「マリー・アントワネット」の版間の差分

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2020年2月12日 (水) 20:15時点における版

ライダー
真名 マリー・アントワネット
外国語表記 Marie Antoinette
性別 女性
身長 160cm
体重 48kg
出典 史実
地域 欧州
属性 秩序・善
一人称 わたし
二人称 あなた/貴方/貴女
三人称 彼/彼女/あのひと
声優 種田梨沙
デザイン ギンカ
設定作成 桜井光
レア度 ☆4
初登場作品 Fate/Grand Order
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概要

騎兵」のサーヴァント

略歴
Fate/Grand Order』第一特異点『邪竜百年戦争 オルレアン』では西暦1431年のフランスに召喚され、フランス王妃として、そして一友人としてジャンヌ・ダルクに大きく影響を与えることとなった。
竜の魔女ジャンヌ・オルタの襲撃から主人公一行とゲオルギウスを逃がすために立ち向かい、消滅した。
終局特異点『冠位時間神殿 ソロモン』では冠位時間神殿に召喚され、他のサーヴァント達と共にⅠの座を統括する溶鉱炉ナベリウスと交戦する。
人物
生まれながらの偶像(アイドル)。微笑みで衆生を癒やし、眼差しで心酔を得る。
愛されるために生まれた偶像であることを喜び、望まれるままに振る舞おうと決めている。その精神性は最早、ある種の女神にこそ近い。
上述の通りに天真爛漫で好かれやすい性格だが若干天然気味で、誤解を招きやすいことを言ったり行ったりすることもしばしば。
サーヴァントとしての記憶は晩年のものに準拠しているが、精神や性格は基本的に「ルイ十六世と結婚し、王妃としてフランスを訪れ、数多の国民から祝福され愛された瞬間」で止まっており、悲劇の王妃としての側面は絆を深めたマスターにしか見せない。また「民の幸せ」を願っているため国と民を守ろうとしており、そして生前における「悲劇の消去」を決して聖杯にかけることもない。
能力
スキル『魅惑の美声』の効果により、王権への敵対者に対して歌声で魔力ダメージを導く。
コミック版『Fate/Grand Order -turas réalta-』ではサンソンと直接戦闘する描写もあり、ガラスの馬に乗って空を駆け巡り、ガラスの盾でサンソンの剣を防いだりとアグレッシブな戦いもある程度こなせる模様。

別クラス / バリエーション

キャスター (Grand Order)

スカサハに霊基を弄られて水着姿になり、霊基が変質してキャスタークラスになったマリー・アントワネット。

詳細は「マリー・アントワネット〔キャスター〕」を参照。

ステータス

クラス マスター 筋力 耐久 敏捷 魔力 幸運 宝具 クラス別能力 保有スキル 備考
ライダー 主人公 (Grand Order) D D B B B+ A+ 対魔力:C
騎乗:A+
魅惑の美声:C
麗しの姫君:A
神の恩寵:B
王統の音色:B+
強化クエストクリアで「魅惑の美声」→「王統の音色」に変化。

宝具

百合の王冠に栄光あれ(ギロチン・ブレイカー)
ランク:A
種別:対軍宝具
レンジ:1~50
最大捕捉:50人
ライダーとしての宝具。ガラスの馬に乗り敵へと突撃する。
栄光のフランス王権を象徴した宝具で、外観はフランス王家の紋章が入ったガラスで構成されている美しい馬。
真名開放によって呼び出され、きらきらと輝く光の粒子を撒きながら戦場を駆け抜け、王権の敵対者にダメージを与える。
それと同時に味方のバッドステータスを解除し、体力や魔力を回復する。
旧名はフルール・ド・リス
『Fate/Grand Order Arcade』では演出がさらに強化されており、周囲一体にガラスの結晶が水晶のように析出し、ガラスに閉じ込められた敵を突撃した馬が蹴り砕くようになっている。
『Grand Order』では「敵全体に強力な攻撃&味方全体のHPを回復[注 1]&味方全体の弱体状態を解除」という効果のQuick宝具。
強化後は「味方全体のクリティカル威力をアップ[注 2]」という効果が追加される。
愛すべき輝きは永遠に(クリスタル・パレス)
ランク:B+
種別:結界宝具
レンジ:0~100
最大捕捉:1000人
ライダーとしての宝具。「たとえ王権が消え失せたとしても愛した人々とフランスは永遠に残る」というマリーの信念が新時代と発展の象徴としてのクリスタル・パレス、歴代フランス王家の権勢を示す巨大にして優美な宮殿を呼び起こし、マリーと味方のステータスを一時的にランクアップさせる。
ロンドン万博の水晶宮と同名なのは皮肉等ではなく、マリーが宝具を用意する際に大好きだというクリスタル・パレスを参考にしたため。これはマリーの愛がいかに広範であるかを示すものらしい。
第一特異点ではジャンヌとゲオルギウスを逃がすため単騎でファヴニールと相対した際に使用した。コミック版『Fate/Grand Order -turas réalta-』では詳細が語られていたが、街を吹き飛ばす規模のファヴニール相手に街一つを一昼夜守りきるという規格外の防御力を見せていた。

真名:マリー・アントワネット

マリー=アントワネット=ジョゼフ=ジャンヌ・ド・アブスブール=ロレーヌ・ドートリシュ。ハプスブルク家の系譜にあたるフランス王妃。王権の象徴として愛され祝福されて生きながら、王権の象徴として憎まれ貶められて死に果てた女性。
儚き貴婦人。ドイツ系大貴族ハプスブルグ家の裔たるマリア・テレジアとロレーヌ公爵家出身の神聖ローマ皇帝フランツ一世の間に生まれた、欧州世界の「高貴による支配」を象徴する存在。ヴェルサイユにて嫌味と陰謀が渦巻く戦場での孤独の戦いを強いられた。
マリーは14歳でルイ16世の妃(ただし、結婚当時はまだ即位していないため、正確には王太子妃である)となり、民に乞われて王妃になった。民なくして王妃は王妃になれない。
母の元から離れて王家の白百合となることを決め、民を愛し、民を思い、民を救おうとした。
それでも民が望まないなら、望まなくとも退場する。それが国に仕える人間の運命である。
王権の絶対性が失われていく世界の変化「フランス革命」により、彼女は愛する人や愛する子供達と共に捕まり、引き離されてしまう。
タンプルの塔に幽閉された後にギロチンに掛けられ、民からの嘲笑と蔑みと共にその首を刎ねられてその生涯を終えた。その際、死刑執行人シャルル=アンリ・サンソンの足を踏んだことを謝ったという。
高貴な出自、政略結婚、宮廷生活、そして革命に処刑と、彼女の生き様と死に様は「偶像」としての王権の具現であったと言える。
確かにマリーの生前には悲劇があり、悲しみはしたが、決して民を恨みはしなかった。
愛する家族が死に、王家の白百合が忘れ去られたとしても、それが愛する民の笑顔に繋り、国は永遠にあり続けるとマリーは信じている。
空に輝きを。地には恵みを。
――民に、幸せを。

関連

民を想う王妃
革命期には多くの人から憎悪の対象となったが、現代のフランスでは名誉回復が行われている。
飢饉にあっては宮廷費を削り寄付金と成し、自ら貴族達に人々への援助を求める等、民を想う女性であったことが確認されている。
『Grand Order』における人物像はこれに準拠したものとなっている。
首飾り事件
『Grand Order』の絆礼装にまつわる、生前のフランス王宮を騒がした一大スキャンダル。
王妃と不仲であったロアン枢機卿に対し、王妃と親しいと吹聴するラ・モット伯爵夫人が接近し、「高額な首飾りを購入して王妃にプレゼントすれば仲直りできる。私が仲介するから」と持ちかけた。
信じた枢機卿の購入後に、首飾りを受け取った伯爵夫人は即座に解体してロンドンで転売し横領。首飾りの製作元から代金の催促があって事件が明るみになった。
勝手に名前を騙られて激怒した王妃は裁判所に提訴し、枢機卿は無罪になったものの伯爵夫人は有罪となって投獄された。(もともと、首飾りが当時の金1t相当ととんでもなく高額だったことと政敵のために作られたものだったため、王妃は嫌がっていた)
王妃自身は事件とは無関係だったものの、「実は伯爵夫人とグルで代金を着服したのではないか」などとあらぬ噂が立ち、王宮への不信感に繋がってしまった。
『Fate/Grand Order』でのマリーはこの事件について「ちょっと嫌な事があった」と深くは語らないものの、首飾りそのものは「キラキラしていてとても綺麗」と評価している。

登場作品と役柄

Fateシリーズ

Fate/Grand Order
初期実装のサーヴァントの一人。
マンガで分かる!Fate/Grand Order
そこそこ出番は多い。
本編と比較するとギャグ漫画のためか天然ボケの度合いが酷くなっており、欲望にも結構忠実。

その他

ちびちゅき!
良妻賢部所属。

人間関係

Fate/Grand Order

ヴォルフガング・アマデウス・モーツァルト
彼女曰く、初恋の相手。生前プロポーズされたことがあり、生前に会っていた期間は短いものの彼の素行を変態と罵ったりする程親しい間柄。
第一特異点では現界後に偶然出会い行動を共にしていた。
シャルル=アンリ・サンソン
生前彼女を処刑した人物。
第一特異点では執拗に付け狙われるも、最終的にはタイマンで彼を打ち負かし、その心を折った。
シュヴァリエ・デオン
生前関わりがあった騎士。女性として認識している。彼女(?)にドレスを贈ったとされる。
ジャンヌ・ダルク
第一特異点で共闘する。生前は聖女として尊敬していたが、彼女の心情を知り友人になることを提案する。
天真爛漫なマリーの思わぬ変化球発言に若干戸惑うことも。
その後も友人関係は続いているようで、期間限定イベント『サーヴァント・サマー・フェスティバル!』ではコンビを組んで同人誌サークル「st.オルレアン」を結成していた。
清姫
第一特異点で共闘する。
コミック版『Fate/Grand Order -turas réalta-』では一緒に女子会をしていたが、彼女の恋バナには若干引いていた。
アビゲイル・ウィリアムズ
彼女の幕間の物語にて、お茶会に招待していた。
アナスタシア・ニコラエヴナ・ロマノヴァ
期間限定イベント『雀のお宿の活動日誌〜閻魔亭繁盛記〜』にて、一緒に連れ立って閻魔亭に逗留しに来た。
普段は周囲を振り回しているマリーがその活発さに振り回される数少ない相手。
また、革命によって悲劇的な最期を遂げた王族という共通点もある。
巴御前
「子供を持った事がある人物」同士として、よく話をしているとのこと。

マンガで分かる!Fate/Grand Order

マンガで分かるライダー
彼女が監督する映画によく出演しているが、同時にスポンサーであるため製作方針に干渉している。
後に彼女に協力して百合特異点を形成し、主人公を籠絡にかかった。

生前

ルイ十六世
夫。彼女曰く、人生で二番目に恋をした相手。
ルイ=シャルル
「ルイ十七世」の称号を持つ息子。彼女への意趣返しで彼が殺されたことについて、「国民を少しだけ憎んでいる」と感情を露にしている。
Fate/Requiem』によるとアヴェンジャーとして英霊の座に登録されているが、悲惨な最期を鑑みれば妥当なクラスである。
マリー・テレーズ
娘で、ルイ=シャルルの姉。自身の子供で天寿を全うできたのは彼女だけである。
ハンス・アクセル・フォン・フェルセン
スウェーデン王国の伯爵で、愛人。彼が立てた亡命計画を台無しにした事が命取りとなった。

名台詞

Fate/Grand Order

戦闘

「マリーよ。さあ、一緒にヴィヴ・ラ・フランス!」
戦闘開始時。ヴィヴ・ラ・フランスというのは「フランス万歳」という意味であり、たとえそれが数千年前のローマであっても言う。
「さんざめく花のように、陽のように」
「咲き誇るのよ、踊り続けるの! いきますわよ、『百合の王冠に栄光あれギロチン・ブレイカー』」
宝具発動。栄光の王権は輝き、咲き誇る。
「キラキラ、キラキラ、輝くの」
スキル発動時。とても愛らしい台詞だが、後述の理由からトラウマになった人も多いのではないだろうか。
「御免なさいね……靴……汚してしまったら……」
被撃破時。断頭台の上でうっかり足を踏んでしまったサンソンに向けての最期の言葉からの史実ネタ。

マイルーム

「パンが無いの?」
マイルーム会話。あまりにも有名すぎる史実ネタ。…もっともこれが彼女本人の発言であったという確証はなく、別の人物の発言であったという説もある。
なお、(当然と言うべきか)「それならケーキを~」などと続いたりはしない。
「私は皆が大好き。皆の為になんでもするわ。なんでも、したわ」
「絆LV3」での発言。民を愛し、民を想った彼女、だがその晩年はその民に憎まれて死んでいった、余りにも皮肉かつ報われないモノだった――けれど。
「聖杯なんてなくても私の願いは変わらない。空に輝きを。地には恵みを。民に幸せを」
「私の最期はどうあれ、私の人生は華やかだった……それでいい、それでいいの。だから、今はすっごく幸せ! こんな私にも、貴方のような人の力になれる日が来たのだもの」
マイルーム会話「聖杯について」及び「絆LV5」での発言。彼女は「悲劇の消去」ではなく、「民の幸せ」を第一に願う。あらゆる時代の民が築いた人類史のために戦うマスターに彼女は力を貸すことだろう。
「好きなもの? なら、お風呂に入りたいわ。私、お風呂が大好きなの!」
マイルーム会話「好きなもの」。史実でも、入浴の習慣が殆どなかった当時のフランスにそれを根付かせたのは彼女の功績と言える。

本編

「まあ、面白い挨拶ですね! チ……チーッス! シクヨロ!」(日本語版)
"Oh my! What an interesting greeting! Wh...Whassup! My homies!" (北米版)
第一特異点にて、彼女に対する挨拶で「チーッス」と答えた場合の返答。
世間ずれしていない為か、変な事を覚えてしまったようである。とても気に入ったのか、後の月見イベントでもこの挨拶で答えてくれる。
また、北米版のFGOではこの台詞が元でちょっとしたネタが巻き起こる事になってしまった(後述)。
「わたしはきっと、こういう時のために召喚されたの。」
「敵を憎んだり倒したりするんじゃなくて、人々を守る命として喚ばれたのです。」
「今度こそ、大切な人たちを守るために。大切な国を守るために。正しいことを正しく行います。」
第一特異点にて。ワイバーンの襲撃から避難する市民を守る為、たとえ過去であったとしても役目を全うする。
「ああ、幻滅です。魔女というのはそんな理屈もわからないの?」
「確かにわたしは処刑されたわ。嘲笑もあったし、蔑みもあったわ。」
「でも――だからといって、殺し返す理由にはなりません」
「わたしは民に乞われて王妃となった。民なくして王妃は王妃と呼ばれない。」
「だからあれは当然の結末だった。彼らが望まないのなら、望まなくとも退場する」
「それが国に従える人間の運命さだめ。わたしの処刑は、次の笑顔に繋がったと信じている。」
「いつだって、フランス万歳ヴィヴ・ラ・フランス!星は輝きを与えて、それでよしとすればいい。」
第一特異点にて、ジャンヌ・オルタに民を守る使命に酔いしれたのかと問われ答えた、王妃としての誇り高い台詞。

イベント

「デオンは本当に名うてのスパイでしたの? もしかして可愛いから敵に見逃されていただけではないかしら?」
2015年のクリスマスイベントにて、カエサルに騙されて家具を巻き上げられた挙げ句、混ざっていたフランス王家の宝を十倍の値段で買い戻させられたデオンに対して。
珍しく激怒しているような詰りっぷりだが、この発言はカエサルからの又聞きであるため彼女の表情がわからない。
おそらくではあるが似たようなニュアンスで悪気一切無しで言った可能性が高い。おかげでデオンは泣きそうになってしまったとか。
「いいえ、いいえ。あなたは偽物なのよ、マリー。
 わたしこそがマリー・アントワネット。民を救おうと心を砕き、けれど裏切られた愚かな王妃!
 フランスに呪いを! 千年の飢えと千年の戦乱を!
 無限の革命の果て――終わることなき回転悲劇の果てに滅び去ってしまえ!」
彼女の二つ目の幕間の物語にて、彼女の夢の中で出会ったもう一人の「諦めてしまった」マリーの言葉。
直前に「諦めなかった」マリーが言っているように、普段の態度もこの呪詛も等しくマリーの本音である。聖女とはやはり心の在り方が違うのであろう。
余談ではあるが、「回転悲劇」というのは設定担当の桜井氏の作品でよく出てくるフレーズである。彼女の象徴でもあるメリーゴーラウンドとも引っ掛けているのであろうか。

マンガで分かる!Fate/Grand Order

「パンがないならこいつを食らいな」
『ますます』第24話にて、映画撮影でセクシー路線が禁止されたため「火薬の量で勝負」と戦争モノに出ることになり、満面の笑みで銃を撃ちまくりながらの一言。
…何というか、フランス革命の絵面が激変しそうな一幕である。

メモ

  • 宝具「百合の王冠に栄光あれ」の際に使用するのはガラスの馬のみだが、イベント『月の女神はお団子の夢を見るか?』によれば「出し入れ自由なガラスの馬車(積載量3トン以上)」も所有している。第一特異点でもガラスの薔薇を投げつけたり、コミック版『Fate/Grand Order -turas réalta-』でもとっさにガラスの盾を生み出したりしているので、ガラスを連想させる「愛すべき輝きは永遠に(クリスタル・パレス)」ともども全て同一の起源からの派生である可能性もある。
    • 後に登場した「愛すべき輝きは永遠に(クリスタル・ドレス)」が、「王権の輝きを身に纏う宝具」と説明されたため、この輝きこそが彼女の力の根源なのかもしれない。
  • 一説には、史実のマリー・アントワネットはウエスト58~59センチ、バスト109センチという、2次元でも滅多に見ない抜群のスタイルを誇っていたとされる。残念ながら(?)本作ではフランス王太子妃となった14歳頃の少女らしいボディで現界している。お月見イベントでは「栄養は全て胸にいく体質」「いっぱい食べた分だけ胸のサイズが大きくなる」と自称し、デオンも「王妃は将来、フランスでもトップランクのお体に成長なされる」と証言し、同席していたサンソンを動揺させていた。
  • 彼女の外見で目を引くのは何はともあれあの大きなキノコのような帽子だが、彼女が生きていた時代にも貴族女性の間で馬鹿みたいに大きな髪飾りが流行っていた時期があり、家や船のミニチュア(と言っても大きさは20cm近く)のような、現代の我々の感覚からすればそもそもそれは「髪飾り」と言っていいのかと言いたくなるようなものを頭に乗っけた貴婦人たちがパリやヴェルサイユを闊歩していたという。
  • 武内氏によると、キャラクターデザインを担当しているギンカ氏に「まっとうなお姫様でありつつ、アイドルらしく」というコンセプトで注文している。バラの指輪がマイクになっているのはその名残。
  • 因みに史実のマリー・アントワネットは鷲鼻に受け口という典型的なハプスブルク顔だったようで、外見に関しては一貫して「素晴らしくは無い」という評価であり、これは風評被害ではなくほぼ確実である。ただし、それを差し引いても首飾り事件以前は国民に愛されていたようで、受け口もチャームポイントとなっていたらしい。
    • また、エリザベートとデュエットを組めるようなキャラにとも述べており、マイルーム会話でエリザベート〔ランサー〕が彼女に対抗意識を抱いたのはその為だろうか。
    • とはいえ、前述の評価や後述の「パンがなければ……」といった事をTYPE-MOONエースVol12でのインタビューにおいて武内氏が触れており、「FGO」でのキャラクター設定やビジュアルはそれを払拭させるものか。
  • その天性のアイドルともいうべき癒やし系の魅力は伊達ではなく、その点は彼女がストーリー上でフォウくんに懐かれている(主人公やマシュを除いた)数少ない人物であることからも窺える。

話題まとめ

「パンがなければ……」
マリー・アントワネットの台詞として名高い……ということになっている台詞。この後に「ケーキ(お菓子)を食べればいいじゃない」と続くのだが、名台詞の項で述べた通り、実際は別人の発言であるという説がある。
「パンがなければ……」の大元をたどると、ジャン=ジャック・ルソーの著作『告白』に行きつく。この時点では、「ある王女」が言ったとされる言葉をルソーが思い出したという話で、誰の発言かは明らかでない。更に言えば、ルソーが執筆した当時マリーはまだ9歳で、オーストリアにいた。
この言葉が巡り巡って、革命期前後のフランスにおいて貴族を糾弾するための材料として引用され、いつの間にかマリーが言ったことにされた、というのが別人説の概要である。
なお、「ケーキ」というのは日本語に意訳した時のもので、これは「ブリオッシュ」(フランス発祥の菓子パン)を指しているとされる。ブリオッシュは卵黄とバターを多量に使った黄色い生地が特徴であり、マリーのマイルーム会話の中にもこれが好きだとの発言がある。
余談だが、当時ブリオッシュの値段はパンより安かったので、本来は「(高価な)パンがないのなら、(安価な)ブリオッシュを食べればいい」という意味の言葉だったと思われる。
ちなみに似たような逸話に中国は西晋王朝の恵帝が言ったとされる「何不食肉糜(米粥が食べられないなら肉粥を食べればいいではないか)」があるが、こちらは確かに言ったという史実ソースがある。アジアからヨーロッパに恵帝のこの逸話が流れ流れてマリーの「パンがなければ……」になったのではという仮説もあるが、前述の通りそもそもの趣旨からして異なっているため信憑性に乏しい。
鉄壁の要塞
『Grand Order』において、敵として登場するサーヴァントはプレイヤーのものと違ってスキルの使用に制限がない。
これは当然マリーも例外ではなく、無敵や魅了を毎ターン付与してくるなど珍しくもない。
無敵(3回)を張られてしまうと、強化解除や無敵貫通といった特殊効果を用意していなければそのターン内ではEXアタック以外にダメージを与える手段がなくなり、非常に体力を削り辛い。
これに宝具・スキルによる回復や魅了による行動不能、そしてクエストボス特有の非常に高い体力が合わさった結果、根負けして全滅するマスターが続出。
その脅威を知らしめたのが曜日クエストの「騎の修練場 超級」であるために、それから現在まで週に1回程度、場合によっては何度も戦うことになるので誰しもが対策を学ぶことになる。更に高HPで登場する彼女自身の二回目のキャラクエなどは、どこぞの亡霊同様に最初期屈指の凶悪クエストとして名を馳せていた。
"Whassup! My homies!"
『Fate/Grand Order』の日本語版では「チーッス! シクヨロ!」と軽いノリだったスラングが、北米版では"Whassup! My homies!"(よーっす! 兄弟!)とストリートの黒人訛りのスラングに翻訳された。
この台詞が北米版プレイヤーに衝撃を与え、彼女をギャングやヒップホッパーになぞらえるネタが流行、英語圏におけるマリー人気が確立された[出 1]
北米版『Fate/Grand Order』の翻訳を担当しているアニプレックスの現地法人インタビューでも引き合いに出され、GamePressのインタビュアーは当時の様子を振り返り「みんな最初はいかにも変だと思っていましたが、実際には彼女のキャラに合っていました。」と評している[出 2]
北米版『Fate/Grand Order』では終局特異点においてもマリーがこの挨拶を引っ提げて主人公の下に駆け付けている。
Fate/Grand Order U.S.A. Tour 2019」のキービジュアルでマリーのシャツに書かれている"WASSAP"[注 3]の文字は、この翻訳ネタを意識したものと思われる[出 3]

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脚注

注釈

  1. オーバーチャージで効果UP
  2. 3ターン
  3. 正しくは"WASSUP"、"Whassup"の短縮形

出典

リンク