「フラウロス」の版間の差分

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:過去にも現在にも興味はなく、ただ未来の繁栄のみが目的で、やるべき事の多すぎる魔術師としての一生に倦怠感を覚えている。
 
:過去にも現在にも興味はなく、ただ未来の繁栄のみが目的で、やるべき事の多すぎる魔術師としての一生に倦怠感を覚えている。
 
:ミス・アオザキの妹の方には「いい女」として性的な好意を、姉の方には反りの合わない相手としての苦手意識を抱いていた。
 
:ミス・アオザキの妹の方には「いい女」として性的な好意を、姉の方には反りの合わない相手としての苦手意識を抱いていた。
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:「[[Fate/Grand Order]]」における[[オーディール・コール|奏章Ⅰ]]『[[虚数羅針内界ペーパームーン]]』では、彼の人格をベースにした<ruby><rb>移送部</rb><rt>トランスファー</rt></ruby>の筆頭AIかつ[[蘭陵王|高長恭]]のマスターが登場している。
  
 
== 登場作品と役柄 ==
 
== 登場作品と役柄 ==

2023年8月18日 (金) 21:53時点における版

フラウロス
性別 男性
年齢 40代
所属 時計塔
魔術属性 虚数(ライノール・グシオン)
一人称 私(フラウロス)
ボク(レフ・ウヴァル)
オレ(ライノール・グシオン)
初登場作品 2015年の時計塔
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概要

時計塔十一科ロクスロートに所属する魔術師。二百坪ほどの研究棟の館長。

略歴
“私は既に命を断った。私は殺されるだろうから、後処理に来てほしい”
旧知の仲である魔術師フラウロスの死を知らせる手紙を受け取った青崎姉妹は、それぞれに時計塔のロクスロートを訪れる。だが、そこには平然と日々を過ごす生きた当人の姿があった。
しかし2015年の冬、研究棟の館長室にて、彼は何者かに殺害された死体となって発見される。魔術師の世界ではとりたてて珍しい出来事ではなかったが、本人が生前から用意していたという墓標に三人分の墓碑が刻まれていたことだけが奇妙であった。
人物
考古学部である時計塔十一科ロクスロートで研究棟の館長を務める魔術師の男性。年齢は四十代。ドイツ国籍のアーリア系。西暦以前から続く古い家系の出身で、冠位指定グランドオーダーを授けられた名門の嫡子。かつては二十歳で魔術四階梯の祭位フェスに到達した神童と呼ばれていた。
能力
一つの事柄を見て同時に異なる処理をする完全な多重人格者。「現在」「過去」「未来」を重んじるの3つの人格を持ちながら、それぞれが自らの研究に没頭している。はじめから多重人格だったのか、研究の過程でそうなったのかは不明。

フラウロス

「現在」を重んじるフラウロス。一人称は「私」。
折り合いの悪いレフとライノールの仲介役を担当していたが、極端なまでに過去と未来の一方しか見ていないレフとライノールの研究が世界に害をなすことを知り、彼らを止めるべく2014年に現在の人格の“自殺”を選んだ。魔術師は魔術刻印に刻まれた一族の掟に逆って自ら命を断つことはできないが、「現在を守ること」というオーダーを授けられたフラウロスは、これに殉じる形で人格を閉ざすことに成功する。
青崎姉妹に送られた手紙はこの「現在」のフラウロスの死を伝え、あとに残った人格のことを彼女らに頼むものであった。
残った二人が和解することを夢見ていたが、仲介役を失ったレフとライノールはお互いの人格に対する憎しみが止められず、相手人格に対して致死性のトラップを仕掛けてしまう。その結果、フラウロスの体は胴体を切断され死亡した。

レフ・ウヴァル

「過去」を重んじるフラウロス。ひょろりと高い背を猫のように丸めた忙しない男性。一人称は「ボク」。
考古学部である十一科ロクスロートは時計塔の十二の学部で最弱とされ、縄張り争いに興味を示さない純粋な研究者たちの集まり。レフもまた、そういった事柄には興味を持たず、引きこもっては研究に明け暮れている。
「魔術師の一生とは、過去に奉仕すること」との信条を掲げて、徹底した研究系魔術師として己が理論、己が魔術式だけに心血を注ぎ、それ以外の世俗的な事柄に時間を浪費する実践系の魔術師たちを毛嫌いしている。未来にも現在にも興味はなく、ただひたすらに過去の魔術書を解読し、その属する体系に沿って検討し、現代でも通用するよう再定義しリライトすることを己の唯一の使命にして責務と考えている。
後継者を育てる時間すら惜しい、子孫すら信頼できないと考え、自分の力のみでそれを成そうと日々奮闘しているが、それを果たすための時間が自分には絶対的に不足していることが苦悩の種。
ミス・アオザキの姉の方には唯一の理解者としての友情を、妹の方には一切分かり合えない相手としての嫌悪感を抱いていた。

ライノール・グシオン

「未来」を重んじるフラウロス。細身で背が高く、荒っぽく野性的な男性。一人称は「オレ」。
好戦的で行動的な魔術師で、野性的な表情や言動から研究棟の用心棒と間違われることもある。
「未来があればそれでいい」がモットーで、金にがめつく、浪費も激しく、しかし自分自身にかけるコストはごくささやか。他の魔術師から力尽くかつ合法的に利権や研究成果を奪い取り、拝金魔術師だの利権マフィアだのと誹られる一方で、才能はあっても資金や環境に恵まれない若手の魔術師たちを見出しては課題と経費を与え、支援・育成する「足長おじさん(ダディ・ロング・レッグス)」の顔も持っている。
希少な虚数属性を持つ魔術師であり、虚数魔術の使い手のみが触れられる虚数空間を次元ポケットのように用いて、資源や礼装、理論など「文明により消費され失われる、未来において必要とされるだろうもの」を現在から隔離し、未来への一方的な送信をひたすらに続ける。
過去にも現在にも興味はなく、ただ未来の繁栄のみが目的で、やるべき事の多すぎる魔術師としての一生に倦怠感を覚えている。
ミス・アオザキの妹の方には「いい女」として性的な好意を、姉の方には反りの合わない相手としての苦手意識を抱いていた。
Fate/Grand Order」における奏章Ⅰ虚数羅針内界ペーパームーン』では、彼の人格をベースにした移送部トランスファーの筆頭AIかつ高長恭のマスターが登場している。

登場作品と役柄

月姫

MELTY BLOOD 路地裏ナイトメア
ラニの手によって死を迎えつつあるレフ・ライノールの最期に現れた。

その他

2015年の時計塔
物語の鍵となる人物。

人間関係

蒼崎青子
同胞であり宿敵。未来を重んじる青子をレフは嫌い、ライノールは好いている。
蒼崎橙子
同胞であり宿敵。過去を重んじる橙子をライノールは嫌い、レフは好いている。
レフ・ライノール
同一人物。魔神柱の誘惑を受け入れて自殺を選ばなかった結果、『Grand Order』世界へと分岐した。
ノーリッジ[注 1]
秘書兼世話役。たいそう有能だが、口の減らない不遜かつちゃっかりした性格の女性。

名台詞

路地裏ナイトメア

「……それは獣の夢だ 起こしてはいけない事業だ
 巻き込んだことは済まないと思う だが私は せめて人間として…」
何故か自分の研究室に戻ってきてしまったレフ・ライノールが横に真っ二つになってしまい、「人理焼却を始められない」と狼狽える彼に対して。
『2015年の時計塔』と設定を共有しているのなら、これは世界の危機を救う為に行ったフラウロスにとっての自殺であるはずである。
『Fate/Grand Order』で語られた人理焼却がそれであり、それを夢見た「獣」とは七つの人類悪のひとつ、『憐憫』の理を持つビーストⅠである。

メモ

  • フラウロス、ウヴァル、グシオンはいずれも『ゲーティア』に記されている悪魔、いわゆる『ソロモン七十二柱』の悪魔の名前である。三者ともが、過去・現在・未来について語る力を持つとされる。
  • 「現在」を重んじるフラウロスの人格名は作中で明言されていないが、彼が生前に用意した墓石に刻まれた三人分の名前のうち、青崎姉妹に聞き覚えがあるのは「フラウロス」だけだったことから、これがそのまま彼の「現在」の人格名でもあったと推定される。
  • 竹箒日記にて「あの世界では「現代を守るために●●」した人物がいるため、FGOは発生しません。その成果を誰も知ることはなかったけど、彼は過去も未来も守ったわけである。」と語られており、『2015年の時計塔』の世界[注 2]ではゲーティアの計画において最後のスイッチ役となるフラウロスが自殺したため、『Fate/Grand Order』で発生した人理焼却事件が未然に防がれたことが示唆されている[出 1]
    • 本来、魔神柱の担い手が覚醒しなかった場合、別の候補者が魔神柱の役割を継承することがアマデウスの口から語られているが、フラウロスに限り別の魔神柱候補への引継ぎが行われなかった理由は不明。
  • 対面する誰かに合わせて、人格を切り替えるという特性は七十二柱の魔神の集合体であるゲーティアに酷似している。レフ・ライノール・フラウロスは『Grand Order』本編においては魔神たちの総意としていう「我々」以外では常に一人称は「私」であった。一人称が「ボク」であるレフ・ウヴァルと「オレ」であるライノール・グシオンがどうなったのかは現状では不明。

脚注

注釈

  1. ノーリッジとは現代魔術科の創設者であり、才能はあっても家柄や資金などの面で恵まれない学生に対し手厚い援助・育成を行った。その恩を受けた学生らもノーリッジを名乗るようになり、時計塔には同姓の魔術師が幾人も存在する。
  2. 月姫魔法使いの夜寄りの世界

出典

関連項目