オーロラ

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オーロラ
性別 女性
種族 妖精國の妖精/風の氏族
デザイン TAa
初登場作品 Fate/Grand Order
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概要

Fate/Grand Order』に登場する妖精

略歴
Lostbelt No.6『妖精円卓領域 アヴァロン・ル・フェ』で妖精國の都市のひとつ、ソールズベリーの君主にして「風の氏族」の氏族長として登場。
人間に厳しいことを言うコーラルと比較しても主人公一行に好意的に接していた。
だが、ロンディニウム陥落について救援の手を全く打つことがないなど、随所で不審な動きを見せており、円卓軍がキャメロットを侵攻した際には『風の報せ』を使って真偽を織り交ぜた情報を意図的に流す事で、王宮の上級妖精達にモルガンへの憎悪を植え付けて反旗を翻し、彼女を陥れて滅ぼしてしまった。
そして戴冠式に際しては、新しい女王に即位するはずだったノクナレアの元へ懐柔した「王の氏族」を送り込んでエディンバラと彼女の『秘密』を公の場で暴露する事で弱体化させつつ毒殺した後、『予言の子』と主人公達にそれらの罪を着せようとしたが、その過程で「大厄災」が発生。
大聖堂で籠城している間に状況がどんどん悪化していくも、対策も何も取らずひたすら傍観を決め込み続ける。そこへ運命を共にするべくメリュジーヌが駆けつけると、これ幸いと言わんばかりに「外の世界(汎人類史)へ一緒に逃げよう」と提案。だが、彼女はオーロラが持つ妖精の『本質』上、あちらの世界では到底生き延びる事など出来ないと一番よく理解していたため、何よりオーロラ自身を慮った末に自分なりの感謝と決別を込めた粛清によって致命傷を負わされてしまう。
その後も妖精國の崩壊間際まで半死半生で倒れたまま生き延び、最期に自らを砕きながら空を舞うアルビオンに戻ったメリュジーヌを羨望交じりに見上げながら息を引き取った。
人物
まばゆい虹色の翅を持った非常に美しい女性。
人間に対して厳しい態度を取るコーラルとは反対に何事に対しても鷹揚で好奇心旺盛な「妖精らしい」妖精。
一方で、風の氏族の能力を利用しての情報の収集と扇動を最大限に悪用した腹黒い陰謀家としての面も持っており、これによって鏡の氏族すべてやモルガン、ノクナレアを含め数多くの有力者が死に追いやられた。
しかし、彼女の本質は陰謀家ですらなく、そもそも自分が邪悪の類であるとつゆほども思っていない、「誰よりも一番に愛され、その時自分を差し置いて輝ける存在を陥れて潰し、後になったら罪も行為も忘れ去ってしまう」というこの上なく自己中心的な八方美人。
『そこにいるだけで完璧な存在』『誰よりも価値のある妖精』という風の氏族の特性をある意味顕著に現した存在で、「自分が輝き、周囲から褒め称えられている」という状況を最優先に保ち続ける為なら誰であろうと陥れるし、刹那的に危険な行為も躊躇いなく行い、同時に自分を褒めないものは平気で切り捨てる。この有様はまるで子供のような「誰よりも妖精らしい妖精」[注 1]とされる。
同時に損得勘定や善悪・責務などといった観念も全くなく、自らの些細な言動がきっかけで予想以上の揉め事や大騒動が起こっても自分が原因だとは思わないまま放棄し「周りが何とかしてくれる」とひたすら他人に任せっぱなしであった。
その言動さえ当人が「真実」だと本気で思い込み、さらに領民はほとんど疑うことを知らない者たちばかりのためそれに煽られる形で周りも「オーロラがそう言うのだから本当」なのだと思い込んでしまう。口からの出任せなのかどうかの判断はよっぽど知恵の回る者か、彼女の身近にいて『本質』をよく知る者でなければ難しい。
両者に該当するメリュジーヌ曰く、「オーロラが『一番輝ける存在』でいられるのは、本人と同じく純粋無垢に善悪を楽しむ者達がいるブリテン異聞帯だけ」であり、万が一汎人類史世界に移り住めたとしても周りを貶めるしか能のない自己愛に満ちた性格など、到底あちらの人間に受け入れられるはずもなく、翅はおろか姿形も瞬く間に落ちぶれ、されどモースとして死ぬこともできず、その醜い姿を毎朝ひたすら鏡の前で嘆きながら心を殺す惨めな日々を送る羽目になるだろうとのこと。
事実、女王歴になってからは翅の輝きが落ちていることを自覚し、自らが醜悪な生き物であると言う事実から目を背けきれなくなるギリギリまで来ていた。
能力
3000年もの年月を生きている故か妖精として高い能力を持っており、コーラルをあっさりと毛虫に変えてしまうほど。
風の氏族長として広範囲から噂を蒐集し、「風の報せ」で任意の情報を広めて扇動する、社会操作において極めて凶悪な能力の持ち主でもある。

登場作品と役柄

Fateシリーズ

Fate/Grand Order
Lostbelt No.6『妖精円卓領域 アヴァロン・ル・フェ』で現地人として登場。

人間関係

Fate/Grand Order

コーラル
側近。
それなりの期間部下にしていたが、厄災発生時に諫言を受けたためにあっさりと毛虫に変え、「うっかり」踏みつぶしてしまった。
後から考えると、「人間に厳しい態度を取る」彼女を「慈悲深い」自分の引き立て役にしていた可能性が高い。
妖精騎士ランスロット
かつて湖水地方で毒の沼から拾い上げ、「メリュジーヌ」の名前を与えた存在。命の恩人と想い人両方の意味で深く愛されていた。
彼女としては「醜い存在を命がけで助ける」という行為で周囲の賞賛を得たかったからの利己的な行為であるが、その美しく純粋な姿には心惹かれ、またそんな風に新たに生まれ変わらせた自分の行動を、初めて心から「やって良かった」と感じ入っていた。
汎人類史への脱出を持ちかけたところ、彼女の手によって致命傷を負わされ、空を舞う姿を羨望しながら命を落とすこととなった。
ベリル・ガット
キャメロットの内通者の可能性が高い。
「風の報せ」の中で妖精國復興に使用されたのがカルデア式召喚術を模倣したものだと、技術顧問のダ・ヴィンチを含めた主人公側のメンバー誰もが気付いていなかった事実に言及していた事と、ベリルが時おり顔の見えない何者かと会話をしていたことを照らし合わせると、モルガンの正体に関する情報を彼から得ていた事が窺える。
スプリガン
モルガンを失墜させるため便乗して共闘したつもりでいた土の氏族長。
ノクナレア謀殺・大厄災勃発とともに離脱し、その際に彼に本質を察知された。
ウッドワス
牙の氏族長。友好の証として自身の部下を下賜する位に好意を寄せられていたが、彼のモルガンへの忠誠心を巧みに煽り、失墜への一手とした。
パーシヴァル
かつてソールズベリーの孤児院で育て、妖精騎士ランスロットの義弟となった騎士。
彼女としては「予言の子」の身代わりにするつもりだったが、選定の槍を使ったことで一気に肉体年齢が大人になったことからあっさりと見捨てた。おそらくその後に、彼の率いる円卓軍の本拠地ロンディニウムに手勢を送り込み内側から壊滅に至るよう仕向けた可能性がある。
モルガン
妖精國の女王。
内心では彼女の事をどう思っていたのかは不明だったが、好機と見るや躊躇なく追い落としにかかった。
一方のモルガンは彼女の本質にすでに気付いており、キャメロット入城をただ一人禁じ氏族長会議には常にモニター越しで参加させていた。
ノクナレア
モルガンに後継者として指名されていた王の氏族の長。
彼女に対する内心も不明だが、モルガンの死後自分よりも輝く存在となったため、戴冠式の席で間諜を使って毒殺してしまった。
ハロバロミア
元はコーラルと同じく側近として仕えていた。
だが「正論好き」と吐き捨てていた通り尽くオーロラに反発していたため、翅を取り上げて「名無しの森」に追放していた。
異邦の魔術師
「汎人類史の世界」の事を教えてもらうため、彼/彼女だけは見逃してもらえるよう申し立てするつもりだった様だが、(耐毒効果をなしにしても)万が一戴冠式で皆と同じく毒酒を口にしていた場合の事を考えていなかった様である。

名台詞

Fate/Grand Order

メモ

  • 名前の由来は天体現象のオーロラからと思われる。
    • ブリテン異聞帯の物語は「糸紡ぎの妖精」や「眠り続けるマシュ」など『眠れる森の美女』のモチーフが散見されるため、「悪い魔女を追い詰めるオーロラ姫」のイメージも推測されている。
    • ただし氏族長の中では唯一、妖精伝承を由来としていない。彼女のような者は汎人類史では伝承にさえ残らない程度の存在であるということの暗示なのかもしれない。
  • 「前編」の時点から黒幕であることを推測するプレイヤーも多かったが、「後編」で一気に腹黒さが明らかになり、「戴冠式」で腹黒さすら通り越した突き抜けっぷりに多くのプレイヤーが唖然となった。
    • そのあまりの刹那主義っぷりは、「気分で行動を変えて最終的に台無しにする」殺生院キアラや、「勝手にオリチャーを入れて破綻させる」リンボと比較しても、「そもそもまともなチャートを作らない」「頭オーロラ」と一種の畏怖を持って受け入れられた。
      • 上記のように「頭は悪くないのにその場その場しか考えず、圧倒的な力で周囲を振り回す」という意味では「もっとも妖精らしい妖精」とも言える。

脚注

注釈

  1. オベロン曰く「最も汎人類史の妖精に近い存在」「もっとも無垢な簒奪者」であり、「加害者であり傍観者でもあったからここまで生きてこられた」と告げている。

出典


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