クラスカード

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概要

Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ』に登場する、七種のサーヴァントの姿が描かれたカード型の魔術礼装。クラスカードという名称は魔術協会の付けた仮の名で、正式名称はサーヴァントカード。
突如冬木市の鏡面界に出現した、魔術協会でも全貌を解析できない高度な一品。物語開始当初はカードを英霊が包むように実体化した黒化英霊の状態となっていた。
その正体は並行世界にある魔術師一族、エインズワース家によって作られた魔術礼装。
高位の魔術礼装を媒介とすることで英霊の座にアクセスし、力の一端である宝具を召喚、行使できる限定展開インクルードの能力を持つ。
だが、それは力の一端に過ぎず、本質は「自身の肉体を媒介とし、その本質を座に居る英霊と置換する」一言で言えば「英霊になる」夢幻召喚インストールを行うアイテム。

「美遊の世界」の冬木市で開催される聖杯戦争はこのカードの所有者同士の対決によって行われる。
創造する為には置換魔術が必要であるが、ほとんどのカードはどの英霊にも繋がらず、黒い影のような武装を生み出すだけの失敗作になるが、通常の英霊召喚で使用するような触媒を併用することで、無理矢理特定の英霊に繋げてカードとして機能させることも可能である。
カードを夢幻召喚した状態からそのまま別のカードを夢幻召喚する上書きがあるが、通常ならば単にその英霊に置き換わるだけである。
しかしバーサーカーから上書きする場合のみ、バーサーカーのクラスとスキルを継承したまま他の英霊になれる特性を有している。
サーヴァントカードとは、擬似的な英霊召喚という特異なシステムであり、使用者の意識を保ったまま英霊の技能や宝具を得られる。
言い換えれば、現代の人間に英知を超えた存在である英霊の力の結晶たる宝具を自分の意志で自由に扱えてしまう。

しかしそれは、エインズワースの掲げた悲願「人類救済」を成し遂げるための手段に過ぎず、「美遊の世界」において数百年の研究と失敗を重ねて聖杯戦争というシステムの構築に至った。
そして、降臨するかどうかもわからない聖杯に頼るより、願いを叶えうる宝具を持つパンドラのカードを作成し、ソレをエリカに使わせて「ピトス」を開けようとしている。
といっても、これらはあくまでもダリウスが本当にそれを目指した事への仮定に仮定を重ねた推論である事に留意しておく。

セイバー

黒化英霊
  • CV:川澄綾子
クラスカード・セイバーが一時的に実体化した姿。確たる意思はなく、ただ本能的に敵を排除するために動く。
基本的なデザインはセイバーオルタと同一。戦闘中に甲冑が破壊され、鎧下の姿も確認できる。色こそ黒いが、本来のセイバーと同じ服を着ている。
クラスカード・キャスターに引き続き、未遠川周辺の公園に位置する鏡面界に出現。その高い戦闘能力だけでなく、キャスター戦直後で疲弊し、結果的に油断していたところへ奇襲をかける形となったため、イリヤスフィール・フォン・アインツベルン達を終始圧倒する。イリヤと美遊・エーデルフェルトに代わって遠坂凛ルヴィアゼリッタ・エーデルフェルトがカレイドステッキと仮契約するが通用せず、絶体絶命へと追い込む。だが突如イリヤが魔力を暴走させて自身の封印を解き、初めてクラスカード・アーチャーを用いての夢幻召喚を成す。英霊同士のハイレベルな戦闘を繰り広げ、最終的に「約束された勝利の剣」の撃ち合いとなり、出力で勝ったイリヤに敗れ、回収された。
限定展開
カレイドステッキが、宝具「約束された勝利の剣」に変化する。
クラスカードに戻ってからは黒化の影響はなくなっており、通常の聖剣の姿で現れる。
約束された勝利の剣(エクスカリバー)
所有者の魔力を光に変換し、収束・加速させ斬撃として放つ最強の聖剣。宝具ランクはA++。
夢幻召喚
英霊アーサー王と一時的に同化し、セイバーの宝具とスキル、身体能力を会得する。
最強の聖剣と最高の剣技を併せ持つ、まさに切り札というべき存在。こちらも黒化の影響は抜けている。
美遊が夢幻召喚した場合の衣装は、従来のセイバーに近いデザイン。ただし甲冑姿ではあるが肩と胸部のアーマーがなく、へそが見えているなど露出の多い姿となっている。
イリヤが夢幻召喚した場合の衣装は、セイバー・リリィに近いデザインで、少しピンクがかっている。
ザカリー・エインズワースが夢幻召喚した場合の衣装は、アーサー・ペンドラゴンモードレッドの中間のような、男物の兜付き全身鎧になる。
約束された勝利の剣(エクスカリバー)
所有者の魔力を光に変換し、収束・加速させ斬撃として放つ最強の聖剣。宝具ランクはA++。
風王結界
宝具。聖剣の正体を隠すために不可視化させる風の結界。宝具ランクはC。
聖剣を隠す必要がないためほとんど使用されていないが、ザカリーは圧縮空気で吹き飛ばす「風王鉄槌」で間合いを取って即座に「約束された勝利の剣」に繋げる連携を使用した。

アーチャー

元はどの英霊にも繋がらない失敗作の「屑カード」だったが、平行世界の衛宮士郎が己の全てを差し出す代わりにエミヤが力を貸すことで変身に成功した。
後にイリヤからクロエ・フォン・アインツベルンが分離した際、このクラスカードを核として受肉化した。そのためクロエの存在とは不可分な状態にあり、イリヤと美遊を含めた他者の使用は一切できなくなった。

黒化英霊
クラスカード・アーチャーが一時的に実体化した姿。確たる意思はなく、ただ本能的に敵を排除するために動く。
基本的なデザインはサーヴァント・アーチャーを踏襲し、黒化の影響によるアレンジを加えたもの。上半身は裸で、両腕を聖骸布らしき赤い布で巻き、顔面も同様の布で両目を隠している。全体的にアヴェンジャーに近い印象の姿となっている。
『プリズマ☆イリヤ』本編開始前に、バゼット・フラガ・マクレミッツに倒されて回収され、クラスカードは後任の凛とルヴィアに託されることとなる。
限定展開
カレイドステッキが黒塗りの弓に変化する。
ただし、宝具ではなく何の能力も持たないただの弓で、しかも矢は一緒に具現化されない。
夢幻召喚
幻想の英霊エミヤと一時的に同化し、アーチャーの宝具とスキル、身体能力を会得する。
固有の宝具は持たないが、投影魔術によって数々の武装を生み出し、遠距離だけでなく白兵戦もこなすオールラウンダー。
投影
魔術によって武装を造り出す。本来の投影魔術はガワだけのハリボテにすぎないが、この英霊の能力はそれに当てはまらない特異なものらしい。
壊れた幻想
宝具を爆弾とし、使い捨てで威力を増す技能。
干将・莫耶
投影宝具。陰陽の性質を持つ夫婦剣。宝具ランクはC-。
互いに引き合う性質を利用した連続投影での「鶴翼三連」も使用可能。アニメ版ではイリヤが「オーバーエッジ」も披露した。
偽・偽・螺旋剣(カラドボルグIII)
投影宝具。サーヴァント・アーチャーが使用していた「偽・螺旋剣(カラドボルグII)」の、さらに劣化品。宝具ランクは不明。
だが、威力そのものは絶大で、真名解放して放たれれば空間をも捻じ切る。
熾天覆う七つの円環(ロー・アイアス)
投影宝具。複数の花弁からなる光の盾。宝具ランクは不明。
本来であれば七枚の花弁が展開されるが、イリヤやクロでは四枚までしか展開できない。
偽・射殺す百頭(フェイク/ナインライブス)
投影宝具。岩でできた巨大な斧剣。
オリジナルの「射殺す百頭」は「ナインライブ」だが、この投影宝具は「ナインライブ」とルビが振られている。
約束された勝利の剣(エクスカリバー)
投影宝具。本来はセイバーが持つ、所有者の魔力を光に変換し、収束・加速させ斬撃として放つ最強の聖剣。
本来このカードには神造兵装であるこの剣を投影する力はないのだが、イリヤは何故か投影ができ、真名解放までやってのけた。推測としてはイリヤの持つ「願望機」としての力や、使用時に解放された10年間溜め込んだ膨大な魔力などの要因があげられるが、解説では明確に原因については触れられておらず、「バグ」と表現されている。
イリヤから分離したクロは本人曰く「偽物できそこない偽物ハリボテ」しか作れず、真名解放もできない。ただし「壊れた幻想」は使用可能で、その場合はクロにとっての最大の攻撃となる。

ランサー

黒化英霊
クラスカード・ランサーが一時的に実体化した姿。確たる意思はなく、ただ本能的に敵を排除するために動く。
基本的なデザインはサーヴァント・ランサーを踏襲し、黒化の影響によるアレンジを加えたもの。黒化英霊の中でも例外的に形態が変化するタイプ。「人間形態」では両眼はバイザーで隠され、鎧の上から首に毛皮を被り、より野性的な外見になっている。「獣形態」では狼に非常に近い外見となり、頭部、手、脚が狼のソレに変化。四足歩行ではなく二足歩行で、槍を持った狼男に変貌する。
『プリズマ☆イリヤ』本編開始前に、バゼットに倒されて回収され、クラスカードは後任の凛とルヴィアに託されることとなる。
限定展開
カレイドステッキが、宝具「刺し穿つ死棘の槍」に変化する。
番外編では「突き穿つ死翔の槍」にも変化。ただしこちらの使い方はコミックスの解説コーナーに載っておらず、現在のところ番外編限定。
真名解放すると、直角的な飛行をしながら複数の敵を追尾・貫通する動きをした。
夢幻召喚
英霊クー・フーリンと一時的に同化し、ランサーの宝具とスキル、身体能力を会得する。
敏捷に優れ、的確に槍を捌く、野性を秘めた動きを得る。バーサーカーの素質も有するという。
刺し穿つ死棘の槍(ゲイ・ボルク)
宝具。心臓穿ちの魔槍。真名解放すると「槍を放つ」よりも先に「心臓を穿つ」という結果が作られるという、因果を逆転させる必殺必中の槍。宝具ランクはB。

ライダー

黒化英霊
  • CV:浅川悠
クラスカード・ライダーが一時的に実体化した姿。確たる意思はなく、ただ本能的に敵を排除するために動く。
基本的なデザインはサーヴァント・ライダーを踏襲し、黒化の影響によるアレンジを加えたもの。服は従来のものとさほど印象は変わらないが、随所が破れている。最大の変化は「自己封印・暗黒神殿」のバイザーで、、鱗が浮かんだ蛇の皮状の材質になり、中央部に眼球のような意匠が追加されている。全体的に蛇っぽさが増し、彼女の反転存在であるゴルゴーンの怪物を想起させる姿になっている。
穂群原学園高等部の校庭に位置する鏡面界に出現。黒化しても高ランクの対魔力を保有し、初陣で戦闘に不慣れなイリヤを鎖付きの鉄杭を武器に素早い動きで攻めたてる。イリヤから反撃を受け、「騎英の手綱」を発動して薙ぎ払おうとするが、その隙を突いた美遊の「刺し穿つ死棘の槍」による一撃を受け、回収された。
限定展開
カレイドステッキが、鎖付きの鉄杭に変化する。
宝具ではなく特別な能力は持たないただの武装だが、刺さるとやけに抜けにくい。
夢幻召喚
神話上の反英雄・女神メドゥーサの能力を会得する。
通常武装は鎖付きの鉄杭。素早い動きとアクロバティックな体捌きを得意とするが、比較的白兵戦能力は乏しい。
美遊が夢幻召喚した場合はFate本編とほぼ同じデザインだが、イリヤが夢幻召喚した場合は適合性が低い為か、眼帯が片目だけになっている。
騎英の手綱(ベルレフォーン)
宝具。召喚したペガサスに使用し、桁違いの突進力で突貫し、敵を粉砕する。宝具ランクはA+。
石化の魔眼・キュベレイ
スキル。宝石級の干渉力を持ち、敵を拘束する魔眼。
サーヴァント・ライダーの場合はランクA+だったが、クラスカードの場合は劣化している。美遊の場合はランクA、イリヤの場合はランクBで更に右目のみに発現するにとどまっている。
自己封印・暗黒神殿(ブレイカー・ゴルゴーン)
宝具。キュベレイの威力を制御する結界。宝具ランクはC-。
美遊の場合は両目を覆うバイザー状に、イリヤの場合は右目だけを覆う眼帯状になっている。

キャスター

『ドライ!!』にて、ジュリアン・エインズワースに砕かれて消失した。

黒化英霊
  • CV:田中敦子
クラスカード・キャスターが一時的に実体化した姿。確たる意思はなく、ただ本能的に敵を排除するために動く。
基本的なデザインはサーヴァント・キャスターを踏襲し、黒化の影響によるアレンジを加えたもの。ローブは破け、肌の露出する部分が多くなっている。飛行時の姿が変化し、従来のものはマントを広げただけの姿だったが、一見すると尾羽状のパーツが追加された鳥、もしくは四枚羽の蝶を思わせるデザインになっている。この追加パーツは実際には裂けたローブの一部。
未遠川周辺の公園に位置する鏡面界に出現。万全の状態でイリヤ達を待ち構え、迎え撃つ。
飛行できないイリヤ達に対し上空の圧倒的有利なポジションから攻撃を行う。完全設置型の「レーザーサーチ担当の背面魔法陣」「攻撃担当の前面魔法陣」の二重構造を持つ魔法陣がオートでサーチ&デストロイを行い、敵からの魔術は大規模な魔力指向制御平面によって防御。その隙に自身が呪文を詠唱し、大魔術をブッ放つという戦法をとり、イリヤ達は5分で撤退に追い込まれた。
二戦目はイリヤ達が魔術による飛行を会得しており、空中戦を展開する。キャスターは転移をも駆使するが、一進一退の攻防となる。最終的に美遊が「刺し穿つ死棘の槍」を使って特攻。本来であれば迎撃が間に合うはずであったが、イリヤが魔力砲を放って美遊の足場としたことで魔術発動前に接近を許し、敗れて回収された。
限定展開
カレイドステッキが、宝具「破戒すべき全ての符」に変化する。
破戒すべき全ての符(ルールブレイカー)
宝具。ありとあらゆる契約・魔術をキャンセルする力を持つ。宝具ランクはC。
夢幻召喚
英霊メディアと一時的に同化し、キャスターの宝具とスキル、身体能力を会得する。
キャスターの身体能力は他の英霊に比べて非常に乏しく、「紙装甲」と評されるほど脆い。
高速神言
神代の魔術を詠唱するスキル。現代の魔術とは系統が異なり、ランクAの魔術障壁であれ突破する。大口径魔法陣から放たれる魔力砲撃は、並の宝具を凌ぐ破壊力がある。

アサシン

アサシンカードは個別の英霊と繋がった他のカードと違い、ハサンシリーズ全体とつながっており、使用者に近い、もしくは縁のあるハサンに変身することができる。
ハサンの性質が混じったり変質したりもするらしい。

黒化英霊
  • CV:阿部彬名、野坂尚也、野間田一勝
クラスカード・アサシンが一時的に実体化した姿。確たる意思はなく、ただ本能的に敵を排除するために動く。
基本的なデザインはサーヴァント・アサシンを踏襲し、黒化の影響によるアレンジを加えたもの。仮面の形状が罅割れて中心に穴の開いた物に変化。また、武器はダークを用い、第五次のアサシンをも髣髴とさせる。
冬木市郊外の森に位置する鏡面界に出現。姿を隠したまま魔力循環を淀ませる毒物を塗ったダークでイリヤに奇襲を仕掛け、50以上の群体による包囲戦術を取る。だがイリヤが暴走による魔力放出によって全方位を吹き飛ばしたことで一掃され、回収された。
限定展開
イリヤが限定展開した場合には、カレイドステッキが、宝具「妄想幻像」に変化する。
間桐慎二が限定展開した場合には、先端に短剣が結びつけられた紐状の武器を得る。
妄想幻像(ザバーニーヤ)
イリヤが限定展開した場合の宝具。限定展開時の宝具ランクはE。
術者の武具(イリヤ達の場合はカレイドステッキ)を媒介に、囮となる幻像を生み出す。同時に術者は数秒間、隠密状態になる。デコイが破壊(幻像の破壊であってカレイドステッキの破壊ではない)されると、隠密状態も解除される。
もともとの仕様には含まれていなかったのだが、イリヤ達魔法少女がこのカードを限定展開した場合、媒介がカレイドステッキとなってしまうため、必然的にステッキを手元から離さなければならなくなってしまう。そのため、このカードの限定展開は転身の強制解除を伴ってしまう。
先端に短剣が結びつけられた紐状の武器
間桐慎二が限定展開した場合の武器。
夢幻召喚
英霊「ハサン・サッバーハ」と一時的に同化し、アサシンの宝具とスキル、身体能力を会得する。
通常のクラスカードの場合は特定の英霊と繋がっているのだが、アサシンのカードの場合は術者によって異なる「ハサン・サッバーハ」のどれかに繋がる模様で、繋がった山の翁によって得る能力はまったく異なる。
気配遮断
「暗殺者」のクラス特性。自身の気配を消す能力。程度については人(対応するハサン)によって様々。
イリヤスフィール・フォン・アインツベルン
黒のフード付き縦セーターのようなデザインになり、小さめの白仮面が頭の横にくっつく。
妄想幻像(ザバーニーヤ)
宝具。人格と魂を分割して個別に活動できる。夢幻召喚時の宝具ランクはC+。
サーヴァント・アサシンの場合はランクB+で最大80体に分割できたが、クラスカードの場合は劣化している。黒化英霊の時は50体以上の群体となったが、イリヤの夢幻召喚ではせいぜい数体が限度。
間桐慎二
アサシンのカードに描かれたような服装に脊椎の欠片がくっついた頭蓋骨下顎部のようなマスクを装着し、右腕は失われて上述の紐状武器が無数にくっついているという悍ましい姿になる。この武器は腕そのものでもあるらしく、切り落とされても相手に巻き付いて動きを阻害し、増殖させて全身を覆って巨大化させることも可能。
脚にも包帯が巻かれているが、その下にも刃が縫い付けられていて武器として使用可能。
亡奏心音(ザバーニーヤ)
宝具。上述した紐状武器が縒り合わさって巨大な腕を形成し、敵の胴体を貫通して抉り抜く。直撃した間桐桜の令呪の形に刳り貫かれていたことから、何らかの特別な効果も存在すると思われるが、現時点では不明。
美遊・エーデルフェルト
静謐のハサンそっくりの姿になる。
彼女が持つ宝具の効果同様、離れた場所から毒を使って相手を麻痺させる事が可能。
劇場版の特典チケットで描かれた夢幻召喚のデザインでは、黒のヘソ出しチャイナドレスのようなデザインになり白仮面の髪飾りがつく。
クロエ・フォン・アインツベルン
本編未登場で能力は不明。劇場版の特典チケットで公開された夢幻召喚のデザインではクノイチ風の黒のセパレートになり、腰に白仮面のアクセサリーがくっつく。

バーサーカー

黒化英霊
  • CV:西前忠久
クラスカード・バーサーカーが一時的に実体化した姿。確たる意思はなく、ただ本能的に敵を排除するために動く。
基本的なデザインはサーヴァント・バーサーカーを踏襲し、黒化の影響によるアレンジを加えたもの。テレビアニメ版では、イリヤによって身体を両断された後、HFルートで黒化した姿に近いものになるという演出がされている。
冬木市新都センタービルの上層階に位置する鏡面界に出現。宝具「十二の試練」による耐久性と蘇生能力、桁違いの腕力を振るい、逃げ場の少ないフィールドで美遊達を苦しめる。最終的に、遅れて駆けつけたイリヤが美遊と共に「並列限定展開(パラレル・インクルード)」を発動。九本の「約束された勝利の剣」による一斉攻撃を受け敗北、回収された。
限定展開
カレイドステッキが、宝具「射殺す百頭」に変化する。形状は斧剣。宝具ランクは不明。
元は九頭の大蛇を殲滅した弓矢であったが、それで培った武技をあらゆる武具に適応させ、一つの流派として昇華させたそれ自体が宝具と言える。
ただし、その武技は失われて斧剣だけが展開される上、通常時のイリヤでは重過ぎて使いこなせない。
夢幻召喚
ギリシャの大英雄ヘラクレスと一時的に同化し、バーサーカーの宝具とスキル、身体能力を会得する。
ベアトリスの『悉く打ち砕く雷神の槌』を受け止め切れる程の優れた身体能力を得るが、夢幻召喚を続けていると狂化によって理性を失い、周囲全てを攻撃するだけになってしまう。
常人が正気を保っていられるのは十分程度であり、後にあらかじめ決められた時間で排出されるようにコードが追加された。
イリヤが夢幻召喚した場合の衣装は、従来のバーサーカーに近いデザイン。ただし、布で胸を隠している。後、DS版のようにムキムキにならない。
十二の試練(ゴッド・ハンド)
宝具。一定レベルまでの攻撃を無効化し、一度受けた攻撃には耐性を得る。また、蘇生魔術のストックによって複数の命を持つ。宝具ランクはC。
サーヴァント・バーサーカーの場合はランクB以下の攻撃を無効化できたが、クラスカードの場合は劣化しているため、ランクC以下の攻撃の無効化にとどまる。また、本来の蘇生魔術のストックは11だが、劣化により満数には至らず、3に留まる。
また、夢幻召喚の特性上、蘇生が発生する程の大ダメージを受けた場合にはカードの強制排出判定が発生するため、連続戦闘には向いていない。
狂化
「狂戦士」のクラス特性。身体能力を強化するが、理性を失う。

アーチャー(2枚目)

黒化英霊
  • CV:関智一(大人の姿) / 遠藤綾(少年の姿)
クラスカード・アーチャーが一時的に実体化した姿。
高密度の黒い魔力の霧を纏い、黄金の鎧は溶解して肉体と一体化し、全身がヘドロ状に変異している。辛うじてシルエットや戦闘パターンからギルガメッシュであると認識できるが、黒化に加えて地脈が収縮する程の魔力を吸収したことで、黒化英雄の中でも特に醜く変貌している。
冬木市地下の地脈本幹に位置するに位置する鏡面界に出現。通常の「王の財宝」の掃射に加え、周囲の地面に垂れ流している泥からも宝具を射出し、下段からの攻撃を可能としている。また、全身に纏った黒い霧を操り、攻撃や防御だけでなく自己再生にも利用している。人格・言語能力ともに殆ど失った黒化英霊の中ではほぼ唯一、強固な自我によって僅かに意思を残しており、円蔵山の地下にある術式を乗っ取って受肉を企む。だがイリヤの妨害に遭い、半身である子ギルとクラスカードを内包した暴走体に分離する事に。
その後、子ギルと再融合して黒い泥の巨人へと変貌し、美遊を取り込むが、ツヴァイフォームへと変身したイリヤに追い詰められる。最後は最大出力の「天地乖離す開闢の星」を使用するがイリヤに敗北し、黒化した方のギルガメッシュは消滅させられ、再び子ギルとクラスカードに分離する。戦闘終了後、クラスカードは突如として現れたアンジェリカに回収される。
限定展開
なし。
作中に描写がないため不明という意味ではなく、コミックスの解説コーナーで「なし」と明記されている。理由等は特に述べられていない。
夢幻召喚
英霊ギルガメッシュと一時的に同化し、ギルガメッシュの宝具とスキル、身体能力を会得する。
「王の財宝」による数多の宝具を無尽蔵に射出する、アーチャーのスタイル。
ギルガメッシュの自我が強大すぎるため、美遊が使用した際は自我を侵食されかけた。

バーサーカー(2枚目)

ベアトリス・フラワーチャイルドが使用しているカード。

限定展開
巨大な篭手「ヤールングレイプル」と力帯「メギンギョルズ」を纏った神腕を召喚する。
神腕
鉄の手甲と力帯を纏った巨大な右腕。
特別な能力は無いが、凄まじい怪力を誇り、乗用車を投げつける等の攻撃が可能になる。手甲は相手の攻撃を防げるが、防御力は現代のルーンによって加速、硬化、強化の効果を相乗された突きで砕ける程度。
スキルの説明からすると、メギンギョルズ自体には特に効果はない模様。
夢幻召喚
北欧神話の半神半巨人マグニと一時的に同化し、バーサーカーの宝具とスキル、身体能力を会得する。
その巨躯から生み出される怪力は人知を超えた神域のもの、ベアトリスの夢幻召喚ではかろうじて右腕のみが神腕と化す。篭手の下の腕もダエグのルーンが刻まれた毛むくじゃらなもので、手甲が付いている間は効果があったゴルゴーンの石化の毒と魔眼をレジストした。
父からその神格・神核と神造兵装「ミョルニル」を継承している。ミョルニルを振るう代償として、真名解放の度に記憶を消費する。投擲しても使用可能。持ち主の意志で手元に飛んで戻ってくる。トールがミョルニルを扱うには力を倍加させる力帯メギンギョルズ、手を守る鉄の手甲ヤールングレイプルの二つの兵装が必要だが、マグニは両方とも破壊された状態でもミョルニルを平然と振るう事が出来る。
トールではない為、当然彼の「毒を受け、9歩後退したのち力尽きた」という死の再現は不可能。正体が分かったとしてもマグニは黄昏の生存者であり、死亡した記述が存在しないために弱点や対処法が分からない。
父の記憶からか「後退」に対して強い忌避感を持っており、回避にマイナス補正がかかっている。戦闘中に9歩後退した場合、狂化が一段階深くなる。狂化が一段階深くなると、額に埋まった石が角のように伸び、大きさは変化しないが左腕と両足が右腕と同じく毛むくじゃらのものに変化する。「黄昏の生存者」が発動すると服装が若干変化し、腰に猿のような形状の尻尾が生える。
彼女の武器の名は北欧神話の雷神トールのミョルニルであり、雷を操る能力や途轍もない怪力、右手の手甲や額に埋まった石なども彼の特徴と一致している事から、長らくその真名はトールだと誤認されてきた。しかし、帯と手甲を破壊されてもミョルニルを振るう、毒を受けた状態で9歩後退しても全く効果がなく弱体すら入らない。加えてベアトリスの「親父」という発言によって正体がマグニだと判明した。
宝具
悉く打ち砕く雷神の槌(ミョルニル)
ランク:A~A+
万物を破壊すると言われる神の雷を前方に放つ。
通常の電撃と異なり物理的な衝撃を伴ったそれは、物質と霊子に根源的な破壊をもたらす。
また、屋外では雷を呼び込むことで出力を向上させることができ、帯雷一段階で威力は倍増する。
万雷打ち轟く雷神の嵐(ミョルニル)
ランク:A++
上記の槌に帯雷二段階を上乗せし、質量を持った雷柱を十数本全方位に放出し、周囲の全てをなぎ払って終末的な破壊をもたらす広範囲攻撃。
総合出力は通常の使用の3倍にも及ぶ。
黄昏に響け父の雷葬(ミョルニル・ラグナロク)
ランク:EX
特定条件で発動する。以降ミョルニルは失われ、持ち主のステータスも変化する。発動中はミョルニルは割れている。
気候、時間に関係なく空が黄昏に染まり、ミョルニル所持者の「生前の記憶」を雷となって降り注ぐ。周囲一帯が現代の法則や魔術基盤、物理法則すら成り立たなくなり神代のものに回帰させ、「神々の黄昏(ラグナロク)」としか形容できない終焉の光景を引き起こす。
発動中はトールの神核を失っており、雷神としての性質やミョルニルの所有権を失いトールの力を持たない半神マグニとなっているため、ミョルニルの暴走を止められず、自らも雷に打たれる。ミョルニル所持者の生前の記憶を雷として放出しているためか、打たれるとその記憶を垣間見る。
その本質はミョルニルという父の生きた証をその記憶ごと空に還す。遺された者が先へ進むため弔いの儀式。故に宝具名は『黄昏に響け父の雷葬』。
死はただそれだけで悲しい。けれど、その死を悼む者がいたのなら繋がりは消えない。たとえ肉体が滅んでも、記憶から消えてしまったとしても思いは残る。黄昏(おわり)の先を行く子らへ残した父親(トール)の残した最後のメッセージ。
スキル
黄金の先駆けグルファクシ
「黄金の鬣」を名に冠する、荘厳たる名馬。空を駆けるグルファクシの残した軌跡は、さながら雲海に轟く雷の様であったと言う。
騎乗スキルが失われているため使用不可。
力帯メギンギョルズ
効果なし。使用者の力を倍加させると言われる帯。
だがアースガルズではありふれた、ただの帯だったとか。ベアトリスは効果があると思い込んでいる。
召雷:A
空の見えるフィールドでのみ使用可能。継承スキル。
雷雲を起こし、雷を落とす。主にミョルニルを帯電させるために使用。そのまま攻撃に用いることも出来るが、命中精度は低い。
神性:E-
高位の神霊と巨人族とのハーフであるため本来ならばA~B相当であるが、黄昏により失われている。
天性の肉体:A
生まれながらにして完全な肉体を持つ。
生後三日目にして巨人フルングニルの足を軽々と持ち上げたというマグニのそれは、まぎれもなく最高位のもの。
Aランク以下の物理的・霊的・精神的弱体を無効化する。
黄昏の生存者
死亡判定時に自動発動。父より継承した『トールの神核』がダメージを肩代わりすることにより、致死の攻撃を一度だけ無効化できる。
「黄昏の生存者」発動後、マグニはトールとは性質の異なる神霊となり、ミョルニルが割れるため、ミョルニル及び継承スキルは失われる。
また、ミョルニルは制御権を失われた事で暴走し、宝具『黄昏に響け父の雷葬』が発動する。
怪力:A+~A++
黄昏の生存者発動後、A++へ変化。

ライダー(バーサーカー継承)

バーサーカーから上書きした状態でライダーのカードで夢幻召喚した。

限定展開
なし。
夢幻召喚
バーサーカークラスの上書きにより、女神メドゥーサとしてではなく魔物ゴルゴーンとしての側面をより強く引き出す。
イリヤが夢幻召喚した場合の衣装は、巨大な尾と先が鱗状になった手足、元からあった眼帯に加えて額の巨大な宝石と、純粋なライダーの時と比較してよりゴルゴーンに近い衣装。マジカルルビーは髪になり、蛇の形状に変化し独立して攻撃可能。
上書き前と比べると鎖はなくなっているが、キュベレイの魔眼は健在であり、ルビーが変異した蛇のような髪とその牙に込められた石化の毒、さらには手足の爪とミョルニルを受け止める程の怪力を活用しての攻撃が可能である。
だが、バーサーカークラスを上書きした事により、徐々に理性を奪われてしまう。
宝具
騎英の手綱(ベルレフォーン)
ランク:A+
騎乗スキルが失われているため使用不可。
強制封印・万魔神殿(パンデモニウム・ケトゥス)
ランク:A
女神としての最後の名残を放棄する事で、成れの果てたる「ゴルゴンの怪物」を一時的に実体化させる。
だが、一時的とはいえ完全に怪物と化すことに人間の脳では耐えきれないため、実質使用不可。
スキル
石化の魔眼:A+
キュベレイ。常時発動。込める魔力を強め、かつ視線を合わせることでより強力な効果を発揮する。
対魔力がC以下の者は石化。Bでも判定次第で石化する。A以上であれば判定は発生しないが、全能力を1ランク低下させる『重圧』の影響下に晒される
怪力:A+
メドゥーサは人の身では到達不可能な領域。身体能力のみで宝具に迫る。

無名

どの英霊ともつながっていない、かろうじて力の発露に指向性をもたせられた程度の失敗作・屑カード。使用後は消滅する。

メモ

  • 黒化英霊の戦闘力については作者が個人ブログにおいて次のように言っている。「カードから染み出た黒化英霊は、色々誤差はありますがだいたい全パラメータが原作より1~2ランク落ちてると考えてOKです。また、戦闘本能と戦闘スキルは有しているものの、意志のない現象のようなものなのでその点を考慮しても原作英霊よりだいぶ弱いんじゃないかと。バゼットVSランサーなら、ゲイボルク使わせる間もなくボッコボコにできるレベル。」[出 1]
  • バーサーカー(2枚目)の真名について、劇中のイリヤたちは北欧神話の雷神トールであると予想している。聖杯戦争において神霊を召喚するというのは、本来ならば考えられないことであるが、これについて子ギルは「どうにもインチキくさい話だけど…」とコメントしているため、なにかしらのカラクリがあるのかもしれない。
    • 後に実はトールではなく、トールの息子で半神半巨人である「マグニ」が真名として明かされた。
  • 上記のように「英霊の座にアクセスする」機能を持っているが、アクセス経路に不審な点が見られるとか。実体化した英霊が軒並み黒化していることを考えると、座にアクセスする際にピトスを経由しているのであろうか?

脚注

注釈


出典

リンク