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2021年8月12日 (木) 22:34時点における版
無間氷焔世紀 ゲッテルデメルング | |
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副題 | 消えぬ炎の快男児 |
異聞深度 | B+ |
年代 | BC.1000 |
概要
Lostbelt No.2。オフェリア・ファムルソローネの担当地区である北欧の異聞帯。
北欧神代が終わらずに続いている、何一つ無駄のない冷酷で残酷な世界。唯一の神に支配された純然なる神の地。神代級の神秘が残されており、文明は発展せず、人間は神を崇め、山嶺を巨人が闊歩している。一面の銀世界で、気温は摂氏3度。だが風は冷たくなく、空は清々しい程の快晴。夜になると気温は零下数十度まで落ちると思われる。魔力濃度はロシアよりも高い。かつてスルトが暴れたことで大地が傷ついているため、大地の魔力マナは乏しい。
異聞帯の王はスカサハ=スカディ。海神ニョルズと結ばれる運命は果たされず、オーディンと結ばれることもなく、誰とも結ばれずに狂ったラグナロクを唯一生き延びた神。子と認めた、炎の日々を生き延びた北欧のものを愛し、神の視点を以て北欧に残った人類を庇護している。彼女本人は強大な力を持つ責任として、自らの意向を律していたが、その考え自体が北欧の在り方を決める決め手の一つとなってしまっていた。
汎人類史の人理が抵抗として召喚したサーヴァントはナポレオン、ブリュンヒルデ、シトナイ。ナポレオンは集落の人々や氷雪の城に単身突撃するなどして情報収集し、ついには主人公と合流を果たす。ナポレオンと同時期に召喚されたシトナイはスカサハ=スカディにすぐに見つかってしまい、氷雪の城の深くにある地下牢に捕らえられていた。ブリュンヒルデはガルフピッゲン山の山頂の炎の館に封じられていた。
一柱とはいえ旧き善き神性の神が残っている稀有にして重要な異聞帯。なお、キリシュタリアの理想に近しいため、神の支配地という意味で格好の実験場と呼べるものだった。そしてこの異聞帯の行く末はヴォーダイムの異聞帯に関わるともされ、キリシュタリアは北欧こそが最後に残る異聞帯かもしれないと評価している。コヤンスカヤは「永遠の水曜日」と評している。
- 歴史
- 分岐点は紀元前1000年頃。神々と巨人の最終戦争が起きたにも関わらず、神代が終わらなかった。スカディが誰とも結ばれていないなど汎人類史の北欧神話とは違う流れを辿り、ラグナロクに於いてスルトが己に定められた運命に逆らい、星の終わりを望んだことで、定められた順に死がもたらされずに運命が変わり、終末の予言が違う結果に迷い込んでしまい、世界は狂ってしまった。ラグナロクが正しく終わらなかったため、神代北欧が終わるはずの紀元前1000年頃の状況がゆったりと続いている。
- 本来ならオーディンを滅ぼすはずの氷のフェンリルが真の太陽をテクスチャから呑み込む形で剥ぎ取った直後に油断でスルトに殺され、スルトが引き裂いて喰らった。それで力を増したスルトはロキを殺し、神々を殺し、巨人の王たちを殺し尽くし、最後に太陽が消えた穴を通じて己の大本であるムスペルヘイムを空へと繋ぎ、それを物理的降下によって北欧を形作る九つの領域だけではなく、惑星さえも灼こうとした。その結末を回避するべく生き残った大神と神々は戦ったが敗北したが、大神の最後のルーンによってスルトとムスペルヘイムは封じられ、偽なる太陽と化した。スカディはオーディンによって縁のあるスカサハと在り方を重ねられていた為、唯一生き残った。
- スルトによって大地の多くは焼け落ち、神々の刃で傷付けられたスルトの血は炎となり、多くの命を灼き、残り火となって残っていた。スカサハ=スカディは真にラグナロクの幕を下ろし、ヒトを生存させヒトの時代を導くために、残り火を抑えるために大地を氷で覆い、巨人の生き残りが手を出すことができない保護地を作る事でヒトの限定量の存続を試み、巨人には自身の魔力を込めた仮面を被せ、父のスィアチに由来する上位命令権の支配下に置いた[注 1]。さらに三騎だけ生き延びた戦乙女「オルトリンデ」「ヒルド」「スルーズ」を用いて百数十騎の御使いが作られた。そうして平穏を取り戻した北欧は、運命には存在しない新たな時代を歩み始めた。
- 地理
- 世界地図で言えばロシアの国境から先、スカンジナビア半島全域を嵐の壁が覆っている。空想樹は外からは視認できたが、異聞帯内部からは見えず、余人の手の届かない場所で成長を続けており、土壌が良いためか種子を吐き出し射出するまでに成長している[注 2]。空想樹が育ちきれば、人類や自然も息を吹き替えす可能性はあり、この空想樹が育ち切るとキリシュタリア・ヴォーダイムの異聞帯を吸い尽くす可能性があった。汎人類史からは地図自体が変化しており、海が山となったり、湖が雪原となっていたりする。雪や氷の下には海や湖があるとされる。また、シャドウ・ボーダーから観測できる範囲には汎人類なら存在するはずの都市や町が一切ない。
- 氷雪に覆われた白い凍った山嶺が長く続いており、山嶺の半ばから北部にかけて、木々がない場所に青色の火炎が浮かんでいる。低温下でしか発生しない氷雪と、高温そのものである火炎が同居し、独特で美しくも神秘な光景を生み出している。
- 青い炎は自然現象としては不自然で魔術的な効果によるものとされ、燃焼する物質がないように見えるのに炎が浮かび、僅かたりとも延焼せずに炎が固体の様に山の上に乗っている。この北部山脈に揺らめく炎の正体は、火の国こと火炎領域ムスペルヘイムから落ちた火であり、ラグナロクの際のスルトの残り火。この炎を抑えるためにスカサハ=スカディは大地を氷で覆った。
- 北欧異聞帯の全体と山嶺の半分を覆う純白の氷雪は[注 3]、スカサハ=スカディの魔力で作られたもので、大神オーディンから受け継いだ力でスルトの大地と生命を蝕む残り火を止めるために大地を覆ったもの。相当な魔術師でなければ判別できない微小な単位の魔力を纏い、魔力が分子レベルで絡みついており、スカサハ=スカディは氷雪は自身の一部のようなものであるが故に、その上での出来事をすべてを識っている。手に取る様に見る事ができる。音を聞くことも出来、あらゆる息遣い、鳴き声、羽ばたき、吹き荒ぶ風、葉と葉の重なり合う響きまで聞き取れる。止まっていれば感知を誤魔化せるが、動き出すと感知されてしまう。この氷雪が邪魔をして単純な魔力探知すらできず、霊脈の感知もできない[注 4]。スカサハ=スカディが氷雪を調整をすれば各種観測機器は稼働できる。氷雪の魔力が完全にマナと人類史の双方をコントロールしている可能性もある。さらに遠距離通信にも障害が発生し、数キロ圏内に接近しなければ通信は出来ない。魔力は静的でとても落ち着いており、そこにあるのが自然な様に穏やかで、一定の魔力のまま凪いでいる。感覚的には優しいと表現できる。
- 氷雪に覆われた地域の木々は針葉樹の形をした氷で、無数に突き立っている。このような環境であるため、多くの生物は生息できないが、巨人は沢山棲息している。汎人類史ではスウェーデンの南部のヴェッテルン湖の上には雪に覆われた山間部がある。
- 炎の山と氷の山が隣り合っている土地の高所、炎と氷の境界地には草木や花が生えている花園が存在する。これは比較的、炎に近い高所である為に氷や雪が溶けた水、温かな空気、氷や雪が溶けたことで露出した土などのお陰で草木が生育できる状態になっている。此処にはどんな病気も治し、特に熱に良く効くとされる薬草が生えている。ただし、巨人種が歩いたり寝たりしている。この場所は集落では昔話として伝わっている。
- 空にはあまりにも大きすぎる太陽が宇宙空間の手前に浮かんでいる[注 5]。サイズは汎人類史の記録にも存在しないほど[注 6]。この偽なる太陽の正体は神々によって具象化された火炎領域ムスペルヘイムであり、即ちスルトの肉体。それを大神オーディンのルーンによって封印されたもので、封じられたスルトは神霊の如き状態、希薄な存在として世界に留まるが、影響力はなかった。スルトが融合したシグルドの霊核をブリュンヒルデが破壊した事でスルトの魂が解放され、大神の牢獄を外側から解き放たれると、ぐねぐねと胎動を始め、炎によって形成された濁流が蠢き、偽なる太陽を穴としてスルトの肉体が落ちた。この落ちる刹那、異聞帯各地に棲まう巨人種の全ては一斉に空を見上げて咆哮し、女王からもたらされた支配の枷である顔を覆っていた無貌の仮面礼装が砕け散った。それにより仮面の消滅と共に巨人種たちは真に覚醒し、人類には理解できない言語で終焉をもたらす王の名を讃えた。
- 旧ヨートゥンハイメン山地に存在するガルフピッゲン山は、北欧異聞帯でも延々と連なった雪と氷の山嶺の果てで一本道。山頂には燃焼の対象物がないまま空間に固定された魔術の炎の壁が取り囲む、氷の建造物が存在する。これはブリュンヒルデが封じられていた“炎の館”の神話の再演、見立てによる類感魔術を用いた大規模魔術儀式による結界。オーディンの結界を模した館。この館の近くによるだけで高熱が届き、空気が熱くなる。何処かに灼熱のルーンが刻まれているとされる。雪や炎の魔力でサーヴァントの感覚は鈍ってしまう。炎の中にはムスペル巨人種が鎖で足が繋がれた状態で複数体が番犬代わりにされている。内部にはブリュンヒルデが封じ込められていた。
- 旧スカゲラク海峡は汎人類史では海上だが、異聞帯では凍り付き、降雪した山と見紛う状態の領域になっている。オスロからガルフピッゲン山までは延々と続く氷の山嶺だったため、ヨートゥンハイメンのあたりと比べると比較的気温は高く、暖かい。
- スカサハ=スカディはオスロ・フィヨルド北部、汎人類史ではオスロだった場所にある雪と氷で出来た城に住んでいる。この城は北欧異聞帯でも最大の建造物[注 7]。一目見ただけ柄高貴な者のための城だと分かる、支配者に相応しい外観。王が座るためだけに造られた城。実在する神がおわす一種の神殿。人に恩恵を与えるものではなく、スカサハ=スカディの為の城[注 8]。要塞としての機能は考えられておらず、外観の荘厳さを優先して設計されたものと思われる。汎人類であれば近代以降のヨーロッパ様式の城郭を思わせる建築意匠を行われている。スカサハ=スカディが魔力を以て編み上げたもので、北欧に降り積もる雪を固めたもの。そのために城そのものが魔力を発し[注 9]、雪原よりも濃い魔力が渦巻いており、城全域に意識を失ってしまう程の濃厚なスカサハ=スカディの魔力が充満しており、通常の生態系の生物であれば即死しかねない[注 10]。魔力によって感知の類は困難になり、隣にいるサーヴァントの気配すら感じられない。城の内部は礼装がなければ霜だらけになるほどの寒さで、常人は魔術的な防御が切れると凍死するため、美しいが人は住めない。人間たちの憧れでありながら、決して人間の手が届かない魔女の城。スカサハ=スカディ曰く、この城は自分の趣味ではない[注 11]。巨大な主塔に繋がる大橋が一つだけあり、渡ろうとすると御使いや巨人種が山ほど寄ってくる。城の地下には主塔に続く地下通路があり、上のホールらしき広い空間ににあがる階段が存在する。地下通路は警備は緩いが氷獣が棲み着いている。ホールには氷で出来た玉座がある。ホールの床は開いて、地下から仮面を被って鎖で拘束されたムスペル巨人種がせり上がってくる。地下通路には巨人種は居なかったため、思ったより面白い構造になっている模様。地下牢は鍵が神鉄で出来ていて、蝋燭からベッド、鉄球付きの足枷まですべて氷で出来ている。主人公たちが閉じ込められた地下牢より更に深いところにシトナイが閉じ込められた地下牢がある。
- 神様と御使いが作った第1から第100までの村・集落が存在しており、汎人類史でいうヴェッテルン湖の北西にあるヴェーネルン湖上にある。それぞれの集落の人口は約100人。広範囲にわたって木製の壁に囲まれており、家の数は50戸未満。北欧にか細く残っていた霊脈の上に在り、それを利用して生存可能圏を維持している。第23集落と第67集落を比べると、ディティールは異なっているが基本的な構造は何もかも同じ[注 12]。
- 唯一の出入り口である大きな扉は独特の雰囲気の意匠で、大人が何人も集まって引かないと開かない重さ。閂が閉まっている[注 13]。この大扉は集落から出るための出口で、定めの日に大人が外に出るための場所。集落の近くにはぽつぽつとだが巨人がいる。大扉を基点として集落をスカサハ=スカディが施した巨人種や獣、魔術的な存在を弾き、冷気を避ける結界で覆われているが[注 14]、氷雪に混ざる魔力と結界の性質が似ている事により、集落の中に入るまで結界にマシュは気付けなかった。後に『カルデアの者』を名乗る人物によって、柵と扉にルーン以外の神代の域に達した魔術で新しく、大盾や堅牢の要塞と称されるあらゆる外敵から身を守るための強力な結界を付与された。結界の強度は神代に近しい力を取り戻した巨人種から半日保つ程度。
- ナポレオンが作った拠点も各地に点在しており[注 15]、毛布や焚火などの野営の設備が整っている。
- 文明
- 大きく分けて三種の霊長が存在している[注 16]。一つ目は強靭きわまる捕食者の巨人種、ヨトゥン種、ベルグリシ種、ムスペル種などが存在する。雪原や山を彷徨する個体は居るが、集落に集まる事はない。二つ目は集落外では生存できない人類。人類に対する上位者である御使いと神。氷の獣は人類よりは強者だが、巨人の従属存在で自由意志を持たない。通常の生物は希少でほとんど存在せず、極稀に存在する炎と氷の中間地点の温暖箇所の花園にのみ、辛うじて動植物が生きている。犬などといったものはずいぶん昔に全て消し飛んでいる。
- 北欧異聞帯においては人類は万物の霊長ではなく、最底辺の生き物となる。3000年の間、総人口は固定されておりおよそ1万人で、欲を加速させる貨幣制度や国家の概念が存在しないため、悪竜現象が発生するほどの大欲を抱く者はいない[注 17]。人間は適応変異は起こさないばかりか、文明も魔術も発展せぬまま機械装置や通信装置、巨人除けの護符といった、集落の外で生き抜く力すらないため戦力にはならない。服装は2018年のものとは異なるプリミティブな衣服を着ている。言語はスウェーデン語だが訛りがきつく、少しだけ聞き取りずらい。牧畜として羊を飼っている。農耕を主体としており、内部の農耕地で小麦、果実の木々など作物を育てている。池には魚がいる。花壇で花を育てている。食糧危機という程ではないが、決して豊富とも言えない。暖かさは上述した花園にも引けを取らず、雪と氷と炎が広がる異聞帯でも人類が生活できるようになっている。食文化は麺麭や魚を食す。第23集落では伝統の味として魚のスープが食されている[注 18]。ゲルダがとっておきの蜂蜜酒を主人公達に振舞っている[注 19]。人間をみんな神様の子供とし、神様の事をみんなの『お母さん』とする。自身を産み落とした者を母や父と呼称せず、親の概念がないために親御が何かも理解できない[注 20]。村長や町長といった権力者、責任者もいない。婚姻や恋人の概念もない。スキーは存在する。寿命が定められているにも関わらず、それを笑顔で受け止め、怒りも恐れも感じない。外の世界は存在しないに等しい状態で彼らにとっては狭い集落の中で好きな場所に居る事を自由だと認識しているため、外の広い世界を見たいと、自由を得たいと考えすらしない。集落の池には魚がいた為、動物よりも水棲生物の方が見慣れている可能性がある。人は時に驚くべき力を発揮し、神に叛逆し、巨人を欺き、竜さえ殺して見せる存在だが、この異聞帯では家畜と同等の存在。本来ならば絶滅するはずの人数で、増えもせずに無意味な幸せを過ごし、最期にやってくる無慈悲な苦しみを待っている。長くても25歳で必ず死ぬため、お年寄りというのは昔話の中の存在となっており、基本集落から誰も出ないために、「お客さま」も昔話の中の存在となっている[注 21]。
- 集落の外には出てはいけない決まりで、外に出られるのは神様のしもべとして定められた御使いだけ。他の集落とはやり取りはないため客の類は来たことがない。13歳近くになると、暖炉のある自分の家を与えられる。この集落に住めるのは子供と子供を育てる間の大人だけで、子共を産んで10歳まで育てた25歳、14歳から15歳の間に子供を作れなかった者は一年に一度の定めの日に地面に両膝をついて深く頭を垂れて、十を三つ数えると御使いが空から現れ、大扉を開く儀式を行う。その後、開いた扉から間引き・巨人への生贄のために集落を出て、やって来る巨人に喰われるか潰されて死亡する[注 22]。御使いは定めの日以外には御使いは人間を生贄にする事が出来ず、人間が自分で扉を開けてもいけない。ヴァルハラに行くためには、愛された証として子供達が半年かけて育てた特別な花の花束がないとヴァルハラに行けない、御使いが見ていてくれるとヴァルハラに行けると神様が決めている。定めの日にやってくる御使いはルーンを授け、ルーンによる癒しで病気を治してくれる。定めの日は汚い言葉を使ってはいけない日。定めの日の前日では大人は準備で忙しくなるため、食事の用意や熱の治療は子供たちが自分で行わなければならない。
- 永きに渡って平穏が満ちており、悪意らしきものはなく、互いに争う者は一人もいない。獣が獲物を喰らう事はあるが、そこまで。人も獣も徒に争わず、憎しみ合わない。あったとしても、狼一匹が吠える程度。組織だった対抗勢力も存在しない。恒久の平穏の具現の一つ。だが一見は平穏だが、ロシアにも引けを取らない絶望的な状況。
- 焼け落ちた土地であり、針葉樹も氷で出来た偽物で食べ物は僅か。100人を維持、ある段階で足切りをするというのは、世界で生存するために必要な制限。強くなければ生きられないロシアとは違い、強くなることそのものを許されず、弱いままの閉じられた集落で生き続ける事しかない世界。
- 異聞帯の北欧においては「酒」という文化があまり残っていない。神々にとっても人類にとっても縁深い、ある種文化の象徴とも言える酒の存在を維持することができなかった辺り、異聞帯の北欧の切迫した実情が伺える。とは言え、第23集落でゲルダがカルデア一行を歓待する際に「とっておきの蜂蜜酒をお出しする」と言っているのでかなり稀少ではあるが少しは北欧異聞帯に残存していたのかもしれない。
異聞帯の人物
- スカサハ=スカディ
- 異聞帯の王。この世界に残った唯一の神であり、3,000年に渡って君臨している。
- オルトリンデ、ヒルド、スルーズ
- スカサハ=スカディの配下。オーディンから託されたオリジナルのワルキューレであり、量産型のワルキューレである「御使い」のオリジナル。
- スルト
- この世界でのラグナロクを狂わせた張本人。オーディンの手によってムスペルヘイムごと封印されている。
- フギン、ムニン
- オーディンが従えていた二羽のカラスの使い魔。オーディンが死亡した後もこの世界を見守っている。
- ゲルダ、ラウラ
- 第23集落で暮らす少女。
- カーレン
- かつて第23集落で暮らしていた少女。
メモ
脚注
注釈
- ↑ 各集落を襲わないように躾ける程度のもので、目の前に熱源が現れたら自動的に破壊行動に移る。
- ↑ 種子自体は枯死してしまった。
- ↑ 汎人類史のノルウェーは一部を除くと、北欧は豪雪地帯ではない。
- ↑ これが一因となって、北欧異聞帯ではサーヴァントを常時召喚する事が困難。
- ↑ 北欧やゲルマンの伝承には「太陽の様に見えるが、太陽ではないもの」という話はない。
- ↑ 通常よりも巨大だが、実際に太陽が膨張するのは数十億年後。仮に異聞帯が環境を変質させ、宇宙に存在する太陽を赤色恒星へ変えたのであれば、雪や氷どころか地表は砂漠になり、主人公はまず生存できない環境となっている。
- ↑ そもそも建物自体が少ない。
- ↑ スカサハ=スカディ曰く、オーディンは人の来訪については考えて城を与えたりはしない。
- ↑ 城の中にいる事は、スカサハ=スカディの胎の中に立っているようなものとされる。
- ↑ マシュ・キリエライト曰く、第七特異点を思わせる大気の魔力。
- ↑ 逆にコヤンスカヤは城のデザインや材質は好み。
- ↑ 数字にすると80%の一致。
- ↑ サーヴァントの膂力で押せば、閂ごと砕いて開ける程度。
- ↑ デミ・サーヴァントであるマシュにも少しとはいえ負荷がかかる。
- ↑ 御使いを追い払った集落から徴集、もとい預かったもので細々と野営している。
- ↑ ここで言う霊長とは高度な文明な知性体や文明の保持者などの意味ではなく、生命力や支配力を指している。
- ↑ これにより、少なくとも英雄シグルドは北欧異聞帯では生まれず、倒すべき悪竜もいないため英雄に成り得ない。
- ↑ マシュ曰く「優しい味の、胸の奥まで温かくなるスープ」。
- ↑ 『雀のお宿の活動日誌~閻魔亭繁盛記~』でスカディが存在しない事を示唆していたのでかなり稀少な物だと推測される。
- ↑ ゴルドルフ曰く、親の概念がない文化圏があるとは聞いたことがない。一種の新興宗教ならば話は別だが、プリミティブな衣服からしてそのような事はない。
- ↑ 昔話では、お客さまが来た時はゆっくりとくつろいでもらうもの、と言われている。
- ↑ そのため、基本的には子供を持たない15歳以上の人間、25歳以上の成人は存在しない。
出典