Fate/Grand Orderシナリオ一覧

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Fate/Grand Orderシナリオ一覧

Fate/Grand Order』でのシナリオ一覧。本項では、メインシナリオでの説明を取り扱う。話数リストは『全話一覧 (Grand Order)』を参照。
期間限定開催されるイベントは『Fate/Grand Orderイベント一覧 (2015)』、『Fate/Grand Orderイベント一覧 (2016)』、『Fate/Grand Orderイベント一覧 (2017)』へ。

第一部

魔術王によって引き起こされた人理焼却を解決するべく、主人公達が七つの特異点を巡る物語。

シナリオライターは東出氏と桜井氏が各章を交互に担当。
奈須氏は序章や各章の冒頭と終わり、キャラクターの口調監修、ボスを倒した後のまとめ等、「章内の物語」が終わった後の「FGOとしての物語」を担当している[1]が、第6章からメインを担当している。

序章「特異点F 炎上汚染都市 冬木」
副題:序章 / 人理定礎値:C / シナリオ担当:奈須きのこ
西暦2004年の日本の地方都市、冬木市を舞台にしたシナリオ。
比喩ではなく町の全てが燃え盛っている光景は並行世界の十年前の大火の比ではなく、未確認座標としか表記されないそれは元の場所の名前すら判別が不可能なほどの有様。
元々は『stay night』同様に大聖杯を巡っての聖杯戦争が繰り広げられていたようだが……。
現在ではもはや人間の気配は無く、正体不明の魔物と聖杯戦争の参加者だった七騎のサーヴァントが残るのみとなっている。
戦場となる市内各所は、大橋、教会、港など、以前からのFateユーザーには見慣れた場所が揃う。
「TYPE-MOONエース Fate/Grand Order」によると、マップには明らかに「とある宝具」をぶっ放した跡が一直線に延びている。
なおこの章のステージBGMは『stay night』の初期タイトル及び劇中曲「Into The Night」のアレンジである。
第一章「第一特異点 邪竜百年戦争 オルレアン」
副題:救国の聖処女 / 人理定礎値:C+ / シナリオ担当:東出祐一郎 / 監修・加筆:奈須きのこ
ジャンヌ・ダルクが火刑に処されてから日がさほど立っていない西暦1431年のフランスを舞台にしたシナリオ。
死んだはずの聖処女が復活し、竜の軍勢を率いて街々を滅ぼしているというが…?
なお、この章におけるマリーサンソンアマデウスのやりとりはほぼ奈須きのこが執筆している[1]
第二章「第二特異点 永続狂気帝国 セプテム」
副題:薔薇の皇帝 / 人理定礎値:B+ / シナリオ担当:桜井光 / 監修・加筆:奈須きのこ
第五代皇帝ネロ・クラウディウスによって統治されていた西暦60年の古代ローマを舞台にしたシナリオ。
複数の皇帝が集まり正当なローマ帝国を名乗る「連合ローマ帝国」が突如出現し、本来のローマ帝国と戦争を行っている。
なおマップのBGMは長らく一章と共通のものであったが、2016年11月9日のメンテナンス以降、専用のBGMが使用されるようになった。
第三章「第三特異点 封鎖終局四海 オケアノス」
副題:嵐の航海者 / 人理定礎値:A / シナリオ担当:東出祐一郎 / 監修・加筆:奈須きのこ
幾多の海賊が財宝を求めた時代、西暦1573年の大海原を舞台にしたシナリオ。2015年11月5日のアップデートにより追加。
人理焼却により海を四方に閉ざされ、更に様々な時代、地域の海が封じ込まれている。
なお、基本シナリオは東出祐一郎担当だが、シナリオ中のフランシス・ドレイクの台詞は全面的に奈須きのこが担当している[2]
第四章「第四特異点 死界魔霧都市ミストシティ ロンドン」
副題:ロンディウムの騎士 / 人理定礎値:A- / シナリオ担当:桜井光 / 監修・加筆:奈須きのこ
大英帝国が産業革命を迎え人類が著しい発展を遂げた時代、西暦1888年のロンドンを舞台にしたシナリオ。2015年12月28日のアップデートにより追加。
全く視界が効かない程の濃霧に覆われており、人体に有害な程の濃度の魔力を含んだソレの中では、ホムンクルスや機械人形が動き回っている。
ちなみに、シナリオ中のアンデルセンの台詞は全面的に奈須きのこが執筆している。
このシナリオは、舞台設定からか桜井氏のスチームパンク作品からのセルフオマージュと思しき要素が散見される。
なお第六章につながる伏線が実は張られていたことが、後にとある人物により語られた。
第五章「第五特異点 北米神話大戦 イ・プルーリバス・ウナム」
副題:鋼鉄の白衣 / 人理定礎値:A+ / シナリオ担当:東出祐一郎 / 監修・加筆:奈須きのこ2016年
独立戦争の最中にある、西暦1783年の北アメリカを舞台にしたシナリオ。3月30日のアップデートにより追加。
本来ならばイギリス本国とその植民地の民がアメリカという領土をかけて戦っているはずなのだが、現在はケルト神話縁の戦士たちとそれに対抗するレジスタンスが東西に分かれて相争う戦場が展開されている。
なお、「イ・プルーリバス・ウナム」とはラテン語で「多からなる一」を意味する言葉であり、アメリカという国を指している。
また、遠く違う世界のアメリカを舞台にした偽りの聖杯戦争を意識したような台詞や単語が見受けられる。
余談だが、実装翌日に各節のタイトルが変更されており、変更前は「傷ついたサーヴァント」「問題児のセイバー」「聖杯をかけた最終決戦」といったシンプルな題が付けられていたのだが、変更後は「ラーマは戦場へ行った」「スタア誕生」「シールダー、マスター、ソルジャー、ナース」(それぞれ前述のものと同じ節)など、ほとんどが洋画や小説のパロディになった。
竹箒日記によると、この章をリライトしたことで当初は200kbだったシナリオが300kbに増加した。
第六章「第六特異点 神聖円卓領域 キャメロット」
副題:輝けるアガートラム / 人理定礎値:EX / シナリオ担当:奈須きのこ、桜井光
多くの人々の信仰が集う西暦1273年の聖都エルサレムを舞台としたシナリオ。2016年7月25日のアップデートにより追加。
この特異点が人理定礎値「EX」という異例中の異例なのは、「ある理由」で人類史から切り離され、世界のどこでもない場所と化しているため。
この章で奈須きのこがメインを担当することになったのは、「キャメロットが主題になる」のと、「円卓の騎士の説明をするため」である。それも関連してか、ドラマCD版「Garden of Avalon」の劇伴BGMが流れる[3]
また、当初は全く別物なシナリオを書いていたのだが、坂本真綾氏のライブで楽曲『レプリカ』を聴いたのが切っ掛けとなり全編一から書き直したたという。ちなみに、六章最終節のタイトルも「レプリカ」となっている。
事前予告では「過去最大規模のメインクエスト」と銘打たれており、竹箒日記でも「五章が300kbなら六章は550kb」と説明している。奈須は自分一人では無理があると判断したのか、桜井氏と協力し、エジプト関係と「蒼銀のフラグメンツ」で登場したアーラシュ、静謐のハサンに関連する部分は桜井氏との合作となっている。
当初のタイトルは「第六特異点 神聖円卓領域 エルサレム」だったが、4月27日のアップデートにより変更された。変更当初は宗教関係の問題が原因かと噂されたが、六章実装後しばらくして実はストーリーに即しての変更だったことが発覚。この特異点の名称変更に至る六章の前日譚が竹箒日記上に掲載されている[4]
第七章「第七特異点 絶対魔獣戦線 バビロニア」
副題:天の鎖 / 人理定礎値:A++ / シナリオ担当:奈須きのこ
神代の真っ只中である紀元前2655年のウルクを舞台としたシナリオ。2016年12月7日のアップデートより追加。
人が神から袂を分かった最初の時代において「三女神同盟」が人類を滅ぼそうとし、魔獣巣食うウルクで最大の悪が目覚めようとしている。
シナリオのボリュームに関しては六章ほど長くないと竹箒日記で発言していたが、筆が乗った事で3、4章程度の長さだった筈のシナリオが膨大に膨れ上がり、量は六章の1.5倍となった。
また、この章の特色として、一部の選択肢では選んだ結果により、ボスの強さや出現するエネミーが変化するようになっている。
終章「終局特異点 冠位時間神殿 ソロモン」
副題:極天の流星雨 / 人理定礎値:-- / シナリオ担当:奈須きのこ、東出祐一郎、桜井光
人類史には存在しない特異点であり、魔術王ソロモンが潜んでいる「神殿」を舞台としたシナリオ。2016年12月22日のアップデートより追加。
七つの特異点を修復した主人公たち。しかし2017年を迎えれば人理焼却は完了してしまう。それを阻止すべく、ソロモンとの最終決戦に赴くのであった。
参加条件は第七章のクリア。全プレイヤーで協力して戦う方式をとる。メインクエストを進行することで、魔神柱と戦う“制圧戦”が発生し、“制圧戦”ではマップの各所に登場する魔神柱と戦闘を行う。
制圧戦で戦闘する魔神柱はそれぞれ相互に他の魔神柱を支援し、支援の効果はかなり強力なものとなっているだけでなく、各所の魔神柱は倒しても繰り返し復活する。
すべてのマスターと協力して一定数を倒すことで“最終戦”となり、それをクリアすることで制圧となり、制圧された魔神柱は支援を行わなくなる。
サーヴァントとの絆レベルが5以上になれば攻撃の威力が上昇する他、絆レベルの上昇がメインクエストの進行とリンクしている「マシュ・キリエライト」については、同様に攻撃の威力が上がる効果が付与される。
なお最終決戦終了後のプレイヤーは“制圧戦”が発生せず、“最終戦”のみを行いストーリーを進める形となる。
それぞれの座の英霊集結シーンに関して、二章と四章は桜井氏、三章と三章は東出氏が担当しているが、本来二章合わせて20kbにするように指示したところ、筆が乗って一章につき20kbとなり、合計80kbとなってしまった。
これには奈須きのこも両者を叱ったのだが、当人も終章は40kbで終わるはずがその3倍にあたる120kbで提出した事を逆に反論されたというやり取りがあったそうな。
ちなみに東出氏はうっかりして五章のテキスト配分が前半と後半がかなり偏ってしまった[5]

Epic of Remnant

エピック・オブ・レムナント。第二部に繋がる物語。全四章の配信が予定されている。参加条件は終章のクリア。
必ず一章からというわけではなく、順番は好きに選ぶことができ、難易度も一律なので、後半強くなることはない。また、四章それぞれにテーマソングが付く予定。
人理修復を果たし、未来を勝ち取った人理継続保障機関カルデア。だがこれは、これから訪れるであろう大いなる戦いの予兆を示そうとしていた。

新宿幻霊事件
1番目のシナリオ。キーワードは「虚構からの企て」「幻霊」「犯罪紳士」「裏切り者(ダブル・クロス)」「正義の味方(じゃあくなるもの)」「幻影魔人同盟」「月下の慟哭」「墜ちる星」「魔弾」「変幻自在の無頼漢」。
アガルタの女
2番目のシナリオ。キーワードは「空想からの征服」「地下大空洞」「女戦士たちの雄叫び」「桃の芳香」「暴虐と狂乱の英雄」「煌々たる城塞」「幻想都市」「歪みなき願いの歪み」「無空の天」「黄金の密林」
英霊剣豪七番勝負
3番目のシナリオ。キーワードは「無想からの復讐」「英霊剣豪七騎」「無と無限」「美しき獣は嗤う」「剣禅一如」「狂瀾怒濤」「一切鏖殺」「埋め込まれた宿業」「天眼の剣士」「五芒星」「インフェルノ」「プルガトリオ」「エンピレオ」
異端なるセイレム
4番目のシナリオ。キーワードは「迷信からの降臨」「魔女裁判」「逃れられぬ告発」「大いなる災厄」「最も異端なる魔女」「魔女狩り」「マサチューセッツ州セイレム」「西暦1692年」「七つの絞首刑」

第二部

2017年の配信に向けて製作中。

メモ

  • 先述のとおり、第六特異点のタイトルがエルサレムからキャメロットに変更されたが、ファンの間では宗教的な問題が絡んでいると推察されている。
    • そもそもエルサレムとは、エルサレム神殿が置かれていた場所にして古代イスラエル・ユダ王国の首都であり、「聖杯」という概念を生み出したかの者が処刑された地でもあり、かの預言者が一夜のうちに昇天する旅を体験した場所とされ、三つの宗教にとっての共通の聖地となっている。
      つまり、エルサレムは宗教的にも非常にデリケートなものであり、今もなおこれに関わる問題が起きているため、変更されるのは是非もないかもしれない。
    • その後公開された第六章CMでは キリスト教圏である円卓の騎士たちに、イスラム教圏の暗殺教団、エジプト神話を信仰するファラオに、仏教徒の法師と、想像を遥かに超える宗教大戦の様相を見せている。さらに黒幕にはユダヤ教圏のソロモンが控えており、ファンの間では色々な意味で心配されている。
    • 竹箒日記によると、第六章の前日譚で獅子王率いる円卓の騎士と偽の十字軍の戦いの際に遠征軍は壊滅し、占領した聖地は陥落して聖都が出来上がる。その際に特異点の名前と在り方が変貌したことが明らかになった。その為「改題そのものがストーリーに則した演出の一環だったのでは」と考察するファンも居る。
  • 『Grand Order』サービス開始前に作られたシナリオは皆「ソシャゲー用にチューニングされたシナリオ」となっており、ソシャゲーとしてプレイしてもらうために「もとにあるシナリオ」の合間に戦闘を挿入している。
    • しかし、結果は『物語重視でもよい』という事になり、第五章はシナリオのリライト、第六章以降は描き直しを行い、エクステラのマスターアップを終えた五月下旬から奈須きのこも監修だけでなくメインに参加した。
    • 当初は『12月31日で終わってしまう今年(2015年)』を乗り越えるための物語だったが、諸処の事情によりサービス開始の時期が半年延びた事で不可能になり、奈須は一度はそのコンセプトを諦めようとしたが、武内氏の
「最終章までの過程を半年延ばそう。そうして、もう一度その“未来を取り戻す”エンディングを目指そう」
「そのかわり、奈須は構想にあった第二部の作業も進めよう。二年と言わず三年続けるぐらいの気持ちでいよう」
といった鶴の一声で続行した。

リンク

脚注

  1. 1.0 1.1 『月刊コンプティーク』2015年12月号106ページ「東出祐一郎・桜井光 Fate/Grand Orderシナリオ対談」
  2. 東出祐一郎Twitter
  3. 深澤秀行Twitter
  4. 竹箒日記 2016/7/31
  5. 東出祐一郎Twitter