ラヴィニア・ウェイトリー
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ラヴィニア・ウェイトリー | |
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読み | ラヴィニア・ウェイトリー |
性別 | 女性 |
年齢 | 12歳(?) |
デザイン | 不明 |
初登場作品 | Fate/Grand Order |
概要
- 亜種特異点Ⅳとして現れた『マサチューセッツ州セイレム村』に住む少女。
- 略歴
- 魔神柱ラウムによって特異点と化した「六度目のセイレム」に招かれたウェイトリー家の一人娘。
- セイレムに運ばれた後はラウムに脅迫され、一族の悲願であった『外なる神』の降臨を成すために行動していた。
- 特異点の中で徐々に認識を狂わされ、偽りの記憶を事実と信じてゆく家族を見て危機感を覚え、祖父が確執があったと思い込みはじめたウィリアムズ家の一人娘であるアビゲイル・ウィリアムズに接触。以降はアビゲイルと友達として接し、また外の世界を知りたがるアビゲイルに対して『外なる神』に纏わる”降臨の儀”の真似事を教えるようになる。
- だが、そうして過ごすうちに自身も特異点に蔓延する「認識阻害」の影響を受け、セイレムで生まれ育ったという偽りの記憶が生じてゆく。
- その後、「七度目のセイレム」に訪れたカルデア一向と森の中で出会い、その際にカルデアの面々が「魔術」を使う姿を目撃。
- それもあって当初は強い警戒心を抱いていたが、根気よく気にかけてくるサンソンにだけはわずかではあるが徐々に心を開くようになる。
- 何度目かの魔女裁判の際、アビゲイルの伯父であるランドルフ・カーターに化けたラウムによって祖父を「魔女」として告発され、最終的に家族全員がマシュー・ホプキンスの手によって処刑されてしまう。
- 後にアビゲイルを魔女として拘束しようとしたホプキンスの前に現れ、傍に控えていた衛兵らの目の前で祖父の仇として刺殺する。しかしこれを以って完全に村から「魔女」として追われる身となり、彼女を庇ったシャルル=アンリ・サンソンは処刑されてしまう。
- 最終的にサンソンと同じくカルデアに所属するロビンフッドとマシュに自らの経緯を全て打ち明け、彼らの説得に応じてカーターに化けたラウムによる魔女裁判の場に出頭。「イブン・グハジの粉末」をカーターにかけて魔神柱としての正体を暴くが、アビゲイルに外なる神を降ろさせるべく繰り出されたラウムの一撃で致命傷を負い、アビゲイルを「銀の鍵」として覚醒させる引き金となる。
- 最期は人の身に戻ったアビゲイルに看取られながら「彼女と同じ箒星の子供で、一緒に鯨を見に行った」という偽りの記憶を事実として受容し、アビゲイルに自分たちが友達になれたかを問うた後、静かに息絶えた。
- 遺体はアビゲイルと主人公一座によって偽りのセイレムの岬に埋葬された。
- 人物
- 先天性色素欠乏症(アルビノ)らしき外見の少女。肌と髪が白く目はうっすら赤みを帯びており、左の額あたりから角のような突起が生えている。
- 錬金術に端を発する魔術の家系であるウェイトリー家に生まれ、祖父らと同じく『外なる神』と呼ばれる大いなる神の降臨を悲願とする。
- かつて自身の全てを『外なる神』に捧げようとしたものの、自らの命を惜しんだがために失敗した過去を持っている。なお、常人とは異なる色素の肌や角のような突起はこの際に生じたものである。
- それゆえに悲願に掛ける想いは強く、セイレムではアビゲイルに降臨の儀を教えたり、『象牙の書』と呼ばれる魔導書のレプリカを渡したりと『外なる神』降臨への執着を捨てきれずにいた。結果としては、これら行為がアビゲイルの身に真に『外なる神』を顕現させることを決定付けることとなる。
- アビゲイルに対しては、奇怪な姿の自分を受け容れて親しくしてくれることへの曰く言い難い感情、彼女の伯父のせいで祖父や父が処刑されたことによる間接的な怒り、そしてセイレムの情報を得るため、また『外なる神』の降臨のために利用していることへの負い目など、様々な感情が渦巻いている。特に罪悪感は根強かったようで、当初アビゲイルに「友達」と言われた際は自嘲ともとれる言い方で否定している。
- ただし(ラヴィニアにとっては)打算込みでの付き合いではあったものの、その中での交流は自身も楽しんでいた節があり、関係自体は良好であった。
- 実は実在する人物ではなく、曰く「物語の中にしか存在しなかった」存在とされる。なお、現実世界では「ウェイトリー家」や「ラヴィニア・ウェイトリー」は、ラヴクラフトの執筆した小説「ダンウィッチの怪」に登場する架空の一家・人物である。
- 「実体化した架空の存在」というその在り方は、どちらかと言えば「幻霊」に近いと言える。
- 能力
- 錬金術を主に扱う魔術師の家系であることから錬金術に通じ、魔術に対する理解もある。錬金術師としての腕前は確かで、遺体を材料として霊体を物質化する効力を持つ「イブン・グハジの粉末」を精製している。
- また、アビゲイルほどではないものの「巫術者」としての素質を持つとされており、過去に『外なる神』を自身の身に降臨させかけたことが示唆されている(ただし素質の問題か本人の覚悟の問題か、結果として降臨には失敗している)。
登場作品と役柄
Fateシリーズ
- Fate/Grand Order
- 亜種特異点Ⅳ『異端なるセイレム』のキーパーソンの一人。本シナリオのキーサーヴァント「アビゲイル・ウィリアムズ」がサーヴァントとなる経緯に深く関わりを持つ。
その他
- ちびちゅき!
- 亜種特異点Ⅳの配信から間もなくアビゲイルと共に登場。彼女とお揃いの帽子と制服を着られる事を内心喜んでいる。アビゲイルから戸締り係に推薦される。
人間関係
Fate/Grand Order
- アビゲイル・ウィリアムズ
- 亜種特異点Ⅳにおける友人。同じ箒星の年に生まれたとされ、一緒に鯨を見に行ったという。友人としては「アビー」と呼ぶ。
- 「親友が欲しい」という彼女の願いを受けたラウムによってセイレムに招かれたため、ある意味でセイレムに移住することとなった原因である。
- 上記の通り非常に数奇な経緯と感情で結ばれており、最終的には互いの関係を「友達」と了解した。
- アビゲイルからは「星の妖精」と評されているが、ラヴィニアはアビゲイルの金髪を綺麗で羨ましいと思っており、血で汚す事を嫌がっていた。
- リボンはお揃い。また、アビゲイルからプレゼントされたクマのぬいぐるみの「ミーゴ」を汚れてボロ布のようになっても大切に持っている。
- 「ちびちゅき!」でも親友。内気なラヴィニアを引っ張って学校生活を送る。
- 魔神柱ラウム
- 亜種特異点Ⅳにおいて関わりがあった魔神柱。
- 家族共々セイレムに連れて来られたことに始まり、ランドルフ・カーターに化けたラウムの告発で家族を失う、最終的には致命傷を負わされるなど関係はかなり悪い。
- 終盤では意趣返しとばかりに「イブン・グハジの粉」によって正体を暴いた。
- 皮肉なことに、結果的にアビゲイルを救うべく身を投じたという点では共通している。
- シャルル=アンリ・サンソン
- 亜種特異点Ⅳにおいて関わりがあった人物。
- カルデア一行の中でもとりわけ親身に接してくる彼には思うところがあり、自分がホプキンスを殺したためにサンソンが処刑されたことを知った際は激しく動揺していた。
- サンソン自身はラヴィニアとアビゲイルを生前救えなかった少女と重ねていたと思われ、最終的に贖罪としてセイレムでその命を散らす事で「死は明日への希望なり」の在り方を彼女達に残した。
- アブサラム・ウェイトリー
- 祖父。特異点の「認識阻害」の法則によってアビゲイルの一家と因縁があったという偽りの記憶を植え付けられ、間接的にラヴィニアとアビゲイルが接触する切っ掛けを作った。
- 処刑されてグール化した後はラヴィニアを「我が娘」のように語っている。
- マシュー・ホプキンス
- 家族を魔女裁判において裁き、処刑した人物。
- 不倶戴天の仇敵であり、ナイフでめった刺しにするという壮絶な復讐を遂げた。
原典
- ノア・ウェイトリー
- 「ダンウィッチの怪」におけるラヴィニアの父。
- 本作では姿などは描写されなかったが、魔女裁判にかけられアブサラムと共に処刑された模様。
- ウィルバー・ウェイトリー
- 「ダンウィッチの怪」におけるラヴィニアの双子の息子の兄。ヨグ=ソトースとラヴィニアの子供であり、成長速度が非常に早い。母を蔑むようになる。
- ラヴィニアが「母」ではなく「少女」の姿であったためか、本作には登場しない。
- ウィルバーの弟
- 「ダンウィッチの怪」におけるラヴィニアの双子の息子の弟。イブン・グハジの粉をかけなければ人間には姿が見えない不可視の怪物。兄よりも父に似ている。
- ヘンリー・アーミテッジ一行に退治され、最後に「父上」に助けを求めながらこの世から姿を消す。
- 兄同様、本作には登場しない。
名台詞
Fate/Grand Order
- 「許さないわ。」
「けれど、受け入れる、わ。しゃ、謝罪を。」 - 『禁忌降臨庭園 セイレム』でアビゲイル・ウィリアムズから謝罪を受けた際の台詞。
- 一連のやりとりにおいてアビゲイルは叔父を諌められなかったことを謝罪し、ラヴィニアは許さないと述べながらもそれを受け入れる。
- 「……友達なんて。最初から、そんなものじゃ、なかった。」
「……違う。」
「…………。」
「……苦しいわ、アビー。」 - 『禁忌降臨庭園 セイレム』で友達である事を否定ても尚、自分を友達として扱う少女との会話。
- 「ち、近寄っちゃだめ。あ、あなたの髪に、ち、血がつくわ」
- ホプキンスを刺殺した後、返り血を浴びた自分に近寄るアビゲイルに対して。後の発言と共にアビゲイルの金髪を綺麗だと思っているのが伝わる。
- 「まるであたし、まで、セイレムで生まれ育ったように……箒星なんて……知らない……。」
「……ぅ……」「ち……ちがう……」「いちばん……つらい想いを……してる、のは……。」 - マシュとロビンフッドに、魔神柱ラウムにセイレムに連れてこられ、セイレムで過ごすうちに偽りの記憶が混入してきた経緯を語る。
- 幼少時にアビゲイルと過ごした記憶が虚偽だと理解してはいるが、魔神柱により『外なる神』の依り代にさせられつつあるアビゲイルを案じている。
- 「……ぁ……ぅ…………アビー」
「元に、戻った……のね……また……失敗……したわ……」
「……でも……よかった……。」
「その……金色の、髪…………ずっと……羨まし、かった……」 - ラウムに受けた傷により死に瀕しながら、アビゲイルが『外なる神』から解放されたことを見届けた際の台詞。
- 悲願であった『外なる神』の降臨は失敗に終わったが、それでよかった。代わりに大切な存在が、人の身に戻ったのだから。
- 「まる、で、違った……あたし、たち……友達に、なれた……?」
「おんな、じ……箒星の、年の、子……」
「牧草地、から……一緒、に、海を……見たわ……。」
「また……二人で、鯨を……」 - 「友達」という関係を確かめ、アビゲイルと過ごした幼少期の記憶を事実として受け容れ、彼女は静かに息絶える。
- 哪吒の言った通り、その想いが本物であれば。大切なものが残ったのであろう。
ちびちゅき!
- アビゲイル「せっかくのお揃いの制服なのに……」
- 「お、お揃い……」
- 当初は型月学園の制服を着る事を拒んでいたラヴィニアだが、アビーとお揃いの帽子と制服を着られると思い至って結局着ることになる。かわいい。
メモ
- サーヴァントではないものの亜種特異点Ⅳのキーパーソンにして、アビゲイル・ウィリアムズがフォーリナーのサーヴァントとなった大きな要因の一人。配信当初まで情報遮断されていたものの配信当初は大きな注目を浴びていた。
- 大本はアメリカの作家「H.P.ラヴクラフト」が1928年に発表した怪奇小説『ダニッチの怪(ダンウィッチの怪)』の登場人物。
- 原典においてはダニッチ村で暮らしており、セイレムにもセイレムをモチーフにしたアーカムにも住んでいない。また成人後の母親としての扱いが大半を占め、息子からも蔑まれながらいつの間にか失踪(明示されてはいないが作内での描写から息子に殺害されていることが示唆されている)しているという「神の愛が届かない、とてもとても可哀想な人物」であった。
- アビゲイルと同年代という事で12歳の外見年齢をしているが、本当の所は不明である。
- アルビノのような外見、頭部に生えた角のようなものが目を引くが、これは語られるところから推測するに「かつて『外なる神』をその身に降ろそうとし、失敗した」という経緯が関係していると思しい。
実際、真に『外なる神』の依り代となったアビゲイルの体色と髪色は、他ならぬラヴィニアのものと酷似している。 - セイレムのフリークエストにて、ウェイトリー家「アルケミックフィールド」が大量のホムンクルスが闊歩している地帯であること、ウェイトリー家が錬金術師の家系であること、グールとなったアブサラムの断末魔で「我が娘」と呼ばれていることなどから、『外なる神』を降臨させるためにアブサラムによって生み出されたホムンクルスではないかという疑惑がある。
尤も、作中ではそれを示唆する表現などは一切存在していない。
- アルビノのような外見、頭部に生えた角のようなものが目を引くが、これは語られるところから推測するに「かつて『外なる神』をその身に降ろそうとし、失敗した」という経緯が関係していると思しい。
- 亜種特異点Ⅳの最終局面で死亡するも、セイレムから解き放たれて時空放浪者となったアビゲイルは「果ての地でラヴィニアと巡りあう」ことがあるかもしれないと語っている。
- カルデアに召喚されたアビゲイルはラヴィニアの事をマイルームで話さないものの、シバの女王を偽りのセイレムで呼んでいたティテュバの名前で呼びそうになってる所から亜種特異点Ⅳの記憶を引き継いでいる描写もある事から、ラヴィニアの事を記憶している可能性は考えられる。
脚注
注釈
出典