エルメロイ教室

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概要

魔術協会時計塔の現代魔術科に所属する教室の一つ。
元々はケイネス・エルメロイ・アーチボルトが運営していた小教室の一つだったが、彼の死後半年ほどして、後のロード・エルメロイⅡ世が多額の借金をした上で買い取った。[注 1]

当初は元アーチボルト家の持ち物とはいえ三級教師が運営する教室としてほとんど注目されず、三年後にロード・エルメロイを継いだ後もロードの体裁を整える為の形だけの教室と周囲からは目されていたが、十年もしないうちにその認識は改められた。
異様に分かりやすく実践的な授業、権力争いに敗れた講師たちを登壇させたそれまでの時計塔になかった多角的な教育体制により新世代の魔術師に人気を博した。
在学生ですら位階持ちが何人もおり、『ロード・エルメロイⅡ世の事件簿』でスヴィン・グラシュエートが十代の若さで『典位』を取得したのを皮切りに、『Fate/strange Fake』では若手が数年の間に立て続けに『色位』や『典位』を取得した事で話題になっていた。
OBは全員十年以内に『典位』以上を取得、そのうち数名は時計塔の歴史上でも数えるほどしかいない「王冠」の位階に至るのではないかとされているため、Ⅱ世が教え子たちを集めれば時計塔の勢力図が変わるとまで言われている。

人物

講師

ロード・エルメロイⅡ世
現代魔術科のロードを勤める名物教師。
シャルダン
既に引退していたところを、君主となる以前のウェイバー・ベルベットが頭を下げて復帰を要請した二級講師。
現代魔術科の講師陣の中では年長であり、エルメロイⅡ世の不在時には学部の代表者代理や代講を受け持つ。
ガウリカ
アニメ版最終話に登場した褐色肌の女性。上記のシャルダンと並ぶ形でスヴィンの典位授与式典の進行を行っていたので、講師と思われる。
ディンベルグ卿
全体基礎科の重鎮だった人物であり、教室を立ち上げた直後に客員講師を依頼していた[注 2]
ロード・エルメロイⅡ世とグレイが出会う少し前に死亡している。

受講生

遠坂凛
Fate/stay night』のED後所属。のちに「鉱石学科の災厄」の片割れとなる。
ルヴィアゼリッタ・エーデルフェルト
「鉱石学科の災厄」のもう一人。
フラット・エスカルドス
『Fate/strange Fake』時点では所属している中では最古参の学生。後に偽りの聖杯戦争に参加する。
スヴィン・グラシュエート
『ロード・エルメロイⅡ世の事件簿』時におけるエルメロイ教室最古参の学生。階位は『典位』。
イヴェット・L・レーマン
メルアステア派からエルメロイ教室へと送り込まれたスパイ。
カウレス・フォルヴェッジ・ユグドミレニア / カウレス・フォルヴェッジ
ユグドミレニアの反乱の戦後処理の一環として、実質上の人質のような形で時計塔に入学。その後教室に所属する。
ユグドミレニアの反乱が起きなかった世界である『ロード・エルメロイⅡ世の事件簿』でも所属し、適性を見いだされている。
ヴェルナー・シザームンド
褐色の肌をした青年。「蝶魔術の後継者」の異名を持つ。おそらく、オルロック・シザームンドの血縁者。
Fate/strange Fake時点の少し前に上級階位を与えられた。
ローランド・ベルジンスキー
額にある大きな丸い痣?が特徴的な長髪の青年。
Fate/strange Fake時点の少し前に上級階位を与えられた。『Fate/Apocrypha』に登場するロットウェル・ベルジンスキーの親族。
オルグ・ラム
厳つい顔つきをした眼鏡の青年。
Fate/strange Fake時点の少し前に上級階位を与えられた。『Fate/Apocrypha』に登場する赤のマスターの親族。
Fate/strange Fakeの時点では既にOBになっているようである。
ラディア・ペンテル、ナジカ・ペンテル
「ペンテル姉妹」の呼び名を持つ、優美な身なりと小生意気な顔つきをした姉妹。
Fate/strange Fake時点の少し前に上級階位を与えられた。『Fate/Apocrypha』に登場する赤のマスターの親族。
フェズグラム・ヴォル・センベルン
髪をオールバックにした青年。
Fate/strange Fake時点の少し前に上級階位を与えられた。『Fate/Apocrypha』に登場する赤のマスターの親族。
沙条綾香
氷室の天地 Fate/school life』の世界では一時的に在学していた。

その他

グレイ
正確には魔術師ではないが、ロード・エルメロイⅡ世の内弟子という形で在籍している。
衛宮士郎
アニメ『Fate/stay night [Unlimited Blade Works]』の後日談では、凛の従者として一時的に受講している姿が見られる。
メアリ・リル・ファーゴ
アニメ版『ロード・エルメロイⅡ世の事件簿』の2話に登場。
ロードの元教え子とのことだが、教室の卒業生か途中で転属か引退したのかは不明である。

関連組織

時計塔
教室が所属する上位組織。

言及作品

メモ

  • 優秀な弟子を多く抱えている理由として、上記のような指導方針の魅力やロードの指導能力もあるが、「能力は高いが色々と訳あり」な人材を引き受けて(押し付けられて)いることも原因の一つで、彼らの才能を開花させた結果としてさらに人材が集まってくるという一種の悪循環になっている。
  • TMitter2015でも触れられており、フラット・エスカルドスが存在する世界(カプさばが存在する世界)では、教授と教室のメンバー数名で「チームエルメロイ」を結成し、カプさばUK大会の団体戦で二位になったとのこと。
    • 同一の世界とは限らないので確証はないが、一位のチームは光のカプさばチャンピオンであるアーサー・ペンドラゴン率いる円卓騎士団だったりするのであろうか。
  • 現役メンバーもたいがいだがOBやOGまで含めてもそれは変わらないようで、『Fate/strange Fake』でジャックが冗談めかして「殺人鬼の生徒など困るだろう」と言ったらフラットから「OBに似たような人がいるから大丈夫」と平然と返された、いったいどのような人物なのだろうか。
  • ロードの初出となる『Character material』では「彼の生徒になって王冠グランドの階位を得なかった魔術師はおらず、……」というとんでもない設定であったが、『Fate/Complete material III World material.』では「教え子に数多くの王冠位を輩出している」とされ、『Fate/strange fake』では教え子のうち数名が王冠に至る可能性があるという程度にトーンダウンした。
    • この件については小説版『Fate/strange fake』第1巻のあとがきで

      奈須さん「昔『エルメロイの弟子は全員『王冠グランド』の位を得ている』と言ったな……あれは嘘だ」
      成田「ぎゃあああぁぁキ ャ ラ マ テーッ!」
      奈須さん「こいよ成田、過去の設定なんて捨ててかかってこい!」
      成田「設定の齟齬なんて怖かねぇ! 野郎、ぶっ壊してやる!」

      ……と、どこぞのアーノルド・シュワルツェネッガー主演映画な小芝居風に語られている。
    • 当時は『王冠』の位階についてそれほど設定がなかったためそれほど問題視はされていなかったのだが、後続の作品における『王冠』の位階に対しての描写の増加に伴いさすがに無理があると言われるようになったことや、『王冠』の位階に特別な意味が与えられたことによるリセットと思われる。

脚注

注釈

  1. エルメロイ派は元々身内同士の反目が酷かったらしく、ケイネスの死後は派閥争いでアーチボルト家の資産は根こそぎ奪われてしまったために、「アーチボルト家の当主相手に正面から喧嘩を売った新参」であるウェイバーに教室を売り渡す事にもアーチボルト家には抵抗はなかったらしい。
  2. 受けた理由としては、彼はフォークランド紛争で息子のレイノルドを亡くしており、3人の孫も魔術刻印の異常で失っているため、当時のウェイバーや教室の生徒達は息子や孫の代わりのように思っていたからのようである。

出典


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