鬼種
概要
きしゅ。端的に言うなら「鬼」。
基本的には人間に似た姿をしており、頭に生えた角が特徴的。
個体差はあるが概ね強大な膂力を持ち、妖術を使いこなすものも居る。ただし死徒のように生物として決定的に逸脱してるわけではなく、首を落とされれば普通に死ぬ。
月姫シリーズにおいて鬼種は「元から鬼と呼ばれる系統樹からして人間とは違う者」と「力ある者達が土蜘蛛だのなんだのと呼ばれて朝廷から追われて隠れ住むようになって、生物的にちょっとおかしくなってしまった者」に分けられる。遠野一族は前者の混血[出 1]。現在、鬼種は絶滅種とされる[出 2]。
Fateシリーズで鬼種というのは一つのモノを示す言葉ではなく、割と広範囲の種を総括した言葉であり、大きく三種類に別れている。
一つは、元々は人であった存在が、中央政権に追われたまつろわぬ者として扱われるうちに血統としておかしくなってしまったり、呪い等で人外に変じてしまった「化外の鬼」。
一つは、最初からそのような生物であった、人間とは別の一種の幻想種である「超常の鬼」。
一つは、世への怨みがカタチのようになってしまったもの、もしくは「恐ろしいもの」として漠然と語られていたものが実体を持った「物語の鬼」。
この通り、『月姫』から「物語の鬼」が増えているが、理由は不明。
人に近い外見を持っているためか人間と結ばれて子供を作るケースもいくつもあり、遠野秋葉や軋間紅摩のような混血の一族や、巴御前や風魔小太郎のように鬼との混血だったとされる歴史上の人物も何度か言及されている。
だが、「愛しいものを貪り喰らってしまう」「大切にしていたものを自らの手で壊す」という決定的な異常性ゆえに反転の危険性が常に付き纏うため、ヒトとは根本的に相容れない生命でもある。坂田金時曰く、「人間の裏切りは損得勘定に基づくものだが、鬼はある日突然理由もなく裏切る」。
リスト
- 茨木童子
- 大江山を根城にしていた鬼。少女の姿をしている。
- 酒呑童子とは逆に「鬼とはどうあるべきか」に拘る委員長体質。
- 温羅
- 桃太郎伝説の元ネタであるとされる鬼。
- 酒呑童子曰く、荒ぶって害をなすいかにもな鬼であったとのこと。
- 悪路王
- 陸奥にいるとされる鬼。
- 上記の「悪路の高丸」は悪路王の別名だが、両者が同一の存在なのかは不明。
- 酒呑童子
- 大江山を根城にしていた鬼。少女の姿をしている。
- 雅を愛する享楽的な性格で、気の向くままに殺戮や略奪を愉しんでいた。
- 鈴鹿御前
- 第四天魔王の娘であり、鬼とも見做される。
- 来田の助六
- 『Fate/Grand Order』で、宮本武蔵の体験クエストにて鬼ヶ島に登場した、田畑を管理する鬼。
- 宮本武蔵に敗れた有馬喜兵衛が死後鬼に変じた姿であり、武芸関連の雑学に精通しているが性格は若干小物。
- 巴御前
- 混血。先祖に鬼がいたという話は伝わっておらず隔世遺伝であると思われる。
- 風魔小太郎
- 最強の忍者を目指すために人為的に混血にされた。
メモ
- 日本における鬼種は単なる「そういう生物」という訳ではなく、使命として「日本を魔国に変える」というものがある模様。目的はおそらく、ギルガメッシュやエルキドゥのように神代を存続するためだと思われる。
- それが進展しない事に業を煮やした第四天魔王によって鈴鹿御前が派遣され、当初は大嶽丸を部下に使命を遂行しようとしたものの、坂上田村麻呂と出会い……という物語のようである。後に『Fate/Grand Order』でも鈴鹿御前は自分より後の時代の鬼である酒呑童子と茨木童子に苦言を呈している。
- 鬼とはまつろわざるモノを指す名でもあるためか、生存と略奪の効率化のために群れることはあっても、鬼が国を成すことは珍しいらしい。茨木童子曰く、鬼を統べ、王を名乗る可能性のある鬼として、「陸奥の悪路王」「大嶽丸」「温羅」の名を挙げている。
脚注
注釈