ジェスター・カルトゥーレ
ジェスター・カルトゥーレ | |
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外国語表記 | Jester Karture |
初登場作品 | Fate/strange Fake |
概要
- 略歴
- アサシンのマスター。偽りの聖杯戦争に臨む魔術師として、スノーフィールド郊外の別荘で召喚儀式を執り行った。
- 首尾よくサーヴァントの召喚を果たした彼は、魔法陣の中に立つその姿を認め、声を聴くと同時に山の翁の奥義『妄想心音』により心臓を抉り出されて殺される。
- アサシンが彼の弟子たちをも全て殺害してその場を立ち去った後、確かに屍だった筈の男は哄笑と共に起き上がり、「魔術師だった」姿を捨てて全く別の姿と化す。死にながらにしてアサシンとのパスを通じて彼女の過去を知った男はその純粋すぎる信仰に感動し、彼女の信念・力・肉体全てを打ち砕き穢し抜いた末に血を吸い尽くし味わいたいという歪んだ感情を懐いて、正式な契約も交わさぬままに毒の闇に染まった聖杯戦争を開始する。
- 人物
- 『六連男装』の異名を持つ死徒。胸に刻まれた紅い紋様『概念核』をリボルバーの弾倉のように回転させることで入れ替え、姿形どころか魂さえも異なる全くの別人へと変貌する。
- 世の中に退屈していて、聖杯の力で蜘蛛でも起こして世界を滅ぼそうかと考えていたが、呼び出したアサシンに「魔術師としてのジェスター」を屠り潰された状態から蘇生する過程で覗き見た彼女の過去、純粋にして狂的なまでの信仰心とその報われぬ人生に感動し、この美しき暗殺者を凌辱し尽くし奪い尽くしたいと強く望む。
- 能力
- 胸に六つの赤い紋様『概念核』を持ち、それを回転させて入れ替えることで容姿も、能力も、魂さえも異なる六種類の肉体を使い分けることが出来る。表出させている体が殺されるなどした場合は概念核も黒く変色し、その魂は二度と使い物にならなくなる。
- 『六連男装』というその能力の名が示す通り本来は女性であり、六つの概念核を全て使い切ってしまえば正体である美少女の姿に戻ると言われている。本人の発言なのでどこまで本当かは不明だが、相手の同意があれば概念核を補充できるとのこと。
- 死徒であるがゆえに当然吸血能力を持ち、劇中ではアサシンに殺された魔術師の弟子たちを赤い影で呑み込み、骨だけを残してその肉体を喰らい尽くしていた。マスターを喰らい、令呪を奪うことも可能。
- 魔力量もアサシンが宝具を立て続けに発動しても支障が無いどころか、「死徒」の姿ならサーヴァントを5体までなら使役できると口にしている。
- 7巻時点での六連男装の内訳は以下の通り。
- 魔術師
- 長い髪をオールバックにした青年。魔術師としてアサシンを召喚するものの、上記のように心臓を抉られて殺された。
- 死徒
- どこか鋭い空気を纏った青年。死徒としての高い身体能力と、風と炎や切り離された肉体等を「融合」させると思しき能力を行使する。
- 少年
- 10歳前の見た目をした少年。特殊な能力は使えないが、太陽光等の死徒の弱点も存在しなくなる。
- 人狼
- 赤毛の人狼。死徒のとき以上の身体能力を行使できる。アサシンとの交戦時に心臓を抉らせ、命と引き換えに爆弾にした。
- 巨人
- 鉄のような体を持つ巨人。上記の心臓爆弾の際、自分の身を守るために概念核ごと盾にして吹き飛んだ。
登場作品と役柄
Fateシリーズ
- Fate/strange Fake
- スノーフィールドに工房を構える魔術師としてアサシンを召喚するが、彼女に殺される。蘇生中にパスから流れ込んだアサシンの過去を知って彼女に執着し、追い求める形で聖杯戦争に参加する。
人間関係
Fate/strange Fake
- アサシン
- 召喚したサーヴァント。
- その美しさ、信仰のひたむきさ、鍛えた技の凄まじさに感動する。彼女の全てを汚して穢して貶め屈服させて堕落させたい、そんな歪んだ思いを胸に、彼は美しき暗殺者を追う。
- ハンザ・セルバンテス
- 犬猿の仲。死徒と代行者というだけで天敵同士だが、義務感でもなく「悪党っぽかったから」という理由で攻撃されたことに対し、信念が無いと苛立ちを露わにする。
- ライダー
- 他のマスターが存在にすら気づかない中、「星の従僕」と本質まで理解し、椿との関係とは別に敵愾心を向けている。
- 抑止力とされるガイア側のカウンターガーディアンと死徒と言うだけあってどこまで行っても因縁の宿敵同士である。
- 言わばライダーを地球と人類とを共に歩む光とするならジェスターはその地球の影と言ったような存在である。
- 相性は言うまでもなく最悪の一語に尽きる。
- 繰丘椿
- ライダーのマスターとしての素性にいち早く気づき、アサシンを絶望させる道具として利用しようとしている。
- ただし彼女の事は彼なりに気に入っているようでもあり、彼女を破滅させようとしたり苦しめたり死なせようと言う悪意は一切ない。
- 友人として接している感情はあくまでも本心からのものである。
- 真アーチャー
- 彼の「宝具を奪う」宝具に注目し、強い警戒心を持つ。
- シグマ
- 成り行きでアサシンと同行し、彼女と親しげにしている様子に理不尽な嫉妬心を抱いている。
- ヴァン=フェム
- 「自分をよく知っている魔術師」ということで電話の相手に出てきた彼に驚愕。本名をバラされた挙句、死徒としての矛盾を指摘されて見捨てられた。
- もともとは自分を「子」にした親にあたる死徒である。
- フランチェスカ・プレラーティ
- 真キャスターのマスター。
- ヴァン=フェムと彼女が一悶着あった際のことを覚えていたようで「ドロテアちゃん」と正体を見抜かれていた。
- その後はアサシンから逃がす条件と引き換えに、フィリアに対する偵察要員を強制されてしまった。
- オッド・ボルザーク
- 死徒としても魔術師としてもそこそこ有名人だったようで、ハルリ・ボルザークの名前を聞いてすぐに係累に思い当っていた。
名台詞
- 「まだまだ世の中に退屈する必要はなさそうだ……あの美しい暗殺者を! その信念を! 名もなきまま薄れさせていいものか!」
「否! そんなもったいないこと、誰が認めるものか!」
「私が名を与えよう! あの美しい顔を、魂を、力を、信念を……汚し、穢し、貶 し、屈服 し、堕落 す! それ以上の快楽が何処にある!」
「楽しいだろうなあ! 儚いだろうなあ! 美しいだろうなあ!
あの美しきサーヴァントを跪かせ、信仰を砕き、その力を吸い尽くしたときに彼女が見せる表情は!」 - 周囲に散らばる屍たちへ向かって朗々と、恍惚と謳い上げるように邪悪な欲望を語る。死んで生き返ったばかりとは思えないテンションの高さ。
- 「聖杯? 世界の滅び? それも素晴らしい! 認めよう! だが下らん! 彼女の絶望の前には塵芥も同然だ!」
- 退屈だから聖杯獲って世界でも滅ぼそうか~、からの大回転。人が恋に落ちた瞬間とはかくの如しか。
- 「ははははは! そうか! なるほど! 奢りか!」
「受付で無料支給してるコーヒーだろうがぁッ!」 - オーランド達を追いつめたところでハンザからコーヒーをぶっかけられ、「俺の奢りだ」とクールに決められた返答。
- まさかのノリツッコミ、そして無駄に説明台詞。元々高かったテンションが変な感じにキマっている。
- 「……良い判断をしたな、小僧」
「もしも先刻……かくも可憐な彼女を置いて一人で撤退するなどという真似をしていたら、その心臓を抉り砕いて擦り潰し、砂と練り合わせて養豚場の餌箱にばら撒いている所だったよ」
「そして、最悪な判断をしたなあ、小僧」
「矮小な人間如きが我が愛しの君と共に歩もうなどと、決して許される事ではない。そも、我が愛しのアサシンが、貴様如きと普通に会話しているなど私には我慢ならない」
「死なぬ身体にした後に、貴様の魔力回路を一本ずつ啜り剝がしてやろう。眼球を潰し全ての骨を砕き肉を剥がし脳髄を侵し心臓を犯し肺を練り、臓腑を寸刻みにしてやろう。ああ! ああ! そうだな! 生きたまま身体を万にも億にも千切り壊し、養鶏場の餌箱にばら撒いてやるとしよう!」 - シグマの判断の賞賛から始まり、愛しの暗殺者が名も無き兵士と共にあることに静かに次第に怒り狂って笑いながら吼える理不尽極まりない断罪宣言。というより撤退を選んでいた場合よりも遥かにえげつなさが数割増しになっている上、一方的に割を食うのが養豚場から養鶏場に変わっただけの処刑内容……。
- 「お客様 あいにく本日 水 切らしております!」
- コミック版単行本3巻の付属ペーパーにて、飲み屋の店員に扮して、客として水を要求してきたハンザに対する返答。
- 満面の笑みで酷い返事である。そんなにハンザが気に食わないのだろうか。そしてやっぱりテンションが高い。
メモ
- 概念核を全部使い切ると美少女になる、というのは『Fate/strange fake』小冊子の巻末おまけ『奈須さんの監修』にて語られている。
「胸の刺青をリボルバー式に回転させて姿や能力を入れ替える」という設定をやりすぎだと思ったのでやめた、という成田氏に対して奈須氏は「いいじゃん!」「六連男装(弾倉)とかあだ名で、ときたまジャムるんだよ」「正体はオンナノコ!」と大いに賛意を示し、成田氏も「アサシンっ子がツボすぎて、男なんぞに渡してなるものか」という奈須氏の漢気に応えてこの設定を実装したという。- 6巻に登場した名前「ドロテア」が、この本来の美少女の名前と思われる。
- 聖杯戦争に参加した動機は「退屈だから聖杯で蜘蛛起こして世界滅ぼしたい」という凄まじいもの。ゼルレッチの台詞からすると、彼が勝利して大蜘蛛が目覚める可能性もあったらしい。
話題まとめ
脚注
注釈
出典