宇津見エリセ

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宇津見エリセ
読み うつみ えりせ
性別 女性
年齢 14歳
声優 鬼頭明里
デザイン NOCO
初登場作品 Fate/Requiem
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概要

Fate/Requiem」の主人公。臨海都市《秋葉原》に暮らす14歳の少女。届かぬ星に手を伸ばし続ける死神。魔術使い。

略歴
全人類の心臓に「聖杯」が与えられた「Requiem」の世界で、ただ一人「聖杯」を持つことが許されなかった人間。幼少時は心を閉ざしており、祖母真鶴チトセの元に預けられていた。生まれつき悪霊に憑かれる体質。
秋葉原の都市管理AIであるフジムラ・カレンとの出会いを経て、「先生」であるカレンから違法なはぐれサーヴァントを刈る仕事を請け負う事で自己を確立していく。また生まれつき「聖杯」を持ちながら家族との折り合いがつかないカリンとの出会いもあり、良識を持ったまま成長していく。
そしてはぐれサーヴァント・クンドリーとの交戦の最中、彼女は運命と出会う。
人物
「死神」として14歳と思えないほど修羅場を潜ってきている熟練の魔術使いとしての側面と、年相応の少女としての側面を併せ持つ。老獪な精神を持つサーヴァント「ポルジア兄妹」とも交渉で渡り合えるほど多くの経験を積んでいる。
しかし自分だけサーヴァントを持たないことにコンプレックスがあり、引き取ったプラン少年と一緒にお風呂に入りながら「きみがわたしのサーヴァントだったらいいのに」ともらす。この反動からプラン少年に対する依存が強く、契約する前から彼を庇護しようとする。
はぐれサーヴァントを道具のように扱う魔術師・魔術使いを「利己的な奴ら」と軽蔑する一方、自分自身も新宿の実家で魔術師を継ぐことを嫌がっている。また以前の仕事の護衛対象だった「船長」のサーヴァントから「お前は正義の味方に酔っている」と遠回しに告げられていることを気にかけている。
死神と呼ばれる一方でカリンを始めとした一般市民などサーヴァントと良好な関係を築いている人間に対して害を成す事はなく、あくまで秋葉原のルールを破ったサーヴァントを処理することに徹していた。逃走したはぐれサーヴァント・クンドリーの「二度目の生」を肯定して当初は逃がそうとするなどの側面も残している。
ンザンビの能力によって暴走したサーヴァント達から、無辜の市民たちからサーヴァント達との絆を奪ってしまう事、二度目の召喚でも彼らが別人であり記憶がないことを悲しいこととして受け止め、せめて忘れないようにしようとしている。
能力
英霊でも反英雄でもない「邪霊」を使役する。怨念を重ねた死者の魂、名誉も無い。決して「座」には受け入れられない邪しまなモノたちの拠り所。
彼らを「枝」として「指」「大鎌」「枝剣」「枝斧」として変化させる。サーヴァントの霊核を掴みとったり霊体を食ったりするためサーヴァントに対する天敵。名前を奪われた彼らに「魔王(エルケーニッヒ)」などと名づけることによってさらに強力なものとすることが出来る。ただし霊体を食えなければエリセ自身に襲い掛かる諸刃の剣。
他にも魔術礼装による「身体強化」「物理障壁」などにも頼る。
なお虚数魔術は持ち合わせていない。

バリエーション

宇津見エリセ (Grand Order)

Fate/Grand Order』のコラボイベント『Fate/Requiem 盤上遊戯黙示録』で実装されたランサー疑似サーヴァント

詳細は『宇津見エリセ (Grand Order)』を参照。

登場作品と役柄

Fate/Requiem
主人公。

人間関係

Fate/Requiem

ボイジャー /プラン少年
運命の少年。ひとりぼっちで誰かのために旅し続けてきた彼に、かつての自分に近いものを感じて全力で庇護しようとする。
カリン
親友。彼女からは「エリち」と呼ばれている。生まれつき聖杯を持つ新人類だが、複雑な家庭の事情を持つことからお互い大事にしている。
鬼女紅葉
カリンのサーヴァント。言葉はわからないがカリン共々、良好な関係を築いている。
カレン・フジムラ
エリセに生き方を教えた「先生」。都市管理AI人型端末でもエリセにとってはかけがえのない人物であり、恩人でもある。死に際に「フユキ」を訪れるように最後の依頼を告げた。
なおエリセはカレンの「はいてない」スタイルも含めてリスペクトしていた。また、渋谷の「カレン」の激辛中華料理は相当贔屓にしている模様。
真鶴チトセ
祖母。敬愛すると共にエリセとしては彼女に自分の生き方を定められたくないという反抗心がある。
しかしチトセは家族としてエリセの事を大事に思っている。
ルキウス・ロンギヌス
チトセの相棒。エリセが赤子の頃からチトセの傍に居た武人。エリセとしても敬愛している。
コハル・F・ライデンフロース
チトセを敬愛しているコハルからは「エリセさん」と呼ばれている。
対ンザンビによる聖杯トーナメントの悲劇において、ギャラハッドオルタと英霊憑依してエリセと共闘することになる。
ギャラハッド〔オルタ〕
コハルのサーヴァント。エリセを「死神」と呼び皮肉を言うが、コハルを見殺しにしなかった礼として必死の状況のプラン少年を救うなど義理堅さもある。
ルイ十七世
かつて関わったことがあるアヴェンジャーのサーヴァント。
友情を築いたかと思いきや、心の闇を抱えていた彼の手ひどい裏切りに遭ったため、サーヴァントを外見で判断してはいけないという手痛い教訓を得た。
チェーザレ・ボルジア、ルクレツィア・ボルジア
兄妹のサーヴァント。贔屓にしている情報屋。
若干黒い性格と、幼い様子が上記のルイ十七世を思い出すためか、苦手な相手。

名台詞

Fate/Requiem

「だいたい――あんなのは墓場だ。でっかい墓場だ」
「聖杯トーナメントだなんて、馬鹿馬鹿しい! ただのゲームだ。遊びでしょ? 英霊を見せ物にして、楽しめる人間の気が知れない。参加してる選手たちは、興行に客を集めるための消耗品にされてる。彼らの大切な想いを歪めてさらけ出したり、人生を賭けて身につけた戦闘技術を軽々しく扱っていいわけがない。サーヴァントはもう、私たちの奴隷じゃないんだから!」
「――応援する観客は、自分も選手と一緒に戦ってる気になっているんだろうけど、それだって飽きるまでの話でしょ。安全な場所から眺めてるだけの人たちに、サーヴァントの気持ちなんてわかるわけないよ」
スポーツとなった聖杯トーナメントに対して、カリンに早口でまくし立てる。ただしカリンから「人が真剣にやってるもんを馬鹿にするなよ」と反論される。
しかし、後に聖杯トーナメントに真筆に向き合うコハルに対しては、「彼女は(他の参加者と)違うのかもしれない」と感じている。
実際のところ、参加するサーヴァントの中には明らかに戦いの場としてトーナメントを楽しんでるサーヴァントも数多く居り、積極的に司会をしてるキルケー達の様なサーヴァントすら存在するのが現状である。ある意味サーヴァントと同じ危険な場で戦っているエリセだが、本人はサーヴァントを持っていないがために自分こそがサーヴァントの気持ちを理解していないという皮肉にもなっている。
一方でこの台詞には過去の英雄であるサーヴァントに対する神聖視や、戦ってくれる英霊が傍にいる一般人への嫉妬の側面も見え隠れする
(忘れられてしまったサーヴァントたちは、どうなる…?)
聖杯トーナメントで起きた暴走サーヴァントを処理した後の独白。サーヴァントは再召喚されても別人。被害者である市民たちとサーヴァントに謝りながら、自分が殺める事しか出来なかったサーヴァントを覚えていようとする。
「虚数魔術……そんな高級なモノであったら良かったんだけれど」
対ンザンビ戦。障壁を貫通する邪霊の「枝」を虚数魔術ではないかと分析する彼女に対して。
「この少年は……わたしのサーヴァントだ! 何も出来なくたっていい……!」
ンザンビからプラン少年を守りながら。「愛玩物として手慰みにする気なのかな」と彼女から煽られても、少年を庇護するその姿は「サーヴァントと絆を結んだ魔術使い」としての姿そのものだった。

メモ

  • 長い歴史を誇るFateシリーズにおいても初である「リアル中二」主人公。といっても「Requiem」世界における学業は形骸化しているようだが。
    • 彼女のサーヴァントである少年も、肉体年齢8~9歳という記述がある。
    • Fateシリーズのみならず型月作品の主人公は圧倒的に高校生が多く、時折大学生や成人がいる程度。ジークのようにそもそも人間でない人物を除けば、彼女より若いのは魔法少女やってる方のイリヤ(11歳)くらいである。

話題まとめ

型月主人公として
大きく様変わりした近未来世界の中でも「普通ではない性質」を最初から色濃く見せているためか、奈須きのこ作品の主人公達との共通点が多く見受けられる。
「魔術使い」「正義の味方に酔っている事を指摘される」「サーヴァントを庇護しようと意地を張る所」「フジムラ先生との関わりで真っ直ぐ育つ」など、衛宮士郎との共通点が多く見受けられる。
「死」に触れ続けてるが故に、命の大切さを理解しているところは「直死の魔眼」持ちである両儀式遠野志貴に通じるものがあるかもしれない。
また人類が進化した未来世界で、唯一、旧人類であるが故に切り札となりえる在り方はどことなくNotes.の主人公ゴドーに近い。
死者の怨念を使って戦う能力は岸浪ハクノのデッドフェイスに通ずるものがある。
魔術使いとして
「サーヴァント同士のスポーツバトルが娯楽になっている」ことに憤慨し、「サーヴァントが再召喚されても、基本、記憶が消えた別人であること」を悲しむ少女。2019年において書籍媒体のキャラでなければ出来ない心理描写と言えるのかもしれない。
ただし聖杯トーナメントに情熱を傾けるコハルの在り方には敬意を示しているなど、自分自身で見てから判断するという真っ直ぐさも持ち合わせている。

脚注

注釈


出典

リンク