モルガン (Grand Order)

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バーサーカー
真名 モルガン・ル・フェ
外国語表記 Morgan
本名 ヴィヴィアン[注 1]
異名 冬の女王
楽園の妖精アヴァロン・ル・フェ
性別 女性
身長 170cm
体重 56kg
好きな物 思い通りになる自分の国
苦手な物 芋虫(明言されていないが含む虫全般)
天敵 アルトリアマーリン
出典 アーサー王伝説、イギリス妖精史、及びブリテン異聞帯
地域 汎人類史ブリテン島/異聞帯ブリテン島(最果てのオークニー)
属性 秩序・悪
副属性
一人称
二人称 おまえ/○○(呼び捨て)
貴方(サーヴァント時のみ)
貴様(生前のみ)
(マスターに対し)我が臣下、我が夫/我が妻、○○[注 2]
三人称 そやつ
あちら(サーヴァント時のみ)
あやつ(生前のみ)
声優 石川由依
デザイン 武内崇
設定作成 奈須きのこ
レア度 ☆5
初登場作品 Fate/Grand Order
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概要[編集 | ソースを編集]

狂戦士」のサーヴァント

略歴
Lostbelt No.6『妖精円卓領域 アヴァロン・ル・フェ』に登場。
本編では同名の人物が2人(同一人物が名前を変えた状態を含めると3人)登場するため、この項では時系列および活躍ごとに記述する。
妖精妃モルガン
ブリテン異聞帯を訪れたベリル・ガットによって召喚された、汎人類史側のサーヴァントたるルーラークラスのモルガン。
召喚後は平原が広がるブリテンの様子に困惑していたが、ベリルからこの惨状の理由と過程を聞かされると邪魔者アルトリアがいないこの世界なら、今度こそ自分の国が手に入る」という考えに至り、自分の力でレイシフトを解析し魔術で再現、自らを過去の異聞帯へと飛ばす。本来レイシフトは歴史の修正力から身を守る必要がある行為だが、モルガンの場合はレイシフト先に『異聞帯の自分』が存在することでこれを成し遂げ、自らが持つ記録と知識を異聞帯側の自身へ譲渡[注 3]する事に成功。
歴史の修正力によってルーラーのモルガンは消滅する結果となってしまったが、その代わり「過去の異聞帯のモルガン」は元の人格の上に、ブリテン異聞帯の末路を含めた知識が上書きされた存在となった。そして彼女の介入によりブリテン異聞帯は「妖精たちの暮らす異聞世界」となるが、これはベリルがひと寝入りして目を覚ますまでの数時間の間に起こった出来事となる。
容姿はカルデアのサーヴァントとなった異聞帯モルガンの第三再臨時と同じ立ち絵が使われているが、時系列的にはこちらがオリジナルだと思われる。
救世主トネリコ
最初にベリルが辿り着いた本来の歴史=「1回目の過去のブリテン」にいた、先代の『楽園の妖精アヴァロン・ル・フェ』たるモルガン。
当初は妖精暦4000年に「ヴィヴィアン[注 4]」という名前でとある使命のためにオークニーに流れ着き、そこに住む雨の氏族達に養育されていた。しかし「楽園の妖精」による断罪を恐れて結託した他の氏族たちの手により、一族諸共滅ぶこととなる。その結果として厄災への対抗手段が失われ、後の「大厄災」により妖精たちは滅亡。ブリテン異聞帯は無の大地と化した。これがベリルと汎人類史より召喚されたモルガンが見た本来のブリテン異聞帯である。
しかし、ルーラーのモルガンのレイシフトによって知識の讓渡がなされたことにより、『この先のブリテン』と『ブリテンへの執着』を知った彼女[注 5]は雨の氏族への襲撃を逃れて生き永らえる。そこからは雨の氏族たちの「ブリテンを争いのない平和な国にする」という願いと妖精を救ってブリテンに新たな国を作ることを目的に、ブリテン本土へ渡り救世主としての道を歩み出す。また、その際に義母である雨の氏族の王妃から与えられた「トネリコ」の名を仮名として名乗り始める。
最初は自身の役割を誰にも理解してもらえず、『魔女』と罵られ蔑まれながらも巡礼の鐘を鳴らしていたが、次第に仲間を増やして厄災の排除を行っていく。その他にも氏族や人間との間の争いなど、災いの火種となりうる「悪意の種」といった小さな厄介事の始末も引き受けつつ、100年ごとに発生する「厄災」と1000年ごとに発生する「大厄災」を祓っては『棺』と呼ばれる魔術礼装[注 6]を使って眠りに入り、次の厄災に備える…というサイクルを繰り返していた。また同時期には『北欧における叡智の神』が彼女の召喚に応じ、グリムという妖精の少年を依代にして現界。彼から魔術の手ほどきを受けつつ、各地を放していた。
だが、その実態はせっかく平穏をもたらしても最後の最後で、「全てを壊せば面白そう」「トネリコ達が気に食わないからいらない」「平和な世界などつまらないし飽きた」という妖精たちの本能的な言動から来る、『単純で些細な気まぐれと、その場における咄嗟の思いつき』によって全てをひっくり返され、それによって発生した数多くの不幸の責任を一方的に押し付けられ、迫害を受けた末に自身も殺害されかけるという仕打ちに幾度となく遭い続け、その度に裏切った妖精を魔術で自分の姿に変えて記憶も消し、身代わりとして処刑させる事によって、傍から見れば死んで『次代』として蘇っている様に見せかけて生き延びていた。最後の活躍の年である妖精暦400年では「人間のウーサーを王として擁立する」というこれまでにない試みに加え、長らく敵対関係にあった北の妖精たちの取り込みにも成功し、戴冠式にまで漕ぎ着けるが、やはり不満を持つ一部の妖精の企みでウーサーと円卓軍の仲間たちが毒酒によって暗殺され、再びすべてを台無しにされてしまう。
これにより溜まりに溜まっていた妖精たちへの不信と不満が爆発し、救世主として救うのではなく支配者として君臨することを決意。偽装工作を行った後に以降の厄災を見過ごすことを決め、仲間たちもそれぞれの理由で全員が離脱。そうして妖精暦500年に発生した「大厄災」によって、妖精とその文明は一旦滅亡を迎えるのであった。
なお、トネリコが行動を変えた事で分岐した「2回目のブリテン」の歴史ではここまでを「妖精暦」として遡った、汎人類史で云う所の紀元前に相当する扱いをされることとなる。なお『妖精円卓領域 アヴァロン・ル・フェ』の物語内では、妖精暦400年にマシュが迷い込んできた事により、実質的に「新しい2回目」となる。しかし、マシュに『妖精騎士ギャラハッド』と名乗らせ、未来の出来事を自分と他の仲間以外誰にも話さない様に忠言してこの時代への介入を極力減らした為、彼女の協力により大穴の中にいる「大厄災」の正体に近づいた以外特に変化はなく、全てが終わった後はマシュを「棺」に入れてその事を忘却したので、「新しい2回目」は「2回目」と同様の結末を迎えた。
妖精國の女王モルガン
妖精國ブリテンに君臨する『異聞帯の王』たるモルガン。バーサーカーのサーヴァントとしてカルデアに召喚出来るのもこちらである。
上記の妖精暦500年に起こった「大厄災」で妖精が全滅したのを見計らい、トネリコは活動を再開。まず空想樹の魔力を全て取り込み、サーヴァント召喚を応用する形でブリテン異聞帯に住まう妖精を召喚する形で復活させ、名前を「モルガン」に戻すと年号を『女王暦』に改めて妖精國ブリテンの「冬の女王」として君臨し、妖精たちに冷酷な圧制を敷いた。なお、この時本来なら「汎人類史のモルガン」のマスターだったベリルの存在も、「空想樹が健在である、既に滅亡している更地のブリテン異聞帯」を知る=パラドックスを招く存在であったため消滅させており、妖精國再興の折に姿形まで瓜二つな存在として蘇らせている。
それから約2000年後、女王暦2017年に鏡の氏族の予言通りに「予言の子」と「異邦の魔術師」が現れるも、当初はさほど脅威と見ていなかったらしく神造兵器および礼装の譲渡までは行かずとも『ノリッジの厄災』を払った労い替わりに1億QPを進呈[注 7]したり、戦闘態勢を取るベリルを強制的に抑え込んだりと、あくまでもキャメロット内では「賓客」として扱っていた。だが、一行が「巡礼の鐘」を鳴らしつつロンディニウムの円卓軍、各地で組織されていた反乱軍や北の妖精「王の氏族」族長のノクナレアを味方につけた事により宣言通り敵対し、キャメロットへの奇襲攻撃をきっかけとしてついに全面対決となる。
最終的に戦はモルガンが自分の分身を生み出して反乱軍を殲滅し、その様に圧倒された主人公達が戦意喪失する一歩手前まで追い詰めた。しかし本体のモルガンの元に乱心状態のウッドワスが現れ、重傷を負わされてしまう。そうして満身創痍となっても、その場で反旗を翻したスプリガンを制するが、バーヴァン・シーを人質にされた事で動揺。さらにオーロラが「真実の告白」という名目で救世主トネリコ時代に関する虚言混じりの吹聴を拡散し、事前に自身が『楽園の妖精』であると無意識に漏らしていた事もあり、自身に持っていた懐疑心が確固たるものとなった周囲の上級妖精達によって無惨に殺害されてしまった。
かくしてモルガンと、彼女のシステムを本来引き継ぐはずだったノクナレアを立て続けに喪った妖精國は、押さえつけていたそれらすべての厄災が同時に噴出し、瞬く間に地獄の様相を呈することとなる。
期間限定イベント『水怪クライシス』では、カルデアに召喚後も度々人知れず無断で各地へのレイシフトを行っていたことが判明。今回もハベトロットと一緒に微小特異点へ勝手にやって来た所コンと遭遇し、徴弐とも交流する。
物語終盤では歪神ダゴンに苦戦する主人公らの前に現れて太歳星君を召喚し、事態収束の決め手とした。
人物
青地に白と黒のドレスを着た白銀の髪の女性。
「救世主トネリコ」として活躍していた妖精暦時代は、同じ『楽園の妖精』であるアルトリア・キャスターと瓜二つの少女で、手に持っているのが選定の杖でない事、帽子の側面についている紋章がわずかに違う事、胸元のリボンが黒色な事以外は彼女の第二再臨時の姿と同じ。
異聞帯の王となった女王暦時代の彼女は、フェイスベールのついた黒い王冠と黒のローブに似た衣装を纏っている。(こちらの服装はブリテン異聞帯クリア後に、霊衣開放権を取得することでプレイアブルでの使用が可能)
自分の力のみを信じ、冷酷無比で叛逆を許さない支配の女王。人間を嫌い、妖精を嫌い、平等を嫌い、平和を嫌う。そのため、一般人から見ると『悪の支配者』或いは『悪の化身』そのものに見える。
しかし厳密には嫌いといっても『不要』という事ではなく、ただ『相容れないもの』という事に過ぎない。彼女にとっての正義は「自分が支配している状態」で、悪とは「自分の支配を乱す者がいる状態」。そのためモルガン個人の「好きか嫌いか」と、支配者としての「善か悪か」や「必要か不要か」は切り離された別のことであり、自らが第一に考える「ブリテン島の秩序ある支配」を保つのに必要であれば、自分が嫌いなものであろうと分け隔てなく認めて使う。他人を信頼しない訳ではないが、アテにはしない。基本的に自分で帳尻を合わせれば済むように物事を進める。
冷酷で機械のように見えるモルガン自身にも人格はある。それは汎人類史のモルガンとして伝わる「淫蕩・惨忍・自分勝手」といった要素はなりを潜めた才女。異聞帯のモルガンは果てしなく長い旅路の中で数多の挫折を味わい、極端な部分は打ちのめされて引っ込んでいるだけである。モルガン自身が極度に追いつめられたり焦ったりすることがあれば、その本来の性格が表に出る事もあるが、そうでなければ支配者として冷徹に「自分の好き嫌いに無関係に必要なものは認めて使う」性格だけが表に見える。あらゆる感情を強く感じることは無く、心は冷めきっているが、ただ一つだけ胸に灯った情熱である「ブリテン島を支配する」という目的だけが、彼女を突き動かし続けている。
一方で「牙の氏族」が過去に起こした「翅の氏族」への虐殺行為に対する贖罪と戒めのため、菜食主義を自身と領民に徹底したウッドワスや、妖精の中でただ一人自身を慕い感謝し続けたバーヴァン・シーの様に『信頼出来る仲間』と認めた者には慈しみを向けることはあったものの、過去のトラウマが原因による性格変貌が災いし「感謝や労いといった情を言葉にするのではなく、態度や仕草で示していた」ために多くの者から誤解を受けており、結果的には自身の破滅にも繋がってしまった。
女王としての諸々の要素が取り払われると、お人好しで冒険好き、年中雨が降っているオークニーの宮殿の奥…他に誰もいない図書室で雨垂れの音だけを友達に本を読んでいたトネリコ時代の彼女[出 1]を思わせる、朴訥で天然気味な一面が現れてくる。
能力
所有する魔槍を利用した呪詛や魔術の他、第三再臨のアルトリア・キャスターと同じく魔術触媒として「ロンゴミニアド」を召喚する事も可能な模様。
かつて魔槍は様々な魔術のための杖として使用していたが、現在は純粋な武器として扱っている[出 2]
巡礼の鐘を全て鳴らし終えたアルトリア・キャスターをもってして「魔術の天才」と言わしめる桁違いの魔術の腕を持ち、トネリコの時代から得意としていた転移魔術の「水鏡」や封印魔術の「棺」は、技術媒体こそカルデアの模倣ではあるものの過去や未来の時代への直接的な転送すら可能とする程の格段な性能向上に至っている。
城壁に配備したロンゴミニアドも「天才が使うために天才が作った専用の兵器」として手ずから構築した魔術であり、アルトリアでこれの全砲門発射を試みると自分自身の肉体が焼き切れて消滅しかねないほどの負担がかかるほどに特化された仕様となっていた。
それだけでなく、巡礼の鐘を鳴らし終えてアルトリアがモルガンと同等になったと見えていたのも表面上だけであり、モルガンは過去に救世主トネリコとして巡礼の旅を複数回も経験しているため、内在する魔力量の時点でアルトリアはまるで勝負にならない。
反乱軍によるキャメロット侵攻戦でも、城下で激戦の末女王軍を打ち破った反乱軍の兵士の大半を『自分の分身を拡散させる』という形によってたった一人で呆気なく全滅させるという、どんでん返しを事も無げにやってのけた。
汎人類史におけるモルガンも同等の魔力と魔術技能を有しているようで、異聞帯に召喚されたばかりの彼女はマスターたるベリルの出自を即座に見抜いた他、自分を召喚した術式からレイシフトを解析して魔術で再現し単独で行使するというとんでもない所業を、その対象点に『異聞帯並行世界の自分』という情報の受信媒体がいることでリスクを解消出来ると判断した上[注 8]で、数時間の内に即決実行しており、いずれも根幹としては妖精の血筋という「神秘」をその身に宿すが故に成せる芸当だと思われる。
妖精眼は持ってこそいるものの、度重なる戦乱により真実を見抜く能力は失われている。それでも、そこに宿る神秘は人間を遥かに凌駕するものである。

別クラス/バリエーション[編集 | ソースを編集]

救世主トネリコ[編集 | ソースを編集]

ブリテン異聞帯を救おうと、救世主として各地を旅していた頃のモルガン。

詳細は『救世主トネリコ』を参照。

キャスター[編集 | ソースを編集]

水着に着替え、キャスタークラスになったモルガン。

詳細は『水妃モルガン』を参照。

ステータス[編集 | ソースを編集]

クラス マスター 筋力 耐久 敏捷 魔力 幸運 宝具 クラス別能力 保有スキル 備考
ルーラー ベリル・ガット ? ? ? ? ? ? ? ?
バーサーカー 主人公 (Grand Order) C E B A+ B EX 狂化:B
対魔力:A
道具作成:EX
陣地作成:B
妖精眼:A
渇望のカリスマ:B
湖の加護:C
最果てより:A
アヴァロンの妖精:C
Lostbelt No.6クリアで「湖の加護」→「アヴァロンの妖精」に名称だけ変化。

宝具[編集 | ソースを編集]

はや辿り着けぬ理想郷(ロードレス・キャメロット)
ランク:EX
種別:対城宝具
レンジ:10~99
最大捕捉:100人
異聞帯のモルガンが汎人類史のモルガンより引き継いだ魂の在り方。
モルガンが生涯をかけて入城を望み、果たされなかった白亜の城の具現。
世界のルールそのもの、即ち『人理』に拒絶された彼女はブリテンの王になれなかった。
叶わぬ望みは嘆きとなり、やがて憎しみへと変わった。ねじれた支配欲と特権意識、そして燃えるような望郷と人間たちへの怒り。さらに同じ存在でありながらキャメロットの玉座に座ったアルトリアへの憎悪が彼女の在り方を変えた。
『円卓を破滅させるもの』となった在り方を魔術として顕したもの。決してたどり着けない路を一夜にして踏破し、破壊せしめんとする彼女の恩讐。
しかしモルガンが憎むはアルトリアではなく、人間の為にブリテン島の妖精たちを一度滅ぼそうとする運命……人理そのもの。それを打倒するため彼女は最果てより戻り、世界を呪う魔女となった。
『Grand Order』では「自身に〔円卓の騎士または妖精〕特攻状態を付与(1ターン)+敵全体に強力な〔人の力を持つ敵〕特攻攻撃[Lv]<オーバーチャージで特攻威力アップ>&呪い状態を付与(5ターン)+味方全体に宝具使用時のチャージ段階を1段階引き上げる状態を付与(1回・3ターン)」という効果のBuster宝具。

真名:モルガン[編集 | ソースを編集]

異聞帯・妖精國ブリテンを絶対王政によって約2000年にわたり支配する女王であり、圧政を敷いて妖精たちを苦しめている。
最高位の妖精であり、最果ての槍・ロンゴミニアドを魔術として修得した神域の天才魔術師。
汎人類史のモルガンはアーサー王の異母姉でブリテンの後継者候補であったが、その座を奪われた事から彼女に憎悪を抱き、自らの魔術を用いた奸計に加え、時としては自身の子供達をも利用してアーサー王やその仲間である円卓の騎士を陥れ、その象徴たる王都キャメロット…強いてはブリテンを崩壊させるに至った魔女とされている。
だが、一方でカムランの戦いによって傷付いたアーサー王を最果ての楽園「アヴァロン」へ連れて行き、その身を癒したとも云われている。
 
実のところ妖精國におけるモルガンは、汎人類史のモルガンのブリテンに対する執着を『切実な願い』として最初の楽園の妖精が純粋に受け止めてしまった結果、自分が代わりに目的を果たすべく名前と記録記憶を引き継いだ事で誕生した存在。その純粋さ故に足元をすくわれ続けた事で、彼女もまた「ブリテンの魔女」に成り果ててしまうのである。

登場作品と役柄[編集 | ソースを編集]

Fateシリーズ[編集 | ソースを編集]

Fate/Grand Order
Lostbelt No.6『妖精円卓領域 アヴァロン・ル・フェ』の前編開幕と同時に期間限定サーヴァントとして実装。
崩壊編実装時は異聞帯の王としての姿が霊衣「冬の女王」として同時に実装された。
期間限定イベント『水怪クライシス~無垢なる者たちの浮島~』では終盤で重要な役割を果たす。

Fate関連作品[編集 | ソースを編集]

Fate/Grand Order フロム ロストベルト
16話のメインとして登場。

人間関係[編集 | ソースを編集]

Fate/Grand Order[編集 | ソースを編集]

ベリル・ガット
「汎人類史のモルガン」を召喚した人物。
「異聞帯のモルガン」にとっては不要な存在で一度はその存在を消したが、ブリテン異聞帯が汎人類史と同等の強度を持った際には記憶も容姿も生き写しなコピー人間として復元させ、建前上は「自分の婚約者(夫)」として傍に置いている。その後ある程度は好きにさせているが、賓客であるカルデア一行に危害を加えようとした際にはそれを抑えるなど、王として毅然と接している。
一方では愛娘のバーヴァン・シーの身を彼に預けていたが、彼女がベリルを気に入った事と、忙しい自分に代わって相手をしてくれる遊び道具かつ魔術等を教える教育係として都合が良かった事、尚且つ万が一バーヴァン・シーに何か危害を加えようとしても対処できたので好きにさせていたのではないかと思われる。また当初ベリルは、「終わった存在」であるバーヴァン・シーには興味が湧かない事を匂わせる発言をしていたので、そこも理由に含まれるかもしれない。
だが、当の彼からすれば妖精國など「既に終わった世界」であった事と、色々と『遊び尽くして』飽きてしまいとっくに興味が無くなっていた上に、「マシュを手に入れる」という別の目的があった為、カルデア一行がやって来ると自身のあずかり知らぬ裏々で手を回され、間接的に追い詰められた末に国ごと滅ぼされてしまった。
主人公 (Grand Order)
外の世界から来た汎人類史の人間。予言における『異邦の魔術師』。
当初は彼/彼女からロンゴミニアドの譲渡を懇願されたが、汎人類史のモルガンの知識で敵とみなし協力を拒否するも、ブリテン異聞帯にいる内は「我が国を訪れた賓客」として扱い、特に何か仕掛ける事はしなかった。マシュが「水鏡」に呑まれたのも、元は本来の発動対象だった『ノリッジの厄災』を主人公達が先に倒した結果によるもので本当にただの偶発的な事故。事実モルガンは謁見の場で主人公から指摘を受けるまで、彼女が巻き込まれていた事に気づいてもいなかった。
後に彼らが本格的に行動を開始したアルトリア・キャスターと行動を共にしていたことで、敵として立ちはだかる。しかし、汎人類史側のモルガンによる知識の譲渡で『何か』を察知したのか、異聞帯でも発揮されるカルデア召喚式の異質な力を危険視し、最終的に相対した際に「次があれば立ち返って調べた方が良い」と忠告を送っている。
カルデアで召喚された際には、当初は女王の例に漏れず「汎人類史の魔術師への軽蔑と反感」を以て臣下として見ていたが、「譲歩しても対等な関係」という姿勢を皮肉を込めて示す際、当てつけとして彼/彼女を夫/妻として呼んだことで、以後気に入ってからは「言葉から始まる関係も悪くない」と本気で乗り気になっている様子で、「我々の城はいつ建てましょうか?」「私以外のバーサーカーはすべて解雇しなさい」と豪胆でもあり極端でもある、ある意味で彼女らしい振る舞いを見せる。
『Grand Order Arcade』での主人公は妖精國を訪れることがないためか、伴侶とすることはなく一貫して臣下として扱っている。
マシュ・キリエライト
外の世界から来た汎人類史の敵だが、事故とはいえ自身が過去に送り込んだ事で「救世主トネリコ」時代のモルガンと出会い、『未来の存在』である彼女を隠すため「妖精騎士」の仮名をつけて仲間に加えるという数奇な関係を築き、その結果マシュは「大厄災」の正体、並びに『救世主トネリコの終わりと秘密』と『異聞帯の妖精の実態』を見届ける事になる。
全てを知っているトネリコは将来敵対することになる可能性を理解しつつも、彼女の人柄と強さを信頼し、また未来の自分の不手際によるものだから仕方ないと割り切るようにと述べた後、最後に彼女の中にいる英霊が力を貸さなくなった理由と、再び認められるかもしれない方法を自分なりの解釈を含めたアドバイスという形でマシュに伝え、『棺』を使って元の時代へと戻れるように協力した。
別れた後。長い年月が過ぎた際にはマシュのことはもう記憶の片隅に残っている程度になっており、再会の喜びもなくただ1人の敵として相対する事になるが、主人公から彼女の行方について聞かれた時は、ほんの一瞬だけ『何か』を思い出したかの様な素振りを見せていた。
アルトリアシリーズ全般
汎人類史ではブリテンの後継者を争った因縁の相手であり、異母妹。
カルデアに召喚されたモルガンは異聞帯の存在ではあるが、汎人類史の彼女が持っていた知識と記憶を受け継いでいる為、「別の自分のこと」とは理解していつつも因縁の相手として見てしまう様子。
なおオルタの彼女が「壊すことしかできない宝具」にモルガンの名を付けているのを「嫌がらせか!」と憤慨したり、水着の彼女が持っている水鉄砲[注 9]を羨ましがったり、似た者同士の性根が現れている。
モードレッド
汎人類史ではモルガンがアルトリアの遺伝子を使って生み出したホムンクルス。「アルトリアのコピーを作る」という汎人類史の自分の所業に流石のモルガンも驚きを隠せなかった。
それとは別にモードレッドという騎士の能力自体は非常に高く買っており「素晴らしい出来」と評価しているが、そんなものを作っておいて失敗した汎人類史の自分が果たして成功者なのかそうじゃなかったのか、イマイチよく分からなくなっている。
カルデアの通路で出会うと憎しみとも悲しみともとれない表情で歯を鳴らし、通り過ぎていくらしい。またモルガン自身は自分から言葉をかけるべきでないとしており、それが少しもどかしいと零している。
ガウェインガレス
汎人類史ではモルガンがオークニー王ロットとの間に儲けた4人の子供達のうち長子と末子。
自分の様にならず、ゆがみのない陽の光のようないい騎士になったと評価している。また彼らがそのようになったのを、汎人類史のモルガンが復讐心だけではなかったという証明かもしれない、とも称している。
クー・フーリン
汎人類史で自身と同一視される存在である、ケルト神話における戦争の女神モリガン(モーリアン)に付き纏われた経験があるため、警戒されているがそのことについて心当たりはまったくない。
…まあ、その後告げた「自身を振った戦士への対応」は彼女のやったことと同じようなものだったのだが。
マーリン
汎人類史ではウーサーに助言を与えて自分達姉妹を誕生させ、その後はアルトリアを支援した魔術師であり、一説では魔術の師匠にして恋人だったともされる。
人理をめぐる戦いを通してカルデア一行に味方している前提のうえに、異聞帯でも自分に対抗しうる存在として危険視しており、本編より前に魔術礼装の『庭』の中に閉じ込めていた。
性格的にも嫌いな対象のようで、期間限定イベント『カルデア妖精騎士杯 ~二代目の凱旋~』で下記のブリトマートが押しかけてきた原因が彼にあると理解した時には内心で「クソ虫と潰し合ってくれないだろうか」と毒づいていた。
フォウ
バレンタインイベントにて遭遇。キャスパリーグとして汎人類史のモルガンを知っているためか、異聞帯で棘が取れた妖精國の女王である自身を「このモルガンは偽物だね」と冗談交じりに評している。
そのような様子から、軽口を叩くようならマーリンと一緒に封印すると脅しをかけていた。
コン
期間限定イベント『水怪クライシス』で、特異点で出会った生物。人懐っこい可愛らしさと手触りが気に入った模様。
魔術師として調べていく内に正体が太歳の分身であることを突き止め、主人公に同行していたサーヴァント三人を触媒にその化身たる神霊サーヴァント・太歳星君の召喚を手伝った。
徴弐
期間限定イベント『水怪クライシス』で、散策中にたまたま遭遇した徴姉妹の妹。彼女が製作していた竹馬に興味を持ち自分のぶんも作ってもらう。
徴弐の方はモルガンを助っ人で呼ばれたカルデアのサーヴァントの一人だと思い込んでおり、まさか勝手に独自行動して来ていたとは考えてもいなかった。
エレシュキガル謎のアルターエゴ・Λ武則天
期間限定イベント『水怪クライシス』で、主人公に同行していたサーヴァント。太歳星君召喚の呼び水に彼女達の髪の毛を利用する。
それぞれが対となる陰の神性、カルデアとの縁、喚び出す存在の知識を司っている。
ブリトマート
期間限定イベント『カルデア妖精騎士杯 ~二代目の凱旋~』で、外征妖精騎士として仕えたいと押しかけてきた妖精騎士。
当初は「自分にはもう国は無いし、本来の主君である妖精女王グロリアーナに申し訳が立たない」と拒否したが、イベントでの試練を乗り越えた彼女を最終的に外征妖精騎士として任命した。
ソドムズビースト/ドラコー
『Fate/Grand Order Arcade』における黒幕のアルターエゴ。
あちらでは特にイベントに関わっていなかったが、『因縁両断。赫き獣と焔の使命』のおまけシナリオにて「他の第二部以降登場のサーヴァント同様に彼女に召喚されて聖杯を与えられていたが、ドラコーの要望を完全に無視して自分の国作りに没頭していた」という事情が明かされた。

生前[編集 | ソースを編集]

アルトリア・キャスター
『予言の子』かつ、同じ星の内海から遣わされた次代の『楽園の妖精アヴァロン・ル・フェ』。
彼女が異聞帯で予言の子として旅をしていた間は、妖精國を滅ぼす者として「自らに敵対しなければ放置、敵対すれば抹殺する」という態度を一貫しており、基本的に味方はしなかった。しかし、後に妖精達の純粋無垢故の悪意に何度心が折れても、仲間と共に最後まで立ち向かい、更には自らが放棄した『楽園の妖精』の本当の使命を成し遂げ、ケルヌンノスのみならず『奈落の虫』をも打ち倒した事をカルデアに召喚されてから知り、幾らか態度を和らげている。
モルガン本人曰く、あれほど愚かで、あれほど頑なで、あれほど幸福な楽園の妖精はいないだろうとのこと。
ハベトロット
かつてトネリコと名乗って旅をしていた頃に、何度も助けられたかけがえのない友人。最後の別れにおいては「女王暦の世界でマシュの力になって恩返しがしたい」という意見を汲み取り、注意事項と共にそのやり方を伝授した。
カルデアに召喚されたハベトロットは汎人類史の存在であり、モルガンに関する記憶を持っていないが、それでも魂の色は何ら変わらない為に、モルガンは此方の彼女の事もかけがえのない友人として見ている。カルデアではティータイムを共にする仲で、モルガンは彼女のことを「汎人類史で数少ない素晴らしきものの一つ」として数えているとか。
なお、上記の過程でハベトロットが花嫁を助ける糸紡ぎの妖精として明らかに必要ない兵器を持ち込むようになったのだが、モルガンはそれをカルデアのせいと勘違いしている。
ウッドワス
女王暦2017年当時の牙の氏族の族長。
彼からは狂信に近い忠誠を受けており、自身も数少ない「信頼」を内心で向けていた。付き合いが長いからか、彼への評価は「幼き勇者将軍」となっている。
モルガンが信頼を置いているのは仲間だった先代の排熱大公ライネックの事もあるが、彼が牙の氏族達による『過去の過ち』を知って以降、反省と戒めのため菜食主義に努めているから。この行為は本来存在しないはずの『過去から学ぶこと』に該当するため、異聞帯の妖精が持つ『無垢さゆえの悪性』に失望しきっている彼女からすれば、例外扱いする理由足り得る。それ故にモルガンの方も、その積年の努力を無駄にしてしまいかねない『本来の凶暴性を全開にしなければならないほどの戦い』が起こらない様に陰ながら配慮していたが、それが間接的に周囲の人物からのウッドワスの実力に対する過小評価に繋がっていた面もある。
終盤では最愛の人の言葉に惑わされ思い余って反乱し暴れるものの、今際にかけられたモルガンからの優しい言葉で信頼を再認識し、モースにはなったが穏やかに消滅していった。
スプリガン
女王暦2017年当時の土の氏族の族長。
彼からは自分が妖精國に引っ張り込まれた件と、妖精國ブリテンが人間の文明を模倣するだけで、ほぼ進行も発展もない閉塞的に近い環境下にある事から恨まれており、同じくモルガンが邪魔なオーロラの策略に裏で加担していた。
しかしモルカーの発注をしたり[出 3]、バレンタインイベントでは「どうかと思わないでもないが評価していた大臣」扱いだったりと、その敏腕さは相当に買っていたようである。
ちなみにモルガンは彼が謀反を起こした際「長生きには飽いたのか?」と脅しをかけており、彼が人間であることは知っていた模様。
排熱大公ライネック
トネリコとして旅をしていた時に打ち倒し、分かち合った数少ない「信頼できる仲間」。彼からも強い信頼を寄せられ、消滅するその時までトネリコのために戦う一方、戴冠式ではウーサーと婚姻を交わす姿を見たくないという理由から出席を拒否しており、一種の恋愛感情もあった事が窺える。
モルガンがウッドワスに例外的な信頼を寄せるのは、彼がこのライネックの「次代」であるからと言う理由もある。
黒騎士エクター
トネリコとして旅をしていた時の数少ない「信頼できる仲間」。妖精暦400年では、戴冠式用の王妃のドレスをハベトロットと共に作って貰った。
その戴冠式でウーサーと円卓達が毒殺され、トネリコが戦線離脱した際は、妖精達に捕らえられて耳を潰され、海に流されたと云われている。
ウーサー
汎人類史ではモルガンとアルトリアの実父で先代王にあたる。
元々彼は、マーリンと結託してブリテンに根付く「竜の因子」を持ったアルトリアを真の後継者と定めており、モルガンは彼女を生み出すための前駆かつ試作品プロトタイプとして誕生させた存在に過ぎなかった。だが当然それにモルガン自身が納得出来る訳もなく、そこから後継者争いに発展したのが事の発端である。その為この件から妹共々憎悪の対象で険悪な関係にあった。
異聞帯ではトネリコ時代の円卓軍を率いていた騎士の少年かつ弟子で、彼女が「ブリテンを統一するためには氏族の妖精達ではなく人間が王となるべき」と考え見出した人物でもある。あちら程の剣呑さは全くなく、「よく分からない」と言いつつ仲間としても個人としても大切な人だった様で、特に二人きりでの仲睦まじさは周囲から見たら恋人同士にしか見えなかったほどらしい。
最終的に氏族長たち南の妖精と、女王マヴ率いる北の妖精両者に彼の存在を認めさせた事で戴冠式までこぎ着け、さらに皆からの要望により当初の予定だった『マヴとウーサーの婚姻』を変更し、ブリテンを手にするだけでなく『自身が王妃になる=花嫁となって愛するウーサーと結ばれる』という密かな夢まで叶いかけていたが、当日に彼と円卓軍の全員が毒殺されまたもや全てを台無しにされたことが引き金となり、トネリコは心身が崩壊して妖精達に完全に失望し「妖精は救わずに支配するもの」という信念を持つに至った。
ゲーム内では姿も台詞も出てこないが、オークニーでアーサー・ペンドラゴンのシャドウサーヴァントが「 "ロンディニウムの騎士" の亡霊」として登場している。しかしカルデアでアーサーを見たトネリコは「彼とウーサーは特に似ていない[注 10]」と反応している。
妖精騎士トリスタン/バーヴァン・シー
「娘」として魔術を教える他、妖精國の次の女王として据えていた妖精。恩を仇で返してくるばかりの妖精の中で唯一、心からの感謝の言葉をくれ続けた相手であり、彼女のためにブリテンを捧げてもいいと言うほど大切な存在。
トネリコ時代に出会い、その善性から利用されてボロボロになった彼女を救おうとし続けていた。しかしいくら『次代』の誕生を察知し急いで駆けつけても既に手遅れで発見される状態が続いたため、最終的にはきちんと自分の人生を生きていける様にと、正反対の悪逆な性格に「教育」を施し周りに何と言われようと彼女を擁護し続けた。バーヴァン・シーも理由は分からないが、自分を唯一肯定してくれるモルガンに依存し、親子というよりは一種の共依存のような関係を築くに至った。だが、言葉足らずという自身の不器用さ[注 11]と、彼女の妖精としての『慈悲深く優しい本質』そのものは変わっていなかった事が相乗した結果、今度は承認欲求によって逆に精神的に追い詰めてしまっていた。
モルガン当人によると、彼女を悪辣な性格に仕立て上げたのは、女王となってから妖精たちを従わせられるように…との考えがあったらしい。また、後継者としては能力不足とも考えている[注 12]様だが、今後妖精國を手中に収めるのに必要になれば礼装をいくらでも用意すれば良いと考えているので、さほど問題には思っていない。
妖精騎士ガウェイン/バーゲスト
着名ギフトを授けて妖精騎士の任を与えた妖精。
妖精騎士として取り立てたのは、彼女が一際強い力を持った妖精であるだけでなく、着名によって「獣の厄災」を封印するためであった。なので妖精騎士の中ではもっとも信頼していた様で、誰もが嫌がる仕事を率先して行う気質を高く評価している。とある災厄時[注 13]における行動は過去の自身───救世主トネリコでさえ拍手を贈っただろう、ともしている。
しかし、『本質』を知らず「妖精を守る」事を信念にしていた彼女と、逆にそれを嫌という程知っている故に「妖精を救わず國を守る」事を信念としていたモルガンでは、最終的に決裂は時間の問題だった。
妖精騎士ランスロット/メリュジーヌ
着名を授けて妖精騎士の任を与えた妖精。元の主君であるオーロラが危険な存在であり、彼女自身も「炎の厄災」になり得る存在だったことから、着名で力の抑制を試みて配下に加えていた。本来は対等の関係であったが、彼女自身も災厄という宿命から逃れるため配下に加わったらしい。なおランスロットの名を着名させたのは、こと戦闘においては妖精國最強であったためである。
しかし、メリュジーヌのオーロラへの愛情と依存度の深さは予想の範囲を超えるもので、此方も最終的に決裂は時間の問題だった。メリュジーヌもメリュジーヌなりにモルガンを尊敬しているため命令には従うが、当の本人は彼女は最終的に愛に殉ずると見解している。
ちなみにモルガンとは『本来は異聞帯のブリテン島(亜鈴の子)に由来しない、汎人類史の存在である』と言う共通点もある。
騎士ポーチュン
『モース戦役』を生き延びた古参の女王兵で鏡の氏族。
予知能力を持つ故に、悲観的な思考と価値観に染まった同胞と氏族長のエインセルを見捨ててモルガン側に就き、最期まで主君に忠誠を捧げていた騎士だったが、当人からは「妖精騎士の質も落ちたものだ」の一言のみであり、その心境は事実上不明。
彼の忠誠は、鏡の氏族に共通する『妖精としての目的』に準じたものでもある為、所詮はただの聞こえが良い上辺だけのものだと冷ややかに見ていたのかもしれない。
北の女王マヴ
トネリコ時代のライバルであり、同時に親友でもあった当代の北の妖精の女王。
ウーサー王擁立の折には北の妖精代表として彼と政略結婚を交わす予定だったが、彼とトネリコが相思相愛である事に気付いていたのもあり、最終的に自ら身を引いた。
また、同時に妖精國にまつわる全ての事情を知らせていた唯一の妖精で同志でもあり、「夏の戦争」においてマヴは話し合いによって事情を知ると自らが「後継者」足り得る妖精を生み出すと決意。モルガンの身に何かがあった時、モルガンが作り上げた妖精國を受け継ぐための準備を整えることとし、自らをエディンバラそのものに作り変える。
その結果生まれたのがマヴの次代であり、「真の次代女王」たる資格を持つ王の氏族長・ノクナレアだった。
オーロラ
女王暦2017年当時の風の氏族の族長。
彼女の『本質』が起こす危険性を見抜いており、キャメロットの氏族長会議にも一人だけ城内に立ち入らせず通信越しに参加させていた。
しかしベリルとオベロンの陰謀、並びに便乗したスプリガンの謀反によって介入の隙を間接的に作られてしまい、真偽混じりの吹聴を流されて虐殺される。その後にノクナレアも毒殺され、「妖精國ブリテン」は破滅が確定することになる。
なお、モルガンの能力的に妖精國ブリテンを創り変えた時点でオーロラを抹殺していればこんな事にならなかったのでは?という意見もあるが、そうした場合彼女と同等、あるいはそれ以上の能力を備えた『次代』が発生して氏族長の席に収まり、また同じ事が延々と繰り返されてしまう可能性が高かった。そんな堂々巡りが起きる位なら、今ある当代を抑えつけてしまう方が余程手っ取り早いし合理的である為、やむを得ずオーロラを生かしておく他なかった…と考えられる。
オベロン
汎人類史ではウーサーの先代にあたる「卑王ヴォーティガーン」。
異聞帯においては妖精國ブリテンを蝕んでいた「呪い」のもう一つの正体であり、元凶たる「奈落の虫」。
『予言の子』の支援のみならず、秘密裏にオーロラなど様々な氏族に手を回していた敵対者。生前はオベロンが自分と接触しないように慎重に行動していたため、モルガンがオベロン=奈落の虫であると気づいたのが何時だったかは全くの不明である。
カルデアでは「真っ先に磨り潰せばよかった」と後悔している。

名台詞[編集 | ソースを編集]

Fate/Grand Order[編集 | ソースを編集]

戦闘 [編集 | ソースを編集]

「すべて煮詰めます。よろしい?」
「士気はこうして上げるもの。食べなさい。」
スキル5、6。
大きな鍋を取り出し、霊薬をぐつぐつと煮詰める様はまさしく魔女。しかし、「すべて煮詰めます」というのは某マッシュゴリラとや、栄養はゲテモノ肉でも変わらない騎士を彷彿とさせる言い方である。
それも青とか黒とか、食べ物から出てはいけない色の湯気が出ているあたり、やっぱりチョコの厄災と似たもの同士なのだろうか。さすがはグレートブリテン

マイルーム[編集 | ソースを編集]

「以前から不思議に思っていたのですが……なぜ私以外のバーサーカークラスがいるのです? 全員解雇しなさい。必要ありません」
マイルーム会話『絆Lv3』。
ゲーム的にはそれだけの強さと汎用性もあることは否めないが、主人公に真っ向から「夫/妻」宣言した上にこれではすぐさま戦争が始まりそうな方々がいることを考えると不遜不敵な発言ではある。
さらに言うと、その内の一人は『愛娘』たる妖精騎士トリスタンことバーヴァン・シーと一番仲良くしているのだが、そこはどうするつもりなのだろうか…?
「アルトリアのコピーを造るだと!?汎人類史の私はそこまで思い込んでいたのか!
 ───いや、忘れよう。私ともあろうものが取り乱した。モードレッド……なかなかの出来ではないか。
 あれだけの駒を造っておいて失敗するとは、私め……。いや、成功したのか?」
マイルーム会話『モードレッド』。
彼女側からすれば「道具」「駒」「アルトリアのコピー」と散々な呼び方をされているとはいえ「大嫌いな母親のソックリさんに密かに褒められている」という状況にあるため、面と向かって聞いたら死ぬほど複雑な顔をしそうである……
「元気そうで何よりだが……はぁ、なぜお前はそうなのだ、バーヴァン・シー。
 壊してから泣く癖だけは改めるように」
マイルーム会話『妖精騎士トリスタン』。
サーヴァントになりカルデアに来ても尚、生前の悪癖が抜けない彼女を言葉足らずではあるが「母親」としてやんわりと窘めつつ優しく慰める。
妖精國ブリテンでは、お互いを心から思いやりながらも上手く伝え合うことが出来ず、更には周囲の悪意ある連中妖精の所為で身も心も壊されずっと苦しみ続けてきた二人。
せめて邪魔する輩が誰も居らず、『冷酷な女王』と『悪辣な性格』の仮面で上辺を取り繕う必要もない此処カルデアにいる間だけは、モルガンが望んでいた「穏やかで幸福なひと時」を一緒に過ごして欲しいものである。
「糞虫。寄るな。……お前など、すぐに見つけてすり潰してしまえばよかった」
マイルーム会話『オベロン』(2部6章クリア後開放)。
自身が築いた妖精國を滅ぼした元凶に対して。
まるで最初から正体を知っていたような口ぶりだが、本編において二人が直接言葉を交わすことはなく、モルガンに至っては仇敵と認識していたかすら定かではない。おそらくはカルデアに召喚された後に何らかの機会を得て妖精國の顛末を知ったのだろう。
私怨と嫌悪が明確なのは言わずもがな、もともと虫が苦手なため接近も許していない。

本編[編集 | ソースを編集]

「私はお前たちを許さぬ。私はお前たちを救わぬ。
 忘れるな。ブリテンは小石ひとつに至るまで我が所有物。
 我が庇護なくして、妖精國の明日はないと知れ。」
Lostbelt No.6『妖精円卓領域 アヴァロン・ル・フェ』前編。キャメロットにおける氏族長会議の場にて。
従来の国王であれば、何よりも第一に優先すべきであるはずの国民を、真正面から堂々と「切り捨てる」と言い放つ。一見すると冷酷非情な妖精國の女王モルガンという有り様を強く印象づけているが、この言葉の真の意味と理由をプレイヤーが知る事になるのは、もっと後となる。
「……そうか。あれは、そういう事だったのか」
同上後編。主人公一行からマシュの居場所について尋ねられた時の台詞。
最初は誰のことか分からなかったモルガンだが、ダ・ヴィンチから説明を受けて一人納得する。「救世主トネリコ」の最後の巡礼の旅を共にした一人の少女騎士、最果てオークニーに置かれた『棺』の正体……。
この時全てを悟った彼女の口調は、記憶の片隅に残っていた「誰か」を懐かしんでいるようにも聞き取れる。
「血走った眼だ。醜いことこの上ない。
だが…毛並みだけは変わらないな。幼き勇者。勇敢なウッドワス。
 お前の毛並みは、このブリテンで最も温かく、愛らしかった……」
オーロラに入れ知恵され、モルガンへの憎しみと怒りから心を喪い、衝動のままに彼女を攻撃したウッドワス。
だが、妖精眼で嘘と心情を見抜けるモルガンからすれば全て筒抜けであり、それは間違いだと気が付いていたものの、たとえ真っ向から指摘したとしても、彼がモース化寸前で助からない以上はその言葉も届かず、最早どうする事も何も出来ないのも分かっていた為、全てを飲み込んだ上であえて真正面から迎撃を受けた。投げかけた言葉もまた、憐れみや蔑みではなく、まるで幼子を宥めるかの様な心からの慈しみであった。
皮肉にもこれがモルガンがブリテン異聞帯で見せた、最初で最後の『感謝の愛情表現』となってしまった。
「やめ、て―― 私を、玉座に―― 玉座に、戻せ……!もう、ブリテンを、失いたく、ない……!」
オーロラとスプリガン、そして裏で手を引いていたオベロンの策略により、臣下であった妖精たちに寄ってたかって物を投げつけられ、剣で斬られながら発した最期の台詞。
ブリテンを救うために救世主として振舞おうと、女王として支配に徹しても、最後は妖精たちの手によって何度も台無しにされてきた。そんなモルガンの悲痛な叫び願いは誰にも届かないまま息絶えた。妖精たちは彼女の真意は勿論、そもそもの非が自分たちにあった事など露とも思わず、『ずっとこの女王魔女に騙され支配されていた』という嘘と結果論だけを鵜呑みにしてあっさりと手の平を返し、まるで今までの憂さ晴らしと八つ当たりの如く武器を向けて殺害した後「いい気味だ」「自業自得」と清々した様子で話す。
多くのプレイヤーはこの時点で、物語の顛末を見るまでもなく「妖精は滅びるべき」との結論に至ったのだとか。
「たった一度、たった一度で良いのだ…
お前が幸福である生き方ができるのなら……
 私はその為に、私のブリテンを捧げても良い…!!」
たとえ何度裏切られても、『汎人類史の自分』に与えられた目的のために努力を重ねたモルガン。だが周りの妖精に振り回され疲れ果てる中、自身が魔女と呼ばれ蔑まれていた頃からただ1人一途に慕ってくれた、バーヴァン・シーというイレギュラーに出逢ったことで一変する。
自分と同じ様な目に会いながらも、優しさと真心を失わない彼女に『誰にも邪魔されない、自分だけの人生を歩ませてあげたい』。上書きの記憶よりもはるかに強く、それでいて切実なその目的は、救世主トネリコとしてでも楽園の妖精ヴィヴィアンとしてでもない、紛れもなくモルガン個人の純粋な思いから生まれた願いだった。
だが、そう思っていても尚、心の底では結局どちらも天秤にかけられず『片方を取る』事が出来なかった為、妖精の気まぐれによって無惨に踏み潰され壊されてしまうのだった。
「私のブリテン。私の妖精國。本当はもっと酷い國にする予定でしたが、それだと彼女が可哀想なので、少し優しく設定しました。」
モルガンの独白の一部分。自分が救おうとした妖精たちに何度も最後の最後で全てを台無しにされ、憎悪に狂った末に冷酷な支配者へ堕ちても、心の底では完全に非情にはなり切れていなかった。
台詞の中の『彼女』というのは、全てを捨ててまでも守りたい存在となっていた愛娘か、それともその身を犠牲にしてまで「理想のブリテンを創る」という目的を託した汎人類史のモルガンか、一体どちらの事を指して言ったのかは定かでない。
なお、朗読劇『FGO THE DRAMALOGUE -アヴァロン・ル・フェ-』では、下記の台詞と合わせてトネリコ時代の声色で演じられていた。
「私の国はどうですか?美しい国でしょうか?夢のような国でしょうか?」
「そうであれば、これに勝る喜びはありません。」
「妖精國ブリテンにようこそ。お客様。
 どうかこの風景が、いつまでもあなたの記憶に残りますように…」
そして女王モルガンがブリテン異聞帯を現れたカルデア一行…ひいては異邦の魔術師に手を出すことをしなかった一番の理由である所の『目的』。
それは「自分の国をよく見てもらいたかった」「自分の国に来た感想を知りたかった」「汎人類史アーサー王以上に素晴らしく良い国だと褒めて欲しかった」という、とてもありふれていて切実な望みだった。

イベント[編集 | ソースを編集]

今は、コンの手触りを楽しむのが先決だ。
率直に言って、これは。
「……ふふ。」
癖になる。
期間限定イベント『水怪クライシス~無垢なる者たちの浮島~』にて。
現地に勝手にレイシフトした後、コンを撫でつつ正体について考察するという穏やかな日々を過ごすモルガン。妖精と違って悪逆に走る事もなく、撫で心地も良いためご満悦の模様。
「一つ。神性を呼び水とする。冥界、地の底に在るもの、その親和性」
「一つ。想いを呼び水とする。想うもの、想われるもの、因果の繋索けいさく
「一つ。知識を呼び水とする。そう在るという確証。人理に刻まれし定義」
「以上が術式を補助する呼び水。そして最大の触媒は───」
「その円卓の下にあり、また、ここに無数にいる。すなわち、触媒は彼ら自身です・・・・・・・・・。」
「集いなさい、子らよ。そして唱えるがいい、マスター。」
同上イベントより、サーヴァント3騎の髪の毛とコンを触媒にマシュの盾を使ってカウンター召喚を行うシーン。
妖精國にはいなかった異国の凶神を狙うという召喚をしているあたり、勝手にレイシフトした件も含めてモルガンの神域の才能と知識が垣間見える。

その他[編集 | ソースを編集]

「無理。帰る」
キャタピラー戦争の際、一度だけ平原に出て宝具を放った後に、この一言だけを真顔で言い残してキャメロットに帰ってしまったという。
相手がケムシ型のモースであったため、それが大量に発生している様子には耐えられなかったのだろう。
余談だが、この際キャメロットはモルガンがすぐ帰ってしまった事に対し「女王の魔術では毛虫たちを焼き尽くす前に土地がなくなってしまうため」と公式発表をした様子。
キャタピラー戦争についてはこのページの「話題まとめ」の項を参照。

メモ[編集 | ソースを編集]

  • 作品の制作会社が異なっても基本的にキャストが維持されるFateシリーズにおける、数少ない例外の一つ。
    • Fate/Apocrypha』登場時の担当声優・遠藤綾氏は既に『FGO』においても子ギルケツァル・コアトルを演じていた事もあり、実装に際して石川由依氏へ変更された事に驚いたプレイヤーも少なくなかった模様。
    • 但し、メタ的な意味では先述の事情が示す「魂そのものの違い」を明確化するためのキャスト変更、とも推測可能。もしも『アヴァロン・ル・フェ』が映像化される際には「汎人類史側のモルガン」として遠藤氏の登板があるのかも知れない。
      • なお『FGO THE DRAMALOGUE -アヴァロン・ル・フェ-』では一部のシーンが担当声優の方々によって演じられたが、汎人類史のモルガンは演じられず終いであった。

話題まとめ[編集 | ソースを編集]

嫌いな物・イモ虫
本編には出てこずカットされたエピソードとして、女王暦1800年ごろの厄災で「キャタピラー戦争」と呼ばれる戦いが語り草になっているという裏設定[出 4]がある。
その年の厄災はイモ虫型のモースが大量発生したが、知られている限りモルガンが女性らしい悲鳴を上げたのが唯一この時だけらしい。
ちなみにこの厄災があった年は、妖精騎士ガウェインがファウル・ウェーザーを捕食して力を会得し、厄災を退ける功績を立ててマンチェスターの領主に任命されると共に妖精騎士の着名を受けた時期と同じであるが、モルガンがイモ虫に宝具をぶち込んだ後に帰ってしまった事と関係があるのかは定かではない。なおモルガン自身は、とある災厄時におけるバーゲストの行動を高く評価している。
モルガンの為政と末路
  • 圧倒的な力と恐怖による支配で妖精たちを押さえつけ妖精國ブリテンを統治していたモルガンであったが、その実は国民たる妖精の殆どが人間の模倣によってどうしようも無く我儘で悪辣な感性を持つ生物イキモノと化しており、皆が好き勝手しないように見張りつつ国を運営するには、それを上回る力で抑圧するしか後がない状態だったことが明らかになると、ブリテンに対する思いをずっと何度も妖精たちに踏み躙られてきた彼女の処遇に、プレイヤーからは多くの同情と憐れみの声が上がった。
    だが、一方で『娘』のバーヴァン・シーを慮ったためとはいえども、彼女の暴虐を半ば黙認していたことや、存在税として妖精から大量の魔力を吸い上げるという一種の淘汰行為を頭に、妖精たちを露骨に蔑ろにしているような言動が多かったのもまた事実なので「今までのツケがいっぺんに回ってきただけの因果応報」「所詮はモルガンの野心から来る独りよがりに過ぎなかった」と言った声も少なからず存在する。
    • これに関しては、彼女自身の愛情表現の不器用さに加えて、モルガンが遭ってきた今までの境遇やバーヴァン・シーに施した教育から考えると、心の奥底では「もう二度と大事な仲間を失いたくない」という思いから、妖精たちへの懐疑心とまた全てを台無しにされる恐怖に凝り固まり、尚且つそれが何時どのタイミングで起こるか分からない苦痛に終始苛まれていた事、更には「『大厄災』への対抗策さえ整えれば、仲間が居なくとも自分が所有する莫大な神秘の力だけで何とか出来ると自負していた」故に、あくまでも『自分の国を守る』目的だけに振り切り過ぎた自己完結型に近い考えと、その過剰なまでの自己過信が上乗せした結果、知らない間に臣下との溝まで深めていた事も孤立化するに至った要因だと考えられる。
      せめて自分の死後における妖精國ブリテン運営について、自分が最も信頼出来る家臣と看做していた者や、価値観に相違はあれど自分と同じ様にブリテンを愛していた者に、ノクナレアとの密約を含めた玉座やロンゴミニアドの実態…ひいてはこの国で暮らす妖精たちや『大厄災』の正体について核心に迫る部分だけでも予め話しておいたならば、少なくとも妖精國ブリテンの悲惨な最期だけは変化していた可能性が考えられただろう……。
    • バーヴァン・シーに施した教育についても「バーヴァン・シーが弱者を虐げた時だけ褒めていた」というごく簡単なもので、モルガン自身が直接、具体的なやり方や定義などを詳しく指示していた訳ではない。それを『暴挙』と呼ばれるまでに度を超えて膨れあげさせたのは、むしろ彼女に付き添い、モルガンへの思慕と承認欲求を逆手に取ってより残酷な殺し方等を教え込ませ、最終的にはその身を自分の目的の為に利用したベリル・ガットの方である。
    • 妖精たちの価値観に関しても「妖精特有の本質に伴うものなのだから仕方がないのでは?」という意見が浮上しているが、そもそも汎人類史における妖精は、本来なら仲間と故郷を思う意識と、意思疎通が可能な価値観の異なる種族が在住しているという認識の強さから、統治者の下で独自のルールと制約を敷いて生活し、集団的秩序と統括が正しくとれていたという点で云えば人間に近い存在なのである。だが、そのどちらも持ち合わせていない妖精國ブリテンにおける妖精はそれらさえも、自己の気まぐれと勝手な都合によって「邪魔だからもう要らない」と看做せばすぐさま壊してしまう連中ばかりであった。
      • 後にこの相違点は、汎人類史の妖精であるブリトマートの登場によってより明確となっている。
      • またここから逆説的に、始めは『楽園の妖精』と敵対こそしたものの、最終的には協力関係を築いたマヴやノクナレア達王の氏族もとい「北の妖精」もまた、仲間と秩序を守る事に重さをおく種族と見解出来る。
      • 「妖精國は救うが妖精たちは救わない」という宣告も、裏を返せば妖精は死ぬと次代が発生するシステムそのものをモルガンが掌握しているため、『国民たる妖精は国の土台と、それ相応の魔力を持つ人物がいれば何度でも替えがきく』状態でもあった為、この世界の妖精は死ぬと枯れ木となり島の一部になる事も踏まえると、生死自体はそれ程重要ではなかったと解釈出来る。
  • モルガンの愛情表現が不器用だったのは、一部では「ブリテンの救世主」という仮初めの像を長い間被り続けている内に感情が無くなった、或いは何度も妖精に裏切られた事で本音を隠す様になったのではないか…という考察がされている。
    • 特に大厄災への対応に関しては、奇しくも汎人類史側のアルトリアの思想と通じる所がある。しかし彼女はどちらかというと「自分の力だけで何とかしなくてはいけない」という責任感によるものが強く、それが結果として他の仲間…強いては円卓の騎士達の意思がついて行けなくなり、次々と離脱していく要因になっていた。

脚注[編集 | ソースを編集]

注釈[編集 | ソースを編集]

  1. 楽園の妖精としての名前。ただし真名扱いされた場面は無い。
  2. 極めて個人的、かつ二人きりの時に名前呼び。「マスター」とは呼ばない。
  3. ベリルはこれをアカウント(モルガン)にネットワーク(レイシフト)を使ってメール(情報)を送信したようなものだと解析している。ちなみにムーンセル上には同じことを行った前例が存在する
  4. この名前は崩壊編にて、『楽園の妖精』の本当の役割について話すマーリンの口から初めて明かされている。
  5. 恐らくこの時同時に「ヴィヴィアン」の名前を捨て、代わりに受け取った記録の大本である「モルガン」の名前を自らの『真名』と定めた事により、実質上『楽園の妖精』から変質してしまったと考えられる。
  6. カルデアのコフィンを模倣したもの。
  7. シナリオ上だけでなく、ゲーム内アイテムとして実際に入手できる
  8. 妖精眼が千里眼と同類の働きを有している為に出来たのか、またはカルデアのレンズ・シバに準ずる何らかの装置を魔術で模倣して突き止めたのかは不明。
  9. 水着となったアルトリアの宝具名には、汎人類史のモルガンが湖の乙女として冠し、尚且つ異聞帯の「楽園の妖精」としての本来の名前である『ヴィヴィアン』の名前が付けられている。
  10. Fate/Grand Order フロム ロストベルト』でも顔の描写が無かった為、顔立ちそのものが違うのか、年齢や性格等の違いによる顔つきの違いからなのかは不明。
  11. 実際『Fate/Grand Order フロム ロストベルト』では、好奇心旺盛な妖精に目を付けられない為滅多な事をするなという意図から、バーヴァン・シーに大好きな踊りや歌を止める様に忠告するも、当人からすれば「見苦しいから止めろ」と言われている様に聞こえていた。
  12. 能力があり過ぎると自分の言葉を聞かなくなってしまう可能性を考慮した為、意識して力を付けさせなかった様子。
  13. 明言されてはいないが、恐らく「キャタピラー戦争」のことだと思われる。

出典[編集 | ソースを編集]

  1. 竹箒日記 2022/04
  2. 指令紋章「雨と星の童話」
  3. 竹箒日記 2022/01
  4. 竹箒日記 2021/08、現状では文面削除済み

リンク[編集 | ソースを編集]