むというのなら貴様こそ、我が神権によって滅びるがいい!」
ギルガメッシュの「なぜシュメルの民を守る事を否定したか!」という発言に対しての憤り。
気が遠くなる時間ずっとずっと、たった1人で魂を管理してきたエレシュキガルにとって、悪であると自覚しながらも譲れないものがある。
わずかにでも迷いがあるとすれば人間……特に彼女が気にかけた主人公が、自分の行為をどう思うか……。
「じゃあ殺すわ、まず殺すわ! その後で私の話を聞いてください……!
この世界でただ一人、私の『悪』を肯定してしまった、アナタの負うべき責任として!」
上記、魂を集めるエレシュキガルの行為を肯定する選択肢を選んた場合のセリフ。
大好きな人間は死ななければ自分のものにならない」。死んだ人間にしか興味がないという思い込みは歪んだ愛情に。
「私、生者とか大嫌いだから。私の死者ものにならないのなら、私を理解しようとしないで。」
戦闘終了後の台詞。敗北したことで、死の女神が死を否定することはできないと、首を差し出すが……。
ジウスドゥラから「死した人間ではなく、いずれ死する運命にある人間を愛したのだ」と未熟さを指摘され、自分の考えを改めた。
「……………………(落ち着け、わたしー! クールに、クールに!)
(今回は顔見せ! 顔見せよエレシュキガル……! クール系女神でやり直すチャンスなんだから……!)」
主人公と再会し、自分の名を言われて。エレシュキガル、顔を真っ赤にしている時点でアウトです。
「マジか!? 綺麗さっぱり忘れてらっしゃる―――!?」
こちらは「誰でしたっけ?」の選択肢を選んだ際の反応。よほどショックを受けているようだ。
『確かに地上において太陽に勝る恵みなし。
されど我が地下冥界において太陽の恩恵はなく、神々もまた不測の事態で死に行くもの。
御身が冥界を訪れたとき、御身が不要と断じたすべての苦痛がその体を苛むだろう。』
「―――具体的にいうと、100万回苦しんで死ね!」
『冥界のメリークリスマス』での回想・再現劇での発言。
「死を扱うのは冥界ではなく太陽の発熱」「冥界など地虫の湧く棺桶」「封鎖して太陽ランドを建設すべし」等とネルガルからの侮辱にブチ切れてしまった。
「ここは死後の魂たちの国、人生への郷愁、その一時ひとときを守る静寂の地!」
「この安寧あんねいを侵す者はだれであれ容赦はしない!」
「私は冥界の女主人、地の底のエレシュキガル!
この名にかけて、今こそネルガル神の残した悪意を祓いましょう!」
失われた記憶を取り戻し、冥界を乗っ取ろうとしたネルガルの悪意に向けての発言。
自身の過ちは女神の誓約を破ったことではなく、ネルガルに冥界を譲ろうとしたことだと気付くことができた。
「私は、私が消えてもいいと思ったの。そんな事より、もっと大切なものがあったから。
……私がいなくなっても、それが守られるのならいいと思った。」
「いえ、私が消え去っても、そんな事は関係なくアナタの世界は続くんだろうって。」
「……でも、本当は不安だった。
決して変わらなかったとしても、その変わらないものが、私を覚えていてくれるか不安だった。」
「だから―――
こんな私のために深淵まで来てくれて、とても嬉しい。」
「アナタがアナタのままでいてくれて、ありがとう。
どんな冒険を過ごしても、他人に染まらず、自分の感じた正しさを信じられるアナタでありがとう。」
「ええ―――私にはそれが、どんな高価な贈り物より嬉しいのです―――」
『冥界のメリークリスマス』で冥界まで会いに来てくれた主人公に対して。
ようやく再会できた二人に残されたのは、およそ30分とわずかな時間であったが、結ばれた縁によって別れはもはや悲壮的なものではなくなっていた。

メモ

  • 『Fate/Grand Order』第七特異点『絶対魔獣戦線バビロニア』最終版で消滅したので登場できないはずであったが、終局特異点『冠位時間神殿ソロモン』では、どういうわけか上記の3名を引き連れた上に凛の姿を保ったまま参戦している。彼女の口ぶりから「主人公に救われた縁」で復活できたらしいが、当然ながら第七特異点と終局特異点の間にそのような出来事は見られない。
    • 2017年12月中旬に開催された『冥界のメリークリスマス』にて、女神の誓約を破った冥界の時間の概念が不安定となり、事件解決した事で日付が変わった際にカルデアは2017年の12月に、冥界は2016年の12月に戻り、それによって召喚まで一年のタイムラグが発生してしまった――というのが理由になっている。
    • 余談だが、第一部最終章の魔術王の玉座への道が解放されたのは2016年12月25日である。
  • 遠坂凛が持つ性質の片側から召喚されたからなのか、その容姿はもう一人の遠坂凛にそっくりである。輝くような金髪、二つの赤いリボンは彼女の特徴を受け継いでいるといえよう。あとイシュタルより若干大きく見える胸とか。また、イシュタルはアーチャークラス、エレシュキガルはランサークラスに設定されているが、これは両者が使役したサーヴァントのクラスとも同じである。
    • また、「〇〇だわ、〇〇なのだわ」という口調は、某ステッキに洗脳された時の凛の喋り方そっくりである。奈須きのこは「フェイト/タイガーころしあむ アッパー」で凛が魔法少女になった時の口調であり、“凛がおかしくなった時の部分”を反映していることをカルデアエース座談会で語っている。
  • 神話においてエレシュキガルは60の病気で人を殺すという疫病神且つ冥界の首相ナムタル、書記のベーレット・セリ、死者を裁く7人の裁判官を従えており、疫病と死の神であるネルガルを夫としているという。
    • FGOでは「死者を裁く7人の裁判官」は法律を読み上げるだけの自動判定粘土板であり、夫であるネルガルも実は偽装婚姻ということになっていたのが判明した[注 4]
  • 宝具『霊峰踏抱く冥府の鞴』の演出においては、低確率で“山の翁”メジェド様の姿が背景に見えることがある。
  • 各サーヴァントに設定されている「天地人」の隠し属性は、神霊に属するサーヴァントは基本的に「天」となっている。エレシュキガルも疑似サーヴァント状態とは言えれっきとした神霊なのだが、司るものが地面のはるか下にある冥界だからか、彼女は神霊であるにも関わらず「地」属性となっている[2]
  • メインストーリー第二部序章の実装に伴って、「最も速く契約解除されて帰らされたサーヴァント」という不名誉なネタ称号を与えられてしまった。
    • 『冥界のメリークリスマス』のストーリー上の日付は、2017年12月24日の終わり際であり、ここでできた縁によってカルデアに召喚される事になるため、エレシュキガルがカルデアにやってくるのは2017年12月25日以降となる。一方でメインストーリー第2部序章では、2017年12月26日までを除いたサーヴァントは全て契約解除され座に帰ったと語られている。つまり、いいとこ2日弱しかカルデアにいられず、念願の召喚叶ってカルデアを訪れた途端に座に帰されてしまった事となる。
    • もちろん、ストーリー上でエレシュキガルを冥界に送り返す話があったりする訳では無く、設定の日付からユーザーが推察しているに過ぎない事ではあるが、たった2日弱しか間が無い日付設定自体は公式ストーリーのものである。

脚注

注釈

  1. 神の生死とは信仰の消滅であるため。
  2. なお、エレシュキガル自身はカルデアに敵意を抱いているわけではなく、消える前に自らの罪を清算する為に攻撃していた。
  3. 賢王ギルガメッシュからもいじけ体質、根暗体質であるが、その芯はイシュタル同様「怒るとやる女」と評していた。
  4. 4.0 4.1 アルテラからもエレシュキガルの人となりを見て「恋人ができるとは思えない」と評していた。

出典

リンク

  1. 実際、エレシュキガルを喜ばせるような選択をした時のエネミーはたいていイシュタルの時よりも弱体化した構成となる。
  2. 人=人間を始めとした人理に属するもの、天=神など人に信仰されて存在するもの、地=人間を生み出した元である大自然に属するもの