カルナ

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赤のランサー
真名 カルナ
外国語表記 Karna
性別 男性
身長 178cm
体重 65kg
特技 ポジティブシンキング
好きな物 友情・努力・和解
苦手な物 コミュ力という言葉
天敵
Apocrypha
異父兄弟の三男
EXTRA CCC
パッションリップギルガメッシュ
EXTELLA
ギルガメッシュ
巨神アルテラ
出典 マハーバーラタ
地域 インド
属性 秩序・善
中立・善(EXTRA)
中庸・善(EXTELLA)
一人称 オレ
二人称 お前
三人称 彼/彼女
声優 遊佐浩二
デザイン pako
設定作成 奈須きのこ
イメージカラー 暗中に輝く鋭利なる黄金
レア度 ☆5
初登場作品 Fate/Apocrypha
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概要

槍兵」のサーヴァント

略歴
Fate/Apocrypha』では赤のサーヴァントとして現界した。規格外の力を持つ破格の大英雄であり、赤陣営においては赤のライダーと双璧を成す二枚看板と称されると同時に、マスターの命令に忠実に従う性格からシロウ達に便利な駒として重宝されている。
彼らから聖杯戦争を司るルーラーの抹殺を命令され、ルーラーと相対したところで黒のセイバーと邂逅。夜明けまで撃ち合うが決着はつかず、お互いを称えながら、再戦を誓い別れを告げる。
“黒”と“赤”の全面対決では、黒陣営の首魁である黒のランサーと対峙する。知名度補正とスキル『護国の鬼将』によりトップクラスのサーヴァントすら凌駕する力を得た黒のランサーから地の利を生かした猛攻を受けるが、マスターの負担を慮って鎧以外の宝具を封じた状態でもその比類なき武練と精神力で圧倒し、あと一歩まで追い込む。だが黒のランサーがダーニックによって吸血鬼化し、ルーラーの討伐命令によって黒のサーヴァントと共闘する事となる。
そして、ダーニックを追った先で自らのマスターがシロウ達に傀儡とされていた事を知る。そこで憤慨する赤のアーチャー赤のライダーと異なり、シロウを守り彼に協力する姿勢を見せる。だが「施しの英雄」である彼にとって「マスター」とは、例え顔も名前も分からなくても、自分の力を必要とし助力を乞おうと決意した召喚者に他ならず、シロウに協力するのも「マスターのため」に過ぎなかった。
また黒のセイバーに乞われた「再戦の約束」にも応える為、自分が利用されていると知りながらも彼らの敵対者である赤のサーヴァントとして全霊を以て戦うことを決意する。
Fate/Grand Order』第五特異点『北米神話大戦 イ・プルーリバス・ウナム』では西暦1783年のアメリカに召喚され、大統王エジソンに頼まれて西軍側の将となった。
当初は理念の違いで主人公達と敵対する事になるも、最終的には同盟を組む。同じく召喚され敵陣に付いた宿敵アルジュナを討ち取るべく先陣を切り、いざ迎えた一騎打ちではアルジュナを勝利目前まで追い詰めたが、文字通り横槍を入れる形で出現した狂王クー・フーリンの不意打ちを受け致命傷を負う。その後は最後の力で不完全な状態ながら『日輪よ、死に随え』を発動、消滅と引き換えに狂王に大火傷を負わせ撤退に追い込むことに成功した。
終局特異点『冠位時間神殿 ソロモン』では冠位時間神殿に召喚され、他のサーヴァント達と共にⅤの座を統括する兵装舎ハルファスと交戦する。
『Fate/EXTRA CCC』ではムーンセルの聖杯戦争に参加していたサーヴァントの一人。ジナコは黙っていたが、気付いていた桜の言葉で存在が発覚し、主人公 (EXTRA)に協力を求められるが、事情あって断る。後にBBの手に落ちたジナコのサーヴァントとして主人公の前に立ちはだかる。
『Fate/EXTELLA』では『CCC』の聖杯戦争後、ムーンセルによって召喚されている。玉藻の前の副官として迎え入れられているが「道を踏み外せば臣下として討つ」と明言しており、基本的には放任主義を貫いている。
人物
肉体と一体化した黄金の鎧と胸元に埋め込まれた赤石が目を引く青年。
全ての物事を「それも有り」と解釈し、下された命令の好悪は考えず、その命令がどういう事態を引き起こすのかも敢えて思考を止めている。彼にとっての第一義は自らを召喚したマスターに仕えることであり、命令に逆らう事はまず無い。そもそも逆らうという考え自体が存在しないように振舞っている。
絶世の美男子だが、目付きは鋭く、他人を寄せ付けないものがあり、幽鬼のような白い肌といつも表情を崩さないため冷酷な人物に見られがち。敵には容赦なく、言動も余分なものが無いため、一見すると人間性を感じさせないが、本当は大変思慮深く義理堅い人物で、英霊の中でも特に人間的に優れた人物。顔の知らないマスターであろうとも、その安否や負担を忘れる事は無く、戦闘中は常に自らの能力に制限を用いて戦っている。
彼は万人に対して平等であり、また、万人を“それぞれの花”として敬う。その徳を積んだ人柄と生前の生き方から「施しの英雄」と称され、他者の頼みは道理さえ通っていれば大抵は断らず、それは敵対する者であっても例外ではない。多くの偏見から決して公には認められなかった武術の技量と高潔な精神を持つカルナは、「格」と言う点でも全サーヴァント中一、二を争う。
我欲が薄く、快楽とは遠い人物ではあるが、自らの力を振るえる戦場は唯一の例外であり、闘いによって心を踊らせる生粋の戦士としての性格を露わにする。特に強敵であればある程にその喜びは増し、初戦において自身と対等に渡り合った黒のセイバーの武練を賞賛している。
天涯孤独の身から弱きものの生と価値を問う機会に恵まれた彼は、相手の属性や性格を看破し、自らを偽る言動、取り繕う態度や信念などを全て暴き出す。また彼の言葉は非常に率直で、あらゆる欺瞞、虚飾を切り捨てる鋭さがある。これが『悪』と勘違いされる最大の原因で、相手が言われたくない事やその本質を語るのみならず、その余りの率直さによって相手の怒りを買い、大抵の相手に嫌われて戦闘を余儀なくされてしまう[出 1]
しかし、彼の言動は他者の短所を嫌悪してのものでない。彼に取って、相容れぬ信念も理解出来ない美醜も尊ぶもの。人それぞれの立ち位置を肯定する彼にとって、相容れぬ信念も理解できない美醜も嫌悪の対象にはならず、「それもまた良しだ。…いや。正直、少しばかり羨ましい」と内心では感心している[出 1]
だが彼は無口で激昂した相手を宥められるほど器用ではなく、“本当に伝えるべき感想”を表だって出さないため、結果として“あらゆるものを嫌っている”人物であると誤解されてしまう。サーヴァントとしてこれ以上ないほどの人物だが、敵どころか自分のマスターにすら嫌われやすいのは、この口下手さが原因である[出 1]
『Fate/EXTRA CCC』でもそのスタンスは変わらず、寡黙な武人であり、たいていのことを「それもあり」と認める度量を持つ。マスターに仕えることのみが彼の願いであり、それゆえに主の命令がどのようなものであれ忠実に従う。しかし、その行動がマスターに取って最も必要な事だと判断したならば、例えマスターの命令だろうと刃向かう意志を見せる。彼に取って全ての人間は等価値であり、ソレは強大な力を持つ自身も含まれている。故に自身を求める声があるなら無条件で召喚に応じるし、どのようなマスターであれ仕えるのは変わらない。
そして、主である以上は自らの命がある限り守るのは変わらないという。ジナコの不健全な生活習慣については良い印象を持っておらず、時に苦言を洩らすこともあるが無理に改善させようとはしない。本人の意思で変わらなければ意味は無いと思っており、あくまで彼女自身の意思を尊重させる。
物静かで冷静な態度を崩さないが、言葉の端々から気遣いや優しさのようなものが見え、主人公には良い印象を抱かれている。また、やや天然の一面があり、素でボケている場面がしばしば見られる。
ジナコにはやや口うるさいことが災いして嫌われているが、カルナ本人がジナコを尊重しているため、険悪なムードには見えない。その態度はこちらのサーヴァントにも同様で、的確な評価をしているが悪意をもって悪し様に言うことはない。
『施しの英霊』としての在り方も変わっておらず、主人公に頼み事をされた際、ある事情から断ったものの、ジナコはその時のカルナが本心では「力になりたくてたまらなかった」のだろうと考えている。
位置的には中庸だが、本人が善であることを良しとしているので性格は善[出 1]
『Fate/EXTELLA』での彼はマスターのいないサーヴァントのため、玉藻の前陣営に所属しているものの「請われて」参戦しているだけにすぎない。そのため『CCC』と比べるとかなり淡白な印象を受けるが、彼が主役となるサブストーリーにおいてはマイペースぶりが伺える。
能力
英雄王と同等の力を持った破格の大英雄。宝具とスキルの使用に制限を課した状態でなお最強クラスのサーヴァントと互角以上に渡り合う、桁外れの戦闘力を誇る。
人が扱うものとは思えないほどの大槍を並ぶものなき技量で操り、七十を超える回数の刺突を瞬く間に急所に直撃させる正確無比にして神速の槍撃を放つ。卓越した業と凄まじい膂力からなる槍撃は一撃一撃がAランク相当という凄絶なまでの威力を有し、その全てがサーヴァントに致命傷を負わせうる。とりわけ槍の技量は正しく神域に到達しており、神槍の異名を持つ李書文をして賞賛の念を抱かせるほど。その近接能力は破格の防御宝具を有する黒のセイバーに匹敵し、技の卓越性において僅かに上回る。
最高ランクで所有するスキル『魔力放出(炎)』から、戦闘においては燃え盛る炎を様々な形で応用し攻防一体の武器として用いる。太陽神としての性質を持つカルナの場合、この『魔力放出(炎)』ですら宝具級の規模と威力を持ち、さながら太陽の如く焔を纏うことで外敵のみならず宝具をも焼却するほか、指向性の太陽熱として地上を灼き尽くす勢いで放射することも可能。魔力放出を乗せた槍の一閃は、ランクA+に相当する宝具の一撃すらも真正面から切り裂き無力化する。
『魔力放出(炎)』の応用の一環として、炎を翼のように広げつつジェットの如く噴射することで、ジャンボジェットと同等以上の速度と瞬間的な次元跳躍能力という驚異的な飛行能力を持つヒポグリフにぴったり喰らいつける速度で自在に飛行可能。ただし、マスターにかける負担が大きいため、彼自身最大出力での使用は自重しており、10秒未満に限っている。
また「アーチャー」の適正も持っているため、夜間において数キロ離れた先にいる車のナンバープレートを確認することが出来るほどの超視力を有している。
だが彼の最大の武器とは神々から与えられた宝具でも、生まれ持った異能でもなく、“意志”の強さである。彼はあらゆる不幸を受け入れながら誰一人として恨まず、誰よりも特別な物を与えられても、それによって己を他者とは違う「特別」としなかった「施しの英雄」である。故に臓腑を抉られ、腕の神経を断たれ、体内に炎を循環させるという荒行でも彼に膝をつけさせることは出来ず、例え致命傷を負おうと、その強靭な意志の強さで瀕死の状態のまま存命する事が可能。
太陽神の血を引く存在として特殊な神霊適性を所有しており、『神性』B以下の太陽神系の英霊に対しては更に高い防御力を発揮する。
『Fate/EXTRA CCC』でも最上級の英霊とされ、最強クラスのサーヴァントであるギルガメッシュや、十全の状態のガウェインと同格、あるいはそれ以上ではないかとまで目される程の存在感とそれに違わぬ強大な力を持つ。
だが、ジナコが魔術師として平均以下なためにその能力を十全に発揮できておらず、火力もマスター差でガウェインには及ばないと評されている。また宝具の一つである「黄金の鎧」も耳輪を除いて失っており、この影響で宝具『日輪よ、死に随え』のランクも下がっているなど、全体的に非常に大きな弱体化を果たしている。
ただ、「黄金の鎧」を所持していないのはとある場所に置いて来てきたためであり、終盤にその所在が判明する。
『Fate/EXTRA CCC』においては魔力供給が不足しているせいか拳による殴打を主体とし、槍は一瞬だけ実体化させて闘う。それでも強大なサーヴァントであることには変わりなく、中盤における壁として主人公達の前に立ちはだかる。
『Fate/EXTELLA』でも相変わらず「黄金の鎧」は所持していないが、魔力面が改善されたためか実体化させた槍を振るって戦う。槍の形状は『Fate/EXTRA CCC』同様に『日輪よ、死に随え』発動時の巨大な神槍となっている。
インストールスキルのスロットは4+4と非常に優秀。さらに攻撃の多くに火炎ないし雷撃の追加効果を持っているため、単純な火力だけではなく状態異常を狙った器用な戦い方もできる強力なサーヴァントになっている。
「黄金の鎧」を所持していないのは、『Fate/EXTELLA』に登場するAIや人、サーヴァントが聖杯戦争終了時の状態そのままにSE.RA.PH内の新天地に送られてくるため。要約すると、鎧によってジナコを救った時そのままの状態で送られてきているためである。

スキル

Fate/EXTRA CCC』で使用するスキル。

日輪よ、具足となれ(カヴァーチャ・クンダーラ)
耐久強化。1ターン目・宝具使用ターンの1手目に使用。
梵天よ、地を覆え(ブラフマーストラ)
魔力ダメージ。
梵天よ、我を呪え(ブラフマーストラ・クンダーラ)
使用した次ターンから1ターンに0~6回のランダムダメージ。アイコンは出ないがステータス異常扱い(ただし、スキルそのものは攻撃スキル扱い)。

ステータス

クラス マスター 筋力 耐久 敏捷 魔力 幸運 宝具 クラス別能力 保有スキル 備考
ランサー シロウ・コトミネ B C A B D EX 対魔力:C 貧者の見識:A
騎乗:A
無冠の武芸:-
魔力放出(炎):A
神性:A
ランサー

ランチャー
ジナコ=カリギリ B A A B A+ A++ 対魔力:C
騎乗:B
貧者の見識:-
無冠の武芸:-
神性:A
ウィザードとして平均以下とされるジナコがマスターで、
なぜ『Apocrypha』時を上回る能力値を発揮できているかは不明。
ムーンセルでは知名度によるステータスの下落が無い為と推測される。
BBからのバックアップによる強化の可能性もある。
また、幸運のランクは自己申告であり、本来はもっと低いと思われる(内部データ的にはDランク相当)。
ランサー 主人公 (Grand Order) B C A B D EX 対魔力:C
騎乗:A
神性:A
貧者の見識:A
無冠の武芸:-
魔力放出(炎):A
主人公 (EXTRA) B A A B A+ A++ 対魔力:A
騎乗:B
無冠の武芸:-
神性:A
ゲーム内パラメーターでは貧者の見識と魔力放出があるので『Apocrypha』時とスキル数は変わらないと思われる。

宝具

日輪よ、具足となれ(カヴァーチャ&クンダーラ)
ランク:A
種別:対人(自身)宝具
レンジ:0
最大捕捉:1人
由来:彼の母クンティーが未婚の母となることに恐怖を感じ、 息子を守るためにスーリヤに願って与えた黄金の鎧と耳輪。
太陽の輝きを放つ、強力な防御型宝具。光そのものが形となった存在であるため、この鎧は神々でさえ破壊は困難とされる。
物理、概念を問わずあらゆる敵対干渉のダメージ値を10分の1にまで削減する無敵の宝具。その性能は2000本近い極刑王の杭を濁流の如く受けてなお擦り傷程度のダメージしか負わず、黒のセイバーのランクA+対軍宝具『幻想大剣・天魔失墜』が至近距離で直撃しても無傷という圧倒的なもので、この鎧を纏ったカルナが明確な損傷を受けたことは事実上皆無であったという。
またこの宝具の効果によるものか、カルナは致命傷に近い傷も即座に回復し戦闘を続行できるほどの自己治癒能力も持ち、体に負った多少の傷は戦闘を行いながらでも瞬時に完治してしまう。
唯一、身体の内側から生ずる攻撃だけは防御の対象外であるが、この高い治癒能力で傷は即座に修復され、体内から生み出される炎によって異物は一瞬で燃え尽き、例え死に至る苦痛でも意志の力によって彼の動きが止まることはないため、実質的に弱点は存在しない。ただし纏うのみでも魔力消費が発生するため、マスターに対しての負担は大きい。
武具の形でありながらギルガメッシュの宝物庫にも存在しない宝具の一つであり、マハーバーラタで彼が「不死身の英雄」と讃えられた理由の一つでもある。
『CCC』においてはムーンセルでもこの鎧を完全破壊することは不可能とされ、「空間内の全てを完全に消去する」というムーンセルの定めた法則と矛盾させることで、纏った対象をも守る。防具として使う物の中では破格の力を持ち、他者へ装備させる事も可能。
『CCC』本編中は諸事情により耳飾り以外を失っているが戦闘中に耐久強化スキルとして使用する。その際は名称が『日輪よ、具足となれ(カヴァーチャ・クンダーラ)』であり&表記ではなくなっている。
『EXTELLA』でも『CCC』と同じく耐久強化として使えるが隙が大きく、戦闘中に使用すると途中で邪魔されて発動できないことも。
『Grand Order』では第一・第二再臨状態においてその鎧を確認できるものの、封印状態となっているため効果を発揮していない[出 2]
シナリオ上においても封印されているのかは不明だが、戦闘時に使用しないもののシナリオ上においては再現される他の多くの宝具と異なり「基本的に(使用されない)」「今回の召喚では」といった表現が用いられていないため、戦闘時同様に封印されている可能性が高い。
余談だが、バレンタインイベントにてカルナから貰えるお返しアイテムの概念礼装「洛陽のピアス」はこの鎧の一部パーツを抜き取って打ち直して作ったものらしい。礼装の効果としては他サーヴァントのものと同じで差異は無く、主人公が不死になったりはしないが、普通のお菓子や工芸品などがやり取りされる中で一人だけとんでもないものをくれる。
梵天よ、地を覆え(ブラフマーストラ)
種別:対軍・対国宝具
由来:彼がバラモンのパラシュラーマから授けられた弓術の奥義。
クラスがアーチャーなら弓、他のクラスなら別の飛び道具として顕現する。
ブラフマー神の名を唱えることで敵を追尾して絶対に命中するが、呪いにより実力が自分以上の相手には使用できない。使用不可となる(≒実力が上とされる)対象は現時点では明確に示されていないが、少なくとも人類史において最強の英霊の一角とされるギルガメッシュに対しては使用可能。
『CCC』ではスキルとして扱われており、目から極太のビームを撃つという演出になっている。実際はビームではなく、彼が放つ強烈な眼力を視覚化させたモノで、ビームのように見えるのはゲーム的な演出とのこと[出 1]
因みにこの眼力が放たれるのは普段髪で隠れている右眼であり、オッドアイになっている。
小説版『Apocrypha』では五巻クライマックスで使う展開が用意されていたものの、ジャンボジェットを大量撃墜する光景が「ギャグ過ぎた」とのことであえなくカットされ、本編中では使用しない。
アニメ版では『Apocrypha』では「竜告令呪」により黒のセイバーとなったジークとの最終決戦で使用し、作中実現が叶った。アニメ版オリジナルの描写では黒のセイバーには紙一重で躱されるも、その余波で巨大な岩山を爆発とともに跡形もなく焼却している。
『Grand Order』ではエクストラアタックのモーションに採用されており、他作品と同じく目からビームを放って攻撃する。
『EXTELLA』では連続攻撃4段目の派生攻撃で使用。長い距離をカバーする強力な貫通型のビームとして再現され、多段攻撃かつ状態異常を付与しやすいが照射中は身動きが取れないなど一長一短。
梵天よ、我を呪え(ブラフマーストラ・クンダーラ)
ランク:A+
種別:対国宝具
レンジ:2~90
最大捕捉:600人
カルナがバラモンのパラシュラーマから授けられた対国宝具。クラスがアーチャーなら弓、他のクラスであれば別の飛び道具として再現されるが、ランサー時は「槍に炎熱を纏わせ投擲する」宝具となる。
もとより広い効果範囲を持つブラフマーストラの効果範囲を炎熱の効果を付与することでさらに広め、威力を格段に上昇させており、その一撃は核兵器に例えられるほどの規模と破壊力を持つ。
『CCC』では上空へ槍を投擲後、天から巨大な劫火を敵に落とす。ゲーム的には毎ターン、ランダムな手でダメージを発生させる。このダメージ効果はコードキャストと同じ扱いであるため、こちらのエクストラターンの発生を大幅に阻害するというかなり嫌な特性がある。
小説版『Apocrypha』では『幻想大剣・天魔失墜』の軌道を逸らすため、庭園外周部にて威力を抑えて使用している。
アニメ版『Apocrypha』では『梵天よ、地を覆え』に続いて黒のセイバーとの最終決戦で使用。ぶつかり合った『幻想大剣・天魔失墜』の剣気を打ち砕いた上、極大規模の爆発で一帯を吹き飛ばすほどの威力を見せた。しかし威力の減衰と『悪竜の血鎧』による防御能力から決め手にはならず、連続使用された二発目の『幻想大剣・天魔失墜』に突破された。
『EXTTELLA』では『CCC』と演出は同じ。落ちてきた槍は地面を含む障害物に接触すると大爆発を起こすが、投げ上げてから落下までに微妙なタイムラグがあり、「仕込み」が必要な点からやや使いづらい。
日輪よ、死に随え(ヴァサヴィ・シャクティ)
ランク:EX(Apocrypha、Grand Order) /A++(CCC、EXTELLA)
種別:対神宝具(Apocrypha、Grand Order) /対軍・対神宝具(CCC)
レンジ:2~5(Apocrypha、Grand Order) /40~99(CCC)
最大捕捉: 1人(Apocrypha、Grand Order) /千単位(CCC)
由来:インドラが黄金の鎧を奪う際、彼の姿勢が余りにも高潔であったため、 それに報いて与えた光槍。
神をも滅ぼす雷光でできた必滅の槍。黄金の鎧と引換に顕現し、絶大な防御力の代わりに強力な"対神"性能の槍を装備する。一撃のみの「光槍」であり、発動後は通常の槍へと立ち戻る。
真名解放と共に解放されるエネルギーはこの世の存在が抵抗し得るものではなく、神獣や盾、城等の物理的なものは無論、結界も含めたあらゆる「存在」という概念を一片の慈悲もなく焼灼し破壊する。
最大威力の『幻想大剣・天魔失墜』との撃ち合いでは苦もなくこれを退け、令呪による増幅を上乗せした『幻想大剣・天魔失墜』も僅かな時間拮抗したものの即座に押し返されている。だが神殺しの槍も、『蒼天囲みし小世界』を貫けず阻まれたことで黒のセイバーの反撃を許した。
ただし突破こそ叶わなかったものの、『蒼天囲みし小世界』自体を溶解させることで破壊には成功している。
アニメオリジナル演出では宝具の真名解放とともに周囲をマグマ化させ凄まじい勢いの炎柱と巨大クレーターを発生させた。
『日輪よ、具足となれ』同様にギルガメッシュの宝物庫にも収蔵されていない[出 3]。また伝承では鬼神ガトートカチャを倒すために使われたとされるが、Fateにおいては最後まで使用しないまま戦死したことになっている。そのため原典や用途が分からず、仮に持っていたとしても蔵から取り出せないという。
デザイン自体はカルナの鎧のパーツを組み合わせた物となっている[出 4]
『CCC』では背部左側にある四枚の羽の装飾を展開した上、右側に翼のような形で炎のオーラを纏う。その後、翼及びその中心である背、そして槍の輝きが増したところで穂先から強烈な光の一撃を放つ。奈須きのこ氏曰く「インド版バスターランチャー」。発射後、槍自体は残るが背中にある装飾は破壊される。またゲーム中では表示されないが、この宝具の使用後は防御力が若干低下する代わりに攻撃力が急上昇する。
『Apocrypha』における宝具の発動の際には全身の鎧が分離・消滅しているが、鎧を失っている『CCC』では耳輪を含めた鎧の破棄が行われておらず、背中の装飾が破壊されるに留まる。このような不完全な発動のためかランクは「EX」ではなく「A++」となっており、威力も少なくともゲーム上の数値としてはそこまで高くはない。
『Grand Order』では『CCC』準拠の演出となっているが、鎧を装備している再臨段階では鎧を一時的に消失させる演出が入る。その後に槍全体に紅いエネルギーを纏い、穂先から光の一撃を放って敵陣全体を猛烈な爆発で吹き飛ばす。ゲーム的には「敵全体に強力な『神性』特攻攻撃+敵全体のBuster耐性ダウン(3T)」という効果となる。
『EXTELLA』では背中の装飾を消失させ、槍の先端に集めた雷を突きとともに開放。凄まじいエネルギーの奔流で敵の一群を貫く。技の終了後は再び羽根のような装飾を纏う。こちらも宝具発動後は防御力が低下する旨が記述されている。

真名:カルナ

カルナ。パーンダヴァ王家とカウラヴァ王家の戦いを描いたインドの叙事詩『マハーバーラタ』に登場する、「倒される側の英雄」。
人間の姫であるクンティーと太陽神スーリヤとの間に生まれた黄金の英雄で、インド神話の大英雄アルジュナのライバルとして名高い。
アルジュナが主人公であれば、カルナの役回りは悪役であるはずだが、マハーバーラタの物語では身分制度に苦しみながらも戦い続けた、悲劇の英雄である。
彼の母・クンティーはクル王パーンドゥの妻だったが、パーンドゥは子供を作れない呪いを掛けられてため、后達は各々の手段で子供を設けるしかなかった。
クンティーは任意の神々と交わって子供を産むマントラを会得していて、この方法でパーンドゥの子供を産んだ。だが彼女はパーンドゥの妻となる前にマントラの実験でスーリヤを呼び出し、子を一人設けていた。
クンティーはしたたかな女で、初出産の恐れと神々が自分の子を認知するかという不安から、スーリヤに“この子供が貴方の息子である証拠が欲しい”と願った。スーリヤは彼女の言葉を聞き入れ、生まれてくる子供に自らの威光を与え、後の不死身の黄金の英雄・カルナが誕生した。
だが、王の后となる事が決まっていたクンティーにとって、息子は無用な存在でしかなかった。加えて、当時では結婚前の娘が子供を産むのは一大事であった。そうしてクンティーは、悩んだ末にカルナを川に捨ててしまう。これほどの恩寵、誠実さを示されながら。
幸いにも、捨てられたカルナは御者の夫婦に拾われたが、自らの出自を知らなかった彼は、ただ太陽神スーリヤを父に持つ事のみを胸にして生きていく。
母の顔を知らず、またその母が彼を産んだ動機が不純であったためか、カルナの姿は見目麗しいものとは言えず、父の輝かしい威光は備わっているものの、その姿は黒く濁っていた。顔は常に酷薄なままで、母が居なかった為に人の感情の機微を学べず、その一挙一動は粗暴だったため、周りの人間からは煙たがられる日々を送っていた。
そんな境遇で育ったカルナだが、彼は母や周囲の人間を一切恨まなかった。むしろ全てを肯定していた。自分が生を受けたのは父と顔を知らぬ母がいてこそ。
その外見とは裏腹に優れた徳と悟りを得た少年であった。神の子でありながら天涯孤独の身であったため、カルナは弱き者達の生と価値を問う機会に恵まれた。その結論として、彼は自らの潔癖さを貫く道を選んだ。
カルナにあるものは「父の威光を汚さず、報いてくれた人々に恥じる事なく生きる」という信念だけで、“冷酷、無慈悲ではあるが、同時に尊厳に満ちている”という英雄カルナのスタンスはこうして形作られていった。
自分が人より多くのものを戴いて生まれた以上、人より優れた“生の証”を示すべきだ。そうでなければ、力無き人々が報われないのだから。
成長するにつれて武術の才能を顕にし、青年になったカルナはクル族の競技会に参加することとなる。協議会ではパーンダヴァ五兄弟がその武芸によって名声を欲しい侭にし、特に三男アルジュナの弓の腕は素晴らしく、誰も敵う者はいまいと称えられていた。
普段誰も羨まず、誰も憎まないはずだったカルナは、アルジュナと彼の武芸を目にしたことで消極的な姿勢を守り切れず、飛び入りで協議に参加しアルジュナに並ぶ武芸を披露する。
そして優劣を決しようとアルジュナに挑戦しようとするが、王族であるアルジュナに挑戦するにはクシャトリヤ(カースト制度でいう所の武門、王族。カルナは商人である「ヴァイシャ」、あるいは奴隷の「シュードラ」であったと言われる)以上の資格が必要とされ、カルナはそれがなかった。
身分の差から挑戦を断られ、笑いものにされてしまったカルナを救ったのは、パーンダヴァと対立する王家であるカウラヴァ百王子の長兄、ドゥリーヨダナだった。
彼はカルナを気に入り、その場で王族として迎え入れた。これによってカルナは不名誉から救われたかに見えたその時、彼の出世を聞きつけた養父が現れたことで本来の出自が判明してしまった。
“御者の息子風情が恥を知れ”と、自分達より上の武芸を見せたカルナの身分を物笑いにしたパーンダヴァ五兄弟にカルナは激怒した。
自分の事なら甘んじて受けるが、養父を侮辱された事は聞き逃せない。例えそれが欲に駆られて名乗り出た養父だとしても、カルナにとっては捨て子の自分を育ててくれた、大恩ある父であったからである。
ここにカルナと五兄弟の対立は最早引き下がれない物となるが、日没を迎えたことで協議会は幕を下ろした。
以後、カルナは自分を救い、王族として扱ってくれたドゥリーヨダナを友とし、彼らカウラヴァ百王子のために奮戦することとなる。その先に待つ、パーンダヴァ五兄弟――血を分けた大英雄・アルジュナとの過酷な戦いを理解した上で。
カウラヴァ百王子とパーンダヴァ五兄弟の対立は激しさを増し、カルナはドゥリーヨダナ達を勝たせるために、その力を振るい続けた。パーンダヴァでカルナに対抗できるのはアルジュナだけで、そのアルジュナをもってしてもカルナとの直接対決は死を覚悟しなければならないものだった。いくつかの衝突、因縁、憎しみ合いを経て、両陣営の戦いは最終的に「クルクシェートラの戦い」で決着を迎える事となった。
戦いが本格的に始める前、カルナの母であったクンティーは彼に自らの出自を明かし、パーンダヴァ陣営に引き入れようという最後の賭けに出た。
クンティーはアルジュナの従者にして戦友であるクリシュナに事情を明かし、二人だけでカルナと面会する事に成功する。カルナは宿敵アルジュナの友人であるクリシュナに礼を欠かさずに迎え入れ、実の兄弟同士で戦うことの無益さを涙ながらに語り、アルジュナ達と共に戦い、栄光を手にするべきだと説得する母の言葉を静かに聞き入れた。
けど、母と名乗るのが遅すぎた。カルナを省みるのが遅すぎた。それを恥と思わないのであれば、どうか答えて欲しい。
――母を名乗る貴女が、自らに何の負い目もないというのなら、自分も恥じる事なく過去を受け入れる、と。
クンティーは身勝手な女ではあったが、それは生来の天真爛漫さと無邪気さから来るもので、決して恥を知らない女ではなかった。彼女とて、自らの行いが我欲に満ちたものだという自覚、自責はあった。
今まで独りで育ち、養父たちに感謝し、何の憎しみも抱かないカルナに、醜い嘘をつく事だけは彼女には出来ず、答えられずに項垂れて立ち去ろうとした。
だがカルナは「母親としての情」に訴え、自らの過去を明かすという危険を冒したクンティーの覚悟に応え、アルジュナ以外の実力に劣る兄弟たちには手を出さない事を誓う。
そうして、カルナなりの母への愛として館の外にクンティーを自ら送り出し、これが親子の最後の別れとなった。
そして最終決戦直前、カルナの懐柔は出来ないと悟ったアルジュナの父である雷神インドラは、バラモン僧に化けた姿で沐浴をしていたカルナに接触し、黄金の鎧を差し出すよう要求した。
カルナは沐浴中にバラモン僧から施しを要求された場合、必ずそれに応えていた。それを知っていたインドラは、その施しの英雄としての高潔さに付け入ったのである。
バラモン僧の正体に気付いたカルナは、しかし惜しげもなくインドラに黄金の鎧を施した。こうしてカルナは父から授かった不死性を失い、自らの破滅を受け入れる。インドラは、自らの正体に感づきながも無敵の鎧を差し出し、またアルジュナへの愛しさの余りに姑息な計略で鎧を奪った自分への恨みすら口にしないカルナの在り方に感じ入った。
そうしてまで戦いに赴くのは、父スーリヤの威光を汚すことこそがカルナにとっての敗北に等しいからであった。
何しろ、その為だけに生きてきた。自らを産み、育ててくれた者たちに胸を張れるように生きてきたカルナにとって、自らの命は、自分自身のものですらなかった。
それに、ドゥリーヨダナにも恩がある。スーリヤへの不敬となるが、カルナの背負う太陽の火でもなく、絶対的なスーリヤの輝きでもなく、人間が見せる不完全な魅力こそが太陽だと、カルナは語った。その姿にスーリヤそのものの神性を見たインドラは、自らの神殺しの槍を彼に与えた。
自分はこの高潔な英雄から命以上の物を奪った。その見返り当る物を与えなければ自らの名誉を貶めることになるし、何より己の息子にも与えなかった最強の槍を、この男なら使いこなせるのではと惚れてしまったのだ。
尤も、如何に最強の槍といえども、完全なる不死を約束する黄金の鎧に比するものではなかった。後にこの経緯を知ったカウラヴァ百王子らは嘆き、パーンダヴァたちは喜んだという。
こうしてカルナはインドラを見送り、自らの肉体と一体化していた鎧を失い、幽鬼のように痩せ細った姿となって戦場に向かった。そして迎えたアルジュナとの最後の戦い。
カルナの周囲に既に味方は無く、身を任せる戦車の御者すらパーンダヴァに内通する敵だった。数々な呪いによって力を押さえ込まれ、異父兄弟である弟への感情に動きを狭められ、更に戦車の車輪は轍に嵌った。
もはやカルナはアルジュナの矢をかわすことができない。一方でアルジュナとしても、車輪が嵌っている間に攻撃することは戦争前に取り決めた「戦闘不能に陥った人間を攻撃してはならない」ルールを破ることになるはずだった。
だがその土壇場で、アルジュナは「ルールを無視しろ」という御者クリシュナの囁きに応じてしまう。
対するカルナは、彼ほどの英雄が道義に反してまで自分を倒そうとする事に喜びを覚え、奇妙な誇りを抱く。
そこで長く、見えない縁に操られるように覇を競い合ったアルジュナとカルナはここぞとばかりに渾身の一撃を放ち合う。
果たして、アルジュナの弓は、太陽を撃ち落した。
カルナは死後、父スーリヤと一体化したと言われている。
『施しの英雄』と呼ばれ、何かを乞われたり頼まれた時に断らない事を信条とした聖人。
非常に高い能力を持ちながら、血の繋がった兄弟と敵対する悲劇を迎え、様々な呪いを受け、その真価を発揮する事なく命を落とした英雄。
余談ではあるが、アルジュナがカルナは自分の兄である事を知っていたかどうかは定かではない。カルナがクンティーの息子である事を知っていたのは当事者であるカルナとクンティー、スーリヤ、それとクリシュナだけと思われる。

登場作品と役柄

Fateシリーズ

Fate/Apocrypha (企画段階)
  • 〔ランサー (アーチャー、ライダー)〕キャラクターデザイン:pako / 設定制作:奈須きのこ
Fate/Apocrypha
「赤」のサーヴァントとして登場。
Fate/EXTRA CCC
ジナコのサーヴァントとして登場。クラスは「ランサー」だが、後にジナコからは「ランチャー」と称され、マトリクスでもランチャー表記になる。
Fate/EXTRA CCC FoxTail
引き続きジナコのサーヴァント。ガウェインとコンビを組み、消耗しているとはいえパッションリップメルトリリスを二人纏めて圧倒するなど圧倒的な強さを示す。
Fate/EXTELLA
玉藻の前陣営副官のサーヴァント。戦闘時はナビゲーターとして事務的な役割がメインだが、操作キャラクターとしても使用可能。また、カルナ中心のサブストーリーも存在する。
Fate/Grand Order
『アルジュナ、カルナ体験クエスト』の開催に伴い先行実装され、第五特異点解禁に際して本格実装された。
好敵手であるアルジュナとは全くの同時期、同レア度での実装となった。

Fate関連作品

カプセルさーばんと
さーばんとの一匹。
一度きりの筈の「神殺しの槍」を何と連発してくる。攻撃の間隔は短くはないが、その超火力・長射程の一撃は歩兵や補給役は勿論、ギルガメッシュや魔人アーチャーのような砲台役も容赦なく葬り去る。しかも移動しながら撃てるので、その制圧力は凄まじい。

その他

ちびちゅき!
学生役で、相変わらずジナコにパシられているため、藤村大河からはイジメと勘違いされた。
乖離性ミリオンアーサー
スクウェアエニックス開発のスマホゲーム。『Fate/EXTELLA』とのコラボイベントで出張した。

人間関係

Fate/Apocrypha

黒のセイバー
聖杯大戦で出会った好敵手。
彼の眼差しから生前因縁のあった人物を見出し、夜明けまで打ち合い、別れ際共に再戦を願っていたが……。
黒のランサー
彼の王としての誇りを認め、自らの手で討ち果たそうと決意する。
シロウ・コトミネ
すべての事柄を「それも有り」と捉える性格が災いし、彼に有用な駒として良いように扱われている。
ただし、カルナにとってマスターは「自分の力を求め、助けを乞うた召喚者」であるため、決して赤のライダーや赤のアーチャーのようにシロウの事をマスターとして認めた上で従っておらず、むしろ彼は最後の最後までマスターとして認めなかった[出 5]
カルナは
赤のアーチャー
そのあらゆる嘘を見抜く眼力と比類なき実力を信頼しており、何度も意見を求める。
赤のライダー
赤のアーチャーと同じく非常に高い評価。
「インド屈指の英雄相手に五分の力で相手をするなど失礼千万。アイツと打ち合う時は殺し合う時だけ」と戦士としての敬意を以て接している。
赤のアサシン
「顔も名前も知らない前のマスターにそのまま仕える」と表明した彼を愚か者と蔑むが、直後に語った「オレはただの槍に過ぎない」という最強の大英雄が口にするとは思えないような謙虚な姿勢に唖然とする。
赤のキャスター
「物語に仕える」と公言し、つまらないという理由であっさりマスターを切り捨て、戦闘代行者としての義務を全く果たさないなど赤のキャスターが余りにサーヴァントとして不誠実過ぎるせいか、時折的確かつ辛辣なコメントを送っている。だが赤のキャスターは全く気にしておらず、相変わらず慇懃無礼な態度で受け流している。
フィーンド・ヴォル・センベルン
漫画版で正式設定された、本来のマスター。契約上はシロウがマスターに変更されたが、カルナの認識においてはあくまで彼(ら)こそがマスターである。
ただし原作でのカルナの台詞からすると、シロウに傀儡にされた元マスターたちのうち、誰が自分のマスターであったのかはカルナにもわかっていないようだ。
ともあれ、自意識を奪われても最後までマスターとして仕え続け、シロウにやむなく従ったのも、彼らを守るためであり、それがなければあくまでマスターの「聖杯を獲る」という意志に従っている[出 5]
ジーク
「黒のセイバー」をその身に宿す戦士。
聖杯大戦という第ニの生における最大最強の好敵手と認め、最上の敬意を以って絶対破壊の一撃『日輪よ、死に随え』を捧げる。

Fate/EXTRA CCC

ジナコ=カリギリ
マスター。彼女のあまりのダメ人間ぶりには苦言を呈するが、マスターとして彼女の意思を尊重しており、命令には従う。
ジナコの態度にため息を付きつつ、甲斐甲斐しく付き合うその姿勢は「お父さん」あるいは「世話焼きな兄弟」にも見える。
なお、ジナコの父と言われた際は「すまんが、年齢的に無理がある。弟ということにして欲しい」と返答し、ジナコに憤慨された。
そんな凸凹コンビだが、ジナコとともに歩んだ『CCC』の物語はカルナにとっても大きなものであったらしく、別の話である『Grand Order』においても度々ジナコの話題を口にしている。
主人公 (EXTRA)
ジナコを気にかけている為か、比較的好意的な対応をする。
セイバー
一見すると正反対な性格なため相性が悪いように思えるが、彼女の生き方を賞賛し、その最後に共感を覚えている。
セイバーの方も不本意な戦いを強いられている彼に同情しており、自分達に相応しい舞台で戦いたかったと語っている。
アーチャー
弱き者のために戦い、「悪」として裁かれたもの同士。
だが最終的に「正義」をとるアーチャーと、義が有れば「悪」となるのも善しとする彼は相容れない。そのため互いに同族嫌悪に近い感情を抱いている。
キャスター
自身よりも格上の神霊と評し、全力で闘う事を決意する。
彼女の方は主から避けられ、忠義を全うすることもできない彼の境遇に同情しており、彼の心境を思うと寂しくなると主人公に吐露していた。
共に「日輪」を司る者同士でもあるためかなんとなく波長が合うらしく、関係そのものは良好。
ギルガメッシュ
初めて会った際、自身を上回りかねないその桁違いの力と、宝物庫に存在しない無敵の鎧と槍を持っているが故に強い興味を持たれている。
だが「施しの英雄」と呼ばれた彼と無慈悲な略奪者でもあるギルガメッシュは生き方からして到底相容れないと評している。
だがギルガメッシュの方からは「その実力と気品は申し分ない」と高く評価され、一方的に好感を抱かれている。
臥藤門司
身を挺してまでジナコを救おうとしてくれた彼の行いに深く感謝している。
臥藤もカルナと会話した際、「神話に語られた通りの高潔な人物であったことが嬉しい」と述べている。
また「赤き翼を背負いし漆黒の太陽(レッドウィング・シュバルツさん)」という有り難い(?)別名を送られている。

Fate/EXTRA CCC FoxTail

鈴鹿御前
ジナコが「黒の生徒会」側についた際、鈴鹿御前からギャル男呼ばわりされた。
後にガウェインと相対する事になり、好敵手を得たことで彼女の采配に感謝している。
ガウェイン
互いに太陽に由来する英霊同士。当初は味方同士で共闘していたが、ジナコが「黒の生徒会」側についたため決裂。
全力を尽くして対決するものの、マスターの差が決定的要因となって敗北した。

Fate/Grand Order

トーマス・エジソン
第五章にて西部アメリカ合衆国大統王としてカルナを客人にして最高戦力の人員として迎え入れる。
極めて実利的で俗物的で偏屈でアクが強く、指導者としてはお世辞にも優れた人物とは言えず、また彼のやり方や方針ではいずれ行き詰まる事もある程度想像していたが、それでも民を守ろうとするその意思は正しいものだと考えた故か、助力を乞うた彼の声に応じて力を貸し、彼に異を唱えることなく前線でその槍を振るっていた。
基本的に何を言われても何も言わずに忠実に従っているが、主人公達に追い詰められて明らかに体に悪い試験薬でパワーアップしようとした時は流石に止めにかかった。
また、良くも悪くも非常に人間臭い彼がドゥリーヨダナに似ているように感じるらしく、何だかんだで放っておけなかったらしい。

Fate/EXTELLA

玉藻の前
「王権《レガリア》」を持つマスターに仕えるサーヴァント。一番初めに彼女に助力を請われて青の陣営の副官として迎え入れられているが、曰く「詐欺同然の話術」だったとのこと。
李書文
赤の陣営のアサシン。カルナのサブストーリーのステージ1のボスとして登場する。一度は破るものの武人としての振る舞いに感じ入り、「槍を味わってみたい」と再戦を約束して命を取らなかった。

生前

アルジュナ
「マハーバーラタ」における宿敵で、同神話における屈指の大英雄。
正義がそのまま形になったような実直で誠実な性格(少なくともカルナを含めた周囲はそう認識していた)の正しく英雄と言える人物とされ、カルナはそんな彼に自分でも分からない奇妙な執着心を抱いたという。
異父兄弟であると同時に互いに戦う運命にある宿命のライバルであり、最後は彼と1対1の決闘で戦う事になるが、何としてもアルジュナを勝たせようとする人々や神々の事前の妨害工作のせいで十分に実力を発揮できない状態で戦うことを強いられており、最期は呪いで行動不能になった所をアルジュナの弓矢によって討たれる。しかしカルナ本人はアルジュナが道義に反してまで自分を殺そうとする事に喜びさえ覚えていたという。
尚、アルジュナはカルナが異父兄だと知らぬまま闘っていたという。
Fate/Grand Orderでは第五章のシナリオで因縁の対決を実現する。
ドゥリーヨダナ
かつての主君であり、アルジュナ達と対立したカウラヴァ百王子の長兄。
カルナは彼のことを「厚顔で小心な男」と評しているが、かつて救ってくれた恩は今だ忘れておらず、彼の人としての温かさを持った生き方を好ましく思っている。
性格がどことなくエジソンと似ていたらしく、特に「すぐ調子に乗って、失敗するとこの世の終わりのように落ち込み、すぐ立ち直る」アップダウンが激しいところはそっくりだった模様。
なお原典における彼の戦闘能力は(カルナほどではないにしろ)かなり高く、棍棒の扱いに長けた一流の戦士としてカルナ戦死後も戦い続け最後にアルジュナの次兄ビーマと対峙し死闘の末に討たれた。
インドラ
インド神話を代表する雷霆の神でアルジュナの実父。
アルジュナを勝たせるべくカルナを騙して『日輪よ、具足となれ(カヴァーチャ&クンダーラ)』を奪ってカルナの不死性を封じたが、その時に見たカルナの在り方に深い感銘を受け、代わりに神さえも打ち倒すほどの凄まじい破壊力を発揮する神槍『日輪よ、死に随え(ヴァサヴィ・シャクティ)』を授けた。
スーリヤ
インド神話の太陽神にして、カルナの父親。
彼からカルナは、黄金の鎧を授かった。

名台詞

Fate/Apocrypha

「お前と似た目をした男と、一度会ったことがある。
 その男は紛れもない英雄だった。……お前がその目でオレを見るならば、
 オレと戦うは偶然ではなく必然ということだ」
聖杯大戦で出会った、黒のセイバーを前にして。
何かに苦しみながらも己の役割を全うしようとするセイバーの瞳に生前出会ったある英雄を思い出す。そして、聖杯大戦の開幕を告げるべく、両者の闘気は静かに燃え上がる。
「―ああ、オレは実に運が良い。
 黒のセイバー、
 初戦にお前と打ち合えた幸運を心から感謝しよう」
好敵手への惜しみない賞賛。
「お前を打ち倒すのは我が剣であり、槍であって欲しい」という、無垢な少年の夢のような思いを込め、彼らは互いを称える。
「―――なるほど。苛烈だな、串刺し公カズィクル・ベイよ。お前にとって、この杭は攻撃であり防御であり、示威であり恐怖なのか。
 領地を定め、城を定め、守るべき物を定め、つまりお前はただ一騎で国家を形成しようとしている。
 祖国への愛が為せる業か。あるいは為政者おうとしての責任感故か。
 だが、ここには従えるべき配下がいないぞ?王とは孤高であるべきかもしれぬ。だが、供回りのおらぬ王など存在しない。
 ……失策だったな、串刺し公。
 オレは英霊だ、国を相手取っても恐れはせん」
黒のランサーとの戦闘時。
「神」に対する考えの違いから、怒りと憎悪を滾らせる串刺し公に対し、彼の心を見抜きながら静かに闘志を燃やす。
領王の誇りを称えながらも、不遜なまでの戦意を以て対峙し、自らの手で獲る事を決意する。だが……
「―執念、怨念、あるいは妄念か。
 魔術師でもなく、英雄でもなくなったお前は最早、誰でもない。
 『己ではない誰か』に為ったお前の苦痛は生半可なものではあるまい。
 未練を残すな、怪物。く消え去るがいい」
吸血鬼へと変貌し、ダーニックに取り込まれてしまった黒のランサーに対して。いつもの冷たい口調で、ともするとヴラドを見下しているように聞こえる。
だが実際は、名誉も誇りも奪われ、堕ちていった強敵への深い憐憫の念が込められている。
「施しの英雄」と呼ばれた彼でも、日輪から目を背ける「人間でなくなった者」を救う事は出来ない。出来るのは、これ以上の屈辱を味わわせることなく、塵に帰すことだけであった。
「聖杯戦争において、マスターは魔力供給と令呪を以て英霊を使役する。
 だが、我々サーヴァントにもマスターを選ぶ権利はある。
キャスターのマスターが如何なる存在であったかは知らないが……その選択は尊重されて然るべきだろう、大賢者よ」
 黒のアーチャーが黒のキャスターの寝返りを制止しようと射た矢を神槍で弾き、彼を見据えて述べる正論。
「……確かにマスターは変わったが。
 オレを召喚しようと決意し、助力を乞おうとしたのは、他ならぬあのマスター達の1人に違いない。
 そして、オレのマスターは滅びかけた肉体でなお聖杯を望んでいる。
 ならば、オレはこの槍を振るうだけだ。
 それが願いであり、召喚されたオレへの報酬だ」
シロウと真実を知った赤のサーヴァント達の問答の場で。
他のサーヴァント達がシロウをマスターとして認める方に動いていく中で、神の瞳でシロウを見据えながら、変わらず「マスター」への忠義を誓う。
全ての人間、全ての英霊を信念だけで引き摺り込む聖人でさえ「施しの英雄」の在り方は一片も変えられず、逆にシロウは彼に見据えられたことで丸裸にされたような感覚すら抱いてしまった。
また、シロウはカルナに計画を看破される可能性を考えて、赤のサーヴァントを支配下におく以前は意図的にカルナを遠ざけてもいた。
「確かにお前の言葉は正しい、アサシン。
 マスターとサーヴァントとして、これ以上ないほど正当に結びついているのは、こちらの陣営ではお前たちだけだ。
 マスターはお前を利用し、お前はマスターを利用する。
 だが、そこには互いの奉仕と信頼がある。
 お前は彼を裏切ることはできない、せいぜい想像するだけで精一杯だろう」
赤のアサシンからあくまで元のマスターへの義理を果たす彼に苦言を呈された際の返答。
あまりにさらりと彼女のもっとも深い部分にあった『何か』を指摘され、彼女を絶句させた。
「……愚問だ。アサシン、お前は恋しい相手を殺したくなる偏執狂パラノイアなのか?」
赤のアサシンの「我が裏切らないと思っているのか」という問いに対して。本音をずばり言い当てた返しに、さしもの女帝も酷く取り乱してしまった。
「――どうやら、オレの役割は済んだようだ。マスター、あなたとは言葉を交わすこともできなかったが、どうか幸運を」
もう自分のマスターが始末されることはないと確信し、会話することすらできなかったマスターに別れを告げる。
「それは構わない。
 オレが全力で戦うことを誓うのと、お前が全力を出さずに引き分けを狙う戦術を取るのとは全く無関係の事柄だ。
 そも、その場合は三分間で仕留めきれなかったオレに圧倒的な非がある」
己のマスターを救う見返りとしてカウレスが提示した「三分でジークを倒しきれなかったら見逃す」という提案を受け入れた彼にジークが「自分が三分以上戦闘を引き延ばすとは思わないのか?」と問い掛けた際に全く平然とした表情で返答した、絶大なる自信。そして、清々しいほどの英雄理念。
「オレが彼らを救うのはおかしいか、“黒”のセイバーの心臓を持つホムンクルス」
ジークが何故、元のマスター達を助けるのだと問うた際の返答。慈悲深き英雄であれば、彼らを救いたいと思うだろう。だけど、物事には限度というものがある。富める者が貧しき者を救いたい、と願ってもそれは己の破滅を選んでまで行うべき願望ではない。にも拘らず、施しの英雄は平然と躊躇もなく、それを選ぶ。生前も、そして今も。
「彼らはオレのマスターだった。理由はそれで充分。
 オレは彼らを守れなかった。サーヴァントでありながら、その役割を果たせなかった。
 だが、聖杯大戦からは脱落しても命だけは救いたい。
烏滸がましい、傲慢な願いだとオレ自身ですら思うが……」
上記の返答に対しジークが重ねて問うた際の返答。その余りに清廉な在り方に、――どこが傲慢なのだろう、とただ唖然とする。
「見事だ。お前の剣からは、護るべきものを持つ戦士の気迫が伝わってくる。
 どうやらお前を仕留めるには、今のままでは不足らしい。
 ――故に。オレはお前を討ち倒すための、絶対破壊の一撃が必要だ」
アニメ22話より。本来不可能であるはずの宝具の連続使用で以って対国宝具『梵天よ、我を呪え』を跳ね除けてみせたジークに対して。
三分という制限時間の中で彼を確実に討ち倒すため、日輪の半神は切り札の発動を宣言する。
「黒のセイバーをその身に宿す戦士。その名を聞きたい」
「いい名だ。ではこの第二の生において最大最強の我が好敵手に、最上の敬意を以ってこの一撃を捧げよう!」
同上。『日輪よ、死に随え』、解放。
かつて異父兄弟を思い起こさせた黒のセイバーではなく、数奇な運命によりその力を身に宿した一人の戦士に向け、全てを滅ぼす絶対破壊の一撃を捧ぐ。
「それは英霊として当然のこと……我らは過去の影に過ぎない。
 未来に生きるお前たちは、誰であれ、英霊にとっては宝だ。
 我々は、お前たちという未来のために走ったのだから」
同上。カルナという英霊を、そしてサーヴァントという存在を象徴するセリフ。

Fate/EXTRA CCC

「そうだな。オレの扇動スキルは、お前の卓越した荒らし技術に遠く及ばない。
 しかしそれは自明の理。その域に達するには、人生の大半を無駄に使うよりあるまい。
 武芸に生きたオレにはお前の技術は余りに遠い。一種、異様にさえ見える。
 ……実に大したものだ。何の役に立つかは理解できないが、他人の評価にそれほどの情熱を持つとは。
 オレには真似のできん苦行。我が主人、ジナコ=カリギリ。お前は何のために生きている?」
ジナコに買出しもスレ監視もできない役立たずと評された際の反応。
マスターに対して余りに失礼な発言だが、彼はずっとこの調子らしい。
「我が主人は役に立たないマスターだ。サーヴァントとしてそれは断言できる」
ジナコを評して。マスターが相手でも一切容赦無し。
「――――――。
 信頼と忍耐は得難い徳だ。
 オレは勇猛さより、その二つこそ恐ろしい。
 いずれ敵に回す時がくるかと思うと気が引き締まるが、嬉しくもある。
 聖杯戦争も悪くはないな。」
協力を渋るジナコに対し誠実で粘り強い説得を繰り返し、見事口説き落とした主人公に対する称賛の言葉。
「真の英雄は眼で殺す!」
宝具『梵天よ、地を覆え』、発動。
妙な笑いを誘う台詞だが、本当に目からビームを放つ
高威力かつ1ターンに2度使用することもままあるので、直撃すれば言葉通りの状態にされるだろう。なお、このスキルの使用をきっかけに、ジナコから「ビームの英霊ランチャー」と呼ばれることとなる。
正しくは「武具など無粋。真の英雄は眼で殺す……!」だったが、尺の関係で前半がカットされたとのこと[出 1]
「華々しいな、薔薇の皇帝。
 多くの市民はその在り方に喝采を送っただろうが、オレには悲劇にしか見えん。
 出来事という出来事を全て舞台にしなければ立ち行かぬほど、お前の生は絶望と悲哀に満ちている。
 ……お互い様とはよく言ったものだ。オレにはお前の苦悩が分かる。何が救いになるのかさえもな。
 幕を下ろしてやろうセイバー。
 主役が消えれば、その舞台もおしまいだ。」
セイバー (EXTRA・赤)の彼女らしい、決戦を前にした口上を聞いて。
多くの苦難にさらされながらも決して華やかさを失わなかったその在り方を称え、彼女が胸に秘めた悲しみに共感する。
それは、自らと同じく、落陽が最後に見たものであるゆえか。
「余計な世話だ、口にするな。
 正しい人間を見れば、敵であろうと気にかけるのは貴様の悪癖だぞアーチャー。
 いさめる相手を間違えているのはそちらだ。
 正義という集団秩序を善しとしておきながら、お前は弱者の味方であろうとする。
 その矛盾に気づいているか、弱き者よ。
 非情になりきれぬのなら、正義に肩入れするのだけは止めておけ。」
アーチャー (EXTRA・赤)に「この戦いは本当に必要なのか、お前がいさめるべき者は他にいるのではないか」という問いに対して。
冷たく突き放し、逆に「正義の味方」が抱える最大の問題を突きつける。
誰よりも「正しい行い」をしながら、「悪」と呼ばれ命を終えた者の苦悩を知るがために。
「浅慮なのはそちらの方だ。オレは正しい英霊などではないし、そもそもジナコには何も期待していない。
 ジナコの将来性を期待する者がいるとすれば、それはジナコ本人だけだ。
 何者であれ、彼女の在り方に口出しすることはできない。
 お前とてそうだろう。マスターを守るでもなく導くでもなく、寄り添う事を良しとしている。
 たとえその先が報われぬ未来でも、己の我儘で運命を捻じ曲げる事はしない。
 口では色々と欲望ダダ漏れだがな。本性は主に殉じる純情狐というワケだ。」
キャスター (EXTRA・青)に「将来性を信じられても、重荷になるだけの人間もいる。貴方が正しくあろうとすればするほど主を追い詰めていると分かっているのか?」という問いに対して。毒舌を交えつつも、互いが抱く主への真摯な想いを認め合う。
かつて主が「悪」と知りながら、忠義に殉じた者であるからこそ。
もっとも、後に彼女は己の我儘で主の運命を捻じ曲げてしまうが……
「―――今は何も無い。
 出来る事は確約だけだ。古代ウルクの王、天地の理を与えられた裁定者よ。
 この首が落ちる運命があるのなら、それをお前に委ねよう。まだヒトの認識セカイちいさい黎明にのみ地上を統べた最古の男よ。
 その力でオレを砕けるものならな」
ギルガメッシュと初めて出会った際。
丁寧に断りを入れたのにも関らず、退かないどころか主の身を脅かし、鎧か槍か彼の首を求める傲慢な王に告げる。
主を守るためその不動の姿勢を崩さない。
そして二人の黄金の英雄は冷たく睨み合う。
「―――命令とあらば従おう。
 我が槍の暴威を以って、彼らを焼き尽くす。
 ジナコお前の内にある暗き炎が、お前自身を燃やし尽くすまで消えぬと云うならオレは風雨を遮る覆いになるまで。
 ゆくぞ。時期尚早だが、ここが貴様の死地と知れ。」
狂気に染まったジナコの叫びに応えて。
自らの勝利が絶対に主の為にならないことを知りつつも、サーヴァントとして主の叫びに応えるため、そして戦いに果てに主が救いを見出すことを信じ、彼は永き眠りについていた神槍を執る。
「能天気さなら間違いなく。オレも恥が高い」
ジナコの「自分ってAランクのマスターなんじゃない?」という自惚れに対する一言。即座にそこは鼻が高いと言うべきと突っ込まれる。
「神々の王の慈悲を知れ。
 インドラよ、刮目しろ。
 絶滅とは是、この一刺。
 灼き尽くせ、『日輪よ、死に随えヴァサヴィ・シャクティ』!!
 ふ……是非もなし……」
最終宝具解放。
『日輪よ、死に随え』。一撃のみの神をも射殺す、必滅の槍。
「アルジュナの真似事ではないがな………ッ!」
「我が身を呪え………『梵天よ、我を呪えブラフマーストラ・クンダーラ』!!」
「頭上注意だ、悪く思え」
宝具『梵天よ、我を呪え』、発動。
師から与えられた極意にして、三界を焼き尽くす天からの劫火。
サーヴァントとしてのアルジュナは『ブラフマーストラ』を所有していないが、生前や別クラスであれば似たような宝具を使えるのだろうか。
「その話は無意味だ。オレはおまえたちには協力しない。ジナコと契約を切るつもりもない。
 生徒会室に戻るがいい。ジナコがなんと言おうと、オレはおまえたちには手を貸さない。」
「オレはここで消える運命ではない。こんな所で死ぬ気もない。BB退治はしたいものにやらせればいい」
神話礼装取得のためにジナコのサーヴァントである彼を借り受けようとした際の返答。
普段のカルナからすれば不自然なほどの意固地な態度だが、これには理由があった。
「―――そうか。
 比較的無口な方だと自認していたが、まさか一言余分だったとは……
 無念だ。なぜその適切なアドバイスをもっと早く言ってくれなかったんだ?」
崩壊に飲み込まれ行く用務員室で震えるジナコを前に、状況を冷静に解説した結果「いつも一言多い」と言われた際の台詞。
間の抜けた返しをしたせいでさらに「どこまで天然なんスかアンタは!」と言われる事に。
「―――いや、それは違う。おまえの人生は、ただ、間が悪かっただけだろう。」
自暴自棄に陥ったジナコに対して。
ガトーと同じ事を語り、彼女を諭す。
「無論だ。特別ではない君を、命あるかぎり、オレは庇護し続ける。」
彼にとって全ての人間は同じ価値。「施しの英霊」と呼ばれる彼のあり方を感じさせる。
「―――そうだったのか。……そうだったのか……そう……だったのか……」
ジナコに誤解される原因は伝えたい事を途中で切るからと指摘された際の一言。
全く自覚してなかったようで、思わず三回も呟く程ショックを受けた。
「生きるがいいマスター。必ず誰かが、誰でもないおまえを待っている。」
ジナコとの別れ。言いたいことを全て言う、最初の練習にして最後の言葉。
長年孤独と死を恐れていたジナコは、この言葉を受けて涙と共に息を呑む。

Fate/Grand Order

「武器など前座。真の英雄は眼で殺す!」
エクストラアタックの変更後の台詞。
「神々の王の慈悲を知れ。絶滅とは是、この一刺。『日輪よ、死に随えヴァサヴィ・シャクティ』!」
変更前の宝具発動の台詞。
「俺は恵まれているな。ここまで信頼され、貴重な宝を預けてもらえるのだ。もしや、英霊の中でも最高の幸運度ではないだろうか」
霊基再臨3段階目での台詞。霊基再臨で感謝を述べるサーヴァントは多いが、最終再臨手前にしてこの台詞。
他作品においてマスターに恵まれたとは言い難いカルナではあるが、『CCC』における自称幸運度A+も頷けるポジティブシンキングである。
「かつてとあるマスターに言われた。俺は一言多いのではなく、少ないのだと。爾来、なんとかしようと思っているのだが、なんとかなっているか?……そうか……そうか」
絆レベル5での台詞。ジナコからの忠告を今でも心に刻んでいることが分かる。
「あの男と肩を並べる、か。頼もしいと思う反面、抑えきれない葛藤もある。こんな気持ちは初めてだ。ともあれ、かつて母が願った理想がここにある。しばらく見定めてみよう。」
アルジュナ所属時。その宿命ゆえか弟に対して複雑な感情を抱くものの、母が望んだ理想が形を変えてここに叶ったこともあり柔らかな態度を取る。
カルナ「……確かにおまえの言う通りかもしれない。オレは忠実であろうという病に罹患している。
     望んだモノを立ち所に見抜くのは、看護師という職業故か。」
ナイチンゲール「いいえ、貴方が分かりやすいだけです。」
カルナ「……………………………………………………………………
     …………………………………………………………なるほど。」
ナイチンゲールからの指摘にジナコの時と同様凹むカルナ。どうやら己が自覚していなかったことを他者にズバリと指摘されるのが弱いようである。
「どれほど自らに負い目があり、屈折した自己嫌悪があり、時に小心から悪事を成すことがあるとしても。
 何かを打倒することでしか救えぬ英雄と異なり、おまえの発明はあらゆる人間を救ってきた。
 おまえの言葉ではないがな。最終的に、おまえは本当に、世界を照らす光となった。
 その希望を、その成果を糧に立ち上がれ。状況は最悪だが、終わった訳ではないだろう?」
自らの過ちを省み、すっかり弱気になってしまったエジソンに向けカルナは告げる。
普段は多くを語らない彼がこうも多弁になるのは、余程に思う事がある故か、いつかの誰かの言葉があったからか。
「無論だ。正しく生きようと願うものがいるかぎり、オレは彼らを庇護し続ける。この力はそのために与えられたもの。我が父、我が命がある限り、日輪は不滅と知れ。」
『北米神話大戦 イ・プルーリバス・ウナム』でアルジュナに「カルナは世界を救おうとする」と言われての返答。
「……そうだな、アルジュナ。オレもお前も、癒えることのない宿婀しゅくあに囚われているようだ。」
「ああ。」
「――だからこそ、それは歓喜。」
「この世界に神はなく、呪いもなく、宿命すらもない。」
おそらく二度とは無いカルナとアルジュナの同時現界。
アルジュナの望みを知っているカルナは、人類の救済という理由などでアルジュナが止まらない事も知っていた。
そしてカルナ自身も一人の武人として、そんな言い訳をすることは無い。
カルナ「腐れ縁だが、付き合いは誰よりも長いのがオレたちだ。その縁に免じて、一つだけ約束しろ。
    オレを討った時は本来の英霊としての責務を果たせ。その『炎神の咆哮アグニ・ガーンディーヴァ』で世界を救え。
    ……言いたくはないのだがな。その手の仕事は、貴様の方が遙かに上手い。」
アルジュナ「……いいだろう。だが決した後、それを敗北の理由にしない事だ。」
カルナ「まさか。敗北のために戦う事はない。この槍に誓って、この肉体よろいに誓って。父と母に誓って――勝利を奪う。」
あくまで個人的な理由でアルジュナに決闘を『許した』カルナ。その代償として求めたのは、己が倒れた時の代行だった。それは後に、己の対極にあり敵であったカルナという男を最後まで理解できなかったアルジュナにとっての、紛れも無い救いとなった。
「ほう、そうなのか。オレはむしろ、対抗する気で来たのだが。」
「アルジュナ、話は最後まで聞くものだ。どうやらオレは、一言少ないらしいのでな。
 元より多弁ではないが、この状況でおまえに誤解をさせるべきではない。」
「……つまり、これは競争だ。直接戦うのではなく、彼らをどれだけ打ち負かしたかで競い合う、言うなれば狩りの競争だ。
 戦士クシャトリヤなら誰しも覚えがあるものだろう? それは決して糺されることのない、健全な争いだ。」
終章にて。魔神柱たちを食い止めるため、己の感情を押し殺して戦おうとしたアルジュナに対して。
共闘でなくとも、競い合うことでもこの戦況を切り拓くことができると、カルナなりに言葉にして見せる。
ついでに最終決戦そっちのけで魔神柱狩りに興じていた全国のマスター達にもその言葉が響いた。
「いつかは来る。だが、いつかは分からないと。 千年、二千年、月日がオレたちの想いを更地にするまでは、と思っていたが……。」
終局特異点で再邂逅したアルジュナに「いつかこういう日が訪れると思ったか?」と聞かれての台詞。想定していたよりも早くその日は訪れた。
「……そう。おまえはオレを憎いと思っている―――それでいい。
 オレとて聖人などではない。憎まれれば憤りを感じることもある。
 だが、それは正しい憎しみ、正しい憤りだ。決して特別なものではない。
 そして、特別ではない事とは、悪ではない・・・・・・・・・・・・・・・
 己を誤魔化すな、アルジュナ。そうせずとも、オレたちは横に並ぶことはできる。
 かつて彼女が望んだ光景モノとは異なるだろうが……。」
同じく終章にて。
自分たちの抱く感情が決して特別なものではないこと、そして特別でないことは決して悪いことではないことを説く。
特別ではないことは無価値ではない。それを知るカルナだからこそ、この言葉が出てきたのだろう。
「それから……うむ。稀にではあるが、英霊となった後で意識が変革する事は絶無ではない。
今までのオレであれば、おまえに対抗するとだけ告げて殺し合いに至ったかもしれん。」
終局特異点での台詞。いくつかの出会いを経て、自らが変わったことを意識する。
「それもあるが、全てではない。
こうして自慢するのは恥ずかしいが、オレは絶え間の無い幸運に恵まれている。」
終局特異点での台詞。アルジュナに「意識が変化したのは主人公 (Grand Order)との縁故か」と聞かれた際の返答。
ちなみにカルナの幸運はDランク相当である。
「恵まれている。特にマスター運など最たるものだ。
遠い記憶となっても、心に響いた言葉ものが残り続けているのだから。」
同じく終章にて。英霊になった後で己が世界を揺るがされたことに驚いたアルジュナに対して。
カルナは語る。マスター達との出会いの中で、自分を変えてくれる存在に巡り合えたことを喜びながら。
事実。ここではない別の世界で、特別ではない、ただ一人の人間が残した言葉は、今もカルナの霊基たましいに深く刻み込まれている。
…相変わらずのポジティブシンキング振りには、生前を知るアルジュナから引かれているが。
「へいよーかるでらっくす。」
幕間の物語「施しの英霊」にて。出会い頭に主人公といきなり謎の挨拶を交わすカルナだが、本人は至極真面目である。
直後に、この挨拶はマシュによって使用禁止となった。
「アルジュナに問いを投げかける敵対者エネミー。それがオレの役割だ。
問おう、我が仇敵よ。“おまえは、何者だ?”」
アルジュナの幕間の物語「問い掛け続けることにこそ」にて。アルジュナの夢の中でも彼は立ち塞がり、問いを投げかける。
なお、このシナリオに登場するカルナはアルジュナが記憶をもとに形成した別人格であるため、厳密にはカルナ本人の発言ではない。
「……それは嘘だな。」
「虚言を弄するな、アルジュナ。おまえはサーヴァントとして致命的な部分を一つ、失念している。
それがある限り、おまえは真のサーヴァントではない。」
同上。「私はマスターのサーヴァントだ」というアルジュナの返答に対して。
彼には英霊として致命的な「何か」が欠けていると説いたうえで更に深淵に向かうよう促し、自身も同行する。
「玉座に座り、嘲弄の笑みを零す。
戦士としての路を外れることを恐れもしない。
それこそが、“黒”クリシュナ
アルジュナ、おまえの抱える闇そのもの……そうか?」
「そうだ、クリシュナ。
ヴィシュヌ神の化身アヴァターであり、マハーバーラタにおいて、アルジュナの味方についた男。
彼は間違いなく存在した。オレたちの軍を翻弄した大英雄の一人だ。
アルジュナの戦車を引く御者を務めていた、とも。
……だが、それとは知られない、もう一人のクリシュナが、此処に巣食っていた。」
深淵にて待ち受けるものの正体。かつて彼を翻弄した大英雄とは名を同じくするそれは、宿敵アルジュナが抱える闇そのものの姿である。
「言うべきだ、アルジュナ。
正しい答えなど存在しない。最後まで、その信条にしがみつくしかない。
迷うこともあるだろう。だからこそ、オレたちはマスターと共に歩まねばならない。
この迷いと共に、サーヴァントは第二の生を生きなければならないのだ。
今やおまえは、生前のアルジュナですら辿り着けなかった領域に居るのだから。」
自身の「邪悪」を受け入れようとするアルジュナ、それを拒もうとするクリシュナに対して。カルナは受け入れるように進言する。そしてアルジュナは言う――――「あの矢を放ったのは、俺だ」と。
「…………カニとはな。横にしか歩けない人生は、辛くはないか……?
 つねに相手の顔を見続けるその気概は、武芸者として見習うべきではあるが……
 そしてヤドカリ……自らの住み処を背負うとは……移動型ひきこもり……ジナコも見習うべきだな。」
カルデアサマーメモリーにて、漂流した島にいたヤドカリたちを見ての一言。
さらっとジナコの話題を出しているが、『Grand Order』で召喚されたサーヴァントたちの状態からすると元マスターのことをこうも鮮明に覚えているのは珍しい。それだけカルナにとって記憶に残るマスターだったのだろう。
「オレも詳しくはないのだが、祭典での戦いはシミュレーターを利用したものだそうだ。
 命の奪い合いをせずに力比べが叶う、という事らしい。現代の技術にはいつも驚かされてばかりだ。
 思えばジナコが興じているゲームにしてもそうだ。電子の動きを利用する事で疑似的な知能を発生させて、音を鳴らし、画を動かすという。脳裏に浮かぶ伝説の様子さえ、虚像として浮かばせる。」
ネロ祭再びにて、アルジュナにシミュレーターを用いたカルデアの戦闘システムについて話す。そしてジナコの話題に逸れてゆく。
元マスターのことを知らない弟に対してジナコの話をする辺り、やっぱり空気が読めてないカルナさんである。
というよりイベント毎にこうも自然と名前を出すカルナは『CCC』の記憶が丸々残っているようにも見える。
「バレンタイン……!な、なるほど。
そのような粋な風習がある、とは聞いていたが……
今日がその日だったんだな…… “ボクたちには関係のないイベントッス”と、
この手の行事に詳しい女性に教わったのだが、すっかり失念していた。
スタッフには悪い事をしてしまったな……。」
復刻バレンタインにて。
自身以外にもラーマやジェロニモら5章で関わった面々がチョコレートを手渡される姿を目撃し、敵勢力の謀かその予兆ではないか?と警戒するが、だいたいいつものカルナさんである。
「――――。
――――――――――――。
そうか。少しばかり席を外す。
ここで待っていてくれ。いいな、決して移動するなよ。」
チョコレートを渡したときの反応。暫く沈黙が続いたのち、その場で待っていろと告げて一旦どこかへ姿を消すと……
「待たせたな。準備のない男で恥ずかしいかぎりだが、こちらを受け取ってくれ。」
「ああ。持ち合わせで作ったものだが、うまく出来ているだろう?オレには珍しく会心の出来だ。
ダ・ヴィンチに手伝ってもらったものだが、それでもオレの手によるものだと自負している。」
カルナからのお返しは、黄金の鎧の一部を鍛えなおして作ったピアス。
いつになく自信満々なカルナだが、どう考えても人に気安く与えるような代物でないのは確かである。
一方で弟はというと、返礼にカルナの死因たる一矢を預けていたのでこちらも大概ではあった。

Fate/EXTELLA

「唐突だが、自己紹介をしたいと思う。許されるだろうか。オレはラン…いや、ランサーのサーヴァント。真名をカルナと言う。」
やたら丁寧に話を切り出すあたりカルナらしい。ラン…なんといいかけたのやら。問題はこの自己紹介が「青の陣営の領地が襲撃を受けている真っ最中」ということ。そんな緊急事態でも全く空気を読まないマイペースぶり。
「ケー……なんだ?ロールケーキなら多少は知っているが……」
敵である李書文を見逃し、エリザベートにケーキの苺は最後まで取っておくヤツかと問われた時の反応。これは前マスターの好物だったスイーツなのだが、彼女の影響でカルナの現代知識が色々と偏っているのは否めない……。
「これがルーラーの言っていた真の災厄——文明を滅ぼしたという白い巨神か……!
 なるほど……人の知恵で作られたもの全てを分解し、吸収し、成長し、そして自壊する。もはや神というより終末装置そのものだ。
 ヴィシュヌ神の最後の 分身アヴァターラ、終末に訪れるカルキですら、ここまでの威容は誇るまい。
 ——だが。
 敵が何であれ、SE.RA.PHを好きにはさせん。日輪に衰えはなく、大地に日が陰る事はない。オレの、この命に代えてもだ。
  雷神インドラよ、今こそ刮目せよ。この閃光の一撃が、虚空の神を討ち滅ぼす瞬間を——!」
セファールと相対した時の台詞。終末のアヴァターラ、カルキを彷彿とさせる巨神に彼は今一度神殺しの槍を振るう。
「もはや戦場に呵責なし。我が父よ赦し給え。空前絶後!終わらせろ!『 日輪よ、死に随えヴァサヴィ・シャクティ』!――日輪よ、死に随え。」
「神々の王の慈悲を知れ。インドラよ刮目しろ。絶滅とは是、この一刺。焼き尽くせ!『 日輪よ、死に随えヴァサヴィ・シャクティ』!――是非もなし。」
宝具使用時。シリーズのどれにも劣らない程力強く、息を呑むほど美しい宝具。花が散るように鎧と羽を消失させ、雷光とともに蓄積した膨大なエネルギーを突きとともに開放する。他作品では空中から放射するが、EXTELLAでは渾身の突きになっている。エネルギーの奔流で敵を貫いたあとは再び鎧と羽を纏って終了。最後の決め台詞は宝具演出が終わってからのため、これで敵のボスを倒してしまうとフィニッシュ演出が入り聞けないという悲しい宿命を背負っている。

生前

「それは欺瞞、独りよがりの愛だ。
 貴女の愛で救えるのは、貴女だけだ。貴女の愛は貴女にしか向けられていない。
 だが―――その気持ちに応えよう。
 以後、戦において俺に及ばぬ兄弟を仕留める事は無い。俺が全力を尽くすのは、我が宿敵アルジュナだけだ。
 自ら手にした場所へ帰るがいい。
 ………一度だけだが、息子と呼ばれた事には、感謝している。」
説得に訪れた実の母クンティーへの答え。最後に「母としての情」に訴え、自らの過去を明かすという危険を冒してまで自分を説得しようという彼女の覚悟は「施しの英雄」である彼にとって酬いるに値するものだった。
この決断と誓いが自らの破滅を呼ぶことを理解していながら、彼はこの母に誓った言葉を守り続けた。
「利己的な母から生まれた」というのもセイバー (EXTRA・赤)との共通点だが、セイバー (EXTRA・赤)はいつも傍にいたはずの「母」と最後まで分かり合うことが出来ず公衆の面前で切り捨てる事になったのに対し、彼は幼い頃に自分を捨てた「母」を許し最後の最後で気持ちが通じた、という皮肉な違いがある。

メモ

  • 奈須氏お気に入りのキャラクター。『Fate/EXTRA CCC』に参戦が決まったのは、『Fate/Apocrypha』の企画が没になっていた当時、そのままお蔵入りさせるには勿体無いという理由で採用したためとの事。
    奈須氏は『CCC』での彼の実力について
    「確かにギルガメッシュと同格の英雄ではありますが、なんたってマスターがアレですからね(笑)どうなるかはお楽しみという事で」、「カルナはギルガメッシュと同格の非常に強力な英霊です。ストーリー前半における最大の壁として主人公達の前に立ち塞がります」とコメントしている。
    • その前評判に違わず、『CCC』内において皆から一目置かれており、彼と初めて対峙した主人公はその圧倒的な存在感から、「ひょっとすると何のペナルティもないギルガメッシュでもこのサーヴァントには一歩譲ってしまうのではないか?」「両者の実力は拮抗している」等々と発言。ギルガメッシュ本人も「戦う時が楽しみだ。申し分ない実力」と非常に高く評価している。
      また、用語集では最上級のAランクサーヴァントの中でも強力な特Aランクサーヴァントと紹介され、メディア媒体でも、最強のサーヴァントの一角であるギルガメッシュと同等、もしくはそれ以上の英雄として紹介されている。
      それほどまでの実力を誇りながら、ジナコの力量では彼の力を完全に引き出せておらず、マスター差で火力ではガウェインには及ばないと評されている。
      更に怠惰で臆病な彼女の方針で闘う機会に恵まれず、鎧を失ったことで「神殺しの槍」のランクも低下しているといった弱体化を果たしている。
    • CCCのシナリオでは前半の実質最強ボスであり、高い攻撃力と防御力、HPに最強レベルの宝具やスキルを持ち、テストプレイした奈須氏が「本気で殺しにかかっている」と評する性能を持つ[出 1]
    • 『Apocrypha』においても破格の大英雄という扱いは変わらず、シロウからは圧倒的な知名度補正によって最強クラスの実力になった黒のランサーに匹敵する戦力に数えられていた。
      実際は自分から魔力消費を制限した状態でも黒のランサーを圧倒するほどで、計り知れない強さを見せつけた。
    • 『Grand Order』のマテリアルにおいては、「あり得ない話だとは思うが」と前置きした上で「このサーヴァントと契約して勝利できないマスターがいるとしたら、それは戦いに向かない、トップランクに困った性質の人間だろう。」とまで言及されており、少なくとも優秀なマスターの下では名実ともに無双を誇るサーヴァントであることが改めて示されている。
  • サーヴァントとしてはひどく燃費が悪いらしく、常時展開している黄金の鎧、武器として使用する神槍、敵の宝具でさえ溶解させる魔力放出と尋常ではない魔力喰いらしい。特に魔力放出を最大限に使用した場合、並の魔術師なら指先一本動かせず、一流と呼ばれる者でも自身の魔術を行使できない程に疲弊するらしい。
    月の聖杯戦争で、例えカルナが万全の状態でも、三流マスターであるジナコが主では性能を出し切れる筈もない。そのカルナを差し置いてギルガメッシュが「参戦すれば優勝が確定してしまう」と評されたのには、こういった事情が大きいと思われる。そして実際にジナコがマスターであるというハンデもまた絶大らしく、彼自身も自分の力でジナコを優勝者にするのは無理だろうと認めている。
    • 「燃費が悪い」とされてはいるもののカルナ本人も魔力消費の多さをそれを自覚して普段から的確にコントロールしており、窮地の場面にもならない限り魔力放出や宝具の使用は控えている。魔力消費の多い行動をとらずに戦う分には大した問題ではないようで、魔力放出と鎧以外の宝具の使用を控えたジークフリートとの戦いでは数時間以上打ち合い続け、もっと戦っても構わないと発言している。
  • 『CCC』では、『Apocrypha』と少しデザインが変わっている。
    ワダ氏曰く、「大ぶりのファーを3Dモデルで再現するのが難しいとのことで、随分形を変えることになってしまいました。ですが、できるだけ印象を同じにしつつ、清廉さを少しでもお借りできるよう念じて描かせていただきました」との事。
    だが本編においてはハードのスペック不足だけではなく、鎧を失ったこともデザインが変わった理由であるという事実が判明した。
  • スキル「神性」により神性B以下の太陽神系英霊に対して高い防御力を発揮する。当てはまるサーヴァントはクー・フーリンオジマンディアスといったところか。
  • 伝承に伝われるようにその生涯は悲惨そのもの。ジナコ曰く「(自分より)カルナの方が無念でいっぱいなのに、カルナがどれだけ欲しいものがあったか。どれだけ酷い生涯だったかなんてわかっているよ」。しかし、当の本人は不幸だと思っていないのか、幸運のランクをかなり高いランクに自己申告して変更し、『CCC』のマスターに満足げに殉じた。
  • 伝承では宿敵アルジュナに味方する神々の策に嵌められ、鎧と槍を失い、自身の戦車の操縦を任せた御者に裏切られている状態で最後の戦いに臨むことになる。
    更に戦いの最中、過去に受けた呪いによって弓と戦車が使えなくなったところをアルジュナが放った矢で首を刎ねられ、実力を発揮できないまま敗れるという最期を遂げた。
    しかし、カルナ本人は「アルジュナがそこまでして自分を殺す事に必死になっている」と捉え、むしろ喜ばしく思って死んだ。ポジティブシンキングここに極まる。
  • 闘う気がない上に小言が嫌いなジナコからはしばしば面倒臭く思われたり役立たず呼ばわりされたりと、最強の大英雄とはとても思えないようなボロクソであんまりな扱いや評価を受けている。また彼女の両親の出身国である日本やドイツでの知名度もほぼ無い為かジナコは彼をマイナーな英霊という位にしか考えておらず、自身のマスターとしての実力がない事も相まって彼がサーヴァントとして最上級の実力を誇る英霊の一角である事に気付いていない。
    それでも仲自体は険悪でもないのは、彼がジナコを尊重しているからだという。
    • ダメダメなマスターと小言を言いつつも静かに見守る彼の姿は、まるで親子のよう。サーヴァントとして現界した際の年齢的には彼の方が下らしいが。
    • 因みに、日本でこそ知名度は皆無だが、彼の出身地であるインドでは絶大な人気を誇る。また1980年代の話になるがインドで放映されたドラマ「マハーバーラタ」は最高視聴率92%を誇るなどインド人にとって身近で知りぬかれた物語である。
    • インドの文学作品で10万部以上を売り上げる異例の大ヒットを記録したものに、「マハーバーラタ」のカルナを主人公にした『死の征服者』(著:シヴァージー・サーヴァント)がある。小説や詩集が1000部から2000部売れれば上々とされるインド出版界においてなお圧倒的な売れ行きは、カルナの人気を如実に表しているといえよう。
  • 本来の属性は「秩序・善」だが、スキル「無冠の武芸」の効果により真名を知らない相手に対しては属性が「混沌・悪」と正反対に表示される。ただし、『CCC』では属性が「中立・善」となっている。
  • 自己主張の少ないカルナだが、父であるスーリヤ神の威信を守る事には固執しているという。自らが強大な力を誇るのは父による処もあるが故に父の栄誉を汚す訳にはいかないと考えている。ただし小説版『Apocrypha』にて父スーリヤを「人と交わり人と媾う醜悪な怪物」と罵られた際にはそこまで強く反応はしていない。
    • また、自身の味方や拾い上げてくれた者への侮辱にも反応する。義には義で応じる義理堅い彼の本質を表すモノだという。
  • 本人によると仮にジナコが令呪を使っても、逆らう事が出来る。曰わく石に躓くようなモノ。これはジナコの魔術師としての力量の低さに加え、彼の霊格が極めて高いことが影響していると思われる。
    もっとも、主人に仕えることを第一と考えるカルナにとってはマスターの命令は始めから絶対のものであり、あらゆる物事を「それも有り」と認めているため、どんな事であれ主の命には黙して従うまで。それは未熟なジナコに対しても変わらず、本来ならば令呪による強制をさせられるまでもない。
    そんな彼が自分の信念すら曲げて命令に背いたのならば、そこにはよほどの理由が存在するという事に他ならない。
  • スキル「貧者の見識」によって相手の欺瞞や嘘を見抜く特性があり、彼自身も優れた洞察力を誇る。不審な素振りを見せたユリウスにも即座に警戒した。
    • とはいえ抜け道も存在しており、結果的に嘘を言わなければ対象の嘘や策略を見抜く事は出来ないという欠点がある。シロウはその点を利用し、指示を本来のマスターから経由して伝える事で彼を欺き続けた。
    • 後に赤のライダーと赤のアーチャーがシロウの尋問を行う際に彼の返答の度にカルナをチラ見して、真偽を確認するというシュールな光景からファンからは「嘘発見器」と呼ばれたりする。
  • 生前のカルナは本来戦車に乗り弓を引く「ライダー」と「アーチャー」を兼ねた戦士。その彼がランサーとして召喚されるのは黄金の鎧と引き換えに神殺しの槍を手に入れたが故。
  • 設定段階~小説版『Apocrypha』第1巻までは「どのような命令にも忠実に従う冷酷な武人」というイメージを持つ人が多かった。しかし『CCC』発売後は、忠実な武人であるが、同時に意外と面白みのある人柄なことが判明した。
    性格はやや天然ぎみで、主人の言動にツッコミをいれつつも時々素面でボケるなど、大英霊らしからぬ人間味溢れた姿が見られる。
  • 没デザイン案は赤毛で、黒い馬の様な物体を纏わせており、今のカルナよりも悪役らしい風貌だった[出 4]
  • 大きな実力を持ちながらも、説教臭いこととネットサーフィンやゲームのスキルを持ち合わせていないこと等の理由により、普段ジナコからは「ハズレ」「ダメサーヴァント」扱いされている。
    • この時の台詞で「ゲームも下手~」とジナコが言っていることから、一応は付き合ってあげたことが伺える。いくらムーンセルから現代の知識を与えられたとはいえ、生前を武芸に生きた彼にコンピュータゲームの腕を求めるのは酷な話だろう。
      サーヴァントの中にはハードごと購入してゲームを楽しむ人もいるにはいるが。
  • 『CCC』におけるカルナのクラス名は、前述した通り「ランチャー」で通っている。
    これはジナコが命名したもので、曰く「目からビームがでるからランチャーっす!」とのこと。
    本人が勝手に付けたクラス名だが、召喚時のクラスの「『ラン』サー」と適性を持つ「アー『チャー』」を複合したものと考えれば、ネーミングセンス的にはあながち間違っていない特殊クラス名なのではないだろうか。ギルガメッシュ、キャスター (EXTRA・青)からも「らしいクラス名」と称されており、本人もまた数奇なマスターをもった自身の宿命として受け入れている。
  • 原典では呪いや策略により本来の実力を失っていってしまうが、原典において彼の本来の実力は彼と比肩する大英雄アルジュナ以上と目されている。
    悪竜を踊りながら倒す等の数多の偉業を持つクリシュナにすら「アルジュナのあらゆる武器や私の戦輪でも傷つけられない」と言わしめ、神々の王インドラでさえ黄金の鎧を失った状態でも(渡した神殺しの槍の存在故に)勝てないと戦慄させ、実力の大半を奪われ挑んだ最後の戦いでも相対したアルジュナを何度も追い詰めるなど互角以上の激闘を繰り広げている。
    呪いや武器や武具の紛失がない万全の状態での彼であれば神々を含めた三界(天界、地界、人界の事)を単身で制覇するとまで言われ武芸者としての実力は比類なく、インド圏屈指の大英雄と言える。
  • 「同等以上の相手に弓術の奥義を使えなくなる」呪いは、師匠であるパラシュラーマが、バラモンであると偽って弟子入りしたことに怒ったためかけたもの。本当の理由はドゥルヨーダナが勝者となることを避けるためだった、とされることもある。
    「緊急の際に戦車が動かなくなる」呪いは、とあるバラモンが飼っていた牛を誤って殺してしまったためかけられたもの。いずれもFateでの描写や説明は無い。
  • BBのカルナに対する評価は「レオのガウェインと組まれるとタジタジ」。ただしガウェインのことを「カルナと同規模のサーヴァントだと侮っていた」と評した上で、そのガウェインを余裕綽々で瞬殺していたので、嘘をつく機能を基本的に持ち合わせていないAIの発言としてはかなり矛盾が生じているように見える。
    • 推測としては、単純に二人掛りならば話が変わるか、或いは『日輪よ、死に随え』の存在故と考えられる。BBやアルターエゴらは極めて強力な能力を持っているが、神霊すら殺せる威力を持つ『日輪よ、死に随え』ならば致命傷を与えられる可能性がある。
  • 彼を演じた遊佐浩二氏は『空の境界』でコルネリウス・アルバ役も演じている。
  • 天敵はギルガメッシュとパッションリップ。おそらくギルガメッシュの方は性格的な問題、パッションリップの方は特殊能力・id-esにより、「日輪よ、具足となれ」ごと圧縮させられてしまうためだろうか。
  • 『CCC』と『Apocrypha』の二作品に出演しているカルナだが、その両方において優勝こそ叶わなかったものの、自身を召喚したマスターを生還させることには成功している。
  • ギルガメッシュとの対戦時、ギルガメッシュが「風神の矢とはいかぬが我の弓もなかなかだ」と口にするが、この「風神の矢」とはカルナの終生のライバルであるアルジュナの弓矢のことではないかと推測される。ヴェーダ神話の弓持つ暴風雨神ルドラは破壊神シヴァの前身であり、またインドの聖典『リグ・ヴェーダ』においてはシヴァを別名としている。そのシヴァがアルジュナに与えた自らの身体の一片、投槍とも鏃とも語られるのが宝具『パーシュパタ』である。
  • 初めて映像化されたのは『Fate/GrandOrder』の第五章CMに槍の一振りで岩山を両断するなど、共演したアルジュナと共に想像を絶するスケールの闘いぶりで視聴者を唖然とさせたあくまでCMイメージであり劇中での描写ではない。また、このPVによってカルナの肩にある棘のある車輪状の鎧は空中浮遊しているものであるという事が判明した。
  • 上述もしたが、アニメ版『 Apocrypha』の第22話のジークとの決戦シーンでは遂に映像作品で『梵天よ、地を覆え』を披露した。肝心の描写はおなじみ目からビームを放つものとなっているが、『CCC』と異なり全力全開モードであるという設定、そしてA-1 Picutures作画班の本気によって『CCC』とは比べ物にならないほどの大規模攻撃となっており、迫力満点である。

脚注

注釈

出典

  1. 1.0 1.1 1.2 1.3 1.4 1.5 1.6 『Fate/EXTRA material』171-172ページ「カルナ」より。
  2. 『Fate/Grand Order material Ⅲ』104-113ページ「カルナ」より。
  3. 『Fate/Apocrypha material』156ページ「日輪よ、死に随え」より。
  4. 4.0 4.1 『Fate/complete material Ⅳ』300-303ページ「カルナ」より。
  5. 5.0 5.1 『Fate/Apocrypha material』153ページ「赤のランサー」より。

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