クラス (バーサーカー)

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クラス(バーサーカー)

狂戦士の英霊。

基本能力を問わず、ただ狂う事で破壊にのみ特化しているクラス。
伝承において狂気を得たエピソードのある英霊が該当するとされている。
クラス特性として、「狂化」を保有する。
これによってステータスの強化が可能だが、「理性が失われる」、「一部の能力が劣化、または使用不能になる」、「魔力消費量が膨大になる」などデメリットも多い。
そのため、冬木の聖杯戦争ではイリヤを除く歴代マスターは全て魔力切れによる自滅で敗退している。
また狂化のランクが高すぎるとマスターの命令を受け付けなくなり、令呪も複数画必要になる。
英霊に「狂」の付加要素を許諾させるだけで該当するクラスであるため、バーサーカー適性を持つ英霊は多く、その場合は召喚呪文に特定の一節を組み込むことでクラスを指定して召喚できるという(Fate/Zero)。
月の聖杯戦争においても狂戦士のクラスが登場している。ただしクラス内容に多少の変更点があり、狂戦士のクラス別能力が「狂化」ではなく「バーサーカー化」になっている。
もともとは弱い英霊を強化するために用意されたクラスであり、上記の条件を満たせば全ての能力がランクEの者でも該当する。

これまで公式作品に登場したのは、未完結作品も含めれば以下十人。

  英霊の個体能力に拠らないクラス基本能力:筋力C 耐久D 敏捷D 魔力E 幸運E

メモ

  • 召喚前に選択出来るクラスで、その場合は召喚呪文に特定の一節を「我は常世総ての悪を敷く者」の次に加える必要がある。
    「されど汝はその眼を混沌に曇らせ侍るべし。汝、狂乱の檻に囚われし者。我はその鎖を手繰る者——」
  • 三騎士以上の戦闘能力を持つ者や大英雄も多いが、何しろ理性が失われているためドラマ部分に組み込みにくく、物語の中核に関わることは少ない。
  • 『Apocrypha』の企画段階で登場した坂田金時もバーサーカーのクラスで登録されている。
  • イリヤは狂化によるマスターの負担を軽減させる為に戦闘時以外は意図的にバーサーカーの狂化のランクを低下させる事で魔力消費を抑えるという芸当を行っている。
    しかし、間桐雁夜バーサーカー (第四次)の間にはそのような描写は無い。
    イリヤのみが行える特別な術なのか、雁夜が行えない程に未熟なのかは不明。
  • 『EXTRA』のアサシンは、マスターが他参加者の令呪(正確には腕自体)を移植した影響で、バーサーカーのクラスにもなってしまった。おそらくは元の令呪が「狂戦士」のものであり、それの影響で「暗殺者」と「狂戦士」の二属性持ちになってしまったと思われる。
  • 最高のステータスが期待できるクラスにもかかわらず、デメリットの多さから『Apocrypha』では「アサシン・キャスター・バーサーカーは通常の聖杯戦争では勝ち抜くのは難しい」と評されている。『stay night』当時の「最強のクラス」という設定もいつしか語られなくなってしまった。
    • 「最強」と称されるのはあくまでも「狂戦士」として召喚されたヘラクレスのことであり、はっきり言えば、ヘラクレスならどのクラスでも最強と言える力を発揮する。上述の通り「狂戦士」は弱い英霊を強化するために用意されたクラスであり、本来の用途ならば並、或いはそれをやや上回る程度の能力値にしかなり得ない。
      しかも冬木の聖杯戦争での敗因は、イリヤを除くと全て「魔力切れによる自滅」である。これが「最高のステータス」ともなればほぼ間違いなく間桐雁夜と同じ末路を辿ると言えよう。
      むしろ、尋常な方法では(マスターが)生き残れないクラスとも言える。
    • サーヴァントの戦闘能力こそ高くなるものの、マスターは消費魔力の負担で十全の力を発揮できなくなるため、マスターが直接戦闘をしなければならない局面になると非常に脆くなってしまう。また、バーサーカーの固有スキルには「対魔力」が含まれていないため、召喚した英霊次第では正面からキャスターの相手をするのが厳しくなるといった場合も考えられる。
  • 月の聖杯戦争では「狂化」ではなく「バーサーカー化」の特性が与えられている。
    「バーサーカー化」はマスターと意識を同一させ、より機械的なサーヴァントにするスキル。そのため理性喪失や一部能力の使用不可などのデメリットこそあれど、「狂化」に比べてマスターがサーヴァントを制御し易くなっているようである。
    • 月の裏側でバーサーカーにクラスチェンジしたランサー (CCC・赤)に適用されたスキルは通常通りの「狂化」だった。公式にそう提示されたわけではないが、「バーサーカー化」はあくまで表の月の聖杯戦争にて用いられるクラス特性なのかも知れない。ムーンセルの聖杯戦争は『魔術師達の生存競争』が目的であるため、狂戦士のサーヴァントでも勝ち残れるように調整している、等の可能性がある。
    • また、同じく公式にそう提示されたわけではないが、『Fate/Apocrypha』に登場した赤のバーサーカーの例のような、あらゆる命令を受け付けず最期は盛大に自爆して果てるような傍迷惑なサーヴァントの行動を抑制できる、といったメリットも考えられる。
  • RPG作品である『EXTRA』のバーサーカーの特徴として、全体的にパラメータが高い代わりに1ターンにつき数回の「WAIT(行動しない)」が発生するようになっている。これは狂戦士のクラスに特有の「理性が失われる」性質をゲーム的に表現しているものである。
    攻撃スキルや宝具が直撃すれば致命傷なのは勿論、通常攻撃でさえかなりの痛手となるバーサーカー戦だが、これによって主人公たちでも均衡した戦いとなっている。ただしそれでもっても十分な強さを誇るバーサーカーに加えて、開示されるコマンドがWAITでは相手の攻撃が読めない(例えば、開示された2手がともにWAITだった場合の他コマンドは通常攻撃や攻撃スキルの可能性が高い)ため、逆に戦略を組みにくくなる弊害が起こり得る。こういった点から、『EXTRA』のバーサーカー戦は難所だという声は多い。
  • サーヴァントではないが、『プリズマ☆イリヤ ドライ!!』では、雷による攻撃と大槌の宝具「悉く打ち砕く雷神の鎚(ミョルニル)」の使い手である英霊がバーサーカーのクラスカード(2枚目)に宿っている。

話題まとめ

  • 第四次・第五次、そしてEXTRAと、本来の「弱い英霊を強化する」という意図に反して、生前に無双を誇った武人や規格外の存在が呼ばれている。
    本来は心技体、そして宝具のいずれもが強力な英霊なのだが、理性を奪われたことで能力の多くが発揮できなくなっている。
    ステータスは増幅されているが、それ以上に奪われた能力を惜しむ声がファンからは多く上がっており、元々が強過ぎる英霊にハンデを課すためのクラスと認知されていた(第四次バーサーカーは比較的狂化を活かしていたが、マスターのハンデの方が大きかった)。
    だが遂に、『Fate/Apocrypha』で本来の運用がなされたバーサーカーが現れた。
  • デメリットの目立つクラスではあるが、反面、裏切りや反発を生む意思も失われるのでマスターに最も従順などメリットもある。真っ当な英霊と魔術師では意見が合わず、衝突の危険性もあるので進んでこのクラスを狙う者もいる。
  • 『Zero』においては、「凡そあらゆる英霊について、とある付加要素を許諾するだけで該当させることができる」と言う記述がある。
    だが、セイバーについて『「剣士」以外のクラスには該当しない』、ランサーについて『狂戦士のクラスでの召喚も十分にありえた』と言う記述がある点、『Zero』のバーサーカーについても、セイバーが彼に狂戦士であった事にショックを受ける描写がある点などから、他のクラス同様にバーサーカーとして召喚出来る条件がある、と考えるのが自然。
    • 『Zero』の描写を「狂化を許諾する英霊=狂戦士の逸話がある英霊」「少しでも狂った逸話があれば良いので適格条件が緩い」と取れば、一応矛盾はないが、実際の所どうなのかは不明。
    • 実際、『EXTRA』および『CCC』で、別クラスとして召喚されながら外的要因でバーサーカーに変化するサーヴァントが登場している辺り、クラスとして英霊に適合しやすい点はあるのだと思われる。
  • ただ狂化しているだけだと言葉も喋れず、ドラマ部分に組み込みづらいからか、次第に「本来が狂気の象徴であったため狂化と打ち消し合って正常化している」「何だかよくわからないが狂ってない、というかただのキレやすい若者」「元々狂っているので狂化しても表面上は変わらない」「スピンオフでは話の都合により正気」「生前の反省により、ある程度理性を残すようにしている」「会話が通じるので一見狂ってないと思われたがやはり狂ってる」などと変化球が増えてきた。
    • なお、他に狂気にまつわるスキルとして「精神異常」や「精神汚染」などがある。ランクが高すぎる「信仰の加護」も人格に異変をきたす要素を持つ。
  • では実際、バーサーカーのサーヴァントはどうすれば聖杯戦争に勝ち残れるのだろうか?
    • 1:何は無くとも第一条件は「潤沢な魔力量」である。消費を抑える術、もしくは第四次のキャスターの法具や第五次ライダーの固有結界のように、外部からの魔力に頼るというプランが必要。そしてそれらはマスターの『生命線』ともいえる為、確実で簡単に消失されないようにしなくてはならない。要するに魔力のストックがいる。しかもたくさん。
    • 2:そもそも「狂う」「理性がなくなる」という基本コンセプトから考えて、狂化されたサーヴァントを操作・制御する為の『手綱』が必要となる。触媒や依り代にそういった性質・機能がある、もしくは付加したモノを選ぶ。あるいはサーヴァントが魔術や魔術的アイテム、礼装によって恒常的にそういった効果がもたらされる状態であること。こちらも『生命線』なので厳重なセキュリティが求められる。
    • 3:『弱い英霊を狂化させ、パラメータを上げる代わりに理性を失う』という辺り、「対魔力」スキルを持たない事もありサーヴァントメインの戦いだけでは心もとない。なのでマスターにも十分な技量と実力が必要になる。つまり某魔術師殺しやケイネスのように、裏から暗躍し英霊や魔術師に襲われても対処できる、もしくは魔術師として自衛・戦闘能力を持ち合わせている、という事。・・・まぁだったらわざわざバーサーカー枠など召喚しないかも知れないが。
    • 4:十全に御することができず、しかし強力なバーサーカーであれば、ちょっと怪しいが一点特化型スタイルという手も考えられる。例えば剣からビームしか打てないアホ毛のバーサーカーを召喚してしまった(?)とすれば、要するにやれることは決まってる(限られている)のと同じである。よほどでない限り基本霊体化させておけば魔力温存にもなり、あとはいつ出現させるか=ビームを撃たせるかだけを考えれば良い。聖杯戦争中は基本的に穴熊を決め込み、大事なところでひょっこり出現させて強大な力で美味しい所を持っていく、という寸法。とはいえやり方がアサシン枠に似てるが出現したらしたで派手な行動になるため、行動を察知されたりおびき出される可能性も高く、マスターには上記3のような逃走・隠蔽能力が求められる。
    • 結論から言うと、『バーサーカーで勝てる用意があるなら他のクラスを召喚した方が吉』という感じが否めない・・・。

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