カドック・ゼムルプス
カドック・ゼムルプス | |
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外国語表記 | Kadoc Zemlupus [出 1] |
性別 | 男性 |
身長 | 174cm |
体重 | 57kg |
特技 | 対獣魔術、臭跡消し、野外技能 |
好きな物 | 現代音楽全般(主にロック) |
苦手な物 | 才能溢れる魔術師、皇女(一生苦手なもの) |
一人称 | 僕 |
二人称 | 君/おまえ/(姓) |
声優 | 赤羽根健治[1] |
デザイン | 蜂野荒野[2] |
初登場作品 | Fate/Grand Order |
概要
『Fate/Grand Order』に登場するポーランド出身の魔術師。Aチーム、後のクリプターの一人。
- 略歴
- カルデアから選抜されたマスター候補の中の上位7名、Aチームの一員。キャスターを召喚予定だったが、レフの妨害工作により瀕死の重傷を負い、コフィンで凍結保存されていた。他の6名同様、人理修復後の救命を待つことなく異星の神の呼びかけに応じ、クリプターとして蘇生。召喚したアナスタシアと共にロシア異聞帯の拡大に向けて行動する。
- ロシア異聞帯の切り札となりうる力を持ちながらも、異星の干渉を良しとしないイヴァン雷帝は障害にしかならないと判断し、彼の排除を決意。シャドウ・ボーダーの出現をも計画に組み込みアナスタシアを皇帝にすることに成功する。更にアタランテと反乱軍を利用して主人公の戦意を削ぐも、パツシィの予想外の行動により再起した主人公たちに直接対決を余儀なくされる。マスターの地力では勝っていたが経験の差が祟ってアナスタシアを喪い、戦意を喪失。ビリーに後頭部を殴打され気絶しシャドウ・ボーダーへと連行された。
- ほどなくして言峰綺礼により奪還され、大西洋異聞帯に連れられる。『人智統合真国 シン』の時点では、役割を失ったクリプターとして一定の自由を保ちつつ待機中。
- その後、大西洋異聞帯にカルデア陣営が到達すると、現地民からの脅威に晒される主人公達にオリュンポス地下・破神同盟基地への逃走を促す一手を与え、一部情報を提供するなど単独行動を行っていたが、キリシュタリアの記録端末に手を出して情報整理をしていたところをアルターエゴ・リンボに見つかり致命傷を負う。しかし、ロシア異聞帯でアナスタシアが残した「カドックをお願い」という言葉を聞き届けたラスプーチンにより、シャドウ・ボーダーに瀕死の状態で身柄を引き渡される。
- そのまま救命ポッドに放り込まれて一命はとりとめたが、当初の見解では半年は目が覚めないだろうとされていた。それから約2年後の第2部6.5章『死想顕現界域 トラオム』にて、首輪をはめられた上で主人公と共に大規模特異点へレイシフトする事になる。
- 人物
- 銀灰色の髪に、卑屈な表情をした金眼の少年。
- 天才揃いのAチームの中では平凡であり、境遇は主人公に似ているとダ・ヴィンチちゃんに評されている。ただしそれはAチームの中で比較したらの話であり、彼自身も200年ほどの歴史を持つ魔術師の家の生まれで、努力を惜しまない勉強家なこともあって魔術の実力・知識は主人公のそれとは一線を画す。
- 他のAチームメンバーとの埋めがたい才能の差を自覚しており、やや自虐的であり、悲観的になってしまう事を本人も気にしている。劣等感に囚われなければ周囲に気を配り、優しい笑顔を浮かべることもできる協調性の持ち主。
- ロック・ミュージックを好んで聴くと思しき発言をしている。神話マニアで勉強家。
- 能力
- 本人曰く平凡な魔術師であるが、高いレイシフト適性を有する。
- 魔力量は少なく、キャスターを召喚予定としているのも、燃費の悪い戦闘用サーヴァントを避けたがっていた為。
- 習得している魔術の系統は「対獣魔術」。身体能力で圧倒的に劣る人間が野生の獣と戦うために編み出された魔術だが、現代文明は銃などの兵器でいくらでも獣を殺す事ができるため、発展の可能性が無いとして廃れつつある系統のもの。用途の関係上、(本場の魔術師の英霊ほどではないものの)防音結界や獣避けの結界、身体能力強化など、サバイバルに適した魔術を複数持つ模様。
登場作品と役柄
Fateシリーズ
- Fate/Grand Order
- 第二部から登場する7人のクリプターの1人。
- 最初に攻略するロシア異聞帯の担当であり、主人公達を待ち受け、敵対する。
- 第2部6.5章『死想顕現界域 トラオム』では主人公と共に大規模特異点へレイシフトする事に。
Fate関連作品
- Fate/Grand Order フロム ロストベルト
- クリプターの一員として登場。
その他
- ちびちゅき!
- 所属不明。アナスタシアともどもルナチューブに「こたつを組み立ててみた」動画を投稿し、生活ジャンルで一位を獲得していた。
- TYPE-MOON エイプリルフール企画
- 2023年の企画『Fate/Grail League』に登場。
人間関係
Fate/Grand order
- アナスタシア・ニコラエヴナ・ロマノヴァ
- 召喚したサーヴァント。関係はかなり良好で、魔力の大半をヴィイが賄ってくれる彼女とは戦闘面での相性も良い。悪戯好きな彼女に振り回されることも。
- なおたまに勘違いされているが(カドックに限らずAチームの召喚したサーヴァントは異聞帯スルトに乗っ取られたシグルドも含め)汎人類史側の英霊である(異聞帯ロシアではそもそもアナスタシアの生まれた時代のロシア帝国まで続いていない)。
- スカンジナビア・ペペロンチーノ
- 同じAチームのメンバー。兄貴分を気取られているらしい。ベリルには「ペペロンチーノは兄貴っつーより親父役だろう」と言われている。
- ベリル・ガット
- 同じAチームのメンバー。こちらも兄貴分を気取られていろいろ世話を焼かれているが、カドックとしては鬱陶しがっている。
- キリシュタリア・ヴォーダイム
- 同じAチームのメンバーにして、リーダー。理論では払えない苦手意識を持つ。
- 大西洋異聞帯では彼の杜撰なデータ管理方法に呆れたり、過去の人理修復のシミュレーションでは彼のトンチキな言動に頭を抱えてツッコミを入れたりと別の意味で苦手意識は存在したようである。
- 主人公 (Grand Order)
- 敵対する相手。高い能力も持っていないのに、自分達ができなかった人理修復を成し遂げたことに対して強い劣等感と敵愾心を抱いているが、内心ではその能力を認めている。
- 『死想顕現界域 トラオム』において協力関係を結び共に行動した際は彼/彼女の魔術の知識のなさに呆れながらもなんだかんだで教えてあげていた。
- マシュ・キリエライト
- かつてのチームメイトでありクリプターとして敵対していた相手。
- チームメイトと言ってもAチームにいた頃の彼女への認識は「Aチームの備品」程度のものでしかなく、その為か彼女に対する呼称も「キリエライト」と姓呼びだったが、トラオムで意識を取り戻してからは以前と比べ遥かに表情豊かになった事に驚き、基本的に「マシュ」と名前で呼ぶようになっている。
- イヴァン雷帝
- 自らが所属する異聞帯の王。
- だが、空想樹が根付くことを拒絶しつつ異聞帯の拡大を目論んでいるため、最悪の場合は始末して異聞帯を乗っ取る事を目論んでいた。
- ジェームズ・モリアーティ〔ルーラー〕
- 『死想顕現界域 トラオム』において共闘し、黒幕としての本性を現した後に勧誘してきた相手。
- その誘いに乗ったように見せかけ、彼の「運命の糸」をヴィイの助力を得て密かに可視化させて切断可能にして主人公側をサポートした。
マンガで分かる!Fate/Grand Order
- 主人公 (マンガで分かる!FGO)(男)
- カルデアの残党なのに、同じクリプターの一員を名乗る人物。
- どう見ても怪しすぎるが、キリシュタリアが認めているため対応に困っており、ロシアに居座った彼に振り回されてばかりいる。
Fate/strange Fake
- スヴィン・グラシュエート、ローランド・ベルジンスキー
- ゼムルプス家と何らかの理由で揉めたが、後に和解した。
名台詞
Fate/Grand order
戦闘
- 「加速しろ」
- マスタースキル「加速航路」使用時の台詞。
- 「全快しろ」
- マスタースキル「魔力洗滌」使用時の台詞。
- 「そこ、狙わせてもらう…!」
- マスタースキル「幻想結界」使用時の台詞。
- 「令呪を以て命ずる。」
- 令呪使用時の台詞。
本編
- 「カルデアの連中が仲間だったのは、かつての話だ。
僕はこの異聞録における唯一のマスターとして、勝利をもたらす。
汎人類史のマスターにはできないことを、僕はやってみせる。
いや、やらなくちゃいけないんだ。 」 - カルデアと敵対することに対してこのような意気込みを見せている。
- 「これは証明だ、僕にも世界を救えるってね」
- 同様に、カルデアと敵対することについての意気込み。主人公に対する対抗意識も見て取れる。
- 「……まだだ。まだ終わってない!
僕は、彼女を皇帝 にすると約束した! この世界でダメなら、異なる世界を構築する !
その違う世界で、彼女を皇帝 にする! 諦めるものか! 絶対に諦めるものか!
僕だって 、君みたいにできるはずだ !!」 - 策略によってカルデアを含めた全勢力を協力させ、イヴァン雷帝を倒したカドック。カルデアとの最終決戦に挑むも、経験の差で敗北し、追い詰められてしまう。それでも頑なに諦めようとせず、
大令呪 にて別世界を構築し、アナスタシアを皇帝にしようと試みるも、それを許すビリーではなかった。 - 最後の台詞に世界を救うマスターとしての務めを果たせなかったことへの悔しさと、それを果たしたマスターへの対抗心が現れている。
- 「虚勢だな。君だって考えたことがあるだろ?選抜隊であるAチームのうち、誰でもいい。
ヴォーダイムか、オフェリアか、ペペか、それともデイビットか。
そのうちの誰かなら、もっと上手くやった筈だと」 - 「最多の犠牲者を出した」と主人公を蔑んだことを咎めたマシュに対して。実際にはそんなifの考察は無意味であることはカドック自身理解しており、虚勢を張っていたのは彼のほうだった。
- カドック自身はともかく、ヒナコとベリルの名前を省いたことに他意があったかは不明。
- 「……いいや、そんなことはない。
僕はいつでも、いつだって、できるはずだった っていう後悔ばかりだよ。」 - ビリーによって放たれた銃弾にアナスタシアが倒れ、彼女から「あなたは為すべきことを為すと信じている」と言われ、自嘲しながらその言葉を否定する。凡人として何も為すことができなかった彼は世界を救うマスターの役目を与えられ、それに全てを賭けるも、それさえも果たすことができなかった。それ故に、この異聞帯を救い、アナスタシアの皇帝への即位に自分の存在意義を賭けるもそれさえも失敗したことに結局自分は何もできなかったと諦観する。
- 「ビックリすること聞いてくるな……。無い。」
「その質問、普通の真っ当な魔術師に言ったら、殺されてもおかしくないからな。」
「『お前の人生無意味だけど、どうして死なないの?』って言われたら誰だって怒るだろ。」 - 『死想顕現界域 トラオム』ににおいて、自身の対獣魔術の衰退に関して「魔術師を辞めようと思わなかったのか」と主人公に聞かれて。
- 「それ以外の生き方は存在し得ない」という、主人公が殆ど触れてこなかった「真っ当な魔術師」にとっての常識を端的に語る。
- カドック自身、元々の諦観と主人公の人となりを知ることもあって呆れが上回っているが、多少は怒りを覚えていた模様。
- 「(無言で頭痛薬を飲んでいる)」
- 『死想顕現界域 トラオム』において、あまりにトンチキな事態についていけずに。
- 下記の「カルデアに振り回されるカドック」が公式から供給された瞬間であった。胃薬ではなく頭痛薬であったが。
- 「縁も知識もないサーヴァントでうまく立ち回れるか不安だったが、凄いな、女王ニトクリス!
さすがは古代エジプトのファラオ! 近代のサーヴァントとは魔術の腕が段違いだ!」
(ん? なんか寒いな?) - 『黄金樹海紀行 ナウイ・ミクトラン』断章にて。不測の事態に急遽ニトクリスと組んで敵を撃退するが…
- ガッツポーズを決めている最中、意図せず近代出身の
元カノ某キャスターと比較するようなことを言ってしまったためか、謎の冷気が発生してしまったようだ。
メモ
- 戦闘中に令呪を使用するキャラクター。
- ゲーム的には特定タイミングで決まった効果のあるスキルを使うだけで、従来のボスが使うイベントスキルと同じようなものだが、「マスターとサーヴァントの戦い」である事を強調するため、アナスタシアとの戦闘では右上に主人公の顔とその令呪が表示されているのと同じように、左上にカドックの顔とその令呪が表示される。令呪使用時にはもちろんカドックのカットインが入る。
- なお、上記の演出は存在していないが、『Fate/GrandOrder』において初めて戦闘中に令呪を使用した敵側キャラクターはイベント『Fate/Accel Zero Order』における間桐臓硯(特定の戦闘において令呪を使用してランスロットの宝具発動をさせている)。
- 使われる令呪の内容は以下の通り。2つ目を除いて微妙に曖昧な内容だが、アナスタシアとの以心伝心が成せる技か、十分な効果を発揮している。
- 『令呪を以て命ずる。 敵を凍えさせろ!』 アナスタシアの攻撃にスタンの追加効果を付与する。
- 『令呪を以て命ずる。 宝具を解放せよ!』 アナスタシアのチャージゲージが即座に満タンになる。主人公が使う令呪と同じ効果。
- 『令呪を以て命ずる。 皇帝になれ!』 アナスタシアにHP100%回復のガッツ状態を1回分付与する。
- ラテン語で狼を意味する「ルプス」が苗字に組み込まれていることと、舞台となる異聞帯のサブタイトルが「獣国の皇女」であることから、「実は人狼ではないか?」と噂されていた(実際、彼の異聞帯には人狼が存在している)。
- 「才能は平凡」という設定や、どこか悪くしたような前かがみの姿勢、目の周りの酷いクマ、何より上記の自分に向かって言い聞かせるような口調から、相当な苦労人ではないかと一部では言われていた。
- 実際、蓋を開けてみれば空想樹を否定する異聞帯の王を皮切りに、環境が酷過ぎて改善の見込みがまったくない異聞帯の状況、他の異聞帯に比べての進捗の遅さ、最低限の娯楽すらない環境、自身の劣等感等で内面はボロボロになっており、目の周りのクマや苦渋に満ちた表情もストレスと寝不足のせいであると判明した。
- そして大西洋異聞帯にて、キリシュタリアの本性が相当にトンチキ寄りの愉快なお兄さんであった事が判明し、元々Aチームのツッコミポジションとプレイヤーから思われていたカドックの立ち位置が本当にそうだったことが確定。「Aチーム(と場合によっては主人公)で人理修復に当たっていたら確実に胃を破壊されていた」などと言われるようになってしまった。
- 第2部6.5章『死想顕現界域 トラオム』にて無事に回復したことが判明したが、シナリオでも大方の予想通り主人公やサーヴァント達に対するツッコミが散見され、「(主にカルデアのサーヴァント達による)トンチキイベントに振り回される」「かつての同僚と神の使徒達、ビジネスパートナー、異聞帯の王たちが半分以上勢ぞろいしている状況に目が覚めたとたん鉢合わせする」「振り回されつつも信頼のあった皇女と壮絶に別離したにも関わらず、記憶がないとは言え敵だった主人公との仲睦まじさを見せつけられる」などの二次創作漫画が大量に描かれる事となった。
- 実際、蓋を開けてみれば空想樹を否定する異聞帯の王を皮切りに、環境が酷過ぎて改善の見込みがまったくない異聞帯の状況、他の異聞帯に比べての進捗の遅さ、最低限の娯楽すらない環境、自身の劣等感等で内面はボロボロになっており、目の周りのクマや苦渋に満ちた表情もストレスと寝不足のせいであると判明した。
- Aチームの中では平凡で並以下、などと評される彼だが、ファミ通でのインタビューで「もし主人公ではなくAチームの中の誰かが生き残っていたら人理修復はできていたか?」という問いに対してきのこ氏が回答した[出 2]内容によると、可能性があるのはキリシュタリア、デイビット、カドックの3人と回答されている。この3人の中ではカドックは「最後の運命力が足りない」という理由でギリギリ人理修復に届かないとされていたが、他の4人は早々に失敗するとも言われており、魔術師としてはともかく、「カルデアの使命を背負うマスター」としてはAチームの中でも能力や適正が高い方になる。
- この足りない運命力も、「アナスタシアがいればカバー可能かも知れない」と言われている。人理修復の段階ではアナスタシアを召喚する事はでき(るとはかぎら)ないので、実現し得ない仮定ではあるが、この点でもクリプターとなった後に召喚した彼女との相性は確かなものだったと思われる。
- カドックを演じる赤羽根氏は2011年に放送されたアニメ『THE IDOLM@STER』でプロデューサーを演じた過去があり、またアナスタシア演じる原氏もその作品のアイドルの一人・四条貴音を演じている。その為初期からそれ系のイジリネタが二次創作で散見されている。
- 『ますますマンガで分かる!Fate/Grand Order』第70話では男主人公がアナスタシアにケモ化したカドックの同人誌「傷の舐め合い」を渡していたのだが、それを見た担当イラストレーターの荒野氏がケモ化カドックを描いている[出 3]。
- ちなみに同人誌「傷の舐め合い」の内容は「突如ケモ化したカドックが荒くれヤガ達になぶられボロ雑巾のようになった所をパツシィに助けられ、二人の間にはやがて…」とアナスタシアが「解釈の埒外」と激怒する内容であった。
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脚注
注釈
出典
- ↑ 『Fate/Grand Order -MOONLIGHT/LOSTROOM-』
- ↑ https://www.famitsu.com/news/201910/05182695.html?page=4
- ↑ 2018年11月30日1:47 荒野Twitter