アーラシュ
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アーチャー | |
---|---|
真名 | アーラシュ |
外国語表記 | Arash |
異名 |
アーラシュ・カマンガー アーラシェ・カマーンギール |
性別 | 男性 |
身長 | 185cm |
体重 | 75kg |
特技 | 相手の隠し事を見抜くこと |
好きな物 | ひよこ豆のペースト |
苦手な物 | 全力を出し切れない戦い |
天敵 | 死に急ぐ者、一人でなんでも背負っている者 |
出典 | ペルシャ神話 |
地域 | 西アジア |
属性 | 混沌・中庸 |
サーヴァント階位 | 第三位 |
一人称 | 俺 |
二人称 | あんた/おまえ・お前/○○(呼び捨て) |
三人称 |
あいつ/奴/○○(呼び捨て) ○○の旦那/兄さん/嬢ちゃんなど[注 1] |
声優 | 鶴岡聡 |
演者 | 西川俊介 |
デザイン | BLACK |
設定作成 | 桜井光 |
レア度 | ☆1 |
初登場作品 | Fate/Prototype 蒼銀のフラグメンツ |
概要
- 略歴
- 『Fate/Prototype 蒼銀のフラグメンツ』では、1991年の聖杯戦争においてエルザ・西条によって召喚された。
- 奥多摩の山中にてセイバーと遭遇。後にセイバー・ランサーと同盟を組みライダーと戦うものの、宝具の使用と引き換えに命を落とすこととなる。
- 『Fate/Grand Order』第六特異点『神聖円卓領域 キャメロット』では西暦1273年のエルサレムで山の翁たちに協力していたが、無辜の民たちを護るべく、宝具により獅子王の放った『最果てにて輝ける槍』を相殺し、そのまま消滅した。
- 終局特異点『冠位時間神殿 ソロモン』では冠位時間神殿に召喚され、他のサーヴァント達と共にⅥの座を統括する覗覚星アモンと交戦。図らずも遭遇したオジマンディアスを奮起させた。
- 人物
- 深紅の弓を持ち、褐色の肌と生気に満ちた瞳が特徴の男。
- 敵を滅ぼすのではなく、戦いを終わらせ人々を救うために生命を費やした英雄と呼ぶにふさわしい人物。
- 一般人を巻き込むことを嫌って広範囲攻撃の使用を避けるなど、聖杯戦争でもその在り方は変わらない。マスターにも善を成すことを求める。
- その一方で単なる生真面目な朴念仁というわけでもなく、現代文明をいたく気に入ってマスターと飲み屋で杯を交わしたり、バイクに乗って駆け回ったりしている(なお、彼には騎乗スキルも道路交通法の知識も無い)。
- 生前はたった一人で世界を救った生き方を体験しており、かつての自分と同じように独りで抱え込んで身を滅ぼしそうな者を見ると、その生き方の息苦しさ・孤独を知るが故に、人柄もあって一言言わずにはいられない。
- 能力
- すでに神代を終えて人の世へと移り変わっていた古代ペルシャにおいて、当時マヌーチェフル王以外で唯一の神代の肉体を持って生まれた。それゆえに他の常人たちとは隔絶した、生前から英霊時と変わらぬ凄まじい身体能力を誇っていた。神代の名残ともいうべき強靭な肉体は、あらゆる病や毒に侵されず、数多の戦で傷一つ負うことが無かったという、最高ランクの頑健スキルを有する。
- 山をも削り取る威力を持った矢を、視認できないほどの超遠距離から高速射撃できる。その間合いは、東京都内全土を覆い尽くして余りある程。その威力は、(セイバーの風王結界のサポート込みでだが)並の対軍宝具では破壊できないライダーの神殿の外壁をも破壊する。
- 女神アールマティの加護を受けた彼は伝説的な弓矢の製作者でもある逸話から弓矢作成スキルを持ち、瞬時に魔力から矢を生成し、空を埋め尽くすほどの万の矢を広域に降らせることも可能。
- Aランクの千里眼スキルによって、たとえ視線が通っておらずとも敵の位置を精確に把握し、その動向をも認識・把握できる。さらには短時間の未来視すら可能で、詳しい会話レベルまで見通せる。直接対面しているならば、思考の内容まで全て把握できる。
ステータス
クラス | マスター | 筋力 | 耐久 | 敏捷 | 魔力 | 幸運 | 宝具 | クラス別能力 | 保有スキル | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
アーチャー | エルザ・西条 | B | A | B+ | E | D | B++ | 対魔力:? 単独行動:? |
頑健:? 千里眼:? |
|
主人公 (Grand Order) | B | A | B+ | E | D | B++ | 対魔力:C 単独行動:C |
頑健:EX 千里眼:A 弓矢作成:A |
宝具
- 流星一条(ステラ)
- ランク:B++
種別:対軍宝具
レンジ:1~99
最大捕捉:900人
由来:一射で両国に「国境」を作った逸話。 - ペルシャとトゥランの両国に「国境」を作り、争いを終結させた究極の一矢。2500kmにも及ぶ射程距離と文字通り「大地を割る」威力を持つ、人ならざる絶技。
- その性質から、一点集中ではなく広域に効果を発揮するため対軍に分類されるが、発生する魔力総量と効果範囲は対国宝具に相当し、純粋な威力では対城宝具にも及ぶ。
- だが究極の一矢と引き換えに五体四散して落命したように、一度放てばアーラシュ自身が消滅する。この宝具は、宝具の使用と同時にアーラシュをも壊す二重の「壊れた幻想」の特性が付与されている。
- 『蒼銀のフラグメンツ』では、令呪三角を宝具の強化に費やした上でセイバーの『約束された勝利の剣』と同時使用してライダーの『光輝の大複合神殿』の破壊に成功した。
- 『Grand Order』第六章では、獅子王が東の村に向けて放った『最果てにて輝ける槍』を迎撃するために使用。この時の『最果てにて輝ける槍』の魔力観測値は3,000,000オーバー(最高クラスの宝具火力は1,000~3,000とされる)という圧倒的なエネルギーを持ったものだったが、余波による被害すら周囲に一切出させずに見事その一撃を粉砕してみせた。『蒼銀』での使用描写からすれば、恐らく真っ向から競り勝ったというより魔力の塊を撃ち抜く形と思われるが、それでもここまでの偉業は類を見ない。
- 『Grand Order』では「敵全体に超強力な攻撃[注 2]&自身に即死効果【デメリット】」という効果のBuster宝具。
真名:アーラシュ
- アーラシュ。古代ペルシャにおける伝説の大英雄。
西アジアでの神代最後の王とも呼ばれるマヌーチェフル王の戦士として、六十年に渡るペルシャ・トゥルク間の戦争を終結させ、両国の民に平穏と安寧を与えた救世の勇者。
- 異名はアーラシュ・カマンガー。英語表記すればアーラシュ・ザ・アーチャー。
アジア世界に於いて弓兵とはすなわち、両国の民に平穏と安寧をもたらせしアーラシュをこそ指し示し、現代でも彼は西アジアの人々に広く敬われ、愛されている。伝説において、その名と偉業は複数の伝説に刻まれ、時には歌として唄われる。
- 彼はこの目で見える者達全てを、地上の人間を、世界を救おうと、ソレを為そうと、竜殺しフェリドゥーンの末裔であるマヌーチェフル王の下で一人戦い続けた。
何せ、彼はヒト以上の力を持った故に、肩を並べられる相手も、仲間もいなかった。だから彼は最後まで孤独を選んだ。人間を守るために。
- 何十年も続いた戦争により、ペルシャとトゥランはすっかり疲弊しきり、殺し合いを誰も望んでいなかった。
それを終わらせるために、アーラシュはダマーヴァンド山の頂上に立ち、究極の一矢によってペルシャとトゥランの両国に「国境」を作り、大地を割った。その矢は最も速き流星より疾く、その射程距離、実に2500km。人ならざる絶技と引き換えに、彼は五体四散して命を失ったという―――。
- ジェイフン川の向こう側が、新たな境界となり、両国はその川の周りに平和を築いた。これより後の人の世に、神代の如き大いなる力は悉く不要である―――そう、彼自身が望み願ったままに。
関連
- 女神アールマティ
- ゾロアスター教において崇拝される善神の一柱。
- 彼はその加護を受けており、「弓矢作成」スキルを有している。
登場作品と役柄
Fateシリーズ
- Fate/Prototype 蒼銀のフラグメンツ
- アーチャーのサーヴァントとして登場。
Fate/Grand Order
- 稼働当初からの実装サーヴァント。レア度は最も低い☆1。
- ストーリーでは第六章に味方側として登場。
- 日本での知名度から本人は謙遜と冗談を交えて「マイナー英霊」などと自称することがあるが、数々の強豪サーヴァントから勇者としてリスペクトされている。
- 詳しくは後述だが、ゲーム的にもサービス初期から一筋の流星の如く輝いていった男であった。
- 2020年12月7日からは劇場版公開に伴いモーション改修が行われる。
- イベント
- ぐだぐだ本能寺
- ぐだぐだ粒子に汚染されたサーヴァント「松平
アーラシュ 」として登場。
- ダ・ヴィンチと七人の贋作英霊
- ジャンヌオルタに贋作英霊として召喚された。付与されたロールは「隣に住む年上の文系幼馴染」。
- アーサー・ペンドラゴン体験クエスト
- ネロ祭再び ~2017 Autumn~
- 教えてFGO! 偉人と神話のぐらんどおーだー
- 第一話で解説されるゲスト英霊。本漫画がどういう主旨なのかを表すチュートリアルも兼ねて彼に白羽の矢が立っている。
- が、説明の方はかなりざっくりしており、後半は解説をマシュに任せて自身は聞く側に回る。
また「流星一条」によりR指定がかかりそうな描写を塞ぐファインプレーを見せることも。
その他
- ちびちゅき!
- 弓道部所属。『蒼銀のフラグメンツ』での活躍回直後ではあるが、Grand Order組サーヴァントとして登場する。「流星一条」の副作用は死亡から瀕死に緩和された。
人間関係
Fate/Prototype 蒼銀のフラグメンツ
- エルザ・西条
- 『フラグメンツ』におけるマスター。子を喪った母である彼女の苦しみに感づいており、彼女が何かに憑かれた事を察しつつも彼女の「東京を守って」という願いに応えることとなる。
- ライダー
- 最大の敵。活躍したのが同じ時代だったこともあり、その実力をよく知っている。
- 同様に向こうからも大いに気に入られている様子であり、本作以降の敵対関係ではない場面ではアーラシュの存在だけでそれまでの態度を180°ひっくり返すシーンなども見られる。
- ランサー
- ライダーと戦う上での同盟相手。
- セイバー
- ライダーと戦う上での同盟相手。彼の最期の言葉はセイバーに影響を与えた。
- 『Fate/Grand Order』では彼とライダーの衝突を避けるため密かに立ち回っていた。
- アサシン
- 交戦した敵サーヴァント。あまりに無軌道な戦い方が見るに堪えず、腕を直接掴み止めてまで諭そうとした。なお、EXランクの頑健スキルは彼女の毒性をも無効化する。
- アーチャー(Prototype)
- 八年後の弓兵。八年後の聖杯戦争においては生粋の人類悪のしもべとして造り直されたアーラシュが、同じく造り直されたライダーと共に 黄金の英雄王と交戦することが示唆されている。
Fate/Grand Order
- ハサン・サッバーハ〔呪腕のハサン〕
- ストーリー六章『神聖円卓領域 キャメロット』における仲間。彼のことを「ハサン殿」と呼んで全面的に信頼している。
- なお、それは向こうも同じであり「この地で出会った、我が最大の盟友よ」とまで言われた。
- ベディヴィエール
- ストーリー六章『神聖円卓領域 キャメロット』で出会い、円卓の騎士であることから警戒するハサンらとの仲介を務める。
- 千里眼によって彼の隠している事柄を見抜いており、さりげなく体調を気遣う、忠告をするなどして最後まで気にかけていた。
- モードレッド
- ストーリー六章『神聖円卓領域 キャメロット』にて敵対した相手。劣勢になり「暴走」のギフトを利用して自爆を行おうとした彼女を叱り飛ばし、勇士としての「命の使いどころ」を説いて撤退させる。
- モードレッドは決着を望んでいたが、アーラシュは獅子王の聖槍から村を守るために「流星一条」を放って消滅してしまったため、「生前自分が出来なかった、ロンゴミニアドの一撃を破るという偉業を為して勝ち逃げした」と悔しそうな表情を浮かべていた。
- トリスタン
- ストーリー六章『神聖円卓領域 キャメロット』で敵対した相手。互角の遠距離戦を繰り広げる。
- 『Fate/Prototype 蒼銀のフラグメンツ』でもアーサー・ペンドラゴンに「トリスタン卿」と比べられている。
- ランスロット〔セイバー〕
- ストーリー六章『神聖円卓領域 キャメロット』で敵対した相手。
- 中盤で傷口に魔剣の魔力を叩き込む『縛鎖全断・過重湖光(アロンダイト・オーバーロード)』をまともに喰らった上で崖から転落し、流石の頑健EXの肉体にもかなりの深手を負わされた。現状、ステラの使用以外で彼が流血するほどの手傷を負わされた唯一の相手。
生前
- マヌーチェフル王
- 生前仕えていた相手。悪竜を打ち倒した勇者フェリドゥーンの直系たる偉大なる大王。アーラシュと同じく神代の肉体を持った先祖返りであり、統治者であると同時に武人でもあった。
名台詞
Fate/Prototype 蒼銀のフラグメンツ
- 「しっかしまあ、大きな街だ。建物も多けりゃ人も多い。それに面白い。移動に鉄の箱を使うのも初めは面食らったが、見慣れれば味わい深いぜ」
- 現世に召喚されて、秋葉原の街をマスターに連れられて感想を述べる。自動車を「鉄の箱」、電車を「鉄の竜」というあたり、「現代に召喚された古代の人間」のお約束であるが、この手のカルチャーギャップネタはFateシリーズでは初めてである。そもそもサーヴァントは召還された時代・場所の基本知識及びその土地の言語を聖杯から与えられており、カルチャーギャップが起きないようになっている。Fate/Zeroでセイバーはアイリに飛行機にもっと驚くと思っていたと言われた際、「...私を原始人か何かと勘違いしていますね?サーヴァントとして現界した私には現代の知識が与えられています」と呆れている。
- (泣くな。いいさ、お前は間違っちゃいない)
- エルザから、令呪三画すべてを使用した魔力増幅を用いた宝具の真名開放を命じられて。泣きながらはじめて真名を呼んだエルザに、念話ではない部分の思考で呟きながら。
- 「陽のいと聖なる主よ」
「あらゆる叡智、尊厳、力をあたえたもう輝きの主よ」
「我が心を、我が考えを、我が成しうることをご照覧あれ」
「さあ、月と星を創りしものよ
我が行い、我が最期、我が成しうる聖なる献身を見よ」
「────流星一条!!」 - 宝具発動。争いを終わらせる為に放つ、人ならざる絶技。
- 伝承では同郷の英雄ロスタムが弓でイスファンディヤールを射る際に酷似したものを唱えている。語りかけている相手はアーラシュと同じだが、語っている内容がイスファンディヤールを倒すことについてとなっている[出 1]。
- 原典でアーラシュがこれを唱えることはないが、前半部分に関しては、「叡智、尊厳、力をあたえてくださった神よ。」というふうに、ロスタムは龍を倒したときにも言っており、イスファンディヤールも神に祈る際に言っている。神に祈る際の決まり文句と言ったところか。
- 「いいか、セイバー」
「お前は正しい」
「東京の人々――本来なら俺たちにはまあ、関わりのない連中だけどな」
「それでも、無辜の民たちだ。
かつて俺たちが守った愛すべきあいつらと、なんの違いもあるものか」
「俺はここまでだ。
なあ、騎士の王。輝きの剣を栄光のままに振るう男よ」
「――お前は、聖杯に何を願う?」 - 宝具の使用により崩れていく体でセイバーに遺した最後の言葉。
- 「…………ッ」
- 少女に従うしもべとして造り直された彼が発した声なき声。拒絶は許されない。ライダーと共に ウルクの都を統べた黄金の英雄王を斃すために触れるものすべてを砕く黒色の雨を降らせることを示唆されている。
Fate/Grand Order
- 「東方の大英雄、アーラシュとは俺のことだ。よろしくな!」
- 召喚時。両国の民を救った大英雄は、人理を救う戦いにおいて召喚された。
- 「マスターか。もう誰のサーヴァントになることもないと思ったんだがな」
「前にもな、実はサーヴァントとして現界したことがある。マスターは女だったな…」 - マイルーム会話。『蒼銀のフラグメンツ』での出来事をある程度覚えているようで、「前のマスター」について触れる。
- 「ひよこ豆のペースト、うまいぞ?」
- マイルーム会話。中東の伝統料理「フムス」のことであろうか。
- なお、ひよこ豆は日本ではあまり馴染みが無いが、植物性の蛋白源としては南アジアから中東・西アジアでは非常にポピュラーである。
- ちなみに季節イベントの『復刻:チョコレート・レディの空騒ぎ -Valentine2016- 拡大版』で彼にチョコを渡すと、お返しにアーラシュお手製のフムスがもらえる。
- 付け合わせのパンは協力者に作ってもらった模様。
- 「聖杯ってのは、いつだって人間なり英霊なりを惑わすんだろうさ」
- マイルーム会話。聖杯とは願いを叶えるアイテム。故に、ヒトとサーヴァントは聖杯に望みを抱き、それを手にしようと争っている。いつの時代においても、どの世界においても。
- 「『流星一条
』ァァッ!!」 - 宝具発動。生命を燃やすただ一度きりの究極射撃。
- 「お前は間違っちゃいない…」
- 消滅時セリフ。自身が力尽きてもなお、マスターを肯定し続けるその姿こそ、大英雄の名にふさわしい。
- 「土台と矢を繋ぐ。おもいっきり矢を放つ。矢、20キロ先まで飛ぶ。一緒に土台も飛ぶ。」
「な?簡単だろ?」
主人公「馬鹿だこの人―――!」 - 第六章『遊撃騎士モードレッド』にて。西の村がモードレッドに襲撃されたことを確認し、救援に行こうとするも急いでも二日はかかる。
そこでアーラシュが「空を飛べれば」というマシュの発言を聞き、人間も飛べばいいという発想で宝具・人間大砲発射台を用意した。
この所業は主人公はトラウマになっていたのだが、その時は新宿で同じことをやるとは想像だにしていなかった…。
- 「―――陽のいと聖なる主よ。あらゆる叡智、尊厳、力をあたえたもう輝きの主よ。」
「我が心を、我が考えを、我が成しうることをご照覧あれ」
「さあ、月と星を創りしものよ。我が行い、我が最期、我が成しうる聖なる献身を見よ。」
「この渾身の一射を放ちし後に―――」
「―――我が強靭の五体、即座に砕け散るであろう!」
「────流星一条!」 - 第六章における宝具発動の台詞。蒼銀のフラグメンツ版と比べると詠唱に追加がある。
- かつて二国の争いを終結させた究極の一矢は見届け人が見守る中、獅子王による聖槍の一撃という名の「星」を砕く神技として、己が命と引き換えに一つの村とそこに住む山の民、そして主人公達を救った。
- 「王は俺に気を遣ってくれたが、結局のところ、俺に、配下はいても仲間はいなかった。」
「肩を並べられる相手ってのは、何処にもいなかった。」
「俺自身もひとりを選んだ。人間以上で生まれちまったからには、それが当然だ。」
「なぜって?そりゃあ簡単だ。」
「人間は、俺にとって守る対象だったんだ。だから、寄り添わなかった。」
「────────最後まで、俺は、ひとりだった。」 - 幕間の物語『孤独な戦士、獅子の如く勇敢な彼』より。
- 陽気な性格の快男児に見えるアーラシュだが生前の自らを「神代の残り滓がカタチになったもの」と言う通りに彼の武技、肉体、全てを見通せる眼、更には「英雄たれ」という周囲の重圧に耐えうる強靭な精神力全てがあまりにも人間離れし過ぎていたが故に孤高であった。
- 「俺には実感してることがある。俺は、どうやらマスター運ってのが毎回いいらしい。」
- 幕間の物語『孤独な戦士、獅子の如く勇敢な彼』より。
- 確かに聖杯戦争のマスターというとエキセントリックな人格の持ち主が多い中、「前のマスター」も人理焼却に挑む主人公も倫理観は至極まともである。
- 善性に呼び寄せられる英霊なのだろうか…
その他
- 「よう、マスター。今日の概念礼装は……へえ、これか。いいぜ、カレイドスコープの爺さんとはまた、ありがたいじゃねえか。おまえのとっておきだろう、これ?」
「何をすりゃいいかはわかってるさ。心配するな。いくぜ。」
「敵さんは次から次へとわいてきやがる。さあて、いよいよ俺の出番だな。最後まで面倒見れねェのは心残りだが、後は他の連中に任せるぜ。……ああ、やってやるさ、存分に!」
「―――陽のいと聖なる主よ。あらゆる叡智、尊厳、力をあたえたもう輝きの主よ。」
「我が心を、我が考えを、我が成しうることをご照覧あれ。」
「さあ、月と星を創りしものよ。我が行い、我が最期、我が成しうる聖なる献身を見よ。」
「この渾身の一射を放ちし後に―――」
「―――我が強靭の五体、即座に砕け散るであろう!」
「───―流星一条!」 - 「Fate/Grand Order カルデア放送局Vol.6 アガルタの女 配信直前SP」のコーナー、「勝手にFate/Grand Order」より。
- 「もしアーラシュが「カレイドスコープ」を渡されて戦線に立つことになったら」というお題で、鶴岡氏による実演が行われた。
- 「カレイドスコープ」はNPが80%チャージされた状態で戦闘開始するという最強の初期NP礼装であり、弓矢作成と合わせて戦闘開始時から100%に到達できる、要は即ステラ発射セットである。
- ちなみに『勝手にFate/Grand Order』の台本監修は東出と桜井によるものだが、流星一条の詠唱部分は鶴岡氏のアドリブで追加された。
メモ
- 「Āraŝ-e Kamāngīr/アーラシェ・カマンギール(カマンガーはfate独自の読み)」という名の他に、「Árish Shívátír/アーリシュ・シバティール」、「Āraššēbāṭīr/アーラシュ・シェーバーティール」、「Āraš-e Šewātīr/アーラシェ・シェーワーティール 」等があり、後ろの3つは全て「速い矢のアーラシュ」という意味になる。
- 資料では「速い矢のアーラシュ」という異名で記述されることの方が圧倒的に多い。「アーリア人で最も速い矢の射手」とされる。
- 「アーラシェ・カマーンギール」という詩がヒットしたことで、カマーンギール呼びが主流になる。
- アーラシュは、かなり古くから資料が存在する英雄だが、彼が日の目を浴びたのは20世紀後半とかなり最近である。だいたい、蒼銀のフラグメンツ(1991年)の14年程前にBahram Beyzaiの演劇「Āraš」が世界的に上演されているという具合で、聖杯戦争の20~30年くらい前までブーム真っ只中だった英雄である(日本では知られていないが)。
- イランにおいてアーラシュに匹敵する英雄は他にも何人かいるため、アーラシュがイランでナンバーワンというわけではない。アーラシュはあくまでイランの大英雄のうちの1人というポジション。
- 「当時マヌーチェフル王以外で唯一の神代の肉体を持って生まれた。」とあるが、これはペルシャはマヌーチェフルが王位につくまでが神代とされているため。アーラシュの物語で神や天使が登場するが、神代が終わり英雄時代にちょうど移り変わっている最中の時代がアーラシュの登場した時期なので、神が多少登場したりする場合がある。ザールやロスタムなどもマヌーチェフルが王になってから誕生した英雄なので、実は神代の人間ではない。ただし、マヌーチェフルとアーラシュ以外に神代の肉体を持つ者が全くいないというワケではなく、英雄サームなどはマヌーチェフルと同期なので、神代の肉体であり、アーラシュがいた時期にも存命だったりする(ただし、アーラシュが参加した戦争時にはサームは国に帰っているのでいない)。
- 東京都全土が間合いとあるが、東京の中心から円で覆う感じに考えても45~50kmはあり、宝具抜きでも破格の射程である(東京の端から端という意味になるとさらに射程が長くなる)。新都で一番高いビルから冬木大橋まで視認出来るエミヤは4km(新都内は全て射程範囲と言ってるが4kmあるなら辻褄は合う。本人曰く隣街の凛の家を視るのは流石に無理)、アルケイデスが20km以上先からギルガメッシュを狙撃している。
- アーラシュ空飛ぶ事件の時にも「いい着地地点も見えたからな!」と言い20㎞先まで主人公達を飛ばしている。
- 東京都内というのが23区だと半径17㎞、多く見積もっても半径20㎞くらいになるが、ドクターが「だいたい10や20キロくらいの距離、彼にとって準備運動みたいなもんだよ。」と語っていることから『「東京都」内全土』だと思われる。
- 『ステラ』はラテン語で星を意味する単語であり、彼の出身地であるペルシャとは文化圏の違う言葉であるが、『教えてFGO! 偉人と神話のぐらんどおーだー』によると「聖杯戦争が西洋由来の儀式だから合わせた」のだとか何とか。全く字の違う宝具名でも発動させるゴールデンといい、この辺は意外と好きに決められるのかもしれない。
- 『蒼銀のフラグメンツ』本編に先駆け、TYPE-MOONエースVol.10の『Grand Order』記事にてキャラクターデザインが、『Grand Order』にて真名が(『蒼銀のフラグメンツ』のアーチャーと同一人物だとは伏せた上で)公開された。
- ただし「東方の大英雄」などのワードから彼らが同一人物であることに気づいたプレイヤーも少なからずいた模様。
- ここで言う「東方」とは古代ローマから見て東方にある世界を意味しており、アナトリア、シリア、古代エジプト、古代メソポタミア、ペルシアなどの国が該当する。
- ただし「東方の大英雄」などのワードから彼らが同一人物であることに気づいたプレイヤーも少なからずいた模様。
- TYPE-MOONエースVol.10で桜井氏本人が「日本では殆ど知られていないので調べるのに苦労した」と語っている様に、日本では非常にマイナーな大英雄であり、『Grand Order』開始時にはWikipedia日本版の独立記事すらなかった程。FGOで名を知られて以降は、驚くべき速さで日本語版記事が作られた。
- アーラシュの原典に相当する史料は未訳が多かったが、森瀬繚氏の協力で詳細な史料調査が出来たらしい。[出 2]
- 宝具は2500kmというとてつもない射程を持つがこれは現代における弾道ミサイルの飛距離に匹敵し、蒼銀のフラグメンツの舞台となっている東京を中心とすれば完全に日本を覆い尽くすばかりかユーラシア大陸にまで届く。
- 『Fate/Grand Order』においてもその射程距離を耳にしたノッブは「それホントに弓なのかと!!!」と驚愕した。
- ただし一発撃ったら死ぬという性質上、普通に勝ちを目指す場合は宝具を一切使わないという縛りプレイを要求される。
- もっとも、描写上では宝具なしでも下手な下級宝具を凌駕する通常攻撃が存在するため、低レア故のステータス・仕様の軛さえなければよほどの相手でもない限りは戦えるだろう。何しろ連射と速射の合わせ技で山を削るような方ですし。
- なお、FGOではとんでもない威力に増幅された神霊クラスの一撃をこの宝具で打ち破っており、B++というランクに疑問符が付きかねないほどの大活躍をしている。この際には他では見られなかった演出が入っているなど、スタッフの気合と思い入れが垣間見える。
- 『Fate/Grand Order』公式PR漫画『ぐだぐだオーダー』での仮称はナゾ茶。正体判明後は宝具の仕様から宝死茶という渾名がついた。
- 担当声優はジル・ド・レェの鶴岡氏。同一人物とは思えないほどの好漢ぶりを発揮している。一方で若々しい外見に対し低く渋みのある声というギャップに初見で驚く者も多い。
- ドラマCD版『蒼銀のフラグメンツ』の収録の際は、普段は別撮りだったがたまたまエルザ役の洲崎氏とアーラシュ役の鶴岡氏が二人で収録する機会があった。
ある場面では鶴岡氏が台本を見ずに台詞を暗記して収録していた。鶴岡氏はこだわりがあって、自然と台詞を覚えていたらしい。[出 3] - 千里眼は距離だけでなく人の心を見透かしてしまうほどに強力だが、その能力で屈折した人格に至らない、出来た人物。同じような能力を持つ者が問題児ばかりそろっているので彼のような例はかなり珍しい。
- キャラクターデザインを担当したBLACK氏曰く、「レアリティを意識した」デザインとなっている様子。そのため、初見では「地味」などという微妙な評価を受けていた(中には「ロ○ドスにいそう」など
年齢のばれそうな比較的好意的な声もあったが)。とはいえ、逆に言えば奇を衒ったり奇抜な格好の英霊が多い中、スタンダードなカッコよさで纏まっている。それが極まった第三再臨の戦闘衣装は、今時珍しいくらいストレートにヒロイックなデザインとなっている。 - 『Fate/Grand Order』作中でも大英雄として他の英霊からも尊敬を集める扱いを受けているが、ゲーム内では最も低レアの☆1サーヴァントなので無課金のプレイヤーでもフレンドポイントのガチャでいくらでも入手可能。しかしながら、シナリオでの格好良さや高火力の宝具ステラの周回での実用性などから、重課金のプレイヤーでも聖杯を捧げてレベル上限を突破させた愛用者は多い。これだけの活躍を見せる英霊がなぜ☆1で召喚できてしまうのかということに関しては「霊基を敢えて☆1まで落すことによって全てのプレイヤーを救いに来ている」と冗談交じりに言われることも。[注 3][出 4]
話題まとめ
- 『Grand Order』における人気
- 『Grand Order』では最低レアリティ(☆1)だが、それゆえに容易に入手でき強化も比較的しやすく、宝具もデメリットと引き換えに高威力であるため、キャラの育成環境が整う以前は貴重なアーチャーとして(アーチャークラスはサービス開始当初、彼含め3体しか実装されておらず、彼以外に低レアリティのアーチャーが追加実装されるまでにはサービス開始から実に四年の時を要した)、整って以降も自爆することで敵を一掃しつつ控えと交代できる理想的な周回要員として非常に人気が高く、公式の発表した使用率ランキングでも上位5位にランクインしている。
その分、死んでいるということでもあるが
- 自爆宝具『流星一条』
- 『Grand Order』では宝具の威力は基本的に全体宝具は「強力な攻撃」、単体宝具は「超強力な攻撃」と威力が分けられており、敵一体へのダメージにはおよそ2倍もの差があるのだが、アーラシュの「流星一条」は全体宝具の中でも片手で数えられる程少ない「超強力な一撃」として設定されている。加えてNPのオーバーチャージの効果は種別問わずどの宝具も「同時につくバフの効果が上昇する」位が基本で直接ダメージの増加に結び付くものは少ないが、この宝具は他にない「宝具の威力自体が上昇する」という非常に直截的な効果が設定されており、戦闘不能というデメリットと引き換えにするだけはある凄まじい殲滅威力を誇る。
- …が、ゲーム的には宝具を撃って戦闘不能になっても育成したアーラシュが本当に手持ちキャラから消滅するわけでもないので、1戦闘1発限りなだけの、令呪よりも気軽に撃てる切り札となってしまっている。しかも3+3人のチーム戦なのでデメリットどころか「控えのサーヴァントと即時交代できる」というメリットとして見る向きもあり、一部のマスターの下では日々四散し続けるアーラシュの姿が……。
- アーラシュ自身が「NPが一定量チャージされた状態で戦闘開始」するタイプの礼装をつけて宝具をぶっぱするのはもちろん、退場して交代すればまた礼装によってNPチャージ済みのサーヴァントを出せるため、種火集め周回などでは宝具をいかにスムーズに連射するかを突き詰めた「○○ステラシステム[注 4]」なんていう戦略が研究されるほどである。
- 逆に、設定では五体が爆発四散する程の反動のはずが、戦闘ではガッツなどのHP0になってから耐えて復活できる状態ならば退場しなくて済むため、流星一条を複数回撃つ事も可能。極めれば「ガッツ付与→宝具→復活→NPチャージ」を数ターンのうちに繰り返し、数ターン毎にステラが舞いアーラシュが砕け散る(そしてガッツで復活する)ということも。
酷すぎる
- 自爆ネタあれこれ
- その
活躍 っぷりから、先達に倣いファンの間では、粉々に砕ける(死ぬ)から抹茶だの、宝具を撃つと死ぬから宝死茶(ほうじちゃ)だのといったあんまりな渾名を拝命し、『Fate/Grand Order』のシナリオライター対談にて東出氏がこの名称に言及している。 - 公式でもネタにしており、概念礼装「ノイジー・オブセッション」のテキストは明らかにこれを意識したような記述であり、挙句の果てに、エイプリルフールにおけるリヨ氏作画のイラスト変更では幽霊になっていた。
- アーラシュは敵として登場した際も他のサーヴァント同様宝具を使用してくるのだが、あろうことかプレイヤー側同様使用後しっかり死ぬ。そのためわざと宝具を撃たせてスキル等で躱すか防ぐかすれば勝手に倒せてしまう。敵アーチャーは宝具のチャージターンが最短の3(つまり4ターン目までの命)であるというのも拍車をかける。
- なお、この
反省からためストーリー六章で対戦する際には自爆を防止するために彼のみ「宝具チャージゲージそのものが無い」というかなり珍しい扱いをされている。 - イベント『ネロ祭再び 2017 Autumn』ではガッツで4回蘇るアーラシュが相手となり、ステラを5回耐え切らせるという高難易度クエストまで登場した。
- 「善を成せ」
- 『蒼銀のフラグメンツ』でのアーラシュの台詞。イラン神話に関わっているゾロアスター教は善と悪との2元論の世界観を教義しており、「善」(または「悪」)という言葉はイラン神話の常套句のようなもの。要は善と悪の二大原理で物事を考えているため、ポジティブな事柄は「善」、ネガティブな事柄は「悪」と断定的な言い方をよくする。アーラシュ的には「正しいことをしなさい」くらいのニュアンスで言っただけだと思われる。