「ペルセウス」の版間の差分
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2019年9月21日 (土) 12:30時点における版
ライダー | |
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真名 | ペルセウス |
性別 | 男性 |
サーヴァント階位 | 第五位 |
声優 | 宮野真守 |
デザイン | 武内崇 |
初登場作品 | Fate/Prototype |
概要
- 略歴
- 『Fate/Prototype』ではマスターを持たないはぐれサーヴァントとして登場。彼のマスターは8年前の聖杯戦争で敗れた魔術師一派によって、マスターとして擁立された少年・伊勢三杏路だった。少年は前回の聖杯戦争で愛歌によってビーストを体内に埋め込まれたために手足は腐り、内臓も半ば機械、生身の部分は胸から上のみという半死半生の状態で、魔術と医療機械によって無理矢理生かされ、筆舌に尽くしがたい苦痛を味わい続けていた。
だが彼は自らの不幸な境遇を一片も恨まず、世界の平和を望む心優しい少年で、自らのサーヴァントにライダーを選んだのも、幸福だった英雄が望む願いに自らの理想を夢見たからであった。そんな彼にライダーは尊敬と友愛を持つようになり、その天使性に心酔し友人となる。
しかしライダーを召喚した事で元々少なかった伊勢三少年の余命は無くなり、召喚儀式の7日後、聖杯戦争開始直前に彼は息を引き取るが、その際に令呪を全て行使してライダーを「最初で最後の友人」として受肉させた。
彼の最後にライダーの胸中に渦巻いた物は、報われずに生を終えた少年への悲しみと、最後まで聖人のように余人を恨まず世の温かさを説いた事への敬意と、彼を救おうとしなかった全てに対するおぞましいほどの憎悪だった。
ライダーはこの瞬間、聖杯を使って伊勢三少年を蘇生させ、真っ当な人間として幸福を与える事を決心する。そして少年を苦しめ続けていた研究者達を皆殺しにし、現界するための魔力を街中の人間を殺戮して補い、マスターの願いを叶えるため聖杯戦争に臨む。
自分の行いこそが、少年の最後の祈りを最も汚すものであると知りながら。
- 人物
- いつも笑顔を絶やさない美男子。
- 一見チャラ男風だが、人当たりが良く、涙脆く、心優しい青年。普段は学生として活動し、綾香のクラスの人気者。マスターの名前を拝借し伊勢三と名乗っている。基本的に紛れもない善人だが、感情移入したものや関心を抱いたものに対しては入れ込み過ぎる所もあり、必要とあらば普段の優しさと笑顔のままに無辜の人々を殺戮する事さえやりかねない危うさを示す事もあれば、情に流されて敵対者の殺害を躊躇する甘さを示す事もある。
サーヴァントとして行動する際は、研究員から奪った仮面を装着しており、その仮面がマスターの代わりに依代としての役割を果たしている。
- 能力
- 「騎兵」のサーヴァントだが、奇襲・不意打ち・トラップを用いて相手マスターを標的としたその戦闘スタイルは「暗殺者」に近い。この戦い方で綾香を守るのに手いっぱいのセイバーを追い詰めた。
宝具所有数は現在最高の6つ。だが、一度に一つしか使用できない、という制限が存在する。
ステータス
宝具
- 不死身殺しの鎌・ハルペー
- かつてメドゥーサの首を斬った女怪殺しの神剣。「屈折延命」という不死系の特殊能力を無効化する神性スキルを有し、この剣でつけられた傷は自然ならざる回復・復元ができなくなる。
- 空を駆ける羽のサンダル
- 使用する事で空中を地上と同じように駆けることが可能となるサンダル。
- 鏡像結界の袋(キビシス)
- 「内」と「外」の概念を反転させる力を持ち、外界に影響を与える魔術を鏡のように使用者自身へと向ける効果を持つ。
メドゥーサとの戦いでは『暗黒神殿』の効果を反転させ、彼女を自滅させた。
- 被った者の姿を消すマント
- 神話においては兜だが、Fateではマントになっている。
- 青銅鏡の盾
- 女神アテナより授かった、青銅の盾。
石化の魔眼を防ぐ効果の他にレーダーとソナーとしての能力を持ち、あらゆる状況下での索敵を可能としている。
- 騎英の手綱(ベルレフォーン)
- メドゥーサの血から生まれた天馬ペガサスと、それを御する黄金の鞭と手綱。
メドゥーサの物と全く同じ。
真名:ペルセウス
- ペルセウス。ギリシア神話の主神ゼウスとアルゴス王アクリシオスの娘・ダナエーの息子。
登場作品と役柄
- Fate/Prototype
- ライダーのサーヴァントとして登場。
- Fate/Prototype 蒼銀のフラグメンツ
- 現代編で登場。
- Fate/hollow ataraxia
- メドゥーサの回想にペルセウスが登場。ただしこちらのペルセウスはデザインが『Prototype』のものと異なる。
- ちびちゅき!
- マスターと共に登場。
- 伊勢三君が健康な体を得て元気に過ごせるようになったのは良い事だが、生前に首を刈り取ったメドゥーサと顔を合わせる事に。
- カプセルさーばんと
- さーばんとの一匹。
- 空中の敵に反応して飛びかかり斬る。原典通りペガサスライダーは最高の獲物だが、地上の敵には対応してくれない為使いにくい。
人間関係
Fate/Prototype
- 伊勢三杏路
- 外見10歳程の少年。マスター階梯は第三位・座天使。令呪の位置は左掌。
- 心臓が脈打つたびに痛みを伴う命。針を呑むような呼吸。そんな死を待つだけの惨たらしい体でありながら、あらゆる不平不満、恨みを零さなかった。
- そんな彼の聖者のような生き方にライダーは深い感銘を受けるが、同時に彼の最期はライダーを凶行に駆り立てる事となる……。
- 沙条綾香
- 昼間は仲の良いクラスメート、夜は格好の標的。
- 殺さなければならない相手だとライダー自身も分かっているのだが、不思議な感情に駆られ、あと一手という所で躊躇してしまう。
ギリシア神話
名台詞
- 「――あれで、生きていると言えるのか」
- 初めて自分のマスターである伊勢三少年と出会って。生前不幸を知らなかったライダーは少年の惨状に大きな衝撃を受け、欲望の為に彼を生かし続ける魔術師達への嫌悪と共に少年に憐れみの念を抱く。だがそれは少年と語らう事ですぐに尊敬と敬愛に変わっていった。
- 「ワタシは自由だ。マスターには縛られない。
死の間際に令呪を全て使わせて、この体を受肉させたのだからね」
「魔術師風情に聖杯は過ぎたものだ。
英霊であるワタシが、正しく、あるがままに使わせて貰おう」 - 廃工場に散らばる腐食した人肉の山。このライダーの無法に怒るセイバーと綾香に対して。
あくまで、偽悪的に振る舞う。本心を仮面に隠して。
- 「……幸福な人々を望んだ彼の為に。
――君たちを、皆殺しにする。」 - 臓物に、死肉にまみれ、「幸福な英雄」は少年に誓う。
とめどない血の涙を鉄仮面からこぼし、輝きしか知らなった幸福の王子は血を吐くように宣言した。
メモ
- 『Character material』によると『旧Fate』の設定だけの頃のライダーはテセウスだった。
- 一方で『Complete material II』などでは「元の設定ではペルセウスだったが、女性キャラが足りなかったのでメドゥーサに変えた」「旧Fateでも手綱が宝具」といったコメントもある。ぶっちゃけペルセウスとテセウスを混同して『Character material』で名前を間違えただけではないだろうか。ちなみにテセウスはミノタウロス退治で知られるギリシャ英雄。騎乗物に関しては、強いて言えば「テセウスの船」という哲学上の命題があるが、手綱に関する逸話は特にない。
- ライダーのマスターは当初、少女という設定だったが、ライダーの純粋さを際立たせるために少年に変更された。また『Fate/Prototype Tribute Phantasm』では伊勢三(いせみ)という名前だった。後に『蒼銀のフラグメンツ』で正式に彼の名前は伊勢三に決まった。
- 『hollow』にて、彼とは別デザインのペルセウスがメドゥーサから「成功したシンジ」のような人物だったと評されている。この設定が影響したのか彼の外見も慎二に似ているといえば似ている。
- 現時点では各宝具の正式名称は不明だが、神話では空飛ぶサンダルには『タラリア』という名がある。また、青銅鏡の盾はアテナの持つ盾『アイギス』だと言われることもある。ただ、このライダーの盾に関してはレーダー・ソナーという地味で補助的な効果にしか触れられていないため、この宝具が最強の盾の代名詞ともされるアイギスであるかは怪しいところ。
- ハルペーは『stay night』においてギルガメッシュの原典宝具として登場する他、アニメ『First Order』にシャドウサーヴァントとして登場する成長した状態のメドゥーサ〔ランサー〕も使用している。またメドゥーサ〔ランサー〕が持つ「不死殺し」もこのハルペーである可能性が高い。
- また、マントは『プリズマ☆イリヤ』において子ギルの原典宝具として登場している。神話では兜だが『Prototype』ではマントという設定を両立させるためか、開くと布(マント)になり、折り紙のように畳むと帽子(兜)になる宝具となっている。ただし『プリズマ☆イリヤ』の設定については「本編に反映されることはありえない」と作者が明言している。
- 『stay night』製作時に「ペガサスに縁のある女性」という条件によってペルセウスからメドゥーサへ変更されたためか、ペルセウスとメドゥーサのキャラ造形にはあまり共通項がない。あえて言うなら「顔を隠したライダーのサーヴァント」という点は共通している(あちらはアイマスクだが)。
脚注
注釈
出典