「死徒」の版間の差分

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また魔術を極め自己を吸血種に改造してなった者もいるが、成り立ちこそ違えど死徒の社会に参加することで同胞として認識し合う。
 
また魔術を極め自己を吸血種に改造してなった者もいるが、成り立ちこそ違えど死徒の社会に参加することで同胞として認識し合う。
  
死後すぐさま活動を開始するわけではなく、遺体として埋葬された後、脳髄が溶けて魂が肉体から解放されるまでに数年をかける。これでようやく食屍鬼(グール)と呼ばれる動く死体(リビングデッド)になる。<br />グールは欠けた肉体を取り戻すために周囲の死体を喰らい、その過程で、さらに数年をかけて失った脳の変わりに幽体の脳を形成、知能を取り戻す。通常、ここでようやく吸血鬼と呼ばれる段階に至る。
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死後すぐさま活動を開始するわけではなく、遺体として埋葬された後、脳髄が溶けて魂が肉体から解放されるまでに数年をかける。これでようやく食屍鬼(グール)と呼ばれる動く死体(リビングデッド)になる。<br />グールは欠けた肉体を取り戻すために周囲の死体を喰らい、その過程で、さらに数年をかけて失った脳の代わりに幽体の脳を形成、知能を取り戻す。通常、ここでようやく吸血鬼と呼ばれる段階に至る。
  
 
自意識を得た吸血鬼は自らの為の行動を開始するが、親の血が身体に入っているため、親の支配には逆らえない。せっかく集めた血も、大半は親に持っていかれてしまう。これゆえに、力を貯えるために、自らも親となって手下の吸血鬼を増やしていくのである。<br />元来の発生は、真祖が自らの吸血衝動の苦しみから逃れるために用意した血袋のような役割を課せられた人間たち。やがて力を付けた彼らは、真祖の支配から人間界に逃れ、吸血行動を繰り返すようになる。この当時の死徒が二十七祖と定義されるモノたちである。
 
自意識を得た吸血鬼は自らの為の行動を開始するが、親の血が身体に入っているため、親の支配には逆らえない。せっかく集めた血も、大半は親に持っていかれてしまう。これゆえに、力を貯えるために、自らも親となって手下の吸血鬼を増やしていくのである。<br />元来の発生は、真祖が自らの吸血衝動の苦しみから逃れるために用意した血袋のような役割を課せられた人間たち。やがて力を付けた彼らは、真祖の支配から人間界に逃れ、吸血行動を繰り返すようになる。この当時の死徒が二十七祖と定義されるモノたちである。

2017年9月15日 (金) 22:19時点における版

死徒

吸血種の中で、吸血鬼と呼ばれるモノたちの大部分をしめる種。人間から後天的になった吸血種。吸血種は非常に多岐に渡って様々なものが存在するが、一般に言われる「吸血鬼」のイメージに適う存在。

元々人であった者が、真祖もしくは他の死徒に噛まれ吸血されたことで変異した吸血鬼。
厳密に言えば、「血を吸われた」結果に死徒となるわけではなく、吸った相手が「血を送り込んだ」後に死徒化する。ただし、全ての人間がそうなるのではなく、肉体的ポテンシャルが高く、魂のキャパシティに優れるものに限られる。
また魔術を極め自己を吸血種に改造してなった者もいるが、成り立ちこそ違えど死徒の社会に参加することで同胞として認識し合う。

死後すぐさま活動を開始するわけではなく、遺体として埋葬された後、脳髄が溶けて魂が肉体から解放されるまでに数年をかける。これでようやく食屍鬼(グール)と呼ばれる動く死体(リビングデッド)になる。
グールは欠けた肉体を取り戻すために周囲の死体を喰らい、その過程で、さらに数年をかけて失った脳の代わりに幽体の脳を形成、知能を取り戻す。通常、ここでようやく吸血鬼と呼ばれる段階に至る。

自意識を得た吸血鬼は自らの為の行動を開始するが、親の血が身体に入っているため、親の支配には逆らえない。せっかく集めた血も、大半は親に持っていかれてしまう。これゆえに、力を貯えるために、自らも親となって手下の吸血鬼を増やしていくのである。
元来の発生は、真祖が自らの吸血衝動の苦しみから逃れるために用意した血袋のような役割を課せられた人間たち。やがて力を付けた彼らは、真祖の支配から人間界に逃れ、吸血行動を繰り返すようになる。この当時の死徒が二十七祖と定義されるモノたちである。

人間を超越した能力を持つが、それは長大な寿命を活かして能力を磨き上げた結果である。彼らの力は「人間の延長線上」にあり、人間の寿命が数千年単位以上であったならば誰でも同等の能力が得られることになる。
不老不死である吸血鬼の肉体は、人間という器にとって過ぎたモノである故、彼らの肉体は急速に劣化していく。それを補うために、他人の血液を吸って遺伝情報を取り込み、肉体を固定させている。言い方を変えるならば「エネルギーを補給し続ける必要がある不老不死」。
長い年月を生きたものほど損傷が大きく、それを補うには通常の生命では間に合わなくなるため、人間よりも種として優れる野獣や魔獣を取り込むこともある。取り込んだ動物は使い魔のように使役することが可能。
感覚の受け取り方は人間とは異なってるらしく、普通の魔術師やサーヴァントでは探知不可能だったペイルライダーを探知したりしている。

英霊と死徒の関係

英霊が「人類史を肯定するモノ。人間世界の秩序を護るもの」であるのに対して、死徒は「人類史を否定するモノ。人間世界のルールを汚すために存在してきたもの」である。故に、死徒は「人が作りし宝具」「神が人のために用意した宝具」による加護を否定することが出来る。

原作者である奈須きのこが手がけたTYPE-MOON作品の伝奇は「すべて同じ世界」と思われがちだが、英霊という強大な概念を“自律した使い魔”という術式に落とし込めるか否かで大きく二つの系統に分かれている。
英霊がサーヴァントとして使役できる『Fate』世界と、そうでない『月姫』世界に分別されている。

『Fate』世界の下地は『人類史を肯定するモノ』なので英霊も主役として考えられるが、『月姫』世界の下地は『人類史を■■するモノ』なので、その敵対者である死徒たちが主題となる。
例外として、どっちもアリな『Fake』と、どっちとも言えない『Grand Order』が挙げられている。
『Fake』にて死徒ジェスターがオーランド配下の宝具を持った警官たちと接触した際には宝具の能力を無効化し一方的に蹂躙する力を見せている。
逆に英霊がサーヴァントとして召喚され得るような人理が命として脈動する『Fate』世界では死徒は弱体化し、『月姫』世界ほどの力を持てないとされている。

死徒二十七祖

死徒たちの大元である二十七の祖のこと。

詳細は「死徒二十七祖」を参照。


死徒一覧

the dark six
「最初の死徒」「闇色の六王権」。最古にして最高のシステムであるが未完成であるもの。現在蘇生中。蘇生した暁には死徒二十七祖を束ねるといわれるが、コレの正体を知る死徒はいない。
キシュア・ゼルレッチ・シュバインオーグ
「魔道元帥ゼルレッチ」「宝石翁」「万華鏡(カレイドスコープ)」「宝石のゼルレッチ」。現存する魔法使いのうち、第二魔法の使い手。かつて朱い月のブリュンスタッドに喧嘩を売って倒してしまった猛者。この相打ちで血を吸われ死徒となってしまった。死徒でありながら真祖の協力者。アルクェイドのじいや。
リィゾ=バール・シュトラウト
「黒騎士シュトラウト」。最古参の死徒。アルトルージュの護衛その1。殺人貴のライバル。時の呪いを病んでいるため、不死。真性悪魔ニアダーク。
アインナッシュ
「思考林」「腑海林」。全長50kmに及ぶ森林。二代目であり、初代アインナッシュの流れ出た血液を吸血植物が吸ったことで死徒化した。
フィナ=ヴラド・スヴェルテン
「白騎士ヴラド」「吸血伯爵」「ストラトバリスの悪魔」。アルトルージュの護衛その2。幽霊船団の船団長。美少年趣味で同性からしか血を吸わない。リタとは犬猿の仲。固有結界「パレード」を有する。
アルトルージュ・ブリュンスタッド
「血と契約の支配者」「黒血の吸血姫」。朱い月の後継者候補。アルクェイドにとっては姉にあたる存在。真祖と死徒の混血。死徒における吸血姫。プライミッツ・マーダーを従わせ、黒騎士・白騎士を含む数々の死徒を支配下におく、実質上の死徒の王。見た目は14歳の少女。
ネロ・カオス
「混沌」。魔術師上がりの死徒。元々の名をフォアブロ・ロワインという。「永遠」を探求した結果、それを為すために自らを混沌の海とした。固有結界「獣王の巣」を有する。現在のネロとフォアブロは別の存在に等しい(もう混沌の群体に飲まれてフォアブロの意識は欠片ほども残ってはいない)
スタンローブ・カルハイン
「捕食公爵」「街食うモノ」。第一の亡霊(スタンティア)。既に滅んでいるが、存在濃度がゼロになるまであと二百年ほどかかるとか。
タタリ/ワラキアの夜
「タタリ」「ワラキアの夜」「正体不在(アンノウン)」。魔術師上がりの死徒。存在する、とされるが誰も見たことがない死徒。ズェピア・エルトナム・オベローンというアトラス院の錬金術師の成れの果て。「人類滅亡」を回避しようとして様々な策を練るも、全て失敗し発狂。死徒となって第六法に挑むが、肉体が消滅した。しかし、自身を「現象」とし、駆動式に応じて具現化することでこの世界に存在し続けている。
ヴァン=フェム
「魔城のヴァン=フェム」「財界の魔王」。本名ヴァレリー・フェルナンド・ヴァンデルシュターム。最古参の一角で、魔術師上がりの死徒。巨大なものを作ることにかけては最高の人形師。七大ゴーレム「城」を創像する。以前、白騎士ヴラドと戦争になったおり、第五城マトリを攻め落とされたため、アルトルージュ派を嫌っている。死徒二十七祖であるとともに、人間社会においては世界的な財閥のトップ。
リタ・ロズィーアン
自称、芸術家のお嬢様。退廃的な死徒の中でも、さらに特出した趣味を持つ。貴族的な吸血鬼の典型で、酒池肉林の地獄で甘美な堕落にふける毎日を送っている。親から正式に位を受け継いだ二代目。スミレとは殺し合うほど仲がいいという噂。
グランスルグ・ブラックモア
「黒翼公」「鵬」「月飲み」。魔術師上がりの死徒。巨大なカラスとの半人半鳥の姿。対死徒に絶大な威力を発揮する固有結界「ネバーモア」の術者。
トラフィム・オーテンロッゼ
「白翼公」「最初にして高貴なる白い翼の君」。最古参の一角で、魔術師上がりの死徒。朱い月の最初の従者。
死徒の中で最大の領地と発言権を持つ現段階での死徒の王で、二十七祖を代表する死徒。実質上のトップであるアルトルージュとは反目しあっている。「真祖狩り」を提案した張本人。
エンハウンス
「復讐騎」「エンハンス・ソード(片刃)」「死徒殺しの吸血鬼」。先代十八位を殺してその座についた。祖になってまだあまり時が経っていない。半人半死徒と蔑まれる。他の祖を狩ろうとする裏切者で、先代から奪った魔剣アヴェンジャーと教会で作った銃で戦うも、教会製の銃は使うたびに死徒である左手を腐らせていき、魔剣は人間である右手の神経を破壊する。
メレム・ソロモン
「フォーデーモン・ザ・グレイトビースト」。二十七祖の一角ながら、それと反目する埋葬機関の第五位でもある異端中の異端。そちらの通り名は「王冠」。古今東西の秘宝のコレクター。埋葬機関に所属しているのも、教会が封印している秘宝の近くにいたいが為とかいう。
スミレ
「水魔スミレ」「ウォーター・ボトル」。流水を克服した死徒(伝承にいわく、吸血鬼は流水を超えられないという)。その代わりに地上での活動が難しくなった。いつも酔っている。酔ってさえいなければ更に順位は上がる。地上に上がって水気を抜くと酔いが消えて実力を発揮できるとかできないとか。外見上はとっつきやすい酔っ払いのお姉さん。死徒の中で唯一、空想具現化を可能とする。リタとは殺し合うほど仲がいいという噂。
エル・ナハト
「屈折」「胃界教典」。一対一なら確実に相手を消去し、自身も死亡する心中のスペシャリスト。ただし蘇生に数十年を必要とする。現在は鏡面結界に封印され、埋葬機関の聖典として対死徒の切り札として利用されている。
コーバック・アルカトラス
「千年錠の死徒」。魔術師上がりの死徒。聖典トライテンを守る迷宮をつくってみたが、自分もその中から出られなくなった。歌月十夜に曰く「二十七祖のお笑い担当」。
ミハイル・ロア・バルダムヨォン
「転生無限者」「アカシャの蛇」。元教会の司祭で魔術師。アルクェイドを利用し死徒になった「真祖の死徒」であるが、他の死徒からは祖として認められていない。
弓塚さつき
遠野志貴のクラスメイト。作中吸血鬼の襲撃を受けて死徒となる。通常、死者から死徒へ変化するには数ヶ月から数年かかるところを、僅か三日足らずで死徒になった。魔術師及び精霊に致命的な効果をもたらす固有結界「枯渇庭園」を使用する。
MBACではネロを倒し、MBAAでは親元であるロアを打倒して代替えに成功しているので、二十七祖候補の筆頭と言えなくもない。
シオン・エルトナム・アトラシア
MELTY BLOOD本編の3年前、タタリ討伐に失敗したときに吸血される。タタリの特性から吸血衝動は薄く、変異してはいないが、その可能性は否定しきれない。
白レン
タタリの残滓がレンの使われていなかった部分を元に形を為したもの。慇懃無礼で饒舌、おまけにツンデレ。
カリー・ド・マルシェ
かつてシエルの身体を使っていた頃のロアの配下。ロアが滅んだ後、シエルによって討伐されかかったが、諸々の事情で見逃される。シエルがカレー好きとなった原因。
ルヴァレ
湖の死徒。ノルウェイの霧に潜む、齢五百を超える吸血鬼。祖に準じる歴史を持つ古い死徒。親と娘と息子の三人。
シャーレイ
衛宮切嗣の初恋の少女。死徒化の薬物を使用した結果、死徒になった。
ジェスター・カルトゥーレ
偽りの聖杯戦争に参加したマスターの一人。

メモ

  • リメイク版月姫では死徒二十七祖の設定や序列が一新される。具体的には当時は新しいと思ったが今となってはやり尽くされていてつまらないと判断したものを削除したり、重要性が増したものにさらに手を加えたり等。
  • 「薔薇の預言者」は「彼女」なので(現在発表されている設定上は)候補は三人。アルトルージュ、リタ、スミレ。「薔薇」なだけに、リタ・ロズィーアンあたりが順当か? ただし上述通り設定が変更されている可能性もある。
  • 教会に封印されている死徒の内、三体がナルバレック、二体がバルトメロイ・ローレライによるもの。他は不明。また彼女らでさえ祖は倒せても殺せはしなかったあたり、二十七祖の不死身さ具合がよくわかる。
  • 死徒二十七祖の順位は純然な強弱関係ではなく、発見された時期や後継者への順位継承などで色々と雑然としている。まぁ、それ位適当じゃ無ければそもそもORTやプライミッツ・マーダーなんかが二十七祖入りする筈が無い。
  • 第十位以上は通常の概念では打倒し得ない、と言われているが、十三位のタタリは明らかに通常の概念では倒せない。
  • 奈須氏曰わく二十七祖は軋間紅摩蒼崎青子などと同じく平均的な宝具を持つサーヴァントとガチンコできる存在。
    また、五次サーヴァントと闘った場合は相性もあるものの基本的には二十七祖側がやや不利。
    特に三騎士であるセイバーアーチャーランサーの三体の戦いは安心して見守れるという。
    具体的には物量や不死性を全面に出した者が多くを占める二十七祖には圧倒的な火力を誇るセイバーの「約束された勝利の剣」が天敵とされ
    一方、「約束された勝利の剣」に耐える程のタフネスを誇る祖も居るが、そういった祖にはランサーの「刺し穿つ死棘の槍」が効果的だという。
    • 後には「どっちもどっち」であり、互いに「なんとかして殺す手段」がある以上は状況次第とも発言している。(但し、霊長に対して超有利なプライミッツ・マーダーと地球上のルールが成立しないORTは別格)
  • 魔術的な手段による死徒化の具体的な方法は出てきてなかったが、ネロは死徒となる際に決めた盟約に逆らえないと何らかの制限をほのめかしている。シャーレイは薬による不完全とはいえ死徒化を果たしたが、そのような制限などは見受けられていない。
  • 上述通りジェスターはオーランド配下の宝具を破壊しているが、ジェスター本人が「同じ宝具でも『座』の使者たる英霊が使うなら話は別」「英霊ならば私に勝てたかも」と語っており、あくまで上のような一方的な格差は人間が宝具を振るった時の場合の模様(実際アサシンの『妄想心音』は通用した)。
    また、ハンザ・セルバンテス曰く「このレベルの死徒には、聖別された専用の武器を使うか……魔眼や獣化の『特異点』持ち、あるいは純粋に高レベルの魔術師でも無い限り対処できない」とのことで、同じ宝具でもジェスターのレベル未満の死徒に対して使った場合はまた別の結果になる可能性もあると思われる。
    他に、キャスターも「今の装備じゃ、勝ち目ねえぞ?」「今のカスタマイズは『人の力』を押し上げるのに特化してるからな」と宝具の能力の相性によってはまた別であることを仄めかしている。
  • 前述通り「英霊召喚を可能とする世界」、つまり『Fate』世界では死徒二十七祖は存在しないとされているが、ゼルレッチやネロ・カオス、ヴァン=フェム、コーバック・アルカトラスなど『月姫』世界において二十七祖となっている死徒自体は『Fate』世界でも存在が確認されているため、「死徒二十七祖という枠組」が存在しないという意味だと思われる。
    • なお、この設定が発表される以前に刊行された『Fake』第2巻ではハンザとジェスターの戦闘の中で埋葬機関の対比として『二十七祖』と呼ばれる吸血種達の頂点に位置する者達がいるとされている。なんらかの理由があるのか、単純に設定が変更されたのか詳細は不明。

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