「由井正雪 (Grand Order)」の版間の差分

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:それでも地右衛門が江戸城を起点として“地獄”を降ろそうとした際には伊織と共に彼と戦い、これを撃破。彼の目論見を打破することに成功する。
 
:それでも地右衛門が江戸城を起点として“地獄”を降ろそうとした際には伊織と共に彼と戦い、これを撃破。彼の目論見を打破することに成功する。
 
:その後は自身の持っていた盈月の器を賭けて主人公らに決闘を申し込み、後に伊織或いは主人公と対話<ref group ="注">選択肢によってどちらと対話するかは変わるのだが、主人公から「自分と対話したいのか」と問われた際の回答が歯切れの悪いものであったことから、本来は伊織と対話することを目的としていたと思われる。</ref>。僅かな迷いを断ち切って決戦へと臨む。
 
:その後は自身の持っていた盈月の器を賭けて主人公らに決闘を申し込み、後に伊織或いは主人公と対話<ref group ="注">選択肢によってどちらと対話するかは変わるのだが、主人公から「自分と対話したいのか」と問われた際の回答が歯切れの悪いものであったことから、本来は伊織と対話することを目的としていたと思われる。</ref>。僅かな迷いを断ち切って決戦へと臨む。
:そうして浅草寺で決闘を行うが、自身らは敗北。しかし自身の持っていた盈月の器が偽物であったことが発覚した上、ライダーを名乗っていた丑御前が自身から離反。<br>さらには自身の正体が'''人間ではなくサーヴァント、逸れのキャスターであった'''ことが判明し、[[令呪]]も右手の甲に刻まれておらず、さらにその事を認識できない状態にあることが発覚。
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:そうして浅草寺で決闘を行うが、自身らは敗北。しかし自身の持っていた盈月の器が偽物であったことが発覚した上、ライダーを名乗っていた丑御前が自身から離反。<br>加えて自身が'''人間ではなくサーヴァント、逸れのキャスターであった'''ことが判明し、[[令呪]]も右手の甲に刻まれておらず、さらにその事を認識できない状態にあることが発覚。
:困惑の最中、丑御前は贋作空想樹・盈月を露見させ、飛んできた空想樹の種子が戦いの中で自身───由井正雪に変貌した様子を目の当たりにする。さらには丑御前から自身が元々ホムンクルスであったために、英霊となった際その在り方が宝具と化した事を聞かされて気絶し、そのまま消滅してしまう。
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:困惑の最中、丑御前は贋作空想樹・盈月を露見させ、飛んできた空想樹の種子が戦いの中で自身───由井正雪に変貌した様子を目の当たりにするとともに、丑御前から本来正雪が生み出された目的を聞いてしまったことで気絶し、そのまま消滅してしまう。
 
:それからは空想樹の種子が変化した正雪が多数登場。この正雪たちも認識が改竄されており、自らを本物の正雪と思うのみならず怪異や空想樹の種子をライダーと呼んでいた。特に田安門の個体は、虚ろな目でシステマチックな言動をしていた。
 
:それからは空想樹の種子が変化した正雪が多数登場。この正雪たちも認識が改竄されており、自らを本物の正雪と思うのみならず怪異や空想樹の種子をライダーと呼んでいた。特に田安門の個体は、虚ろな目でシステマチックな言動をしていた。
 
:江戸城の結界を突破され丑御前が倒された後に、ヤマトタケルが宝具によって空想樹のみを切断し、伊織とタケルによって本体であったキャスター・由井正雪が救出された。
 
:江戸城の結界を突破され丑御前が倒された後に、ヤマトタケルが宝具によって空想樹のみを切断し、伊織とタケルによって本体であったキャスター・由井正雪が救出された。
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; 能力
 
; 能力
 
:異常編成ながらも上質な人造の魔術回路を有しており、主な攻撃手段として魔術を用いる。系統としては、生みの親である森宗意軒から賜った西洋魔術を扱う。また、宗意軒からは錬金術も学んだようで宝具の一つにその要素が取り込まれている。
 
:異常編成ながらも上質な人造の魔術回路を有しており、主な攻撃手段として魔術を用いる。系統としては、生みの親である森宗意軒から賜った西洋魔術を扱う。また、宗意軒からは錬金術も学んだようで宝具の一つにその要素が取り込まれている。
:ところが、宗意軒が仕込んでいた本質として「霊脈、或いは魔力源と接続すると強制的に'''自身を増殖させる'''」機能が組み込まれており<ref group = "注">本来であれば増殖のペースは非常に遅く、仮に霊脈に接続したとしても年に1体増える程度であるとされていた。</ref>、これがサーヴァントとなるにあたって強制発動型の宝具「五蘊盛苦・夢幻泡影」になってしまったことが『盈月剣風帖』で判明。
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:ところが、宗意軒が仕込んでいた本質として「霊脈、或いは魔力源と接続すると強制的に'''自身を増殖させる'''」機能が組み込まれたホムンクルスであったために、英霊となるにあたってその在り方が強制発動型の宝具「五蘊盛苦・夢幻泡影」になってしまったことが『盈月剣風帖』で判明。
 
::実のところ彼女は異星の使徒である「伯爵」に贋作[[空想樹]]・盈月の核として鋳造され、自らの与り知ること無く“盈月の儀”を行う江戸特異点の源とされており、特異点で活動していたのは空想樹の種子が変化した個体に過ぎなかった(主だって登場していた個体は、確認できる限り最初の種子から生み出されたと思われる)。空想樹・盈月自体も、増殖した正雪自身の残骸で組み上げられている。
 
::実のところ彼女は異星の使徒である「伯爵」に贋作[[空想樹]]・盈月の核として鋳造され、自らの与り知ること無く“盈月の儀”を行う江戸特異点の源とされており、特異点で活動していたのは空想樹の種子が変化した個体に過ぎなかった(主だって登場していた個体は、確認できる限り最初の種子から生み出されたと思われる)。空想樹・盈月自体も、増殖した正雪自身の残骸で組み上げられている。
  
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:正雪の精神の在り方が昇華された宝具。自身及び周囲に対し、一時的ながらも爆発的な強化をもたらす。
 
:正雪の精神の在り方が昇華された宝具。自身及び周囲に対し、一時的ながらも爆発的な強化をもたらす。
 
:理想と名誉がため、己が心身のすべてを捧ぐと誓った正雪の峻烈なる精神性、そして師にして父にも等しき森宗意軒から賜った錬金術のわざが、互いに交じりあい、宝具の域へと達するまでに至った。
 
:理想と名誉がため、己が心身のすべてを捧ぐと誓った正雪の峻烈なる精神性、そして師にして父にも等しき森宗意軒から賜った錬金術のわざが、互いに交じりあい、宝具の域へと達するまでに至った。
:『Grand Order』では「味方全体のHPを回復<オーバーチャージで効果アップ>+〔Quickカード性能アップ状態(解除不能な状態は除く)〕の味方全体の攻撃力をアップ[Lv](3ターン)+〔Artsカード性能アップ状態(解除不能な状態は除く)〕の味方全体のクリティカル威力をアップ[Lv](3ターン)+〔Busterカード性能アップ状態(解除不能な状態は除く)〕の味方全体の宝具威力をアップ[Lv](3ターン)」という効果のArts宝具。
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:『Grand Order』では「味方全体のHPを回復<オーバーチャージで効果アップ>+〔Quickカード性能アップ状態(解除不能な状態は除く)〕の味方全体の攻撃力をアップ[Lv](3ターン)+〔Artsカード性能アップ状態(解除不能な状態は除く)〕の味方全体のクリティカル威力をアップ[Lv](3ターン)+〔Busterカード性能アップ状態(解除不能な状態は除く)〕の味方全体の宝具威力をアップ[Lv](3ターン)」という効果のArts宝具であり、''味方それぞれに予めかけられたカード性能アップに応じて追加効果が生じる''特殊な強化支援宝具となっている。
  
 
; 五蘊盛苦・夢幻泡影(ごうんじょうく・むげんほうよう)
 
; 五蘊盛苦・夢幻泡影(ごうんじょうく・むげんほうよう)
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:魔力の続く限り自身を無限増殖させ、世界を理想(自分自身)で埋め尽くさんとする。
 
:魔力の続く限り自身を無限増殖させ、世界を理想(自分自身)で埋め尽くさんとする。
 
:この宝具は真名の解放を必要とせず、正雪の意志とは無関係に条件(霊脈、或いは[[聖杯]]のような魔力源との接続)を満たすことで自動的に発動する。
 
:この宝具は真名の解放を必要とせず、正雪の意志とは無関係に条件(霊脈、或いは[[聖杯]]のような魔力源との接続)を満たすことで自動的に発動する。
:ホムンクルス・由井正雪とは元々森宗意軒によって「現行人類に成り代わるべき新人類の発生・増幅装置」として作られたもの。
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:ホムンクルス・由井正雪とは元々森宗意軒によって「現行人類に成り代わるべき新人類の発生・増幅装置」として作られたもの。<br>「デウスの国到来」という理想がために、デウスの国に住まうべき者としてデザインされた正雪だが、生前は終ぞこの機能を発動することは無かった。
:「デウスの国到来」という理想がために、デウスの国に住まうべき者としてデザインされた正雪だが、生前は終ぞこの機能を発動することは無かった。
 
 
:設計時の想定では、霊脈に接続しても年に1体のペースで増殖するのがせいぜいであったが、宝具として昇華されるにあたって増殖数は爆発的に増加している(ただし相応の魔力は必要)。
 
:設計時の想定では、霊脈に接続しても年に1体のペースで増殖するのがせいぜいであったが、宝具として昇華されるにあたって増殖数は爆発的に増加している(ただし相応の魔力は必要)。
  
 
== 真名:由井正雪==
 
== 真名:由井正雪==
 
:汎人類史においては、慶安四年に起こった江戸幕府転覆計画「慶安の変」の首謀者であるとされる男性。その出自は定かでない。
 
:汎人類史においては、慶安四年に起こった江戸幕府転覆計画「慶安の変」の首謀者であるとされる男性。その出自は定かでない。
:しかし、この由井正雪は剪定事象(亜種並行世界とも)において駿府の武家に預けられ、偶然にも汎人類史の「由井正雪」と同様に「由井正雪」を名乗り、江戸に軍学塾を開くに至った女性である。
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:しかし、この由井正雪は剪定事象(亜種並行世界とも)において駿府の武家に預けられ、偶然にも汎人類史の「由井正雪」と同様に「由井正雪」を名乗り、江戸に軍学塾を開くに至った女性である。<br>
:その正体は森宗意軒によって作られたホムンクルス。しかし人間の女性を母体としているため、正確には疑似的なホムンクルスである。
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その正体は森宗意軒によって作られたホムンクルス。しかし人間の女性を母体としているため、正確には疑似的なホムンクルスである。<br>剪定事象において慶安四年に行われた「盈月の儀」にはマスターの一人として、サーヴァント・[[丑御前〔ライダー〕|ライダー]]と共に参戦する。
:剪定事象において慶安四年に行われた「盈月の儀」にはマスターの一人として、サーヴァント・[[丑御前〔ライダー〕|ライダー]]と共に参戦する。
 
  
:神デウスの愛を信じ人々の安寧を夢見た理想家の森宗意軒は、「デウスの国到来」という理想を叶えるために、血塗られた伴天連妖術を使うという狂気の一面を隠し持っていた。
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:神デウスの愛を信じ人々の安寧を夢見た理想家の森宗意軒は、「デウスの国到来」という理想を叶えるために、血塗られた伴天連妖術を使うという狂気の一面を隠し持っていた。<br>宗意軒はその目的のために殺戮を繰り返し、海を渡って魔術や[[アインツベルン]]の奥義の一端を盗み、自らの手で人造生命・由井正雪を作り出した。「デウスの国に住むべきは完成された存在のみである」という考えの下、現行人類に取って代わる新人類とする為に。<br>しかし宗意軒は良心の呵責によってその目的を手放し、そして歴史の表舞台から消え去った。それは正雪の無垢さに触れたため。
:宗意軒はその目的のために殺戮を繰り返し、海を渡って魔術や[[アインツベルン]]の奥義の一端を盗み、自らの手で人造生命・由井正雪を作り出した。「デウスの国に住むべきは完成された存在のみである」という考えの下、現行人類に取って代わる新人類とする為に。
 
:しかし宗意軒は良心の呵責によってその目的を手放し、そして歴史の表舞台から消え去った。それは正雪の無垢さに触れたため。
 
  
 
:彼女の心は、透き通った水晶のように煌めき続ける───真に平らかな世という、届かぬ夢を追い続けるために。
 
:彼女の心は、透き通った水晶のように煌めき続ける───真に平らかな世という、届かぬ夢を追い続けるために。
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;[[源頼光/丑御前]]
 
;[[源頼光/丑御前]]
 
:生前、[[丑御前〔ライダー〕|ライダー]]として召喚したサーヴァントがアヴェンジャーに霊基を変えた姿。
 
:生前、[[丑御前〔ライダー〕|ライダー]]として召喚したサーヴァントがアヴェンジャーに霊基を変えた姿。
:『盈月剣風帖』では特異点「夢幻泡影盈月」にて彼女と共に再び「盈月の儀」を戦うこととなるが、その実彼女は特異点の黒幕と繋がっていた。
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:『盈月剣風帖』では特異点「夢幻泡影盈月」にて彼女と共に再び「盈月の儀」を戦うこととなるが、その実彼女は特異点の黒幕と裏で通じていた。
 
:彼女からは生前の自身に向けていた想いを変わらずに抱いているようだが、カルデアに召喚された正雪自身は一度彼女とじっくり話し合うべきだと考えている。
 
:彼女からは生前の自身に向けていた想いを変わらずに抱いているようだが、カルデアに召喚された正雪自身は一度彼女とじっくり話し合うべきだと考えている。
  

2024年4月1日 (月) 06:09時点における版

キャスター
真名 由井正雪
読み ゆいしょうせつ
性別 女性
身長 160cm
165cm(ヒール込み)
体重 45kg
好きな物 正しき事、美しき事、優しき事
苦手な物 悪しき事、悲しき事
出典 史実、『慶安太平記』など
Fate/Samurai Remnant
地域 日本
属性 混沌・善
副属性
一人称
二人称 貴殿、あなた
声優 田村睦心
デザイン 渡れい
レア度 ☆4
初登場作品 Fate/Grand Order
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概要

魔術師サーヴァント

略歴
期間限定イベント『盈月剣風帖』に登場。江戸特異点の浅草寺に現界し、「伯爵」と思われる存在の甘言に惑わされて盈月の器を手にする。それからはライダーを名乗る源頼光/丑御前のマスターとして、各地の霊地を掌握しつつ特異点に召喚された逸れのサーヴァントを倒して回っていた。
しかし主人公 (Grand Order)が特異点にレイシフトしてきたことにより、戦況は大きく変化。主人公や宮本伊織ヤマトタケルの陣営、地右衛門ジャンヌ・ダルクの陣営の二つを相手取ることとなり、その戦いの最中に単身でいたところをジャンヌ・ダルクによって刺され重傷を負ってしまう。
それでも地右衛門が江戸城を起点として“地獄”を降ろそうとした際には伊織と共に彼と戦い、これを撃破。彼の目論見を打破することに成功する。
その後は自身の持っていた盈月の器を賭けて主人公らに決闘を申し込み、後に伊織或いは主人公と対話[注 1]。僅かな迷いを断ち切って決戦へと臨む。
そうして浅草寺で決闘を行うが、自身らは敗北。しかし自身の持っていた盈月の器が偽物であったことが発覚した上、ライダーを名乗っていた丑御前が自身から離反。
加えて自身が人間ではなくサーヴァント、逸れのキャスターであったことが判明し、令呪も右手の甲に刻まれておらず、さらにその事を認識できない状態にあることが発覚。
困惑の最中、丑御前は贋作空想樹・盈月を露見させ、飛んできた空想樹の種子が戦いの中で自身───由井正雪に変貌した様子を目の当たりにするとともに、丑御前から本来正雪が生み出された目的を聞いてしまったことで気絶し、そのまま消滅してしまう。
それからは空想樹の種子が変化した正雪が多数登場。この正雪たちも認識が改竄されており、自らを本物の正雪と思うのみならず怪異や空想樹の種子をライダーと呼んでいた。特に田安門の個体は、虚ろな目でシステマチックな言動をしていた。
江戸城の結界を突破され丑御前が倒された後に、ヤマトタケルが宝具によって空想樹のみを切断し、伊織とタケルによって本体であったキャスター・由井正雪が救出された。
翌晩、浅草寺にて自身を助けてくれた伊織とタケルに感謝を示し、盈月を手渡す。そして、主人公の言葉により自身の願いを追い続けることを真っ直ぐ想いながら、穏やかに退去していった。
人物
総髪の若き武士。武士として振る舞うために男性を装っている。
外見は十代後半程で、その正体は森宗意軒によって作り出されたホムンクルスの一種である。
性格は極めて誠実で裏表がなく、純粋無垢。善を尊び、悪を嫌う筋の通った人物。義を重んじる訳ではなく、人としての正道を歩むことに拘る。
子供や動物に好かれやすいが、腹に一物のある人物からは嫌われやすい。
軍学者、つまり計策を操る者として冷徹に務めようとはするものの、根が善人であるために悪辣な策の立案には思い悩んでしまう一面も。
能力
異常編成ながらも上質な人造の魔術回路を有しており、主な攻撃手段として魔術を用いる。系統としては、生みの親である森宗意軒から賜った西洋魔術を扱う。また、宗意軒からは錬金術も学んだようで宝具の一つにその要素が取り込まれている。
ところが、宗意軒が仕込んでいた本質として「霊脈、或いは魔力源と接続すると強制的に自身を増殖させる」機能が組み込まれたホムンクルスであったために、英霊となるにあたってその在り方が強制発動型の宝具「五蘊盛苦・夢幻泡影」になってしまったことが『盈月剣風帖』で判明。
実のところ彼女は異星の使徒である「伯爵」に贋作空想樹・盈月の核として鋳造され、自らの与り知ること無く“盈月の儀”を行う江戸特異点の源とされており、特異点で活動していたのは空想樹の種子が変化した個体に過ぎなかった(主だって登場していた個体は、確認できる限り最初の種子から生み出されたと思われる)。空想樹・盈月自体も、増殖した正雪自身の残骸で組み上げられている。

ステータス

クラス マスター 筋力 耐久 敏捷 魔力 幸運 宝具 クラス別能力 保有スキル 備考
キャスター 主人公 (Grand Order) B+  C+  贋造生命(亜種):C
烈士の軍学:B
魔術(元素):B+ 
陣地作成:C+
道具作成:C 
 

宝具

烈士徇名・不惜身命(れっしじゅんめい・ふしゃくしんみょう)
ランク:C
種別:対軍宝具
レンジ:1~20
最大捕捉:50人
正雪の精神の在り方が昇華された宝具。自身及び周囲に対し、一時的ながらも爆発的な強化をもたらす。
理想と名誉がため、己が心身のすべてを捧ぐと誓った正雪の峻烈なる精神性、そして師にして父にも等しき森宗意軒から賜った錬金術のわざが、互いに交じりあい、宝具の域へと達するまでに至った。
『Grand Order』では「味方全体のHPを回復<オーバーチャージで効果アップ>+〔Quickカード性能アップ状態(解除不能な状態は除く)〕の味方全体の攻撃力をアップ[Lv](3ターン)+〔Artsカード性能アップ状態(解除不能な状態は除く)〕の味方全体のクリティカル威力をアップ[Lv](3ターン)+〔Busterカード性能アップ状態(解除不能な状態は除く)〕の味方全体の宝具威力をアップ[Lv](3ターン)」という効果のArts宝具であり、味方それぞれに予めかけられたカード性能アップに応じて追加効果が生じる特殊な強化支援宝具となっている。
五蘊盛苦・夢幻泡影(ごうんじょうく・むげんほうよう)
ランク:B+
種別:増殖宝具
レンジ:-
最大捕捉:1人
英霊として座に刻まれるに際して正雪の霊基が得た、自覚なき宝具。正雪の存在としての在り方が昇華されたもの。
魔力の続く限り自身を無限増殖させ、世界を理想(自分自身)で埋め尽くさんとする。
この宝具は真名の解放を必要とせず、正雪の意志とは無関係に条件(霊脈、或いは聖杯のような魔力源との接続)を満たすことで自動的に発動する。
ホムンクルス・由井正雪とは元々森宗意軒によって「現行人類に成り代わるべき新人類の発生・増幅装置」として作られたもの。
「デウスの国到来」という理想がために、デウスの国に住まうべき者としてデザインされた正雪だが、生前は終ぞこの機能を発動することは無かった。
設計時の想定では、霊脈に接続しても年に1体のペースで増殖するのがせいぜいであったが、宝具として昇華されるにあたって増殖数は爆発的に増加している(ただし相応の魔力は必要)。

真名:由井正雪

汎人類史においては、慶安四年に起こった江戸幕府転覆計画「慶安の変」の首謀者であるとされる男性。その出自は定かでない。
しかし、この由井正雪は剪定事象(亜種並行世界とも)において駿府の武家に預けられ、偶然にも汎人類史の「由井正雪」と同様に「由井正雪」を名乗り、江戸に軍学塾を開くに至った女性である。

その正体は森宗意軒によって作られたホムンクルス。しかし人間の女性を母体としているため、正確には疑似的なホムンクルスである。
剪定事象において慶安四年に行われた「盈月の儀」にはマスターの一人として、サーヴァント・ライダーと共に参戦する。

神デウスの愛を信じ人々の安寧を夢見た理想家の森宗意軒は、「デウスの国到来」という理想を叶えるために、血塗られた伴天連妖術を使うという狂気の一面を隠し持っていた。
宗意軒はその目的のために殺戮を繰り返し、海を渡って魔術やアインツベルンの奥義の一端を盗み、自らの手で人造生命・由井正雪を作り出した。「デウスの国に住むべきは完成された存在のみである」という考えの下、現行人類に取って代わる新人類とする為に。
しかし宗意軒は良心の呵責によってその目的を手放し、そして歴史の表舞台から消え去った。それは正雪の無垢さに触れたため。
彼女の心は、透き通った水晶のように煌めき続ける───真に平らかな世という、届かぬ夢を追い続けるために。

登場作品と役柄

Fateシリーズ

Fate/Grand Order
期間限定イベント『盈月剣風帖』の開催に伴い、期間限定サーヴァントとして実装。

人間関係

Fate/Grand Order

源頼光/丑御前
生前、ライダーとして召喚したサーヴァントがアヴェンジャーに霊基を変えた姿。
『盈月剣風帖』では特異点「夢幻泡影盈月」にて彼女と共に再び「盈月の儀」を戦うこととなるが、その実彼女は特異点の黒幕と裏で通じていた。
彼女からは生前の自身に向けていた想いを変わらずに抱いているようだが、カルデアに召喚された正雪自身は一度彼女とじっくり話し合うべきだと考えている。
伯爵
『盈月剣風帖』における事件の黒幕。
自身を贋作空想樹・盈月の核とし、宝具「五蘊盛苦・夢幻泡影」を発動させて新たな異聞帯を作成しようとしていた。
宮本伊織 (Grand Order)
生前、「盈月の儀」にて敵対したセイバーのマスターがサーヴァントとなった姿。
『盈月剣風帖』ではまたも敵対するが、地右衛門相手には共闘し、決闘の前には一対一で話し合ってその想いを知ることができた。
最終的に自身の本体は、彼とヤマトタケルの手で空想樹から救われることとなる。
カルデアに召喚された後でも交流があるようで、バレンタインにはチョコを渡していた。
地右衛門 (Grand Order)
生前、「盈月の儀」にて敵対したランサーのマスターがサーヴァントとなった姿。
『盈月剣風帖』では特異点の真実を独自に知った彼から、空想樹の種子である自身を狙われていた。
神槍 李書文
生前には「盈月の儀」にて召喚された老齢の彼と縁があった。
『盈月剣風帖』では彼に怪異を差し向けてその実力を測り、一時的に協力関係となる。
しかし彼としては自身の様子があまりにも不憫であったために協力していただけで、特異点における自身の真実を知ってしまったため茶番に付き合いきれなくなったこともあり、すぐに協力関係は消滅することとなった。
彼からは「壊れながらも尚宿願に手を伸ばす様は、憐れだが見事でもある」と評されており、また彼自身も同じようなものだとされている。
ジャンヌ・ダルク
生前、ランサーとして召喚された彼女と縁があった。
カルデアでもランサーと一瞬間違うが、すぐに正統霊基のジャンヌ・ダルクだと理解した。
ジャンヌ・ダルク〔オルタ〕
ジャンヌ・ダルクと同じくランサーと似ていた上、服装も黒ずくめなためにランサーと勘違いしたものの、彼女からは別人だと教えられた。
ジャンヌ・ダルク・オルタ・サンタ・リリィ
ランサーかと認識しかけたものの、その小ささには違和感を覚えた様子。
そのためか彼女から名前を聞かされるも、一瞬では理解しきれず困惑し聞き返している。
天草四郎時貞
自身の師である森宗意軒と共に天草で戦った、島原の乱の指導者。
そのためか彼と出会えたことに驚いており、自身も彼に殉じようとしている。
巴御前
「盈月の儀」において召喚された逸れのセイバーの愛妾。
生前に逸れのセイバーとは縁があったためか、彼について話を聞こうとしている。
源頼光
生前に自身が召喚したライダーの別側面。
一瞬ライダーかと認識しかけたが、すぐに正統の源頼光であると把握した。
アイリスフィール〔天の衣〕
彼女がアインツベルンのホムンクルスであることを見抜き、自身にそれが分かる理由を疑問に思っている。
諸葛孔明〔エルメロイⅡ世〕
諸葛孔明の疑似サーヴァント。
生前に開いた軍学塾「張孔堂」の孔の字は、名軍師であった孔明の名から取られている。

生前 

ヤマトタケル
かつて「盈月の儀」にて召喚されたセイバー。
生前には敵対関係であり『盈月剣風帖』でも当初はそうだったが、最終的には彼と伊織の手で空想樹から救出される。
カルデアに召喚された際は、彼からの当たりが柔らかくなったようだと感じている様子。
森宗意軒
自身の生みの親にして師。
『盈月剣風帖』にて自身を生み出した目的が判明したものの、正雪自身がそれを知っているのかは不明。

名台詞

「私は誰だ、誰なのだ?!教えてくれ───『五蘊盛苦・夢幻泡影』!───誰か、私を、殺してくれ……!」
贋作空想樹・盈月のチャージ攻撃「紅潔之濁流」で発する台詞。
自身が空想樹に取り込まれたことを認識しているのか、自分の存在を見失い、あまつさえ死を望む。

メモ

  • 『盈月剣風帖』にて伊織と顔を合わせた際「かつて貴殿に光を見た」と言ってはいるが、直後に「だが、それも──」と発言していることもあり、「蛇神討滅」を経由した「可惜夜に希う」ルートのような経験を生前にしていたと考えられる。
  • 自身が核として取り込まれている贋作空想樹・盈月は、通常攻撃で放つ火球が自身の遠距離Arts攻撃で放つものとなっていたり、クリティカル攻撃時に放つ赤、青、黄、緑の四つの光線は自身がExtra Attackで放つ錬金術らしき魔術と酷似している。
    • また使用スキルも「烈士血風」と、烈士である自身に由来したであろう名称となっている。
  • 千子村正のプロフィール3では、汎人類史の由井正雪が「村正」の所有者だったとされている。
  • 『五蘊盛苦・夢幻泡影』で生まれる個体も『五蘊盛苦・夢幻泡影』を持つのかどうかはシナリオ中では明かされていない。霊脈に接続する必要がある以上複数体が同じ場所にいても意味はないし霊脈の方が先に絶対数が足りなくなるだろうが、仮にコピーも増えてゆく場合一年に一回ペースでもおおよそ30年もあれば現在の人類の総数を上回る。どこのくりまんじゅうだ。
    • そもそも由井正雪自身がかなりの腕の魔術師であるため、10年目で1,000体くらいでも江戸幕府にとっては十分すぎる脅威である。

話題まとめ

  • 『Samurai Remnant』作中では張孔堂の塾生たちから熱狂的な支持を受けていたため、彼女を推すマスターたちは「浪人」や「塾生」と呼ばれる。
    • そのためか、『盈月剣風帖』にて彼女が不憫な目に遭う度にTwitterでは「おのれ、卑劣な幕府め…!」という台詞が飛び交っていた。
  • 『Grand Order』に実装されることが発表されてから、ネット上では彼女がどんな衣装でやってくるのかと期待を持たれていた。
    そして迎えた実装当日、彼女の第一再臨はまさかのハイレグスーツだった。
    • 第一再臨がそのような衣装だったため、戦闘衣装がハイレグスーツである『対魔忍』作品にかけて「対魔忍ショウセツ」などと呼ばれることも。
    • そのようなハイレグスーツで色素の薄い姿の由井正雪の群れが世界の新たな人類となる有様は、彼女が一貫してヤマトタケルから「ユイ」と呼ばれていた事から、アニメ『新世紀エヴァンゲリオン』の綾波レイ(碇ユイ)と人類補完計画を連想した人も多かったとか。


脚注

注釈

  1. 選択肢によってどちらと対話するかは変わるのだが、主人公から「自分と対話したいのか」と問われた際の回答が歯切れの悪いものであったことから、本来は伊織と対話することを目的としていたと思われる。

出典


リンク