モルガン

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モルガン
性別 女性
声優 遠藤綾
初登場作品 Fate/stay night(コミカライズ版)
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概要[編集 | ソースを編集]

ガウェインアグラヴェインガレスモードレッドの母であり、アーサー王の姉。
こちらは汎人類史のモルガンであり、ブリテン異聞帯におけるモルガンについてはモルガン (Grand Order)を参照。

略歴
先王ウーサーの娘。王を憎み、その王位を狙う。
策略によってマーリンを陥れ、カリバーンを失わせたのも、アヴァロンを奪ったのも彼女である。
また、女性であったアルトリアを魔術によって擬似性転換させ、同じく魔術で幻惑して精子を採取、自身の子宮で育て、王のコピー、クローンと言える存在であるホムンクルス・モードレッドを造り上げる。
そしてアグラヴェインと「いずれ王を倒し、その身が王となる」と吹き込んだモードレッドをキャメロットへと送り込み、国家の転覆を謀る。
その結果は──
人物
その血が妖精と人のものが混ざったものであった事と、与えられた役割があまりにも多かったため、成人した頃には三つの役割をスイッチする多重人格者となっていた。
一つはアルトリアの姉として、妹を支える善き姉としてのモルガン。一つは湖の妖精、星を愛する妖精としてのヴィヴィアン。一つはブリテンの仔、人を支配しようとする悪しき女王、ファタ・モルガーナ。[出 1]
Fateで主に描写されるファタ・モルガーナとしては、父王の愛も期待も一身に受けたアルトリアを憎み、その生涯をかけて彼女へと復讐をする妖妃。
ケイ卿曰く「妖精のように無垢かと思えば戦乙女のように壮麗、かと思えば魔女のように残忍」。
ただ昔からそうだったわけではなく、アーサー王を憎むようになったのはキャメロットができてかららしい。
彼女の子らのうち、ガウェインとガヘリスとガレスからの評価は不明だが、モードレッドとアグラヴェインからは徹底的に嫌われていた。
能力
ブリテンの落とし子。ブリテン島に潜む原始の呪力である黒く染まった魔力を受け継いでいる。
ウーサーからブリテンの王に選ばれた者に与えられる神秘の力(ブリテン島の加護)を受け継いでおり、島そのものを所有物とする。
“島の主” としてならばアルトリアを上回るという。
また魔術にも長けており、「数千のもの子供の魂をこね合わせて完全な人間を作る」という悍ましい術と似たようなことをやっていたとのこと。

登場作品と役柄[編集 | ソースを編集]

Fate/stay night
コミカライズ版において、ブリテン崩壊の経緯を説明する場面でアルトリアと共にいる姿が描かれている。
台詞は無し。
Character material
モードレッドの項目にて触れられている。
Fate/Apocrypha
アニメ版において、モードレッドの回想シーンにて登場。上記のコミカライズ版『Fate/stay night』とは異なる容姿。
ロード・エルメロイⅡ世の事件簿
「case.アトラスの契約」にて、直接の登場はしていないが、グレイが生まれ育った村を「アーサー王を再現するための舞台」として生み出していた模様。
Fate/Grand Order
明言されてはいないが、トリスタンの幕間の物語で彼の精神世界に入り込むと、生前の後悔による弱み、そして第六特異点での自責の念につけ込んで堕落させ、『反転』のギフトを与えていた事が示唆されている。
そして第2部6章「妖精円卓領域 アヴァロン・ル・フェ」開幕と共に『異聞帯の王』として実装されるが、クラスはまさかのバーサーカー
こちらのモルガンは汎人類史とは別人なのだが、その出自には汎人類史のモルガンが大きく関わっている事が明らかになる。

人間関係[編集 | ソースを編集]

モードレッド
アルトリアを誘惑して儲けた子で「Character material」では息子と呼んでいる。「Fate/Apocrypha」では娘。
国を崩壊させるためキャメロットへ送り込む。
あまり好かれていなかったらしく、彼女は同じ雰囲気だと言うセミラミスは徹底的に嫌っている。
アルトリア
妹。
憎しみを向けており、彼女の国を滅ぼすために謀略を張り巡らせる。
ガウェイン、ガヘリス、ガレス
オークニー王ロットとの間に儲けた息子と娘たち。
全員が別々に育てられたらしく、円卓の騎士に迎えられるまでは互いに面識がなかった模様。
アグラヴェイン
キャメロットへ差し向けた刺客で息子。上記する三人とは同父兄妹。
王の秘書官を勤めていたが、裏では王の正体を利用し、ギネヴィアを脅していた。当人からは女性嫌いの一因として嫌悪されていた。
トリスタン
円卓の一員。
『Fate/Grand Order』では彼の幕間の物語にて、彼の苦悩につけ入り囁きかけ、再びギフトを付与していたことが示唆されている。
マーリン
湖の乙女としては魔術の師匠。

Fate/Grand Order[編集 | ソースを編集]

ベリル・ガット
自身を召喚したマスターで、この時のモルガンのクラスはルーラー。しかし、目の前に広がる更地同然と化したこの世界におけるブリテンと、彼からこの土地の末路をかいつまんで聞かされると、自身の消滅を厭わずにレイシフトの仕組みを解析し会得。過去の異聞帯の自分に知識と記憶を転送する。
この経緯から召喚早々に見切ったと云える為モルガンからベリルへの見解は不明だが、彼の方は瞬時に自分の出自を見抜かれているので第一印象は最悪であった。

Fate/strange Fake[編集 | ソースを編集]

フランチェスカ・プレラーティ
湖の乙女たちが魔術の師匠である少女。
また、湖の乙女たちによってギャフンと言わされたとも語られている。

名台詞[編集 | ソースを編集]

Fate/Apocrypha[編集 | ソースを編集]

「私の息子である貴方には王位を継承する資格があります。今はその身分を隠し、王に仕えなさい。
 そして――いずれ王を倒し、その身が王になるのです」
未だ自分が王の息子であると知らなかった頃のモードレッドに吹き込んだ言葉。
しかしモードレッドは純粋に王を慕い続け、それに焦れたモルガンは彼を地獄に落とし、アルトリアを、そしてブリテンを破滅へと導くことになる『真実』を告げるのだった。

メモ[編集 | ソースを編集]

  • 「アーサー王伝説」の登場人物として有名であり、数々の逸話を持っている。
    • TYPE-MOONが公式に採用しているものとして語られているものは僅かであり、ほとんどは息子モードレッドに関することである。
    • ガウェインについてもモルガンの姉妹であるモルゴースの子とされたりと諸説あるのだが、TYPE-MOONの世界観では「モルガンの実子」という事で一本化されているようである。
  • 原典ではウーサーの妻イグレインと、彼女の最初の夫ゴルロイスとの間に生まれた子で異父姉とされているが、TYPE-MOONの世界観では何故かアルトリアと同じウーサーの娘で異母姉と表記されている。
  • Fate/stay night』におけるセイバーのステータス画面の「詳細」において、「アーサー王の終生の敵であった妖姫モルガンは、アーサー王の守護者ヴィヴィアンと対極の存在だが、モルガン自身も王を守護する湖の妖精の一人なのである」という記述が存在する。
    ここに記された「モルガン」が王の姉であるかは判然としない。伝承の上でも、アーサー王の姉とこの妖精は別人であるとも同一であるとも言われている。
    • 『Garden of Avalon』で語られた設定によれば島の加護を受ける超人的な存在ではあるが、あくまでも人間であると思われる。
  • アルトリアが「 ”人理” に肩入れする人間とのハイブリッド」であるのに対して、モルガンは「 ”神秘” に肩入れする人間と妖精のハイブリッド」。
  • アーサー王の伝承の初期においては、医学や薬学に通じた美しい女性であったり、ドルイド信仰における女神モーリオンと同一視されたりと神性を帯びた存在としても描かれている。
    後に悪の魔女としての属性を追加された彼女だが、貶められた後もアーサー王の最期を看取り、アヴァロンへと連れて行く「アヴァロンへの導き手」としての役割だけは、どの伝承においても変わっていない。
    • それ故にこれまで悪の魔女として散々アーサーを苦しめたのに、今際の際でアーサーを献身的に治療するというよく分からない存在となった。「苦しめたかっただけで死んで欲しくはなかった」という理屈なのだろうか?
      • 後に型月世界における妖精の詳細な定理が明かされると、『ブリテンを奪い返す』という野望は後天的に生まれたものであり、『アーサー王を癒しその身を護る』ことが本来の妖精としての目的役割では無いか?という説が浮上している。
    • Fate/Grand Order』ではこの部分について、作中でのシャーロック・ホームズの推察に曰く『アルトリアの姉である人間としての彼女(モルガン)、ブリテン島の化身/楽園の妖精としての彼女(モルガン・ル・フェ)、妖精・湖の乙女としての彼女(ヴィヴィアン)。これら三つの役割を同時に確立・並立させるための三重人格であり、尚且つそれぞれが独立していた』、すなわち多重人格という解釈をとっていた。
      実際、『Grand Order material ⅩⅢ』のブリテン異聞帯におけるモルガンの項で、汎人類史のモルガンの事情がその解釈通りであったことが明かされている。
  • 断片的な情報からうかがえる人物像としては、数あるアーサー王伝説の筋書きの中でも最も有名なマロリーの著した『アーサー王の死』に始まる「邪悪な黒魔術を行使する魔女」としてのイメージを下敷きとしたキャラ付けのように見える。
    • 原典における『アーサー王の死』の筋書きだとベディヴィエールが湖にエクスカリバーを返している間に、重傷を負ったアーサー王はアヴァロン島へと婦人達に看取られながら船で連れて行かれるが、モルガンがその筆頭でアーサー王の治療に当たる。『Fate/stay night』でのアーサー王の最期はFateルートのエンディングで描かれた通り、ベディヴィエールに見とられて眠る。なのでモルガンは、アーサー王ことアルトリアの最期には一切登場しない。
  • 前述通り『Character material』では「擬似的に男性となったアルトリアをモルガンが魔術で幻惑し、精子を採って自分の卵巣で育てた」とある。遠回しな表現ではあるが要するに、魔術で一時的に男性になったアルトリアを魔術を使って手籠めにしたと思われる。
    • 伝承では、幻術もしくは変身術でギネヴィアに化けて関係を持ったとされており、この時にもうけた子供がモードレッドである。
    • マーリンもまた王としての体裁を整えさせるためにアルトリアを一時的に男性にし、ギネヴィアとの夫婦生活を成立させている。
  • また、意外なことではあるが円卓13名中の約半数近くの5名が彼女の子である。
  • 容姿の初出はコミカライズ版『Fate/stay night』で、黒目が大きく不気味な顔つきの女性として描かれていた。その後アニメ版『Fate/Apocrypha』では「モードレッドの母」と名前が伏せられている形で漫画版『Fate/stay night』と異なる容姿で登場している。
    • 元々モードレッドの細部やロンゴミニアドのデザイン、ベディヴィエールやマーリンの声優等、アーサー王関係の設定は構造がちゃんと固められていない状態…所謂初期設定段階の部分が多かった影響で、人物像が浮き彫りになる度にしょっちゅう調整されてきた前例があり、実際にモルガンの容姿も変更されているため、現在最新の容姿である「Apocryphaアニメ版で出てきたモルガンと思しき者」が、最終的な型月での決定になるのかは少々怪しいかもしれない。
    • アニメ版Apocryphaのモルガンは、フードやベールで覆われているため容姿の全貌は不明だが、ファンアートではアルトリア・オルタをベースとして描かれる傾向が見られる。その後、漫画版にて僅かながらも表情が描かれたが、魔女らしくつり上がった目付きをした、アルトリアとはあまり似ていると思えない顔立ちであった。
    • 異聞帯の王として登場したモルガンは、厳密に言うと一種の「パラレルワールドの別人」であるが、前述する記憶転送の影響で、この格好によく似た服装を身に着けている。
  • 『Fate/Grand Order』のトリスタンの幕間にて暗躍が示唆されているモルガンだが、この時の彼女がベリル・ガットによってサーヴァントとして召喚された汎人類史ルーラーのモルガンと同一存在なのか、Apocryphaのモルガンを本体として『座』に登録されている英霊なのかどうかは未だに不明。
    『座』が並行世界線および時間の軸から外れた場所であるという特性から、同一と見解するプレイヤーも少なからず存在するが、『stay night』と『Grand Order』では明らかに違う時空を生きていたベディヴィエールの例があるので断言は出来ない為、公式からの詳しい発表が待たれている。
    • ちなみにルーラークラスに選ばれる条件の一つとして「聖杯への願いが無いこと」が挙げられているが、汎人類史のモルガンがこの資格を持っている事を前提とすると、『彼女の願望ゆめはアルトリアがいる限り、聖杯をもってしても一生叶うことは無い』という事実が暗に明言されているとも解釈出来る。もしくは既にブリテンが滅びていた為「支配するべき国が無く、願望を叶えることができない」という理由から特例としてルーラーで召喚できた可能性もある。
      • また実の所、ルーラーのモルガンにブリテンを我が物とする野心があったかどうかは何故か明確に語られておらず[注 1]、過去へ飛んだ目的も「とある事情」とされているのみ[出 1]で、かなりあやふやになっている。

話題まとめ[編集 | ソースを編集]

「Character material」の誤植
初版では「モルガン」の名前が「ギネヴィア」となっていたが、後に誤植であるとして「モルガン」と修正された。

脚注[編集 | ソースを編集]

注釈[編集 | ソースを編集]

  1. 異聞帯のモルガンはブリテンを自分の支配下に置いていたが、これはルーラーの彼女から直接目的そのものを引き継いだ訳ではなく「汎人類史の自身が持っていた執念と結末を情報として受け継ぎ、そこから自発的に『自分のブリテンを作る』という目的を得た」という理由。当初はこの目的を平和的な方法で解決する予定であったが、妖精達の気まぐれな言動に振り回され上手くいかず、最終的に支配という手段をとったものである。

出典[編集 | ソースを編集]

  1. 1.0 1.1 『Fate/Grand Order material ⅩⅢ』 P.015

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