Fate/EXTRA

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Fate/EXTRA

PSP専用ゲーム。ジャンルはRPG。2010年7月22日発売。

西暦2032年、月面で発見された太陽系最古の物体。
それは、あらゆる願いを叶える「聖杯」だった。
ただ一人の生存者を巡る争い、聖杯戦争が始まった。

舞台は、霊子虚構世界「SE.RA.PH(セラフ)」

聖杯「ムーンセル・オートマトン」を巡り争うのは、マスターたる128人の霊子ハッカー。

それぞれに与えられるのは、実在したか否かを問わず地球上の歴史に記された過去の英雄たるサーヴァント。

聖杯は己が担い手たる者を選ぶため、厳然たるルールを敷き、トーナメントによって勝者を選ぶ。

主人公は原因不明の記憶喪失に陥った少年/少女。
選ばれしサーヴァントは、「剣を携えた男装の少女」か、「赤い外装に身を包んだ武人」か、「妖艶な半獣の女性」か。

月刊コンプティークにてコミックス連載中。著者はろび~な。
2012年冬、サウンドドラマ化予定。

続編として、Fate/EXTRA CCCが登場した。

登場人物

主人公 (EXTRA)
プレイヤーの分身たる役目を担う主人公。名前は任意で入力。男性と女性が選択可能。
原因不明の記憶喪失に陥っており、自らの素性も詳しい状況も分からぬまま、命をかけた聖杯戦争の舞台に投げ出される。最弱のマスター。聖杯戦争を通じ他者と関わり合うことで、迷い悩みながらも成長していく。
「岸波白野」は漫画版・ドラマCD版での名前。
セイバー (EXTRA・赤)
主人公と契約するサーヴァント。三人の候補の内の一人。
「剣を携えた男装の少女」。
アーチャー (EXTRA・赤)
主人公と契約するサーヴァント。三人の候補の内の一人。
「赤い外套に身を包んだ武人」
キャスター (EXTRA・青)
主人公と契約するサーヴァント。三人の候補の内の一人。
「妖艶な半獣の女性」。
遠坂凛
凄腕の霊子ハッカー。西欧財閥と敵対する、レジスタンスの一人。
ランサー
凛のサーヴァント。青い装束に身を包み、呪いの朱槍を操る槍兵。戦闘を好む豪快な性格。口が悪く、凛をよくからかっている。
間桐慎二
主人公の友人。アジア屈指のゲームチャンプにしてクラッカー。性格に多少の難はあるが、霊子ハッカーとしての能力は本物。
ライダー (EXTRA)
慎二のサーヴァント。クラシカルな二丁拳銃を携えた、顔に大きな傷のある女性。
レオナルド・ビスタリオ・ハーウェイ
通称レオ。西欧財閥の次期総帥となる御曹司。現代における理想の王。あらゆる能力に秀で、太陽を思わせる人となりをしている。
セイバー (EXTRA・白)
レオのサーヴァント。
白銀の甲冑を身に付けた青年の英霊。太陽の騎士。
ラニ=VIII
通称ラニ。眼鏡と褐色の肌が特徴の少女。エジプト出身。蔵書の穴倉・アトラス院に所属する、錬金術師。
バーサーカー (EXTRA・赤)
ラニのサーヴァント。
中華風の鎧に身を包んだ、巨躯の武人。
ユリウス・ベルキスク・ハーウェイ
急遽学園に赴任してきた教師。一教師とは思えない鋭い殺気を放つ。
アサシン (EXTRA)
葛木のサーヴァント。
常時姿が見えない英霊。体術による戦闘を得意とする。
ダン・ブラックモア
既に老境にある白髪白髭の狙撃兵。西欧財閥の一角を担う「女王陛下の国」出身で、軍属でありながら「サー」の称号を持つ。
アーチャー (EXTRA・緑)
ダンのサーヴァント。
緑色の装束を纏った弓兵。奇襲や闇討ち、毒矢を得意とする。軽薄で皮肉っぽく、正々堂々とした戦いを莫迦にするような態度を見せる。
ありす
白い少女。
アリス
黒い少女。
ランルーくん
長身痩躯の女性。道化師の衣装を纏った異様な人物。端的に言えば狂人。いつもおなかが減っており、美味しいものを求めている。
ランサー (EXTRA・黒)
ランルーくんのサーヴァント。いくつもの血痕が残る黒い鎧を着た戦士。
臥藤門司
通称ガトー。近寄りがたい雰囲気を纏った巨漢。古今東西あらゆる宗教感がちゃんぽん状態の、ごった煮(ミラクル)宗教家。色々な何かが間違っている人。
バーサーカー(白)
ガトーのサーヴァント。
本来はサーヴァントなどと比べるのもおこがましい様な規格外の存在だが、バーサーカーのクラスに押し込められたことと、マスターの非常に強固な勘違いにより能力の大半が使用できる状態になく、ステータスも極端に低下している。
言峰綺礼
監督役。NPCであり、過去の人物の「再現」。
藤村大河
月海原学園教師。主人公のクラス担任。NPCであり、過去の人物の「再現」。彼女の頼み事(クエスト)を達成すると、様々なインテリアが貰える。
間桐桜
保健委員。NPCであり、過去の人物の「再現」。各回戦に一つ、支給品をくれる。
柳洞一成
生徒会長。NPCであり、過去の人物の「再現」。
間目智識
生徒会のNPC。図書室カウンターで様々な豆知識を教えてくれる。彼氏との付き合いに関するグチをこぼし、ちっちゃな男の子のサーヴァントが欲しいとか。
有稲幾夜
生徒会のNPC。図書室におり、アリーナ管理を担当。隙あらばルールブレイクをしようとしてくるマスター達のハッキングに日々対応している。言峰の思いつきを実際に準備したのは彼女だとか。
蒼崎橙子
「魂の改竄」担当のハズだが、仕事は妹の青子に投げっぱなし。聖杯戦争に参加しているマスターではないが実在の人間であり、NPCではない。
蒼崎青子
「魂の改竄」担当。
魔法使い。聖杯戦争に参加しているマスターではないが実在の人間であり、NPCではない。
「なんかきな臭い未来があったから、おかしな事にならないよう見に来たのよ」のことで、実際来てみたら姉の橙子が変な秘密基地を作っていたので、しぶしぶムーンセルにとどまっている。
Monster
ゲスト参戦。ある条件を満たすと登場。藤村大河曰く「例えるなら――む、無差別級?」でサーヴァント百人切りと言う前代未聞の試みを行っている。様々な世界を渡っているようで、倒されると消滅せず別の世界・時間軸に転移してしまう。
トワイス・H・ピースマン
学園にて、授業の中で語られる過去の偉人。医師・研究者。アムネジアシンドロームの治療法を確立する等、多くの発見をした。戦場や災害の現場に飛び込んでいく勇気の人としても有名。
セイヴァー
トワイスのサーヴァント。救世の英霊。「Saber:剣士」ではなく、「Saver:救世者」である。極めてイレギュラーな英霊で特定のクラスにある英霊ではない。

用語

西欧財閥
EXTRAにおける人類世界を実質的に支配している組織。複数の財閥が国家をまたいで結成した巨大な合体企業であり、独自の軍隊組織を有する。
地理的には世界の三割、GDPベースで世界の冨の六割が西欧財閥系企業のものと言われる。基本理念として「全世界の資源、資産の平等分配」を謳っており、徹底した管理社会によって世界を存続させるよう動いている。
しかし、西欧財閥とその統治地域は、その理念を是とせず敵対するレジスタンスによるテロの脅威に常にさらされている。
レジスタンス
西欧財閥に敵対する勢力。「解放戦線」とも呼ばれる。厳密には一つの勢力ではなく、閉鎖した世界を打ち破り未来を望む者、西欧財閥の特権階級に反発する者、滅ぼされた魔術協会の再興を求める者、西欧財閥に成り代わり世界の統治者になることを企む者などかなりの数の派閥が存在する。
凛のような穏健派や難民の援助を行う人道派も少なからず存在するが、都市部での大規模テロ、BC兵器の散布、難民や民間人を無視した破壊活動、略奪や暴行などの現実実世界での犯罪行為は勿論、電脳世界での凶悪なテロ事件など過激な行動をするものが多く、世間的にはテロリストとして見られている。
聖杯
ムーンセル・オートマトン。月で発見された、太陽系最古の遺物。神の自動書記装置。七天の聖杯(セブンスヘブン・アートグラフ)。万能の願望機としての機能があることにより、聖杯と呼ばれるようになる。
聖杯戦争
聖杯「ムーンセル・オートマトン」の所有権を奪い合う戦い。かつてあった聖杯を巡る争いをモデルに、ムーンセル自身がその内に霊子ハッカーたちを招く。勝者は一人。叶えられる望みもまた一つ。
霊子ハッカーたちはムーンセルの門を潜った時点で自我や記憶といったパーソナリティを全て削除され、仮初めの記憶と役割を与えられた上で学園生活を送る。これが予選であり、4日間の期限内に自我を取り戻した者のみがマスターとして本戦への出場権を得る。
本戦は7回戦から成るトーナメント形式。回戦ごとに7日間の期間が設けられ、1日目から6日目が猶予期間(モラトリアム)、7日目に闘技場にて一騎打ちの決戦を行う。
なお、猶予期間中の私闘は禁じられており、とくに学園内で私闘に及んだ者にはステータス低下などの罰則がある。
冬木との最大の相違は、システム的に罪の無い一般人が入って来る事が無い⇒無関係の人間が聖杯戦争の巻き添えになる事が決して無いという事。その代わり敗者=死、生き残るのはひとりだけ等のように、マスターにとっては冬木以上に厳しいルールとなっている。
元々、聖杯戦争とはムーンセルの情報収集活動の一環でしかない。トワイスが操作する前の聖杯戦争は、聖杯戦争という名などなく、ただ最良のサンプルを得るために性能を競わせるトライアルにすぎなかった。
なお、トワイスが操作する前の聖杯戦争ないしトライアルの詳細なシステムは不明。
SE.RA.PH(セラフ)
serial phantasm(シリアルファンタズム)。霊子虚構世界。ムーンセル内に作られた、聖杯戦争の舞台となる仮想現実世界。
ムーンセル・オートマトンが有する規格外の計算処理能力を利用して作られた世界であり、レオの説明によれば、「予選の学校と同様に、本戦の学園、アリーナ、そして、マスター同士が雌雄を決する決戦場。これらも全て、聖杯がその桁外れな魔力を元に作り出した、個別の固有結界なのです」とのこと。
実際のところ、「術者の心象風景の具現化」が固有結界であるため、EXTRA世界でのレオの解釈がこうである、というだけで、実際にセラフを固有結界と定義していいものかどうかは不明。
マスター
聖杯戦争の参加者。魔術師(ウィザード)と呼ばれる霊子ハッカー。通常のハッカーとは異なり、回路(サーキット)と呼ばれる先天性の特殊な資質を持ち、己の魂を霊子化することができる彼らは、電子の海から世界構造(システム)を変革させる能力を持つ。
衰退した旧き魔術師を「メイガス」、最新の魔術師たる霊子ハッカーを「ウィザード」と呼び分ける。
マスターにはそれぞれ1人につき1体のサーヴァントと、三画の模様から成る令呪が与えられる。なお、令呪を全て使い切った者は戦いの勝敗にかかわらず即刻リタイア=電脳死となる。
ウィザード
霊子ハッカーとも。魔術理論を基にした演算処理、霊子変換を身につけた魔術師のこと。
サーヴァント
ムーンセルより与えられるマスターの戦闘代行体。聖杯戦争を戦う矛であり盾となるもの。
サーヴァント(従者)と呼称されているが、マスターとの関係は基本的に対等。
実在・架空を問わず、人類史に存在する英雄を一時的に誇張・再現したもので、その英雄またはマスターの特性に応じて、7つのクラス「セイバー」「ランサー」「アーチャー」「ライダー」「アサシン」「バーサーカー」「キャスター」のいずれかに据えられる(例外もある)。高度な電脳魔(ファミリア)のようだが、実際は第三法を利用し作られた霊子生命体。
なお、召喚者であるマスターと何らかの縁がある英霊もしくは相性の良い英霊が選ばれるとされている。
また、冬木のものと異なり、サーヴァントの死(脱落)=マスターの死という非常に厳しいルールとなっている。
上記の内の「サーヴァントは霊子生命体」という説明はこの時代のウィザードの知識に照らし合わせた場合の解釈であり、ゲーム内で説明されたところによれば、ムーンセル・オートマトンが行っているのは本来の手法の完全なコピー。サーヴァントの正体は、英霊の座から招かれた、れっきとした英霊である。
Fate本編のように、聖遺物によって召喚する英霊を特定することが可能か否かは不明。
NPC
ムーンセルが用意した、聖杯戦争を円滑に運営するための代理人。ムーンセルの蔵書の中から「かつて存在した何者か」をモデルに「再現」したもの。
サーヴァントとは違いプログラミングされた仮想生命でしかなく、自律意思を持ち経験も積むがその思考は役割に縛られ、魂と言うべき高い人間性は持たない。また、聖杯戦争ごとに新しく作製され、聖杯戦争が終結すれば破棄される。
重要な役割を担い役回りが固定されている上級AI(言峰神父など)も存在しており、こちらは一般NPCと同じ仮想生命ではあるが、確固たる人格と魂を持ち合わせ、その人格に従った判断も許容されている。そして聖杯戦争が終結しても、経験こそリセットされるが人格は次回以降も引き継がれる。
なお、主人公とヒロインのひとり・遠坂凛との奇妙な縁の始まりは、記憶も何も無いままに曖昧な状態になっている主人公に対し、それ故に凛が彼を「敵」と認識出来ずに、NPCと誤認し接触を図った事がきっかけである。
サイバーゴースト
もしくはネットゴースト。網霊。
一般的には、ネット上に分散コピーされた生前の人格データが自律的な行動を停止しない現象のことや、優れた霊子ハッカーの魔術回路がオリジナルの死後もネット上に焼きついた状態を指す。セラフは一般のネットワークとは比較にならない性能を有しているため、また別の意味のサイバーゴーストが存在する。
アリーナ
霊子虚構世界が用意したダンジョン。
「情報の海」ということから、現実の海をモチーフに作られていて、それぞれ二階層で構成されている。一の月想海第一層から七の月想海第二層まで、深海から海面に向けて構成されており、七の月想海第二層は海上に出ている。なお日没はシステムに制御されているので、通常、探索中に陽が沈むことはない。
入り口は誰でも共通で、一階の奥の扉だが、転送されるアリーナは対戦者同士のみが共通のものでそれ以外は個別。
不適格なマスターを排除するためムーンセル・オートマトンが産み出したエネミーが徘徊しており、これを倒すことで経験値や霊子虚構世界で流通している通貨が入手できる。
アリーナそのものへのハッキングは規制されているが、アリーナにトラップを仕掛ける程度ならば規制されない。
データバグは一旦アリーナに転送され、消去待ち状態になり、アリーナ内に残された物は二日ほどで消去される。
アムネジアシンドローム
脳の機能が麻痺し、突然記憶を失ってしまう病気。感染経路は口内からの粘膜感染、要するに汚染された水を飲むだけで感染する。
既にトワイス・H・ピースマンによってワクチンが発見されており、治療法は確立している。なおアムネジアとは健忘の意。主人公の本体が感染しているのもこれ。
人工知能
2032年において真に人工知能と呼べる自立的なそれの開発は停滞しており、完成は放棄されている。
しかし擬似的で限定的な人工知能の開発は極度にネットワーク化が進行したこの時代において飛躍的に進歩しており、特に性風俗においてその発展が著しい。世界性風俗サービス年鑑2028によれば2020年代に入ってから世界各国で、性風俗産業の国営化が進行している。性風俗のシェアの32.7%が仮想空間における擬似人工知能が提供するサービスになっている。
第二東京大学最先端情報科学研究所
ネットワーク研究で名を馳せる研究所。魂の霊子化についての専門研究が行われている。この研究所の魂の霊子化研究の被験者リストにある魂を霊子化させる才能を持つ人間の名前と、西欧財閥による一斉検挙・摘発されたハッカー達の名前が97.2%の割合で一致していた。
ビアフラ連邦
2016年に建国されたアフリカ東南部の小国家。クローン売買シンジケートによる傀儡政権であるとの国際的な指摘がある。しかし北半球資源機構に参加してはいないものの資源採掘権を放棄しているため、北半球資源機構としても軍事介入をする大義名分がなく、国連も人道的な立場から攻撃することが出来ない。
2030年代においてネットワークへの接続を拒否している国家の一つであり、厳しい情報管制が布かれている。また入国も難しいようで、Fate/the Factの記者は事実上密入国するしかないビアフラ連邦での取材を諦めている。
アフリカ・ベルト
エジプト共和国とビアフラ連邦を結んだ地域。
西欧財閥とレジスタンスの抗争の空白地帯であり、クローン売買シンジケートの総本山がある。
現代の奴隷売買というべき規模で行われているクローン製造・売買の中心組織。総本山はアフリカ・ベルトにある。ビアフラ連邦はシンジケートの傀儡政権と言われており、エジプト共和国は『商品』であるクローンの集荷センターになっている。
クローンはエジプト共和国に集められ、アフリカ・ベルトを南西に下ってビアフラ連邦から輸出される。
クローンはアフリカ大陸内のみならず秘密裏にヨーロッパ、アジア、北米を中心と擂る先進諸国に輸出され続けており、その輸出ルートは2000年代の兵器のそれ並みに複雑化し、何十という国を経由して取引の身元を隠蔽しているため捜査当局はクローンの製造・売買ネットワークの根絶に至っておらず、取引の証拠を押さえる事すら出来ていない。
商品は先進諸国に輸出されてもいるが、ほとんどはアフリカ大陸内に供給されており、その有力な購入組織にアトラス院がある。アトラス院にクローンを供給するための製造工場はアフリカ大陸にある。

メモ

  • 当初、奈須氏は「シナリオ監修」の立場だったが、最終的に「シナリオ」として全てのシナリオを書き起こしている。
    • そのため執筆時には既に素材が作られており、シナリオ執筆に大きな制約があったらしい。そのため、奈須氏自身もシナリオの出来(特にエンディング)には後悔もありなんとかしたかった、とインタビューで語っている。
  • 今作の舞台は、Fate本編と地続きの未来ではなく、1970年から派生したパラレルワールド。
  • 20XX年に起きるハズの「ある儀式」が1970年に起きてしまったイフ(FESパンフレットより)
  • 月にムーンセルがあるのはEXTRAの世界だけ。EXTRAの世界に朱い月は存在しないが、朱い月相当の星の頭脳体はどこかで生きてる。(FESパンフレットより)
    • EXTRA世界では旧い魔術師たちも、瞑想の一環としてムーンセル内部へのコンタクトはしていた。
  • 1970年代に大崩壊(ポールシフト)が発生、二次災害的なバイオハザードと自然災害も発生し、さらに資源不足に陥った。石油資源も枯渇してアラブ諸国は衰退。2000年までに世界人口は1970年以前の2/3にまで減少した。
    そして、新たなエネルギー採掘地となった北極圏の大部分の支配権を持っていたのがハーウェイをはじめとする西欧の財閥だった。
  • アーチャー(EXTRA・赤)によれば、日本は既に行政が完全に失われており、国民の殆どは西欧に流れていったらしい。ただ日本はまだいい方で人口が多くて大量生産が好きなニ国(中国とロシア)は完全に滅んでいる。何とも世紀末な世界である。
  • 限られた資源を長く続かせるための西欧財団の支配体制により文明の進歩は停滞、2030年といっても文明レベルは現代とあまり変わらない。
  • Extra、extraと誤記される事も多いが、正しくはEXTRA。全部大文字である。

話題まとめ

EXTRAにおける聖堂教会と魔術協会
Fate本編にも登場する聖堂教会は、西欧財閥と協調することで生き残っている。
だが、時代が既に宗教をあまり必要としていないため、あくまで西欧財団の一部勢力という位置づけで、組織としての体裁を保っている。
もう一方の魔術協会は、世界から魔力が枯渇してしまったことにより力を失い、実質的には解体されてしまっている。その中で、魔力に頼らないアトラス院だけがかろうじて残っている。
二大勢力の戦いは、強大な後ろ盾を得た聖堂教会の勝利で一応の幕を閉じた。だが、魔術協会の再興を目指す魔術師たちが、西欧財閥に不満を持つ者たちと結束し、レジスタンス組織として活動する「解放戦線」を結成。両者の戦いは西欧財閥と解放戦線という形に姿を変えて、なおも続いている。
両者の戦いは基本的には西欧財閥の方が圧倒的優勢である。解放戦線側は凛のような突出した才能を持つ人材を擁していることが強みではあるものの、豊富な資源と財力、圧倒的物量を持つ西欧財団には抗し得ないでいる。
西欧財団側には解放戦線側に比べて抜きん出た才能を持つ人材はほとんどいないが、巨象に蟻が挑むようなもので、正面切っての戦いでは長期的に見て解放戦線側に勝ち目はない。
解放戦線は、局地的なゲリラ戦、一時的な情報戦で辛うじて抵抗しているという状態である。(ビジュアルファンブックの奈須氏のインタビューより)。これらの情報は本編では一切触れられていない。奈須氏曰く「……そんな設定を脳内でもやもやと考えていました(笑)」。
CCCサントラの用語集によると反西欧勢力はイスラム圏。ゲリラ的な戦いしか続けられず、5年程度で駆逐されそうな状態。

商品情報

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