神聖円卓領域 キャメロット

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神聖円卓領域 キャメロット
副題 輝けるアガートラム
人理定礎値 EX
場所 エルサレム
年代 AD.1273
シナリオ担当 奈須きのこ、桜井光
劇場版 Fate/Grand Order
-神聖円卓領域 キャメロット-
原作 奈須きのこ / TYPE-MOON
公開日
前編 Wandering; Agateram
2020年12月5日
後編 Paladin; Agateram
2021年5月15日
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概要[編集 | ソースを編集]

第六特異点。第九次十字軍が終了し、エルサレム王国が地上から姿を消した時期のエルサレム。
章タイトルでは「キャメロット」となっているが、舞台はブリテンではなくエルサレムである。

元々この特異点は聖杯を手に入れた第九回十字軍とハサン・サッバーハ達に率いられた山の民が聖杯を巡って戦い合う、これまでの特異点とあまり変わらないものであった。
だが、十字軍がオジマンディアスを召喚した後に裏切られて聖杯を奪われ、エジプトの民と共に第三勢力を築き上げてしまう。
それ以降の戦いも劣勢になってきたところで、召喚された「リチャードⅠ世」を名乗る存在によって十字軍が乗っ取られ、「偽の十字軍」と化してしまった。
さらに、突如として現れた「獅子王」を名乗る存在と円卓の騎士達が偽の十字軍と激突し、多大な犠牲を出したものの円卓の騎士達が勝利。
円卓の騎士たちはそのままエルサレムを占領し、新たなキャメロットとして「聖都」を築き上げた。
(特異点が成立し、獅子王により塗り替えられるまでの大まかな流れについては、『六章/zero』として竹箒日記に掲載されている。)[出 1]

本来であれば「偽の十字軍」が壊滅したことで聖杯はオジマンディアスの手にあるため人理定礎の復元はなされたはずであったが、獅子王が聖槍の力で無理やり特異点を切り離した世界として独立させてしまった。
このため、「人理定礎は復元されたが、世界からは独立した空間になってしまった」という異常事態になっている。

Fate/Grand Order Arcade』における第六特異点は、『騎勲渇仰遠征 ロスト・エルサレム』と、大きく異なっている。
なぜキャメロットではないのか、その理由については当該特異点の攻略に際して、明かされることとなる。

主要地名[編集 | ソースを編集]

聖都
獅子王によって、エルサレムに築かれた壮麗な都市。
粛清騎士たちによって行われる「聖抜」によって選ばれた者のみが中に入ることを許される。

登場人物[編集 | ソースを編集]

ベディヴィエール
特異点にて主人公一行が出会ったサーヴァント。出会った当初は『ルキウス』と名乗っていた。
聖都におけるガウェインとの戦いにおいて真名を明かし、マーリンに授けられた銀の腕と共に、主人公たちに助太刀する。
しかしその正体は、『かつて還せなかった聖剣』を騎士王に返すべく、長い刻を彷徨っていたただの人間であった。
レオナルド・ダ・ヴィンチ
カルデアに召喚されたサーヴァントで、この特異点の攻略に同行する。
聖都の追手から主人公たちを逃れさせるため特攻を仕掛け消息不明となるが、実はランスロットに助けられていた。
主人公たちとの再会後、共に聖都の攻略に挑む。

キャメロット[編集 | ソースを編集]

獅子王
三つ巴の戦いを繰り広げていた特異点に突如現れ、偽の十字軍を滅ぼして聖都を築き上げた王。
自身と道を共にする円卓の騎士たちに、『祝福ギフト』を与えた。
「聖抜」により聖都に「善良な民」をサンプルとして収容し、聖槍の力で聖都を独立した世界として永遠に遺そうと計画した。
最終的に玉座に辿り着いたベディヴィエールによって聖剣を返還されたことで、聖槍の呪縛から解放される。
そして特異点を去り行く主人公たちに魔術王の目論見と最後の特異点への道標を示し、最期は瀕死のアグラヴェインに労いの言葉を送りながら、聖都と共に滅び去った。
ガウェイン
獅子王に従う円卓の騎士。与えられた祝福は『不夜』。
「聖罰」による殺戮を防ごうとした主人公たちの前に姿を現し、圧倒的な力を見せつけた。
決戦では聖都正門で“山の翁”の足止めを受け、彼が去った後に城内の主人公らに追いつき対決する。
最期はベディヴィエールに「なぜ今になって帰ってきたのか」と嘆きを漏らしながら、消滅していった。
劇場版においては、藤丸たちに追いつくもベディヴィエールによって引き剥がされ、最後は宝具と祝福を失ったうえで、彼と一騎打ちをすることとなった。
ランスロット
獅子王に従う円卓の騎士。与えられた祝福は『凄烈』。
しかし内心では自身の選択が正しかったのかと迷っており、マシュたちとの対立と対話を通して、獅子王からの離反を選択した。
聖都での決戦においてはアグラヴェインと激突し、そのまま相討ちとなった模様。
トリスタン
獅子王に従う円卓の騎士。与えられた祝福は『反転』。
祝福により、本来の性格から打って変わって残虐な性質となっており、無力な民をも殺戮した。
決戦では聖都内部で主人公らを足止めするも、ハサンたちがその場を引き継ぐ。
祝福により毒が効かないために静謐のハサンと百貌のハサンを仕留めるも、呪腕のハサンによって解放された魔神の腕に喰らわれ、最期は自らの醜い姿を自嘲した。
モードレッド
獅子王に従う円卓の騎士。与えられた祝福は『暴走』。
その与えられた祝福の通り、遊撃騎士として村々を襲い、宝具を乱射する。
決戦においては聖都の内部で主人公らを待ち受け、最期はベディヴィエールの剣を受け敗れた。
劇場版では決戦でオジマンディアスの神殿を襲撃し、霊基を散らし暴走するも三蔵の宝具を受け、自身が救われたことを悟りながら消滅していった。
アグラヴェイン
獅子王に従う円卓の騎士。唯一、祝福を『不要』とした。
獅子王の副官として唯一言葉を交わすことを許され、寡黙に仕える。
藤太と静謐のハサンの救出に現れた主人公らに粛清騎士を差し向けるも、静謐のハサンの毒により撤退する。
聖都での決戦においてはランスロットの裏切りと、彼らからの王への不信を指摘され激昂し、自らに狂化を施したうえで激突した。
彼との戦いを終え、瀕死のまますべてが終わった玉座に辿り着き、王の労いの言葉を受けた。

エジプト領[編集 | ソースを編集]

オジマンディアス
遠征軍により召喚されるも、彼らから聖杯を奪い、聖地にエジプト領を作り上げたファラオ。
ニトクリスの案内により訪れた主人公たちに、特異点の現状を突き付けた。
その後、戦力を借りるべく再度訪れた主人公らに発破をかけられ、大神アモン・ラーに変じるなどして主人公らを試し、認めるとともに聖杯を譲り渡した。
決戦においては、聖槍の壁を破るべく神殿より攻撃を仕掛け、最期はピラミッドをぶつけ、消滅した。
劇場版ではランスロットとの戦いを試練とするが、ランスロットと和解したために興がそがれたのか主人公たちをその場では認めなかった。
しかし主人公の発破とニトクリスの言葉に思うところがあったのか、ニトクリスを介して聖杯を主人公たちに渡し、聖都の門を砲撃で打ち破った。
ニトクリス
オジマンディアスに召喚され、彼に仕えるファラオ。
主人公が特異点に訪れた際、百貌のハサンらに誘拐されていたところを助けられる。
決戦では聖都からの神殿への攻撃を防ぐため宝具を行使し、最期はオジマンディアスの労いを受けながら消滅した。

対抗勢力[編集 | ソースを編集]

アーラシュ
隠れ里にて、難民たちを守るサーヴァント。
主人公らがアズライールの廟に訪れた間に襲撃した円卓軍たちから民を守り、ランスロットの『縛鎖全断・過重湖光』を受け深手を負う。
そして獅子王が放った『最果てにて輝ける槍』から村を守るべく『流星一条』を使用し、消滅した。
呪腕のハサン
聖地にて隠れ里の民を守る、山の翁が一人。特異点の成立した時代における、当代のハサン。
難民たちを救い出した主人公たちを警戒し一度は刃を交えるも、アーラシュの言葉もあって和解する。
自らの首を差し出す覚悟で主人公らを“山の翁”の元に導くものの、そのことを主人公らに伝えていなかったため、保留とされる。
決戦においては他のハサンと共にトリスタンと戦い、自らの魔神の腕を解放しトリスタンと相討ちを狙うも、トリスタンに腕を切断されたことで助かる。
そしてすべてが終わった後、“山の翁”に山の翁を罷免され、『ハナム』としてこの時代にとどまり、民の復興に尽くすことを決意した。
百貌のハサン
聖地にて、西の村の民を守る、山の翁が一人。
ニトクリスを誘拐しようとしていたところを、特異点に訪れた主人公たちをエジプト領か円卓の刺客と勘違いし激突する。
西の村の防衛後に再会し、上記の経緯もあり、囚われた静謐のハサンを救出したら主人公らに協力する、と渋々応じた。
決戦においては他のハサンと共にトリスタンと戦うも、静謐のハサン共々討たれた。
劇場版においては登場しない。
静謐のハサン
聖地の民を守る、山の翁が一人。
聖都の兵士らにより囚われていたところを、主人公たちに救出された。その際に事故で主人公と口づけをしてしまう。
決戦においては他のハサンと共にトリスタンと戦うも、自身の毒を用いた作戦が祝福により通じず、百貌のハサンと共に討たれた。
煙酔のハサン
聖地の民を守る、山の翁が一人。
トリスタンから難民を守るために命を差し出すも、結局民を殺された無念から怨霊と化し、主人公たちに倒された。

その他[編集 | ソースを編集]

玄奘三蔵
特異点に召喚され、天竺を目指す傍ら各地を巡る西行者。
特異点にて弟子とした藤太とはぐれたところを主人公たちと合流し、協力することとなる。
決戦において、聖都の門を破るべく霊基を引き換えにした『五行山・釈迦如来掌』を使用し、藤太に看取られ消滅した。
劇場版での決戦においては、聖都の門はオジマンディアスの神殿の砲撃により破られる。
そして神殿を襲撃するモードレッドと相対し、暴走する彼女を救うべく宝具を使用し、救われた彼女を看取り消滅した。
俵藤太
特異点に召喚され、三蔵の弟子とされたサーヴァント。
静謐のハサンと共に囚われていたところを、主人公らに救出され協力する。
劇場版においては登場しない。
“山の翁”
隠れ里の奥、アズライールの廟にて主人公らを待ち受けていたサーヴァント。
助力を求め訪れた主人公らに試練を課し、アトラス院にて知るべきことを知り、エジプト領の助力を得た後に、先陣を切ると約束する。
そして約束を果たした主人公らに力を貸し、宣言通りガウェインと対峙し、聖都を攻略する隙を作った。
決戦が終わった後、呪腕のハサンの元を訪れ、受肉した魔神の首を代わりに断ったことで彼を山の翁の軛から解き放った。
シャーロック・ホームズ
アトラス院にて主人公らを待ち受けていたサーヴァント。
第四特異点にて主人公らに陰ながら助力していたことを明かし、中枢のトライヘルメスへと案内する。
そしてアクセスした情報をもとに、主人公らに過去の聖杯戦争の記録とロマニの謎を託し、そしてマシュに彼女に力を託した英霊の真名を告げた。
劇場版においては登場せず、トライヘルメスはオジマンディアスが、マシュの真名についてはベディヴィエールがその役割を担っている。
大神アモン・ラー
オジマンディアスが聖杯の力で変身した魔神柱
オジマンディアスの力により、魔神に零落する前のエジプトの最高神としての性質が取り戻されている。
マーリン
アヴァロンにてベディヴィエールを見つけ、聖剣を銀の腕として偽装し、彼をこの特異点に送り込んだ。
その際に、彼が人間ではなくサーヴァントであるように見せるよう、幻術で偽装を行った。

本編時点で退去済み[編集 | ソースを編集]

リチャードⅠ世(偽物)
リチャードⅠ世を名乗るサーヴァント。だがその姿や振る舞いは、本人には程遠かった模様。
遠征軍が劣勢となった際に現界し、『偽の十字軍』を召喚し、聖地を占拠した。
後に特異点に現れた獅子王ら円卓の騎士との戦いで、ガレスの身を挺した攻撃で身動きを封じられたところを、ガウェインに討たれた。[出 1]
ガレス
獅子王に従っていた円卓の騎士。与えられた祝福は『不浄』。本編時点で既に退去している。
獅子王に反旗を翻した仲間や、聖地の人々を手に掛けたことに堪えられず、偽のリチャードⅠ世と刺し違え、共にガウェインの手に掛かった。[出 1]
パーシヴァルケイ、ガヘリス、パロミデス、ペリノア王、ボールス
獅子王に従わず、反旗という名の忠義を示した円卓の騎士たち。
獅子王に従う騎士たちと刃を交え、敗れ去った。
震管のハサン、影剥のハサン
他のハサンと同じく聖地に召喚され、聖地の民を守る山の翁たち。
それぞれランスロット、ガウェインに敗れた。

人間[編集 | ソースを編集]

サリア
聖地に住まう民。呪腕のハサンのかつての幼なじみ。
「聖抜」により選ばれたものの、選ばれなかったルシュドをかばい、粛清騎士に殺害される。
ルシュド
聖地に住まう民。サリアの息子。
「聖抜」に選ばれず、粛清騎士の攻撃をかばわれて、母を失う。
その後は隠れ里に避難し、母の死を知るも「彼女のためにも長く生きなければならない」と決意し、決戦に向かう主人公たちを見送った。
セルハン
聖都の周辺で活動してた盗賊。

アニメ[編集 | ソースを編集]

『劇場版 Fate/Grand Order -神聖円卓領域キャメロット-』[編集 | ソースを編集]

  • 「Fate/Grand Order Fes. 2018 ~3rd Anniversary~」にて、絶対魔獣戦線 バビロニアと共に制作が発表された劇場アニメ。
  • ベディヴィエールがメインとして描かれており、2020年12月に前編が、2021年5月に後編が公開された。
    • アニメーション制作は前編をSIGNAL.MDが、後編をProduction I.Gが担当している。
    • 前後編を合わせても上映時間が限られているため、後述する舞台劇を一部参考に制作された。一部の登場人物の出番がカットされたほか、立ち回りに変更が生じている。

主題歌[編集 | ソースを編集]

前編 Wandering; Agateram
「独白」
作詞:坂本真綾 / 作曲:内澤崇仁 / 編曲:石塚徹・内澤崇仁 / 歌:坂本真綾
後編 Paladin; Agateram
「透明」
作詞:坂本真綾 / 作曲・編曲:Jin Nakamura / 歌:宮野真守

その他メディアミックス[編集 | ソースを編集]

舞台劇[編集 | ソースを編集]

「Fate/Grand Order THE STAGE -神聖円卓領域キャメロット-」
本特異点のストーリーの舞台版。2017年7月に公演され、9月から10月にかけて再公演された。
ストーリーは再構成され、原作における一部登場人物の出番がカットされている。

コミカライズ[編集 | ソースを編集]

「Fate/Grand Order -mortalis:stellaモルターリス:ステラ-」
白峰氏による偶数章の本編コミカライズ。今後コミカライズが予定されている。
「Fate/Grand Order -turas réaltaトゥルス・レアルタ-」
  • カワグチタケシ氏による本編のコミカライズ。奇数章のみのコミカライズのため、14巻にダイジェストとして特異点が修復された旨が語られている。

メモ[編集 | ソースを編集]

  • 本章のメインの執筆は奈須氏が担当しているが、エジプト周り、延いては『蒼銀のフラグメンツ』に登場したアーラシュおよび静謐のハサンに関しては、桜井氏が担当している。[出 1]
  • 第五特異点攻略時点で当初表示されていた特異点名は『神聖円卓領域 エルサレム』であったが、2016/4/27のメンテナンスに際して現在のタイトルに差し替えらえた。
    • これについては、「宗教的にデリケートな土地であるエルサレムに配慮したからではないか」と推測されていたが、実際には「カルデアの到着が遅れたために特異点の性質が変わってしまった」という意味付けであった。
      • これを反映してか、『Arcade』での第六特異点は性質が変わっていないため、エルサレムの名前を冠した名称になっている。
      • ただし特異点の発生個所についてはエルサレムのまま変更がないため、『劇場版 Fate/Grand Order -神聖円卓領域キャメロット-』の作品解説[出 2]など、媒体によっては「西暦1273年のエルサレム」と明記されている。
      • メタ的な見方としては、円卓の騎士を始め登場人物の立ち位置が大きく変化するほどのシナリオのリライトが発生したため、適切なタイトルに差し替えられた、と推測することもできる。
  • ゲーム面においては、第五特異点と比較して明らかに難易度が上昇したことにより、配信当初プレイヤー間で悲鳴が上がった。
    • 殊に、初めて対立することとなる『祝福』を得た円卓の騎士ガウェインに関しては、多くのプレイヤーが苦しめられることとなった。

脚注[編集 | ソースを編集]

注釈[編集 | ソースを編集]


出典[編集 | ソースを編集]

  1. 1.0 1.1 1.2 1.3 竹箒日記:2016/07
  2. Amazon prime video 『劇場版 Fate/Grand Order -神聖円卓領域キャメロット- 前編 Wandering; Agateram』作品解説

リンク[編集 | ソースを編集]