「アレクサンドル・デュマ・ペール」の版間の差分
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:アレクサンドル・デュマ。『モンテ・クリスト伯(巌窟王)』『三銃士』『王妃マルゴ』などのベストセラーを世に出した、19世紀フランスの劇作家にして小説家。 | :アレクサンドル・デュマ。『モンテ・クリスト伯(巌窟王)』『三銃士』『王妃マルゴ』などのベストセラーを世に出した、19世紀フランスの劇作家にして小説家。 | ||
− | : | + | :『椿姫』を書いた、やはり劇作家で小説家である同名の息子と区別するため大デュマ(デュマ・ペール)と呼ばれる。息子は小デュマ(デュマ・フィズ)。 |
:父親はナポレオン一世麾下の猛将として「黒い悪魔」の異名をとったトマ=アレクサンドル・デュマ将軍。 | :父親はナポレオン一世麾下の猛将として「黒い悪魔」の異名をとったトマ=アレクサンドル・デュマ将軍。 | ||
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== 脚注 == | == 脚注 == | ||
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2019年4月24日 (水) 00:37時点における版
キャスター | |
---|---|
真名 | アレクサンドル・デュマ・ペール |
性別 | 男性 |
身長 | 182cm |
体重 | 82kg |
属性 | 中立・中庸 |
初登場作品 | Fate/strange Fake |
概要
偽りの聖杯戦争において、スノーフィールド市の警察署長をマスターとし、「魔術師」のクラスで召喚されたサーヴァント。
- 略歴
- 「偽りの聖杯戦争」を企んだ側の人間であるスノーフィールド市の警察署長オーランド・リーヴに召喚されたサーヴァント。
- オーランドの要求に応えて対英雄王の決め手である『原典を超える宝具の贋作』を造る作業を続けている。警察署ではない、どこか別の場所に半ば閉じ込められるようにして贋作造りをしている様子で、マスターとの会話も電話越しのもののみ。作業の傍ら、与えられているテレビやインターネットでどうでもいい現代知識をあれこれ集め、溜め込んでいるもよう。
- 人物
- 彫りの深い顔立ちをした、坊主頭と紅白互い違いに染めた歯という異様な風体の男。「TMitter2015」ではキャス狐から「ドミノお歯黒」などと呼ばれていた。
ざっくばらんな態度のお調子者で、息をするようにすぐ嘘とバレるレベルの駄法螺を吹く。基本的に俗っぽく、電話越しにくだらない世間話を振ってはすげなくあしらわれ、不平たらたらに作業に戻っている。
マスターである警察署長に対しても「兄弟」と馴れ馴れしく呼びかけたり、「つまらん野郎」「死ね!」などと罵倒したりで、命令には従うが、サーヴァントらしい殊勝さはこれっぽっちも見当たらない。
聖杯にかける願いは強いて言うなら美食と美女、くらいのもので、そんなことよりはこの聖杯戦争に関わる者たちの織り成すドラマとその結末を見届けることこそが目的だと語る。
- 能力
- 「キャスター」としてはやや邪道に属する文筆家系。本来の仕事は「英雄を生み出す」ことなのだが、マスターの狙いは『昇華』の能力による「伝説を上回る伝説を生み出す」「伝説を上書きして真実にする」ことの方で、偽りの聖杯戦争のために召喚されてからこのかた、署長の部下である『二十八人の怪物(クラン・カラティン)』のために宝具の贋作を作り、それに原典を超える力を付与する作業をずっと続けている。
本人の能力はそれだけに留まらず、具体的な方法は不明だが魔術関連の情報やプライベートな情報など、通常はネットに載らないような極秘情報までどこからか仕入れている。
純粋な戦闘力はかなり低いらしく、マスターと素手で戦った場合はマスターが勝つと言われるほどだが、(本人の言を信じるなら)王様の狩猟に付き合った経験もあるので体力はそれなりにある様子。またナポレオン麾下の将軍として有名な父親譲りの体格と威圧感を持ち、クラン・カラティンの警官たちに「ストレートに拳を交わしたら勝負は解らないのではないか」と思わせている。
ステータス
クラス マスター 筋力 耐久 敏捷 魔力 幸運 宝具 クラス別能力 保有スキル 備考 キャスター オーランド・リーヴ C D E EX A B 陣地作成:E
道具作成(改):EX
(対象触媒によりA+~E)時代観察:A
美食家:A
無辜の怪物:E
宝具
- 銃士達よ、風車に挑め(マスケティアーズ・マスカレイド[注 1])
- ランク:対象触媒によりE~A+
種別:対人宝具
レンジ:1~99
最大捕捉:1人 - 対象人物の人生にデュマ自身の体験や創作物を上書きし、『執筆・改稿』することで強化を与える支援宝具。一度の召喚につき一定回数しか使用できない。
- 強大な相手に立ち向かう者へと施す強化なので通常は人間にしかその効果を発揮しないが、対象の力を数倍数十倍にも引き上げることが可能。
- 二十八人の怪物(クラン・カラティン)のジョン・ウィンガードに使用した際は、全力でなかったとはいえアルケイデスと格闘戦が可能になるほどまでに彼の身体能力を高めている。
- 使用された相手は生前のデュマが経験した出来事や様々な英雄譚を体感時間で10時間ほど見ることになるらしい。
- 遥か終わらじの食遊綺譚(グラン・ディクショネール・ド・キュイジーヌ)
- ランク:A
種別:対物宝具
レンジ:-
最大捕捉:- - 物品を『昇華』させ、擬似的な宝具すら製造し得るキャスターの要となる能力。
- キャスターのクラススキル「道具作成」が「道具作成(改)」へと変化、既にある物品の逸話を創作することで対象物のランクを引き上げる。ただし最初からランクA以上の遺物の場合は、その逸話は既に『完成している』ために加工することはできない。
- 作成された宝具は使用者が使い込むほどに習熟度が上がっていき、最後には真名解放すら可能になる模様。
- 生前に複数の共著や改稿を手がけたこと、遺作である『料理大辞典』、遺跡や遺物の発掘調査博物館の統括責任者であったことなどを基盤とする宝具。
真名:アレクサンドル・デュマ・ペール
- アレクサンドル・デュマ。『モンテ・クリスト伯(巌窟王)』『三銃士』『王妃マルゴ』などのベストセラーを世に出した、19世紀フランスの劇作家にして小説家。
- 『椿姫』を書いた、やはり劇作家で小説家である同名の息子と区別するため大デュマ(デュマ・ペール)と呼ばれる。息子は小デュマ(デュマ・フィズ)。
- 父親はナポレオン一世麾下の猛将として「黒い悪魔」の異名をとったトマ=アレクサンドル・デュマ将軍。
- フランスには混血児は血が強くなるという言い伝えがあり、父トマは祖父アレクサンドル=アントワーヌ・ダヴィ・ド・ラ・パイユトリー侯爵と黒人の農奴であったマリー・セゼットの間の子。祖母マリーは奴隷であるために姓がなかったが、農場を切り盛りしていて農家のマリー(マリー・デ・マス)と呼ばれいてたため、「農家の」を表す「Du Mas」をつなげてデュマという姓を名乗った。
- 美食家で浪費家、また、黒人との混血故に差別された経験から政治運動などにものめり込み、文筆で稼いだ莫大な財産は、晩年には殆ど残っていなかったという。
登場作品と役柄
Fateシリーズ
- Fate/strange Fake
- スノーフィールド市の警察署長であるオーランドと契約し、彼の部下のために「原典を超える」贋作宝具を造りながら、偽りの聖杯戦争の趨勢を最初から最後まで見物する構え。
- Fate/Grand Order
- 直接の登場はまだ無いが、『モンテ・クリスト伯』の著者として名前が登場する。
その他
- TMitter2015
- ストーリーの本筋には絡まず、狂言回しの役割に徹する。ネタバレ防止のためか、真名を黒塗りつぶしで記入されていた。
- 当日の12:00まではアンデルセンを詐称しており、アイコンも当初は青の蝶ネクタイだったが、それ以降は浮世絵風の本人画像となっていた。
- ちびちゅき!
- 所属不明。初等部の授業参観にやってきて、アンデルセン(児童役)相手に野次っていた。
人間関係
Fate/strange Fake
- オーランド・リーヴ
- 契約を交わしたマスター。気安い口調で話しかけてはいるが、性格面での不一致ゆえか、お互い言葉の端々に棘が混ざる。
- 二十八人の怪物(クラン・カラティン)
- マスターの部下たち。彼らのため、地下工房にほぼ缶詰め状態で贋作宝具を造り、その原典をも超える力を付与している。
- ジェスターとの戦闘で右手を失ったジョン・ウィンガードに対しては特に興味を示し、彼をはじめとした警官たちを英雄として舞台に立たせようと独自に動き始める。
ちびちゅき!
- ウィリアム・シェイクスピア
- 下記のアンデルセンと共にいつもつるんでいる作家仲間。
- 史実では、若いころに彼の「ハムレット」の劇を観て感激したのが劇作家になったきっかけであると言われている。
生前
- ハンス・クリスチャン・アンデルセン
- 生前の作家仲間。
- 出会った当時は40歳くらいだったので、2015年のエイプリルフール企画では少年の姿を見て大爆笑していた。
- さらにはマスターがナイスバディの美女なことに嫉妬する始末。……本性を知った上での発言なら、大したタマである。
- シャルル・ノディエ
- 文学界とのコネを作ってくれた先生。フランス幻想文学の父とも呼ばれる偉大な作家。
- 若い頃にパリで芝居を見たとき同席し、死徒の話を中心に文学やパリについて意見を交わす。
- 当時はおとなしい青年だったデュマと比較して非常に言動が大仰で、むしろ現在のデュマのそれに近い。
- ふてぶてしい性格のキャスターが心からの敬意を持って回想する相手でもある。
- ジュゼッペ・ガリバルディ
- 赤シャツ隊を率いてイタリア統一を推進した英雄。
- 友人として物資を援助したり広報活動したりと便宜を図った見返りに、遺跡発掘の統括責任者にしてもらったとか。
- ジャン=フランソワ・デュシス
- フランスの翻案家。ウィリアム・シェイクスピアの作品群をフランス語にして紹介した。
- 元々のものに比べると到底読めたものではなかったらしいが、それでもキャスターの人生にとっては一大転換点となった。
- バルザック
- 生前の作家仲間。
- キャスターが生前建築した屋敷やその内部に配置した文豪たち(キャスター自身も含む)の胸像を前に、「この狂気の沙汰はデュマにしか成就できないものだ」と褒めているのか貶しているのかわからない感想を呟いた。
- フルネームはキャスターと同時期に活躍し、90篇の長編・短編からなる小説群『人間喜劇』を執筆したフランスの文豪「オノレ・ド・バルザック」
- ナポレオン
- 父、トマ=アレクサンドル・デュマ将軍が仕えた軍司令官。トマの死後、仲の良くなかったナポレオンは終身年金の支払いを拒否したため、デュマは高級軍人の遺族であるにもかかわらず貧しい生活を余儀なくされた。
- ただ、デュマ本人は特にナポレオンに対して悪感情は持っていないようである。
その他
- 巌窟王 エドモン・ダンテス
- 彼の著作『モンテ・クリスト伯』の登場人物。
- モデルとなった人物が実在したという説もあるが、実際の所どうだったのかは意図的に言葉をぼかしている。
- 少なくとも直接会えるとしたら、「お前のおかげで破滅した悪党より儲けさせてもらったぜ!」と煽るつもりだとか。
名台詞
Fate/strange Fake
- 『いよう、元気にしてるか、兄弟!』
- マスターがシリアスに話し込んでるところへの通話第一声。人を食った性格であることが窺える。
- 『勘違いするなよ? 俺の仕事は英雄を生み出すことだ。決して俺自身は英雄なんかじゃない。
ただし、英雄のように俺をもてはやすのはOKだ。女ならなおよしだな。
確かに、女を百人抱いてガキを千人産ませたなんてのは、モテない男どもにとっちゃ英雄って見られても仕方ないかもな!』
『はッ! 俺のアレンジ力を評価してくれるってか! 嬉しくて涙が出る! 死ね!
あぁあぁ、こんなこったら、贋作騒ぎんときにジョークで「本物よりも俺のほうがおもしれぇだろ?」なんて言わなきゃよかったぜ。
まさか百年以上も後に、クレオパトラや楊貴妃を抱いて寝てるところを叩き起こされてコキ使われるたぁ思ってなかった。
こんな話売れねえよ、ふざけんな』
『はッ! 男に世辞を言われても嬉しくないねえ。
今の台詞を台本にして、あんたの奥さんに読ませてくれや。もちろん、俺のベッドの中でな!
ああ、その前に、台本にしたら一回俺のところに持ってこい、俺は本来、伝説なんぞより、できの悪い台本を直すほうが得意――――――』 - 怒涛のマシンガントークで法螺と自慢と罵詈雑言を並べ立てる。あまりの言葉の奔流に、オーランドも途中で電話を切ってしまった。
- 『いいか? 俺は別に聖杯に向ける願いなんざ、美味い飯といい女くらいのもんだ。
それよりも俺はな、この戦争に乗っかる連中がどんなドラマを生み出し、どんな結末を迎えるのか、それが見てみたいだけだ!
それなのにおまえ、これじゃ結末を見る前に発狂しちまうぞ!』 - 放言ながらも、作家としての矜持と業が覗く。どこか「赤のキャスター」と相通ずる姿勢があるのは、彼が少年時代に『ハムレット』を見て感動し、劇作家を志したがゆえか。
- 『
フランチェスカ って嬢ちゃんにも、そんなにつれないのか? 兄弟』 - 寝ていて昨夜の騒ぎに気が付きもしなかった、と言うキャスターに呆れたオーランドが「次からは直接電話を取るまい」と決意した瞬間に投げ込まれた爆弾発言。
一切教えていないはずの、この聖杯戦争の黒幕や協力者たちについても次々に言及し、マスターであるオーランドもいまだ知らぬ情報入手手段があることを匂わせる。
- 『おいやめろ!? 作家の前で本人が書いた台詞を読み上げようとするんじゃねえ! 思わずもっといい台詞が思いついて改稿したくなっちまうだろうが! もうできねえのに!』
- 「モンテ・クリスト伯」の有名な言葉を読み上げようとするオーランドに対して。
- キャスターにしては珍しい、焦った態度。ウィリアム・シェイクスピアと違い、自著の読み上げられるのは嫌なようである。その理由もまた結構なものであるが。
その他
- 「おいアンデルセン! この美女がお前のマスターって本当か!? すげえ別嬪さんじゃねえかよ!! なんだよ! 俺なんか終始眉間にしわ寄せたオッサンだぞ! 紹介しろ!!」
- 2015年のエイプリルフール企画にて。アンデルセンのマスターのことを知ってこの反応。
- しかめっ面のオッサンとナイスバディの美女なら、後者の方が(容姿に関しては)断然魅力的だろうが……。
- アンデルセンからは「お前に会わせると、あの女の物語が絶対変に歪むからダメだ」とあしらわれている。
メモ
- おそらく、最初に世に出た「物書き系キャスター」。実戦に耐える宝具の贋作を作る方法は定かではないが、「魔術を使って無限にコピー造れる奴もいる」という台詞からして魔術を用いたものではなさそうである。
- 『昇華』の仕組みは赤のキャスターの『エンチャント』やハンス・クリスチャン・アンデルセンの『貴方のための物語』と同様、筆力を用いた「物語の付与」ではないかと思われる。デュマの場合はガリバルディを支援した見返りに遺跡や遺物を発掘調査する博物館の統括責任者になったことと、後述する裁判騒ぎの逸話も合わさっている。
- 極端な性格と芝居がかったマシンガントークという、非常に「成田良悟作品らしい」キャラ。作者の波長にも合うようで、2015年のエイプリルフール企画では実況めいたトークを終始展開していたにもかかわらず、最初に決めていたことは「12時までアンデルセンのふりをする」ことのみで残りは全てアドリブだったらしい。
話題まとめ
- 大デュマ
- 彼の息子である同名の作家と区別するため、名の後に「父」を意味する「pere」を付け「アレクサンドル・デュマ・ペール」と表記されることがある。
「息子」の「fils」を付けられる「アレクサンドル・デュマ・フィス」こと小デュマは『椿姫』などの代表作を持つ、やはり劇作家にして小説家。
なお、大デュマの父であった軍人、トマ=アレクサンドル・デュマ将軍も合わせると父子三代同じ名前である。
- 贋作騒動
- 1857年2月、『モンテ・クリスト伯』『三銃士』などの執筆協力者であったオーギュスト・マケがデュマに対し訴訟を起こした。マケ側の主張によれば、マケはデュマに乞われて、かつて共に執筆した小説作品7編に関する著作権を放棄する代わりに十分な報酬を受け取るという旨の契約を交わしたのだが、その報酬が未だに支払われないという。
契約通り未払いの報酬をマケに渡し、これまでの共著作品の全てにマケの名も付け加えるべきだという要求に対し、下された判決は「共同執筆した18編の作品に関しては印税の25%をマケに支払い、しかし著作者としてマケの名は印刷されない」というものだった。
この裁判の中で、デュマは「確かに盗作した。だが俺の書いたものの方が面白い」というある種の名言を残したとされるが、訴訟の内容からして盗作というよりは共著者への契約不履行が問題にされていたのであり、この盗作に関する言葉自体が後世の創作ではないかと疑う声もある。
また、別の説ではマケとの裁判ではなく、文壇で古典からの剽窃や他人の作品からの無断借用が「デュマはペンとインクを使用せず、鋏と糊で小説を書いている」と非難された際に「あの場面はシラーの芝居のなかではよくできたところなのに、それが俺の芝居のなかに使われて悪い場面になるはずがない。むしろいっそう引き立つぐらいだ。だって俺の方がシラーよりずっと上手く書けているから」と弁明したとも言われている。
この後には「盗む盗むと人は言うが、アレクサンドル大帝がギリシャを盗んだとか、イタリアを盗んだとか誰も言わないだろう。俺が他人から取ってくるのは、盗みじゃない。征服したんだ。併合したんだ」と続くらしいが、同名のよしみで引き合いに出されたアレクサンドル大帝の見解は如何に。
- シャルル先生
- 先述の通り、シャルル・ノディエである事が確実視されてはいるのだが、日本においてよりネームバリューの高い「シャルル・ペロー」の方を思い浮かべたファンも存在する模様。…しかしペローの没年は1703年、デュマの生年は1802年であり、二人が生前に出会う事はどう足掻いても不可能である。
但し、ペローにはフランチェスカと縁のあるらしいあの人物をモデルにしたと言われる著作が存在する事から、何らかの形で『Fake』に関わってくる可能性も存在している。
- 料理上手系サーヴァント
- 料理上手とされるサーヴァントにはエミヤや玉藻の前などがいるが、実はデュマも美食家・料理上手としての側面がある。『Fake』作中でも「美味い飯」について言及するシーンが幾度となく存在するが、史実では単に美食趣味なだけではなく自ら腕を振るって料理を作っており、その腕前は趣味の域を越えていたという。料理へのこだわりは並々ならぬもので、旅先では珍しい料理を必ず食べてはその調理法をレシピにまとめ、帰ってから自ら再現したともいい、「サラダを召使いに作らせるのは料理に対する甚だしい冒漬行為」 「パスタなど香料入りのソースの下に隠された湿った洗濯物にすぎない」などといった
極論じみた言葉も伝わっている。「自分で狩った肉を自ら捌き、調理して客をもてなした」という逸話もある。晩年、これまでの美食人生の集大成として『料理大事典』なる本を執筆しており、その総ページ数は実に1156ページにも及ぶ。デュマはこの本の刊行(1873年)を見る事なく68歳で没した。
彼の遺したレシピは、彼の小説の構成法を考察する上で重要な資料となっており、「本物を越える創作を生み出す」という彼の能力の一端がここに垣間見えているとも言えるかもしれない。宝具名の「グラン・ディクショネール・ド・キュイジーヌ(Grand dictionnaire de cuisine)」はこの料理大辞典のこと。
脚注
注釈
出典