大日本帝国
概要
いわゆる「日本」の旧名。正式な名称として定められたわけではないが、通例として使われていた。
首都は東京であり、当時は「帝都」と呼称されていた。
一般的には1889年の大日本帝国憲法の施行から、1945年の太平洋戦争での敗北と占領までを指す。
魔術的側面
第二次世界大戦中の同盟国であったドイツ第三帝国と比較するとあまり魔術的な逸話はないが、第三次聖杯戦争に一枚噛んでいたことが語られている他、『帝都聖杯奇譚 Fate/type Redline』では帝国陸軍が魔術の研究を行っていた事が言及されている。
陸軍第四魔導機関
『帝都聖杯奇譚 Fate/type Redline』の用語辞典で言及された機関。
『Fate/Grand Order』の期間限定イベント『ぐだぐだ帝都聖杯奇譚』では東京の永田町のあたりに存在していた模様。
来るべき第二次世界大戦に向けて帝国陸軍主導で設立された、魔術の兵器転用を目的とした組織。
「第四」と呼ばれているが第一から第三がどうなっているのかは不明。下記の「ノ陸号作戦」は第二魔導機関の主導によって行われている。
それなりに練度の高い特殊部隊も抱えており『帝都聖杯奇譚 Fate/type Redline』では真瓦津少佐の下、敵マスターの暗殺に派遣されていた。
「第四」ということで比較的新顔の組織であるためか、本拠地となっているのも陸軍所属の魔術師が政府要人の私有地を買い取って研究所に仕立て上げた形であり、人の出入りもそれなりであるためか魔術的防御もそこまで厳重ではない。
ノ陸号作戦
『帝都聖杯奇譚 Fate/type Redline』で陸軍第二魔導機関の主導で行われた「英霊召喚計画」。
陸軍のバックアップの下サーヴァントを召喚して戦争に利用しようというものであり、極東における知名度や触媒などの関係から織田信長を召喚することを前提としていた。
マスターと魔力供給者を切り離し、陸軍全体で運用することで柔軟な利用を行うつもりであったが、マスター役の将校があっさり暗殺されてしまい結果的に陸軍の一部を掌握されてしまった。
甲型英霊拘束具
『Fate/KOHA-ACE 帝都聖杯奇譚』でバーサーカーが使用していた機械式の鎧のような魔術礼装。基礎となる技術をドイツ第三帝国から提供されていた。
『帝都聖杯奇譚 Fate/type Redline』ではおそらく同一のものが「Ⅳ型英霊拘束具」と呼ばれており、ドイツ第三帝国側の呼称と思われる。
土地から無理矢理魔力を吸い上げて擬似的に不死身になれるが、使用した土地は死んでしまうという欠陥を持つ。
「拘束具」とついているのに着用者にはメリットばかりだが、ドイツ第三帝国が本来想定していた使用方法とは異なっているためらしい。後の『Fate/Grand Order』に登場した際には、その名の通り着用したサーヴァントの行動を外部からコントロールできることが明らかになったが、狂化や精神汚染スキルを持っているサーヴァントにはあまり効かないようである。
鎧のような形をしているのは耐久性を重視した為らしく、『Fate/Grand Order』では機動性を残したインナータイプの乙型英霊拘束具も登場した。
対英霊用改造九十七式中戦車
『帝都聖杯奇譚 Fate/type Redline』で陸軍第四魔導機関が用意していた対英霊兵器。
陸軍の主力であった九十七式中戦車、通称「チハ」を改造した兵器であり、魔術兵装の搭載によって通常兵器では攻撃が通らないサーヴァントへの攻撃を可能としている。
もともとのチハは歩兵支援用の戦車として開発されており太平洋戦争末期には連合国の兵器と比べて貧弱さが目立ったが、都市での運用なら問題ないと踏んでの採用と思われる。
暴走したバーサーカーに対して繰り出され、確かに火力は合格点であったが「上方からの攻撃に対処できない」「一発発射してから次弾までに間合いに入られると対処できない」「軽戦車なので物理的にひっくり返される可能性がある」などの弱点を突かれてスクラップにされてしまった。[注 1]
関連人物
- 魔人アーチャー
- 『Fate/KOHA-ACE 帝都聖杯奇譚』および『帝都聖杯奇譚 Fate/type Redline』に登場したサーヴァント。
- 上記の経緯もあって、帝国陸軍の一部を支配下に置いている。
- 間桐少佐
- 『Fate/KOHA-ACE 帝都聖杯奇譚』に登場した魔術師。
- 上記の魔人アーチャーの事を苦々しく思っており、彼女の影響力を削ぐべく「武蔵」を召喚しようとしていた。
- マスターアルトリア (帝都聖杯奇譚)
- 『Fate/KOHA-ACE 帝都聖杯奇譚』に登場した魔術師であり、上記の魔人アーチャーのマスター。
- 父親が陸軍の幹部であるが外国人の妾との間に生まれた子であるため、地位はそれなりだが陸軍内部での立場は悪い。
- 真瓦津玲二
- 『帝都聖杯奇譚 Fate/type Redline』に登場した魔術師。上記の間桐少佐のリメイクキャラ。
- 厳密には帝国陸軍所属ではなく、聖杯戦争のために陸軍に魔術顧問として特別に招聘された人物。
- こちらも魔人アーチャーとは折り合いが悪く、慇懃無礼に対応しているが腹の底では苦々しく思っている。
- 淺間かなめ
- 『帝都聖杯奇譚 Fate/type Redline』の登場人物。上記のマスターアルトリアのリメイクキャラ。
- こちらでも相変わらず立場は悪い模様。
- 奄美少将
- 『Fate/Grand Order』の期間限定イベント『ぐだぐだ帝都聖杯奇譚』の登場人物。
- 作中の帝都における聖杯戦争の総指揮を執っていた人物。
関連組織
- ドイツ第三帝国
- 第二次世界大戦における同盟国。
- 『帝都聖杯奇譚』でも一応は協力関係にあって技術供与も受けているが、互いに相手の手駒を巻き添えで殺して形だけの詫びをしたりと水面下では牽制しあっている。
- アメリカ合衆国
- 第二次世界大戦における敵対国。
- 当初は間接的に参加していたのみだったが、真珠湾への奇襲によって本格的に参戦され、主に太平洋を舞台に戦いが繰り広げられた。
言及作品
メモ
- 上記のように魔術協会をはじめとする西洋魔術の組織との繋がりはほとんど語られていないが、日本に本来あった霊的組織との関係性は不明である。
- 太平洋戦争でボロ負けした事で、現在の日本では非常にネガティブな印象を持たれてしまっているが、開国から半世紀足らずで列強各国と肩を並べる程の急成長は欧米諸国にとっては脅威であり、戦後は日本の軍事力弱体化に集中したとも言われている……が、軍事力に注ぎ込む力を経済力に全振りした結果、アメリカ以外どこも太刀打ち出来ない国力を身に付けてしまい、ヨーロッパ諸国の国際的地位は大きく低下する事となる。
- また、ヨーロッパ諸国の植民地となっていた東南アジアを(結果的に)解放した事で戦後、東南アジアやアフリカでは独立ラッシュとなり、ヨーロッパの植民地主義は崩壊する事となる。
脚注
注釈
- ↑ もっとも、これらの弱点は現在に至るまで戦車共通の弱点となっている。ちなみにチハが得意とした対戦車戦法は敵戦車の側面への体当たりで、圧倒的に格上だった米軍のM4戦車相手には意外と善戦していた。
出典