アルケイデス

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アヴェンジャー / 真アーチャー (strange Fake)

  • 真名:アルケイデス
  • 身長:203cm / 体重:141kg
  • 属性:混沌・悪
  • 性別:男性

偽りの聖杯戦争に現れた2人目の「弓兵」のサーヴァントに「復讐者」の特性が付与された存在。
布で顔を覆った長身痩躯の弓使い。

略歴
カジノホテル最上階に滞在していたギルガメッシュティーネ・チェルクを襲撃した謎のサーヴァント。
ギルガメッシュと互角に渡り合うが、突如乱入してきた真ライダーの攻撃を受ける。
人物
ヘラクレスがバズディロットによる三画の令呪と「2万4976人」にも及ぶ膨大な数の贄を使用して作られた魔力結晶による尋常ではない魔力、東方の呪術、聖杯の「泥」によって変質し、その際にアヴェンジャーとしての特性も付与された姿。
太く逞しかった外見も変質したことで筋肉がこそげ落ち、身長そのものも50センチ程縮んでしまったが、それでも身長2mを超す長身を誇り、聖杯の「泥」によって肌全体を赤黒い染料で染め上げた異様な風体をしている。
戒めとして「人の業」が目に入らないように、頭から体の真ん中を分断する形で神獣の皮を加工した布を被っており、願いを叶えるその時までは己の顔を世に晒さないようにしている。
元は高潔な性格も変質したことで、眼前のギルガメッシュを無視して執拗にティーネを狙う、「弱い」と嘲り笑うなど、ギルガメッシュを苛立たせ、挑発するかのような言動を取る。
彼の願いは、己の運命を狂わせた神々への復讐と、「神の栄光」の名を持つ忌名を消し去ること。
能力
弓矢を武器とし、20km以上離れた場所から、一切の減速・高度変更もないレーザーのような超音速の矢による狙撃を行っている。
矢の威力はサーヴァントですら直撃すれば上半身が消し飛ぶと言われ、一撃でギルガメッシュの黄金の鎧の手甲を破損させる程。精度も驚異的で、二射目はギルガメッシュの自動迎撃宝具を掻い潜って命中させている。
王の財宝の宝具数十発の一斉発射は片手に握る弓で弾いて事も無げに防御し、「十二の栄光」の一つである神獣の裘によって全方位から飛来する数千発もの王の財宝を無傷で凌いで見せた。

ステータス

クラス マスター 筋力 耐久 敏捷 魔力 幸運 宝具 クラス別能力 保有スキル 備考
アヴェンジャー
アーチャー
バズディロット・コーデリオン A B A A B A++ 復讐者:A
単独行動:C
対魔力:A
歪曲:A
心眼(真):B
勇猛:E
戦闘続行:A+

宝具

十二の栄光(キングス・オーダー)
ランク:C~A++
種別:-
レンジ:-
由来:ヘラクレスの十二の難行
神性と共に失った不死性と引換えに手にした『試練を捩じ伏せた証』の数々。
『生前の伝承の中で手にした宝具』を具現化させ、己の道具として使い潰す事ができるが、聖杯の理そのものをねじ伏せて使っている状態なので、魔力の消費が通常の数倍に及ぶ欠点を孕んでいる。
しかしコーデリオンは数万人の人間を材料にした大量の魔力結晶によって数ヶ月は全力で戦えるだけの魔力を手にしているため、その問題点は解消している。
名称不明
由来:第一の試練「ネメアの谷の獅子退治」で獲得した獅子の毛皮
人類の文明、すなわち人理を否定する神獣の皮を加工した裘は人が生み出すあらゆる道具を無効化する特性を持ち、これによって全方位から飛来する数千発もの王の財宝を防いだ。
戦神の軍帯(ゴッデス・オブ・ウォー)
由来:第九の試練「アレスの帯探索」で獲得した腰帯
軍神アレスの分体である軍章旗を帯の形に直したもので、着用者の神性と筋力、体力、敏捷、魔力の値を大きくブーストする特性を持つが、現代の神秘の薄さでは一定以上の引き上げは不可能。アルケイデスは神を嫌っているために体に神気を入れないので、強化は使用しない。
この宝具は神気を矢に纏わせることも可能であり、サーヴァントですら直撃すれば上半身が消し飛ぶまでに威力は跳ね上げられている。ヒッポリュテが持つ物と合わせ、同一の宝具が二つ聖杯戦争へと持ち込まれている。
射殺す百頭(ナイン・ライブズ)
ランク:C~A+
種別:-
レンジ:臨機応変
手にした武具、あるいは徒手空拳により様々な武を行使する、言わば『流派:射殺す百頭』という技能そのものが宝具化したもの。
武具の力を最大限に引き出し、対人から対軍、城攻めに至るまで状況に合わせて様々な形を見せる。
名称不明
ランク:EX
詳細不明の第三宝具。

真名:アルケイデス

アルケイデス。ギリシャの大英雄ヘラクレスが人として生きていた頃の名前。
ヘラクレスは主神ゼウスと人間の娘の間に生まれた半神半人の英雄だとされているのだが、彼本人はアムピトリュオンとアルクメネの子にしてミュケナイ王家の血を引く人間であると自称している。

登場作品と役柄

Fate/strange Fake
二人目のアーチャーのサーヴァントとして登場。

人間関係

Fate/strange Fake

ギルガメッシュ
もう一人のアーチャー。襲撃をかけ、挑発行為を繰り返す。
真ライダー
生前では十二の試練の一つを達成する際に彼女を殺害した。
激しく敵視されており、彼女からは「外道」呼ばわりされている。同一の宝具を持つ。
バズディロット・コーデリオン
マスター。彼によって反転してしまった。
なお、人間関係はあまり良好ではなく、変質する前は「子供を手にかける」彼を敵とみなし、変質した後も「利用価値がなくなればこの手で殺す」と言い切っている。

その他

ヘラクレス
自分自身。
「誓いを破り、暴君に迎合し、神になり下がった愚物」と心底憎悪し、人理からその名を抹消しようとしている。
アムピトリュオン
父。本来の父親はゼウスだが、神を憎んでいるためあえて「人間としての父」である彼の息子を名乗っているのだと思われる。
アルクメネ
母。
ゼウス
本来の父。アルケイデスにとっては、彼も打ち倒すべき暴君の一人。

名台詞

「――――弱い・・
ギルガメッシュの攻撃を凌いでの一言。あのギルガメッシュを弱いと評したのは彼が初めてであり、ギルガメッシュを知る者からすれば正気を疑う発言である。
もっともその後のマスターとの会話ではギルガメッシュを強いと評しており、挑発したが効果がなかったとも語っているため本気で言ったわけではないと思われる。
「ああ、そうだ。我が骨肉、我が魂こそは、神になり下がった愚者・・・・・・・・・・の影法師よ! 」
オリンポスの神々を否定し、蹂躙する―――ただそれだけの為に生きる復讐者となった男の叫び。
「我が名は、アルケイデス・・・・・・
「アムピトリュオンとアルクメネの子にして、ミュケナイ王家の血を引く者なり」
ギルガメッシュに対する名乗り上げ。
彼にとっては、「ヘラクレス」の名も、本来の父親であるところのゼウスの名も唾棄すべきものなのであろう。

メモ

  • ペイルライダーとともに「どうすれば勝てるんだこんなの」と思いたくなるサーヴァントであるが、作者の成田氏曰く「第五次の某サーヴァントや某サーヴァント相手の場合、相性の関係で手も足も出ずに負ける可能性がある」という風に五次のサーヴァントとバランスをとっているとのこと。
  • 真名の公開と同時期に登場したクー・フーリン〔オルタ〕と同じく五次サーヴァントのオルタ化と呼べる存在。あとがきにて『Grand Order』とネタ被りしたと語られていた「きっとまだ誰もやってない美味しいネタ、五次●●●●●●の●●●化」とはこれを指していると思われる。
    • 幼名を名乗っているため時たま勘違いされる事があるが、アレキサンダーメディア・リリィのような若い頃の姿に変化した訳ではない。変質したとはいえ、その肉体や能力はヘラクレスのまま。名前を捨てただけである。
  • 人類の道具が通用しないはずの神獣の裘がなぜ加工されているのかについては一応の答えが用意されているというが、作中で語られるかは微妙とのこと。

話題まとめ

英雄堕とし
ヘラクレスは高潔な精神を持っており、特に三騎士として召喚された場合は「非の打ち所のない大英雄」としての側面が強く出る。実際バズディロットが「闘争に勝つためなら幼子をその手にかけられるか」と問いかけられると「それを命じるものがいるのなら、その者が私の敵だ」と言い放った。
『stay night』ではバーサーカーとして召喚されたが、UBWルートではギルガメッシュとの戦いではイリヤの命を最優先し、HFルートでは聖杯の泥に汚染されてもなお、イリヤを見て正気に戻って士郎に倒されるなど、その片鱗を見せていた。
その為か、『strange Fake』の作者である成田氏や『Fate』シリーズの原作者である奈須氏も「通常ならティーネのような子供を打ち抜くことは絶対の禁忌」だとしている。
しかし奈須氏は「復讐を舐めてはいけない。ましてや神への復讐だ。確かに『彼』が子供に弓を向けるのは絶対の禁忌だ。だが、それを覆す覚悟が無ければ神への復讐など無理なのだよリョーゴ」
と、成田氏にアドバイスを送り、作中での「英雄堕とし」を敢行したようだ。
なお、この対談が印象に残ったのか、作中でアレクサンドル・デュマに自身が書いた小説を引き合いにして同様の趣旨の台詞を語らせている。
十二の難行
アルケイデスはゼウスが人間の娘アルクメネを孕ませて生まれた子のため、出生時からヘラの嫉妬と憎悪を受けていた。その中でもアルケイデスにとって最悪の受難となったのは、狂気を吹き込まれて我が子を殺してしまったことである。
その罪を償う方法を求めてデルポイに赴き、「自分から王位を奪った相手であるエウリュステスに仕え、十の試練を受けよ」という神託を授かる。
十のうち二つはアルケイデスの振る舞いのために贖罪としては認められなかったが、追加された二つも含め十二の難題を達成した。この偉業によりギリシャ最大の英雄として完成し、以後はヘラによる干渉も受けなくなる。
この期間にヘラを祀る神殿のあるティリュンスを拠点としたことから、ヘラクレス(「ヘラの栄光」の意)という皮肉な呼び名が付けられた。
伝承によると試練は順に「ネメアの谷の獅子退治」、「レルネのヒュドラ退治」、「ケリュネイアの鹿の生け捕り」、「エリュマントスの猪の生け捕り」、「アウゲイアス王の牛小屋掃除」、「ステュムパロスの怪鳥の撃退」、「クレタの牡牛の生け捕り」、「トラキアの人食い馬の生け捕り」、「アレスの帯探索」、「ゲリュオンの牛の生け捕り」、「ヘスペリデスの黄金の林檎探索」、「冥界の番犬ケルベロスの生け捕り」を指し、アルケイデスはこれらに関連する宝具を持っていると思われる。
  • 「ネメアの谷の獅子退治」:獅子の毛は刃物を通さない性質を持っていたため、ヘラクレスは素手で獅子を羽交い締めにして首をへし折り、退治した後は毛皮を剥いで防具として使うようになったとされている。
  • 「アレスの帯探索」:当初は所有者のヒッポリュテと交渉で受け取れそうだったが、ヘラの策略により戦闘になってしまい、止むなく彼女を殺害し、奪い取る形になってしまったとされている。
  • 「レルネのヒュドラ退治」:レルネの沼に住み着く毒蛇ヒュドラとの死闘。当初は九つの首を持つヒュドラの首を剣で切り落として倒そうとするが、切り落とした先から新たな首が生えてきた為、甥のアイオコスに傷口を松明の火で焼かせて首が生えるのを防がせる。しかし、最後に残った首は完全な不死身だったので倒す事が出来ず、岩の下に封じるのが精一杯だった。この際、猛毒のヒュドラの毒を手に入れて後々の冒険で活用するが、師であるケイローンや自身の命を奪う事になる。

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