「イリヤスフィール・フォン・アインツベルン」の版間の差分

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;「あ、そっか。飛んじゃえばよかったんだね」<br>「魔法少女って、飛ぶものでしょ?」
 
;「あ、そっか。飛んじゃえばよかったんだね」<br>「魔法少女って、飛ぶものでしょ?」
 
:本来なら訓練を必要とする飛行を、思いついただけであっさりこなす、頼もしい思い込み。この強固なイメージ力が、本作におけるイリヤの強みの一つでもある。
 
:本来なら訓練を必要とする飛行を、思いついただけであっさりこなす、頼もしい思い込み。この強固なイメージ力が、本作におけるイリヤの強みの一つでもある。
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;「なん…なの?どうしてわたしがこんなこと…」<br>「敵も…ミユたちまで巻き込んで…」<br>「もう…もう…もういや!!」
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:敵に追い詰められた際に秘められた力が発動。結果を見ればイリヤのおかげで美遊達は助かったのだが、イリヤは自分の力への恐怖と、覚えのない自分の力の余波で傷ついた美遊達の姿に心を痛めて逃げ出してしまう。<br>イリヤの人間的弱さが露呈したともいえるシーンだが、そもそもこちらの世界のイリヤはただの小学生であり、今までこうならなかった方が奇跡だったのかもしれない。
 
;「でも、本当にバカだったのは、逃げ出したことだ!」<br>「‘‘友達’’を見捨てたままじゃ、前へは進めないから…ッ!」
 
;「でも、本当にバカだったのは、逃げ出したことだ!」<br>「‘‘友達’’を見捨てたままじゃ、前へは進めないから…ッ!」
 
:一期クライマックス。ウソみたいな現実と自分の力への恐怖を乗り越えて、大切な友達のためにイリヤは前へ進みだす。
 
:一期クライマックス。ウソみたいな現実と自分の力への恐怖を乗り越えて、大切な友達のためにイリヤは前へ進みだす。
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=== Fate/kareid liner プリズマ☆イリヤ2wei! ===
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=== Fate/kareid liner プリズマ☆イリヤ3rei!!===
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;「今は…敵わなくても、届かなくても、いつか、必ず助け出す!」「ミユは、あなたたちの道具じゃない!!!」
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:美遊を捕らえたエインズワーズの力に撤退を余儀なくされるイリヤだったが、同じような状況でかつて敵の強大さに震えていた時とは違い、美遊を必ず助け出すことを大声で宣言する。<br>いつかまた、大事な親友と笑い合うために。
 +
;「……ひとりじゃ何もできないの」「ルビーがいて、ミユがいて、クロがいて…いつも誰かが一緒にいてくれたから戦えてた」「そんな当たり前のことを…ようやく思い出せたの」<br>「だから…クロ。わたしの隣にいて。もう離れ離れになるのは…ヤだよ」
 +
:敵の強大さを思い知り、また、美遊の孤独さを知ったイリヤ。美遊を助けたいのなら甘えを捨てろと忠告するクロの言葉を理解しつつも、イリヤは誰かの助けがなければ何もできないと漏らす。<br>だがそれは、その誰かの後ろにいるという意味ではなく、隣に立ち、一緒に戦うという意味。もう誰も、自分の隣からいなくなってほしくないから。<br>なおこの時のイリヤの表情はとても可愛らしく、あのクロですら頬を染めて一瞬黙り込んだ。
 +
;「立った――!立ったよわたし!!動けるよぉぉぉ!!空想と気合があればなんでもできるんだー!」
 +
:なんの因果かぬいぐるみに魂だけ入れられてしまったイリヤ。身動きがとれないことに絶望しかけるも、諦めない不屈の意思と気合が奇跡を起こす―――!<br>しかし魔法少女というよりプロレスラーか何かのような根性論である。
  
 
== メモ ==
 
== メモ ==

2013年9月22日 (日) 00:24時点における版

イリヤスフィール・フォン・アインツベルン

  • スペル:Illyasviel Von Einzbern
  • 身長:133cm/体重:34kg
  • スリーサイズ B61/W47/H62
  • イメージカラー:銀
  • 特技:特になし
  • 好きなもの:雪、士郎のエプロン姿/嫌いなもの:寒いところ、猫
  • 天敵:桜
  • CV:門脇舞以

第五次聖杯戦争におけるバーサーカーのマスター。愛称はイリヤ。

略歴
「最高傑作」と謳われる、アインツベルンのホムンクルス。第四次聖杯戦争開始に先立ち、アイリスフィール・フォン・アインツベルンの卵子と衛宮切嗣の精子を用いて作り出された。なお、ホムンクルスでありながら、その過程でアイリスフィールの母胎から「出産」されることで生を受けている。
生まれながらに「聖杯の器」となることが宿命づけられており、母親の胎内にいる間から様々な呪的処理を為されている。しかし反作用として、発育不全・短命などのハンデも背負っている。
第四次聖杯戦争を経て母は亡くなり、父は裏切り者としてアインツベルンから遠ざけられる。鋳造主であり育ての親とも言えるアハト翁による教育も手伝い、「キリツグは自分と母を捨てた」という誤解によって恨みの感情を募らせていく。
第五次聖杯戦争開始の2ヶ月前にバーサーカーを召喚。苛烈な訓練によって、人格を失っているはずのバーサーカーと強固な絆を得る。
バーサーカー、セラリーゼリットを伴って来日し、切嗣の養子・衛宮士郎と邂逅を果たし、聖杯戦争に臨む。
人物
基本的には素直で無邪気、天真爛漫な幼女。その様は「雪の妖精」に喩えられる。
しかし、聖杯戦争のためだけに育てられたため、一般的な常識や倫理観が乏しく、特に殺人に抵抗がない(但し流石に関係の無い民間人を躊躇無く殺せるという程ではない)。ナチュラルに天使で、ナチュラルに悪魔。夜に出会えば危険極まりないマスターであるが、お昼の商店街に現れたときは人との触れ合い方を知らない臆病な少女である。
士郎を「お兄ちゃん」と呼び、マスターとしては裏切った衛宮切嗣の後継者として殺害しようとするが、イリヤスフィールとしては士郎に対し親しみを感じており、HFルートではその二つの相反する感情に戸惑うこともあった。
普段の立ち居振る舞いは幼い少女然としているが、魔術師・貴族の姫として威厳のある態度をとったり、実年齢は士郎よりも上であるため、「妹」ではなく「姉」としての顔を垣間見せる時もあるなど、様々な側面を併せ持つ。
能力
マスターとしては聖杯戦争史上最高の適性を持っており、凄まじく魔力を消耗するバーサーカーを苦も無く維持している。令呪も特別仕様で、通常なら支配を弾きかねない程強力な英霊を律することが出来る。
ただし、マスターとしては群を抜く適性を有してはいても、聖杯戦争のためだけに育てられたという歪な教育課程のためか魔術師としての技量そのものは未だ高くなく、まだまだ発展途上。もっとも、こちらの適性もホムンクルス故に高く、魔術回路の数も通常の魔術師を圧倒し、自立型魔術回路とでも言うべき存在。
イリヤはマスターであると同時に第五次聖杯戦争における「聖杯」そのものでもある。イリヤの本来の機能は聖杯の器としてのものであり、脱落したサーヴァントの魂を回収し、最終段階では「天のドレス」を纏って第三魔法「天の杯」に至ることが目的である。ただし、ヒトの身に英霊という強大な魂を留めておくことは容易ではなく、通常であれば4人が限界。それ以上を宿すとヒトとしての機能が剥がれ落ちていく。セラやリーゼリットが付き従っているのは、その時のためのバックアップでもある。
魔術師としては未熟とされるイリヤではあるが、そもそもイリヤは「願望機」たる聖杯であるため、彼女の魔術は理論をすっ飛ばして「結果」のみを現出できる。それがイリヤの魔力で叶うことならば、イリヤ自身はそのために必要な魔術理論を知らなくとも魔術を行使できる。

弟子1号ロリブルマ

『stay night』バッドエンド救済コーナー「タイガー道場」に登場するイリヤに似た何か
『hollow』でのミニゲーム「トラぶる花札道中記」では、師・タイガーとの馴れ初めが語られる。

魔法少女プリズマ☆イリヤ

  • 誕生日:7月20日

Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ』におけるイリヤ。並行世界の可能性の一つ。

略歴
穂群原学園小等部(5年1組)に通う小学生。義兄の衛宮士郎、本来はメイドだがほぼ家族同然に接しているセラ&リーゼリットの姉妹と四人で暮らしている。父の衛宮切嗣、母のアイリスフィール・フォン・アインツベルンは仕事で家を空けている。なお、士郎は切嗣の養子で、イリヤとの血縁はない。切嗣とアイリは夫婦ではあるが籍は入れていないため、イリヤと切嗣・士郎とでは姓が異なる。
足の速さが密かな自慢。「魔法少女マジカル☆ブシドームサシ」というアニメを好んで見ている。
カレイドステッキに見初められ、ただの一般人だったイリヤが、詐欺同然の強引な手口で契約させられ、魔法少女プリズマ☆イリヤとなる。物語当初は「巻き込まれただけの一般人」だったイリヤだが、次第に彼女にも秘密があることが明らかになっていく。
人物
基本的な性格骨子はFate本編のイリヤと共通だが、こちらでは重たい運命とか使命とかとは一切関係ない一般の家庭に育っているため、比較的素直な性格で捩れていない。言ってしまえば単純な性格。ただ、根幹は一緒なのか、隠れたSっケなどの素養は持っているようである。
精神的に追い詰められるととりあえず逃げの一手を打ち、安全圏に脱出してほとぼりが冷めるのを待ちながら打開策を考えようとする悪癖がある。
メイドというものに異常なまでに興奮してメイド姿の美遊を(たぶん)性的な意味で襲ったり、極限状態とはいえ士郎を幼女三人がかりで性的な意味で襲ったりと若干おかしな部分もある。
能力
能力の大半は彼女自身のものではなく、カレイドルビー及び回収したクラスカードを利用した「魔法少女」としてのもの。
アニメで培った想像力と発想力のおかげで、本来難度の高い飛行能力を難なく習得するなどの才能を見せる。また、凛やルヴィアすら思いつかなかったクラスカードの夢幻召喚(インストール)という使い方を発見しているが、これは彼女自身も把握していない魔術の素養(すなわち『stay nigit』のイリヤの項で解説した聖杯の器、願望器としての機能)がもたらしている能力であり、彼女の発想力から生まれたものではない。
稀有な才能を持っていたイリヤだったが、後にクロが分裂したことで出力は3分の1以下に弱体化。以後はそれを魔力の収束刃や、障壁を拘束に応用するなどの方法で補って、何とか戦っているという状態。
ただ、『幸運』は異様に高く、クロエ分離後も生命の危機をすんでのところで回避し続けるなど、イリヤの安全確保に一役買っている。原作のイリヤはそこまで幸運とは言えないので、ある意味こちらのイリヤ特有のものともいえる。

登場作品と役柄

Fate/stay night
準ヒロイン。切嗣の因縁から息子である士郎に執着している。
Fate/hollow ataraxia
やっぱり準ヒロイン。最早完全に妹と化したが、「シスタークライシス☆」ではその地位を脅かす者達が。
Fate/Zero
幼少期。hollowでイリヤの口から語られた胡桃芽探しのエピソードなどがある。聖杯戦争中は冬の城で留守番。
フェイト/タイガーころしあむ
お風呂に入っていたらに服を隠されてしまった。質問に答える代わりに桜から渡された服は、あろうことか体操服とブルマだった!
フェイト/タイガーころしあむ アッパー
うなされていたイリヤが目覚めると、そこは衛宮邸。お腹がすいたので居間へと行ってみると、そこにいたバーサーカーは何故か紳士モードだった!
Fateゼロカフェ~Fate/Zero Cafeに集う英霊達~
「ゼロカフェ」のある街で両親と幸せに暮らしている。目についた色々なものを数えるのが趣味で、気が付いたらよく迷子になっていたりする。
Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ
Fate本編とは異なる並行世界の存在。主人公。一般人であったが、たまたま出くわした魔法の杖のせいで魔法少女として戦うハメになった少女。

人間関係

冬木(本編)

衛宮切嗣
父親。8歳までは同じ城で暮らし、父としての愛情を一身に受けたが、第四次聖杯戦争以後全く会うことが出来なくなる。その間祖父に「裏切り者」として憎悪を植え付けられていく。
アイリスフィール・フォン・アインツベルン
母親。父と同じく第四次聖杯戦争以後会っていないが、同じユスティーツァの系譜として感じることはできるという。
ユスティーツァ・リズライヒ・フォン・アインツベルン
最初の聖杯となったホムンクルス。後継機であるイリヤの中にも彼女の記憶が息づいている。
ユーブスタクハイト・フォン・アインツベルン
アインツベルン現当主。「おじい様」とイリヤは呼んでいるが、無論血の繋がった祖父ではない。イリヤに聖杯戦争の何たるかとずれまくった日本観を刷り込んだ。
衛宮士郎
夜は裏切り者の息子として狙い、昼は兄として慕う。でも実は義弟。
バーサーカー
召喚したサーヴァント。自身を聖杯戦争に縛る呪いであり、最強の従者であり、冬の城で孤立したイリヤにとっての父親のようなものでもあった。普通のサーヴァントとは一線を画す絆がある。
セラ
従者。魔術指南役で何かと口煩いお目付け役。逆に水泳の生徒だったりも
リーゼリット
従者。話し相手の友達で、バーサーカー不在時は護衛役。リズは天のドレスの管理・運用も役目の一つである。
間桐桜
同じ宿命を背負った者で、個人的には親しみを感じている。しかしオセロの表裏の様に決して白と黒は相容れることは出来ない。
「hollow ataraxia」では聖杯としての負担を彼女にほとんど任せているために「stay night」の時のように近づきづらさは感じておらず、むしろ同じ聖杯の器としての親近感と桜の健気さから(一応イリヤが年上なので)可愛がっており、「手のかかる妹」と称して願いを叶える手伝いをしたりしていた。
遠坂凛
士郎の協力者であるため、夜では死闘を繰り広げ、昼ではお兄ちゃんに近付く女のひとりとして警戒している。本来敵同士であることに加え、士郎が彼女に憧れていたことを勘づいているのか、士郎と彼女の相性の良さを理解しているからか、基本的に喧嘩腰であまり仲良くはない。

冬木(プリヤ)

美遊・エーデルフェルト
親友。同様にカレイドステッキを持つ魔法少女だが、彼女のもつ友情の価値観は「正直重い」と思っている。
クロエ・フォン・アインツベルン
イリヤから分裂して誕生した、もう一人のイリヤ。
マジカルルビー
魔法少女になった最大の原因で、うさんくさくてはた迷惑な魔法のステッキ。しかし、共に過ごすうちにお互いにとって大切なパートナーへと変わっていく。
遠坂凛
魔法少女になった原因のひとり。同じ女性として凛の女性としての姿勢に憧れているのか「かっこいい」と称することもあったが、トラブルメーカーなのも事実なので時折冷たい。
衛宮士郎
義兄。イリヤ含め色々な女子に好かれており、時折腹いせに殴ったりしているが、義兄妹としては仲良し。
セラ
アイリスフィールに雇われたハウスメイド。教育ママのような彼女を若干苦手にしている節はあるが、家族同然に接している。
リーゼリット
セラの妹(?)で同じハウスメイドのひとり…のはず。家事しないけど。イリヤと同じアニメ等を好んでおり、趣味が合うこともあってか「リズおねーちゃん」と慕っている。
アイリスフィール・フォン・アインツベルン
母親。「プリズマ☆イリヤ」では普通に存命しており、何故か切嗣が「おとーさん」なのに対しこちらは「ママ」。奇行で雰囲気をぶち壊すエアブレイカーママと恐れているが、基本的に仲の良い母娘である。
衛宮切嗣
父親。「おとーさん」と呼んでいるが、本編で絡んだことが一度もない。切嗣は泣いていい。
桂美々、栗原雀花、森山那奈亀、嶽間沢龍子
小学校のクラスメイトで、親友同士。
藤村大河
小学校の担任教師。
カレン・オルテンシア
小学校の養護教諭。
子ギル
イリヤと聖杯を奪い合う。『ドライ』では一時共闘することに。
田中
エインズワース家打倒のために、行動を共にする。
ダリウス・エインズワース
美遊をさらった張本人。

名台詞

Fate/stay night

「やっちゃえ、バーサーカー!」
この一言でバーサーカーが暴れまくる、恐怖の言葉。イリヤの最強の必殺技だろう。
「やっぱり、シロウはお兄ちゃんだー!」
士郎に助けられた後、衛宮邸で意識を取り戻したイリヤは、丁寧な礼の後に士郎に飛びついてセイバーと凛を混乱の坩堝に叩き落とした。
元々士郎が好きだったのもあるだろうが、家族からの愛情をほとんど知らなかった彼女にとって、家族に助けられたことがとても嬉しかったのかもしれない。
「―――バーサーカーは、強いね―――」
届かないはずの、狂戦士の心に届いた純粋な言葉。魔力を供給する聖杯の出現二カ月前から召喚し、身を削りながら過ごした日々により第五次の主従の中でも絆は特に強い。
「偶然じゃないよ。セラの目を盗んで、わざわざシロウに会いに来てあげたんだから。コウエイに思ってよね!」
敵のはずのイリヤが自分を襲わず、あまつさえ好意的に接してくることに驚いた士郎に「偶然会っただけなのか?」と聞かれて。
胸を張ってドヤ顔をしているイリヤを想像すると実に微笑ましい光景だが、同時にセラの心境を思うと同情を禁じえない。
「えっ――そ、そんなの言われても困るっ。わたし、どっちもいっぱいだもの。シロウと話せるのは楽しいけど、やっぱり許してなんかあげないんだから、どっちかを取るなんてできない」
士郎に「自分を話すことより、自分と殺し合うほうが好きか?」と聞かれ、そんなこと選べないとイリヤは答える。
自分を裏切った切嗣の息子である士郎を許せないという気持ちも本物だが、自分のきょうだいである「お兄ちゃん」と話せることが楽しいという気持ちも本物。その自身の複雑な感情に、イリヤは戸惑う。
「………うん。ホントは、こんなコト言っちゃダメなんだけど」
「シロウは、明日も会いに来てくれる?」
最初は「もうこれでわたしからシロウに話しかけるのは最後」と敵同士に戻ることを当然と思っていたイリヤだったが、士郎と一緒の時間をまた過ごし、また話したいと思ったのか、おずおずと士郎にこう尋ねる。
士郎は当然快諾し、イリヤは満面の笑顔でアインツベルン城に帰っていった。
なお、士郎はこの後病み上がりなのにほっつき歩いていたことをセイバーと桜に責められて震え上がることになるのだが、そんなことをイリヤは知る由もなかった。
「わたし、フクシュウに来たのに。その相手がもういないのって、悲しいね」
衛宮邸に招かれたイリヤは嬉々として士郎の家を探検するものの、かつてそこにいた切嗣はもう他界し、イリヤは彼を殺すことも、抱きしめてもらうこともできない。
呟き、流れる涙の意味を理解できないまま涙するイリヤに、士郎は何も言えなかった。
「そうよ。好きな子のことを守るのは当たり前でしょ。そんなの、私だって知ってるんだから。」
HFにて皆を救う正義の味方であり続ける事か桜を救うかで苦悩する士郎に投げかけられたイリヤの言葉。イリヤが士郎の味方をするように士郎も誰かの味方をしてもいいのだと示す。当然と語るもそれはかつて愛していた父が選ばなかった選択肢でもあった。
「……ね。シロウは生きたい?どんな姿になっても、生きていたい?」
「良かった。わたしも、シロウにこれからを生きていてほしかったから」
「言ったよね、兄貴は妹を守るもんなんだって。
 ―――ええ。私はお姉ちゃんだもん。なら、弟を守らなくっちゃ」
HF最終盤にて、身体はボロボロ、記憶も摩耗しきっていながら、それでも桜を一人にしないために「生きたい」と願った士郎に伸ばされた救いの手。
士郎は思い出せないイリヤの名前を叫びながら「やめろ」と訴え続けたが、イリヤはこの言葉と命を士郎に贈り、綺麗な笑顔を残して士郎の代わりに聖杯を封じ、消滅する。
士郎は大切な『姉』を失うまいと叫び、イリヤは大切な『弟』を失わないために命を賭した。凛と桜の間に強い絆があったように、この歪な姉弟の間にも確かに強い絆があったのだろう。

とびだせ!トラぶる花札道中記

「わたしとタイガはこれから色んな出来事を知って、全部知っちゃったコトで、ちゃんとした時間軸の物語には関われなくなる」
「えーと、色んな世界をさまよう幽霊みたいになっちゃうのよね?」
「でも、それってなんでもありって事でしょう? 何処にも居場所はないけど、かわりに何処にでも行けるんだわ」
「一人なら寂しい時もあるけど、騒がしいおバカと一緒なら退屈はしないでしょうし。それって、わりとハッピーじゃない?」
ロリブルマとしての会話。人、それを裏方と呼ぶ名コンビはこうして生まれた。

Fate/kareid liner プリズマ☆イリヤ

「あ、そっか。飛んじゃえばよかったんだね」
「魔法少女って、飛ぶものでしょ?」
本来なら訓練を必要とする飛行を、思いついただけであっさりこなす、頼もしい思い込み。この強固なイメージ力が、本作におけるイリヤの強みの一つでもある。
「なん…なの?どうしてわたしがこんなこと…」
「敵も…ミユたちまで巻き込んで…」
「もう…もう…もういや!!」
敵に追い詰められた際に秘められた力が発動。結果を見ればイリヤのおかげで美遊達は助かったのだが、イリヤは自分の力への恐怖と、覚えのない自分の力の余波で傷ついた美遊達の姿に心を痛めて逃げ出してしまう。
イリヤの人間的弱さが露呈したともいえるシーンだが、そもそもこちらの世界のイリヤはただの小学生であり、今までこうならなかった方が奇跡だったのかもしれない。
「でも、本当にバカだったのは、逃げ出したことだ!」
「‘‘友達’’を見捨てたままじゃ、前へは進めないから…ッ!」
一期クライマックス。ウソみたいな現実と自分の力への恐怖を乗り越えて、大切な友達のためにイリヤは前へ進みだす。

Fate/kareid liner プリズマ☆イリヤ2wei!

Fate/kareid liner プリズマ☆イリヤ3rei!!

「今は…敵わなくても、届かなくても、いつか、必ず助け出す!」「ミユは、あなたたちの道具じゃない!!!」
美遊を捕らえたエインズワーズの力に撤退を余儀なくされるイリヤだったが、同じような状況でかつて敵の強大さに震えていた時とは違い、美遊を必ず助け出すことを大声で宣言する。
いつかまた、大事な親友と笑い合うために。
「……ひとりじゃ何もできないの」「ルビーがいて、ミユがいて、クロがいて…いつも誰かが一緒にいてくれたから戦えてた」「そんな当たり前のことを…ようやく思い出せたの」
「だから…クロ。わたしの隣にいて。もう離れ離れになるのは…ヤだよ」
敵の強大さを思い知り、また、美遊の孤独さを知ったイリヤ。美遊を助けたいのなら甘えを捨てろと忠告するクロの言葉を理解しつつも、イリヤは誰かの助けがなければ何もできないと漏らす。
だがそれは、その誰かの後ろにいるという意味ではなく、隣に立ち、一緒に戦うという意味。もう誰も、自分の隣からいなくなってほしくないから。
なおこの時のイリヤの表情はとても可愛らしく、あのクロですら頬を染めて一瞬黙り込んだ。
「立った――!立ったよわたし!!動けるよぉぉぉ!!空想と気合があればなんでもできるんだー!」
なんの因果かぬいぐるみに魂だけ入れられてしまったイリヤ。身動きがとれないことに絶望しかけるも、諦めない不屈の意思と気合が奇跡を起こす―――!
しかし魔法少女というよりプロレスラーか何かのような根性論である。

メモ

  • 第四次聖杯戦争前に8歳になっているので、第五次の時点で実年齢は18歳以上。
  • アインツベルンの森の奥から冬木市街にやってくるのには、車を使っている。車種はアイリも使ったおベンツェ。メイドが運転することもあるが、基本、イリヤ一人がふらっとやって来る時には、イリヤ本人が運転している。道交法とかは大丈夫なのだろうか? 森の中なら私有地だからOK?
    • タイガーころしあむにてセイバーの免許を偽造しているので、正規か偽造かはわからないが免許を所持しており、相応の知識もあるのだろう。
  • 名の由来は錬金術師パラケルススが提唱した、第一質量・万物の発生源「イリアステル(Yliaster)」と思われる。
  • Fateでイリヤによるバッドエンドの数は黒桜に次いで2位。
  • 裏切り者の切嗣に対する行き場のない恨みを、切嗣の愛情を受けて育ったであろう士郎にぶつけてくる。しかし同時に、士郎のことは残された最後の家族としても見ており、士郎を失い再び一人ぼっちになることを何よりも恐れている。士郎を直接手に掛けないのは、自分自身で最後の家族を消すのが怖いから。
  • 本来は専用ルートが凛ルートの次に予定されていたが、諸般の事情で「Heaven's Feel」として桜ルートと統合された。そのため、本編では使われなかったが、イリヤの下着姿の設定画が存在する。
  • 生い立ちについて、当初はアインツベルン側の思惑で子作りが義務付けられていたようなニュアンスだったのだが、後に母親の未来のために夫婦の間の子どもが必要だと望んだため、とされた。
    • 『stay night』のどのルートでも短命を運命付けられているヒロインなだけに切ないものがある。
    • タイガー道場特典の温泉においては、セイバールートならば意外に長生きして士郎や大河と同居するような口ぶりであったが、真偽の程は謎のまま。
  • 『stay night』のバッドエンドの一つにイリヤが士郎の魂を人形に入れてしまうというものがあるが、『プリズマ☆イリヤ』では自身がエリカによって精神をぬいぐるみに入れられてしまう。とんだ平行世界の因果もあったものである。

話題まとめ

  • TECH GIAN付録の応援本裏表紙のイリヤがロリブルマの発生源。

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