遠坂凛 (プリズマ☆イリヤ)

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ここでは『Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ』における遠坂凛について説明する。
Fate/stay night』での遠坂凛については「遠坂凛」を参照。

遠坂凛 (プリズマ☆イリヤ)
読み とおさか りん
性別 女性
声優 植田佳奈
初登場作品 Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ
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概要

Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ』における遠坂凛。聖杯戦争そのものが過去のものとなった平行世界のため、日本に留まらずにロンドンに留学していた。

略歴
魔術協会の総本山であるロンドン塔から特殊任務を命じられて来日した魔術師。日本人、かつ日本出身であるため、実際は来日というより帰国という方が正しい(ほぼ利用してはいないが、遠坂邸も冬木市にある)。
発端となったのは、ロンドン塔で同じく魔術を学ぶルヴィアゼリッタ・エーデルフェルトとトラブルを引き起こし、魔術協会にとんでもない損失を与えた角で捕縛されたことに遡る。本来であれば、最悪時計塔からの除籍という処罰もありえたところを、騒ぎの遠因が宝石翁の弟子になるための候補者争いであったため、両者の処罰はゼルレッチの仲介によって見送られる。その上、弟子としても誘われることに。
ただし、そのための条件として「クラスカード」と呼ばれるとんでもない能力を秘めたカードの全回収をルヴィアと共に任されてしまい、カレイドステッキと呼ばれる、人工精霊が宿った魔術礼装を貸し与えられて日本に派遣されるとことになった。
とりあえずさっさと任務をこなそうとするも、突如ルヴィアに襲撃され、応戦。その自分勝手さに辟易したカレイドステッキにマスター登録を解除され、任務続行がほぼ不可能となってしまう。なんとかステッキを見つけ出すも、既にステッキはイリヤスフィール・フォン・アインツベルンという少女をマスターとして登録しており、説得を諦めた凛はイリヤスフィールに協力を求めることになった。
のちクラスカード騒動が一応の解決を見た後、再び抜け駆けを画策したルヴィアとの戦闘の果てに宝石を使い尽くしてしまう。緊急の金策を弄した挙句に、それとは知らず冬木に新築されたエーデルフェルト邸のメイドとして働く羽目に陥る。
人物
基本的には『stay night』の凛と性格は同じ……なのだが、カレイドステッキやらルヴィアゼリッタやらとストレスを加速させる要因が身近にあるせいか、原作よりも荒っぽくかつ感情的な表情が多い。アーネンエルベで『stay night』の凛と『プリズマ☆イリヤ』のイリヤが接した際には、イリヤに「こっちの凛さんの方が優しそう」と評されている。加えて『stay night』のそれ以上に詰めが甘いためによく失敗したりと見せ場には恵まれず、ルヴィアと共にギャグ要員のような扱いを受けている。
原作より早期に時計塔に留学した為か「魔術師」としての側面が強く、ルヴィアとの魔術を用いた喧嘩に一般人を巻き込んでも平然としていたり、許可を得ずに学校を早退する、肉体を単なる器と考えて精神を持続させるやり方を否定しない等、冷淡な面が目立つが、同時に魔術世界の知識を持ち合わせており、エインズワース家が魔術師の家系である上に強大な置換魔術を有しているにも関わらず「世界の救済」を行っていることに違和感を感じている。
魔術師として有能であることは共通しており、本来カレイドステッキによる物理保護などがなければ危険なカードの化身(黒化したサーヴァント)とイリヤ、美遊・エーデルフェルトの戦いに、ルヴィアと共にサポート及びアシストのために同行し、実戦に慣れていないイリヤや美遊のフォローを行うなどしており、イリヤや美遊からは「頼れるお姉さん」として見られている節もある。また、ダリウスが自分の子孫に当たる者を犠牲にするやり方に関しては好きになれないと難色を示している。
士郎とは過去に色々あって意識しており、イリヤが士郎の義妹と知って戸惑ったことも。なお士郎とはお色気ハプニングも経験した仲らしい。
桜との血縁関係は不明瞭になっている。
能力
主に描写されるのが魔法少女とサーヴァントという常人を超えた存在のバトルのため、魔術師とはいえ流石に人の域を超えるまではいっていない凛が最前線に立つことが基本的にないので、魔術師としての凛の実力を推し量れるシーンは少ない。
ただ、マジカルルビーの力で魔法少女化したイリヤスフィールを、まだ魔法少女になったばかりだったとはいえ一撃で昏倒させたり、ルヴィアと二人がかりとはいえサーヴァントを足止めすることもできたりと、戦闘経験や魔術の使い方ではイリヤ達を上回っている。
また、限定的にマジカルルビーと再契約した時は、セイバーを相手にとって、イリヤでは思いもつかず、また踏ん切りもつきにくい接近戦を挑んで、セイバーを怯ませるなどの活躍を見せ、イリヤを驚嘆させたこともある。
完全秩序の沼
ルヴィアと共同で作り上げた魔術トラップ。
五大元素すべてを不活性状態で練り込むことにより「何物にもならない終末の泥」を作り出し、あらゆる魔術の起動自体を阻害するフィールドを形成する。
死痛の隷属
古い貴族が用いたとされる、一方的な痛覚共有の呪い。痛覚や死すらもフィードバックすることで、奴隷が自由を求めて主人を殺すようなことを防ぐ。
…とされるも、実際には死を共有することまでは出来ない。しかし、このハッタリは重要な場面で効力を発揮することになる。
打ち砕く雷神の指(トールハンマー)
本人曰く「魔力の高速回転増幅路」。多重魔法陣に魔力をチャージし、一気に撃ちだす「砲台」。
作中では、過去最強と目される8枚目のカードを一撃必殺すべく、初撃での最大火力を叩き出す手段として選択される。
用意していた宝石8つを直列起動することで術式を構成、ステッキから得られた魔力を増幅して破格の出力を叩きだした

登場作品と役柄

Fateシリーズ

Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ
Fate本編とは異なる並行世界の存在。魔法の杖に見限られた先代カレイドルビー。

人間関係

プリズマ☆イリヤ

イリヤスフィール・フォン・アインツベルン
クラスカード回収任務のために半ば無理矢理な協力関係を築く。
衛宮士郎
クラスメイト。好意を寄せている。
ルヴィアゼリッタ・エーデルフェルト
時計塔でのライバル。カード回収の任務で私闘に走ったため、仲良くステッキから見捨てられるハメに。
後にストックしていた宝石を使い切った際には彼女にメイドとして雇われてコキ使われることになってしまう。
キシュア・ゼルレッチ・シュバインオーグ
時計塔での乱闘騒ぎの結果除名されかかったところを、彼からの任務を請け負う事で取りなしてもらった。
マジカルルビー
ゼルレッチから預けられた魔術礼装。
人格的にアレなせいで仲はあまり良くないが、ルビー的にもハイティーンで乱暴な凛はお気に召さないらしく、任務開始前に見捨てられてしまった。
森山奈菜巳
士郎を巡る恋敵。
積極的な態度が癇に障るらしく、カエルの詰まった袋を投げつけたりガンドの流れ弾を当てたりと若干行き過ぎた行動が目立つ。
柳洞一成
学校での知り合い。
もともとFate本編でも天敵同士の関係だが、学校生活が不本意なプリヤ世界の凛にとってはさらに対応が刺々しくなっている。
間桐桜
同じく穂群原学園に通う。明言されていないが後の展開からすると姉妹のようである。
「間桐は魔術師家族」を知り、「美遊世界の間桐桜のこと」に反応ある。それ以上は良く分からない。
間桐桜 (美遊世界)
並行世界における桜。
彼女の境遇に平静ではいられない様子を見せており、最終決戦時には暴走する彼女に「姉」として呼びかけて一瞬動きを止めた。

名台詞

Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ

「いい?これからあなたは魔法少女になって、クラスカードを集めるのよ」
アニメ版第1話でイリヤと強制契約した時の台詞。このシーンはそのまんま「stay night」における士郎とセイバーの契約シーンのオマージュとなっている。
「お前が着させてるんだろーがーッ!!」
セイバーオルタ戦に再び魔法少女になったが「いい年こいて恥ずかしい恰好」と言うルビーを地面に叩きつけながらの発言。
「あんたたち何やってたのよ!早く助けなさいよね!」
『ツヴァイ』アニメ版第一話にて。底なし沼に引っかかって死にかけ、イリヤ達に助けられての第一声。
総計30秒以上変身シーンに費やされたら怒るのも無理はないが、自分のポカを助けてもらっての返事としてはいかがなものか。
とはいえ変身自体は一瞬で済ませられるもので、演出はルビー達の趣味でありその長さは彼女らの匙加減次第だったわけである。
「宝石が 一個もねえ」
『番外編3』より。まさに宝石魔術師としての死活問題に晒された瞬間。100%ルヴィアのせい。
「天職だわ……」
『番外編3』より。高額の求人広告を見て瞳が¥マークになっている。ちなみに募集内容は「ハウスメイド募集、時給一万円。屋敷内の清掃全般。応募資格16~20歳(学生可)なお黒髪ロング、身長159cm、B77W57H80、ツリ目で赤い服が似合う女性は時給五千円アップ」という、誰がどう見てもツッコミを入れたくなる特効条件。こうして凛は獣の咢の中に自らの首を進んで突き出す事となってしまう。
「やってられっかー!!!」
そしてその結果がこれである。ルヴィアからの嫌がらせにも耐え頑張っていたが、ついに限度を超えルヴィアの頭を壺で殴打し、イリヤの部屋にガラスを割って入ってきた。
「柳洞くんにも言ったけど、必要な点数はとってるし義務は果たしてるつもりよ」
「それに…はっきり言ってこの留学は私にとっては無駄でしかないの」
「わたしには目指すべき地平がある 穂群原学園は必要のない寄り道に過ぎないわ」
「ドライ」3巻のおまけ漫画にて、学校を無許可で早退したことを士郎に咎められて。ここでの「留学」は、時計塔から日本への留学を指す。
本編での猫かぶりを含めた言動を知っている身からすると想像もつかない傲慢さ、冷徹さである。ゼルレッチが精神修養で日本に留学させたのもあながち的外れではなかったのかもしれない。
「そっか」
「それなら仕方ないわね!」
上記の続き。予想通りの合理性の欠片もない不格好で不可解な、けど強くあたたかい言葉を士郎から伝えられ嬉しそうに笑う。そして再び学校に行くことを決めた。
「…初めはただの子供だと思っていた ううん……実際にそうだった」
「あたたかい家族と友人に囲まれて『ごく普通』という幸せをあたりまえに浴びて育った
 明るくまっすぐな…………ただの子供」
「思えば そんな子供に
 なんて過酷なことをさせてしまったものか」
「それでもイリヤは 最後には必ず前を見つめた
 勝算なんて考えず なんの保証もない未来に飛び込んだ」
「それは もう大人わたしが失ってしまった気持ち」
「『ごく普通の少女』の『ごく普通の我儘』」
「ああ―――そっか…」
「もしも この世に絶対に守るべき正義があるとするなら」
「ただ真っ直ぐに未来を求める――少女の我儘ねがいだろう」
「ドライ」6巻26話より。無限に湧き出る泥の英霊たちを前にしてなおも立ち向かうイリヤの背を見ての、懺悔にも似た悔恨。
何気にイリヤに限らず「魔法少女」全否定な言葉であった。しかしその選択は「確かではなくとも、信じるに足る希望」へと成長した。
前を見続ける少女の姿に凛は悟る。その「たったひとつ」、イリヤの背中に凛が見出した願い…どのような世界であろうとも、この世に絶対に守るべき正義。それは未来を求める少女こども我儘ねがい――。

メモ

  • 宝石を消費しすぎて枯渇させてしまい、宝石代を稼ぐため宿敵であるルヴィアの家でメイドとして働くという屈辱的な環境に追い込まれている。
  • スカートはいわゆる「絶対領域」で、何があってもその下は見えない筈だが、本作では結構頻繁に見える。
  • 機械音痴な凛だが、本作では携帯電話を使っている。同番組のWebラジオでは「既に通話状態だったルヴィアの携帯電話を凛が奪った説」が出た。

商品情報

脚注

注釈


出典


リンク