アルターエゴ
アルターエゴ(Alter Ego)とはエクストラクラスの一つ、あるいは特定の人物から派生した人格を持つサーヴァント。
概要[編集 | ソースを編集]
アルターエゴ(Alter Ego)、すなわち自我から別れた別人格。オルターエゴとも。
通常の聖杯戦争には存在しないエクストラクラスだが、クラス名だけを意味しない。
哲学においては他者の持つ自我の事である。
サクラファイブ[編集 | ソースを編集]
BBから作られた上級AI達。
“完全なAIには不要”…ではなく、『もうコントロールできない』[出 1]と危惧して切り離した愛憎、快楽、純潔、渇愛、慈愛の五つの感情から作られたアバターであり、その属性に縛られた違法霊基である[出 2]。
作り出す過程で複数の女神のエッセンスを集め、モザイクのように複合した切り貼り霊基のハイ・サーヴァントでもあるため、生まれながらにして違法の塊である。同時に、縁なき者にとっては人ならざる殺戮人形に等しい存在とみなされる[出 2]。
BBによって生み出されたアルターエゴたちは女性の扇情的な身体部位をシンボライズしている。リップは胸、メルトは脚。残りのアルターエゴたちは目、唇、背中[注 1][出 3]。
BBは人間のように、自分の目的のために世界を変革しようと、時間の概念のない月の裏側で自己改造を繰り返し、とあるマスターが5回戦を終えるまでの間、虚数空間でひたすらレベルアップを試み、エンジンを付け足すように『身の丈に合う筈のない』増築を繰り返して巨大構造体となった。サクラファイブはその過程でうまれたものであり、肥大化していく自我や機能を整理・分離し、自らのアシスタントにしようと目論み、結果として五体のアルターエゴが誕生した[出 1]。
BBの感情から作られた彼女たちには魂があり、すでにBBとは違う生命体として活動している。ムーンセルにおいて魂の作成はそう困難なことではない。なぜなら、魂の設計自体は既に解明されており、むしろ魂という「筐」の中に自意識が宿るかが重要である[出 4]。
BBのアルターエゴたちは不完全なコピー形式から生まれ、その欠損を埋めようと足掻く事でBBとは違う独自の自意識を獲得したわけであるが、オリジナルであるBBがもつある感情だけは共通して受け継いでいる[出 4]。
タマモナイン[編集 | ソースを編集]
玉藻の前によってもとの一尾に戻る際に切り離した八つの尾が実体化し、それがそれぞれに神格を得て分け御魂として英霊化したもの。
『EXTRA CCC』での玉藻の前のEDで主人公を助けるために玉藻の前はレベルアップを重ね、厳しい仙人修行も難なく終えた事で九尾状態になり、その力でムーンセルを征服した。
だが、彼女はその増えた尾をどうするのかと考えたところを、マスターと再会した事でそれぞれの尾が権利を主張し出し、増えた尾を切り離して虚数空間に封じ込めることになった。
だがその切り離された尾それぞれが「タマモナイン」としてアルターエゴとなり、SE.RA.PHをハック。正常稼動区域は3%を切り、首都圏は2Dドットに書き換えられてしまう。
タマモナインはSE.RA.PHを九等分して独立国家とした。それぞれの国で主義主張、フェチズムと弱点属性・有利属性は違うが、市民に選択の自由はない。
後に登場したタマモナインのタマモキャットやタマモアリアのクラスはそれぞれバーサーカーとライダーになっているが、本来は彼女らもアルターエゴである。
タマモヴィッチ・コヤンスカヤもその一つと思われていたが、『Grand Order』に登場したものは全く別の存在が玉藻の前の姿をエミュレートし、タマモナインの一体の名前を借りただけの無関係な出自であり、
本来存在するであろうアルターエゴ:タマモヴィッチの詳細は依然として不明のままといえる。
関連人物[編集 | ソースを編集]
これまで登場したのは以下23人。
『Fate/Grand Order』ではエクストラクラスとして扱われ、バーサーカー、フォーリナーを除く全クラスの攻撃を通常値で受け、ライダー、キャスター、アサシンに対して与えるダメージ増加、フォーリナーには攻防共に有利。
バーサーカーとは互いに弱点を突き、プリテンダーには攻防共に不利、セイバー、アーチャー、ランサーに対して与えるダメージが低下という相性。
メモ[編集 | ソースを編集]
- CCC最初期案では、アルターエゴは五人おり、開発中はサクラファイブと呼ばれていた。パッションリップとメルトリリスはゲーム開始前から過酷な生存競争で生き残った、勝ち組桜なのだとか[出 4]。
- 第一階層のボスは赤ランサー、第二~第六階層のボスはサクラファイブ、第七階層のボスはBBか黒幕という構成だった。まさにサクラ地獄。
しかしゲーム本編に登場したのはパッションリップとメルトリリスの二人に留まり、「お蔵入りになって良かったような、残念のような」とのこと[出 3]。 - ちなみにサクラファイブという名称自体は『EXTRA material』で語られていたが、後に『Fate/EXTRA CCC FoxTail』で正式に登場。それに伴い、没となったヴァイオレット、キングプロテアは日の目を見ることとなり、最後の一人であるカズラドロップも後に満を持して登場した。『Fate/EXTRA CCC FoxTail』ではレオが命名しており、凛はセンスのなさに突っ込んでいるが、一方で主人公は「桜の同型機の分身だけあってどれも花の名前」らしい事に注目している。
- 『Fate/Grand Order』と『Fate/EXTRA CCC』コラボイベント『深海電脳楽土 SE.RA.PH』にてその名称に言及。実装されたメルトやリップに加え、残りのアルターエゴの属性である感情について触れられている[出 2]。さらに、パッションリップの幕間の物語ではサクラファイブ全員の名称が出ている[出 1]。
- 第一階層のボスは赤ランサー、第二~第六階層のボスはサクラファイブ、第七階層のボスはBBか黒幕という構成だった。まさにサクラ地獄。
- 『Fate/Grand Order』ではサクラファイブ以外のアルターエゴも増えているが、クラス名がアルターエゴのキャラは蘆屋道満と沖田総司〔オルタ〕の登場まで『Fate/EXTRA CCC』での初登場キャラ、あるいはそれを基盤とした派生キャラのみとなっていた。
- 後に奏章Ⅰ『虚数羅針内界 ペーパームーン』でアルターエゴの定義が成されたが、大雑把に言うと「元の人物から特定の感情を抽出し、純化して核として形成した存在」とされている。
- このため、タマモキャットや謎のアルターエゴ・Λのように「出自や状況はアルターエゴだがサーヴァントクラスはアルターエゴではない」というケースも散見されている。特に奏章Ⅰはマスターもサーヴァントも果ては主人公に至るまで全員が上記設定のように「特定の側面を抽出して肉付けされた」キャラクターである。
- また、奏章Ⅰではラニ=Ⅻが遠心分離作用によりアルターエゴを増やそうとしていた。
- 後に奏章Ⅰ『虚数羅針内界 ペーパームーン』でアルターエゴの定義が成されたが、大雑把に言うと「元の人物から特定の感情を抽出し、純化して核として形成した存在」とされている。
- ギルガメッシュ〔アルターエゴ〕は元のギルガメッシュが様々な要因により組み替えられ、人間として純化した姿。
- そのため、現実にも伝承にも存在しない全くもって有り得ざるイフの姿である。簡潔に言うと「エルキドゥが生まれなかった世界のギルガメッシュ」。
- なお、『strange Fake』劇中では「純化されし片鱗」と書いてアルターエゴと読まれている。
- 奏章Ⅱでは一部のアヴェンジャーが「復讐心は切り捨てなければならない」といった理由でカルデアから退去したが、奏章Ⅰでテーマとなったアルターエゴの場合は「結局は別人格なので、切り分ける必要もなくただ理解すればいい」と退去する理由がない事が判明している[出 5]。
脚注[編集 | ソースを編集]
注釈[編集 | ソースを編集]
- ↑ 予測される対応としては、ウツボカズラがモチーフで口元の描写が多いカズラドロップが「唇」、登場シーンで目のアップが多いキングプロテアが「目」、一見メドゥーサ繋がりで目がシンボルのようだが背面が危険すぎるヴァイオレットが「背中」であると思われる。
- ↑ プレイアブル実装前は期間限定イベント『深海電脳楽土 SE.RA.PH』のコミカライズ版に登場後、メインストーリー『奏章Ⅲ 新霊長継続戦 アーキタイプ・インセプション』にも登場。
- ↑ サーヴァントとしてのクラスはバーサーカー。
- ↑ 『Grand Order』に登場しているタマモヴィッチ・コヤンスカヤは、玉藻の前の姿をエミュレートした別の存在であり、タマモヴィッチも名前を拝借したにすぎない。
- ↑ サーヴァントとしてのクラスはライダー。
- ↑ 異星の使徒として召喚された際。初登場並びにプレイアブルキャラクターとしてのクラスはセイバー。
- ↑ 奏章Ⅰでのみ。プレイアブルキャラクターとしてのクラスはアーチャー。