「封印指定」の版間の差分
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:人間の感情を操作する霊薬作成のエキスパートであるが、術式があまりにも独特で次世代への継承が困難なため、封印指定認定が時間の問題になっている。 | :人間の感情を操作する霊薬作成のエキスパートであるが、術式があまりにも独特で次世代への継承が困難なため、封印指定認定が時間の問題になっている。 | ||
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:時計塔にバレれば封印指定を食らうのではないかと長年読者たちの間では妄想の対象となっていたが、ロード・エルメロイII世の冒険7巻にて公式に封印指定レベルの魔術であると判明した。 | :時計塔にバレれば封印指定を食らうのではないかと長年読者たちの間では妄想の対象となっていたが、ロード・エルメロイII世の冒険7巻にて公式に封印指定レベルの魔術であると判明した。 | ||
2023年12月31日 (日) 19:19時点における最新版
概要[編集 | ソースを編集]
魔術協会の三大部門の一つ時計塔が判断した、希少能力を持つ魔術師に与えられるもの。時計塔最古の教室、秘儀裁示局・天文台カリオンによって発令される。
対象は「一代限り」であり、「学問では習得できない」もの。つまり、その魔術師の死と共に失われ、他の手段では再現できないもの。『ロード・エルメロイⅡ世の事件簿』でロード・エルメロイⅡ世が語るところによれば、魔眼の中でもノウブルカラーの更に上のランクである「黄金」のランクはひとつ間違えれば封印指定ものである。
こうした希少な能力が永久に失われることを防ぐべく、魔術協会は対象の魔術師を保護という名目で幽閉する。言い換えれば封印する。言ってしまえば、監禁し標本として飾るのと変わらない。
大英博物館の最奥にある「橋の底」には多くの封印指定を受けた魔術師が幽閉されている[出 1] 。『2015年の時計塔』によれば、活動範囲が一つの街に限られる他は何不自由ない暮らしを約束されるというが、蒼崎橙子は信用ならないと付け加えている。
封印指定は、協会に所属する魔術師にとって最高級の名誉であると同時に、厄介ごとでもある。「貴重品」として優遇されはするが、研究を続けて次の段階を目指すこと(根源に至るための研鑽を積むこと)ができない。魔術師である以上、次の段階を目指せないのでは魔術師である意味がない。よって、封印指定を受けた魔術師は協会から失踪し、身を隠すことになる。
失踪した魔術師は、その後の活動によって、大別して以下の2タイプに分けられる。
- 「隠者」タイプ
- 自身の魔術を自分の血族に残そうとするタイプ。本来は自身の死と共に失われる希少能力を、なんとか後継者に譲り渡そうと試みる。堕落した魔術師として早急な保護が望まれるが、基本的には害のないタイプであるため、よほどの才能でなければ協会も追手は差し向けない。
- 「賢者」タイプ
- 領地に引きこもって、全力で更なる高み(自身の手での根源への到達)を目指そうと研究するタイプ。なりふり構わず研究に没頭するため、全てがそうと限った話ではないが、協会の監視の目から外れてしまうことも手伝い、往々にして利己的・犯罪的な研究方法に手を出す場合もある、危険なタイプであるが、うまくやっている分には協会は様子を見るに留まる。
問題を起こすのは主に「賢者」タイプだが、魔術協会は通常の倫理の外にあるため、失踪した魔術師がどれほど非道な研究に手を染めようと、それが一般社会に漏れない限り関知しない。むしろ、もっと高みに至ってくれるならそれに越したことはなく、果実が熟すまで伐採を待つかのように、成果が出るまで放置することすらする。
だが、現代社会でそのような研究方法が最後まで一般に漏洩しないようなケースはまずなく、聖堂教会による異端狩りが行われて貴重な研究が灰にならないよう、「神秘の秘匿」「魔術師による魔術犯罪の隠蔽」のために、最終的にはエージェントを派遣することになる。
封印指定を受けた魔術師[編集 | ソースを編集]
- 蒼崎橙子
- 当代最高の人形師。完璧な人間の雛形を通すことで根源へ至ろうとしていたが、その過程で「自身と寸分違わぬ人形」を作れるようになり、封印指定を受けた。
- 20世紀末に秘儀裁示局・天文台カリオンに起きた大事件によって封印指定を解かれ、少なくとも『ロード・エルメロイⅡ世の事件簿』の頃まではその状態が継続されていたが、『2015年の時計塔』の頃にはまた封印指定されている。現在逃亡中。
- 衛宮矩賢
- 時間操作を家伝とする魔術師。固有結界の中で時間流を無限に加速させ、宇宙の終焉を観測することで根源に至ろうとする。逃亡後、死亡。
- 玄霧皐月
- 統一言語師(Master of Babel)。神代の意志疎通を再現。逃亡後、死亡。
封印指定候補の魔術師[編集 | ソースを編集]
実際に指定を受けているわけではないが、状況次第では対象となりかねない魔術師。
- 遠坂凛
- 並行世界の波を観測する機能を付与しようとした、「宝石剣のミニチュアの、さらにミニチュアのペンダント」を作ろうとしたものの失敗。その際に因果律が捩れて、どんな可能性もありな特異点を作り出し掛けた。
- 事態を収拾はしたものの、封印指定を受けることを恐れて時計塔に渡る。これが『Fate/hollow ataraxia』の直前に起き、凛が冬木市に不在である理由になっている。
- ナイジェル・セイワード
- 『Fate/Prototype 蒼銀のフラグメンツ』に登場する魔術師。典位(プライド)を持ち、心理の支配者と評される。
- 人間の感情を操作する霊薬作成のエキスパートであるが、術式があまりにも独特で次世代への継承が困難なため、封印指定認定が時間の問題になっている。
- 衛宮士郎
- 通常の投影魔術と似て非なる魔術を扱う。投影されたものは本来であれば中身のないハリボテで数分から10分で消えてしまうものだが、衛宮士郎の投影の場合は宝具の投影すら可能で、本物とほとんど同じ性能を発揮し、大きく形が壊れるか自身で消そうとしない限り消えることもない。
- 時計塔にバレれば封印指定を食らうのではないかと長年読者たちの間では妄想の対象となっていたが、ロード・エルメロイII世の冒険7巻にて公式に封印指定レベルの魔術であると判明した。
封印指定執行者[編集 | ソースを編集]
単に「執行者」とも。強制的に封印指定を執行する際に派遣される魔術師のこと。総勢30人程[出 1]。
通常、封印指定から逃亡しても静観されるだけである。しかし、彼らが潜伏先で無関係の人間を巻き込むような実験を繰り返すなどの事態となれば、聖堂教会が黙っていない。異端とみなされ、代行者を差し向けてくる。となれば、魔術協会にとって貴重な財産である研究成果ごとこの世から抹消されてしまうのが目に見えている。
これを防ぐべく、彼らは代行者の介入以前に力ずくで封印指定を実行する他、神秘の秘匿の為に、魔術師が起こした事件の証拠隠滅も行う。そういう状態で駆り出されるため、場合によっては封印指定対象の魔術師+代行者の両名を相手どる可能性もある、非常に危険度の高い役割。故に求められるのは「如何に戦闘向きであるか」。
執行者が封印指定を発見する機会は10年に一度あるかないかである[出 2]。
ちなみに、魔術協会、特に時計塔の中で厄ネタとされている第一位は悪霊ガザミィだが、二位が封印指定、三位が封印指定の執行者となっている。
- バゼット・フラガ・マクレミッツ
- 封印指定執行者。
- フォルテ
- 短編小説「Talk.」に登場。協会屈指と言われる風使いにして、剣士。
- 封印指定の執行の他に、奪われた魔術書の奪還といった荒事も担当している[出 3]。
- ミリョネカリオン
- 「封印指定総与」の二つ名を持つ魔術世界屈指の魔術師。[出 4]
- ナタリア・カミンスキー&衛宮切嗣
- 協会から派遣される正規の執行者ではなく、フリーランスの賞金稼ぎ。協会が動き出す以前に行動し、成果を売り渡すことを生業とする「狩人」。封印指定に限らず、魔術犯罪者として協会に追われる者の相手もする。[出 2]
- 獅子劫界離
- 切嗣達同様、フリーランスの賞金稼ぎ。だが彼は事情が異なり、元々かなりの名門の出で、研究者として協会の中でもかなり将来を有望視されていたらしい。
- コルネリウス・アルバ
- アニメ版『Fate/Zero』にて、彼らしい人物が衛宮矩賢を捜索している。当時は執行者だった可能性がある。
メモ[編集 | ソースを編集]
脚注[編集 | ソースを編集]
注釈[編集 | ソースを編集]