「リチャードⅠ世」の版間の差分
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2023年7月2日 (日) 18:20時点における版
セイバー | |
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真名 | 「獅子心王」リチャードⅠ世 |
性別 | 男性 |
身長 | 178cm |
体重 | 66kg |
属性 | 秩序・中庸 |
声優 | 小野友樹 |
初登場作品 | Fate/strange Fake |
概要
偽りの聖杯戦争には存在しないはずの「剣士」を名乗るサーヴァント。
- 略歴
- スノーフィールドのオペラハウスでアヤカの前に姿を表した謎のサーヴァント。
- 召喚時に目の前にいたアヤカに自分のマスターかと問いかけるが、彼女からは激しく拒絶されて困惑する。しかし、理由は不明ながら彼女と魔力供給のパスが繋がったため、マスターでなくとも一方的に保護対象とする。
- アサシンは召喚時にセイバーの本来の召喚者である魔術師カーシュラをすでに殺害しており、彼女に対して振るった軽い一撃でオペラハウスを半壊させ、その罪で誤認逮捕されそうになったアヤカを庇って警察に逮捕される。警察署でアヤカ共々拘留されるが、アサシンの襲撃に乗じてアヤカと共に脱獄し、森でエルキドゥと出会う。死徒の乱入や妙な召喚など、今回の聖杯戦争が異常なことを察しており、アヤカの安全の確保のために、その原因を排除するまでは休戦することを提案。エルキドゥとの腕試しの末に実力を認められ、同盟を結成する。その後現れたアサシンとも一時休戦し、アサシンと共に移動した先の屋敷でウォッチャーのマスターのシグマとも休戦する。その後病院前でギルガメッシュと戦闘するも、アヤカのいる教会を庇い敗北、ペイルライダーによってアヤカと共に「夢の中」に引き込まれる。
- 人物
- セイバーを除く六騎しか存在しないはずの偽りの聖杯戦争に姿を表した「七騎目」のサーヴァント。
- 偽りの聖杯戦争最後のサーヴァントにして、「真なる聖杯戦争」最初のサーヴァントとなるはずの存在で、偽りと真実を併せ持つ橋渡しとなる英雄。
- 容姿はまだ若く、10代後半から20代前半ほどの青年。金髪に赤毛混じりの髪で、「古い西洋の貴族、ないし王族」とわかる荘厳な装束に身を包み、瞳は獣のように爛々と輝いている。
- 人の上に立つカリスマ性と包容力を持ちながらも、悪童めいた稚気と悪戯心も同時に併せ持っている。あらゆる国と時代、全てのジャンルの音楽をこよなく愛し、どんな歌や曲でも聞きたがる音楽好き。
- 故国の祖王たるアーサー・ペンドラゴンを敬愛しており、騎士道を重んじる騎士でもある。
- 偉大な騎士である反面、王としては「国民や弟に迷惑をかけっぱなしだった」「敵からは悪逆非道の王と呼ばれた」と自ら評するように、政治の機微は理解しながらも騎士としての生き方をやめられず、至らなかった自分を省みてもいる。
- 聖杯に賭ける望みが何なのかを本人ですらわかっておらず、何故召喚されたのか心当たりがないという。そのため、とりあえずと「出来るだけ多くの歌と英雄譚を“座”に持ち帰る」位にしか願っていない。
- 能力
- 「約束された勝利の剣」と「全て遠き理想郷」によく似たデザインの豪奢な作りの装飾剣を持つが、それ自体は何の魔力もないただの剣で宝具ではない(後に警察に押収されて手放している)。
- 『永久に遠き勝利の剣』により、剣やそれに類する得物を振るうことで光の斬撃を放つことができる。光の斬撃の威力・範囲は細かな調整が利くようで、通常の斬撃に合わせて小規模な光を放つことも可能。
- 剣技のみならず、映画で見ただけで即興でボクシングを組み合わせた格闘を編み出すなど、高い身体能力を持つ。身体強化の魔術やスキルも合わせ、戦闘後に時間が経った後の敏捷性はアサシンや通常時のエルキドゥ、果てはギルガメッシュの宝具一斉射撃をも上回る。
- 互いに本気ではない腕試しであるが、エルキドゥの無数の武具相手に鎧も纏わずに素手や木の枝だけで対抗し、実力を認められている。
- また、初めて弾いたギターで一流プロ並みの演奏を披露したりと、多方面に才能を発揮している。
ステータス
クラス マスター 筋力 耐久 敏捷 魔力 幸運 宝具 クラス別能力 保有スキル 備考 セイバー アヤカ・サジョウ B B EX
(B~A++)B C A 対魔力:B
騎乗:A獅子心:A
驥足百般:A
神速:Aスキル「神速」により敏捷値が変動する。
宝具
- 永久に遠き勝利の剣(エクスカリバー)
- ランク:D~A+
種別:対軍宝具
レンジ:1~99
最大捕捉:1000人 - 手にした物を擬似的なエクスカリバーとする宝具。
- ナイフだろうが丸めた紙だろうが、それこそ落ちていた枝であろうがエクスカリバーと化し、光の斬撃を放つことができる。ただし、枝のように得物の強度が脆ければ一発撃っただけで消し炭となってしまうため、連発するためには相応の武器が必要。斬撃の威力も武器の質によって変動するが、どれほどの武器を持ったとしてもオリジナルのエクスカリバーの威力には決して届かない。
- 召喚直後は持っていた装飾剣から雷撃の如き光の斬撃を繰り出し、全力には程遠い一撃でありながら、一振りで州有数規模のオペラハウスを半壊させている。
- 生前に得たとある『神秘』と、手に持ったものを何でも「エクスカリバー」と名付けていたという、極度のアーサー王フリークであった逸話が複合された宝具。本人が言及しているが、ランスロットの宝具『騎士は徒手にて死せず』と性質が似ている。
- 円き十字に獅子を奏でよ(ラウンズ・オブ・レオンハート)
- ランク:A
種別:対軍宝具
レンジ:-
最大捕捉:- - 自身の霊基を触媒として、生前にセイバーと縁のあった者を従者・協力者として顕現させる宝具。
- 召喚される際に声をかけ同意を得ることで、その者の魂を転写し同行させることができる。英霊の座に記録されている者も呼び出せるが、その場合は本来の英霊としての性能よりも弱体化する。
- 魔術や弓矢による援護など、同行させた者は能力・技能による支援を行いセイバーを助ける。「魔術による身体能力の強化」「セイバーの影の中から毒矢を放つ」「エルキドゥの仕掛けた森の結界を看破・踏破する」「魔術的仕掛けを見抜き、光の灯った水球を出す」など多岐多彩なものである。ただし、サーヴァントのように現界させ続けるには莫大な魔力が必要となるため、通常のマスターでは不可能。
- セイバーはよく彼らと会話しており、傍から見ると独り言のように見えている。
- 呼び出せる数はマスターの魔力量や召喚される土地によって変化するが、『strange fake』においては七つの魂を従属させている。現在名前が確認されているのは「ロクスレイ」、「ウィリアム」、「ピエール・バジル」。
真名:リチャード一世
- リチャード一世。第三回十字軍で勇名を馳せた、中世ノルマンディーの君主にしてイングランド王。十二世紀の人物。
- その勇猛さから『
獅子心王 』の異名で知られ、敵将からも最高の騎士と讃えられた。 - 『彷徨える王』の異名も持ち、未だ神代の残滓を残していたイングランドで『神話と歴史の境目を彷徨っていた』最後の王として、比較的新しい時代の王ながらも色濃い神秘に触れていた。
10年の在位期間で自分の国にいた期間は1年も満たなかった。
- 最期は敵方の射手ピエール・バジルの射った矢による傷がもとで死亡した。
関連
- 第三回十字軍
- 君主であり将軍であるサラディンにより征服された聖地エルサレムを、ヨーロッパのキリスト教諸国が奪還することを目的とした十字軍。
- 彷徨える王
- 異名の一つ。当時のイングランドは神代こそ閉じていたものの、大陸とは違い海に閉じられて神秘の漏れ出し難い島国であったために、『神話と歴史の境目』となっていた。
- 彼は、精霊やルーン魔術といった神秘がまだ罷り通っていた時代に「片足を突っ込んでいた」最後の王であるからこそ、この二つ名が付けられている。
- アーサー王のファン
- 彼は故国の祖王たるアーサー・ペンドラゴンを敬愛しており、幼少の頃から寝物語でアーサー王と円卓の騎士達の伝説を聞いて育ち、城で楽師達が奏でる音楽は決まってアーサー王を讃える歌であった。
- 若い頃は放蕩するフリをしてアーサー王の遺産を探索していた説もあった他、戦場や日常問わず、剣を初めに自分の手に持って闘えるモノ全てに「エクスカリバー」と名付けたほど。
- 従属させている七つの魂
- 現在判明しているのは「ロクスレイ」、「ウィリアム」、「ピエール・バジル」の三名だが、これはそれぞれリチャード一世を陰ながら支援したロビンフッドことロバート・ロクスレイ、一度はリチャード一世をも打ち負かした英国最強騎士ウィリアム・マーシャル、そしてリチャード一世を射殺した若き弓兵ピエール・バジルだと思われる。
登場作品と役柄
Fateシリーズ
- Fate/strange Fake
- セイバーのサーヴァントとして登場。
その他
- ちびちゅき!
- ハロウィンをやるという事で小等部に乱入し、小道具を大量に持ち込んでアーサー王ごっこを提案した。……精神年齢が近いとか言ってはいけない。
- 音楽にも一家言あるためか、合唱コンクールの司会進行もやっていた。
人間関係
Fate/strange Fake
- アヤカ・サジョウ
- 現界した際に彼女と魔力の経路が繋がったものの、偽りの聖杯戦争への参加を拒否されたため保護という名目で行動を共にする。途中、真キャスターとの交戦を経て願いを決めたことに伴い、正式な契約を結ぶ。
- アサシン
- 召喚直後に戦闘を行い、撃退した相手。生前「山の翁」と縁があったため一目で彼女が「山の翁」の関係者であることを見抜いた。
- ランサー
- 街にいる魔物を打倒する為に、同盟を持ちかける。
- アーチャー
- 下の教会に居るアヤカを守る為に戦いを挑む。彼が持っている宝物の数々には興味津々なようである。
- アーサー・ペンドラゴン
- 「我等が騎士道の偉大なる祖」と呼び、深い敬意を示している。そのフリークぷりは有名であり、宝具にまで昇華した。
- マーリン
- 母親の作り話をずっと覚えていたようで、「出会ったら話にあったように掴んで振り回してエクスカリバーにしたい」などとフォウが喜びそうなとんでもない事を口走っていた。
- ジョン・ウィンガード
- ライダーの結界内で一時的に共闘する。
- 実弟と同じ名前であること知りフレンドリーに接するが、リチャードの真名を把握していないジョンからは警戒された。
「円き十字に獅子を奏で」の従者達
- ロクスレイ
- 従属する七つの魂の一人であり、セイバーの親友。ロクスレイという名はかのロビンフッドの別名で、ロバート・ロクスレイ。アサシンに匹敵するほどの敏捷性を持つらしい。
- 優れた弓の射手であり、影から毒を塗った矢を放ち、セイバーのサポートを行う他、結界化された森を迷うことなく中心へ案内する特殊な能力も有する。
- リチャードの口から、彼もアサシンであることが言及されている。6巻でフードで顔を隠した狩人のような外見であることが判明した。
- ピエール・バジル
- 従属する七つの魂の一人であり、セイバーを殺した人物。全身に包帯を巻き、弩弓を手にした凄腕の弓兵。
- セイバー自身は気にしていないが、向こうは若干ばつが悪いようである。もっとも、アーサー王フリークっぷりにツッコミを入れたいようでもあるが。
- 全身に包帯を巻いているのは、セイバーが許したにも関わらず皮剥ぎの刑で処刑された為と思われる。
- ウィリアム
- 従属する七つの魂の一人。魔力を入れると馬を出してくれるらしい。
- 6巻で馬に騎乗した騎兵槍を所持する騎士であることが判明した。
- 推測される名前は、セイバーの部下であり最高の騎士と讃えられた「ウィリアム・マーシャル」。
- 生涯無敗で知られ、一度は真っ向からリチャード一世と激突して勝利したほどの強さで知られる。
- 魔術師
- 従属する七つの魂の一人であり、真名は不明だが(リチャードも魔術師、キャスターと呼称している)水の魔術を得意とする。
- 6巻では他の従者5名も実体化するなかで1人だけ球体状の水の姿で登場したが、これが本来の姿なのかは不明。
- 7巻では呼びかけとして「〇〇ュエ」としていたので、推測される名前はアーサー王伝説における湖の貴婦人の名前の一つ「ニミュエ」。
- 騎士
- 従属する七つの魂の一人。存在はギルガメッシュ戦で示唆されていたが6巻で本格的に登場。背中に複数の剣を持ち、戦闘中で『永久に遠き勝利の剣』の素材になる剣をリチャードに与え続ける。
生前
- 好敵手
- 生前におけるライバル。吸血種の同類である魔物に戦いを邪魔された上に自身の部下を殺害されたことで、戦場で相見えるはずだった彼と「山の翁」と手を組み、魔物を討伐した。
- 推測される名前は、君主であり将軍「サラディン」。
- 山の翁
- 上述の「好敵手」とリチャードとともに魔物を討伐した歴代ハサン・サッバーハの一人。
- 当時何かあったのか、「山の翁」の教団はアサシンの生きていた後代までリチャードがどれほど恐ろしい男であったのかを伝えていたらしい。
- ジョン
- 血を分けた兄弟。ロビンフッドでもお馴染みの「ジョン」欠地王。度々リチャードの口から存在が言及されていたが、6巻にてリチャードの回想及び発言からジョンと確定した。
- 彼に敵国であるローマに売られかけ、セイバーを見捨てるどころか敵に金を払ってまで解放させないようにし、さらにセイバーを死んだことにして王座を簒奪しようとした。
- 彼自身は弟を恨むどころか、自身の金遣いの荒さで苦労させてしまった事や、貴族どころか国民にすらそっぽを向かれて失敗に終わったことに関しては哀れみと反省を抱いている。
- 少なくともリチャードの回想から王らしからぬ兄の行動を度々諫めるなど、(やり方はともかく)国の運営のために腐心する人物ではあった模様。
- クレティアン・ド・トロワ
- リチャードの時代に名を馳せた吟遊詩人。円卓の騎士達の物語を初めとする多くの騎士道物語を語り継いだ。
- リチャードの姉であるマリー・ド・シャンパーニュの元に滞在していた際、何百回となくアーサー王物語を語ってくれるようにせがんでいた模様。
- サンジェルマン
- とあるアーサー王の遺物探索の際に出会った不審な男。
- アレキサンダー三世の話から興味を惹かれ、宮廷魔術師として連れ歩くようになった。
- なお、彼の印象は「グランド奇天烈木っ端貴族」と非常にアレである。
- アリエノール
- 母。自分の才能故に悩むことを相談したり、円卓の騎士達の話を寝物語に聞いたりと生き方の指針となった。なお、怒ると笑顔のまま特大の雷を落とすようである。
- フィリップⅡ世
- 「尊厳王」の異名を持つフランス王であり、共に十字軍で戦った仲間。
- 正義は我にありと声高に叫び周囲を駆り立てるような存在であったらしい。
- シャルルマーニュ、ベオウルフ、スカサハ
- 母親から彼らの英雄譚も聞かされていたのか、アーサー王程ではないが彼らについても憧憬の対象である。
- モードレッド
- アーサー王の伝説を終わらせた彼(彼女)であるが、伝説の一環としてやっぱり憧憬の対象である。
名台詞
- 「これはこれは、少しばかり変わった状況らしい。
歓迎の言葉ひとつないとは」 - 召喚された際の台詞。偽りの聖杯戦争には存在しないはずの「剣士」のサーヴァントが姿を現す。
- 「その出で立ちと感じた力の流れ……
もしかして山の翁 に連なる者か?」 - アサシンと相対しての台詞。一目見ただけでアサシンの素性に勘付いた模様。
- 「問おう。 汝が俺のマスターか?」
- アサシンを一撃で撤退させ、側にいた金髪の少女に問う。
- 「現代の劇場はこうも脆いものなのか……。『座』に与えられた知識だけでは分からないもんだな……」
- 自身の光の剣で半壊したオペラハウスを見渡して。
- どうやら建造物の強度については聖杯は教えてくれなかったらしい。というか、中世ヨーロッパの劇場は宝具の真名開放にも耐えられるのだろうか。
- 「聞け、民衆よ!」
「詩吟と物語を奏でし不可侵の場である歌劇場を破壊した事は、慚愧の念に堪えない。全ては俺の不覚だ。言い訳はしない」
「だが、弁明の代わりに約束しよう!我らが騎士道の偉大なる祖、アーサー・ペンドラゴンと、我が故郷に響きし偉大なる騎士達の凱歌に誓おう!この歌劇場の破壊は、俺の名誉にかけて必ず贖うと!」 - 警察にオペラハウス破壊の罪で手錠をつけられて連行されてる時に民衆に向けての犯行&賠償宣言。
- この光景は地元TV局員の手で放送され、それを見たほぼ全ての魔術師が「ちゃんと秘匿しろ」と頭を抱えることになる。
- 「ただとは言わない、手品を見せる事ができる。恐らくは君達の常識の埒外にあるものが見れるぞ?」
「ああ、ハッキリ言っておくが、すごいぞ?驚くぞ?」
「手には何も持ってないな?よく見ていてくれ。今から――」
「俺が消える」 - 警察署内での取り調べにて。英霊が逮捕され、取り調べを受けているだけでも前代未聞だが、さらに一般人の前で堂々と霊体化する。もはや秘匿する気ゼロである。
- 「なら、君の命令に従う必要はないという事だな!」
「これで俺は君に干渉し放題というわけだ。身の回りの世話を焼くから覚悟しろよ?」 - アヤカから、「私は貴方のマスターじゃない」と言われての返答。
なんとなく気になる内気な女子にちょっかいを出す餓鬼大将といった風情である。
- 「俺の事はとりあえずセイバーと呼んでくれ。恩人に名乗らぬままなのは不名誉ではあるが、いずれ機を見て真名は教えよう」
「君も教えてくれないか。どうしてあんな場所にいたのか、
その刺青は――…」
「……すまない」
「まずは君の名前を教えてくれ」 - 質問をする前に、まだ一番大切なことを教えてもらっていないことに気付く。
- 「一度やってみたかったんだ。『騎士は徒手にて死せず』と言って、拾った枝一本で敵を打ち払った、湖の騎士の真似事をな」
- ランサーに対して、拾った木の枝を構えて。
- アーサー王フリークなだけあって、ランスロットの逸話にも詳しい。そして宝具名となった言葉も、彼の聞いた物語の中では一種の決め台詞のようである。
メモ
- 警察に逮捕された挙句、その姿が全米に生中継されるという前代未聞の大暴挙をやらかした上に一般人の目の前で霊体化するなど、神秘の秘匿には非常に無頓着。フラット・エスカルドスですら、秘匿には(一応)気遣いを見せているのに、それ以上のとんでもなさである。
- 作者のインタビューによると、打ち合わせの時には武内崇より「性別を女性にして、セイバー顔にしませんか」と提案されたらしい。一緒にいた奈須きのこには「はっきり断ったほうがいいぞ!」と言われたとか。
- 召喚に用いられた触媒は、「アインツベルンがエクスカリバーの鞘を発掘した際にそれが収まっていた箱」であり、鞘と同じ紋章が入っていたことからアーサー王を確実に召喚できる触媒と目されていたが、実際に召喚されたのは彼であった。
- 経過を考えると、一度失われたエクスカリバーの鞘をリチャードが発見し、鞘に合わせて箱を作ってコーンウォールに納め、それが後世になってアインツベルンに発掘されたということになる。
- 生前に魔物討伐のため「山の翁」と共闘したとのことだが、リチャードと同時代を生きた「山の翁」が何代目のどんなハサンであったかは現時点では不明。この魔物討伐は第三回十字軍の戦場で行われたものなので、時期的には1189年~1192年の間に在位していた「山の翁」がそれに当たる。
- 少なくとも、1273年頃に在位していたとされた呪腕のハサン、呪腕以降の代である百貌のハサンではないことが分かる。
- 初代である“山の翁”の活動時期が11世紀から12世紀にかけてであり、暗殺教団が1273年以降まで存続していたことを踏まえれば、比較的古い代の「山の翁」であったことが推測できる。
- 史実上でこのポジションに相当する人物として、シリアのニザール派指導者「ラシード・ウッディーン・スィナーン」が存在する。実際は学者肌の人物であった、と伝えられる本来のハサン・サッバーハに対し、「暗殺教団」「山の老人」伝説の基となったラシードはより「Fate世界のハサン」に近い存在と言える。現状では作中においてサラディン共々実名の言及がされていないが、純粋な大人の事情なのかあるいはストーリー上の仕掛けなのか…?
- 前述の通り生前に死徒と戦った経験のあるリチャードだが、彼が生きた12世紀(約800年前)は、ミハイル・ロア・バルダムヨォンの初代が生きていた時代と重なる。
- 『Grand Order』の六章の前日譚ではリチャード一世の名を名乗りながら、特徴が彼に全く共通しないサーヴァントが第六特異点に現れていた。偽者ではあるが、その実力は凄まじく「偽りの十字軍」を召喚して従え、「ギフトを与えられた円卓の騎士達が総がかりでやっても2,3人は確実に犠牲が出る」と評される魔人であった。最終的にはガレスに捨て身で押さえられたところをガウェインによって倒されるという末路を辿っている。この偽者のリチャードの正体は現時点では不明。竹箒日記でその概略に触れられたものの[出 1]、『Grand Order』ゲーム本編では一切登場せず、魔術王に関わりがあるかどうかすら定かではない。
話題まとめ
- 音楽大好き
- 現代音楽を聴いて大興奮したり、エレキギターを弾いて楽しんだりと音楽好きな一面を見せているセイバー。
- 史実におけるリチャード一世も音楽好きであり、お気に入りの吟遊詩人とともに詩を詠い合ったり、「囚われ人は決して(Ja nus hons pris)」という単旋律歌曲を作ったという逸話が残されている。また彼の伝説には、幽閉されたリチャードの安否と捕囚場所を知るため、捕えられた城壁の下でお気に入りの吟遊詩人が王の好きな歌を歌い、彼が歌い返すことでその場所を教えたというものがある。なにかと音楽に関するエピソードが多い英雄である。
- ちなみに、作中でセイバーがエレキギターの即興演奏をした際の発言で「ヘマをやらかして捕まった時に気まぐれで作った曲のリズムを少し速くしてみた」と語っていたことから、型月世界でも幽閉時の伝説は健在な様子。
- 悪逆非道の王?
- 気さくそうな性格からは想像できないが、生前は敵国から悪逆非道の王と呼ばれていたらしく、アサシンも教団が言い伝えてきた話からリチャードを「恐ろしい男」だと評している。
- 史実におけるリチャード一世はその勇猛さゆえイスラム諸国から恐れられており、伝承では上陸のために船を着ける前に海へと飛び込み、手にした斧で寄せ来る敵兵を片っ端から殺していった話が残されている。また、イスラエル北部のアッコンにて捕虜(女性と子ども含む)約3000人を殺したことから、アラブ地域では言うことを聞かない子供に「リチャード王が捕まえにくるぞ」という脅し文句が生まれた。
- 型月世界においてもこのような蛮行を働いているかどうかは定かではないが、リチャード自身の口から敵から恐れられた話を、やや自虐的な様子で語っているため、なにかしら思うところはあるのだろう。
- 金遣いの荒さについて
- リチャード一世が在位中のイングランドは金欠に悩んだというが、その最たる理由が第三回十字軍である。
- ヒロイック精神溢れるリチャードは、莫大な軍資金が必要となる十字軍遠征に自ら進んで参加しており、そのために王庫の金やサラディン税、軍役代納金だけでなく、城・所領・官職の売却などあらゆる金策をとって軍資金をかき集めたという。当時イングランドの支配下にあったスコットランドをウィリアム一世に1万マルクで売り渡し、「買い手がつくならロンドンでも売る」と言ってのけた話は有名である。
- 十字軍遠征が終わった後も 神聖ローマ帝国に囚われた時の身代金、フランスのフィリップ2世との小競り合いなどでイングランドは多額の負債を抱えた。
- それでも騎士道精神に満ちた君主を国民は愛し、リチャードの残したツケは後に欠地王と呼ばれたジョンに回されることとなる。
- …ちなみに伝承上のロビンフッドはかのジョン王の圧政に抵抗したのが一番オーソドックスな伝承である。しかし上記の通り、ジョン王の財政難は彼本人のせいというよりも、上記の通りリチャードの金遣いの荒さが原因なので、ある意味全ての元凶とも言って良い存在であるのだが…、型月のロビンはあくまでかのジョン王の時代の者とは一言も言われて無いが両者の会話も興味深い物である。
- 余談だが、ジョン王はイギリス史上最も無能な王と呼ばれており、以後の歴代のイギリス王族は現在に至るまで「ジョン」の名前を受け継いでいない。[注 1]
脚注
注釈
- ↑ マグナ・カルタの制定や内政面を充実させるなど、近年は再評価の動きも見られ、国王としては決して無能とは言い難いのだが。出生時に父ヘンリー2世から領地を与えられなかったため「欠地王」と呼ばれたが、日本では空目をされ、戦争に負けて領土を失った事から「失地王」と呼ばれたと無能のレッテルを貼られていたことにされている。