森長可
バーサーカー (帝都聖杯奇譚)
- 真名:森長可
- 身長:194cm / 体重:93kg
- 属性:混沌・狂
- 性別:男性
- 略歴
- 『帝都聖杯奇譚』ではアーチャーが陸軍内部で権力を持つのをよしとしない間桐少佐によって召喚される。
- だが、本来は「宮本武蔵」を召喚するつもりで聖遺物を間違え、「鬼武蔵」の異名を持つ彼を召喚してしまったために令呪で自害させられそうになり、即座に腕をぶった切り令呪を奪い、魔力を取り込む。
- その後は陸軍の秘密基地にて虐殺の宴を繰り広げるが、ランサーと交戦し、拘束具の再生力で追い込むも、乱入した桜セイバーの「無明三段突き」が炉心ごと心臓を直撃。桜セイバーに言葉を残して消滅、これによって最初の脱落者となった。
- 人物
- 巨大な槍を持ち、陸軍第四魔導機関謹製の『甲型英霊拘束具』を纏っている、二十代半ばほどの筋骨逞しい偉丈夫。
- 意思疎通は「可能」だが、明らかに目と言動がヤバく、兎に角目を合わせたくないタイプの男。経験値氏のディフォルメ絵では某洗脳探偵の如く目がグルグルになっている。
- ランクBの「精神汚染」持ちであるためか、マスターの腕をぶった切った後に朗らかに話しかけたり、特に目撃者でもない女子供まで積極的に殺戮しようとする等、精神性は外道を通り越して異常の一言。
- 裏切り策略が跋扈する戦国の世に置いても、比類無き外道であるが、その一方で、マスターを殺すつもりは(一応)ないようで、それなりの義理堅さのようなものはある模様。
- 能力
- 手に持つ巨大な槍『人間無骨』は宝具開放前の状態でも一撃で人間を輪切りにするほどの破壊力を持つ。
- 「狂化」のランクはDと低いため、バーサーカーにしては状況判断に長けている。
- 甲型英霊拘束具
- バーサーカーが纏っている陸軍第四魔導機関謹製の拘束具。第三帝国の技術提供により完成することに成功。
- 土地から魔力を吸収し、それによって傷を治癒出来る(致命傷となる頭部の損傷さえも修復が可能)ことに加え、バーサーカーの問題点であった「魔力消費量」を解消している。
- 一方で、魔力を土地から無理矢理吸い尽くすために、使い続ければ「その土地は死ぬ」というとんでもない問題点が存在している。
- ただしこれはバーサーカーを「敵地に投下して使う殲滅兵器」として運用するというコンセプトによるものであり、当初の予定通りに運用ができていれば一応問題は無い筈であった。
- 殲滅させるには、一瞬で消し飛ばすだけの火力を叩き込むか、胸部の炉心を心臓ごと消滅させる必要がある。
ステータス
クラス | マスター | 筋力 | 耐久 | 敏捷 | 魔力 | 幸運 | 宝具 | クラス別能力 | 保有スキル | 備考 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
バーサーカー | 間桐少佐 | B | C | D | E | D | C | 狂化:D | 精神汚染:B 血群れの蛮勇:B |
宝具
- 人間無骨(にんげんむこつ)
- ランク:C
種別:対人宝具
由来:森長可の十字槍「人間無骨」。 - 身の丈ほどある巨大な槍。槍先には展開ギミックが仕込まれており、真名解放と同時に、攻撃力を強化した解放形態となり、槍が開いてチェーンソー状の刃が出現し、ちょうど十字槍の形になる。
- 本来の用途は、相手に突き刺した状態で強制的に槍を開き、相手を内部から破壊することだとか。
- 「どんなヨロイも紙クズ同然」と豪語する通り、防御無視の効果を持っており、人間の肉体を容易に輪切りにできる他、真名解放後はランサーの左腕を骨ごとズタズタにしている。
- 消費魔力も少なく、単純ながら実戦においては極めて強力な宝具。
- 百段(ひゃくだん)
- 由来:森長可の愛馬。
- ライダーで召喚されると所有する合体騎乗宝具。
真名:森長可
- もりながよし。日本の戦国時代の武将で織田信長の尾張統一前からの功臣であった森可成の次男で、信長の寵童として有名な蘭丸の兄。
父譲りの槍の名手で、父の死後は森家の当主となり、信長の息子である織田信忠旗下で多くの武功を立て、『鬼武蔵』の異名を取った猛将。
信長没後も羽柴秀吉に属して美濃を席巻したが、小牧長久手の戦いの際に銃弾を受けて若くして命を落とした。
- 生前から非常に旺盛な闘争心の持ち主で、初陣で自ら27の首級を挙げたのを皮切りに前線での戦いを好み、高遠城の戦いでは腰から下が満遍なく血塗れになるまで敵兵を殺したとされる。
一方で平時でも異常なまでに気性の激しい人物で、気に入らぬことがあればすぐに手討ちに及んだり、織田軍の関所であっても放火して押し通ったりととにかく暴力的な逸話が多く残されている。
登場作品と役柄
- Fate/KOHA-ACE 帝都聖杯奇譚
- バーサーカーのサーヴァント。
人間関係
帝都聖杯奇譚
- 間桐少佐
- マスター。自害させられそうになったため即座に腕をぶった切るものの、一応主だとは思っている。
- ランサー
- 敵対したサーヴァント。大火力宝具や局部破壊宝具を持っていないため、再生能力によって有利に戦える相手。
- セイバー
- 敵対したサーヴァント。甲型英霊拘束具の再生能力で剣技を物ともしなかったが、魔剣『無明三段突き』によって心臓と拘束具の炉心を同時に消滅させられ、敗北した。
生前
名台詞
- 「まあおちつけよマスター オレは主君殺しとかヒデェコトはしねえから」
- 令呪で自害させられそうになり、即座に腕を切り飛ばしての一言。
- 史実でも主人を裏切るような振る舞いはしなかったから一応言っていることは正しいのだが、やらかしたことは十分にヒデェコトである。
- 「よっしゃじゃあ兵士は10点 女子供は3点 サーヴァントは100点でどうよ? マスター!!」
- 腕と令呪を無くした間桐少佐を小脇に抱え、殺戮を開始するべく放たれる言葉。
- 彼の異常性を端的に表す一言。一応マスターと認識しているとか、女子供はポイントを低くしている等はあるが、到底フォローしきれないレベルでアレである。
- 「てめぇさては武芸者か!?」
「ケッ!! 戦の役に立たねえ技だの位だのくだらねえ連中だ!!」
「戦場じゃ強い奴が勝つだけなんだよ」 - 交戦中のランサーに対しての一言。
- ランサーはそれを真理だと認め、バーサーカーの頭を槍で貫くが…。
- 「嗤え 『人間無骨』」
- 宝具開放。凶槍が顎を開き、乱杭歯を覗かせ哄笑をあげる。
- 「オレのマスターに手を出すんじゃねーよ!!」
- 李書文に間桐少佐を連れ去られた時の台詞。麗しい主従関係のように見える台詞だが、間桐少佐の方はといえば甲型英霊拘束具の仕組みを洗いざらい白状して早くあれを何とかしてくれと言わんばかりであるのでやはり全く噛み合っていない。
メモ
- 最近増加している意思疎通ができるように見えるバーサーカーの一人。……なのだが実際は精神性にかなり問題のあるサーヴァント。会話ができていても正しい意味で意思疎通が取れているかは作中の暴走っぷりからもわかる通り微妙である。
- 「負担を減らすためそれほど有名でない英霊を底上げする」「狂化をほどほどにして自己判断能力を残す」「判断力の低下で防御がおろそかになりがちなのを補完する」「大きすぎる魔力消費量を肩代わりする手段を用意する」という点では、バーサーカーの運用方法としては歴代で見ても理想型に近い。
- …が、本編ではこの英霊が「積極的に殺戮に赴こうとする外道」であった事と、これら全てが「暴走した場合に止める手段が無い」という大問題に直結し、裏目に出てしまった。
- 父・可成は信長の古くからの忠臣で、他の家臣からも頼りにされ、弟の森蘭丸(成利)は信長の側近を務めるほどの品性かつ知性を備えていた。だが、この男は非常に激しい気性の持ち主で、些細なことでも怒りに任せて平然と殺人を犯すなど、味方からも恐れられている。
- そのため羽柴秀吉の配下として参戦した小牧・長久手の戦いで討ち死にした際には、その死を味方からも喜ばれたという逸話が伝わっている。真偽は不明ではあるものの、そんな話が生まれるほどの問題児だったことは間違いないだろう。
- 逸話の中には、敵兵はおろか、自分の道を遮った門番や撤退の際にとった人質、果ては神獣とされた蛇なども殺したとある。また、劇中で見せたシューティングゲームじみた殺戮も、武田攻めの際に実際にやったという逸話が残っている。
- もっとも、人質を処刑したのは人質を差し出した武将が自分を裏切った為であり、戦国時代なら普通の行動だと言える。また、撤退に協力した武将には深く感謝して脇差しを送るなど、決して粗暴なだけの人物ではない。
- 茶の湯と書道に通じていた他、領地経営には熱心に取り組んでおり、所領であった金山は商業で大いに賑わったという。
- 宝具の元になった槍・人間無骨は二代目和泉守兼定(通称「之定」)作の十文字槍。その名は「この槍の前では人間など骨のない肉塊同然」という意味を持ち、実際に長可が突いた際には十字を突き抜け石突に達したという。刃が現存しており個人蔵。片面に「人間」、裏面に「無骨」と彫られている。
- 槍の名手で業物の「人間無骨」を有している事から「ランサー」、あるいは名馬「百段」を有している事から「ライダー」の適性も有している可能性がある。
- しかしながら生前から常時狂化がかかっているかのような凶行を重ねている人物なので例えバーサーカーで無かったとしても扱いやすいサーヴァントには成り得ないと思われる。