土方歳三

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幕末のバーサーカー
真名 土方歳三
読み ひじかた としぞう
性別 男性
身長 187cm
体重 75kg
出典 史実
地域 日本
属性 秩序・悪
声優 星野貴紀
デザイン 余湖裕輝
レア度 ☆5
初登場作品 Fate/Grand Order
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概要

狂戦士」のサーヴァント

略歴
『ぐだぐだ明治維新』では金色魔太閤秀吉によって「同じ望みを持つ者」として召喚されるが、彼の望む不滅が召喚した者の望みとは相容れず決別する。
同じく召喚された織田信勝と鎬を削っていたが、沖田や信長、カルデア一行が来訪したことで事態は一変。沖田は土方に、信長は信勝についていく形で決裂した。
その後、再び信長たちとの共闘にて元凶といえる存在である金色魔太閤秀吉を撃破するも、彼もこの空間を作っている要石の一つであり、しかし織田信勝と違って魔神柱の力を必要としなかったはぐれサーヴァントであった事が判明[注 1]
沖田や信長と最終決戦を繰り広げて敗北、それによって空間が崩壊。だが、消滅の間際であった魔神柱アンドラスから最後の願いを託される。
人物
浅葱の羽織を捨て、洋装を纏い銃を手に取り、己の誠を通さんと時代と戦い続けたサムライ。
バーサーカーであるが通常の会話が可能。鬼人の如き戦いぶりとは裏腹に、戦場においては合理主義者であり、勝つためならばどんなものでも活用する柔軟さを併せ持つ。
厳正で苛烈な性格でもあり、敵前逃亡は御法度、己を召喚したマスターに対しても戦う事を諦めた時は即粛清の対象としている。
過去も未来も意味はなく、ただ己の誠を貫くために今を藻掻くという執念深さを持つ。
そういった人物像とは裏腹に色恋話も多いとされる伊達男でもあり、武蔵カーミラに対しては口説いている。なお生前は自分の上司に自分宛ての恋文の山を送り付けたこともある。
好物は沢庵で、購入する際も樽ごと買ってくるレベルで好む。
能力
剣豪ひしめく新選組の隊士をして「土方には負けずとも勝てる気はしない」と言わしめた剣術に加え、右腰に差した拳銃と、左腰に差した長銃を使って戦う。
戦いにおいては悪鬼の如き荒々しさと戦術家としての理性的な面を併せ持つというバーサーカーとしては稀有なタイプ。目潰し砂かけなんでもありのバラガキ殺法も使う。
尤も、その狂気は魔神柱でさえも解き放つことは不可能である。

ステータス

クラス マスター 筋力 耐久 敏捷 魔力 幸運 宝具 クラス別能力 保有スキル 備考
バーサーカー 主人公 (Grand Order) C C C E D C+ 狂化:D+ 戦場の鬼:B
仕切り直し:C
局中法度:EX

宝具

不滅の誠(しんせんぐみ)
ランク:C+
種別:対人宝具
己こそが、己だけが、己ある限り、誠の旗は不滅。彼の強烈な自負と狂気がおりなす宝具。
発動中は肉体の損傷による身体能力の劣化を一時的に無効化し、相手を屠るまであらゆる手段を使い戦闘を継続することが可能。
しかし効果時間終了時に貯め込んだダメージが一気に噴き出す諸刃の剣。
そのあり様はまさに戦い続けた彼の生涯の再現であり、発動時には彼の周囲は銃弾飛び交い号砲轟く戦場と化す。
多人数召喚による対軍宝具の様相を呈するが本質はまったく異なる。そのすべてが「今も新選組はここにある」という彼の狂気の顕現。

真名:土方歳三

ひじかたとしぞう。幕末の京都を中心に活動した治安組織、新撰組副長。
隊内に絶対の規律を布き、剣豪ぞろいの隊士たちに鬼の副長として恐れられた。
新選組の面々が次々と戦死する中、彼は戦い続けるも、最後には北の果てまで敗走し、函館の戦いで撃たれてしまう。
自分が死んで英霊になったことにすら気づいていなかったが、戦場で彷徨うまま、魔神柱という聖杯に望んだ。
ここでは死ねない。勝つまでは殺されない。

登場作品と役柄

Fateシリーズ

Fate/Grand Order
『ぐだぐだ明治維新』の開催に伴い期間限定でガチャに追加。イベントガチャ限定サーヴァントであり、恒常的な入手手段は現状ない。
同イベントのキーパーソン。

その他

コハエース
沖田の話題から度々登場。エリザベート並のスキル「拷問技術」持ちとか、色恋沙汰には事欠かなかったとか当時から沖田の口から語られていた。
Fate/KOHA-ACE 帝都聖杯奇譚
沖田VSノッブにおいて登場。「病弱」スキルの発動で窮地に陥った桜セイバーの使用した宝具『誠の旗』で召喚され、ノッブにアルティメット天念理心流ファイトを行った模様。
ちびちゅき!
文化祭の演劇「三匹の子豚」で狼役として登場。
後のダンスパーティーではカーミラをダンスに誘っていた。……それが安木節なのはどうかと思うが。

人間関係

Fate/Grand Order

魔神柱アンドラス
自身を召喚した魔神柱。
彼の「死にたくない」という願いから呼び出されるも、しかし不滅の誠と相容れることはなかった。
最期は自身の漂流の終わりを看取った土方に誠の為に戦い続けろと願いを託して逝った。
カーミラ
趣味が拷問な別嬪さんということで、強い関心を向けている。
宮本武蔵
当初は「そんな宮本武蔵がいるか」という態度であったが、途中から態度が柔らかくなった。
声のトーンが若干変わっていたので、おそらく色気に誑かされたのだろう。

生前

沖田総司
新撰組の部下。
長い付き合いなので家族同然の気安い仲。沖田は子どもの頃よく道場で土方を泣かせていたとか。
剣術に関しては「剣じゃなくて何か別のもんだ(意訳)」と評しており、マスターに対しても「あいつの剣は真似するんじゃねえぞ」と忠告している。

名台詞

「俺には過去も未来も意味はない。ただ…今があるだけだ。お前はどうなんだ?」
マイルーム会話「絆Lv3」。英霊である彼には過去も未来も意味はなく、ただ誠を貫くために今に抗う。己を召喚したマスターに、それを問おうとする。
「俺は俺の為に剣を振るい続けてきた。誰の為でもない俺の為だ!だが、お前が諦めない限り、俺は!新選組は!お前と共にある。」
マイルーム会話「絆Lv5」。土方は誰のためでもなく、自分自身と誠のために剣を振るった。そして、「諦めの悪いタチのマスター」に対して、彼は宣言する。
───己は、新選組は、最後まで諦めないマスターと共に戦うために在るのだから。
「俺が……、新選組だあ!」
「抜刀…突撃! うぅおああああああ!ここが!新!選!!組だあああああ!!」
「誠の旗は…不滅だ! 斬れ! 進め! 斬れ! 進め! 俺が! 新! 選!! 組だあああああ!!」
上から宝具選択、そして宝具発動時の台詞。珍しい宝具発動時の台詞が2種類あるサーヴァントであり、基本は2つ目だがたまに3つ目が発声される。
どの台詞も己が新撰組であるという強烈な自負の元、目の前の敵を倒すまで止まれない、止まらない彼の人間性を伺わせるものとなっている。
「――いくぞ、新撰組、前進ッ!」
ぐだぐだ明治維新最終章より。マスターの剣となって戦い続けることを望みとする沖田総司と、自分が戦い続ける限り新撰組は終わらないという狂気に憑かれた土方歳三。名だたる新撰組の勇士が、それぞれの「誠」の一字を懸けて。
「……いや。まあ。」
「あの日、縁側でぼんやり空を眺めてたあいつがよ、いっぱしの口ききやがって。」
「ありゃあ近藤さんの道場に居た頃の、あの阿呆だ。俺たちの誰もが"勝てない"と爆笑した沖田総司だ」
ぐだぐだ明治維新エピローグより。沖田に敗北した後、彼はその凄絶な剣の冴えに、病に蝕まれた晩年の有様ではなく、試衛館で剣を磨いていた時の「家族」の姿を幻視し、朗らかに笑った。
「今日の戦果は……ほう、中々だな。よし、飯でも奢ってやろう。酒は……まだ早いか」
ぐだぐだ明治維新イベントページより。頑張りに対する報酬を与えたり、未成年者に対しての配慮するという彼なりの何気ない上司らしさが伺える一面とも言える。
「おい、おまえ……。」
「おまえ、薩摩か? 長州か?」
ぐだぐだ帝都聖杯奇譚より。目を赤く爛々と光らせて、出会った相手に問いかける。
そのまま怪談になりそうなレベルの恐怖だが、特に霊基に何かされたわけでもなく、素でこの調子である。
「おう、沖田か。……ほれ、例のなんとかカードだ。」
ぐだぐだおーだー維新その2より。iTunesカードを"例のなんとか"と言っている辺りは恐らく頼まれたものだと思われる。
ちなみに出費はポケットマネーだそうである。土方さんマジイケメン。

メモ

  • 土方のモーションのリテイク数は合計52回と歴代最高であり、コンテから作り直しも何度かあった。使う武器が多いのと、経験値氏のこだわりが理由であったらしい。
  • キャラクターデザインの余湖裕輝氏は漫画版『ニンジャスレイヤー』の作画を担当しているため、土方の召喚が可能となった期間中は「アイエエエ!」「シンセングミ!? シンセングミナンデ!?」などのいわゆる忍殺語がFGOプレイヤー間を飛び交ったり、またニンジャスレイヤー=サンの中の人フジキドと土方をかけて「ヒジキド」という愛称が広まったりなどした。
    • 他の愛称としては経験値命名の「ヒッジ」、土方歳三のあだ名として一般的な「トシ」、捩って「とっしー」、そのまま役職名から「副長」、史実と中の人ネタで「元副長」などなど多岐にわたるため逆にわかりづらくなることもチラホラ。
  • 鬼の副長として有名な土方歳三だが、彼の人柄を証言するものの多くは「落ち着きがあった」「怒らなかった」などといったもので、鬼として恐れられていたなどという証言はない。むしろ温和な性格から隊士達は彼を母のように慕っていたという逸話が残っている。
    • 新撰組という組織自体が講談や小説などによる後世の創作を元にしたイメージで語られることが多い。土方の「鬼の副長」もその一つだろう。
  • 一方で女好きとしての一面もあり、奉公をしていた十代の頃から新選組として活躍した頃まで女性に関する逸話が絶えずあり、京で遊里の女性などからもらった艶文を長持いっぱいに溜めこんだり
    「なおなお拙義ども報国、有志と目がけ、婦人慕い候事、筆紙に尽くし難し。」といった内容の手紙を親類へ書いたりするほどであった[注 2]
    • カルデアで反応する女性が白髪で巨乳なため、実装当初は一部のファンからは「沖田と重ねているだけなのでは?」というフォローがされていたが、直後のぐだぐだオーダー内でライダーさんにコナをかけていたため、どうやら本当に単なる女好きのようである。
  • 沖田と違い霊器再臨しても浅葱色の羽織を着ないが、本人によれば「あるがもう纏うことはない」とのことで、深い事情があることを思わせる。また、絆LvをMAXにすることで手に入る絆礼装「誓いの羽織」の絵柄は、洋風の鏡台に軍刀や小銃だけでなく、浅葱色の羽織が立てかけられているというこれまた意味深なもの。ちなみに「誓いの羽織」は沖田総司が同名・同由来の宝具を設定として所持している。
  • 愛刀・和泉守兼定は会津兼定11代目(後述の理由で12代目とされることもある)の作。但し、日野の土方歳三記念館に伝わっている現物と、近藤勇の手紙の記述では寸法が違っており、また池田屋討ち入りなどがあった新撰組の最盛期には11代目兼定がまだ「和泉守」を受領していなかったこともあって、10(11)代目以前の作も含む複数の兼定を所持していたという説が現在では有力である。なお、この兼定は森長可の「人間無骨」などの作者・美濃兼定2代目よりのちの4代目兼定が芦名氏の招きで会津に移り、以後その地を治める大名家が変わってもお抱えの刀工として定住し続けた家系で、この美濃4代目を会津初代として数えるか否かで末代が11代目となるか12代目となるか史料によってはズレが出る。
    • 土方歳三資料館に収められている和泉守兼定は柄巻の糸が擦り切れたものを巻き直す余裕もなかったのか漆で固めて補修してあり、戊辰戦争末期における転戦の激しさを雄弁に物語っている。なお、柄巻の摩耗具合からして土方の刀の握り方は右手と左手の間隔がほぼなく両手共に親指と人差指に力の入る、所謂「クソ握り」[注 3]だったと言われ、正しい道場剣術ではないが実践的な我流の剣であったことが窺える。
  • ユニークスキルの一つである「局中法度」は一つでも背くことあれば切腹という大変厳しいものだった。ただ「局中法度」という名称と内容は、実際にあった四ヵ条の法令と軍中法度を元に子母沢寛が創作したものであると推測される。
  • 土方は俳句を嗜んでおり、その内容は豊玉発句集として現存しているが、良く「下手の横好き」とネタにされ、実際に技巧と言う意味では非常に拙い。が、なんと言うか「見た光景・感じた情景を、技巧を凝らさずそのまま詠んでいる」と言う感じであり、実直な人柄を伺わせる。
  • 経験値氏のキャプションや『コハエース』の床下などにたびたび出る「北海道で金塊探してる」とは、漫画『ゴールデンカムイ』に登場する土方歳三のこと。こちらは函館戦争で落命しておらず、新政府のもと政治犯として長年収監・幽閉されていたが脱獄し、アイヌの隠し金を巡って明治時代末期の北海道を駆け巡る老いてなお元気なイケジジイである。

話題まとめ

幕末のラストサムライ
一本木関門で土方が戦死してから7日後の1869年5月18日に榎本武揚は無条件降伏を受け入れ、旧幕臣による蝦夷共和国はその短い歴史に幕を下ろした。その後明治新政府の国作りの最中で華族となった一部の上級武士以外の武士は士族となり、特権階級から転落した。こうして武士の時代は終わりを告げることになる。
最後まで侍として戦い、『誠』の一字を貫き通した"最後の武士"として、土方の名は今なお燦然と輝きを放っている。

脚注

注釈

  1. なお、信長によると、魔神柱が土方を取り込めてたのなら、固定された空間がもっと地獄のような戦場と化したと推測している。
  2. あえて現代語訳するならば『報国の志士なのでモテてモテて困ってしまう。』と言ったところだろうか。
  3. 野球のバットを振るように、刀の重さに任せて叩きつけるには適した握り方だったらしい。

出典


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