「永久凍土帝国 アナスタシア」の版間の差分

提供: TYPE-MOON Wiki
ナビゲーションに移動 検索に移動
(2A02:6EA0:C132:1:8E8:7D74:1E76:22EB (トーク) による編集を Adgmptetuna による直前の版へ差し戻しました)
タグ: 巻き戻し
 
(5人の利用者による、間の6版が非表示)
18行目: 18行目:
  
 
==概要==
 
==概要==
Lostbelt No.1。[[カドック・ゼムルプス]]の担当地区であるロシア領のロストベルト。氷河期が訪れた地球で延々と歴史を積み重ねた人類史。<br>
+
Lostbelt No.1。[[カドック・ゼムルプス]]の担当地区であるロシアに発生した異聞帯。通称「ロシア異聞帯」。氷河期が訪れた地球で延々と歴史を積み重ねた人類史。<br>
異聞帯の王は[[イヴァン雷帝]]。世界がその在り方を完全に破綻させている。土台は悪いが国の真ん中にいる『王』は最上級の代物。異聞帯の中心には空想樹・オロチが生えているが、イヴァン雷帝が空想樹の必要性を認めていないため、このロストベルトだけ空想樹が根付いておらず、芽吹いていない。<br>
+
異聞帯の王は[[イヴァン雷帝]]。異聞帯としては不安定だが、王である雷帝は異聞帯の王の中でも最上級の代物とされる。異聞帯の中心には空想樹・オロチが生えているが、雷帝が空想樹の必要性を認めていないため、この異聞帯だけ空想樹が根付いていない。<br>
分岐点は隕石の落下による氷河期だと言われている、四百五十年前の大寒波によるもの。地球上は何処だろうと分け隔てなく極寒の世界となった。年から年中吹き荒れる吹雪も、汎人類史のソレとは比べ物にもならないモノとなっており、外の気温は零下100度、下手をすれば零下120度と、人間が防寒具もなしに外に出れば、二分と持たない極寒の地獄となっている<ref group = "出" name="Lostbelt No.1 第1節、第17節">『永久凍土帝国 アナスタシア』第1節「獣たちの帝国」及び、第17節「もはや雷光ではなく」。</ref>。<br>
+
 
また、ロシアを包んでいるスーパーセルは世界の壁のように阻んでおり、あらゆる電磁波はそこから発するオーロラに阻まれ、嵐がかなりの規模であるために核爆弾に匹敵するエネルギーが渦巻いているため物理的な突破は不可能<ref group = "注">FGO世界における現在の人類の技術であの規模のスーパーセルを突破できる乗り物は開発されておらず、ましてやシャドウ・ボーダーでは脱出はできない。</ref><ref group = "出" name="Lostbelt No.1 第1節"/>。当然ながら、青空も見えることはない。
+
分岐点は450年前の隕石落下で、舞い上がった塵によって空が覆われ、大寒波が発生し、その結果終わることのない氷河期が訪れた。地球上はどこへ行っても極寒の銀世界となっており、年がら年中吹き荒れる吹雪も、汎人類史のそれとは比べ物にならず、外気温はマイナス100度、下手をすればマイナス120度と、人間が防寒具もなしに外に出れば二分と持たない極寒地獄となっている<ref group = "出" name="Lostbelt No.1 第1節、第17節">『永久凍土帝国 アナスタシア』第1節「獣たちの帝国」及び、第17節「もはや雷光ではなく」。</ref>。<br>
そんな過酷な環境で動物が生きていくのは不可能であり、絶え間なく産み落とされる魔獣という上位種が存在したこともあって、500年前まではいた犬や猫、象などの動物もとうの昔に絶滅していた。ただし、蝿はこの世界での極寒の地で生き延びただけあって、肉を見ると何が何でも喰らい付く獰猛さを持つ。<br>
+
また、異聞帯を包むスーパーセルは白紙化地球と異聞帯とを隔てており、あらゆる電波はそこから発せられるオーロラに阻まれ、嵐そのものも核爆弾級のエネルギーを有するため、物理的な突破は不可能<ref group = "注">FGO世界における現在の人類の技術であの規模のスーパーセルを突破できる乗り物は開発されておらず、ましてやシャドウ・ボーダーでは脱出はできない。</ref><ref group = "出" name="Lostbelt No.1 第1節"/>。当然ながら青空も見えない。
絶え間ない雪嵐と産み落とされる魔獣に対抗するため、人は独自の進化を遂げて[[ヤガ]]となり、旧種であるヒトは伝説にしか残されていない<ref group = "出" name="Lostbelt No.1 第1節">『永久凍土帝国 アナスタシア』第1節「獣たちの帝国」</ref>。最早“人間”という旧い種では生き残る事のできない環境となり、寒さに慣れていなかった国は呆気なく滅び、元々常に寒さに対する備えがあり、わずかに余裕があったロシアでも、人口の九割近くが失われ、国そのものが消えてなくなる一歩手前までいった。当時の[[イヴァン雷帝]]は[[魔術師]]と一緒に対策を練り、ロシアの人間に魔獣と人間の合成術を施したことで“[[ヤガ]]”は誕生した。しかし、ヤガの生死のサイクルはゆっくりと、だが確実に早まっている。<br>
+
そんな過酷な環境で普通の生き物が生きていく事は極めて難しく、強靭な生命力と繁殖力を持つ魔獣という上位種が存在したこともあって、500年前までは存在した犬猫などの動物は既に絶滅している。ただし、ハエはこの寒さの中でも生き延びており、肉を発見するとすぐさま喰らいつく獰猛さを持っている。<br>
有り体に言えば「脆弱さは邪悪であり、死は敗北であり、強靭さこそが正義と讃えられる」。謂わば弱肉強食の理論を突き詰めた永久凍土の世界ともいえる<ref group = "出" name="Lostbelt No.1 第1節"/><br>
+
 
皇帝に対する叛逆の芽を潰そうと、皇帝と親衛隊に従わない者や反抗な態度をとった者に対しては財産は没収、家屋は焼却処分されてしまうが、それはまだマシな方で、最悪の場合処刑されることもある。恐怖を以てロシアを支配する450年の間叛逆軍が出なかった時代は無く、貴族や食い詰めた農民がなっていたが、いつも[[殺戮猟兵]]に虐殺されて終わる。しかし[[アタランテ〔オルタ〕]]が率いる叛逆軍は、いつもの叛逆軍と比べると奮闘している<ref group = "出" name="Lostbelt No.1 第2節">『永久凍土帝国 アナスタシア』第2節「ヤガ」</ref>。
+
絶え間ない吹雪と魔獣の脅威に対抗するため、人間は独自の進化を遂げて[[ヤガ]]となり、旧種であるヒトは伝説として細々と語り継がれるのみである<ref group = "出" name="Lostbelt No.1 第1節">『永久凍土帝国 アナスタシア』第1節「獣たちの帝国」</ref>。この世界の地球はもはや“人間”という古い種では生き残る事のままならない環境となり、寒さに慣れていない国は呆気なく滅びてしまったという。元々国土の多くが寒冷地で、常に寒さに対する備えがあったロシアはすぐに滅んだりはしなかったものの、それでも人口の九割近くが失われ、国そのものが消えてなくなる一歩手前まで追い詰められてしまった。当時の君主である[[イヴァン雷帝]]は[[魔術師]]と協同で対策を練り、ロシアの人間に魔獣と人間の合成術を施したことで“[[ヤガ]]”は誕生した。しかし、ヤガの生死のサイクルはゆっくりと、確実に早まっている。<br>
 +
 
 +
この世界において脆弱さは邪悪であり、死は敗北であり、強靭さこそが正義と讃えられる──まさに弱肉強食の理論を突き詰めたこの世の地獄である<ref group = "出" name="Lostbelt No.1 第1節"/>。弱者の存在は「強者にとっての肉にすらならない」と言う意味を込め、ヤガたちはこの世界の法則を弱肉強食ですらなく「'''強食'''」とのみ表現する。<br>
 +
 
 +
反乱分子への弾圧も目に余るものがあり、体制側に従わない者や反抗な態度をとった者に対する財産の没収や家屋の焼却はまだマシな方で、最悪の場合惨たらしく処刑されてしまう。恐怖政治が布かれた450年間、叛逆軍が現れなかった時代はついぞ無く、貴族や食い詰めた農民が蜂起していたが、[[殺戮猟兵]]に虐殺され、常に無駄に終わっている。しかし、[[アタランテ〔オルタ〕]]が率いるようになってからは従来と比べて一端に戦えるようになっているという<ref group = "出" name="Lostbelt No.1 第2節">『永久凍土帝国 アナスタシア』第2節「ヤガ」</ref>。
  
 
==異聞帯の人物==
 
==異聞帯の人物==
 +
;[[カドック・ゼムルプス]]
 +
:この異聞帯を担当する[[クリプター]]。
 +
;[[アナスタシア・ニコラエヴナ・ロマノヴァ]]
 +
:カドックのサーヴァント。
 
;[[イヴァン雷帝]]
 
;[[イヴァン雷帝]]
 
:異聞帯の王。最初の[[ヤガ]]であり、500年に渡って君臨している。
 
:異聞帯の王。最初の[[ヤガ]]であり、500年に渡って君臨している。

2024年1月11日 (木) 07:02時点における最新版

永久凍土帝国 アナスタシア
副題 獣国の皇女
異聞深度 D
年代 AD.1570

概要[編集 | ソースを編集]

Lostbelt No.1。カドック・ゼムルプスの担当地区であるロシアに発生した異聞帯。通称「ロシア異聞帯」。氷河期が訪れた地球で延々と歴史を積み重ねた人類史。
異聞帯の王はイヴァン雷帝。異聞帯としては不安定だが、王である雷帝は異聞帯の王の中でも最上級の代物とされる。異聞帯の中心には空想樹・オロチが生えているが、雷帝が空想樹の必要性を認めていないため、この異聞帯だけ空想樹が根付いていない。

分岐点は450年前の隕石落下で、舞い上がった塵によって空が覆われ、大寒波が発生し、その結果終わることのない氷河期が訪れた。地球上はどこへ行っても極寒の銀世界となっており、年がら年中吹き荒れる吹雪も、汎人類史のそれとは比べ物にならず、外気温はマイナス100度、下手をすればマイナス120度と、人間が防寒具もなしに外に出れば二分と持たない極寒地獄となっている[出 1]
また、異聞帯を包むスーパーセルは白紙化地球と異聞帯とを隔てており、あらゆる電波はそこから発せられるオーロラに阻まれ、嵐そのものも核爆弾級のエネルギーを有するため、物理的な突破は不可能[注 1][出 2]。当然ながら青空も見えない。 そんな過酷な環境で普通の生き物が生きていく事は極めて難しく、強靭な生命力と繁殖力を持つ魔獣という上位種が存在したこともあって、500年前までは存在した犬猫などの動物は既に絶滅している。ただし、ハエはこの寒さの中でも生き延びており、肉を発見するとすぐさま喰らいつく獰猛さを持っている。

絶え間ない吹雪と魔獣の脅威に対抗するため、人間は独自の進化を遂げてヤガとなり、旧種であるヒトは伝説として細々と語り継がれるのみである[出 2]。この世界の地球はもはや“人間”という古い種では生き残る事のままならない環境となり、寒さに慣れていない国は呆気なく滅びてしまったという。元々国土の多くが寒冷地で、常に寒さに対する備えがあったロシアはすぐに滅んだりはしなかったものの、それでも人口の九割近くが失われ、国そのものが消えてなくなる一歩手前まで追い詰められてしまった。当時の君主であるイヴァン雷帝魔術師と協同で対策を練り、ロシアの人間に魔獣と人間の合成術を施したことで“ヤガ”は誕生した。しかし、ヤガの生死のサイクルはゆっくりと、確実に早まっている。

この世界において脆弱さは邪悪であり、死は敗北であり、強靭さこそが正義と讃えられる──まさに弱肉強食の理論を突き詰めたこの世の地獄である[出 2]。弱者の存在は「強者にとっての肉にすらならない」と言う意味を込め、ヤガたちはこの世界の法則を弱肉強食ですらなく「強食」とのみ表現する。

反乱分子への弾圧も目に余るものがあり、体制側に従わない者や反抗な態度をとった者に対する財産の没収や家屋の焼却はまだマシな方で、最悪の場合惨たらしく処刑されてしまう。恐怖政治が布かれた450年間、叛逆軍が現れなかった時代はついぞ無く、貴族や食い詰めた農民が蜂起していたが、殺戮猟兵に虐殺され、常に無駄に終わっている。しかし、アタランテ〔オルタ〕が率いるようになってからは従来と比べて一端に戦えるようになっているという[出 3]

異聞帯の人物[編集 | ソースを編集]

カドック・ゼムルプス
この異聞帯を担当するクリプター
アナスタシア・ニコラエヴナ・ロマノヴァ
カドックのサーヴァント。
イヴァン雷帝
異聞帯の王。最初のヤガであり、500年に渡って君臨している。
パツシィ
変わり者のヤガ。

メモ[編集 | ソースを編集]

脚注[編集 | ソースを編集]

注釈[編集 | ソースを編集]

  1. FGO世界における現在の人類の技術であの規模のスーパーセルを突破できる乗り物は開発されておらず、ましてやシャドウ・ボーダーでは脱出はできない。

出典[編集 | ソースを編集]

  1. 『永久凍土帝国 アナスタシア』第1節「獣たちの帝国」及び、第17節「もはや雷光ではなく」。
  2. 2.0 2.1 2.2 『永久凍土帝国 アナスタシア』第1節「獣たちの帝国」
  3. 『永久凍土帝国 アナスタシア』第2節「ヤガ」

リンク[編集 | ソースを編集]