アストルフォ

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2017年11月8日 (水) 15:15時点における118.238.204.158 (トーク)による版 (→‎Fate/Grand Order)
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黒のライダー
真名 アストルフォ
性別 男性
身長 164cm
体重 56kg
スリーサイズ B71/W59/H73
特技 火事場の馬鹿力
好きな物 この世全て
苦手な物 潤んだ瞳で訴えかける系の生物
天敵 なし
出典 シャルルマーニュ伝説
地域 フランス
属性 混沌・善
声優 大久保瑠美
デザイン 近衛乙嗣
設定作成
Apocrypha(企画版)
近衛乙嗣
星空めてお
Grand Order
東出祐一郎
星空めてお
イメージカラー ローズピンク
レア度 ☆4
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概要

騎兵」のサーヴァント

略歴
Fate/Apocrypha』では聖杯大戦において、セレニケ・アイスコル・ユグドミレニアによって召喚された。触媒は中に液状のものが入っていたと思われる染みのついたガラス瓶。
実体化を好み、マスターの制止にも関らず、城下にホムンクルス用の簡素な衣装を着て、頻繁に遊びに繰り出している。偶然出会ったホムンクルスの少年を助け、彼の友人となり、脱走の手助けをするようになった。その後、蘇生したホムンクルスが「ジーク」と名乗り、彼が一人でやっていけるのを見届け、別れを告げる。
ユグドミレニアに帰還後セイバー消滅の責を問われ、ランサーに両手両足に杭を打ち込まれ、キャスターの流体ゴーレムによって身動き一つ取れなくさせられるなど厳しい処罰を受けるが、シロウ達の総攻撃の際、解放され戦場に赴く。だがホムンクルス達への負い目から、宝具の使用を控えたせいで赤のアサシンとの空中戦で後れを取り、更に乱入してきた赤のセイバーとの格と技量の差から窮地に立たされてしまう。そして彼を助けに現れたジークのセイバー化、異形化した赤のバーサーカーの暴走という混迷の戦場の中、大聖杯の奪還よりジークの傍にいることを選択する。
それによってマスターであるセレニケの不興を買い、ジークを殺害するよう令呪で強制されかかるも、赤のセイバーの乱入によってセレニケが殺害されたことで事なきを得る。令呪の強制力に耐え切るためにマスターからの魔力供給を必要としたため、ジークと新たなマスターとして契約を結んだ。
空中庭園での最終決戦では魔導書とヒポグリフの力を完全開放し、満身創痍になりながらも空中庭園の迎撃術式を全て破壊。さらに赤のライダーから渡された彼の「盾」によって赤のランサーの「槍」を防ぎ、ジークの危機を救う。全ての戦いが終わった後はカウレスとレティシアを連れて脱出した。
聖杯大戦終結後も世界の裏側へ消えたジークとのラインは維持されたままで現界し続けており、生きる目標を見つけるべく世界を巡ろうと考えている。
人物
純真無垢で明朗快活、美少女と見紛う、派手に着飾った中性的な美少年。一人称は「ボク」。
非常に前向きな性格で、かつて多くの失敗や敗北を重ねたにも関らず、それらを「挫折」とは考えない。常人なら絶望するはずの樹木にされた経験も彼にとってはいい思い出である。
しかし「理性が蒸発している」と例えられるほどのお調子者で、どこに転がしても完全なる能天気。また、トンでもない大ポカをやらかすことがあり、ホムンクルスとの会話でうっかりアーチャーの真名を漏らしたり、自身の宝具の名前を忘れてしまうなど、非常にうっかりした性格をしている。
自身にとって「その行為が心地よい」ものであれば全く問題はないが、その場での判断で勝手に動いてしまうものの、幸運の高さで大抵は上手くいく。理性が蒸発しているというのも相まって、ともすれば堕落、悪に変転する可能性もゼロではないが、そもそも頭から根本的に「悪事を為す」というプログラムそのものが抜けているため、善良である。むしろ助けを求めるものは決して見捨てず、ホムンクルスの一体を担ぎ上げて助けたり、体躯も筋力も圧倒的に上回る赤のバーサーカーに一歩も怯まない純正の英雄。マスターに対しては善良であればひたすら懷き、簡単に命をかけてしまう程に忠実であるが、逆にやたらと邪悪だった場合は最悪自害を選びかねない。
彼が女性のような格好をしているのは、かつて戦友であり、「狂えるオルランド」と呼ばれたローランを静めるため、と主張している。
聖杯に懸ける望みは無く、二度目の生を愉しむために受肉しようか程度の動機から聖杯大戦に参加した。しかしジークと出会ったことで、彼を助けたいという願いを抱くようになる。
能力
世界中を飛び回って様々な伝説を打ちたてた英雄である彼は角笛、本、幻馬(ヒポグリフ)、黄金の馬上槍など多種多様な宝具、魔術礼装を所有している。その為、真名が知られても問題がないタイプの英霊。
ヒポグリフに騎乗せずとも電光石火の速さで戦場を駆け、魔術をメインの攻撃手段とする者や肉体のタフさが売りの相手には宝具を用いて有利に立ち回れるが、逆に言えば宝具に特化した能力のために、セイバーのようなステータスの高いサーヴァントには簡単に押さえ込まれてしまう。
細身の剣を持っていたが、ジークに譲渡してしまっている。また、ジークの件でホムンクルスが魔力供給用の電池として使い捨てられている状態を憂うようになり、宝具の真名を解放するなど魔力消費が激しい行動を「やりたくないこと」として自ら制限をかけてしまっていた。ジークと再契約後は宝具の力を存分に発揮するが、同時に使用すれば一流の魔術師ですら五分も持たないほどに魔力を消耗する。

ステータス

クラス マスター 筋力 耐久 敏捷 魔力 幸運 宝具 クラス別能力 保有スキル 備考
ライダー セレニケ・アイスコル・ユグドミレニア D D B C A+ C 対魔力:A
騎乗:A+
単独行動:B
怪力:C-
理性蒸発:D
主人公 (Grand Order) D D B C A+ C 対魔力:A
騎乗:A+
単独行動:B
怪力:C-
触れれば転倒!:D
理性蒸発:D

宝具

触れれば転倒!(トラップ・オブ・アルガリア)
ランク:D
種別:対人宝具
レンジ:2~4
最大捕捉:1人
由来:カタイの王子・アルガリアが愛用した装飾も見事な黄金の馬上槍(ランス)。
ランスとしての攻撃力は備えているが殺傷することを前提にした武器ではなく、真名を解放することで触れたものを転倒させることができる。
宝具としてサーヴァントに使用すると、肉体のどこに触れようとも、膝から下が一時的に強制的に霊体化し、立ち上がれなくなる。この効果は魔力で形成された鎧の上からでも適用され、この「転倒」状態から復帰するためにはLUC判定が必要で、肉体の損傷ではないため治癒魔術や再生能力を用いても効果が失われるまで脚部の異常を回復できない。ただし1ターンごとにLUC判定に上方修正があるため、成功確率は上がっていく。
赤のバーサーカーのような驚異的なタフネスを持つ敵には非常に有効な宝具で、どのような英霊でも脚部を奪われれば戦力の大幅な低下は免れない。
破却宣言(キャッサー・デ・ロジェスティラ)
ランク:C
種別:対人宝具
レンジ:-
最大捕捉:1人
由来:さる魔女から譲り受けた、全ての魔術を打ち破る手段が記載されている書物。
あらゆる魔術を打破する手段が書いてある魔道書。ただ所有しているだけであらゆる魔術を打ち破ることが可能で、Aランクの対魔力を獲得することができる。また、ステータスの一部が落書きされて読み取れなくなっているのも、この宝具の効果。ステータス確認も一種の魔術のようなものであるため、少しだけなら干渉できるとのこと。
さらに真名を開放させる、本を読むことであらゆる魔術を打破する可能性を引きずり出す。真名発動することでページが千切れ、舞い散る紙片が使用者を包み込み、通常時を遥かに超える対魔術防御能力を与える。通常時はキャンセルできない固有結界かそれに極めて近い大魔術すら打破する可能性を掴めるという。また赤のアサシンの空中庭園から放たれたAランクすら上回る対軍級の光弾も苦もなく打ち消している。
ただし、アストルフォはこの宝具の真名を普段は忘れている。狂気の道標である月が隠れる新月の晩ならば理性が戻るため、真名を思い出しこの宝具の真の力を発動できるようになる。
魔術万能攻略書(ルナ・ブレイクマニュアル)
ランク:C
種別:対人宝具
レンジ:-
最大捕捉:1人
アストルフォが真名を忘却した「破却宣言」に自分で適当につけた仮の名称。
この世ならざる幻馬(ヒポグリフ)
ランク:B+
種別:対軍宝具
レンジ:2~50
最大捕捉:100人
由来:生前アストルフォが駆ったと云われる、グリフォンと雌馬の間に生まれる上半身は鷲、下半身は馬という本来「有り得ない」魔獣・ヒポグリフ。
神代の獣であるグリフォンよりランクは劣るが、その突進による粉砕攻撃はAランクの物理攻撃に相当する。かなりの速度で飛行することが可能らしく、ライダーによれば、「びゅーん」って感じ。
その真の能力は「次元跳躍」である。ヒポグリフは元来「在り得ざる存在」という意味が込められた幻獣で、それ故に存在そのものが不安定な本当の意味での「幻獣」であるため、真名をもってその力を誇示すればするほどに非実在の存在としての認識が強まり、この次元から昇華されて存在が抹消され異なる次元てと跳躍する。そこで完全に消滅する寸前に、現実の存在である「乗り手」が元の世界に引っ張り上げることで、一瞬だけ消滅し、また出現するという状況を引き起こすことができる。この世界から消滅している瞬間だけはあらゆる観測から逃れ、攻撃を無効化することが可能となる。跳躍する次元は魂だけが向かうことの出来る幻想種たちがいる世界。宝具として召喚されたヒポグリフは、垣間見ることはできても決して到達することのできない世界の裏側である。
飛ぶだけなら魔力消費は大したことはないらしいが、能力を開放するとAランク宝具の全力開放に匹敵する魔力を消費し続けるほど燃費が悪い。
頭もかなり良く、抽象的な思考を人並みにこなせる程。
恐慌呼び起こせし魔笛(ラ・ブラック・ルナ)
ランク:C
種別:対軍宝具
レンジ:1~50
最大捕捉:100人
由来:音色を聞いた妖鳥が恐怖で逃げ出すという角笛。
大きく吸い込んだ息を角笛に向けて吐き出す事で、龍の咆哮・巨鳥の雄たけび、神馬の嘶きに比肩するほどの魔音を発生させる純粋な音波による広域破壊兵器。威力はさほどではなく、竜翼兵や竜牙兵などの雑兵相手ならば100体以上を一瞬で消し飛ばすほどの効果を発揮できるもののサーヴァントを相手にするには心もとない。
対象のHPがダメージ以下だった場合、塵になって四散する。
この宝具の真の恐ろしさは度を超えた音の衝撃による混乱であり、慣れた者が吹けば聴覚を奪うことで敵サーヴァントをほんのわずかとはいえ不利にすることも可能である。
通常は腰に下げられるサイズだが、使用時はアストルフォを囲うほどの大きさとなる。
企画段階では音色を聞いた者に恐怖を与え逃げださせる効果で、魔術に抵抗のある英霊ならば留まることができるが通常の魔術師が耐えることは難しいというものだった。

真名:アストルフォ

アストルフォ。イングランド王の息子にして、シャルルマーニュ十二勇士の一人でありムードメーカー。
実力こそ高名なローランやオリヴィエたちに劣っていたが、底抜けの明るさと高潔な騎士であったがゆえにかなりの難事を次々と乗り越えてゆく。
その過程で多くの「あらゆる人間を転倒させる黄金の槍」「全ての魔術を打破する魔術書」「グリフォンと馬の間に生まれた幻獣」などを手に入れて冒険に活用していくが、その物欲の無さから手にしたマジックアイテムを全く惜しむことはなかった。
アストルフォもまた、シャルルマーニュ十二勇士として悪名高いロンスヴァルの戦いに参加し、その命を散らせた。
そのこと自体は悔いてはいないものの、仲間の死に関しては別であった。

登場作品と役柄

Fateシリーズ

Fate/Apocrypha
「黒」のサーヴァントとして登場。
アニメ版では次回予告も担当しているが、身内話やハメを外した話ばかりで、まともな予告になっていないことのほうが多い。
Fate/Grand Order
『天草四郎体験クエスト』の開催に伴い実装。同じくして期間限定で参戦した天草四郎体験クエストの中でNPCとしても参加する。
『ほぼ週間 サンタオルタさん』第二夜でサプライズ的な登場を果たす。ヒポグリフに乗って高度2000mでサンタオルタと邂逅してマリー達による攻撃を誘導するが、当然戦闘には参加しない。
その後オルタに「オルレアンを救わなかったなまけ者」としてぞんざいな扱いを受けつつも、一応ちゃんと将来的な参戦を匂わせる発言を残していった。
マンガで分かる!Fate/Grand Order
男性版主人公に変態的な感情を向けられており、彼に出番がある際にはたいていセットで登場している。

Fate関連作品

カプセルさーばんと
さーばんとの一匹。
空中を飛び回り、騎乗槍で地上の敵をまとめて吹っ飛ばす。直接攻撃力は無い。
コスト:500 / 戦闘力:- / 突破力:EX / 移動力:A+ / 体力:B / 忍耐力:- / リキャスト:C

その他

TMitter2015
インペリアルローマプロダクション所属のアイドル。
性別をカミングアウトした結果、ますますファン(全員男性)が増えたとか。
ちびちゅき!
生徒役。堂々と女物の制服を着用し、しれっとJKセイバーのギャルサークルに混じっている。

人間関係

Fate/Apocrypha

セレニケ・アイスコル・ユグドミレニア
マスター。実体化し続けることを許可してくれたのには感謝しているが、彼女の偏執的な愛撫にうんざりしている。最終的に決別する。
ジーク
彼が蹲っているのを偶然発見し、自身の気持ちに従い、彼を助けることを選択する。以後彼を友人として扱い、彼を導いていく。セレニケの死後は彼を新たなマスターとした。
ルーラー
ジークを助けようとする同国の士……なのだが、いつの間にか恋のライバル(?)になってしまっている。
黒のアーチャー
召喚された時から、親しくしている。ホムンクルスの少年を助けた際も真っ先に彼に相談するほど、彼の人格を信頼している。アーチャーも彼のテンションには少々面食らうこともあるが、弱者を見捨てない英雄の本分に忠実なライダーを信頼し、弟か教え子の一人のように扱っている。
黒のバーサーカー
微妙に相性の悪い相手。召喚時、彼にマスターであるカウレスが簡単に自らの真名を教えてしまったことが原因で、ライダーに悪気は無かったのだが、話しかけられても不機嫌そうにあしらわれている。
黒のセイバー
自己紹介の際、ゴルドに邪魔されてから、互いに気まずい雰囲気となってしまった。彼が口を開くことを禁じられたこともあり、「むっつりしてる、堅物で退屈な奴」と思っていた。後に彼が自分の命を擲ってまでジークを助けたことで誤解は解け、「もっと彼と話しておけば良かった」と考えるようになった。
赤のセイバー
相性のかなり悪い相手。必殺のアルガリアは「直感」によって脅威を見抜かれてしまい、技量やステータスにもかなりの差がある。赤雷という飛び道具と魔力放出によるほとんど飛行に近い跳躍によってヒポグリフも不用意には使えず、戦えば確実な死のビジョンが見えるほど。
性格的な相性もノリが近いためか会話自体はスムーズなのだが、彼女がセイバーを侮辱し、戦場では当然の事とはいえジークを一度殺しているため、明確な敵愾心を抱いている。しかしながらセレニケを殺害して(結果論だが)窮地を救ったり、シロウに対抗するために共闘することになったりもしているため、色々と複雑な関係。

Fate/Grand Order

子ギル
いい子だとは思ってるが、将来的に暴君になると直感的に見抜いているため若干当たりがきつい。
ヴラド三世 (Apocrypha)
『Fate/Apocrypha』における黒のランサーであり、陣営のリーダー格。
カルデアでは親しくしているようで、ヒポグリフのぬいぐるみを作る為に裁縫を教わっていた。
ジェロニモ
いろいろと為になる教えを聞いているらしく、高く評価している。
……もっとも、そのほとんどはすぐに忘れてしまうようであるが。
シュヴァリエ・デオン
同国の士であり、性別不明つながりであり、亜種特異点Ⅱでコンビを組んだ相手。
真面目キャラなのが面白いのか、わりと弄って楽しんでいた。

マンガで分かる!Fate/Grand Order

主人公(男)
セレニケ同様に変態的な感情を向けられている事に若干引いているが、彼女に比べると比較的対応はマイルド。

生前

ローラン
かつての戦友。正気を失った彼を元に戻すため、月に向かって大冒険をする。聖剣「デュランダル」の担い手。
なおローランはフランス語読み、オルランド(オルランドゥ)はイタリア語読み。ちなみに英語読みだとローランド。
『FGO material』では、早いとこ来てくれないと困ると文句を言っていたが、『Fate/Grand Order』では彼(が召喚された際の残留思念)と自身の幕間の物語で相対した。
ブラダマンテ
十二勇士の紅一点にして従姉。「黄金の馬上槍」を譲った他、「魔法万能攻略書」で彼女の恋の成就を手助けした事もある。
シャルルマーニュ
かつての主君。シャルルマーニュはフランス語読みで、日本では英語読みのカール1世もしくはカール大帝の名で有名。
『Fate/Apocrypha』第四話の次回予告では、仮にも自分の主君だと言うのに「シャル」と呼び捨てにし、あまつさえ「どこをどう切っても馬鹿」とまで言い放つ。
とはいえ、誰にどう思われようと、自分の願いを貫いて落命した馬鹿と並べた上で「気持ちの良い馬鹿」と言っているので、悪感情は持っていないようである。
なお、怒るとマジモードになった武則天と同じくらい怖いとか。

名台詞

Fate/Apocrypha

「分かった。助けるよ」
助けを求めたホムンクルスに間髪入れずに答えた軽い言葉。天衣無縫の英雄であるライダーであるからこその即答であり、本気の言葉であった。
「――だけどまあ、ボクはこの為に召喚されたんだし。
 しょうがないったらしょうがない、ようし、やってやるかっ!」
「遠からん者は音にも聞け!近くば寄って目にも見よ!
 我が名はシャルルマーニュが十二勇士アストルフォ!
 いざ尋常に―――勝負ッ!!」
赤のバーサーカーとの戦いにおける口上。圧倒的に能力差がある相手にも勇敢に立ち向かう。秘匿すべき真名をさらりと告げてしまっているのも彼らしいが。アニメでは名乗りの途中で赤のバーサーカーからの妨害が入り最後まで名乗ることができなかった。
「ボク達は願いを叶えるために現界した!だからって、何もかもが許されるのか!?
 英雄たる振る舞いを忘れたか!? ボクは嫌だぞ!
 ボクは確かにライダーだけど、それ以前にシャルルマーニュが十二勇士、アストルフォだ!
 ボクはあの子を見捨てない、見捨てないぞ!」
逃がそうとしたホムンクルスの危機に、黒のセイバーに向かって叫んだ言葉。理性が蒸発していると言われ、普段何も考えていないようなライダーが間違いなく英雄であり、その誇りを持っていることを示した台詞である。
「何でもいいさ! 今のキミなら、何だってできる! 街に行って人と会って、誰かを好きになったり嫌いになったりして、愉快に人生を過ごすんだ!」
自分は何をすればいいのか、と問うジークに対して。この言葉と英雄の心臓を贈られたことが、後にジークの行き方を決定付ける。
「――これまた否定はしないよ? しないけど、アイツセイバーのことを口にするな。たかだか不良チンピラ風情の剣士が、アイツのことを口にするな!」
ジークフリートの信念を嘲笑った赤のセイバーに吼える。亡き友のために、戦えば必死の相手に挑む。
「断る! マスターと一緒に寝る方が、ボクの闘志が溢れ出るんだ!」
生真面目な委員長気質のルーラーに、ジークと同じベッドで眠っていたことを非難されるが、一歩も引かずに応戦する。ジークと契約してからの彼は、彼氏と書いてマスターと読む状態である。
「ただ――――それでも、それでも一つだけ問い質したい。君は悪しき王になりたいのか善き王になりたいのか、どっちなんだい?」
になることを目指す赤のセイバーへの単純な、しかし決して逃げることを許さない臣下からの問い掛け。この問いに赤のセイバーは「善き王だ」と答えるのみだった。
「――――まぁ、頑張りなよ。ボクは応援しないけどね、ルーラーじゃない誰かさん。」
ジャンヌが宿っている少女への軽い意地悪。当初から彼女の存在に気づいていた模様。

Fate/Grand Order

「えー! ローランと一緒にされるのはさすがに心外ー!
 あいつは手錠をかけられるタイプの趣味で、ボクは新聞に載るタイプの趣味じゃんかー!」
『ほぼ週間サンタオルタさん』にて、デオンの格好について話を振られて答えたら「ローランといい、十二勇士には変態しかいないのか!」と言われた際の返し。
迷惑のかかる度合いという点ではともかく、変態度合いとしてはそれで上下関係が成り立つものだろうか……というか「趣味」でいいのか?
「ボクは、サーヴァントという仕組みがなくなるのは。
 きっと、すごく困るな。
 それは、ここではないどこかで出会っていた誰かに出会えなくなるってことだろう?
 頑張れって送り出した誰かに、それを言えなくなるって事だろう? それは―――困るな。とても、困る。
 ボクはあの涙を、なかったことにはしたくないから」
亜種特異点Ⅱより。シェヘラザードが「死の恐怖」に駆られ、二度と自分を召喚されないためにサーヴァントの召喚システムを消滅しようとする際の反論。
外典の聖杯戦争に関する記憶はなくとも、別の世界で出会い、深く関わった『誰か』の事を憶えてなくとも、彼はそれを無かったことにするのはよしとしない。
「うそーーーーーーーーーーーーーーん!?」
『FGO material』における謎のホムンクルスに対するコメント。
名前こそ明かされていないが、『Apocrypha』本編では彼と深く関わったホムンクルスはジークなのだが……?

ちびちゅき!

「ボクだって“オトコノコ”だよ!!!」
『ちびちゅき!』にて、 端午の節句にモードレッドから「俺は男だ」と煽られて。着ているものはしっかりと女物の制服である。
どんな漢字を書くのかはあえて問うまい。

その他

「ん? 珍しい奴からメール来てる。「空港で」「興奮して」「全裸に」削除削除。身元引受人はノーサンキュー、ノーメルシー。アイツは全裸にならなければいい奴なんだけどなあ……」
『TMitter2015』にて。アストルフォの知り合いで「全裸」となるとある人物が浮かび上がるが……。
「ボクもう我慢できないよぉ 今すぐ好きに使ってぇ!!」
『もっとマンガで分かるFGO』より。パーティーに入れてほしければおねだりしろというぐだ男の陰謀にはめられてしまう。
「いやその理屈はおかしい……」
『もっとマンガで分かるFGO』第78話より、礼装経験値が勿体無いという理由で全裸でアストルフォと同じ布団に入ろうとするぐだ男に対する、アストルフォにしては至極理性的なツッコミ。
この後「一緒に寝たいだけ」と己の欲望を露わにしたぐだ男に「もういいよ。入りなよ…」と諦めたものの、マンガ外のコメントでも「裸で出歩くなんて、どうかしてるよマスター」と突っ込んでおり、全裸のマスターに素でドン引きアストルフォであった。やっぱり「全裸」に対しては思うところがあるのだろうか。

メモ

  • 『Fate/Apocrypha』におけるヒロインの一人。企画段階では色物キャラとも思える設定だったが、ジークが主人公らしさを発揮するとともにヒロインとしての地位を固めた。
    • 今までのTYPE-MOON作品にはあまりいなかったタイプのキャラだが、「主人公を救い、導き、救われ、そして共に歩む」と、ヒロインとしては王道を突き進んでいる。オカシイところは何もない。いや、あるだろ。
  • 触媒はおそらく「オルランドの液状の理性を詰めた薬瓶」。自分の理性も(一時的にだが)取り戻しているため、彼自身の理性の薬瓶の可能性もある。
  • 設定上は必須条件だったはずの騎乗槍(ランス)を使用する初のライダーでもある。
  • 男女の性差を全く気にしておらず、ジークが望めば喜んで相手をするとされている。同性マスターに対して恋愛感情を抱いているサーヴァントとしては『Fate/stay night』のライダー、『Fate/EXTRA』にて女性主人公選択時の赤セイバーキャス狐ら先達がいるが、男性サーヴァントで明言されているのは彼が初となる。
  • 『Apocrypha』3巻の口絵で彼のステータスが公開されたが、そこかしこに彼の手によるものと思われる落書きがなされており、性別欄が塗りつぶされ、「この世ならざる幻馬」の説明の後半部分がぼやけて見えないようになっている。
  • 伝承において月へ行くために使った戦車は所持していない。尤もこの戦車は聖ヨハネの所有物で、彼の協力が無ければ使えないため、「アストルフォの宝具」扱いにならないのも道理だろう。
  • 能力値は幸運が突出するのみで比較的低水準であり、宝具に関しても特筆して強力と言う訳ではない。自身も言うように「弱いサーヴァント」の部類に入り、一対一の戦いで勝利を掴むのは難しい。かといって性格的には到底謀略に向いておらず、通常の聖杯戦争においては開始時点で詰んでいるレベルの厳しい戦いを強いられる。
    しかしながらサポート役として見た場合、「命中すれば抵抗出来ない致命的な状態異常宝具」「高速飛行乗騎と騎乗A+による高い移動力」「雑魚散らし用の対軍宝具」「対魔力Aと幸運A+で致命的状況に陥りにくい」「理性蒸発により臆する事がない」と、チートと言っても良いレベルの高い能力を誇る。
    他の英霊の補助として運用する事でその真価を発揮する、「聖杯大戦向けのサーヴァント」の一騎と言えるだろう。

話題まとめ

男の娘人気
Apocrypha企画段階時から突出した人気を持つキャラクター。小説版が発売した際の特典にも、男性であるのにも関わらず、何事もなかったかのように女性陣に混じっていた。その人気は主人公が焦りを覚える余りに魔法少女になるほど。
男性であるにもかかわらず、スリーサイズが設定されていたり、ルーラーからは「貴女」、赤のアサシンからは「戦乙女」、赤のセイバーからは「雌犬」呼ばわりされるなど、作中では女性として扱われる機会が非常に多かった。しかも性別を間違えているのは皆女性。
後ろの二者はともかく、ルーラーは本来「真名看破」で彼の性別を断定できるはずなのだが、これは後にアストルフォが「魔術万能攻略書」によりステータス欄の性別の項目を塗り潰していた為に性別が判らなかったせいであったと判明した。
逸話
アストルフォの騎馬はヒポグリフだけではなく、グリフォンや名馬ラビカンなども乗りこなして様々な冒険譚を打ち立てている。
原典での彼を一言で表すなら、お調子者のナルシスト。十二勇士の中でも実力は中堅ぐらいのものだが、どんなに便利な道具を使おうともそれが自分の実力と信じて疑わない。その上とんでもない強運の持ち主であり、どのような修羅場でも切り抜け、たとえピンチになっても最終的には傷一つ負わず生還することが多い。その経験が彼の行動にますます拍車をかけている。
生前から多くの宝具を有しているが、いずれもアストルフォの手元を離れている。「黄金の馬上槍」は魔法が掛かっていることを知らずに従姉で戦友のブラダマンテに譲渡し、月への旅行後には「角笛」は音がならなくなり、「ヒポグリフ」も解放してしまっている。
角笛はマテリアルでは妖鳥を追い払ったことにしか触れられないが、原典では様々な場面で活躍しており巨人から魔術師や騎士や獅子や蛇まで何でも怯えさせて追い払ってしまう頼れる切り札として描写される。あまりにも強力すぎた(かつアストルフォが調子に乗りすぎた)ことで、長時間吹き鳴らして気がついたら味方さえ遥か海の向こうに逃げてしまっていた、なんてうっかりエピソードもある。
狂えるオルランド
彼の戦友ローランが正気を失った経緯は以下の通り。
フランク王国にカタイからアンジェリカという美姫がやってくる。ローランはアンジェリカに一目惚れし、どこへともなく立ち去った彼女を求め、国の守りをほったらかして旅に出てしまう。その間にもフランク王国はセリカンやスペインなどのイスラム国家によって、度々危機に陥っていたのだが、ローランは帰還命令を無視し、アンジェリカを探し続ける。結局アンジェリカには振られ、それによってローランは発狂し、全裸のまま放浪を始め、素手で猛獣を殴り殺すなど超人的な力で暴れ回り人々から恐れられてしまう。
振られたショックで発狂したという形になっているが、聖ヨハネいわく異教徒の女に懸想した罰で理性を抜き取られたという真相が深い所にあった。
要するに、Fateのアストルフォは女性に振られたショックでおかしくなった友達を慰めるために女装した、ということ。
そんなアストルフォの女性とのエピソードは、通りすがりの恋人連れの騎士に女性を賭けた決闘を申し込むが勝ったら欲しかったのは名誉だけと女性は放棄したり、王女アンジェリカに助太刀するが敵軍に友人がいると見るや寝返ったりと、女性に興味が無いわけではないが男性の友人優先だったり、過剰にモテることも本気の恋愛もなかったりとフリーダムで他者に縛られない人物として描かれる(例外的に魔女アルシナに入れ込むが、これはアルシナが強力な魅了の魔術で気に入った男を片っ端から操れるため)。
ちなみに『狂えるオルランド』二十八章で語られるエピソードでロンゴバルド王アストルフォが出てくるが、同名の別人で関係ない。
月世界旅行
アストルフォは聖ヨハネによってエデンの園に招かれ、聖ヨハネ・聖エリヤ・聖エノクら聖人たちにアダムとイヴも食べた果実などでもてなしを受ける。そしてローランの状態を知らされ、正しき信仰を広める使命を背負ったシャルルマーニュを助力させるためローランを助けるべく月へ向かうことになった。移動手段は聖エリヤの昇天に用いられ聖ヨハネがいつも星間移動に使っているという火の馬が曳く火の戦車で、聖ヨハネが御者を務めて月の各所を案内した。月に行ったのは、地上から失われた概念的な物を含むあらゆるモノが月に存在するということになっているため。月では失われた理性が瓶詰めの揮発性の液体として保管されている。なお理性は揮発しやすいもので、名のある人物でも完全な理性を保ったものはそうそうなく、名だたる人物たちのいくらか失われた理性の瓶が並んでいるのをアストルフォは見ている。
TYPE-MOON世界だと、ここで言う「月」が天体の月なのか、異界の地をそう呼んでいるだけなのか解釈の別れるところではある。平行世界によっては月に異星文明由来の地球観測機が仕込まれていたりすることも。
人物の項にある「理性が蒸発している」というのは比喩ではない。彼は月でついでに自分の理性が入った瓶を聖ヨハネに渡されてそれを吸い込んでいる。オルランドゥの瓶には満タンの理性、アストルフォの瓶には半分の理性が入っていた。月から戻ってきたとき彼は理知的でこの上なく聡明な性格になっていた。以前の彼は本当に、理性が半分失われていたのである(全て失うとオルランドのように狂人となる)。そしてしばらくすると元に戻った。つまり再び理性が蒸発した

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