プトレマイオス

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アーチャー
真名 プトレマイオス
プトレマイオス一世[注 1]
異名 救済者
性別 男性
身長 182cm(第一、第二再臨)
210cm(第三再臨)
体重 78kg(第一、第二再臨)
142kg(第三再臨)
好きな物[注 2]
槍(第一、第二再臨)
苦手な物 女を傷つけること(第一、第二再臨)
書を焚くこと(第三再臨)
出典 史実
地域 マケドニア、エジプト
属性 秩序・中庸
副属性
一人称 吾(あ)
二人称 アンタ(第一、第二再臨)
お前(第三再臨)
三人称 アイツ[注 3]/○○殿[注 4]
声優 小野賢章(第一、第二再臨)
堀内賢雄(第三再臨)
デザイン 森井しづき
レア度 ☆5
初登場作品 ロード・エルメロイⅡ世の冒険
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概要

弓兵」のサーヴァント。

略歴
ライダーの宝具「王の軍勢」で召喚されている臣下英霊の一人であり、容姿そのものはアニメ版『Fate/Zero』等で時おり登場している。
ロード・エルメロイⅡ世の冒険』では彼の人格を再現した絡繰り仕掛けの鳥として真名が初登場。「もうひとつのアレクサンドリア大図書館」のファラオ殺人事件において重要なキーパーソンとなる。
Fate/Grand Order』期間限定イベント『聖杯戦線 〜白天の城、黒夜の城〜』にてサーヴァントとして本格的に登場。
イベントの舞台となる特異点に既に召喚されており、別の場所の特異点修復に出ていた矢先謎の霧に巻き込まれ、寸前に太公望の機転によって助かるも単身はぐれていた主人公と仮契約を結び、此方では何故か昼は若い姿、夜は老いた姿に変わるといった不思議な様を見せながらも共に聖杯戦線に臨む事になる。
人物
まず特筆すべき点として、彼はふたつの全盛期を有している。
ひとつは征服王イスカンダルと共に世界を征服した若き猛将。銀の鎧を身に纏い、槍と盾を装備した褐色の好漢。戦が身近だった時代に生きた人物であり、古代の将軍らしいシビアな価値観も時折見せるが非情なものでは決してない。根は書物と槍を愛し、最果ての海への情熱に満ちた清々しい好青年。
ひとつはファラオとしてエジプトを統治した老王。星の意匠があしらわれた黒布を纏い、口元を覆う白髭を蓄えた偉丈夫の老輩。大柄な体躯も相まって厳かな印象を与え、周囲を緊張させることも多いが、その実態は誰よりも書物を愛した穏やかな賢王。忍術といった新鮮な情報に興奮するがあまり威厳が崩れてしまったり、時には冗談も口にしたりと気さくな一面は若い頃と同じ。
大きく異なるふたつの姿を持つ彼だが、その芯は変わらない。それはアトラス院の分割思考と似て非なる才能を持って生まれた彼の内側には若き自分も老いた自分も構築されているためであり、複数の価値観から事物・事象を見積もることにも長けている。さらに自分自身だけでなく、他人の思考の完全なる模倣を可能とする異能者。
そしてこれらの優れた才能を持ちながらも、彼にとって戦とは「知略の限りを尽くし、奇襲謀略も当然だが最後は運否天賦で楽しむもの」である。
「価値があるかどうか」が彼の基準であり、価値あるものへの協力は惜しまない。逆に、価値が失われ、今後戻ってくることがないと判断すれば、深い友情を結んだ相手であろうと処断する。
能力
スキル『叡智への接触』によってふたつの全盛期を使い分け、状況に応じて最適な姿で敵を迎撃する。
若きプトレマイオスは槍や剣を臨機応変に持ち替えて白兵戦を行う。青色の光を纏わせて突く、斬る、薙ぎ払うといった近接攻撃だけでなく、拳や槍の穂先から光を放出する事で遠距離での攻撃を行ったりと、多様な戦法を見せる。
老いたプトレマイオスは光を用いたビームや瞬間移動などを行い、その光景はキャスターの英霊を彷彿とさせる。しかしながら拳に光を纏わせての打撃や背丈ほどの大剣を片手で振り抜いたりと、屈強な肉体に相応しい近接戦闘も披露。
上空からの偵察などに役立つ機械仕掛けの鷲を使役することも出来る。

ステータス

クラス マスター 筋力 耐久 敏捷 魔力 幸運 宝具 クラス別能力 保有スキル 備考
アーチャー 主人公 (Grand Order) C C A A A++ A+ 対魔力:B
単独行動:A
陣地作成:A+
霊基情報保存:A
救済のカリスマ:A
分割思考 (王) :A
叡智への接触:EX
霊基第一・第二段階
B A C A A++ A+ 対魔力:B
単独行動:A
陣地作成:A+
霊基情報保存:A
分割思考 (王) :A
叡智への接触:EX
霊基第三段階

宝具

月は知らず、久遠の光(ファロス・ティス・アレクサンドリアス)
ランク:B++
種別:対城宝具
レンジ:0~50
最大捕捉:100人
ギリシャ語では『ΦΑΡΟΣ ΤΗΣ ΑΛΕΞΑΝΔΡΕΙΑΣ』。
若きプトレマイオスが得意とする第一宝具。アルキメデスの宝具『集いし藁、月のように燃え尽きよ』と似て非なるものである。
世界の七不思議にも数えられるアレクサンドリアの大灯台の要たる鏡。かの大灯台は56キロ先の相手を探り当て、海岸線の船を焼くことも可能だったという。普段は鎧の内側に仕込んでおり、あらゆるエネルギーを強烈な熱と光に変換するその鏡にプトレマイオス生来の魔力を喰らわせる事で胸元から強大な光の奔流を放つ。光を集めることで数キロ先でも目の前にあるかのように見ることの出来る擬似的な遠眼鏡としても用いることが出来る。 本人曰く「イスカンダルと一緒に遺跡で拾った」とのこと。
『Fate/Grand Order』では霊基第1・第2段階時に使用でき、「自身の宝具威力をアップ(1ターン)<オーバーチャージで効果アップ>&防御無視状態を付与(1ターン)+敵単体に超強力な攻撃[Lv]&防御力をダウン(3ターン)」という効果のBuster宝具。
王の書庫(ビブリオテーケ・バシレイオー)
ランク:A+
種別:結界/対軍宝具
レンジ:1~30
最大捕捉:100人
ギリシャ語では『ΒΙΒΛΙΟΘΗКΗ ΒΑΣΙΛΕΙΟΥ』。 老いたプトレマイオスが得意とする第二宝具。固有結界と似て非なるもの。
アレクサンドリア大図書館を召喚し、フォトニック結晶の樹木が生え、アトラス院の知恵を味方全体に与えて一時的に高速思考・分割思考状態を付与・増強することでアトラス院の錬金術師が持つのと同じ未来視的な状態にする事と同時に防衛機構によって敵を攻撃する。他にも空間から切り離された内部へと避難することによる外敵の攻撃の回避、大図書館に残されたアトラス院の兵器の理論を劣化複製したアイテムの作成、同じ規格のカルデアへの通信の接続など、その機能は多岐に渡る。
この宝具としてのアレクサンドリア大図書館は表と裏の双方の性質を持っており、ふたつの大図書館が合一したものである。プトレマイオスとその息子が造り上げた「表向きのアレクサンドリア大図書館」は規模と質は桁外れに高いもののあくまで普通の図書館。その裏──プトレマイオスがアトラス院と協力することによって造った「もうひとつのアレクサンドリア大図書館」は幾多の錬金術師や魔術師を招いて当時の神秘について蒐めさせたものとなっている。
それと同時に、歴史上の大図書館とも合一したあまねく世界の叡智を集めた概念宝具でもあるため、ふさわしい機会が得られればふさわしい知識が自動的に増え、情報がアップデートされる。理屈としては『王の財宝』に似たようなもの。ほとんどの書物が光によって記録されており、水晶の輝きひとつずつが百万から数億ほどの書物に相当する。無論、本として実体化させる事も可能。
『Fate/Grand Order』では霊基第3段階時に使用できる「自身の宝具威力をアップ(1ターン)<オーバーチャージで効果アップ>&必中状態を付与(1ターン)+敵全体に強力な攻撃[Lv]&防御力をダウン(3ターン)」という効果のArts宝具。
灰燼の叡智(ソーテール)
ランク:EX
種別:対史/対城宝具
レンジ:1~99
最大捕捉:1000人
ギリシャ語では『ΣΩТΗΡ』。ソーテールとはプトレマイオスの二つ名。
プトレマイオスの切り札である第三宝具。厳密には彼が持つふたつの宝具を融合させた二重融合宝具。 『王の書庫』に眠るアトラス院の情報を『月は知らず、久遠の光』で魔力に変換。双方の内蔵する魔力を相乗させ、宙も砕くような光として放出する。プトレマイオスの体中に結晶の樹木が絡みついて、彼を固定。その後、光をさらに拡大するための結晶レンズを複数生み出し、プトレマイオスというサーヴァントを砲門の一部に造り替えてしまう。アレクサンドリア大図書館が最後に燃え落ちたという伝承から生まれる光は、人類史を熱量に変えたかのビーストの光と本質的には同じもの。
上記の性質から『月は知らず、久遠の光』と『王の書庫』、そしてプトレマイオス自身の霊核をも砕く「三重の壊れた幻想」であり、それによって人間の霊基が放つものとは思えない規格外の威力を生み出す。

真名:プトレマイオス

プトレマイオス。エジプトのプトレマイオス朝初代ファラオ。征服王イスカンダルの臣下にして朋友。
幼少の頃から側近騎兵隊将校(ヘタイロイ)のひとりであり、ミエザの学舎ではイスカンダルの学友として共にアリストテレスの元で学んだ。東方遠征においては側近護衛官(ソマトピュラケス)のひとりとなり、かの軍勢の中では将軍として活躍した。
イスカンダルの死後に起きた後継者戦争では総督として治めていたエジプト領にて後継者(ディアドコイ)として旗を揚げる。王の死体を奪い、あらゆる儀礼を尽くすことで他者に戦の大義名分を作らせず、エジプトが全面戦争に突入することを避け、首都にアレクサンドリア大図書館や学堂、港にアレクサンドリアの大灯台を建設するなどといった慈悲に溢れた治世を行った。統治体制の確立や領土の拡張により、古代エジプトの繁栄を取り戻したがために救済者(ソーテール)とも呼ばれる。
数多くの後継者が戦乱によって非業の死を遂げていく中、次世代の後継者を育て天寿を全うした後継者戦争の勝利者。

登場作品と役柄

Fateシリーズ

ロード・エルメロイⅡ世の冒険
「もうひとつのアレクサンドリア大図書館」のファラオ殺人事件の被害者にして案内人。
Fate/Grand Order
期間限定イベント『聖杯戦線 ~白天の城、黒夜の城~』の開催に際し、期間限定サーヴァントとして実装。
作中において彼の存在は期間限定イベント『復刻版:レディ・ライネスの事件簿 -Plus Episode-』にてイスカンダルの口から既に語られていた。

人間関係

Fate/Grand Order

杉谷善住坊
期間限定イベント『聖杯戦線 〜白天の城、黒夜の城〜』にて共演。
国も時代も全く異なる相手かつ縁もない偶然の組み合わせであり、「プトレ」などという愛称を勝手に付けられたりもしつつお互い気質は合う様子。どちらのプトレも彼(女)と組めたのは悪くない偶然だったと口にしている。
クレオパトラ
自身が開いた『プトレマイオス朝』の最期の女王ファラオにして末裔。
若い頃は彼女から感じる、思い出深い砂漠の匂いに懐かしんでおり、老いた頃は王朝存続のため、誠意と苦労を掛けた事を労う言葉をかけている。
諸葛孔明〔エルメロイⅡ世〕
自身も関わりがある、かつてイスカンダルのマスターだった人物の疑似サーヴァント。
「イスカンダルの最も新しい臣下」であるためどちらの全盛期からも興味を持たれており、特に若い頃は第四次聖杯戦争におけるイスカンダルの『悪行やらかし』を聞きたがっている。
グレイ
彼女よりは持っている魔術礼装に興味を抱いている。

生前

イスカンダル
学友として共にミエザの学舎で学び、側近護衛官(ソマトピュラケス)として共に東方遠征に臨んだ偉大なる征服王。
プトレマイオスは彼の宝具『王の軍勢』において若い頃の姿で召喚されている。
アレキサンダー
ミエザの学舎で学んでいた頃にあたる幼少期のイスカンダル。
若い頃は当然だがその姿に驚愕。老いた頃は「夢のようだ」と感慨深くなっている。
エウメネス
変わり者の秘書官。
彼がアレクサンドリア大図書館に居てくれれば楽だったとのこのと。 戦を楽しめるプトレマイオスが唯一戦いたくなかった相手であり、若い頃的にはとびきりの嫌なヤツ。
ペルディッカス、レオンナトス
誰が工兵部隊を指揮するかで取っ組み合いをしたとのこと。若い頃曰く城攻めは一度やったら止められない楽しさだとか。
フェイカー
若い頃は彼女の怒りの理由を重々承知しているため、殺し合いにはいくらでも応じるつもりだが、マスターへの義理を優先している。
老いた頃は後継者(ディアドコイ)戦争の勝者として責任を負うつもりでありながらも、「名無し」が「フェイカー」の名を得たことになった旅路に強い関心を示している。
ダレイオス三世
かつてエジプトを治めたファラオ。彼を倒したイスカンダルが次のファラオとなり、その次のファラオたる征服王の和子の後にプトレマイオスもまたファラオとなった。

名台詞

Fate/Grand Order

イベント
「悪だったかもしれない。咎だったかもしれない。だけど、悪のみであった、は通らねえサ」
聖杯戦線 〜白天の城、黒夜の城〜』にて。歳経て賢者となり、血濡れた後継者戦争の勝者となったがゆえに「皆の見た夢こそが悪の源泉だった」とすべてを否定しかけた老王プトレマイオスを諌めたのは、同じく若き猛将プトレマイオスだった。
「あれほどの情熱に溢れた旅は、罪であったかもしれず。咎であったかもしれず。それでも、この胸からあのときの輝きが失われることはないんだ」
同上。エルメロイⅡ世に征服王イスカンダルとの旅路の価値を問われた際のふたりのプトレマイオスの返答。
歩んできた道が間違いであったとしても、歩んできたことは間違いにはならず、熱も失われることはない。

メモ

  • 登場人物のひとりとして明確に描かれたのは『ロード・エルメロイⅡ世の冒険』が初。
    • だが、銀の鎧に身を包んだ男性の姿は『Fate/Zero』の『王の軍勢』にて既に描かれていた。この男性の名がプトレマイオスであると明かされたのは『ロード・エルメロイⅡ世の事件簿』マテリアルとなる。『ロード・エルメロイⅡ世の事件簿』のアニメ化に伴ってリファインされたため、細部のデザインは異なる。
      • イアソンドゥリーヨダナ等、宝具演出として既存サーヴァントが登場する事例はあったが、逆に既存サーヴァントの宝具から独立した初の事例となった。またメタ的な部分では、従来は声優のキャスティングが「女性二人」か「男女混成」であったいわゆる「ニコイチ」サーヴァントにおいて、初の「男性二人」パターンが実現している。

脚注

注釈

  1. 『ロード・エルメロイⅡ世の冒険』登場時の真名。
  2. 両者共通。
  3. 第一・第二再臨時のみ使用。
  4. 両者共通。

出典


リンク