魔神柱
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魔神柱
- 読み:まじんちゅう
『Fate/Grand Order』に登場する、異形の存在。
- 略歴
- 本編第二章以降、各章の終盤にて登場人物が変貌することで現れる異形の存在。
- 個体ごとに名前を持っており、ソロモン王が召喚したとされる魔神の集団「ソロモン七十二柱」の魔神と同じ名を冠している。
- レフの言葉によると彼らが『王』と呼ぶ存在から賜ることで変身能力を得られるらしく、これをレフは「我らの王の寵愛」と称している。
- 力を与えられた本人が変身するのではなく、聖杯の力で召喚者が他者の体を依り代に出現させることも可能である模様。
- なお、戦闘開始時にはボスサーヴァント戦の「FATAL BATTLE」や「GRAND BATTLE」ではなく、赤字で後述の眼球の上に「魔神柱出現」と表示される独自の演出がある。
- 第四章にて彼らの主であるソロモンが現れ、魔神柱らも本物のソロモン七十二柱の魔神であることが判明。
- 伝承の魔神とかけ離れた姿をしているのはソロモンの計画のために受肉・新生した結果であり、人理焼却のためにあらゆる特異点へと投錨され、主人の計画を遂行する。
- 人物
- 見た目は幾筋ものどす赤い裂け目が走った巨大な黒緑色の肉の柱で、それぞれの裂け目からは奇妙な形の瞳孔が開いた異様な眼が覗いている。
- 根元の部分はぽっかりと開いた闇のようで、そこから斜めにそそり立つような形になっている。
- これと相対した面々からは揃って醜いと評され、レフ自身も「この醜悪さがお前達を滅ぼす」とおぞましい外見であることを肯定している。
- 戦闘時には行動する際に形容し難い異様な鳴き声を上げるが自発的に変身したものは会話も可能であり、第四章で変身したマキリは戦闘時も言葉を発する。しかし、魔神柱状態の戦闘時に発する台詞がバルバトスに関しては略歴に関する内容と思われ、一時的に魔神に精神を乗っとられている可能性も捨てきれない。
- なお、魔神柱らの外見や使用する技は全く同じ(スキル名は個体によって変更される)だが、略歴にあるように個体毎に固有名を持っている。
- フラウロス(変身者:レフ・ライノール)
- 第二章終盤でレフが自ら変身。彼のフルネームにも名前が入っている。作中では言及されないが、元のソロモン七十二柱の序列は六十四位。
- なお、ソロモン七十二柱の序列は実力や地位の順番で割り振られたものではなく、序列の前後が強弱や権力の差に繋がるわけではない[1]。
- スカサハ実装時の体験クエストでも『今までに出会った、あるいはこれから出会う脅威』として登場した。
- この時はレフの登場はなく、登場から敗北による消滅まで魔神柱のままで言葉も発さなかった。
- フォルネウス(変身者:イアソン)
- 海魔フォルネウス。第三章最終戦にてイアソンがメディアにより変貌させられて出現。序列は三十位。
- 海魔と呼ばれているがこれはジル・ド・レェが召喚した異界の海魔と同じものを指すのではなく、フォルネウスは召喚されると海の怪物の姿で現れると伝えられていることから来る呼び名と思われる[2]。
- バルバトス(変身者:マキリ・ゾォルケン)
- 第四章終盤にて魔霧計画遂行のために現れたマキリ・ゾォルケンが変身。序列は八位。
- この個体はスキル名の変更やボイスの差し替えが行われている。
- 御使いの四柱(変身者:不明、あるいは無し)
- 第四章最終戦にてソロモンが直接召喚したことで四体同時に出現。他の配下が変身したのか、それとも彼らの主人であるソロモンは変身者不在でも呼び出せるのかは不明。
- 個体名は出てこないが、焼却式の名称から敗北時に消え去る個体は序列十三位のベレトである模様。
- 能力
- 外見のみならず能力面も常軌を逸しており、Dr.ロマンによるとこの姿を現した時の魔力の反応は人間でもサーヴァントでもなく、伝説上の悪魔そのものであるという。
- 通常攻撃として黒い波動のようなもので相手全体を攻撃する他、狙った相手に火傷と防御力低下を与える「凝視」、自身の弱体状態を解除する「まばたき」といった特殊行動を取る。なお、フォルネウスのみクリティカル確定攻撃である「怒っている」といった行動をする。御使いの四柱のみ上記のスキルの上位互換である「閲覧」「嘲笑」を使用する。「閲覧」の効果は全体に防御低下と火傷の付与をする「凝視」の全体版。「嘲笑」の効果は自信の弱体解除とHP3000回復と言った「まばたき」の上位版である。
その他、以下の行動をすることがある。
・「覚醒の時きたれり」
魔神フラウロスが使用する。自身の宝具威力を上げる効果がある。
・「漂流の時きたれり」
魔神フォルネウスが使用する。フラウロスと同じく自身の宝具威力を上げる他、此方のNPチャージを減少させる効果がある。
・「岐路の時きたれり」
魔神バルバトスが使用する。自身の宝具威力とクリティカル威力を上昇させる他、此方のNPチャージを減少させる。
・「絶望の時きたれり」
御使いの四柱が使用する。自身の宝具威力とクリティカル威力を上げる一方で此方のNPチャージとスター発生を低下させてくる。
- 宝具に相当する攻撃として「焼却式 ○○」という攻撃を使用(○○には各魔神柱の名称が入る)。眼球の数を三倍にして一斉に光らせる。この後の効果などは個体毎に異なり、フラウロスとフォルネウスは地面から紫色の火柱を噴き上がらせて全体攻撃しつつ宝具ゲージを減少させてくる。バルバトスは地面から紫色の火柱を瞬間的に巻き起こして全体に攻撃しつつ防御力を低下させてくる。御使いの四柱は味方の頭上に紫色の種火を出現させ、それを爆発させて全体に追加効果は無いが通常では耐えられないほどの大ダメージを与えてくる。ハルファスは地面から強烈な炎を出現させて攻撃しつつ宝具封印状態を付与する。
焼却式のエフェクトの変更に伴い、フラウロスとフォルネウスの焼却式の攻撃エフェクトは以降登場した魔神柱のクリティカルエフェクトと同一になっている。
- サーヴァントではなくクラスは「UNKNOWN」と表記されているがタイプ相性はあり、三騎士のセイバー、アーチャー、ランサーに対して有利、バーサーカーとは互いに弱点を突き、残るライダー、キャスター、アサシンに対して不利という特殊な相性になっている。
- 自発的に変身したレフやマキリは魔神柱の状態でも会話をすることが出来たが、強制的に変身させられたイアソンは変身時に絶叫していたことや解除時に周囲の状況を分かっていなかったことから理性を失っていた模様。
- なお、撃破されると変身が解除されて元の人物に戻ってしまうが、魔神柱状態で受けた傷が解除時にどの程度影響するかは個々のケースで差がある。
- レフとマキリは不利になって解除したためか戻った後も行動に支障がある様子は見られなかったが、イアソンは瀕死になっていた。
- また、レフの言葉によると魔神柱の力は「神殿」と呼ばれている場所から長期間離れていると「壊死」という現象を起こし弱体化していくらしい。
登場作品と役柄
- Fate/Grand Order
- 第二章以降、ボスキャラとして登場。
- 第二章ではレフ・ライノールが変身し、主人公らに襲い掛かってくる。
- 第三章ではメディアがイアソンを変貌させる形で出現し、彼女と共に主人公達と交戦した。
- 第四章ではマキリがバルバトスに変身して立ちはばかり、最終戦においてもソロモンが四体同時に召喚した。
- スカサハ実装時のスカサハ体験イベントでもフラウロスがボスの一体として登場している。
人間関係
- ソロモン
- 人類史焼却を実行したレフ達の首魁であり、今回の事件の黒幕。
- 伝承の通り、魔神柱達は使い魔として彼の意に従う。
- レフ・ライノール
- 第二章で変貌。この姿を「王の寵愛」と称して誇っている。
- イアソン
- 第三章でメディアの手により魔神柱に変貌させられる。
- メディア〔リリィ〕
- 第三章でイアソンを変貌させる形で召喚。
- 間桐臓硯
- 第四章で若かりし頃の姿で登場・変身する。
名台詞
バルバトス
- 「高貴なる四つの魂を以て、バルバトス現界せよ。」
- バルバトスの戦闘開始時の台詞。人理を焼却せんとする魔神の出現。
- 「高貴なる四つの魂」が何を指すのかは不明。ここまでに魔霧計画に加担し、消滅したサーヴァントの数とは一致するが…。
- 「お前には無理だ」
- バルバトスの攻撃時の台詞。強大な力で主人公達を苦しめた。
- 「全てを知るが故に全てを嘆くのだ……焼却式。」
- 焼却式・バルバトス発動。何を見てきたと言うのだろうか。
- 「助けを乞え!怯声を上げろ!苦悶の海で溺れるときだ!」
- 魔術王降臨。四柱の魔神達を従える魔術王の規格外の強さになすすべもなく倒されていく英霊達。
メモ
- TYPE-MOONにおいて設定は幾度か語られたことがある『悪魔』、それも魔神というより上位の存在の登場に多くのプレイヤーが驚愕した。
- 一方、小事典にもある通りTYPE-MOONにおける悪魔は『第六架空要素。人間の願いに取り憑き、その願いを歪んだ方法で成就せんとする存在。悪魔に憑かれると他の要素に異常が起き、最後には肉体も変化して異形の怪物と化す。高位の悪魔ほど「症状」が表に出づらく検知が困難で、露見するのは大惨事が約束された後になりやすい』となっており、自発的に変身していたレフの様子から見ても以前語られた悪魔とは性質の違うものである可能性が高い。
- しかし、人類史の焼却をレフ自身が行なわず「願いを持った英霊の手で滅ぼさせようとする」あたりは、悪魔らしい特徴と言えば特徴である。また、レフに関しても「レフ・ライノールという魔術師に悪魔フラウロスが憑依していた」という可能性は十分にあるので、必ずしも違うとは言い難い。
- 上記のように様々な推察がなされていたが、第四章においてソロモンが操る使い魔であり、かつて定義された悪魔とは別種の存在というのがその正体であったことが判明した。
- 注釈でも言及されているが、ソロモン72柱の悪魔たちは所謂序列の数字がそのまま実力を示すわけではない。あれらはいわば出席番号などのようなものであり、各悪魔の爵位や知名度の高さは連動していないことが多い(著名どころでは有名なベルゼブブと同じルーツを持つバアルは第一位だが、トビト記に記されるアスモデウスは第三十二位、死海文書など複数の外典・福音書で挙げられるベリアルは六十八位など明らかに実力順としてはおかしいものが多い)。
- また、これらの悪魔については伝承に知られていないどころか能力・外見はおろか名前までかぶり気味な存在もあり、数合わせの存在なども混じっているのではないかという声もある。一説には十二星宮を六でさらに分割した領域の支配者として創作されたものではないか、とも言われている。