ドン・キホーテ

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ランサー
真名 ドン・キホーテ
外国語表記 Don Quixote
性別 男性(ドン・キホーテ)
女性(サンチョ)
身長 148cm(ドン・キホーテ)
169cm(サンチョ)
体重 50kg(ドン・キホーテ)
54kg(サンチョ)
出典 『ドン・キホーテ』
地域 ヨーロッパ
属性 秩序・善(ドン・キホーテ)
混沌・中庸(サンチョ)
副属性
声優 飛田展男(ドン・キホーテ)
新井里美(サンチョ)
デザイン 村山竜大
レア度 ☆4
初登場作品 Fate/Grand Order
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概要

槍兵」のサーヴァント

略歴
第2部6.5章『死想顕現界域 トラオム』において、王道界域のトップを務める「カール大帝」として登場。
もちろん本人のはずもなく、王道界域をまとめるために彼の名前を騙っていただけであった。
実は大西洋異聞帯『神代巨神海洋 アトランティス』で汎人類史によって召喚されたサーヴァントの一員であり、他のサーヴァントと共にオリュンポス攻略作戦に参加していたが、ヘラクレスアルテミスの砲撃を受けて蒸発したのを見て戦意喪失。
そのままサンチョの助けによってトラオムに迷い込み、そこで王道界域のトップとなったのが真相であった。
トラオムでは正体が主人公達に発覚した後は「カール大帝」の役を主人公に渡し、自分はその親衛隊の1人として振る舞うようになった。
復権界域との決戦時には絶体絶命のところでヴラド三世を差し出して生き延びようというサンチョの提案を拒否し、コンスタンティノス11世に「騎士としての一騎打ち」を挑む。
戦士としてもサーヴァントとしても格上の相手のために再度絶体絶命となるが、その「夢を見据え、現実に屈さずに戦い続ける」という姿に感化されたシャルルマーニュの介入によって生き延びることとなった。
復讐界域との決戦では張角に対して第二宝具を使用してほぼ相討ちに持ち込み、王道界域の勝利を祝いながら消滅していった。
人物
髭を蓄えた小柄な老人。傍らには常に従者であるサンチョを連れている。
物語にあるように大仰な言動の暑苦しい騎士道の信奉者であるが、サーヴァントとして「人生を一度終えている」ためにそのような自分を客観視している節もある。
騎士として正しく振舞おうとし、何よりも「現実に屈して自分の夢を裏切る」ことを嫌っている。
それはそれとして、サンチョと一緒にいる時には弱音を吐いたりネガティブな言動をしたりと等身大の人間としての振る舞いになる。
能力
騎士として槍を使った戦闘を行う。
戦闘技術そのものは卓絶しているわけではないが、圧倒的な知名度の高さゆえに基本スペックは高く、スキル「閉じるは現実の帳」の効果もあって本人が屈さない限り十全の状態で戦うことができる。
実は原作小説でも一般人レベルならば戦って倒せる程度には強い。

ステータス

クラス マスター 筋力 耐久 敏捷 魔力 幸運 宝具 クラス別能力 保有スキル 備考
ランサー 主人公 (Grand Order) C C C C EX EX 対魔力:E
騎乗:E
同行従者:B
遍歴騎士の大冒険:EX
開くは夢想の扉:EX
閉じるは現実の帳:E

宝具

嗚呼、愛しき姫に捧ぐとも我が槍を!(ヴァリエンテ・アサルト・デディカド・ア・ラ・プリンセッサ)
ランク:D++
種別:対巨人宝具
レンジ:1~10
最大捕捉:1人
ドン・キホーテのもっとも有名な逸話「風車を巨人と思い込み、槍を構えて突撃した」に由来する宝具。
逸話通りに敵に向かって突撃していくが、物語中でも当然ながら風車に跳ね返されたオチになるため、宝具使用時には大きなデメリットが発生する。
ただし「相手を巨人と知りながらも突撃した」という本人の精神性によって周囲には大きなバフがかかる。
『Grand Order』では「敵単体に超強力な〔巨人〕特攻攻撃[Lv]+自身のHPを1000減らす【デメリット】+味方全体の攻撃力をアップ(3ターン)&クリティカル威力をアップ(3ターン)<オーバーチャージで効果アップ>」という効果のQuick宝具。
この宝具を使用した際には第二・第三再臨時であっても煌びやかな第一再臨の姿に変わるが、宝具を使用した後にはボロボロの第三再臨の姿になりダメージを受けてしまう。
なおこの宝具を使用する際、プロフィールでは「サンチョは旗を振って応援する」とのことだが、宝具演出ではサンチョも共に駆けつつ光り輝くロシナンテの姿へと変わり、主人を背中に乗せて突貫する。
嗚呼、この惨たらしくも優しき現実を(トリステ・スアベ・アロンソ・キハーノ)
ランク:EX
種別:対人宝具
レンジ:1
最大捕捉:10人以内
物語終盤の「熱病に罹って正気を取り戻してしまった」という展開に由来する現実回帰宝具
周囲のあらゆる幻想を「17世紀の現実社会におけるスペインの片田舎」のレベルにまで希釈してしまう。
相手に対する強烈なデバフとして働くが、同時に自分にも影響するため使用すると霊基の消滅のリスクがついて回る。
また、スキル「閉じるは現実の帳」にあるように「現実を認めつつも、それに屈さない」という姿勢を貫くことで、様々な「不可能」を「現実的な願望」として実現することができる。
なお、この宝具は本人は使用できず、サンチョの意思によってしか真名解放できない。

真名:ドン・キホーテ

17世紀のスペインの作家、ミゲル・デ・セルバンテスによって執筆された小説『ドン・キホーテ』の主人公。
元は地方の田舎貴族であったアロンソ・キハーノが騎士道物語に耽溺してそれを現実であると妄想し、騎士として様々な冒険譚を繰り広げてゆく。
当然ながら騎士道などとうに失われたスペインの片田舎ではただの狂った老人の戯言でしかないのだが、それを笑われつつも次第にその情熱に周囲も感化されてゆくことになる。
最後には彼を正気に戻そうとして友人の奮闘もあって遍歴の旅から故郷に戻り、そこで熱病に罹って正気を取り戻し、騎士道という妄想に取り憑かれていた自分を愚かと嘆きながら死んでいくことになった。

関連用語

『ドン・キホーテ』
上記のように、セルバンテスによって執筆された小説。
「世界中で聖書の次に売れた本」「人類史上最高の文学の1つ」と様々に称えられる傑作であり、文学に留まらず音楽や芸術など多くの分野に多大なる影響を与えた。
歴史の中での批評の移り変わりも大きく、執筆された当初は「時代遅れの騎士道に取り憑かれた愚者の滑稽話」として、ロマン派の時代には「自分の夢に邁進する情熱的な冒険譚」として、そして現在のTYPE-MOONでは「狂気に侵されても自分の善性だけは決して失わなかった1人の人間の物語」として、時代を問わずに受け入れられている。
このため世界的に最も有名な"騎士"の1人と言っても過言ではなく、強力な知名度補正の源泉となっている。
なお、『Fate/Grand Order』の設定ではドン・キホーテ自身は記憶しているが「現実的ではない」ためセルバンテスが出版しなかったエピソードがいくつかあり、バレンタインイベントではサンチョとの共同執筆の形で『ドン・キホーテ追補編』をプレゼントしてくれる。科学的鑑定では当然偽物認定されるが魔術的鑑定では本物認定されるため売る場所を選べばとんでもない値段がつくとのこと。

登場作品と役柄

Fateシリーズ

Fate/Grand Order
第2部6.5章『死想顕現界域 トラオム』の開催に伴い実装された。
ストーリーガチャ限定サーヴァントであり、第2部6.5章クリア後に追加となる。

人間関係

Fate/Grand Order

サンチョ
常に傍らに控えている従者。
彼女の前では騎士として立派に振る舞うが、弱音を吐いたりネガティブな側面を見せることもある。
彼女としてもそんな彼を慰めたり励ましたり、時には無茶振りしたりと強い絆で結ばれている。
彼にとっては、彼女は下記の「生前」における登場人物全ての象徴ともいえる存在でもある。
アストルフォローラン
『死想顕現界域 トラオム』で、王道界域の部下をしていた騎士たち。
「カール大帝」の正体にも当然ながら気づいており、そうと知りつつも支えられていた。
下記のように憧れの騎士たちであるのだが、あまりの「個性的」な有様には若干引いている模様。
シャルルマーニュ
『死想顕現界域 トラオム』で、王道界域に途中から参加してくれたサーヴァント。
自分が騙っていた「カール大帝」の幻想としての姿でもある。
余談ではあるが『ドン・キホーテ』で騎士道物語に取り憑かれるきっかけになったのが、彼を主人公としたシャルルマーニュ十二勇士の騎士道冒険譚であった。
コンスタンティノス11世
『死想顕現界域 トラオム』で、復権界域のリーダーの一人。
復権界域との決戦時には大敗状態を覆すべく、彼に対して騎士としての一騎打ちを挑んだ。[注 1]
マリー・アントワネット
その輝くような美しさからドゥルシネーア姫と見間違え、傍らのサンチョに引きずられていく結果となった。
パーシヴァル
尊敬している円卓の騎士の一員。
自分と同じように槍を携え突撃しているのに何故あそこまで違うのかと首を傾げている。
トリスタン
尊敬している円卓の騎士の一員。
その眉目秀麗な様子に感嘆していた……が、壁に寄りかかって寝ていただけと知って逆に驚愕することに。
ランスロット〔セイバー〕
尊敬している円卓の騎士の一員。
サインをねだりにいく程であったが、あちらからは交換条件に逆にサインを求められた模様。
モードレッド
円卓の騎士の一員で「反逆の騎士」の名前を知っている。
いずれ戦う日もあるかと思っているが、サンチョはアレは本気でやる性質だと理解しているため断固反対されている模様。
シラノ・ド・ベルジュラック
『シャルルマーニュのモンジョワ・騎士道!』では舞台上で彼の役を演じた。
クライマックスでは「結末裁定者」を相手に心が折れかかった彼に対して檄を飛ばし、共に騎士道を奉じて戦いを挑んでいった。

生前

サンチョ・パンサ
従者。自身の旅に最後まで同行した。
ロシナンテ
愛馬。類稀なる名馬だと思っているが、実際にはただの瘦せ馬。
なお、しばしば誤解されているがロバではない(ロバに乗っているのはサンチョの方)。
ドゥルシネーア姫
忠誠を誓った姫君。ドン・キホーテが旅に出るのは、彼女の美しさを喧伝するのが目的の1つ。だが、物語においてすら彼女は実在していない。
サンソン・カラスコ
学士。自身を騎士道の妄想から引き離すべく、騎士に扮して「決闘」をたびたび挑んでくる。
アルティシドーラ
自身に恋するうら若き乙女。……という役割をとある公爵に命じられた少女。
公爵
『ドン・キホーテ』を読んでファンになった貴族。

名台詞

メモ

  • 一般的なサーヴァントは再臨状態が進むとどんどん衣装が豪華になってゆく(露出度が増えるケースもある)のだが、彼の場合は第一再臨の煌びやかな黄金の鎧が第二再臨で無骨な鉄の鎧となり、第三再臨ではその鎧もボロボロになる、というふうにどんどんくたびれた姿になってゆく。それに反比例するかのように傍らのサンチョは豪華な姿になってゆき、さながら幻想に生きる騎士が次第に現実に近づいていくかのようである。
    • そして最終再臨では鎧すら脱いだ姿で穏やかに眠る姿が描かれ、まるで物語の終わりのようになっている。
    • ドン・キホーテのセリフの内容もまるで最期の会話を思わせるもので、サンチョは老人の死を看取るような返答を返している。おそらく、元ネタの彼の最期と、彼が持つ「夢を覚ます宝具」を意識したものだろう。
  • 小柄な老人として描かれているが、『ドン・キホーテ』原作では痩せた長身の老人として描かれており、背が低く太鼓腹のサンチョ・パンサと対になっている。

脚注

注釈

  1. 余談ではあるが、互いに「ドゥルシネーア姫(サンチョ)」と「ヨハンナ」という「実在しない高貴な女性に忠誠を誓った騎士」同士の決闘である。

出典


リンク