「間桐慎二」の版間の差分

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:[[魔術|魔術師]]の家系・間桐に生まれるものの、一族は衰退の一途を辿っており、彼の代でとうとう魔術回路を失った。生まれながらに魔術回路を持たない慎二は、魔術師ではない一般人である。しかし、間桐の蔵書から[[魔術]]の知識を得ており、「特権階級」としての選民意識が強い。<br>士郎との馴れ初めは中学生時代。成り行きで文化祭の看板作りを周りから押し付けられて一人で作っていた士郎に対して、後ろで悪態を吐きながらも一晩付き添い(手伝いはしていない)、出来上がった看板を見て「お前馬鹿だけどいい仕事するじゃん」と素直に笑ったことがきっかけ。<br>以降は士郎を馬鹿にしながらも親しい友人として付き合うように成り、彼を利用しようとする人物に影で社会的制裁を加えたり、自分の家に招待したりと、ちゃんと(?)友人をやっていた。<br>彼にとって「使える奴」という評価は相手を認めているということ。士郎は彼にとって(自覚しているかどうかはともかく)ライバルであり、なくてはならない存在。ただしそれと好悪の感情は別であるため、容易に敵にも味方にもなってしまう。<br>第五次聖杯戦争において、戦いを嫌がった桜の代理マスターとして、ライダーを借り受け参戦。<br>この際、士郎が自分にはなることができない本当の魔術師であったことを知り、大きなショックを受ける。それでもライダーを得たことでかろうじて自尊心を保ち、本心から士郎に同盟を持ちかける。だが士郎に断られたことで逆上する。<br>なお、この手の小悪党のお約束か、セイバールート・桜ルートでは死亡するが、最後まで生き残る凛ルートでは聖杯戦争終了後に憑き物が落ちたかのように穏やかになり、桜とも良い関係を築けるようになった。基本的にセイバールートの流れに準拠した西脇だっと先生の漫画版でも生き残り、病室に花を生けてくれていた桜に「わざわざすまないな」と言っている。<br>だが、『hollow』では逆に桜より立場が弱くなっており、むしろ桜に対して恐れすら抱いている。半年の間に何があったのだろうか。
 
:[[魔術|魔術師]]の家系・間桐に生まれるものの、一族は衰退の一途を辿っており、彼の代でとうとう魔術回路を失った。生まれながらに魔術回路を持たない慎二は、魔術師ではない一般人である。しかし、間桐の蔵書から[[魔術]]の知識を得ており、「特権階級」としての選民意識が強い。<br>士郎との馴れ初めは中学生時代。成り行きで文化祭の看板作りを周りから押し付けられて一人で作っていた士郎に対して、後ろで悪態を吐きながらも一晩付き添い(手伝いはしていない)、出来上がった看板を見て「お前馬鹿だけどいい仕事するじゃん」と素直に笑ったことがきっかけ。<br>以降は士郎を馬鹿にしながらも親しい友人として付き合うように成り、彼を利用しようとする人物に影で社会的制裁を加えたり、自分の家に招待したりと、ちゃんと(?)友人をやっていた。<br>彼にとって「使える奴」という評価は相手を認めているということ。士郎は彼にとって(自覚しているかどうかはともかく)ライバルであり、なくてはならない存在。ただしそれと好悪の感情は別であるため、容易に敵にも味方にもなってしまう。<br>第五次聖杯戦争において、戦いを嫌がった桜の代理マスターとして、ライダーを借り受け参戦。<br>この際、士郎が自分にはなることができない本当の魔術師であったことを知り、大きなショックを受ける。それでもライダーを得たことでかろうじて自尊心を保ち、本心から士郎に同盟を持ちかける。だが士郎に断られたことで逆上する。<br>なお、この手の小悪党のお約束か、セイバールート・桜ルートでは死亡するが、最後まで生き残る凛ルートでは聖杯戦争終了後に憑き物が落ちたかのように穏やかになり、桜とも良い関係を築けるようになった。基本的にセイバールートの流れに準拠した西脇だっと先生の漫画版でも生き残り、病室に花を生けてくれていた桜に「わざわざすまないな」と言っている。<br>だが、『hollow』では逆に桜より立場が弱くなっており、むしろ桜に対して恐れすら抱いている。半年の間に何があったのだろうか。
 
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:気難しく、鼻持ちならない人物。成績は常に学年トップクラスにあり、弓道部の副主将を務めるだけの弓の実力を持つ。基本的には、努力が嫌いでありながら、なお高い能力を発揮する天才肌の人物。一般人としてであれば、十分な実力を持ち合わせている。<br>だが屈折した過去と、劣等感を刺激される人間が身近にいたことから歪んでしまった。<br>生まれつき魔術回路を持たない彼は、間桐の家にとっては「いらない子供」であったがそのことを中学時代まで知らなかった。なまじ他の面で優秀であり、「自分は他人より優れている」と自覚していたのに最も望む魔術の才能を持ち合わせなかったことから、鬱屈した感情を募らせていくこととなる。<br>桜に対しても、当初は遠坂家からもらわれてきた彼女に哀れみを感じ、多少のいじめをしつつも兄として可愛がっていた。しかし、中学時の時代のある時に、桜が魔術教育を施されている場面に出くわしたことで、桜こそが間桐の正式な後継者であり、自分がいらない子であったことを自分だけが何も知らずにいたこと、今まで哀れんできた桜に「……ごめんなさい、兄さん」と言われたことで実は自分こそが桜に哀れまれていたことを知ってしまう。<br>以降は慎二が自分の境遇を知ったことで開き直った父や祖父から空気のようにどうでも良い存在として扱われただけでなく、自分が欲しかった物を全て持っている桜からも哀れまれ続ける、慎二にとって「いっそ無視してくれれば良かった」とまで思いつめる苦痛の三年間を味わうこととなる。この自分の理想とする世界と自分のいる世界のギャップは彼の性格を大きく歪めることとなり、自分に謝り続ける桜に対して侮辱の代償に何をしてもいいと思い込んでいった。<br>良家の子ということで金回りが良いため、学園でも普通の女子には良くモテる。しかし同性や一部女子には受けが悪く、桜に対し日常的に暴力を振るっているため、感覚が麻痺し、女子に対して暴力を振るうことに抵抗が無い。<br>アクの強い人柄ではあるが、衛宮士郎、[[柳洞一成]]、間桐慎二の三人が揃うととてもバランスのいい友人グループになるのでは、と言われている(実際、球技大会や修学旅行では三人で行動している)。<br>様々な問題を抱えて歪んでしまってはいるものの、[[言峰綺礼]]のような真性の悪人ではなくあくまでも一般人の感覚で聖杯戦争を戦っており、凛は彼を「人畜無害な存在」と評している。ただし、一般人であるがゆえに、サーヴァントの強大な力を自身の欲望のために悪用するような小人物でもある。
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:気難しく、鼻持ちならない人物。成績は常に学年トップクラスにあり、弓道部の副主将を務めるだけの弓の実力を持つ。基本的には、努力が嫌いでありながら、なお高い能力を発揮する天才肌の人物。一般人としてであれば、十分な実力を持ち合わせている。<br>だが屈折した過去と、劣等感を刺激される人間が身近にいたことから歪んでしまった。<br>生まれつき魔術回路を持たない彼は、間桐の家にとっては「いらない子供」であったがそのことを中学時代まで知らなかった。なまじ他の面で優秀であり、「自分は他人より優れている」と自覚していたのに最も望む魔術の才能を持ち合わせなかったことから、鬱屈した感情を募らせていくこととなる。<br>桜に対しても、当初は遠坂家からもらわれてきた彼女に哀れみを感じ、多少のいじめをしつつも兄として可愛がっていた。しかし、中学時の時代のある時に、桜が魔術教育を施されている場面に出くわしたことで、桜こそが間桐の正式な後継者であり、自分がいらない子であったことを自分だけが何も知らずにいたこと、今まで哀れんできた桜に「……ごめんなさい、兄さん」と言われたことで実は自分こそが桜に哀れまれていたことを知ってしまう。<br>以降は慎二が自分の境遇を知ったことで開き直った父や祖父から空気のようにどうでも良い存在として扱われただけでなく、自分が欲しかった物を全て持っている桜からも哀れまれ続ける、慎二にとって「いっそ無視してくれれば良かった」とまで思いつめる苦痛の三年間を味わうこととなる。この自分の理想とする世界と自分のいる世界のギャップは彼の性格を大きく歪めることとなり、自分に謝り続ける桜に対して侮辱の代償に何をしてもいいと思い込んでいった。<br>良家の子ということで金回りが良いため、学園でも普通の女子には良くモテる。しかし同性や一部女子には受けが悪く、桜に対し日常的に暴力を振るっているため、感覚が麻痺し、女子に対して暴力を振るうことに抵抗が無い。<br>アクの強い人柄ではあるが、衛宮士郎、[[柳洞一成]]、間桐慎二の三人が揃うととてもバランスのいい友人グループになるのでは、と言われている(実際、球技大会や修学旅行では三人で行動している)。<br>様々な問題を抱えて歪んでしまってはいるものの、[[言峰綺礼]]のような真性の悪人ではなく、倫理観が欠落する魔術師でもなく、あくまでも一般人の感覚で聖杯戦争を戦っており、凛は彼を「人畜無害な存在」と評している。ただし、一般人であるがゆえに、サーヴァントの強大な力を自身の欲望のために悪用するような小人物でもある。
 
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:聖杯戦争では、魔術の素養がない彼が活躍できる道理もなかった。だが知識だけは持ち合わせており、ライダーのマスターの時は影の魔術を行使するが、偽臣の書の力を借りた物に過ぎない。
 
:聖杯戦争では、魔術の素養がない彼が活躍できる道理もなかった。だが知識だけは持ち合わせており、ライダーのマスターの時は影の魔術を行使するが、偽臣の書の力を借りた物に過ぎない。

2016年5月5日 (木) 06:06時点における版

間桐慎二

  • 読み:まとう しんじ
  • 身長:167cm / 体重:57kg
  • イメージカラー:群青
  • 特技:名推理、探し物
  • 好きな物:子犬、特権 / 苦手なもの:無条件で幸せな空気
  • 天敵:遠坂凛、美綴綾子
  • CV:神谷浩史

衛宮士郎の友人で間桐桜の兄。穂群原学園弓道部の副部長を務める。クラスは2年C組(『hollow』では3年C組)。
ライダーのマスターとして第五次聖杯戦争に参加する。

略歴
魔術師の家系・間桐に生まれるものの、一族は衰退の一途を辿っており、彼の代でとうとう魔術回路を失った。生まれながらに魔術回路を持たない慎二は、魔術師ではない一般人である。しかし、間桐の蔵書から魔術の知識を得ており、「特権階級」としての選民意識が強い。
士郎との馴れ初めは中学生時代。成り行きで文化祭の看板作りを周りから押し付けられて一人で作っていた士郎に対して、後ろで悪態を吐きながらも一晩付き添い(手伝いはしていない)、出来上がった看板を見て「お前馬鹿だけどいい仕事するじゃん」と素直に笑ったことがきっかけ。
以降は士郎を馬鹿にしながらも親しい友人として付き合うように成り、彼を利用しようとする人物に影で社会的制裁を加えたり、自分の家に招待したりと、ちゃんと(?)友人をやっていた。
彼にとって「使える奴」という評価は相手を認めているということ。士郎は彼にとって(自覚しているかどうかはともかく)ライバルであり、なくてはならない存在。ただしそれと好悪の感情は別であるため、容易に敵にも味方にもなってしまう。
第五次聖杯戦争において、戦いを嫌がった桜の代理マスターとして、ライダーを借り受け参戦。
この際、士郎が自分にはなることができない本当の魔術師であったことを知り、大きなショックを受ける。それでもライダーを得たことでかろうじて自尊心を保ち、本心から士郎に同盟を持ちかける。だが士郎に断られたことで逆上する。
なお、この手の小悪党のお約束か、セイバールート・桜ルートでは死亡するが、最後まで生き残る凛ルートでは聖杯戦争終了後に憑き物が落ちたかのように穏やかになり、桜とも良い関係を築けるようになった。基本的にセイバールートの流れに準拠した西脇だっと先生の漫画版でも生き残り、病室に花を生けてくれていた桜に「わざわざすまないな」と言っている。
だが、『hollow』では逆に桜より立場が弱くなっており、むしろ桜に対して恐れすら抱いている。半年の間に何があったのだろうか。
人物
気難しく、鼻持ちならない人物。成績は常に学年トップクラスにあり、弓道部の副主将を務めるだけの弓の実力を持つ。基本的には、努力が嫌いでありながら、なお高い能力を発揮する天才肌の人物。一般人としてであれば、十分な実力を持ち合わせている。
だが屈折した過去と、劣等感を刺激される人間が身近にいたことから歪んでしまった。
生まれつき魔術回路を持たない彼は、間桐の家にとっては「いらない子供」であったがそのことを中学時代まで知らなかった。なまじ他の面で優秀であり、「自分は他人より優れている」と自覚していたのに最も望む魔術の才能を持ち合わせなかったことから、鬱屈した感情を募らせていくこととなる。
桜に対しても、当初は遠坂家からもらわれてきた彼女に哀れみを感じ、多少のいじめをしつつも兄として可愛がっていた。しかし、中学時の時代のある時に、桜が魔術教育を施されている場面に出くわしたことで、桜こそが間桐の正式な後継者であり、自分がいらない子であったことを自分だけが何も知らずにいたこと、今まで哀れんできた桜に「……ごめんなさい、兄さん」と言われたことで実は自分こそが桜に哀れまれていたことを知ってしまう。
以降は慎二が自分の境遇を知ったことで開き直った父や祖父から空気のようにどうでも良い存在として扱われただけでなく、自分が欲しかった物を全て持っている桜からも哀れまれ続ける、慎二にとって「いっそ無視してくれれば良かった」とまで思いつめる苦痛の三年間を味わうこととなる。この自分の理想とする世界と自分のいる世界のギャップは彼の性格を大きく歪めることとなり、自分に謝り続ける桜に対して侮辱の代償に何をしてもいいと思い込んでいった。
良家の子ということで金回りが良いため、学園でも普通の女子には良くモテる。しかし同性や一部女子には受けが悪く、桜に対し日常的に暴力を振るっているため、感覚が麻痺し、女子に対して暴力を振るうことに抵抗が無い。
アクの強い人柄ではあるが、衛宮士郎、柳洞一成、間桐慎二の三人が揃うととてもバランスのいい友人グループになるのでは、と言われている(実際、球技大会や修学旅行では三人で行動している)。
様々な問題を抱えて歪んでしまってはいるものの、言峰綺礼のような真性の悪人ではなく、倫理観が欠落する魔術師でもなく、あくまでも一般人の感覚で聖杯戦争を戦っており、凛は彼を「人畜無害な存在」と評している。ただし、一般人であるがゆえに、サーヴァントの強大な力を自身の欲望のために悪用するような小人物でもある。
能力
聖杯戦争では、魔術の素養がない彼が活躍できる道理もなかった。だが知識だけは持ち合わせており、ライダーのマスターの時は影の魔術を行使するが、偽臣の書の力を借りた物に過ぎない。

ワカメ

彼の髪に由来する愛称(蔑称?)。
最早メーカー公認のネタであり、桜の日記帳にワカメのイラストが描かれていたり「トラぶる花札道中記」でMPがWP(ワカメポイント)になっていたり。
Fate/Zero』アニメ版で判明した父の間桐鶴野も同じくワカメ。設定資料で公開されている間桐臓硯も、髪型こそ違え髪質は同様に見える。髪がワカメであるのは間桐家の遺伝であるらしい。

間桐シンジ

  • 誕生日:5月5日 / 血液型:B型
  • 身長:171cm / 体重:59kg 
  • イメージカラー:マリン…ブルー…
  • 特技:妨害工作
  • 好きな物:ゲーム / 嫌いな物:自分より目立っているヤツ
  • 天敵:エルドラゴ

Fate/EXTRA』における慎二。ライダーのマスターとなる。主人公の第一回戦の対戦相手。
アジア圏屈指のゲームチャンプとして知られる名うてのクラッカーであり、確かな実力を持つウィザード。『stay night』では代理マスターだったが、この慎二はきちんと才能があり自分でサーヴァントと契約した本物のマスター。

略歴
没落した貴族が西欧財閥から優良遺伝子を買い取り、跡取りとして生み出したデザインベビー。両親からはまともな愛情は向けられていなかったようで「物心ついた頃から部屋を与えられて勉強をしていた」と語っており、どうやらネット世界ではともかく、現実世界では友人がいなかったらしい。自身の境遇については「ドライなの好きだし」と悲観していないが、寂しさは感じていた。
自分の名前を記録に残したいという願望から聖杯戦争に参加したため、「命の奪い合い」という意識はなく、ゲーム感覚だった。
予選では主人公の旧くからの友人、かつ間桐桜の兄としてのロールを与えられており、予選突破後も主人公には友達として接する。また、遠坂凛をライバルとして、そして異性として意識している描写があるが、当の凛には「強いけどやりやすい敵」くらいの認識しか持たれていない。
『CCC』では月の裏側に落とされたマスターの一人であり、生徒会への参加を拒みつつ、実はこっそり様子を伺っている。この件に関しては半ば生徒会メンバーにバレており、ついうっかり通信を入れちゃったりしても「また見てたな」くらいにしか思われない。
記憶を取り戻したことで現実から目を背けるために一時BB側に寝返ったが、そんな彼でも主人公は見捨てなかった。
終盤、最後まで友人として扱ってくれた主人公のため大きな決心をすることになる。
人物
容姿、性格は『stay night』の慎二にそっくりで、高慢で鼻持ちならない態度で他人を見下し、自身の実力を絶対視している。自称「天才」。実際にそれだけの能力を持ってはいるものの、慢心や幼稚さゆえに、他のマスター達から実力はともかく頭は悪いと見られている。
両親の愛情からではなく、優秀な後継がほしいという思いから生み出され、育てられたという境遇から、優秀であることを証明すること、優れた記録を残すことに固執するようになってしまった。勝利のためならルールに咎められない範囲内で小狡い妨害工作を行うことを厭わない。しかしゲーマーとしてはある一定の矜持を持っており、正当なゲームの結果は受け入れ、ルールを逸脱したチート行為は嫌っている。
特徴的な髪から、キャス狐からは、やっぱり「ワカメ」と呼ばれる。
なお、セラフでの彼の姿はムーンセルが予選用に用意したアバターであり、実年齢は8歳。
明確に『stay night』の凛と血縁関係があるとされている『EXTRA』の遠坂凛と違い、彼に関しては血縁関係の有無は明言されておらず、同姓同名、そして性格もたまたま似通ってしまった人物の可能性がある。ただし、やはり本物と面識があるらしいアーチャーは「名前というものはここまで縛るものなのか」とため息を付きつつ、「悪い人物ではないのだが」とフォローしている。
サーヴァントであるライダーに対しては自慢しつつも度々悪態を吐くが、ライダーは彼の悪態を受け入れられる度量の持ち主なので相性は悪くはなく、マスターとサーヴァントだけでなく、雇い主と傭兵、あるいは弟と姉のような関係でもある。
『CCC』では度々ライダーのことを話題にだし、はぐれてしまったライダーと一刻も早く合流を目指そうとしたり、(酒を飲んでいなければ)ギルガメッシュに負けないかっこ良さと称したり、ライダー不在でなければこんなことになっていないと文句を言ったりと彼女を信頼していた様子が見られる。
能力
ハッカーとしての腕前は天才的なものであり、エネミーを改造したり、システムをいじる等のことは平然と行える程の力量を持つ。ただし、たいてい主人公と敵対している時にその力量を発揮するため、彼(彼女)には「余計なことしやがって」的なことを言われることも。
物心ついた頃から自主学習の繰り返しの日々を送ってきたためか知力は非常に優れており、予選時の様子から高等教育レベルの学力は既に保持していると思われる。(ただし実年齢相応のミスも時折する)。
特に5歳の頃から父親に教わってきたチェスの腕前は、ムーンセルの管理AIに匹敵する演算能力を持つラニ=VIIIを相手にして勝ち星は上げられないものの善戦するほど。
慎二を「思考ルーチンが劣悪すぎる欠陥品」と見下しているメルトリリスからも、「性能はいい」とその点は認められている。
扱うコードキャストは相手サーヴァントの幸運値を低下させるloss_lck(64)。漫画では敏捷を低下させるものや『CCC』では小攻撃+スタン効果を与えるshock(32)も使ってくる。

まるごしシンジ君

主人公と共に、エリザベートの繰り出した金星辺りの生命体が食すと評される真紅の料理と激しい戦いを繰り広げた、食物処分用のフリーソフト。
ダウンロードして名づけたのはラニで、外見は凛によって慎二そっくりにカスタマイズされており、ぱっくり開けたお口がチャームポイント。
フリーソフトなので料金はタダ。なのに血の池よりも赤い、異次元のスープを飲み干せる優秀な子。
最後はなんとも言えない色の煙を吹きながら沈黙した。主人公は死闘を共に潜り抜けた彼に敬意を表しており、窮地に陥った慎二を「まるごしシンジ君に似ているから」という理由で救った。

シンジタンク

BBに寝返った慎二が、対主人公用にゴーレムタイプのエネミーを改造して作り出したロマン兵器。
名前からして弱そうだが、パラメーターはパッションリップに匹敵しており、1ターンで倒すのは不可能。その上ある程度追い詰めると凄いビーム(正式名称:ファイナルデッドシュート)を撃ったりするので、メイド・イン・ワカメと侮ると苦戦する。
下手なサーヴァントより強い兵器を作れるって、「『EXTRA』世界の慎二は本当に優秀だったんだなぁ」と実感させられる。

ワカメウォール

無敵状態のメルトリリスの追跡を足止めする為に慎二が創りだした特製のファイアウォール。見た目はデジタルな障壁ではなく海を漂うワカメが大量に隙間なく地面から生えているような有機的な形状をしている。
メルトリリス曰く「ヌメッとしていて気持ちが悪い」との事で感触や質感にも拘った逸品。
レベル999状態のメルトリリスの権限をもってしても突破にそれなりに時間を要する所を見るにかなり優秀であると言え、ダンジョン踏破の心強い味方となる。

間桐少佐

帝都聖杯奇譚』における慎二。陸軍所属で階級は少佐。

略歴
陸軍で力を蓄えている魔人アーチャーに大きな顔をさせまいと、拘束具を大量につけたバーサーカーを使役するが、逆に暴走したバーサーカーに令呪ごと右腕を奪われた挙句人質にされてしまう。
その後ランサー陣営によって保護され、どこかへ連れて行かれる。
人物
容姿、性格は『stay night』の慎二に似ている。やはりというか登場人物紹介欄でも「ワカメ」となっている。
能力
『stay night』の慎二と異なり、それなりに魔術が使えたりする程度の腕前を持っている。

間桐慎二(平行世界)

プリズマ☆イリヤ ドライ!!』における慎二。

略歴
過去の時間軸において桜の兄として登場。
五年前の事件で既に死亡しており、その意識をエインズワース家の「置換魔術」で人形に置き換えして使役されている。
ジュリアンからの刺客として桜と士郎に対して襲撃し、士郎を守ろうとした桜を始末するが、士郎が夢幻召喚すると形勢逆転され圧倒。
その後は巨大化と見せかけたハリボテによる囮を作って士郎を背後から仕留めようとするが、その際に桜の形見であるマフラーが舞ってしまった事で四郎に察知され、逆に仕留められてしまう。その後は何が起きたのかを思い出し、士郎に自分を殺すように頼み、最期を遂げた。
人物
容姿は『stay night』の慎二とほぼ同一だが、本編と同様自己顕示欲が強い上に、前述のように「置換魔術」の影響からか明らかに正気が失われており、自分が何者なのかも見失いかけているが、士郎に殺害される間際にようやく正気に戻った。
能力
『stay night』の慎二と異なり、少なくともクラスカードを使用できる程度の魔力はある模様。
アサシンのカードを限定展開・夢幻召喚して使用する。
ただ、Fate本編同様に自己顕示欲の強い性格故か、使い慣れていない面を考慮してもあまり使いこなせていない。

クラスカード / 宝具

ここでは慎二の固有の仕様や、作中での使用状況を記述する。

クラスカード・アサシン
限定展開
先端に短剣が結びつけられた紐状の武器を得る。
夢幻召喚
英霊〇〇〇〇〇と一時的に同化し、アサシンの宝具とスキル、身体能力を会得する。
アサシンのカードに描かれたような服装に脊椎の欠片がくっついた頭蓋骨下顎部のようなマスクを装着し、右腕は失われて上述の紐状武器が無数にくっついているという悍ましい姿になる。この武器は腕そのものでもあるらしく、切り落とされても相手に巻き付いて動きを阻害し、増殖させて全身を覆って巨大化させることも可能。
脚にも包帯が巻かれているが、その下にも刃が縫い付けられていて武器として使用可能。
真名はまだ公開されていないが、基本的なデザインから推測されるものは「ハサン・サッバーハ」。宝具名称やその効果、右腕を主に伸ばしている様子を見る限り呪腕ハサンを思わせる。
亡奏心音(ザバーニーヤ)
アサシンの宝具。上述した紐状武器が縒り合わさって巨大な腕を形成し、敵の胴体を貫通して抉り抜く。直撃した間桐桜の令呪の形に刳り貫かれていたことから、何らかの特別な効果も存在すると思われるが、現時点では不明。

登場作品と役柄

Fate/stay night
主人公の友人でライダーのマスター。間桐の蔵書から魔術師の知識を得ているためか、採る戦略が外道であり、士郎や凛と敵対することになる。
Fate/hollow ataraxia
ほぼギャグキャラと化した。桜の影にビクつき、安らぎ求め港に行けばランサーに絡まれる、不幸の人。
Fate/EXTRA
冬木の「慎二」とは同姓同名の別人「間桐シンジ」として登場。ムーンセルの聖杯戦争に参加するマスターの一人。
Fate/EXTRA CCC
前作に引き続き登場。
Fate/EXTRA CCC FoxTail
本編と同じく登場。ボケもツッコミもこなすマルチな才能の持ち主。
フェイト/タイガーころしあむフェイト/タイガーころしあむ アッパー
地上最強のモテ男、慎二……あれ?
アッパーでは出番はあるものの個別のシナリオモードはなし。
氷室の天地 Fate/school life
本編の重要キャラとしては珍しく、比較的出番が多め。氷室鐘に弱みを握られるも、本人に自覚なし。
その後、沙条綾香に物理的に弱みを握られることに。
ちびちゅき!
冬木の「慎二」と『EXTRA』の「シンジ」の両方が登場。
冬木の「慎二」はドレイクにマスターと間違えられて連れて行かれ、後に人違いと判明しても一緒(?)に行動している。
『EXTRA』の「シンジ」は初等部に所属している。
カプセルさーばんと
敵マスターの一人。大昔のアイドルのような格好をしており、「天才カプさば使い」を自称しているが、実力の程はお察しの通り。
TMitter2015
東京在住の大学生。光のカプさばおじさんに出会い、子供の頃にやっていたカプさばを通して闇のカプさば使いとの戦いに巻き込まれてゆくが……
Fate/KOHA-ACE 帝都聖杯奇譚‎
バーサーカーのマスター。
Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ
『ドライ!!』以降に美遊の世界における彼が登場。
正気を失った様相で、アサシンのカードを用いて桜と士郎に襲いかかる。

人間関係

冬木

間桐臓硯
祖父。桜ルートでは幾度となく失敗し、ライダーを消滅させかけたことで完全に見限られ、失敗作と罵られた。
間桐雁夜
叔父。『hollow』によると、慎二は彼が聖杯戦争に参加して死亡したことを知らないようである。
間桐鶴野
実父。
間桐桜
義妹。何かと辛辣な態度で接する。凛ルートや漫画版では関係が修復され、特に漫画の方では一緒に登校するくらいになる。『hollow』では立場が逆転し、彼女の怒りに震える日々。
ライダー
使役するサーヴァント。魔力供給は桜に担当させているもののやはり彼自身が完全な魔術師でないため、火力や装備面で能力を低下させている。
真アサシン
祖父臓硯が召喚したサーヴァント。本編では面識が無いまま終わるが、派生作では「坊ちゃん」と呼ばれそれなりに丁重に扱われている。
遠坂凛
以前に告白、振られるも諦めず気を惹こうとアプローチを繰り返す。そしてベアナックルでコンビネーションをお見舞いされる。
衛宮士郎
付き合いの長い友人。『stay night』の開始時点では、とある事件をきっかけに関係が冷え込んでいる。『hollow』では友人(と言うより、腐れ縁)関係に戻りつつある。
柳洞一成
反りのあわない知人。『hollow』では士郎を巡って三角関係を展開する。
美綴綾子
弓道部主将。天敵であるとされるが、『stay night』本編で二人が絡む直接的なエピソードは特にない。
沙条綾香
『氷室の天地』にて興味本位で言い寄るものの、彼女からは相手にされなかった。
さらには賭け勝負で負けた挙げ句頭を丸刈りにされ、黒魔術師である彼女に「髪の毛」を大量に握られたことで脅されるハメに。
バゼット・フラガ・マクレミッツ
ドラマCDで競演。メイドとして雇うものの、あまりにもダメすぎる為に正論だが嫌味な指摘を繰り返した。

ムーンセル

主人公 (EXTRA)
予選で友人というロールを与えられた相手。『EXTRA』では終始小馬鹿にしていたが敗北する。『CCC』では普通の友人関係で、さらっと存在を無視されたりもするが基本的に仲が良い。
ライダー
『EXTRA』において召喚したサーヴァント。姉御肌の彼女とは相性が良く、頭を撫でられたりと可愛がられていた。
ランサー
『CCC』で一時的に契約したサーヴァント。あまり好印象は抱かれていなかったが、死んだ事には同情されていた。
ジナコ=カリギリ
同じネットゲームを嗜むライバル。廃人故に決して抜けない記録を持つ、目の上のタンコブ。
メルトリリス
主人公を勝たせるために、文字通り命と引き換えの逆転の一手をもって一矢報いる。
殺生院キアラ
一目見てときめき予選が終わってからも「先生」と慕う、おそらく彼にとってストライクゾーンど真ん中の女性。その本性を知ることなく終わったのは、ある意味幸せだったのか。
ヴァイオレット
『CCC Fox tail』では彼女のマスターとなり、「黒の生徒会」に合流する。

帝都聖杯奇譚

魔人アーチャー
陸軍内部でのライバル。彼女に権力を独占されたくない一心からバーサーカーを召喚した。
バーサーカー
サーヴァント。
召喚したい英霊と違った為に自害させようとしたら先手を打たれ、令呪ごと腕をぶった切られた。

Fate/kaleid liner プリズマ☆イリヤ ドライ!!

ジュリアン・エインズワース
彼からサーヴァントカードを受け取り、聖杯戦争に参加する。
「ジュリアン様」と不遜な慎二にしては珍しく様付けで呼ぶが、死後の人格置換で弄られた結果であり、素の状態ではそんな行為を心底嫌悪していた。

ちびちゅき!

繰丘椿
レクリエーションで相手をする。幼い頃の桜に印象が似ているとのことで感情移入していたが、怖い保護者に睨まれる羽目に。

その他

ペルセウス
生前のライダーを殺した英雄で、ライダーが「成功したシンジ」と評するほど慎二に似ているらしい。

名台詞

Fate/stay night

「は、はは、あはは。あはははははは!見たか衛宮!これが僕とお前の力の差だ!」
彼の三下っぷりを際立たせる台詞。
「桜ー?あいつ何処行ったんだ?せっかく僕が誕生日を祝ってやろうってのに…」
漫画版オリジナル。上から目線ではあるものの、桜のためにケーキを買ってくるが、この直後に残酷な真実を知ることに…
「僕は、許されるのか……?」
漫画版の追加エピソードより。
自分を憎んでいると思い込んでいた桜に助けられ、その優しさに触れたことで憑き物が落ちた慎二は自分がしようとしたことへの罪悪感に苦しむが、周囲の優しさや理解を受け、日常に戻っていく。

Fate/hollow ataraxia

「そ、それをおまえが唆すから僕と爺さんが養鶏所のチキンみたいに震えなくちゃいけなくなるんだぞ……!
 ああもう、とっくに我慢の限界だよ!なぁ衛宮ぁ、桜を助けたんなら僕たちも助けろよぅ!」
上の台詞から半年後。
全ての牙を抜かれ、食事時の視線にすら耐えられないほど磨耗した間桐家の人々であった。……もっとも、桜が作った料理を残したり、ついクセで嫌味をいってしまう事を怒られているので、自業自得である。
「……フ。素人だね。その考え、地獄を見たコトのないヤツのスイートさサ。本当の恐怖ってのは奪う事より与える事なんだって知ってるかい?」
黒くなった桜に、身も心もやつれてしまっていた。ただ桜の名誉のために言っておくと、ほとんど彼の自業自得である。
「どうよ衛宮、桜の出番の多さに対して僕三回だぜ?」
「もともと僕ぁ陰湿な性格なんだね。正しい間桐の血を引いてるんだね。爺さんも父親も、父親の弟も、こーゆー風にはじっこで悩んでるのがお似合いなのね」
メタ台詞で暗黒面をのぞかせる慎二。
「しかしなんだね。まさか衛宮と二度も卒業の話をするとはね。」
衛宮の家で、駄弁り合う男子高校生二人。趣味は合わないけど、長く続いている腐れ縁。
聖杯戦争中からは想像もできないほどに穏やかな顔で、どこにでもいる高校生らしい姿。士郎からすれば、こっちが本来の彼なのだろう。

フェイト/タイガーころしあむ

「ヒィ! お、おかしいじゃないか! これが死にかけた奴の戦闘力か!?
 ら、ライダー!ライダー!! 命令だ! ボーッとしてないで、コイツをなんとかしろ!」
葛木ルートにて、既に満身創痍状態の葛木宗一郎に真アサシンともども撃破された直後。
『stay night』本編以降の慎二は基本ギャグキャラだが、各人が本編以上に真面目な葛木ルートでは久しぶりにその屑っぷりを見せつけてくれる。

氷室の天地 Fate/school life

「美しさは罪!微笑みさえも罪!私を愛さない人はいない!」
市民マラソンのコスプレ部門で、圧倒的な女性票を獲得して優勝。陸上部から一本取った。なお、慎二が勝者となったのはこれがシリーズ初である。
なお余談だが、この台詞の元ネタはアニメ『パタリロ!』のエンディング曲「美しさは罪」。ただこの曲、アニメの内容と相まって同性愛を強く示唆したものなのだが、そんな喜び方でいいのか慎二。

Fate/EXTRA

「くそっ! この僕が負けるなんて! こんなゲームつまらない、つまらない!」
一回戦敗北後。自身のサーヴァントのライダーに八つ当たりし、自分は完璧で敗因など無かったと叫びながら。この後あろうことか主人公に「お前が二回戦へ進んでもどうせ負けるから勝ちを譲れ」とまで言い出す。負け惜しみここに極まれり。
「うそだ、うそだ、こんなはずじゃ……
 くそっ、助けろよぉっ! 助けてよお!僕はまだ八歳なんだぞ!?
 こんなところで、まだ死にたくな――」
電脳死の今際の際、主人公とプレイヤーへ衝撃のカミングアウト。
小悪党な彼だったが、ここで彼への罪悪感が沸いた人も少なくなかったろう。

Fate/EXTRA CCC

「――――、いい。」
藤村大河(と名乗る殺生院キアラ)に予選で初遭遇した際の言葉。一瞬で心を打ち抜かれた様子。リアルでの自身のドライな家庭環境を「そういう方が好きだし」と彼はのちにジナコに語るが、彼女の溢れる母性的魅力に自分の母に無かった何らかの羨望を思い出したのだろうか。
「くっ、まだだ、もうワンセット!
 僕が勝つまで負けじゃないんだ、勝ち続けるという意志が大事なんだ!
 伝説のゲームチャンプ、U・M・Eもそう言っていたんだぞう……!」
五歳の時から父に仕込まれた自慢のチェスの腕で、迷宮衛士となったラニに挑むも三本先取制で二敗。ストレート負けではあるが、決着までに要した時間と両者の台詞からそれなりに善戦はしていた模様。まだ記憶を失っている状態だが、この後ラニに「ナイスゲーム」と称賛の言葉を送るなど、前作で一回戦敗北後酷い負け惜しみをしていた彼とは思えない前向き精神である。
 …彼も尊敬するゲームチャンプU・M・Eとは何者だろうか(スキル見てからコードキャスト・スタン余裕でしたとか言いそうだが)。
「…………そうでもないんじゃない?
 怖くて逃げたのは臆病だけど、情けないことじゃない。ちゃんと現実を見てた証拠だよ。
 どこかのバカみたいに最後までゲーム気分で浮かれてさ、死ぬ寸前で無様を晒すよりはマシだよ。」
事実から目をそむけた自分が情けないと言うジナコに対して。彼女を慰めながら、自らを無様と自嘲する。
「僕はさ、記録を残したかったんだよ。誰にも越えられない記録を。僕がいた証として。
 こんな状況になってようやく気づいたけど、それが僕の願いだった。だから―――
 僕は聖杯戦争に参加する事が望みで、優勝できるのなら、それ以外は何もいらなかった。
 聖杯なんて報酬がなくても、ただ"自分がいた"っていう記録を残したかっただけなんだ。」
月の聖杯戦争に参加した理由について。自分という存在がここにいたことを、誰かに知ってもらうために。
「自分が殺されるのと世界が殺されるの。
 どっちが怖いかなんて考えたコトもなかったし、考えたくもなかったけど―――
 どっちにしても終わるっていうなら……やっぱり、こっちのほうが大切だよねぇ。」
それまで恐怖から目を逸らしてきた彼だが、ある一つの決意を固める。
「はっ、そうだよ、その通りだよ!僕は子供で、ワガママで、他人のコトなんかどうでもいいさ!
 けどさ、ゲーマーとして、どうしてもおたくの方針は我慢できない。
 僕だって弱者をいたぶるのは大好きだ。けど、アレは自分の実力あってのもので、借り物の性能とか白けるにもほどがある。
 ほんと――チート行為とか、虫唾が走るほどキモいんですけど!バーカバーカ!あとバーカ!」
自らを犠牲にしてでもメルトリリスを罠に嵌め、一流ゲーマーとしてのプライドを見せ付けた。「偽臣の書」という借り物の力で聖杯戦争に参加していた並行世界の慎二を彼が見たら、果たしてどんな感想を抱いたであろうか。
「そうだよ、スゲーむかついてるよ。今でもおまえなんか嫌いだよ。
 ……でもさ。おまえ、泣いたじゃん。二回戦か三回戦の頃にさ。
 僕のこと思い出して、泣いてただろ。知ってるよ。
 そうだよ。あんな事でよかったんだ。
 聖杯戦争で優勝する、なんて記録は残せなかったけど―――それくらいは、残ったんだなって。」
主人公に、慎二を殺した自分のために命を投げ出した理由を問われて。自分の生きた証として記録を残したがっていた慎二だが、唯一友と呼べる人が自分のために流した涙に、ささやかだが確かな価値を見出す事ができた。
「悪いけどさあ、僕生まれてからクラシック漬けで育ってるんだよね。歌謡曲とか低俗すぎて聞く気にもならないんですけど。
 だいたいさあ、なんだいあの二人水風船みたいな、いや片方はもう熱気球ってレベルだったけど。ボンレスぶら下げてブラブラブラブラ、あざといったらありゃしない。
 やっぱり女の子は控えめでお淑やかじゃないとね。なのでどっちも0点、0点でーす!ブハハハハ!」
サウンドドラマCD「ルナティックステーション」より。BBが読み上げた桜とパッションリップの歌への感想。どこぞの童話作家と違い、歌はおろか体型をも散々こき下ろしたため二人の怒りを買ったのはいうまでもない。ちなみにシンジだけBBのうっかりで本名を暴露された。

Fate/EXTRA CCC FoxTail

「確かに現段階で、そいつに負けてるのは事実さ。」
「だけど、いつかみてろよ。鍛え上げたスキルこそが正道だって、証明してやるから。」
ゲームでジナコに負けている事を素直に認めつつ、リベンジを誓う。この時の表情はワカメと呼ぶのが憚れるほどマジであった。

プリズマ☆イリヤ(平行世界)

「そうだよ僕こそが間桐家の正式な後継者 名前は間桐…マトウ……
 …………………………………………なんだっけ?」
『ドライ!!』平行世界にて、桜の兄を名乗り士郎と対面して。この時点ですでに慎二が正常ではないことがわかる。
「射精の百倍気持ち良かったぜ!? お前もやってみろよォ!!」
「妹を殺した気分はどうだ」と士郎から怒りを向けられて。
この時点で妹の為に正義を投げうつ決断をしていた士郎にとっては到底看過できる言葉ではなく、当然激怒した。
余談ではあるが、Fateシリーズの長い歴史の中で唯一、桜を殺害したシーンである。
さらに余談ではあるが、このシーンは回想であり、士郎がイリヤや美遊達に語り聞かせているはずである。いったいどのような言い方で上記の内容を説明したのであろうか。
「……その感触を覚えておけ お前はこれからも いっぱい…殺すんだろう?
 僕はもう…ごめんだ 先に……地獄で待っててやる…」
致命傷を負わされ、全ての記憶と人格を取り戻し、疲れ果てて士郎に介錯をされての最期の言葉。
「もうごめんだ」ということは、上記のように妹を殺したことは彼の本心としては堪え難かったのであろうか。

メモ

  • 制作サイドに愛されているキャラの一人。
    「ギャグでこそ輝く逸材」という扱いを受けており、慎二が絡むとそういうエピソードの構想がはかどるとかなんとか。
    • そのためか『CCC』ではメルトリリスから「喜劇の王」や「人に指を指されて笑われる時だけ輝ける存在」という批評を受けている。
  • 聖杯戦争中は、マスターとなれたことで増長し、ハイになっているため、普段より割り増しで傍若無人な性格になっている。普段の慎二は、あそこまでひどい人間ではない、とされている。
  • 奈須氏いわく、「誰かが横で太鼓持ちをしてあげれば、いい感じで回るような男」。武内氏いわく、「ちょっとうざいホームズ」。でも実際にはそんな人物には恵まれず、歪んでしまった。
  • ケチャップはデルモンテに決めており、桜が買った生協のケチャップの味を見直したが認めない。
  • Fate/Zero』の頃は留学の名目で海外に出されており、不在。
  • 運動能力はそれなりに高く、『氷室の天地』で行われたセパタクローではポイントゲッターになっていた。
    • また、弓道部副部長は実力でなったものであり、士郎にもその腕は高く評価されている。
  • 『hollow』にて、卒業後は間桐を出て上京することを明かした。魔術師への憧憬や劣等感は完全に無くなったようである。『Fate/complete material III』によれば、「根は変わりませんが、憑き物(魔術への執着)が落ちたので、気難しく、口うるさく、人並み以上に頭の回転がいい、困った人として楽しく生きていくでしょう」とのこと。
  • ライダーの能力を慎二と桜で比べると、全体的に桜のほうが高いが実は運だけは彼の方が高い。
    • 『EXTRA』で契約したライダーの幸運もEX(規格外)と破格で、素の能力かもしれないが彼の影響を受けていると思われる。(もっとも本編の慎二とは能力からして別人設定なので一概に比較はできないが)
  • ライダーを「役に立ったのは女としてだけ」と罵っており、肉体関係を持っていたことが示唆されている。
  • 桜ルートの没案には、士郎が慎二と組んで黒桜に立ち向かうシナリオがあったらしい。
  • アニメ版『Fate/stay night[UBW]』でギルガメッシュの『王の財宝』に収納された上に射出されるという快挙(?)を果たす。英雄王の選定眼に認められたことを考えるとある意味凄い。
  • 『stay night』とは別世界線を舞台にした『氷室の天地』では綾香に頭を丸刈りにされており、その後同じ髪型のカツラを渡されている。
  • 『EXTRA』では8歳という年齢もあってか周囲の反応が心なしか本編のものより柔らかく、『CCC』では敵方にはさんざんにけなされているものの、味方には「まあ、シンジだし」と許容されている。
    • また、本人の言動もギルガメッシュの金ピカアーマーを見て心ときめかせたり、キアラに対してだけは「先生」と呼び敬意を持って接したりなど、8歳児らしいものがそこかしこに見受けられるようになっている。
  • 『CCC』初期案ではナビゲーターを選べるシステム案があり、難易度「イージー」がラニ、「ノーマル」が凛、そして「ナイトメア」がシンジだったらしい。この難易度設定はただ単にワカメが主人公の生命線を支えるナビ役になるという能力的な問題だけでなく、彼が挑発してたせいでBBやアルターエゴ達が本気を出してしまうため。中々面白そうだが、こんなシステムを採用すると必要とされる会話量が桁違いに跳ね上がるため、あえなく没に……。
  • 『CCC』での活躍で、彼のことを見直したプレイヤーは多い。それは味方キャラクターも同様で、特に彼に対して辛辣だったキャスター、そもそも眼中に入れているかすら怪しかったギルガメッシュすら、彼の行動を称え、腹立ちまぎれに襲い掛かったメルトリリスから彼をかばった。
    • 『EXTRA』シンジの成長を評価する一方、冬木慎二の残念ぶりが増した感もある。『EXTRA』シンジは実年齢8歳ということもあり「8歳児と同レベルの精神面って……」と前作からネタにされていたが、『CCC』に至ってはシンジの急成長ぶりによりさらに水をあけられてしまった。
  • 『EXTRA』の彼は正規マスターなので、当然ながら令呪も保有している。
    右手の甲に描かれた令呪は、菱型が三つ、三角形を象るような形で各方向を向いている。三方対称のその形状は、冬木の聖杯戦争においての間桐桜のものに少し似ている。間桐雁夜の令呪にもそのような共通点があることから、この特徴は間桐家特有のものと考えられる。正確には『EXTRA』慎二は冬木間桐家とは関係ないが、あえて似せたのだろう。又、ライダーの出自を考えれば三方対称に向いた錨のようにも見える。
  • 『EXTRA』のシンジは8歳、加えて正規マスターであるため、現段階で判明している人間の聖杯戦争参加者で最年少マスターになっている。
    人間以外も含めるならホムンクルスであるジークや『Fate/strange Fake』に登場する銀狼の合成獣が存在するほか、幼い少女のサイバーゴーストであるありすもシンジより年下だった可能性はある。
  • 『プリズマ☆イリヤ ドライ!!』における平行世界の慎二は自らが「慎二」だと名乗ることすらできない状態にあり、元の世界でも慎二は登場していないため初登場時点だと厳密に言えば本名は不明である。……雑誌掲載時は煽り文で堂々と名前が書かれてしまっていたが。
    • 上記の通りエミヤを夢幻召喚した士郎と激突し、囮を使って撹乱し背後を取らんと行動したのだが、その際に膨張増殖で巨大化。もちろん、その時点で読者にはそれが囮のダミーとは気づかない。結果として、この囮は読者らから「増えるワカメ」と呼ばれる事に。
      • というか、作者ひろやまひろし氏自らこの回のコンプエース巻末の作者コメントコーナーで「少ページで申し訳ありません。ワカメが増えて……。」とネタにしていた。

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