「ビーストⅢ/R」の版間の差分

提供: TYPE-MOON Wiki
ナビゲーションに移動 検索に移動
 
(41人の利用者による、間の130版が非表示)
1行目: 1行目:
'''ここでは『[[Fate/Grand Order]]』における殺生院キアラについて説明する。<br />'''
+
{{サーヴァント概要
'''『[[Fate/EXTRA CCC]]』での殺生院キアラについては「[[殺生院キアラ]]」を参照。'''
+
| タイトル = ビーストⅢ
 +
| 真名 = [[殺生院キアラ|ヘブンズホール/須弥霊掌快楽天魔性菩薩]]
 +
| 依代 =
 +
| 読み =
 +
| 外国語表記 = BeastⅢ/R
 +
| 初登場作品 = [[Fate/Grand Order]]
 +
| 声優 = 田中理恵
 +
| 演者 =
 +
| 身長 = 半由旬~???
 +
| 体重 = 無
 +
| 誕生日 =
 +
| 血液型 =
 +
| 出典 = Fate/Grand Order
 +
| 地域 = 新生快楽都市SE.RA.PH
 +
| 属性 = 混沌・善
 +
| 副属性 = 獣
 +
| 性別 = 女性
 +
| スリーサイズ =
 +
| 一人称 = 私(わたくし)
 +
| 二人称 = 貴方/○○○さん(名前にさん付け)<ref group = "注">マスターには「マスター」「貴方さま」。</ref>
 +
| 三人称 = あの方/皆様
 +
| イメージカラー =
 +
| サーヴァント階位 =
 +
| 特技 =
 +
| 好きな物 =
 +
| 苦手な物 =
 +
| 天敵 =
 +
| デザイン = ワダアルコ
 +
| 設定作成 = 奈須きのこ
 +
| レア度 =
 +
}}
  
==ビーストⅢ==
+
==概要==
*真名:ビーストⅢ/R
+
『[[Fate/Grand Order]]』における[[殺生院キアラ]]が悍ましい化け物に憑りつかれた果てに生まれてしまった存在。<br>七つの人類悪の一つ、『快楽』の理を持つ第三の獣の内『愛欲』を担う片割れ「[[ビースト|ビーストⅢ/R]]」。
*性別:女性
 
*CV:田中理恵
 
 
 
『Fate/Grand Order』におけるキアラ。<br>七つの人類悪の一つ、『愛欲』の理を持つ第三の獣・[[ビースト|ビーストⅢ]]。その片割れである[[ビースト|ビーストⅢ/R]]
 
  
 
;略歴
 
;略歴
:『EXTRA CCC』とは異なり、山の外からやってきた医者の治療で回復。山に囚われる事なく下山し幸福な学生時代を送った。
+
:『Grand Order』世界の殺生院キアラ。
 +
:『[[Fate/EXTRA CCC|EXTRA CCC]]』とは14歳までは同じだが、そこから先が異なり、山の外からやってきた医者の治療で回復。山に囚われる事なく下山し<ref group="注">コミック版では「医者が着ていた上着を寝間着の上から羽織って夜の山道を駆ける」断片的な描写があるので、治療した医者に何かあってキアラが一人で山から脱走したものと思われる。</ref>幸福な学生時代を送った<ref group="出" name="竹箒日記2017/5/12">[http://www.typemoon.org/bbb/diary/log/201705.html 竹箒日記2017/5/12]</ref>。
 
:年齢は不明だが、礼拝堂に残されていた記録が正しければ、2017年の時点で25歳。
 
:年齢は不明だが、礼拝堂に残されていた記録が正しければ、2017年の時点で25歳。
:その後持ち前の善性で様々な人々を救うが、成果を上げながら金銭を取らないキアラの方針を快く思わなかった既得権利団体から攻撃を受け、徐々に居場所を失う<ref>だが本人はこの事について全く気にしていないので、その境遇を不幸と感じてはいなかった模様</ref>。
+
:その後持ち前の善性で様々な人々を救うが、成果を上げながら金銭を取らないキアラの方針を快く思わなかった既得権利団体の攻撃を受け、徐々に居場所を失う<ref group="注">だが本人はこの事について全く気にしておらず、その境遇を不幸とは感じていなかった模様</ref>。
 
:最終的に海上油田基地セラフィックスに流れ着き、教会で人々の悩みを聞き、解決するセラピストとして勤務するようになった。
 
:最終的に海上油田基地セラフィックスに流れ着き、教会で人々の悩みを聞き、解決するセラピストとして勤務するようになった。
:仏教徒なのに西洋の教会をあてがわれた時には呆れたものの誠心誠意自らの職務に務めていたが、2017年1月に時間神殿から逃亡しセラフィックスを活動拠点に定めたゼパルに隠れ蓑という形で取り憑かれ、魔神の手先としてセラフィックスを支配する為の傀儡となってしまう。
+
:仏教徒の身なのに西洋の教会をあてがわれた時には呆れたものの誠心誠意自らの職務に務めていたが、2017年1月に時間神殿から逃亡しセラフィックスを活動拠点に定めたゼパルに隠れ蓑という形で取り憑かれ、魔神の手先としてセラフィックスを支配する為の傀儡となってしまう。
:そんな中、ゼパルが数多ある[[並行世界]]から最も優れ、なおかつ特異な運命にあった『[[Fate/EXTRA CCC|月世界]]』――月の裏側と呼ばれた虚数空間でムーンセルを手に入れたキアラを見つけ出し、これと同期させられた事で脅威的な能力が引き出される。この結果[[海洋油田基地セラフィックス|セラフィックス]]はSE.RA.PHに変換され、キアラも『EXTRA CCC』の自分と同じ運命を辿ることになってしまう。
+
:そんな中、ゼパルが数多ある[[並行世界]]から最も優れ、なおかつ特異な運命にあった『[[Fate/EXTRA CCC|月世界]]』――月の裏側と呼ばれた虚数空間でムーンセルを手に入れたキアラを見つけ出し、これと同期させられた事で脅威的な能力が引き出される。この結果[[海洋油田基地セラフィックス|セラフィックス]]はSE.RA.PHに変換され、キアラも『EXTRA CCC』の自分と同じ運命を辿ることになってしまう。即ち、'''己の快楽の為に周囲の人々を徹底的に踏み台'''にするという運命のもと、彼女は人知を超えた脅威に転ずることとなった。
:即ち、'''己の快楽の為に周囲の人々を徹底的に踏み台'''にするという運命。
+
:徐々に『EXTRA CCC』のキアラに侵食され、自我を失っていく『Grand Order』のキアラ。やがてカルト化した職員に左目を潰された彼女は一人教会に立てこもり「こんなおぞましいものに変貌していく自分を見られたくない」と嘆きながら後に続く者のために自身の変貌の記録を残し、そして消滅してしまった。
:最悪の魔性に目覚めたキアラは精神を病んだセラフィックスの職員達を本格的に自らの狂信者に変え、自身を操っていた筈のゼパルさえ逆に支配する魔人となる。さらにSE.RA.PHに残されていたとある機構を利用し、聖杯戦争と称して大量のサーヴァントを召喚。延々と殺し合いを続ける彼らを栄養源にする事で、いつしか『愛欲』の理を持つ獣、ビーストⅢとして成長してゆく。
+
 
:この過程で『EXTRA CCC』のキアラに取り込まれたアルターエゴを分離させ手駒として利用するが、これが後に彼女が敗北する事となった最大の要因のひとつとなる事は知らなかった。
+
;;ビーストⅢ/Rとして
:そんな状態のSE.RA.PHから発信されたSOSを聞きつけてレイシフトして来た主人公には、当初は既に故人であるマーブルの遺体を隠れ蓑として「マーブル・マッキントッシュ」として振る舞い、共に行動していた。終盤にて唯一の生存者であるアーノルドと共にエミヤ・オルタに銃撃されるものの、これを強引に自身の味方として取り込むが、主人公がエミヤ・オルタを倒した事でついに正体を現した。
+
:最悪の魔性に目覚めさせられたキアラは精神を病んだセラフィックスの職員達を本格的に自らの狂信者に変え、自身を操っていた筈のゼパルさえ逆に支配する魔人となる。さらにSE.RA.PHに秘められていたある機構を利用し、聖杯戦争と称して大量のサーヴァントを召喚。延々と殺し合いを続ける彼らを栄養にする事で、いつしか『愛欲』の理を持つ獣、ビーストⅢとして成長してゆく。
:彼女の最終目的はSE.RA.PHと一体化し、地球の内核に到達して星と同化。これを以て人類救済を成すというもの。
+
:この過程で『CCC』においてキアラに取り込まれた二人の[[パッションリップ (Grand Order)|アルタ]][[メルトリリス (Grand Order)|ーエゴ]]と[[BB/GO|ムーンキャンサー]]を分離させ手駒として再利用するが、これが後に彼女が敗北する事となった最大の要因のひとつとなる。
:この計画を阻まんとした主人公達を一度は圧倒するが、BBの90秒分の時間逆行によって取り逃がす。実は一度キアラと戦い敗れるも命からがら逃げ延びていたメルトリリスの報告を受け、BBが密かに作っていた秘密兵器、アンチR-18フィールド『Wisdom Hold Intelligence Powered』───メルトちゃんデスwhipの力を借りて再挑戦した主人公の前に敗北。主人公の勝利を認めながらもSE.RA.PHから主人公たちを切り離し、単独で地球の核へと潜行し始める<ref>この時、SE.RA.PH内の魔神柱の反応も虚数空間から溢れ出す位に増大しており、このままでは爆発増殖して海域一帯が魔神柱の雨で埋め尽くされる。魔神柱を殲滅することは当然現実的ではなく、1秒の間に44本魔神柱を殺さないと間に合わないとされている。…ちなみにこのペースは冠位時間神殿の戦いで管制塔バルバトスが討伐される速度とほぼ同等だったりする。</ref>。
+
:そんな状態のSE.RA.PHから発信されたSOSを聞きつけてレイシフトして来た主人公には既に故人である「マーブル・マッキントッシュ」を装い接触し共に行動していた。マーブルとして動く傍ら、ガウェインを闇討ちして殺害、生き残りの人間を抹殺しようとした[[エミヤ〔オルタ〕]]を返り討ちにし逆に彼を意のままに動く傀儡としてしまう等密かに暗躍を続けるが、主人公へ差し向けたエミヤ・オルタが倒された事でついに一行の前に姿を晒した。
:だが、これを予見していたメルトリリスが、パッションリップとの合体宝具「ヴァージンレイザー・パラディオン」で捨て身の追撃を行う。これにより致命傷を負い肉体の崩壊が始まるも、メルトリリスを髪で捕縛し、霊基を乗っ取った上で主人公を消し再起を図らんとする<ref>ただしメルトリリスだけでなく、パッションリップとBBのリソースを取り込んでも、ビーストⅢラプチャーに変生したキアラ程の霊気には届かない。</ref>
+
:彼女の最終目的はSE.RA.PHと一体化し地球の内核に到達して星と同化、これを以て人類救済を成すというもの。
:しかしそれも死に体だった筈の[[エミヤ〔オルタ〕]]の銃撃を受けて失敗。動かせば崩れる腕でメルトリリスを捕まえようとするが、ある起因からくる判断の遅さによって、エミヤオルタがメルトリリスにワイヤーを取り付け離脱させる時間を作ってしまった。その巨体では浮上も叶わず、鉄のように沈みながら分解されて消滅した。
+
:この計画を阻まんとした主人公達を一度は圧倒するが、[[BB (Grand Order)|BB]]の介入によって取り逃がす。実は一度キアラと戦い敗れるも命からがら一人逃げ延びていた[[メルトリリス (Grand Order)|メルトリリス]]の報告を受け、BBが密かに作っていた秘密兵器、アンチR-18フィールド『Wisdom Hold Intelligence Powered』───メルトちゃんデスwhipの力を借りて再挑戦した主人公たちの前に敗北。主人公の勝利を認めながらもSE.RA.PHから主人公たちを切り離し、単独で地球の核へと潜行し始める<ref group="注">この時、SE.RA.PH内の魔神柱の反応も虚数空間から溢れ出すほどに増大しており、時を待たず爆発増殖して海域一帯が魔神柱の雨で埋め尽くされかねない危機的状況であった。魔神柱を殲滅することは当然現実的ではなく、1秒の間に44本魔神柱を殺さないと間に合わないとされている。…ちなみにこのペースは『冠位時間神殿 ソロモン』のレイドイベントにおいて最速スコアを記録した「[[バルバトス|管制塔バルバトス]]が討伐される速度」とほぼ同等だったりする。</ref>。
:しかしその間際に同じ『快楽』から生まれながら、快楽に沈んだ己自身と快楽の湖面から飛んだメルトリリスの違いを見つけようと、自分もまたアルターエゴになる顛末を受け入れるのだった。
+
:だが、ここまでの展開を予見していたメルトリリスが[[パッションリップ (Grand Order)|パッションリップ]]との合体宝具「ヴァージンレイザー・パラディオン」で捨て身の追撃を敢行。この直撃を受けて致命傷を負い肉体の崩壊が始まる。
 +
:しかしなおも諦めず、全てを出し尽くして満足に動けないメルトリリスを魔神柱の髪の毛で捕縛し、彼女の霊基を乗っ取った上で主人公を消し再起を図らんとする<ref group="注">ただしメルトリリスのみならずパッションリップとBBのリソースを取り込んでも、ビーストⅢ/Rに変生したキアラの霊基には届かない程度でしかない。</ref>も、死んだとばかり思っていたエミヤ・オルタの銃撃に妨害され失敗。それでもなおメルトリリスを捕まえようと腕で捕まえようと足掻くも、[[エミヤ〔オルタ〕|アーチャー]][[トリスタン|たち]]によってメルトリリスをワイヤーで離脱させられてしまう。その巨体では浮上もかなわず、そのまま鉄の塊のように沈みながら分解されていき消滅した。
 +
:そして敗北し消える間際、同じ『快楽』から生まれながら快楽に沈んだ己と快楽の湖面から飛んだメルトリリスとの違いを見つけようと、自分もまたアルターエゴとして一時の召喚に応じる顛末を受け入れるのだった。
 +
 
 
;人物
 
;人物
:セラフィックスの職員の頃のキアラは紛れもなく聖人であり、実際ゼパルからも「偽りなく聖女」「救世主の器を持ってさえいた」と評されていた。この魔神柱の干渉がなかったら慎ましやかだが幸福な人生を送り、セラフィックスのような小さなコミュニティにおいて、最後まで人々に敬われるに足る人物であることは<ref>竹箒日記でも「ゼパルさえ現れなければセラフィックスの職員たちの荒れた心はキアラに癒やされていた」と語られている。</ref>確かだっただろう。
+
:セラフィックス職員となった当初のキアラは紛れのない聖人であり、自身の人格を書き換えたゼパルからも「偽りなく聖女」「救世主の器を持ってさえいた」と評されていた。この魔神の干渉がなかったら慎ましやかだが幸福な人生を送り、竹箒日記に「ゼパルさえ現れなければセラフィックスの職員たちの荒れた心はキアラに癒やされていた」<ref group="出" name="竹箒日記2017/5/12" />と記されるように、セラフィックスのような小さなコミュニティにおいて最後まで人々に敬われるに足る人物であることは確かだっただろう。
:しかしゼパルの手で善性を封じ込められたことで、内に眠った魔神に相応しいと言われる内面の醜さが発露。狂乱状態に陥ったセラフィックスの人々をみて楽しんだり、SE.RA.PHで召喚されるサーヴァントのマスターを死体がすり切れるくらいに悪夢を見せる形で酷使している<ref>残酷な夢に関しても70回を越えたあたりからカウントをやめたと語っている。</ref>。
+
:しかしゼパルの手により自由意思を剥奪された上善性を封じ込められ、ムーンセルのキアラと同期させられたことでそれと同様の魔性と化してしまい、全てが暗転してしまう<ref group="注">セラフィックスの教会に残された映像データに「他人を信じられない。自分だけが愛おしい。 良識も道徳も、腐った食べ物のように気持ち悪い」とキアラの'''変調'''が描かれていた。</ref>。その後の彼女は狂乱状態に陥ったセラフィックスの人々をみて悦に入ったり、SE.RA.PHで召喚されるサーヴァントのマスターを死体がすり切れるほど膨大な数の悪夢を見せる形で酷使するような悍ましい性格へと変貌する<ref group="注">残酷な夢に関しても70回を越えたあたりから数えるのをやめたと語っている。</ref>。
:彼女は人間を愛する、と心の底から語り、救いたいとも述べていたが、キアラにとって「人間」とは'''自分だけであり、それ以外の人間は人の形をした獣か虫に過ぎない'''、という自己愛の怪物。故に彼女は誰よりも人間を愛し、そのために他の全ての命を利用する。
+
:彼女は「人間を愛する」と心の底から語り、救いたいとも述べていたが、変貌したキアラにとっての「人間」とは'''自分だけであり、それ以外の人間は人の形をした獣か虫に過ぎない'''、と認識する自己愛の怪物になってしまった。
:本来なら救世主にだってなれる資質の全てを自分への愛だけで使い潰し、有り余る慈愛も、心を癒す言葉も、美しく見える真心も、全て自分のためだけに使っており、その姿が聖母のようだったから周囲が勘違いしただけにすぎない。
+
:彼女は誰よりも"人間"を愛し、そのために他の全ての命を利用する。だが本来なら救世主にもなれる資質の全てを自分への愛だけで使い潰し、有り余る慈愛も、心を癒す言葉も、美しく見える真心も、全て自分のためだけに使っている。変貌後はその外見が未だ聖母のようだと周囲が誤認したに過ぎない。
:ビーストになった動機も、ゼパルが持っていた時間神殿での戦いの記憶が彼女には夢のようで、「自分も星の数ような英霊たちに責められ殺されたい」と願うが、人の身はおろか魔神の身ではその願いが叶えられないため、という常軌を逸した物。
+
:ビーストとなった動機も、ゼパルが持っていた時間神殿での戦いの記憶が彼女には夢のように映ったため。「自分も星の数ような英霊たちに責められ殺されたい」と願ったが、人の身はおろか魔神の身となってもその願いが叶えられない…という常軌を逸した物。
:一方で善性を封じられた影響なのか、CCCにおけるキアラと比較すると、他者に対する言動に悪意が目立ち、諦めの悪さが散見される。
+
:一方で善性を封じられた影響なのか『EXTRA CCC』におけるキアラと比較すると「他者に対する言動」に悪意が目立ち、かなり往生際が悪い。また、学生時代から年上扱いされていた事を気にしていたらしく、年増呼ばわりされるとムキになる。
:他、学生時代から年上扱いされていたことを気にしており、そこを突かれると感情的になる一面を見せた。
 
 
;能力
 
;能力
:ビーストとして未だ蛹である為自由に動けないという制限があり、加えてSE.RA.PHに依存していた為、単独個体の強さに関しては『EXTRA CCC』のキアラには及ばなかった。
+
:ビーストとして未だ蛹である為自由に動けないという制限、加えてSE.RA.PHに依存していたことから、単独個体の強さに関しては『EXTRA CCC』のキアラには及ばなかった。
:しかし、視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚…五感全てを誘惑し、一つでもその色香に惑えばたちまち相手を妄信的な信徒にする魅了スキル『万色悠滞』や魔性菩薩化するスキル『五蘊黒縄』やビーストのスキル『獣の権能』を有している。『ロゴスイーター』は知性体なら問答無用でテクノブレイクし、欲望あるものはどんな生命体であれ彼女に勝ち目はない。
+
:しかし、五感全て(視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚)を誘惑し、一つでもその色香に惑えばたちまち相手を妄信的な信徒にする魅了スキル「万色悠滞」や魔性菩薩化するスキル「五蘊黒縄」を有する他、ビーストとしてのスキル「獣の権能」「ロゴスイーター」によって知性体を問答無用で溶かすため、欲望ある生命の悉くに勝ち目はない。
:実際に初戦では主人公に協力したサーヴァントをいとも簡単に葬って敗北に追い込み、その後の会議でロビンフッドやBBからは「サーヴァントが100騎いても太刀打ちできない」「現状ではビーストⅢを倒すことは困難」と評されていた。
+
:実際に初戦では主人公に協力したサーヴァントを瞬く間に全滅させ、その後の会議でロビンフッドやBBからは「サーヴァントが100騎いても太刀打ちできない」「現状ではビーストⅢを倒すことは困難」と評されていた。
:SE.RA.PHにはいくつもの防衛機構があり、その一つであるセンチネルに植えつけられたキアラの因子KPをすべて消去してようやく、キアラの全能に翳りができる。KPを消去された彼女の姿は魔性菩薩としてものから翳りが出た部分を魔神柱の部品で埋め合わせたような姿となっている。
+
:SE.RA.PHのいくつもの防衛機構の一つであるセンチネルに植えつけられたキアラの因子KPをすべて消去して、ようやくキアラの全能に翳りができる。KPを消去された彼女の姿は、魔性菩薩としての姿から翳りが出た部分を魔神柱の部品で埋め合わせたようなものとなっている。
  
==アルターエゴ==
+
==別クラス / バリエーション==
*真名:殺生院キアラ
+
===アルターエゴ===
*身長:166cm / 体重:53kg?
+
ビーストⅢ/Rが自身の力の一部を[[アルターエゴ]]として残したもの。
*出典:[[Fate/EXTRA CCC]]
 
*地域:SE.RA.PH
 
*属性:混沌・悪
 
*性別:女性
 
*CV:田中理恵
 
  
[[ビースト|ビーストⅢ/R]]に変生したキアラから生まれた[[アルターエゴ]]。
+
詳細は「[[殺生院キアラ〔アルターエゴ〕]]」を参照。
 
 
;略歴
 
:類い希なる救世主としての資質をすべて己の為に使い、人ならざるものに変生したものの、その誓願と望みはからくも水際で断たれた。消滅の間際に同じ『快楽』から生まれながら、快楽に沈んだ己自身と快楽の湖面から飛んだメルトリリスの違いを見つけようと、自分もまた力の一部をアルターエゴとして残し、カルデアに召喚される未来を良しとした結果、サーヴァントとなった。
 
;人物
 
:性格は弱気、内向的、能動的。しとやかで上品な女性だが、堅物ではない。どんな冗談にも微笑で受け答えできる包容力と酒脱さを持つ、温かで柔らかな性格。貞淑な価値観、言葉遣いでありながら、言葉の端々に妙な色っぽさを持つ。
 
:温厚だが積極的。病弱そうに見えて活発。人情に弱く慈悲に深い。ものの道理をとらえ、万人の心情を読み取り、彼らの立場・苦悩を正しく理解する思慮深さを持っている。
 
:しかしその本性は自己愛と快楽をひたすら突き詰め、解脱した魔性菩薩。柔らかなサディストであり、強かなマゾヒスト。その愛は外界全てに向けられていながら、行き着く先は“自分の為”のものとなる。
 
:性的快楽のみならず、周囲の命が『自分の為に』その人生を消費し、自滅する様に最高の官能を感じ、掌の上で弄ばれた者にその過程は天上の快楽を与えるが、破滅への道歩ませ、その姿を見守り、恍惚を感じながら微笑んでいる。
 
:アルターエゴとして召喚された際は考えを改めたのか、ビーストⅢ/Rの時と比較すれば多少"丸くなっている"。だがそれは「契約が終わるまでは禁欲生活をする」と自分に誓ったためで、目に付く者すべてを餌食にしようという考えが無くなったのみに過ぎない。
 
:すなわち性根は微塵も変わっておらず、道徳を語るのも、命の尊さを語るのも、そしてアルターエゴとして世界を守るのもあくまで“自分の為”にすぎない。
 
:マスターへの態度は仏敵マーラへのそれ。いつかマスターが欲望に負けて自分に溺れる時を楽しみに待ちつつ、自分の誘惑に負けないように応援している。
 
:『EXTRA CCC』の彼女と融合したキアラから生まれたアルターエゴであるため、とある童話作家を意識したような台詞が見受けられる。
 
;能力
 
:アルターエゴとして召喚されているものの、ビーストⅢとしてのスキル『獣の権能』『単独顕現』『ロゴスイーター』『ネガ・セイヴァー』をランクを大幅ダウンさせながらも保有したままとなっている。
 
:また戦闘時は素手や魔神柱のような触手を召喚して攻撃する。
 
  
== ステータス ==
+
==ステータス==
 
{| class="wikitable" style="text-align:center"
 
{| class="wikitable" style="text-align:center"
 
|-
 
|-
! クラス !! マスター !! 筋力 !! 耐久 !! 敏捷 !! 魔力 !! 幸運 !! 宝具 !! [[スキル (サーヴァント)|クラス別能力]] !! [[スキル (サーヴァント)|保有スキル]] !! 備考
+
!クラス!!マスター!!筋力!!耐久!!敏捷!!魔力!!幸運!!宝具!![[スキル (サーヴァント)|クラス別能力]]!![[スキル (サーヴァント)|保有スキル]]!!備考
|-
 
| [[ビースト|ビーストⅢ]] || - || C || EX || B || EX || A || EX || 獣の権能:A|| 万色悠滞:EX<br />ロゴスイーター:EX<br />ネガ・セイヴァー:A<br>カルマ・ファージ:EX || style="text-align:left"|
 
 
|-
 
|-
| [[アルターエゴ]] || [[主人公 (Grand Order)]] || D || A+ || B+ || EX || E || EX || 獣の権能:D<br />単独顕現:E<br>ロゴスイーター:C<br>ネガ・セイヴァー:A||千里眼(獣):D<br />五亭新観:A<br />女神変生:EX || style="text-align:left"|
+
|[[ビースト|ビーストⅢ]]||-||C||EX||B||EX||A||EX||獣の権能:A<br />単独顕現:B<br />ロゴスイーター:EX<br />ネガ・セイヴァー:A||万色悠滞:EX<br>カルマ・ファージ:EX|| style="text-align:left" |FGOマテリアルではロゴスイーターはAランク。
 +
FGO上のクラス相性は全クラス等倍にしてアルターエゴ、ムーンキャンサーが有利。
 
|}
 
|}
  
== [[宝具]] ==
+
==[[宝具]]==
;快楽天・胎蔵曼荼羅(アミダアミデュラ・ヘブンズホール)
 
:ランク:EX<br />種別:対人宝具<br />最大捕捉:七騎
 
:対人理、あるいは対冠宝具。体内に無限とも言える魔神柱を飼育するビーストⅢの専用宝具。もはや彼女の体内は一つの宇宙であり、極楽浄土となっている。
 
:その中に取り込まれたものは現実を消失し、自我を説き解(ほぐ)され、理性を蕩かされる。どれほど屈強な肉体、防御装甲があろうとキアラの体内では意味を成さず、生まれたばかりの生命のように無力化し、解脱する。
 
:ビーストⅢは現実に出来た『孔』そのものだが、その孔に落ちた者は消滅の間際、最大の快楽を味わい、法悦の中キアラに取り込まれる。
 
:苦界である現実から解放されるその末路は、見ようによっては済度と言えるだろう。
 
:
 
 
;スカーヴァティー・ヘブンズホール
 
;スカーヴァティー・ヘブンズホール
:ヘブンズホール時の宝具。
+
:際限ない物量の魔神柱を体内に飼育するこのビーストは、現実にできた“<ruby><rb>天の孔</rb><rt>ヘブンズホール</rt></ruby>”と言われている。
 +
:この第三魔法の亜種の具現はブラックホールのように超重力で相手を引き寄せはするものの、その本質は廃棄孔であるとされる。<br>『人間が善き行いをする時、持っていては都合の悪いもの』。“天の孔”はこの身勝手な人間の悪性情報―――『この世全ての欲』を受け止め、広がり続ける。
 +
:紛れもなく醜悪な淀みだが、社会においてこの孔はなくてはならない機構であり、知性活動が行われるかぎり規模を拡大していく。人間にとってあってはならない、おぞましい欲望を溜め込みながら。
 +
:『Grand Order』では「敵全体に攻撃&宝具封印状態を付与(1ターン)&スキル封印状態を付与(1ターン)+自身のHPを回復」という効果の宝具。
 +
:KPを使用した際に使ってくる宝具であり、KP未使用の場合のチャージ攻撃は「敵全体の強化状態を解除&攻撃」という効果の「転華の微笑」なる名称の攻撃に変わる。
  
 
==真名:ビーストⅢ/R==
 
==真名:ビーストⅢ/R==
:ビーストⅢ/R。随喜自在第三外法快楽天を名乗る名の新しい天(かみ)。
+
:「随喜自在第三外法快楽天」を名乗る新しい天(神)。<br>その正体は『快楽』を優先する自己愛の塊であり、その過程で他人の人生を利用・食い物にし、破滅させる人畜災害。
:『快楽』を優先する自己愛の塊。その過程で他人の人生を利用・食い物にし、破滅させる人畜災害。
 
 
 
 
:愛は良いものであり、欲も良いものである。だが『愛を快楽に』してはいけない。
 
:愛は良いものであり、欲も良いものである。だが『愛を快楽に』してはいけない。
 
:本来、愛と欲は切り離して考えるべきもの。しかし人を愛し、人を悦ばせようとした救世主の魂が第三魔法に至った時、殺生院キアラは人ならざるものに変生した。
 
:本来、愛と欲は切り離して考えるべきもの。しかし人を愛し、人を悦ばせようとした救世主の魂が第三魔法に至った時、殺生院キアラは人ならざるものに変生した。
 
+
:地上の全ての動物を快楽によって救い、またその快楽の受け皿になって最高の救済を求め。七十億の命をただ自分一人のために使い、絶頂を迎えようとしたもの。その先の目的も、満足する果ても知らず、ただ快楽のみで“人間”を救おうとしたもの。
:地上のすべての動物を快楽によって救い、またその快楽の受け皿になって最高の救済を求め。七十億の命をただ自分一人のために使い、絶頂を迎えようとしたもの。その先の目的も、満足する果ても知らず、ただ快楽のみで“人間”を救おうとしたもの。
 
 
 
 
:以上の本性をもって彼女のクラスは決定された。快楽天なぞ偽りの名。
 
:以上の本性をもって彼女のクラスは決定された。快楽天なぞ偽りの名。
 
:其は個人が到達した、人類を最も端的(最短)に救う大災害。
 
:其は個人が到達した、人類を最も端的(最短)に救う大災害。
:その名も'''ビーストⅢ/R'''。七つの人類悪の一人、『愛欲』の理を持つ獣である。
+
:その名も'''ビーストⅢ/ラプチャー'''。七つの人類悪の一人、『愛欲』の理を持つ獣である。
  
== 登場作品と役柄 ==
+
==登場作品と役柄==
 +
===Fateシリーズ===
 
;[[Fate/Grand Order]]
 
;[[Fate/Grand Order]]
*〔ビースト〕キャラクターデザイン:ワダアルコ / 設定作成:???
+
:期間限定イベント『深海電脳楽土 SE.RA.PH』における事件の黒幕として登場。
*〔アルターエゴ〕キャラクターデザイン:ワダアルコ / 設定作成:??? / レア度:☆5
+
:エネミーとしてはKPを使った場合は「ヘブンズホール」、KP未使用の場合殺生院キアラから「魔性菩薩」という名称になり、行動も変わってくる。
:期間限定イベント『深海電脳楽土 SE.RA.PH』の開催に伴い、アルターエゴ版が期間限定でガチャに追加。イベントガチャ限定サーヴァントであり、恒常的な入手手段は現状ない。
+
:なお、その後間髪入れずに[[殺生院キアラ〔アルターエゴ〕|アルターエゴクラスでプレイアブル化]]という衝撃の再登場を果たした。
:[[ビースト]]クラスのラスボス登場から、間髪入れずアルターエゴクラスとしてプレイアブル化という衝撃の登場を果たした。
 
  
== 人間関係 ==
+
==人間関係==
 
===Fate/Grand Order===
 
===Fate/Grand Order===
 
;[[ゼパル|魔神ゼパル]]
 
;[[ゼパル|魔神ゼパル]]
 
:セラフィックスを活動拠点に定めた彼によって取り憑かれた上に善性を封じ込められてしまうが、その結果、セラフィックスの職員は正気を失ったのみならず、ゼパルも逆に彼女に乗っ取られるという結果を招いた。
 
:セラフィックスを活動拠点に定めた彼によって取り憑かれた上に善性を封じ込められてしまうが、その結果、セラフィックスの職員は正気を失ったのみならず、ゼパルも逆に彼女に乗っ取られるという結果を招いた。
:小指先しかない意識はその状態で解放されれば消滅するという事実に発狂し、魔神としての誇りをかなぐり捨て彼女への隷属を望んだが、キアラはゼパルをいとも簡単に捨てていった。
+
:小指の先しかない意識は、その状態で解放されれば消滅するという事実に発狂し、魔神としての誇りをかなぐり捨て彼女への隷属を望んだが、キアラはゼパルをいとも簡単に捨てていった。
:この魔神は悲惨な末路を迎えたものの、その発端となった行為によりセラフィックスは最悪な方向に動き出した(しかも結局『Grand Order』でのキアラも破滅の運命に陥った)ため、[[BB]]による「因果応報」の評を否定することは出来ない。
+
:この魔神は悲惨な末路を迎えたものの、その発端となった行為によりセラフィックスもまた最悪な方向に動き出した(しかも結局『Grand Order』世界のキアラもビーストとしての資格を得てしまったせいで世界から完全に消滅せざるを得なかったという憂き目を見た)ため、[[BB (Grand Order)|BB]]による「因果応報」の評を否定することは出来ない。
 +
 
 
;[[マーブル・マッキントッシュ]]
 
;[[マーブル・マッキントッシュ]]
 
:セラフィックスでの同僚。
 
:セラフィックスでの同僚。
:生前の関係は不明だが、どこかの時点から彼女の皮を被り、彼女のふりをして行動していた。
+
:生前の関係は不明だが、どこかの時点から彼女の皮を被り、彼女のフリをして行動していた。
 +
:善性を封じ込められる前はセラピストとしてかなり親身に対応していたようである。
 +
 
 
;[[アーノルド・ベックマン]]
 
;[[アーノルド・ベックマン]]
 
:セラフィックスでの同僚。
 
:セラフィックスでの同僚。
:事件発生時は(おそらくセラピーを通じて)彼をノセることでコミュニティのリーダーに仕立て上げ、集団のカルト化を裏から押し進めていた。
+
:事件発生時は(おそらくセラピーを通じて)彼を背後から操ってコミュニティのリーダーに仕立て上げ、集団のカルト化を裏から押し進めていた。
;[[パッションリップ]]、[[メルトリリス]]
+
:合流後は沈んでいた彼を励ましたら調子づかせてしまったり、癇癪を起こした彼に暴力を振るわれたりと、共に惨劇へと沈んでゆくことになる。
:『EXTRA CCC』では彼女たちを取り込んでいたが、『Grand Order』の『深海電脳楽土 SE.RA.PH』においては月世界のキアラの中に取り込まれたリップやメルトをサルベージし、センチネルにした。
+
 
 +
;[[トラパイン]]
 +
:セラフィックスでの同僚。
 +
:キアラ最大の誤算というか、見落とし。
 +
 
 +
;[[ヒデヤス・アジマ]]
 +
:セラフィックスの所長で、彼に迎え入れられる形でセラピストとして就任した。
 +
:施設として「同じようなものだろう」と礼拝堂を仏教徒の彼女に宛てがったことについては呆れていた。
 +
 
 +
;[[パッションリップ (Grand Order)]]、[[メルトリリス (Grand Order)]]
 +
:『Fate/EXTRA CCC』では彼女たちを取り込んでいたが、『Fate/Grand Order』の『深海電脳楽土 SE.RA.PH』においてはムーンセルのキアラの中に取り込まれたリップやメルトをサルベージし、センチネルにした。
 +
:マーブルの皮を被って[[主人公 (Grand Order)|主人公]]達の仲間になった際は、アルターエゴということで強く怯えており、仲間になった後も警戒心は解けなかった……というフリをしていた。
 +
 
 +
;[[キングプロテア (Grand Order)]]
 +
:『Fate/Grand Order』の『深海電脳楽土 SE.RA.PH』においてはムーンセルを再現した際、BBの手によって廃棄されていた彼女まで再現してしまった。
 +
:BB同様に持て余しており、「あれはちょっと」と完全になかったことにしていた模様。
 +
 
 +
;[[BB/GO]]
 +
:リップやメルト同様、月世界のキアラの中に取り込まれていた[[BB]]をサルベージし、聖杯戦争の管理を任せた。
 +
:だが当然ながら彼女には嫌われていたため、自身の討伐を目標とする[[BB (Grand Order)|ムーンセルから送り込まれたBB]]と手を組まれ、知らぬ間に代替されていた。
 +
 
 
;[[エミヤ〔オルタ〕]]
 
;[[エミヤ〔オルタ〕]]
:『Grand Order』でのマテリアルではキアラが彼を失墜させた原因であることを示唆されており、『深海電脳楽土 SE.RA.PH』ではさらにそのことについて踏み込んでいる。
+
:彼のプロフィールにて「いずこかの世界のキアラが彼を失墜させた原因である事」を示唆されており『深海電脳楽土 SE.RA.PH』では更にその事について踏み込んでいる。
:最終的には彼の妨害を受けて[[メルトリリス]]の吸収は失敗に終わってしまう。
+
:一度は不意打ちで仕留め、そのまま傀儡にして主人公一行と力尽きるまで戦わせたが、最終的には満身創痍で再起した彼に土壇場で一杯喰わされ、共に海の藻屑と消えながらも断末魔を上げて悶え苦しむ自身を嘲笑われる。
 +
 
 +
;[[主人公 (Grand Order)]]
 +
:ビースト時、メルトリリスの認識上に於ける1周目の戦いで彼女を庇った所を殺害する。この時はメルトリリスの添え物扱いで大して意識していなかった。
 +
 
 +
;[[ガウェイン]]
 +
:マーブルに擬態していた際、助けてもらった人。その点については感謝しているが「マダム」呼ばわりには傷ついた。
 +
:パッションリップ救出戦直後、夜中の教会で彼を一人呼び出して殺害。一人だけ怪しいロールをとっていたエミヤ・オルタにその嫌疑がかけられることとなった。
 +
 
 
;[[ハンス・クリスチャン・アンデルセン]]
 
;[[ハンス・クリスチャン・アンデルセン]]
:幼少期に強く影響を受けた童話作家。
+
:苦手意識からか何か思う所でもあったのか、SE.RA.PHの聖杯戦争には彼だけは召喚されないようにブロックしていたとのこと。
:『EXTRA CCC』での記憶があるためか「牛女とかメロン峠とか全く覚えがない」と具体的に言い張るなど、苦手意識を持っている。
+
:なお、期間限定イベント『深海電脳楽土 SE.RA.PH』において彼は自身がキングプロテアを封印した領域を見張っていた。
;[[主人公 (Grand Order)]]
+
 
:ビースト時、メルトリリスの認識上に於ける一回戦目において殺害に成功している。この時はメルトリリスの添え物扱いで大して意識していなかった。
+
;[[ビーストⅢ/L]](カーマ/マーラ)
:アルターエゴとなってからは積極的な誘惑はしないものの、彼(彼女)が自分自身で屈する事を密かに待ち望んでいる。
+
:彼女の対となるもう一人のビーストⅢ。
 +
:ビースト化の原因となった「月世界の彼女」と因縁深い間桐サクラのオリジナルが依代となった疑似サーヴァント。
 +
:自己愛の塊、「全ての愛を受け入れる者」であるビーストⅢ/Rに対し、ビーストⅢ/Lは他者愛の塊、「全てに愛を与える者」であるため、RとLが並び立つ事は叶わないとのこと。
  
 
===その他===
 
===その他===
 
;[[殺生院キアラ]]
 
;[[殺生院キアラ]]
 
:『EXTRA CCC』での自分自身。
 
:『EXTRA CCC』での自分自身。
 +
:辿った人生が全く異なるせいか価値観もまるで異なっており、『Grand Order』世界のキアラからすれば彼方は「おぞましいもの」扱い。
 +
 +
==名台詞==
 +
===Fate/Grand Order===
 +
====戦闘====
 +
;「和光同塵、真如波羅蜜。慈悲です、戯れといたしましょう」
 +
:殺生院キアラ時の戦闘開始の台詞。
 +
 +
;「眼には色を、耳には言葉を」<br>「口には蜜を、鼻には香を」<br>「そして肌には昂ぶる熱を。んっふふ……ははははうふふふ」
 +
:殺生院キアラ時のロゴスイーター使用の台詞。上から一回目、二回目、三回目。
 +
 +
;「うふふふふ」
 +
:被ダメージ時の台詞。殺生院キアラ、魔性菩薩の両方とも同じ。
 +
 +
;「堕ち行く先は殺生院、<RUBY><RB>顎</RB><RT>あぎと</RT></RUBY>の如き天上楽土。一寸の虫にも五分の魂と申します。ふふ、ふふふ。もはや<RUBY><RB>何人</RB><RT>なんびと</RT></RUBY>も私からは逃れられません」
 +
:魔性菩薩時の戦闘開始の台詞。
 +
 +
;「あら、どうしましたか?」<br>「可愛らしいこと」<br>「可愛がってあげましょう」
 +
:魔性菩薩時の攻撃時の台詞。
  
== 名台詞 ==
+
;「どこまで逃げても掌の上」
===ビーストⅢ===
+
:魔性菩薩時のスキル使用時の台詞。
 +
 
 +
;「それでは皆々様、済度の日取りでございます。──天上解脱、なさいませ」<br>「万色悠滞、蓮の華に御還りなさい」
 +
:魔性菩薩時の宝具使用時の台詞。
 +
 
 +
====マテリアル====
 +
;『目を開ければ、そこは無限に続く肌色の平原。<br> 魔性菩薩の手のひらの上。<br> 果てしなく遠い地平線の彼方でキアラは微笑む。<br><br>“人類とはみな未熟な獣。<br> 欲を食べ、欲に溺れ、<br> 欲に溶ける泡沫の実なのです―――”<br><br> その獣性を菩薩の如く受け止める女神であれば、<br> 誰が、どうやって、この巨大な愛を、<br> 無限の愛を拒めよう。<br> 大悟も解脱もその指一つで随喜自在。<br> 行き着く先は殺生院、顎の如き天上楽土』
 +
:マテリアルに記述された文章。
 +
 
 +
====イベント====
 
;「―――それは、羨ましかったのです。<br> だってずるい。<br> あんな、あんな―――<br> あんな素晴らしい光景が他にあったでしょうか?<br> ゼパル様が持っていた記憶―――<br> 時間神殿での戦いが、<RUBY><RB>私</RB><RT>わたくし</RT></RUBY>にはもう夢のようで。<br> ゼパル様が。ゲーティアが。<br> いえ、あの時にあった全てが、とても―――<br> とても、気持ちよさそうで。<br> いつしかこう願うようになりました。<br> <RUBY><RB>私</RB><RT>わたくし</RT></RUBY>もあんな風に責められたい。<br> 星の数のような英霊たちに殺されたい―――」
 
;「―――それは、羨ましかったのです。<br> だってずるい。<br> あんな、あんな―――<br> あんな素晴らしい光景が他にあったでしょうか?<br> ゼパル様が持っていた記憶―――<br> 時間神殿での戦いが、<RUBY><RB>私</RB><RT>わたくし</RT></RUBY>にはもう夢のようで。<br> ゼパル様が。ゲーティアが。<br> いえ、あの時にあった全てが、とても―――<br> とても、気持ちよさそうで。<br> いつしかこう願うようになりました。<br> <RUBY><RB>私</RB><RT>わたくし</RT></RUBY>もあんな風に責められたい。<br> 星の数のような英霊たちに殺されたい―――」
 
:キアラが人類悪になった、余りにも常軌を逸した理由。
 
:キアラが人類悪になった、余りにも常軌を逸した理由。
 
:人の身、魔神の身では叶わないからビーストになったという理解しがたい行動は、主人公を絶句させるには十分なものだった。
 
:人の身、魔神の身では叶わないからビーストになったという理解しがたい行動は、主人公を絶句させるには十分なものだった。
 
:もはや聖母としてのキアラはどこにもなかった。
 
:もはや聖母としてのキアラはどこにもなかった。
;「この世に人は私だけ。<br> 私以外の人間はすべてケダモノ。<br> 私はそのように育てられました。<br> そのような世界で生きたのです。<br> 私を悪と断じたのはごく少数の希少種だけ。<br> ですが、そういうヒトに限って―――<br> あのように、人間社会から逸脱した罪人とされました。<br> 私のような悪を処断しようと努めた者を、<br> 自分たちの利益にならないからと排斥する―――<br> そのようなケダモノ達が人間だとでも?<br> それでは無銘の英雄たちが、あまりにも報われません」
+
 
 +
;「この世に人は私だけ。<br> 私以外の人間はすべてケダモノ。<br> 私はそのように育てられました。<br> そのような世界で生きたのです。<br> 私を悪と断じたのはごく少数の希少種だけ。<br> ですが、そういうヒトに限って―――<br> あのように、人間社会から逸脱した罪人とされました。<br> 私のような悪を処断しようと努めた者を、<br> 自分たちの利益にならないからと排斥する―――<br> そのようなケダモノ達が人間だとでも?<br> それでは無銘の英雄たちが、あまりにも報われません。」
 
:パッションリップから悍ましい自己愛の怪物と糾弾されるも、それを肯定した。
 
:パッションリップから悍ましい自己愛の怪物と糾弾されるも、それを肯定した。
:彼女の世界において、人間はキアラ自身だけであり、他の人間を人間とみなさない。そして、[[エミヤ〔オルタ〕|自分のような悪を処断しようとした無名の英雄]]を排斥した人々たちをケダモノと嘲笑った。
+
:彼女の世界において、人間はキアラ自身だけであり、他の人間を人間とみなさない。そして、[[エミヤ〔オルタ〕|自分のような悪を処断しようとした無名の英雄]]を排斥した人々をケダモノと嘲笑った。
:だがその時、その言葉を聞き流すわけにはいかないと'''[[エミヤ〔オルタ〕|死に果てたはずの男]]'''が立ち上がった。自分ではなく、無銘の英雄を排斥した人々――彼が本当に守ろうとしていた者たちを虚仮にしたのだから。
+
:だがその時「その言葉を聞き流すわけにはいかない」と死に果てたはずの英雄が立ち上がった。自分ではなく、無銘の英雄を排斥した人々――'''彼が本当に守ろうとしていた者たち'''を虚仮にしたのだから。
 +
:後に『深海電脳楽土SE.RA.PH』の漫画版でエミヤオルタの回想が描かれ、その嘲笑った対象によりにもよって[[藤村大河|彼女]]が含まれる事も判明したため読者の怒りも倍加することになった。
 +
 
 +
;「いや、いやです、こんなのいや! やり直し!やり直しを求めます! だって、だって―――だって本当に、私」<br />「<RUBY><RB>まだ満足して無いのにぃぃぃいいい!</RB><RT>あともう少しだったのにぃぃぃいいい!</RT></RUBY>」
 +
:自分の快楽を最優先するが故に反撃を許して絶頂を阻止され、海底に沈んでいく際の断末魔。<br />こうして、愛欲を司る獣は再び恋によってその目論見を破られたのだった。
 +
 
 
;(……でも、愉しかったのは紛れもなく<br> 何が違ったのでしょう―――<br> 私と彼女。快楽に沈んだ<RUBY><RB>私</RB><RT>わたくし</RT></RUBY>と、<br> 快楽の湖面から翔んだ、あの―――<br> ……ああ、そうですね<br> その疑問こそ、私に与えられた罰ならば……<br> 彼女のように、アルターエゴになってみる顛末も、<br> 有り得るのかもしれませんね―――)
 
;(……でも、愉しかったのは紛れもなく<br> 何が違ったのでしょう―――<br> 私と彼女。快楽に沈んだ<RUBY><RB>私</RB><RT>わたくし</RT></RUBY>と、<br> 快楽の湖面から翔んだ、あの―――<br> ……ああ、そうですね<br> その疑問こそ、私に与えられた罰ならば……<br> 彼女のように、アルターエゴになってみる顛末も、<br> 有り得るのかもしれませんね―――)
:間際。自己愛で人類悪に変生した女は、恋に羽ばたいた少女の一撃と、正義の味方――否、悪の敵である男の妨害によって海底に沈んだのであった。
+
:今際の際。自己愛で人類悪に変生した女は、恋に羽ばたいた少女の一撃と、死に体の男の一射によって海底に沈んだ。
:彼女はその疑問の答えを得ようとアルターエゴになることを受け入れるが……?
+
:彼女は今際の際になって浮かんだ疑問の答えを得ようと、アルターエゴになってみるのも一興かと考えるが……?
;「なっ……! なにをもって、そんな根拠のない事を仰るのです!?」<br />「私が年上だなんて、それは見た目だけで判断した偏見というものです!」<br />「世の中には二十代のように見える十代がいましてよ!? その逆だってあると私は主張しますっ!」
 
: 受け入れようとした主人公から「年上おことわり!」と跳ねつけられて。[[ハンス・クリスチャン・アンデルセン|口の悪いサーヴァント]]以外には、常に悠然として他者を弄んできたキアラにしては、珍しく感情を露わにして反論してくる。
 
: 学生時代のトラウマを刺激されたためか、ビーストではなく当時のまともな人間だったころの名残が垣間見える発言。
 
  
===アルターエゴ===
+
;「なっ……! なにをもって、そんな根拠のない事を仰るのです!?」<br />「私が年上だなんて、それは見た目だけで判断した偏見というものです!」<br />「世の中には二十代のように見える十代がいましてよ!?  その逆だってあると私は主張しますっ!」
;「アルターエゴ、殺生院キアラ。救いを求める声を聞いて参上いたしました。<br> でも……うっふふっ。私のような女を呼ぶだなんて、何と言う方なのでしょう。<br> 私は生きとし生けるもの、有情無情の区別なく味わい尽くす魔性菩薩。<br> これはもう、地獄の底までお付き合いしていただくしかありませんね」
+
;リップ「あ、わかります!十代なのに三十代に見えちゃう人だっていますよね!」
:'''イベント終章からたった4日後という驚異的な速さで実装された'''、アルターエゴとしての彼女の召喚時台詞。'''<del>諦めが悪いにも程がある。</del>'''
+
;「ベビーフェイスは黙っていて下さいますか!?貴女に学生時代から年上扱いされた私の気持ちは分かりません!」
:ともあれ、自分のような人類悪に変生した自己愛の塊の人間を呼び出したことについては驚きと関心を抱いたようだ。
+
:受け入れようとした主人公から「年上おことわり!」と跳ねつけられて。[[ハンス・クリスチャン・アンデルセン|口の悪いサーヴァント]]以外には、常に悠然として他者を弄んできたキアラにしては、珍しく感情を露わにして反論してくる。
;「はあ、あの方、アンデルセンというのですか。存じません。私、あんな方まったく存じません。<br> メロン峠とか牛女とかどぶ川の毒婦とか。ええ、そんな悪態、まったく覚えがありませんとも。<br> なので、間違っても同じ部屋に呼んだり、同じパーティーに入れないでくださいね。……後生ですよ?」
+
:学生時代のトラウマを刺激されたためか、ビーストではなくまともな人間だったころの名残が垣間見える発言。<del>まあ25歳なんて微妙なお年頃で年増呼ばわりされたらそりゃ傷つくわなぁ……</del>
:マイルーム特殊会話「[[ハンス・クリスチャン・アンデルセン]]」。この発言も含めてアンデルセンに言及する際には、彼を非難しつつも顔を赤らめている。[[ハンス・クリスチャン・アンデルセン|男のツンデレ]]に対する趣返しといったところか。
 
:ただし、『Grand Order』のキアラは『EXTRA CCC』のキアラとは別の人生を辿っているため、そういう意味ではアンデルセンは存じていない。『EXTRA CCC』で言われた悪口を覚えているのは、上述通りあちら側のキアラと融合した影響が残っているためであろう。
 
:しかし、[[ハンス・クリスチャン・アンデルセン|]]とはゲーム的に非常に相性が良いため、このお願いは、一生叶うことはないだろう。
 
;「まあ、あの方もサーヴァントになっていたのですね。黒い肌と白い髪、二丁拳銃。うふふ、因果なものです。<br> 私という悪を倒すため、私を慕う無辜の人々を手にかけた正義の味方……うふふっ、楽しいわぁ。落ちるところまで落ちて、あとは腐るだけですね」
 
:マイルーム特殊会話「[[エミヤ〔オルタ〕]]」。まさに外道。
 
;「人並みの才能、矮小な魂のまま世界を救うなどと、どだい無理な話。すぐに諦めると思ったものですが、貴方様は多くの縁、多くの絆によって奮い立つ貴人でしたのね。<br> えぇ、それならそれで私も奮い立つと言うものです。そのような貴人を堕としてこその快楽天。<br> どちらが先に音を上げるか競うとしましょう。どうか、私という魔に打ち克ってくださいませ、マスター?」
 
:マイルーム会話「絆Lv5」。
 
;「嫌いなもの?ええ、たった一つございます。口が悪く偏屈で悲観主義、やる事成す事刺々しい、素直ではない男性が大変気に入りません。ええ、本当に」
 
:マイルーム会話「嫌いなもの」。どう聞いても[[ハンス・クリスチャン・アンデルセン|アンデルセン]]しかいない。
 
  
== メモ ==
+
====その他====
*『Grand Order』公式ひいては作中において、初めて[[主人公 (Grand Order)]]を殺害した"ルート"の存在が言及された人物。何があっても決して死亡する事は無いと思われていた主人公の死の可能性はプレイヤー達に大きな衝撃を与えた。
+
;「殺生院キアラさんの最終形態。もはやスケベという言葉では言い表すことができない宇宙的性欲大権現。」
**[[メルトリリス]]が捨て身の行動で時間を巻き戻し「無かった事」になったという事項も付属していたとは言え、今後のシナリオにおける主人公の生存性/運命力に陰りが出来たのは間違いないだろう。
+
:[[TYPE-MOON エイプリルフール企画|エイプリルフール企画]]『Fate/Grand Order Quest』でのテキスト。
 +
:ビーストⅢ/Rは『Grand Order』におけるキアラの最終形態ともいえる存在だが、リヨ氏のイラストでは'''地球を抱えた状態で赤面しており'''「[[殺生院キアラ|最低最悪の宝具]]」を連想させるイラストになってしまっている。
  
*アルターエゴとして主人公と契約する事になるが、少なくとも表面的な性格はほとんど変わっていない。
+
==メモ==
**カルデアに来た場合に阿鼻叫喚な事態を起こすと予想された、実際やはり改心などしていないが今回の召喚に応じるにあたり自身に禁欲を課している。<br>そのため、ある程度は節度を持った付き合い方ができている。<br>少なくとも信者をみだりに増やすことはしないなど、カルデアが即座に地獄になることはない様子でありプレイヤーを安心させた。
+
*公式ひいてはゲーム中において、初めて『Grand Order』の[[主人公 (Grand Order)|主人公]]を殺害した"ルート"の存在が言及された人物。何があっても決して死亡する事は無いと思われていた主人公の死の可能性はプレイヤー達に大きな衝撃を与えた。
**とは言うものの、完全に禁欲するかは非常に疑わしく、その内に[[清姫|]][[静謐のハサン|女]][[源頼光|]]同様、「マイルームの寝床に勝手に潜り込んでくる」のは確実だろう。
+
**[[メルトリリス (Grand Order)|メルトリリス]]が捨て身の行動で時間を巻き戻し「無かった事」になったという事項も付属していたとは言え、今後のシナリオにおける主人公の生存性/運命力に陰りが出来たのは間違いないだろう。
*アルターエゴは本体から切り離された一部分であるが、本体の何から作られたアルターエゴはハッキリしていない。
 
**言動的に禁欲、もっと言えば寸止めプレイのアルターエゴなのでは…?というある意味で酷い考察も見られる。
 
 
*その通称と肩書きから、プレイヤーからは'''「快楽天ビースト」'''(実在するR18雑誌名)等と言われている。
 
*その通称と肩書きから、プレイヤーからは'''「快楽天ビースト」'''(実在するR18雑誌名)等と言われている。
**さらには出版元のワニマガジンもノリノリで、「召喚の触媒にどうぞ」とTwitterで宣伝していた。
+
**さらには出版元のワニマガジンもノリノリで、「召喚の触媒にどうぞ」とTwitterで宣伝していた<ref group="出">[https://twitter.com/wanimagazine/status/862240774653530116 ワニマガジン社Twitter2017年5月10日18:39]</ref><ref group="出">[https://twitter.com/wanimagazine/status/863046495330852868 ワニマガジン社Twitter2017年5月13日0:01]</ref>。
 +
*ビーストⅢ/R時に使用されるスキル、「貪瞋癡の三毒」とは、仏教において克服すべき煩悩である貪欲(とんよく。むさぼり(必要以上に)求める心)、瞋恚(しんに。怒りの心)、愚痴(ぐち。真理に対する無知の心)の三つを指す。
 +
*セラフィックス事件は[[BB (Grand Order)|BB]]によって虚数事項として処理され「無かったこと」となっている。それに伴いセラフィックスの職員は事件が終わった後に全員生存しているらしい描写があるが、竹箒日記に曰く「ゼパルとキアラ、テメーらは駄目だ」とのことなので、キアラだけは消滅したままの可能性が高い<ref group="出" name="竹箒日記2017/5/12" />。
 +
**前述されている通りFGOの世界におけるキアラは救世主の資質を持った善性の人物であり、ゼパルに歪められ別次元の自分自身に上書きされて消滅した挙句復活も叶わなかったとすればもう不憫と言う他ない。あくまで消滅したのは「ビーストとなったキアラ」であり実は生きているという解釈も出来なくはないが、ベースとなってしまったのがFGO世界の彼女な以上可能性としては限りなく0に近いだろう。
 +
*『EXTRA CCC』のキアラが2032年に20代後半、こちらのキアラが2017年に25歳であるとすると、15年前後のズレがあることになる。産まれた年が違う、CCCキアラの年齢が実際はもっと上、あちらの[[ありす|肉体の死亡から聖杯戦争参加までに時間差があった]]等の理由が考えられるが、明言はされていない。
 +
*当初はあくまで敵としてのみの登場だったが、そうなってしまうとラスボス戦が「巨大ゴースト」となる可能性が非常に高くなる。『EXTRA CCC』とコラボしている大型イベントである以上、ラスボスはちゃんと「キャラ」として戦いたいが、かといって「キャラ」を作るとサーヴァントとして作るのと同じコストがかかってしまうため、結果'''「キャラとして作るのならサーヴァントとして」'''という形で[[殺生院キアラ〔アルターエゴ〕|本格的な実装が行われた]]<ref group="出">「TYPE-MOONエース Vol.12」 Fate/EXTELLA 奈須きのこ インタビュー P45</ref>。
 +
*対知性体特効スキル及び'''対冠位宝具'''<ref group="注" >正確にはアルターエゴ・殺生院キアラの宝具であるが、彼女のプロフィールの宝具説明には明確に「ビーストⅢの専用宝具」の一文があるためビーストⅢ/Rのそれにも同効果が付随している可能性は極めて高い。</ref>を所持しており、既知のビーストの中では唯一対[[グランドクラス]]の脅威を持つ存在となっている。
  
== 脚注 ==
+
==話題まとめ==
<references/>
+
;人魚姫の原本
== リンク ==
+
:CCCコラボイベントではKP(キアラパニッシャー)を使用してアイテムを購入できるが、最後に購入できるアイテムが「人魚姫の原本」であることが話題になった。
 +
:言うまでもなく、「人魚姫」はキアラの象徴とも言えるキャラクターであり、月では彼女のサーヴァントでもあったアンデルセンの著作であり、愛読書でもあるのだが、「原本」ということだとさらなる意味を持ってくる。
 +
:よく知られている「人魚姫」のラストでは人魚姫は海の泡となって消えてしまうが、アンデルセンの初期の原本だと人魚姫は消えずに'''風の精(アリエル)として生まれ変わり、300年間善行を積む事で人間が持つ「滅びない魂」を授かると告げられるのである。'''
 +
:ビーストと化したキアラが最期の最期でメルトリリスと自分を比べ、どこが違ったのかを確かめる為にアルターエゴとなってカルデアに来たのを考慮すると、考察しがいのある話である。
 +
 
 +
;わんぱくキアラチャレンジ
 +
:イベント内にて、KPを一切使用しないと'''計2,800,000HP'''を誇る「魔性菩薩」へと挑むことができるが、マスター間では魔性菩薩へ挑むことを「わんぱくキアラチャレンジ」と呼ぶことがある。
 +
:元ネタはショップで一度使ったKPを全て払い戻した際にBBが発するボイスで呼称したもので、一部のマスターは魔性菩薩の最速撃破を狙うなどやり込みの対象となっている。
 +
:HPが高い上、スキルも厄介なものが多い魔性菩薩だが、回復手段を用意することや弱体状態への対策をしっかり行うなどして耐久していれば、やり込み勢でなくとも時間はかかるがクリアはできる。
 +
:現在はメイン・インタールードで何度でも挑むことができるようになっているので、時間が余ったら腕試しにわんぱくキアラチャレンジを行ってみるのも良いだろう。
 +
 
 +
==脚注==
 +
===注釈===
 +
<references group="注" />
 +
 
 +
===出典===
 +
<references group="出" />
 +
 
 +
==リンク==
 
*[[登場人物]]
 
*[[登場人物]]
 
*[[サーヴァント]]
 
*[[サーヴァント]]
 +
*[[海洋油田基地セラフィックス]]
  
{{DEFAULTSORT:せつしよういん きあら くらんとおおたあ}}
+
{{DEFAULTSORT:ひいすとすりいあある}}
  
[[Category:登場人物さ行]]
+
[[Category:登場人物は行]]
[[Category:Fate/Grand Order]]
 
 
[[Category:サーヴァント]]
 
[[Category:サーヴァント]]
 
[[Category:ビースト]]
 
[[Category:ビースト]]
[[Category:アルターエゴ]]
+
[[Category:Fate/Grand Order]]
[[Category:エクストラクラス]]
+
[[Category:TYPE-MOON エイプリルフール企画]]

2024年11月11日 (月) 03:35時点における最新版

ビーストⅢ
真名 ヘブンズホール/須弥霊掌快楽天魔性菩薩
外国語表記 BeastⅢ/R
性別 女性
身長 半由旬~???
体重
出典 Fate/Grand Order
地域 新生快楽都市SE.RA.PH
属性 混沌・善
副属性
一人称 私(わたくし)
二人称 貴方/○○○さん(名前にさん付け)[注 1]
三人称 あの方/皆様
声優 田中理恵
デザイン ワダアルコ
設定作成 奈須きのこ
初登場作品 Fate/Grand Order
テンプレートを表示

概要[編集 | ソースを編集]

Fate/Grand Order』における殺生院キアラが悍ましい化け物に憑りつかれた果てに生まれてしまった存在。
七つの人類悪の一つ、『快楽』の理を持つ第三の獣の内『愛欲』を担う片割れ「ビーストⅢ/R」。

略歴
『Grand Order』世界の殺生院キアラ。
EXTRA CCC』とは14歳までは同じだが、そこから先が異なり、山の外からやってきた医者の治療で回復。山に囚われる事なく下山し[注 2]幸福な学生時代を送った[出 1]
年齢は不明だが、礼拝堂に残されていた記録が正しければ、2017年の時点で25歳。
その後持ち前の善性で様々な人々を救うが、成果を上げながら金銭を取らないキアラの方針を快く思わなかった既得権利団体の攻撃を受け、徐々に居場所を失う[注 3]
最終的に海上油田基地セラフィックスに流れ着き、教会で人々の悩みを聞き、解決するセラピストとして勤務するようになった。
仏教徒の身なのに西洋の教会をあてがわれた時には呆れたものの誠心誠意自らの職務に務めていたが、2017年1月に時間神殿から逃亡しセラフィックスを活動拠点に定めたゼパルに隠れ蓑という形で取り憑かれ、魔神の手先としてセラフィックスを支配する為の傀儡となってしまう。
そんな中、ゼパルが数多ある並行世界から最も優れ、なおかつ特異な運命にあった『月世界』――月の裏側と呼ばれた虚数空間でムーンセルを手に入れたキアラを見つけ出し、これと同期させられた事で脅威的な能力が引き出される。この結果セラフィックスはSE.RA.PHに変換され、キアラも『EXTRA CCC』の自分と同じ運命を辿ることになってしまう。即ち、己の快楽の為に周囲の人々を徹底的に踏み台にするという運命のもと、彼女は人知を超えた脅威に転ずることとなった。
徐々に『EXTRA CCC』のキアラに侵食され、自我を失っていく『Grand Order』のキアラ。やがてカルト化した職員に左目を潰された彼女は一人教会に立てこもり「こんなおぞましいものに変貌していく自分を見られたくない」と嘆きながら後に続く者のために自身の変貌の記録を残し、そして消滅してしまった。
ビーストⅢ/Rとして
最悪の魔性に目覚めさせられたキアラは精神を病んだセラフィックスの職員達を本格的に自らの狂信者に変え、自身を操っていた筈のゼパルさえ逆に支配する魔人となる。さらにSE.RA.PHに秘められていたある機構を利用し、聖杯戦争と称して大量のサーヴァントを召喚。延々と殺し合いを続ける彼らを栄養にする事で、いつしか『愛欲』の理を持つ獣、ビーストⅢとして成長してゆく。
この過程で『CCC』においてキアラに取り込まれた二人のアルターエゴムーンキャンサーを分離させ手駒として再利用するが、これが後に彼女が敗北する事となった最大の要因のひとつとなる。
そんな状態のSE.RA.PHから発信されたSOSを聞きつけてレイシフトして来た主人公には既に故人である「マーブル・マッキントッシュ」を装い接触し共に行動していた。マーブルとして動く傍ら、ガウェインを闇討ちして殺害、生き残りの人間を抹殺しようとしたエミヤ〔オルタ〕を返り討ちにし逆に彼を意のままに動く傀儡としてしまう等密かに暗躍を続けるが、主人公へ差し向けたエミヤ・オルタが倒された事でついに一行の前に姿を晒した。
彼女の最終目的はSE.RA.PHと一体化し地球の内核に到達して星と同化、これを以て人類救済を成すというもの。
この計画を阻まんとした主人公達を一度は圧倒するが、BBの介入によって取り逃がす。実は一度キアラと戦い敗れるも命からがら一人逃げ延びていたメルトリリスの報告を受け、BBが密かに作っていた秘密兵器、アンチR-18フィールド『Wisdom Hold Intelligence Powered』───メルトちゃんデスwhipの力を借りて再挑戦した主人公たちの前に敗北。主人公の勝利を認めながらもSE.RA.PHから主人公たちを切り離し、単独で地球の核へと潜行し始める[注 4]
だが、ここまでの展開を予見していたメルトリリスがパッションリップとの合体宝具「ヴァージンレイザー・パラディオン」で捨て身の追撃を敢行。この直撃を受けて致命傷を負い肉体の崩壊が始まる。
しかしなおも諦めず、全てを出し尽くして満足に動けないメルトリリスを魔神柱の髪の毛で捕縛し、彼女の霊基を乗っ取った上で主人公を消し再起を図らんとする[注 5]も、死んだとばかり思っていたエミヤ・オルタの銃撃に妨害され失敗。それでもなおメルトリリスを捕まえようと腕で捕まえようと足掻くも、アーチャーたちによってメルトリリスをワイヤーで離脱させられてしまう。その巨体では浮上もかなわず、そのまま鉄の塊のように沈みながら分解されていき消滅した。
そして敗北し消える間際、同じ『快楽』から生まれながら快楽に沈んだ己と快楽の湖面から飛んだメルトリリスとの違いを見つけようと、自分もまたアルターエゴとして一時の召喚に応じる顛末を受け入れるのだった。
人物
セラフィックス職員となった当初のキアラは紛れのない聖人であり、自身の人格を書き換えたゼパルからも「偽りなく聖女」「救世主の器を持ってさえいた」と評されていた。この魔神の干渉がなかったら慎ましやかだが幸福な人生を送り、竹箒日記に「ゼパルさえ現れなければセラフィックスの職員たちの荒れた心はキアラに癒やされていた」[出 1]と記されるように、セラフィックスのような小さなコミュニティにおいて最後まで人々に敬われるに足る人物であることは確かだっただろう。
しかしゼパルの手により自由意思を剥奪された上善性を封じ込められ、ムーンセルのキアラと同期させられたことでそれと同様の魔性と化してしまい、全てが暗転してしまう[注 6]。その後の彼女は狂乱状態に陥ったセラフィックスの人々をみて悦に入ったり、SE.RA.PHで召喚されるサーヴァントのマスターを死体がすり切れるほど膨大な数の悪夢を見せる形で酷使するような悍ましい性格へと変貌する[注 7]
彼女は「人間を愛する」と心の底から語り、救いたいとも述べていたが、変貌したキアラにとっての「人間」とは自分だけであり、それ以外の人間は人の形をした獣か虫に過ぎない、と認識する自己愛の怪物になってしまった。
彼女は誰よりも"人間"を愛し、そのために他の全ての命を利用する。だが本来なら救世主にもなれる資質の全てを自分への愛だけで使い潰し、有り余る慈愛も、心を癒す言葉も、美しく見える真心も、全て自分のためだけに使っている。変貌後はその外見が未だ聖母のようだと周囲が誤認したに過ぎない。
ビーストとなった動機も、ゼパルが持っていた時間神殿での戦いの記憶が彼女には夢のように映ったため。「自分も星の数ような英霊たちに責められ殺されたい」と願ったが、人の身はおろか魔神の身となってもその願いが叶えられない…という常軌を逸した物。
一方で善性を封じられた影響なのか『EXTRA CCC』におけるキアラと比較すると「他者に対する言動」に悪意が目立ち、かなり往生際が悪い。また、学生時代から年上扱いされていた事を気にしていたらしく、年増呼ばわりされるとムキになる。
能力
ビーストとして未だ蛹である為自由に動けないという制限、加えてSE.RA.PHに依存していたことから、単独個体の強さに関しては『EXTRA CCC』のキアラには及ばなかった。
しかし、五感全て(視覚・聴覚・嗅覚・味覚・触覚)を誘惑し、一つでもその色香に惑えばたちまち相手を妄信的な信徒にする魅了スキル「万色悠滞」や魔性菩薩化するスキル「五蘊黒縄」を有する他、ビーストとしてのスキル「獣の権能」「ロゴスイーター」によって知性体を問答無用で溶かすため、欲望ある生命の悉くに勝ち目はない。
実際に初戦では主人公に協力したサーヴァントを瞬く間に全滅させ、その後の会議でロビンフッドやBBからは「サーヴァントが100騎いても太刀打ちできない」「現状ではビーストⅢを倒すことは困難」と評されていた。
SE.RA.PHのいくつもの防衛機構の一つであるセンチネルに植えつけられたキアラの因子KPをすべて消去して、ようやくキアラの全能に翳りができる。KPを消去された彼女の姿は、魔性菩薩としての姿から翳りが出た部分を魔神柱の部品で埋め合わせたようなものとなっている。

別クラス / バリエーション[編集 | ソースを編集]

アルターエゴ[編集 | ソースを編集]

ビーストⅢ/Rが自身の力の一部をアルターエゴとして残したもの。

詳細は「殺生院キアラ〔アルターエゴ〕」を参照。

ステータス[編集 | ソースを編集]

クラス マスター 筋力 耐久 敏捷 魔力 幸運 宝具 クラス別能力 保有スキル 備考
ビーストⅢ - C EX B EX A EX 獣の権能:A
単独顕現:B
ロゴスイーター:EX
ネガ・セイヴァー:A
万色悠滞:EX
カルマ・ファージ:EX
FGOマテリアルではロゴスイーターはAランク。

FGO上のクラス相性は全クラス等倍にしてアルターエゴ、ムーンキャンサーが有利。

宝具[編集 | ソースを編集]

スカーヴァティー・ヘブンズホール
際限ない物量の魔神柱を体内に飼育するこのビーストは、現実にできた“天の孔ヘブンズホール”と言われている。
この第三魔法の亜種の具現はブラックホールのように超重力で相手を引き寄せはするものの、その本質は廃棄孔であるとされる。
『人間が善き行いをする時、持っていては都合の悪いもの』。“天の孔”はこの身勝手な人間の悪性情報―――『この世全ての欲』を受け止め、広がり続ける。
紛れもなく醜悪な淀みだが、社会においてこの孔はなくてはならない機構であり、知性活動が行われるかぎり規模を拡大していく。人間にとってあってはならない、おぞましい欲望を溜め込みながら。
『Grand Order』では「敵全体に攻撃&宝具封印状態を付与(1ターン)&スキル封印状態を付与(1ターン)+自身のHPを回復」という効果の宝具。
KPを使用した際に使ってくる宝具であり、KP未使用の場合のチャージ攻撃は「敵全体の強化状態を解除&攻撃」という効果の「転華の微笑」なる名称の攻撃に変わる。

真名:ビーストⅢ/R[編集 | ソースを編集]

「随喜自在第三外法快楽天」を名乗る新しい天(神)。
その正体は『快楽』を優先する自己愛の塊であり、その過程で他人の人生を利用・食い物にし、破滅させる人畜災害。
愛は良いものであり、欲も良いものである。だが『愛を快楽に』してはいけない。
本来、愛と欲は切り離して考えるべきもの。しかし人を愛し、人を悦ばせようとした救世主の魂が第三魔法に至った時、殺生院キアラは人ならざるものに変生した。
地上の全ての動物を快楽によって救い、またその快楽の受け皿になって最高の救済を求め。七十億の命をただ自分一人のために使い、絶頂を迎えようとしたもの。その先の目的も、満足する果ても知らず、ただ快楽のみで“人間”を救おうとしたもの。
以上の本性をもって彼女のクラスは決定された。快楽天なぞ偽りの名。
其は個人が到達した、人類を最も端的(最短)に救う大災害。
その名もビーストⅢ/ラプチャー。七つの人類悪の一人、『愛欲』の理を持つ獣である。

登場作品と役柄[編集 | ソースを編集]

Fateシリーズ[編集 | ソースを編集]

Fate/Grand Order
期間限定イベント『深海電脳楽土 SE.RA.PH』における事件の黒幕として登場。
エネミーとしてはKPを使った場合は「ヘブンズホール」、KP未使用の場合殺生院キアラから「魔性菩薩」という名称になり、行動も変わってくる。
なお、その後間髪入れずにアルターエゴクラスでプレイアブル化という衝撃の再登場を果たした。

人間関係[編集 | ソースを編集]

Fate/Grand Order[編集 | ソースを編集]

魔神ゼパル
セラフィックスを活動拠点に定めた彼によって取り憑かれた上に善性を封じ込められてしまうが、その結果、セラフィックスの職員は正気を失ったのみならず、ゼパルも逆に彼女に乗っ取られるという結果を招いた。
小指の先しかない意識は、その状態で解放されれば消滅するという事実に発狂し、魔神としての誇りをかなぐり捨て彼女への隷属を望んだが、キアラはゼパルをいとも簡単に捨てていった。
この魔神は悲惨な末路を迎えたものの、その発端となった行為によりセラフィックスもまた最悪な方向に動き出した(しかも結局『Grand Order』世界のキアラもビーストとしての資格を得てしまったせいで世界から完全に消滅せざるを得なかったという憂き目を見た)ため、BBによる「因果応報」の評を否定することは出来ない。
マーブル・マッキントッシュ
セラフィックスでの同僚。
生前の関係は不明だが、どこかの時点から彼女の皮を被り、彼女のフリをして行動していた。
善性を封じ込められる前はセラピストとしてかなり親身に対応していたようである。
アーノルド・ベックマン
セラフィックスでの同僚。
事件発生時は(おそらくセラピーを通じて)彼を背後から操ってコミュニティのリーダーに仕立て上げ、集団のカルト化を裏から押し進めていた。
合流後は沈んでいた彼を励ましたら調子づかせてしまったり、癇癪を起こした彼に暴力を振るわれたりと、共に惨劇へと沈んでゆくことになる。
トラパイン
セラフィックスでの同僚。
キアラ最大の誤算というか、見落とし。
ヒデヤス・アジマ
セラフィックスの所長で、彼に迎え入れられる形でセラピストとして就任した。
施設として「同じようなものだろう」と礼拝堂を仏教徒の彼女に宛てがったことについては呆れていた。
パッションリップ (Grand Order)メルトリリス (Grand Order)
『Fate/EXTRA CCC』では彼女たちを取り込んでいたが、『Fate/Grand Order』の『深海電脳楽土 SE.RA.PH』においてはムーンセルのキアラの中に取り込まれたリップやメルトをサルベージし、センチネルにした。
マーブルの皮を被って主人公達の仲間になった際は、アルターエゴということで強く怯えており、仲間になった後も警戒心は解けなかった……というフリをしていた。
キングプロテア (Grand Order)
『Fate/Grand Order』の『深海電脳楽土 SE.RA.PH』においてはムーンセルを再現した際、BBの手によって廃棄されていた彼女まで再現してしまった。
BB同様に持て余しており、「あれはちょっと」と完全になかったことにしていた模様。
BB/GO
リップやメルト同様、月世界のキアラの中に取り込まれていたBBをサルベージし、聖杯戦争の管理を任せた。
だが当然ながら彼女には嫌われていたため、自身の討伐を目標とするムーンセルから送り込まれたBBと手を組まれ、知らぬ間に代替されていた。
エミヤ〔オルタ〕
彼のプロフィールにて「いずこかの世界のキアラが彼を失墜させた原因である事」を示唆されており『深海電脳楽土 SE.RA.PH』では更にその事について踏み込んでいる。
一度は不意打ちで仕留め、そのまま傀儡にして主人公一行と力尽きるまで戦わせたが、最終的には満身創痍で再起した彼に土壇場で一杯喰わされ、共に海の藻屑と消えながらも断末魔を上げて悶え苦しむ自身を嘲笑われる。
主人公 (Grand Order)
ビースト時、メルトリリスの認識上に於ける1周目の戦いで彼女を庇った所を殺害する。この時はメルトリリスの添え物扱いで大して意識していなかった。
ガウェイン
マーブルに擬態していた際、助けてもらった人。その点については感謝しているが「マダム」呼ばわりには傷ついた。
パッションリップ救出戦直後、夜中の教会で彼を一人呼び出して殺害。一人だけ怪しいロールをとっていたエミヤ・オルタにその嫌疑がかけられることとなった。
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
苦手意識からか何か思う所でもあったのか、SE.RA.PHの聖杯戦争には彼だけは召喚されないようにブロックしていたとのこと。
なお、期間限定イベント『深海電脳楽土 SE.RA.PH』において彼は自身がキングプロテアを封印した領域を見張っていた。
ビーストⅢ/L(カーマ/マーラ)
彼女の対となるもう一人のビーストⅢ。
ビースト化の原因となった「月世界の彼女」と因縁深い間桐サクラのオリジナルが依代となった疑似サーヴァント。
自己愛の塊、「全ての愛を受け入れる者」であるビーストⅢ/Rに対し、ビーストⅢ/Lは他者愛の塊、「全てに愛を与える者」であるため、RとLが並び立つ事は叶わないとのこと。

その他[編集 | ソースを編集]

殺生院キアラ
『EXTRA CCC』での自分自身。
辿った人生が全く異なるせいか価値観もまるで異なっており、『Grand Order』世界のキアラからすれば彼方は「おぞましいもの」扱い。

名台詞[編集 | ソースを編集]

Fate/Grand Order[編集 | ソースを編集]

戦闘[編集 | ソースを編集]

「和光同塵、真如波羅蜜。慈悲です、戯れといたしましょう」
殺生院キアラ時の戦闘開始の台詞。
「眼には色を、耳には言葉を」
「口には蜜を、鼻には香を」
「そして肌には昂ぶる熱を。んっふふ……ははははうふふふ」
殺生院キアラ時のロゴスイーター使用の台詞。上から一回目、二回目、三回目。
「うふふふふ」
被ダメージ時の台詞。殺生院キアラ、魔性菩薩の両方とも同じ。
「堕ち行く先は殺生院、あぎとの如き天上楽土。一寸の虫にも五分の魂と申します。ふふ、ふふふ。もはや何人なんびとも私からは逃れられません」
魔性菩薩時の戦闘開始の台詞。
「あら、どうしましたか?」
「可愛らしいこと」
「可愛がってあげましょう」
魔性菩薩時の攻撃時の台詞。
「どこまで逃げても掌の上」
魔性菩薩時のスキル使用時の台詞。
「それでは皆々様、済度の日取りでございます。──天上解脱、なさいませ」
「万色悠滞、蓮の華に御還りなさい」
魔性菩薩時の宝具使用時の台詞。

マテリアル[編集 | ソースを編集]

『目を開ければ、そこは無限に続く肌色の平原。
 魔性菩薩の手のひらの上。
 果てしなく遠い地平線の彼方でキアラは微笑む。

“人類とはみな未熟な獣。
 欲を食べ、欲に溺れ、
 欲に溶ける泡沫の実なのです―――”

 その獣性を菩薩の如く受け止める女神であれば、
 誰が、どうやって、この巨大な愛を、
 無限の愛を拒めよう。
 大悟も解脱もその指一つで随喜自在。
 行き着く先は殺生院、顎の如き天上楽土』
マテリアルに記述された文章。

イベント[編集 | ソースを編集]

「―――それは、羨ましかったのです。
 だってずるい。
 あんな、あんな―――
 あんな素晴らしい光景が他にあったでしょうか?
 ゼパル様が持っていた記憶―――
 時間神殿での戦いが、わたくしにはもう夢のようで。
 ゼパル様が。ゲーティアが。
 いえ、あの時にあった全てが、とても―――
 とても、気持ちよさそうで。
 いつしかこう願うようになりました。
 わたくしもあんな風に責められたい。
 星の数のような英霊たちに殺されたい―――」
キアラが人類悪になった、余りにも常軌を逸した理由。
人の身、魔神の身では叶わないからビーストになったという理解しがたい行動は、主人公を絶句させるには十分なものだった。
もはや聖母としてのキアラはどこにもなかった。
「この世に人は私だけ。
 私以外の人間はすべてケダモノ。
 私はそのように育てられました。
 そのような世界で生きたのです。
 私を悪と断じたのはごく少数の希少種だけ。
 ですが、そういうヒトに限って―――
 あのように、人間社会から逸脱した罪人とされました。
 私のような悪を処断しようと努めた者を、
 自分たちの利益にならないからと排斥する―――
 そのようなケダモノ達が人間だとでも?
 それでは無銘の英雄たちが、あまりにも報われません。」
パッションリップから悍ましい自己愛の怪物と糾弾されるも、それを肯定した。
彼女の世界において、人間はキアラ自身だけであり、他の人間を人間とみなさない。そして、自分のような悪を処断しようとした無名の英雄を排斥した人々をケダモノと嘲笑った。
だがその時「その言葉を聞き流すわけにはいかない」と死に果てたはずの英雄が立ち上がった。自分ではなく、無銘の英雄を排斥した人々――彼が本当に守ろうとしていた者たちを虚仮にしたのだから。
後に『深海電脳楽土SE.RA.PH』の漫画版でエミヤオルタの回想が描かれ、その嘲笑った対象によりにもよって彼女が含まれる事も判明したため読者の怒りも倍加することになった。
「いや、いやです、こんなのいや! やり直し!やり直しを求めます! だって、だって―――だって本当に、私」
まだ満足して無いのにぃぃぃいいい!あともう少しだったのにぃぃぃいいい!
自分の快楽を最優先するが故に反撃を許して絶頂を阻止され、海底に沈んでいく際の断末魔。
こうして、愛欲を司る獣は再び恋によってその目論見を破られたのだった。
(……でも、愉しかったのは紛れもなく
 何が違ったのでしょう―――
 私と彼女。快楽に沈んだわたくしと、
 快楽の湖面から翔んだ、あの―――
 ……ああ、そうですね
 その疑問こそ、私に与えられた罰ならば……
 彼女のように、アルターエゴになってみる顛末も、
 有り得るのかもしれませんね―――)
今際の際。自己愛で人類悪に変生した女は、恋に羽ばたいた少女の一撃と、死に体の男の一射によって海底に沈んだ。
彼女は今際の際になって浮かんだ疑問の答えを得ようと、アルターエゴになってみるのも一興かと考えるが……?
「なっ……! なにをもって、そんな根拠のない事を仰るのです!?」
「私が年上だなんて、それは見た目だけで判断した偏見というものです!」
「世の中には二十代のように見える十代がいましてよ!? その逆だってあると私は主張しますっ!」
リップ「あ、わかります!十代なのに三十代に見えちゃう人だっていますよね!」
「ベビーフェイスは黙っていて下さいますか!?貴女に学生時代から年上扱いされた私の気持ちは分かりません!」
受け入れようとした主人公から「年上おことわり!」と跳ねつけられて。口の悪いサーヴァント以外には、常に悠然として他者を弄んできたキアラにしては、珍しく感情を露わにして反論してくる。
学生時代のトラウマを刺激されたためか、ビーストではなくまともな人間だったころの名残が垣間見える発言。まあ25歳なんて微妙なお年頃で年増呼ばわりされたらそりゃ傷つくわなぁ……

その他[編集 | ソースを編集]

「殺生院キアラさんの最終形態。もはやスケベという言葉では言い表すことができない宇宙的性欲大権現。」
エイプリルフール企画『Fate/Grand Order Quest』でのテキスト。
ビーストⅢ/Rは『Grand Order』におけるキアラの最終形態ともいえる存在だが、リヨ氏のイラストでは地球を抱えた状態で赤面しており最低最悪の宝具」を連想させるイラストになってしまっている。

メモ[編集 | ソースを編集]

  • 公式ひいてはゲーム中において、初めて『Grand Order』の主人公を殺害した"ルート"の存在が言及された人物。何があっても決して死亡する事は無いと思われていた主人公の死の可能性はプレイヤー達に大きな衝撃を与えた。
    • メルトリリスが捨て身の行動で時間を巻き戻し「無かった事」になったという事項も付属していたとは言え、今後のシナリオにおける主人公の生存性/運命力に陰りが出来たのは間違いないだろう。
  • その通称と肩書きから、プレイヤーからは「快楽天ビースト」(実在するR18雑誌名)等と言われている。
    • さらには出版元のワニマガジンもノリノリで、「召喚の触媒にどうぞ」とTwitterで宣伝していた[出 2][出 3]
  • ビーストⅢ/R時に使用されるスキル、「貪瞋癡の三毒」とは、仏教において克服すべき煩悩である貪欲(とんよく。むさぼり(必要以上に)求める心)、瞋恚(しんに。怒りの心)、愚痴(ぐち。真理に対する無知の心)の三つを指す。
  • セラフィックス事件はBBによって虚数事項として処理され「無かったこと」となっている。それに伴いセラフィックスの職員は事件が終わった後に全員生存しているらしい描写があるが、竹箒日記に曰く「ゼパルとキアラ、テメーらは駄目だ」とのことなので、キアラだけは消滅したままの可能性が高い[出 1]
    • 前述されている通りFGOの世界におけるキアラは救世主の資質を持った善性の人物であり、ゼパルに歪められ別次元の自分自身に上書きされて消滅した挙句復活も叶わなかったとすればもう不憫と言う他ない。あくまで消滅したのは「ビーストとなったキアラ」であり実は生きているという解釈も出来なくはないが、ベースとなってしまったのがFGO世界の彼女な以上可能性としては限りなく0に近いだろう。
  • 『EXTRA CCC』のキアラが2032年に20代後半、こちらのキアラが2017年に25歳であるとすると、15年前後のズレがあることになる。産まれた年が違う、CCCキアラの年齢が実際はもっと上、あちらの肉体の死亡から聖杯戦争参加までに時間差があった等の理由が考えられるが、明言はされていない。
  • 当初はあくまで敵としてのみの登場だったが、そうなってしまうとラスボス戦が「巨大ゴースト」となる可能性が非常に高くなる。『EXTRA CCC』とコラボしている大型イベントである以上、ラスボスはちゃんと「キャラ」として戦いたいが、かといって「キャラ」を作るとサーヴァントとして作るのと同じコストがかかってしまうため、結果「キャラとして作るのならサーヴァントとして」という形で本格的な実装が行われた[出 4]
  • 対知性体特効スキル及び対冠位宝具[注 8]を所持しており、既知のビーストの中では唯一対グランドクラスの脅威を持つ存在となっている。

話題まとめ[編集 | ソースを編集]

人魚姫の原本
CCCコラボイベントではKP(キアラパニッシャー)を使用してアイテムを購入できるが、最後に購入できるアイテムが「人魚姫の原本」であることが話題になった。
言うまでもなく、「人魚姫」はキアラの象徴とも言えるキャラクターであり、月では彼女のサーヴァントでもあったアンデルセンの著作であり、愛読書でもあるのだが、「原本」ということだとさらなる意味を持ってくる。
よく知られている「人魚姫」のラストでは人魚姫は海の泡となって消えてしまうが、アンデルセンの初期の原本だと人魚姫は消えずに風の精(アリエル)として生まれ変わり、300年間善行を積む事で人間が持つ「滅びない魂」を授かると告げられるのである。
ビーストと化したキアラが最期の最期でメルトリリスと自分を比べ、どこが違ったのかを確かめる為にアルターエゴとなってカルデアに来たのを考慮すると、考察しがいのある話である。
わんぱくキアラチャレンジ
イベント内にて、KPを一切使用しないと計2,800,000HPを誇る「魔性菩薩」へと挑むことができるが、マスター間では魔性菩薩へ挑むことを「わんぱくキアラチャレンジ」と呼ぶことがある。
元ネタはショップで一度使ったKPを全て払い戻した際にBBが発するボイスで呼称したもので、一部のマスターは魔性菩薩の最速撃破を狙うなどやり込みの対象となっている。
HPが高い上、スキルも厄介なものが多い魔性菩薩だが、回復手段を用意することや弱体状態への対策をしっかり行うなどして耐久していれば、やり込み勢でなくとも時間はかかるがクリアはできる。
現在はメイン・インタールードで何度でも挑むことができるようになっているので、時間が余ったら腕試しにわんぱくキアラチャレンジを行ってみるのも良いだろう。

脚注[編集 | ソースを編集]

注釈[編集 | ソースを編集]

  1. マスターには「マスター」「貴方さま」。
  2. コミック版では「医者が着ていた上着を寝間着の上から羽織って夜の山道を駆ける」断片的な描写があるので、治療した医者に何かあってキアラが一人で山から脱走したものと思われる。
  3. だが本人はこの事について全く気にしておらず、その境遇を不幸とは感じていなかった模様
  4. この時、SE.RA.PH内の魔神柱の反応も虚数空間から溢れ出すほどに増大しており、時を待たず爆発増殖して海域一帯が魔神柱の雨で埋め尽くされかねない危機的状況であった。魔神柱を殲滅することは当然現実的ではなく、1秒の間に44本魔神柱を殺さないと間に合わないとされている。…ちなみにこのペースは『冠位時間神殿 ソロモン』のレイドイベントにおいて最速スコアを記録した「管制塔バルバトスが討伐される速度」とほぼ同等だったりする。
  5. ただしメルトリリスのみならずパッションリップとBBのリソースを取り込んでも、ビーストⅢ/Rに変生したキアラの霊基には届かない程度でしかない。
  6. セラフィックスの教会に残された映像データに「他人を信じられない。自分だけが愛おしい。 良識も道徳も、腐った食べ物のように気持ち悪い」とキアラの変調が描かれていた。
  7. 残酷な夢に関しても70回を越えたあたりから数えるのをやめたと語っている。
  8. 正確にはアルターエゴ・殺生院キアラの宝具であるが、彼女のプロフィールの宝具説明には明確に「ビーストⅢの専用宝具」の一文があるためビーストⅢ/Rのそれにも同効果が付随している可能性は極めて高い。

出典[編集 | ソースを編集]

  1. 1.0 1.1 1.2 竹箒日記2017/5/12
  2. ワニマガジン社Twitter2017年5月10日18:39
  3. ワニマガジン社Twitter2017年5月13日0:01
  4. 「TYPE-MOONエース Vol.12」 Fate/EXTELLA 奈須きのこ インタビュー P45

リンク[編集 | ソースを編集]